JP2537470Y2 - 第1のビル構造体及び第2のビル構造体間の膨張空間の防火被覆の為の装置 - Google Patents

第1のビル構造体及び第2のビル構造体間の膨張空間の防火被覆の為の装置

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JP2537470Y2 JP1994010667U JP1066794U JP2537470Y2 JP 2537470 Y2 JP2537470 Y2 JP 2537470Y2 JP 1994010667 U JP1994010667 U JP 1994010667U JP 1066794 U JP1066794 U JP 1066794U JP 2537470 Y2 JP2537470 Y2 JP 2537470Y2
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    • E04B1/00Constructions in general; Structures which are not restricted either to walls, e.g. partitions, or floors or ceilings or roofs
    • E04B1/62Insulation or other protection; Elements or use of specified material therefor
    • E04B1/92Protection against other undesired influences or dangers
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の分野】本考案は一般に膨張継手式の防火障壁シ
ステム、詳しくはこれに限定するものでは無いが、肉薄
の、比較的柔軟なステンレス鋼シートと耐火性繊維組成
物とを特別折曲げ及び補強形状に於て組合せ使用するよ
うにした、第1のビル構造体及び第2のビル構造体間の
膨張空間の防火被覆の為の装置改良システムに関する。
前記防火障壁組合せは、膨張継手アセンブリに於て選択
された層数取付可能である。
【0002】
【従来技術の説明】従来から、膨張継手を横断して防火
或いは防煙障壁を設ける為の幾つかの試みが為され、こ
うした従来技術の或るものは膨張可能な継手型式毎の組
合せに於て使用されて来た。米国特許第4,517,7
79号は、膨張可能な防火障壁構造に関する現在の最新
技術を最も良く表している。この米国特許によれば、膨
張継手アセンブリは耐火性の、湿潤材料を収納する障壁
箱を具備し、また“METAFLEX”(商標)即ちコーティン
グ処理したシリカ繊維からなる裏当て用の膨張自在の防
火障壁及び防煙障壁も又使用されている。過去に於て
は、多層箔型式の断熱材料も又、ラジオアイソトープ出
力システムの如きに於て使用された。アルミニウム、銅
及びニッケル箔放射線遮蔽体が、織布が別個の放射線遮
蔽体を区画する様選択されてなる平坦な且つ金属薄片に
より不透明化された紙の形態を為す繊維スペーサとの組
合せに於て使用されて来た。真鍮、クロム、銀及び金か
らなるシート状熱輻射遮蔽体も又開発され、それなりの
成功を収めた。特にビル用材料の分野に関し、珪酸ソー
ダ、ガラス繊維及び荒目金網コアを含む比較的肉薄の、
柔軟なシートが作成されて来た。シートは、空気及び特
に二酸化炭素の排除に好適なエポキシ樹脂でもって両面
をコーティングされた。多くの他の材料が、本来耐燃性
であるか或いは特定の層構造或いは組立て特性を通して
火炎耐久性を取得し得るものであるかを問わず、火炎耐
久性質に関して既知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】1.およそ80%の熱
が輻射性であるところの約1100℃付近の高温に対し
その反射率を通して最も有効な防火障壁構造体を提供し
得るビル構造体間の膨張空間の防火被覆のための耐火性
膨張継ぎ手アセンブリを提供することであり、 2.膨張空間に沿って必要に応じて、30乃至3000
メートル未満のオーダーに於て伸延する空間までの任意
の長さとすることも可能なビル構造体間の膨張空間の放
火被覆のための耐火性膨張継ぎ手アセンブリを提供する
ことであり、 3. 火炎、熱及び煙からの高い断絶性を備え、信頼性を
有し且つ使用寿命が長く、設置条件に従い多様な折曲げ
層及びパッケージ形態に於て使用可能なビル構造体間の
膨張空間の防火被覆のための耐火性膨張継ぎ手アセンブ
リを提供する事ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は膨張空間の防火
被覆の為の装置の改良に関する。前記改良は、ステンレ
ス鋼シートから作成され、追加的な耐火炎性繊維材料層
を介挿してなる柔軟な耐火性膨張継ぎ手アセンブリを含
む事を主な内容としている。耐火性膨張継ぎ手アセンブ
リは、膨張空間の両側に対向配置状態で固着した第1及
び第2の支持構造体と、膨張空間を中心として位置決め
されそれら第1及び第2の支持構造体と関連作動し得る
膨張カバープレートとを含む。次いで、層状の耐火炎性
繊維材料及びステンレス鋼シートからなる防火及び防煙
障壁構造体が、対向する第1及び第2の支持構造体間の
空間を横断し剛着される。防火及び防煙障壁構造体はそ
の両端が膨張空間を連続的に覆うに十分な広さに於て柔
軟性を有する。ステンレス鋼シート或いはステンレス鋼
シート箔と耐火炎性繊維材料とは用途により多様な折曲
げ及び或いは間隔配置状態に於て使用され、接合された
補強用或いは固定用ロッドを握り用縁部形状の形成の為
に使用し得る。
【0005】
【実施例の説明】図1を参照するに、ビル構造体間の膨
張空間の防火被覆の為の装置、即ち耐火性膨張継手アセ
ンブリ10が、膨張変位の補償を要する、例えば隣り合
うビル外壁、内壁、床セクションその他といった第1及
び第2のビル構造体14及び16の各々に設けた第1及
び第2の支持構造体18及び20間に配設した膨張空間
12を包囲する状態で作動上位置決めされたものとして
例示されている。耐火性膨張継手アセンブリ10は風に
よる揺れ、地震の揺れ、振動その他の変位力による変位
に対抗するべく内装か或いは外装に使用可能であり、ま
た複数折重ねて多重層構造とした防火及び防煙障壁構造
体24をも付加的に具備している。基本的な膨張継手ア
センブリは、膨張空間12の両側に固定される第1及び
第2の支持構造体18及び20を含みこれら第1及び第
2の支持構造体18及び20を覆って被覆手段、即ち膨
張継手カバー22が摺動自在に固定される型式のもので
ある。膨張継手カバー22は、適応表面26、即ち床表
面の場合におけるような建築的合体化、即ち機能的協作
用を果す為の適応表面26を現出する。何故なら、膨張
継手カバー22は第1及び第2の支持構造体18及び2
0に関し連続的に中心位置決めされた状態に維持される
からである。そうした膨張継手アセンブリは特に米国特
許第3,183,626号により特性付けられる。第1
及び第2の支持構造体18及び20を軸線28及び30
の夫々に沿って固定した留め具により第1のビル構造体
14及び第2のビル構造体16の夫々に固定する。軸線
32及び34に沿って固定した付加的な留め具が、以下
に説明される如く防火及び防煙障壁構造体に対する固定
手段を提供する。
【0006】対向配置した一対の溝形部材、即ち第1の
ブラケット手段36及び第2のブラケット手段38を、
その各取付けプレート部分に沿って第1のビル構造体1
4及び第2のビル構造体16の各内側表面40及び42
に夫々固定する。第1のブラケット手段36は、防火及
び防煙障壁構造体24のシート状部分を第1のビル構造
体14に隣接して固定出来る様になっており、また軸線
46に沿って固定した留め具の為のボルト座を提供する
べく、溶接による等してそこに固定した山型ブラケット
44を具備する。第1の支持構造体18を軸線32に沿
って追加的にボルト固定する。この第1のブラケット手
段36と対向状態で、L型端パネル38a及び38bを
有する第2のブラケット手段38を、軸線48及び或い
は50の如きに沿っての留め具により第2のビル構造体
16に固定する。45度での取付けのための留め具を使
用して山形ブラケット(ブラケット44の如き)を配設
しても良い。第2のブラケット手段38の下部にはばね
鋼から作製した第1のばねブラケット52が溶接され
る。この第1のばねブラケット52は、そのばね開口5
4をL型端パネル38bに対して離間関係にて露呈し、
第2のブラケット手段38の長手方向に沿って空間或は
細長開口56を画定する。組立てに際しては細長開口5
6に膨張性の耐火コーキングコンパウンドを充填し、こ
のばね開口54を通して引続きしっかりした捕捉状態に
於て防火及び防煙障壁構造体24の一方の縁、即ち第1
の縁60を収容可能であるようにする。第2のブラケッ
ト手段38の上縁に於て、ばね鋼製の曲げタブ、即ち第
2のばねブラケット62をスポット溶接による等してL
型端パネル38aに固定し、この第2のばねブラケット
62のタブ部分を約30度の角度にて第2のブラケット
手段38に向けて伸延させ、L形ブラケット64の手前
で終端させ、防火及び防煙障壁構造体24の残余の縁、
即ち第2の縁68を受取る細長開口66を形成させる。
L形ブラケット64もまた溶接による等して第2のブラ
ケット手段38に固定する。組立てに際し、第2のばね
ブラケット62及びL形ブラケット64により形成され
る空間或いは細長間隙70にコーキングコンパウンド5
8を充満し、その上でばね間隙66を通して第2の縁6
8をそこに挿入する。
【0007】細長間隙56及び70に使用する為のコー
キングコンパウンドの好ましい型式は、オクラホマ州オ
クラホマ市のMetalines 社から市販入手可能な“METACA
ULK”の名で知られる防炎性コーキングシーラントであ
る。防火及び防煙障壁構造体24は単一であり、その第
1の縁60及び第2の縁68間を伸延する柔軟な構造を
有し、しかも、膨張空間に沿って必要に応じた長さを有
し得、この長さは極めて短い膨張空間から、30メート
ル以上乃至3000メートル未満(数百乃至数千フィー
ト)さえものオーダーに於て伸延する空間迄の任意の長
さとすることが出来る。防火及び防煙障壁構造体24の
幅は、膨張空間12の横断方向に於て遭遇することが予
想される最大膨張寸法により指定される。防火及び防煙
障壁構造体は第1の縁60及び第2の縁68、上方障壁
部分72、保持体部分74、下方障壁部分76から成
る。前記保持体部分74は複数層のステンレス鋼シート
により構成され、前記下方障壁部分76は、前記保持体
部分から伸延する第1のステンレス鋼シート部分及びア
ルミナ−シリカ材料のような耐火材料層から成る複数層
構成とされ、最終的に第1の縁60に於て終端する。前
記上方障壁部分72もまた、前記保持体部分内に伸延す
る第2のステンレス鋼シート部分とアルミナ−シリカ材
料のような耐火材料層とを含む。一体型の、多重セグメ
ント構成を有する防火及び防煙障壁構造体24は、狭い
空間或いは縦長の空間に於て組立者が容易に取扱い得る
ことから最も簡易な態様に於て迅速且つ恒久的な固定化
が可能となる。
【0008】上方障壁部分72は、アルミナ−シリカ紙
層84及び86を各間部分に差挟んでなる3枚のステン
レス鋼シート乃至箔78、80及び82から構成され
る。ステンレス鋼シートは、特定の肉厚、例えば0.0
02インチ(約0.05ミリメートル)に於て市販入手
し得る型番321(焼鈍済の)ステンレス鋼シートの如
きもので良いが、上記肉厚以外のものも使用可能であ
る。アルミナ−シリカ紙層84及び86として使用する
のに多様の型式のシリカ紙或いはシリカ材料を利用可能
であるが、推奨品は、ニューヨーク市ナイアガラフォー
ルズの Cardorundum社から入手可能なAl23 及びSi
2 を結合剤物質と共に混合した無機混合物から実質上
構成される“FIBERFRAX 970 紙”として知られる型式の
ものである。
【0009】下方障壁部分76は3層形態に於て示され
る。つまりステンレス鋼シート78の層は第1のブラケ
ット手段36の僅かに下方に於て終端するものとされ且
つ適当な耐熱接着剤による等して固定され、ステンレス
鋼シート80及び82間には、膨張空間を横断するアル
ミナ−シリカ材料88が差挟まれている。アルミナ−シ
リカ材料88はもっと肉厚の材料からなる、低熱伝導性
及び優れた耐熱性のセラミックブランケットの一種であ
る。アルミナ−シリカ材料88の推奨型式は、先と同様
に Carborundum社から入手可能な“FIBERFRAX, DURABLA
NKET”及びアルミナ−シリカ繊維ワッティング(wattin
g)として知られるものである。ステンレス鋼シートと介
挿されるアルミナ−シリカ材料とは貼合わせしてもしな
くても良く、また或る場合には作動上有利であるなら間
隔を置いた配置取りとすることも可能である。また、幾
つかの設計に於ては、上方障壁部分72或いは下方障壁
部分76の何れか一方のみが使用される場合がある。
【0010】図2を参照されたい。第1の縁60は、ば
ね開口54との適正な協同作用を行いうるよう選択され
た直径の端ロッド90の周囲にステンレス鋼シートの単
一層を巻付ける事により形成される。従ってアルミナ−
シリカ材料88は端ロッド90から離間した手前位置に
於て終端され、それにすぐ隣りあう部位から、被覆用の
ステンレス鋼シート82及び80が適切な接着剤により
相互に結合され、ステンレス鋼シート80が単独で縁部
92として巻付けられる。その際、縁部92は、端ロッ
ド90を緊締するように接着固定化状態にてきつく巻回
される。端ロッド90は、選択された直径の任意の適当
な棒材で良いが、好ましい棒材は選択された直径の編組
亜鉛メッキ線材である。
【0011】図3は、上端に於て異る型式のばね保持装
置、ばねブラケットを含んでなる第2のブラケット手段
38の別態様を例示する。第2のブラケット手段38の
下端は、ばね開口54を通して接近し得る細長間隙56
を画定する先と同じ第1のばねブラケット52をそのま
ま使用する。第2のブラケット手段38の上端は、L型
ブラケット64(図1参照)を、溶接による等して固定
し且つ第2のばねブラケット62と整列状態で但しばね
開口96を残してその曲げ部分94を伸延せしめた鋭角
ブラケット92と置き換えた点が変更されている。従っ
て、組立てに際し、関連する縁部は、耐火コーキングコ
ンパウンド58内部での保持の為に容易にばね開口96
を通して押込む事が可能であり、一方、反対側の縁部も
またばね開口54を通して同一態様にて保持される。溝
及びブラケットアセンブリの選定は、設備の型式及び大
きさそしてしばしば、危険な或いは不安定な位置で作業
者が部品を取扱うに際しての容易性に左右される。
【0012】図1の防火及び防煙障壁構造体24は、単
一型式の防火及び防煙障壁構造体組合わせだけを例示す
る。ここでは上方障壁部分72は、2枚のアルミナ−シ
リカ材料を夫々その間部分に介挿してなる3枚のステン
レス鋼シートから構成され、下方障壁部分76は、2枚
のステンレス鋼シート及び1枚のアルミナ−シリカ材料
層を含んでいる。上方障壁部分72と下方障壁部分76
との間の実際の距離は一般にその間部分に含まれる空気
体積量に応じて決まる。即ち、上方障壁部分72と下方
障壁部分76との間の空間深さは、構造物の内側壁40
及び42間の膨張間隙幅に比例する。
【0013】ステンレス鋼シート及びアルミナ−シリカ
材料層の他の組合わせ及び層数を、特定の熱及び或いは
膨張特性にもっと良く順応対処する為に使用し得る。2
000°F(約1100℃)付近の高温に於ては、およ
そ80%の熱が輻射性であり、従って一層或いはそれ以
上のステンレス鋼シートが、反射率を通して最も有効な
防火及び防煙障壁構造体を提供する。300°F(約1
49℃)及びそれ以上のオーダーの低温に於ては、発生
熱の約90%は対流或いは伝導によるものであり、従っ
てアルミナ−シリカ紙及び或いはアルミナ−シリカ材料
により提供される断熱が、熱の影響を阻む為に最も貢献
する。赤外線波長域に存在する熱輻射の大半はステンレ
ス鋼シートにより反射される。
【0014】図1に示される如き耐火性膨張継手アセン
ブリは、防火防煙障壁能力を提供する為の全ての型式の
膨張継手用途に於て使用する為に好適である。即ち、本
考案の耐火性膨張継手アセンブリは、膨張空間での設置
位置での火炎及び煙の完全遮断性を提供すると共に、ビ
ル外装用途だけでは無く床、天井、カーテンウォール、
出入口その他任意の内装用途に於て最大の有効性を持っ
て設置可能である。然し乍ら、カーテンウォール用途に
於ては標準的試験プロセス、つまり、インタナショナル
・コンフェレンス・オブ・ビルディング・オフイシャル
ズにより確立され且つ火炎試験の為のASTM No. E
119基準に於て実施される時間対熱試験に於て使用さ
れる如き熱電対を付設する為の、余分のステンレス鋼シ
ート層を具備する必要がある。
【0015】図4は、防火及び防煙障壁構造体として多
様に使用し得る別態様の防火及び防煙障壁構造体100
であり、これは図1の耐火性膨張継手アセンブリの如き
との組合わせにおいて選択された層数組込まれ得るもの
である。防火及び防煙障壁構造体100は、シリコーン
ゴム104で被覆したシリカ繊維102から成り、この
シリカ繊維102を更にステンレス鋼シート106が覆
う。シリカ繊維102は“REFRASIL”として知られる市
販入手可能な型式のものであり、シリコーンゴム104
で被覆した後、ステンレス鋼シート106をシリコーン
ゴム104で接着固定化状態に合体させる。シリコーン
ゴム104がステンレス鋼シート106をそこに上被さ
せる役を果たす事から、裏当てとして多様な型式のシリ
カ繊維102を使用可能である。
【0016】作動に際し、防火及び防煙障壁構造体10
0はステンレス鋼シート106の耐火性が輻射熱エネル
ギー阻止のために最大の貢献を果たし得る様、予想発生
熱即ち火炎源の方向にステンレス鋼シートを向けて配列
される。防火及び防煙障壁構造体100の組合せ体は、
火炎及び煙に対する完全なる遮断性を提供する為に、断
熱空気層を画定する多重層或いは間隔を置いた配列状態
に於ても使用可能である。
【0017】図5は、膨張空間114を横断して配置さ
れるものとしての、防火及び防煙障壁構造体112と組
合わさせてなる別態様の耐火性膨張継手アセンブリ11
0を例示する。耐火性膨張継手アセンブリ110は隣り
合う床構造体116及び118間に固定され、この床構
造体の対向する肩部分は、アンカ留め具124及び12
6により夫々床肩部に於て固定される様な、対向配置さ
れた取付用プレート120及び122を受取る為に溝状
とされている。こうした耐火性膨張継手アセンブリは、
取付用プレート120及び122が細長形状とされ、そ
れ故、長手方向に沿って複数のアンカーボルト124及
び126の付設を要する様な、細長形状とする必要が有
る事を理解されたい。
【0018】次いで、対向して配置された支持構造体1
28及び130が固定され、中心に位置決めしたカバー
プレート132を支持する。構造体128は、複数のボ
ルト138によりそこに沿って固定された様なカムガイ
ド136を支持する為に、取付用プレート120に沿っ
て溶接による等して固定したL形ブラケット134を具
備する。同様に、反対側の支持構造体130は、複数の
ボルト152によりそこに沿って固定された様なカムガ
イド150を支持するL形ブラケット148を具備す
る。支持構造体128及び130に夫々隣り合う床構造
の、番号154及び156で示す様な位置にグラウトを
充填する。次いで、カバープレート132が、ボルト留
め具158による等してそこを覆って固定され、そして
カバープレート132は、回転自在の中心位置決め用バ
ー160と、夫々のカムガイド136及び150内部を
廻動する対向配置されたカムローラ162及び164と
により中心位置に保持される。
【0019】火炎防火及び防煙障壁構造体112はここ
でも又、不可欠の断熱空気層を間に提供する為に、予備
設定された距離離間された上方障壁部分166及び下方
障壁部分168とから構成される。上方障壁部分166
は、耐火性の紙例えば先に記載した如きアルミナ−シリ
カ紙の層を介挿してなる複数のステンレス鋼シートから
構成される。防火及び防煙障壁構造体112は3層のス
テンレス鋼シート170、172及び174及びそこに
耐火性材料176及び178を介挿したものとして例示
されるが、ステンレス鋼シート及び耐火性材料の層数を
任意に選択する事が出来る。上方障壁部分166は、耐
火性材料が折曲げ部180及び182に於て終端し、そ
れにより提供されるタブ部分へとステンレス鋼シートが
伸延する状態の下に、柔軟運動する為に折曲げ形状とさ
れる。同様に、下方障壁部分168は、ステンレス鋼シ
ートの端部のみが上方に伸延し、固定用タブを形成する
様な耐火性材料188の層を介挿してなる一対のステン
レス鋼シート184及び186から構成される。
【0020】16−ゲージシート金属の如きから形成し
た複数の固定用プレートが、上方障壁部分166及び或
いは下方障壁部分168を正規の位置に固定し且つ維持
する為に使用される。L形固定用プレート190がボル
ト192により固定されステンレス鋼シート184、1
86のタブ縁を折曲げ部194の上方にクランプする。
同様に、クランプ用プレート196がボルト152によ
る等して固定されステンレス鋼シート184及び186
の反対側面を床部分118の表面に隣接して保持する。
上方障壁部分166の上方ステンレス鋼シートの外側タ
ブ部分が類似態様に於て保持される。クランプ用プレー
ト200及びボルト192が、ステンレス鋼シート17
0、172及び174の一方側を固定し、一方、クラン
プ用プレート202が、反対側の固定用ボルト152に
関し類似機能を果す。
【0021】図5の実施例は、繰り返すが、2層の耐火
性紙を各間部分に介挿してなる3層のステンレス鋼シー
トから構成される上方防火及び防煙障壁構造体と、単一
層の耐火性ブランケット材料を含む2層のステンレス鋼
シートから構成される下方障壁部分168とを組合わせ
たものである。耐火性紙及び或いは耐火性ブランケット
材料は、先に記載した様な“FIBERFRAX ”型式の材料、
或いは相当する他の耐火性材料で良い。また、ステンレ
ス鋼シートは、好ましくは比較的肉薄のステンレス鋼シ
ートである。防火及び防煙障壁構造体の重量は、大抵の
用途及び特に高所その他危険な場所での取扱い及び組立
てを必要とする場合、非常に重要な考慮事項となるので
ある。上方障壁部分166及び或いは下方障壁部分16
8は、個々の層構成が好適に相互接合される様組立てて
良いが、それらが相互に相対運動し得る様、接合しなく
ても良い。或る場合に於ては、個々の層構成が幾分かの
内側断熱空気層を提供する様な相対配置取りをとらしめ
る事が望ましい。
【0022】図6は、図4に示す部分の延長部に相当す
る、防火及び防煙障壁構造体材料の一部の部分拡大斜視
図である。ここでは、“REFRASIL”その他耐火性繊維或
いは耐火性ブランケット材料の如き内側耐火性材料21
0が、各側をシリコーンゴムコーティング212及び2
14で被覆され、そしてその上にステンレス鋼シート2
16及び218が対向状態で接着されている。
【0023】図7は図5の下方障壁部分168の拡大図
である。防火及び防煙障壁構造体は、折曲げ部220及
び222間のみを伸延する内側の耐火性ブランケット材
料188を包囲する外側のステンレス鋼シート184及
び186から形成される。次いで、ステンレス鋼シート
の縁、即ちタブ部分224及び226が、膨張空間を横
断してクランプその他固定化する為の要求に応じて伸延
される。タブ部分は、一方の鋼ステンレス鋼シートを他
方に上被させ且つ接着する事により形成される。例えば
ステンレス鋼シート186の縁を上方のステンレス鋼シ
ート184に上被する状態で折曲げる。図7の防火及び
防煙障壁構造体における各層は、シリコーンゴムコーテ
ィング(図6参照)或いは市販入手可能な接着剤による
等して接合して良く、或いは各層を防火及び防煙障壁構
造体がもっと柔軟性を持ち得る様、わざと接着しないま
まで残す。
【0024】図8はまた別の組合わせを例示する。この
組合わせでは2層の防火及び防煙障壁構造体と言う単純
な構成ながら、ステンレス鋼シート230が耐火性の層
或いはブランケット材料232と共に使用されている。
ステンレス鋼シート230及びブランケット材料232
は相互に結着してもしなくても良く、防火及び防煙障壁
構造体の箔側面の方向は用途に従って変化される。2層
防火及び防煙障壁構造体228は、多くの建設用途の為
に好適な高効率、軽量、安価な熱及び防火及び防煙障壁
構造体を提供する為に有効なものである。
【0025】以上、耐火性膨張継手アセンブリ並びに防
火及び防煙防煙障壁構造体の新規な組合わせ構造を記載
した。防火及び防煙障壁構造体は、ステンレス鋼シート
と耐火性材料、即ち耐火性紙、耐火性繊維及び耐火性ブ
ランケット材料との多彩な組合せを使用し、それにより
軽量且つ組立てが容易で且つ類似構造により得られる利
益をはるかに安価に入手し得る、多用途性に優れた防火
及び防煙障壁構造体を提供する。
【0026】本考案はここに明らかにされた多用途性に
限定されない事を理解されたい。即ち、ステンレス鋼シ
ート及び耐火性材料の層の組合わせ及びそれらの特定の
積重ね或いは結合は、それが安全上、コスト効率上の見
地或いは設置の容易性の見地からであるとを問わず、特
定の所望の防火及び防煙効果を実現する為に考え得る組
合わせの広い範囲に渡って変更し得るものである。
【0027】
【考案の効果】設置条件に従い、第1のステンレス鋼シ
ート部分と第2のステンレス鋼シート部分との間に断熱
空気層が画定される多様な折り曲げ層及びパッケージ形
態に於て使用可能でありそれにより、火炎、熱及び煙か
らの高い断絶性を備え、信頼性を有し且つ使用寿命が長
い、ビル構造体間の膨張空間の防火被覆のための耐火性
膨張継ぎ手アセンブリが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に従う防火及び防煙障壁構造体を具備し
てなる、耐火性膨張継手アセンブリの部分破除した断面
図である。
【図2】固定用ロッドの周囲に取付けてなる防火及び防
煙障壁構造体層構造体の一部の部分断面図である。
【図3】本考案に使用する為の支持構造体の別態様の断
面図である。
【図4】防火及び防煙障壁構造体の別態様の貼合せ構造
の部分断面図である。
【図5】更に別の型式の防火及び防煙障壁構造体を使用
する別態様の耐火性膨張継手アセンブリの断面図であ
る。
【図6】別態様の防火及び防煙障壁構造体の一部の斜視
図である。
【図7】図5に例示される別態様に使用される防火及び
防煙障壁構造体の、重ね合わせ状況を例示する断面図で
ある。
【図8】防火及び防煙障壁構造体の更に別の重ね合わせ
変形例を例示する断面図である。
【符号の説明】
10:耐火性膨張継手アセンブリ 12:膨張空間 22:膨張継手カバー 36:第1のブラケット手段 38:第2のブラケット手段 44:山形ブラケット 54:ばね開口 60:ロッド縁 72:上方障壁部分 76:下方障壁部分 80:ステンレス鋼シート 88:アルミナ−シリカ材料 90:端ロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ロレン・ダブリュー・キーリー アメリカ合衆国オクラホマ州ノーマン、 ウエスト・ロビンソン1860 (72)考案者 マイケル・ディー・ウイルソン アメリカ合衆国オクラホマ州オクラホマ シティ、サウスウエスト・トゥエンティ ファースト・ストリート6008 (56)参考文献 特開 昭59−224745(JP,A) 特開 昭55−66317(JP,A) 実開 昭55−162613(JP,U)

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のビル構造体(14)及び第2のビ
    ル構造体(16)間の膨張空間(12)の防火被覆の為
    の装置(10)であって、 膨張空問(12)の各側面に固定した第1の支持構造体
    (18)及び第2の支持構造体(20)と、 摺動自在に保持され第1の支持構造体及び第2の支持構
    造体を包囲してなる被覆手段(22)と、 その第1の縁(60)及び第2の縁(68)間を伸延し
    且つ膨張空間(12)の少くとも2倍の幅寸法を有して
    なる少くとも一枚のステンレス鋼シート(24)にし
    て、前記幅寸法の概略中央位置を固定位置として第1の
    ビル構造体(14)に固定されそれにより、第1のビル
    構造体(14)での固定位置から第1の縁(60)まで
    の間を伸延する第1のステンレス鋼シート部分(72)
    と、第1のビル構造体での固定位置から第2の縁(6
    8)までの間を伸延する第2のステンレス鋼シート部分
    (76)とを画定し、前記第1の縁(60)と第2の縁
    (68)とが、選択された間隔に於て第2のビル構造体
    (16)に夫々固定されてなる少くとも一枚のステンレ
    ス鋼シート(24)と、 第1のステンレス鋼シート部分(72)及び第2のステ
    ンレス鋼シート部分(76)に接触する状態で保持され
    てなる耐火性材料と、 を包含してなる第1のビル構造体及び第2のビル構造体
    間の膨張空間の防火被覆の為の装置。
  2. 【請求項2】 耐火性材料はアルミナ−シリカ混合物で
    ある実用新案登録請求の範囲第1項記載の第1のビル構
    造体及び第2のビル構造体間の膨張空間の防火被覆の為
    の装置。
  3. 【請求項3】 第1のビル構造体に固定されステンレス
    鋼シートの概略中央位置を固定する第1のブラケット手
    段(36)と、第2のビル構造体に固定されそしてステ
    ンレス鋼シート(24)の第1の縁(60)及び第2の
    縁(68)を保持する第2のブラケット手段(38)と
    を具備してなる実用新案登録請求の範囲第1項記載の第
    1のビル構造体及び第2のビル構造体間の膨張空間の防
    火被覆の為の装置。
  4. 【請求項4】 第2のブラケット手段(38)が、 取付用プレート及びL形端パネル(38a、38b)を
    有する溝形部材と、 ステンレス鋼シートの第1の縁(60)を釈放自在に収
    容し且つ保持する為の、前記溝形部材上に固定した第1
    のばねブラケット手段(52)と、 ステンレス鋼シートの第2の縁(68)を釈放自在に収
    容し且つ保持する為の、前記溝形部材上に固定した第2
    のばねブラケット手段(62)と、 を含んでなる実用新案登録請求の範囲第3項記載の第1
    のビル構造体及び第2のビル構造体間の膨張空間の防火
    被覆の為の装置。
  5. 【請求項5】 第1のブラケット手段及び第2のブラケ
    ット手段は、第1のステンレス鋼シート部分(72)及
    び第2のステンレス鋼シート部分(76)を離間関係に
    て保持しそれにより、前記第1のステンレス鋼シート部
    分と第2のステンレス鋼シート部分との間に、選択され
    た体積の断熱層空間を画定してなる実用新案登録請求の
    範囲第3項記載の第1のビル構造体及び第2のビル構造
    体間の膨張空間の防火被覆の為の装置。
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