JP2536479Y2 - バタフライバルブ - Google Patents

バタフライバルブ

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JP2536479Y2 JP1989078379U JP7837989U JP2536479Y2 JP 2536479 Y2 JP2536479 Y2 JP 2536479Y2 JP 1989078379 U JP1989078379 U JP 1989078379U JP 7837989 U JP7837989 U JP 7837989U JP 2536479 Y2 JP2536479 Y2 JP 2536479Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 (産業上の利用分野) 本考案は、水、油、ガス等の流体配管の開閉に使用さ
れるバタフライバルブの改良に関するものである。
(従来の技術とその課題) 本考案のバタフライバルブと同様な、環状ボデーの内
周面に弾性材料で形成した環状シートリングを装着し、
これらボデー及びシートリングの直径方向対向位置に設
けた弁軸孔に円板状ジスクの直径位置に装着したステム
軸を回転自在に軸装し、このステム軸を回転操作しジス
クを回動させて開・閉弁を行なうバタフライバルブは、
従来から多く存在していた。その例に実開昭60-2060号
公報(以下、A公報と呼ぶ。)に記載のものや、実公昭
61-4773号公報(以下、B公報と呼ぶ。)に記載のもの
がある。
第5図はA公報記載のバタフライバルブのジスク及び
シートリングを示す部分斜視図であり、又、第6図及び
第7図は、B公報記載のバタフライバルブのシートリン
グを示す部分斜視図及びジスクを示す側面図である。
A公報に記載のバタフライバルブとB公報に記載のバ
タフライバルブとは、極めて類似したバタフライバルブ
であり、第5図乃至第7図において、ジスク11及び21
は、ボス部11a及び21aの端面11b及び21bを含めて、閉弁
時にシートリング12及び22に接する外周縁11c及び21c
が、半径R3を有する一つの球面の部分をなすように形成
されている。
更にシートリング12及び22は、ジスク11又は21のボス
部端面11b又は21bに常時圧接するボス部接触面12a又は2
2aと、閉弁時にジスク11及び21の外周縁11c又は21cが接
触する弁板接触面12b又は中高の突条22bの内端線22cと
が、半径R4を有する一つの球面の部分をなすように形成
されている。そして、R3はR4よりも大きく形成されてい
る。
このため、閉弁時においては、ジスク11及び21がシー
トリング12又は22とボス部端面11b又は21bを含めた全外
周縁で圧接することになり、漏れることのなく完全密閉
ができる。
然しながら、シートリング12及び22は、全閉時におい
て、剛性材料で形成された環状ボデー13又は23(図示し
てない。)と同じく剛性材料で形成されたジスク11又は
21との間で強く圧縮されるが、ボス部接触面12a又は22a
以外の接触面12b又は22cは、何れも接触面の幅が狭く閉
弁時にだけ圧縮されるに過ぎないので、塑性変形や粘弾
性変形を起こしたり摩耗したりすることが少ないが、ボ
ス部接触面12a及び22aは、比較的広い面積で開・閉弁時
を通じて常時圧縮されており、開・閉弁操作によって広
角度に摩擦されるので、塑性変形や粘弾性変形を起こし
易く、更に摩耗し易いので、接触面圧が低下して流体が
漏洩するに至るという重大な課題を有している。
考案の構成 (課題を解決するための手段) 本考案は、上記の従来のこの種のバタフライバルブが
有する課題を解決するために、次のように構成した。
即ち、環状ボデーの内周面に弾性材料で形成した環状
シートリングを装着し、このボデーとシートリングの直
径方向対向位置に設けた弁軸孔に円板状ジスクの直径位
置に装着したステム軸を回転自在に軸装し、このステム
軸を回転操作しジスクを回動させて開・閉弁を行なうバ
タフライバルブであって、前記ジスクの外周縁をステム
軸を装着するボス部の端面を含めて一つの球面の部分を
なすように形成し、前記シートリングの前記ボス部の端
面に圧接するボス部接触面を除く内周面に半径方向内方
に突出し円周方向に延びる断面ほぼ半月状の突条を形成
し、ボス部接触面にステム軸を挿入したボス部接触面の
中心位置と、この突条の内周頂部の半径寸法とを略同一
寸法とし、かつボス部接触面を前記突条よりも半径方向
内方に位置する凹面状に形成し、この凹面状のボス部接
触面は、シートリングの弁軸孔の孔縁から円錐面形状に
形成し、ボス部とボス部接触面の締代のアンバランスで
シール力を増加させるように構成した。
(作用) 本考案のバタフライバルブは、上記のように構成した
ので、シートリングのボス部接触面を、断面ほぼ半月状
の突条にした内周面よりも半径方向内方に形成し、更
に、ボス部接触面を非球状面形状にしたので、閉弁時の
シートリングのジスクによる圧縮はボス部接触面の方が
突条より大きく、更にジスクのボス部端面が球状面であ
るのに対しシートリングのボス部接触面が非球状面形状
であるので、ボス部接触面の圧縮度、従って反発弾性に
よる接触面圧が均一でなく、弁軸孔を中心にした同心円
状に同圧帯を形成するので、ボス部接触面において塑性
変形や粘弾性変形が起きたり、摩耗しても、遥かに長期
に渉って必要面圧を持続し、シール性に優れ、耐久性が
高い。
尚、本考案のバタフライバルブのシートリングのボス
部接触面を除く内周面に形成した突条を、B公報に記載
の従来例のバタフライバルブの場合のように、最小半径
部分が円を形成するようには限定していないので、内周
面を両ボス部接触面から遠ざかるに従って内径寸法が大
になる極めて円に近い長円状に形成することができる。
このようにすれば、バタフライバルブのシートリング
が、ボス部接触面に近いシート面ほど開・閉弁時に広角
度に摩擦され摩耗し易いこと、又閉弁時にシートリング
がボス部接触面に近いシート面から圧縮されて次第に押
し寄せられ、最後に圧縮されるステム軸から最も遠い位
置のシート面が盛り上って閉止し難くなったり損傷し易
い傾向があるのを防ぐことができる。
(実施例) 以下、本考案のバタフライバルブの実施例を図面に基
いて説明する。
第1図は、本考案のバタフライバルブの一実施例を示
す半截斜視図であり、第2図A乃至Dは、第1図に示し
たバタフライバルブのシートリングのボス部接触面の実
施態様を説明するためのボデーに装着したシートリング
の部分斜視図であり、第3図A乃至Dは、夫々第2図A
乃至Dに示したシートリングのボス部接触面及びこれに
圧縮するステム軸のボス部を示す縦断面図であり、第4
図は第1図に示したシートリングの突条及びこれに圧接
するジスクの外周縁を示す縦断面図である。
第1図乃至第4図において、1は弾性材料で形成した
環状シートリング、2はシートリング1のボス部接触
面、3はシートリング1を装着した環状ボデー、4はボ
デー3及びシートリング2の直径方向対向位置に設けた
弁軸孔、5は円板状のジスク、6はジスク5の直径位置
に装着し弁軸孔4に回転自在に軸装したステム軸であっ
て、ステム軸を回転操作しジスク5を回動させて、この
バタフライバルブを開弁及び閉弁する。
5aはジスク5のステム軸6を装着するボス部で、5bは
ボス部5aの端面であり、5cはジスク5の外周縁で、外周
縁5cはボス部5aの端面5bを含めて半径R1を有する球面の
部分をなすように形成されている。
シートリング1の内周面には、ジスク5のボス部5aの
端面5bに圧接する前記ボス部接触面2と、このボス部接
触面2の間を円周方向に延び半径方向内方に突出した断
面ほぼ半月状の突条1aが形成してあり、ボス部接触面2
を突条1aよりも半径方向内方に非球状面形状に形成して
ある。
第2図A乃至D及び第3図A乃至Dは、非球状面形状
に形成したボス部接触面2の実施態様を示したもので、
図中に示したR2は、突条1aの最小半径であって、ボス部
接触面2は半径R2を有する球面より半径方向内方に形成
されていることを示している。
第2図A及び第3図Aに示した実施態様では、ボス部
接触面2はシートリング1の弁軸孔4寄りの内側部F1を
平面形状にし、外側部F2を円錐面形状にしてある。又第
2図B及び第3図Bに示した実施態様では、ボス部接触
面2をF3の平面形状にしてあり、第2図C及び第3図C
に示した実施態様では、ボス部接触面2をシートリング
1の弁軸孔4の孔縁から連続するF4の円錐面形状にして
ある。更に第2図D及び第3図Dに示した実施態様で
は、ボス部接触面2をシートリング1の弁軸孔4寄りの
内側部F5と外側部F6とを異なる円錐面形状にしてある。
次に第1図乃至第4図に示した本考案のバタフライバ
ルブに基いて、その作用を述べる。
シートリング1のボス部接触面2を、第2図A乃至D
及び第3図A乃至Dに示した実施態様のように、断面ほ
ぼ半月状の突起1aよりも半径方向内方に、非球状面形状
に設けたので、閉弁時のシートリング1のジスク5によ
る圧縮は、ボス部接触面2の方が突条1aより大きく、更
にジスク5のボス部5aの端面5bが球状面であるのに対し
シートリング1のボス部接触面が非球状面形状であるの
で、ボス部接触面2の圧縮度、従って反発弾性による接
触面圧が、第3図A乃至Dに示した実施態様においては
多数の矢の長さで示したように、均一でなく、弁軸孔4
を中心とした同心円状に同圧帯を形成するので、ボス部
接触面2において塑性変形や粘弾性変形が起きたり、摩
耗しても、遥かに長期に渉って必要面圧を持続し、シー
ル性に優れ、耐久性が高い。
尚、本考案のバタフライバルブのシートリング1のボ
ス部接触面2を除く内周面に形成した突条1aを、第6図
に示した従来例のバタフライバルブのシートリング22の
ボス部接続面22aと突条22aの最小半径部分とが、一つの
円を形成しているのとは異なり、特にそのように限定し
ていないので、突条1aを両方のボス部接触面2から遠ざ
かるに従って内径寸法が大になる極めて円に近い長円状
に形成することができる。
このようにすれば、バタフライバルブのシートリング
1が、ボス部接触面2に近い突条1aの部分ほど開・閉弁
時に広角度に摩擦され摩耗し易いこと、又ジスク5の閉
弁回動時にシートリング1がボス部接触面2に近い突条
1aの部分から圧縮されて次第に押し寄せられ、最後に圧
縮されるステム軸6から最も遠い位置の突条1aの部分が
盛り上って閉止し難くなったり損傷し易い傾向があるの
を防ぐことができる。
考案の効果 本考案のバタフライバルブは、既に詳述したように構
成し作用するので、変形や摩耗によって漏れを発生し易
いボス部接触面での漏れが防止され、更にはボス部接触
面以外のシート面での損傷も防ぎ得られ、耐久性、信頼
性の高いバタフライバルブを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のバタフライバルブの一実施例を示す半
截斜視図であり、第2図A乃至Dは、第1図に示したバ
タフライバルブのシートリングのボス部接触面の実施態
様を示すボデーに装着したシートリングの部分斜視図で
あり、第3図A乃至Dは、夫々第2図A乃至Dに示した
シートリングのボス部接触面及びこれに圧接するステム
軸のボス部を示す縦断面図、第4図は第1図に示したシ
ートリングの突条及びこれに圧接するジスクの外周縁を
示す縦断面図である。 又第5図は、従来のバタフライバルブのジスク及びシー
トリングを示す部分斜視図であり、第6図及び第7図
は、従来の他のバタフライバルブのシートリングを示す
部分斜視図及びジスクを示す側面図である。 1……シートリング、1a……突条、2……ボス部接触
面、3……ボデー、4……弁軸孔、5……ジスク、5a…
…ボス部、5b……端面、5c……外周縁、6……ステム
軸。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状ボデーの内周面に弾性材料で形成した
    環状シートリングを装着し、このボデーとシートリング
    の直径方向対向位置に設けた弁軸孔に円板状ジスクの直
    径位置に装着したステム軸を回転自在に軸装し、このス
    テム軸を回転操作しジスクを回動させて開・閉弁を行な
    うバタフライバルブであって、前記ジスクの外周縁をス
    テム軸を装着するボス部の端面を含めて一つの球面の部
    分をなすように形成し、前記シートリングの前記ボス部
    の端面に圧接するボス部接触面を除く内周面に半径方向
    内方に突出し円周方向に延びる断面ほぼ半月状の突条を
    形成し、ボス部接触面にステム軸を挿入したボス部接触
    面の中心位置と、この突条の内周頂部の半径寸法とを略
    同一寸法とし、かつボス部接触面を前記突条よりも半径
    方向内方に位置する凹面状に形成し、この凹面状のボス
    部接触面は、シートリングの弁軸孔の孔縁から円錐面形
    状に形成し、ボス部とボス部接触面の締代のアンバラン
    スでシール力を増加させるようにしたことを特徴とする
    バタフライバルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5634320Y2 (ja) * 1975-08-26 1981-08-13
JPS614773U (ja) * 1984-06-13 1986-01-13 日丸産業株式会社 ワツクス塗布機
JPH0755413Y2 (ja) * 1987-07-28 1995-12-20 株式会社キッツ バタフライバルブのシ−ル構造

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