JP2536107B2 - 摺動部材 - Google Patents

摺動部材

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JP2536107B2 JP63308373A JP30837388A JP2536107B2 JP 2536107 B2 JP2536107 B2 JP 2536107B2 JP 63308373 A JP63308373 A JP 63308373A JP 30837388 A JP30837388 A JP 30837388A JP 2536107 B2 JP2536107 B2 JP 2536107B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J9/00Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は互いに摺動する部材の材質の組合せに関し、
特にピストン型式の摺動部に適した材質の組合せに関す
る。
[従来の技術] 従来、シリンダとピストンとで構成されるピストン型
式の摺動部材は、シリンダ側がその複雑な外形を製造す
るのに容易な鋳鉄で、またピストン側がシリンダの鋳鉄
と馴染みの良い黄銅や燐青銅でそれぞれ製作されてい
た。しかし鋳鉄製のシリンダと銅合金製のピストンから
なるピストン型式の摺動部材を油で潤滑化して使用した
場合、ピストンに掛かる負荷が大きくなるとシリンダと
ピストンの間で油膜切れが起こり、その結果、シリン
ダ、ピストン双方に著しい摩耗や焼付が生じて摺動不能
となることが多かった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上記の問題点の解決を目指すものであり、長
期の摺動や高負荷下の摺動においても、摩耗や焼付けが
ほとんど生じない摺動部材の材質の組合わせを提供する
ことを目的とする。
[課題を解決するための手段] すなわち本発明は第1摺動部材とこれに摺接する第2
摺動部材とから構成される摺動部材であって、 該第1摺動部材は、Zn:25〜40重量%と、Al:1.9〜5.2
重量%と、Ni:0.25〜3.0重量%と、残部Cuとより成る銅
合金製であり、 該第2摺動部材は、その摺動面に2〜13重量%のPを
含むNi−P合金が表面被覆された鋳鉄で形成されている
ことを特徴とする摺動部材である。
[作用] 本発明における第1摺動部材は、主としてピストン型
式の摺動部材のピストンに適するもので、25〜40重量%
(以下、重量%を%と表現する)のZnと、1.9〜5.2%の
Alと、0.25〜3.0%のNiをそれぞれ含み、更に残部をCu
が占めてなる銅合金からなる。
第1摺動部材を構成する銅合金中に含まれるZnは、Cu
−Zn系合金の耐摩耗製に重大な影響を与えるものであ
り、母相がα+β相の場合、この特性が良くなるが、β
相単一の場合は脆くなる。Znが25%未満では、β相が現
われず耐摩耗性、加工性が悪くなり、また、40%を越え
るとβ相単一となり靱性に劣るため、Zn量は25〜40%と
することが望ましい。
またAlは耐摩耗性を向上させるので1.9%以上含まれ
ることが必要であるが、多すぎると加工性の低下を招く
ので5.2%以下に抑えることが望ましい。
Niは強靱性並びに耐摩耗性を向上させるが、過剰に含
まれると逆に強靱性が低下し、また加工性も悪くなるの
で0.25〜3.0%含有させることが望ましい。
また、上記銅合金中には少量のFe、Mn、Cr、Si及びTi
が含まれていてもよい。Feは定規銅合金中に0.1%以上
含まれていると金属間化合物を強化し、また合金の組織
を微細化する効果を有する。しかし含有量が0.5%を上
廻ると、金属間化合物が粗大化して加工性、耐摩耗性が
低下するので含有させる場合は0.1〜0.5%であることが
望ましい。MnとSiはMn5Si3の金属間化合物を形成し、銅
合金の耐摩耗性向上に寄与するが、Mn5Si3の含有量が1
%未満ではこの効果が期待できず、また、10%を越える
と靱性の低下を招くので1〜10%とすることが望まし
い。なお、MnとSiとがMn5Si3の金属間化合物を形成する
ときの最適なMnとSiの重量費は1:0.3であるのでMn及びS
iはそれぞれ単独では2.5〜3.5%、0.6〜1.2%含有され
ることが望ましい。またCrは、結晶粒を微細化させる効
果があり、含有量が0.1%未満ではこの効果は望めず、
逆に0.25%を越えてもこの効果は望めないため、0.1〜
0.25%に抑えることが好ましい。更にTiは、結晶組織を
微細化し、合金の強靱性、耐摩耗性を向上させるもの
で、1.2%未満では、この効果は得られず、2.0%を越え
ると、逆に強靱性、加工性が低下するため1.2〜2.0%と
することが好ましい。
なお、第1摺動部材を構成する銅合金中には不純物と
してPbが含まれていても差し支えないが、その含有量は
0.15%以下であることが望ましい。
本発明における第2摺動部材は主としてピストン型式
の摺動部材のシリンダ側を構成する部材として適する。
例えば、複雑な形状の外形を有するシリンダを製造し易
い鋳鉄で骨格を形成した後、摺動面に2〜13%のPを含
むNi−P合金を表面被覆して製造することができる。該
表面被覆層を構成するNi−P合金中のPの含量が増える
と被覆層の硬度が上昇する反面、靱性が低下しやすくな
って被覆層が鋳鉄表面から剥離してしまうので、その含
量の上限は13%である。また、2%未満では硬度が不十
分であり、表面被覆層を設ける意味がない。なお、この
Ni−P合金には他の成分が混在しないことが望ましい。
またこの被覆層の厚みは10〜30μm程度が好ましい。10
μmより薄いと耐摩耗性に劣り、30μmを超えると母材
である鋳鉄との間にせん断応力が働き、剥離しやすくな
る。また、2〜13%のPを含むNi−P合金からなる被覆
層は鋳鉄の表面に形成した後、熱処理を行なうと硬度を
上昇させることができ、好ましい。この熱処理は350〜4
00℃の温度で30〜100分行なうことが望ましい。
上記のNi−P合金被覆層が摺動面に形成された第2摺
動部材は、前述の銅合金製の第1摺動部材と硬度の点で
ほぼ同程度となるため、摺動の際にいずれか一方が摩耗
したり、焼付したりすることがない。なお、鋳鉄の表面
に2〜13%のPを含むNi−P合金を被覆する方法として
は公知の電解メッキ、無電解メッキのいずれも使用でき
る。
本発明の第1摺動部材及び第2摺動部材からなる摺動
部材はピストンとシリンダの組合せに用いると特に好適
であるが、これに限定されるものではなく、上記の組合
せを以て様々な箇所の摺動部材として用いることができ
る。
[実施例] 以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施
例に限定されるものではない。なお、実施例中の%は全
て重量%を示すものとする。
(実施例1) 第1摺動部材として、Zn:33.5%、Al:3.0%、Ni:2.0
%、Ti:1.5%及び残部がCuからなる銅合金製の棒材より
16mm×6mm×10mmのサイコロ試験片を製作した。このサ
イコロ試験片の硬さはHV200であった。一方、第2摺動
部材としてねずみ鋳鉄(JIS規格FC25)を用いて、外径3
5mm、内径30mm、幅10mmの円筒試験片を製作し、この円
筒試験片を硫酸ニッケル、次亜燐酸ソーダ、及び錯化剤
としてアルキルヒドロキシカルボン酸、反応促進剤とし
てアルキルジカルボン酸、安定剤及びPH調整剤を含んで
なる浴温90〜95℃のメッキ浴中に約50分浸漬して、表面
に厚さ25μmのNi−P合金(P含量8%)のメッキ層を
形成した円筒試験片を得た。この合金メッキ層を形成し
た円筒試験片の硬さはHV500であった。
次に、得られたサイコロ試験片の16mm×6mmの面とメ
ッキ層を形成した円筒試験片の外周面とを接触させ、シ
リコンオイルを供給しながら荷重30Kg、回転数80r.p.m.
にて合金メッキ層を形成した円筒試験片を30分間回転さ
せる摩耗試験を行なった。その結果、サイコロ試験片の
摩耗量は摩耗痕深さで5.0μm、合金メッキ層を形成し
た円筒試験片の摩耗量は摩耗重量で5.0mgであった。な
お、両試験片の摩耗試験前の表面粗さはサイコロ試験片
が0.3μRz、合金メッキ層を形成した円筒試験片が1.6μ
Rzであった。
(実施例2) 第1摺動部材として実施例1と同一のサイコロ試験片
を準備し、また第2摺動部材として実施例1と同一の合
金メッキ層を形成した円筒試験片を400℃で1時間熱処
理して硬さがHV900の円筒試験片を得た。
次にこれらの試験片を用いて実施例1と同様の手順で
摩耗試験を行なったところ、サイコロ試験片の摩耗痕深
さは2.0μm、熱処理を施した合金メッキ層を有する円
筒試験片の摩耗重量は0.1mgであった。なお両試験片の
摩耗試験前の表面粗さはそれぞれ実施例1のものと同等
であった。
(比較例1) 第1摺動部材として実施例1と同一のサイコロ試験片
を準備し、また第2摺動部材としてねずみ鋳鉄(JIS規
格FC25、HV200)を用いて実施例1の合金メッキを施す
前の円筒試験片と同一の外径35mm、内径30mm、幅10mmの
円筒試験片を準備して実施例1と同様の手順で摩耗試験
を行なったところ、サイコロ試験片の摩耗痕深さは10.0
μm、円筒試験片の摩耗量は15.0mgであった。なお、量
試験片の摩耗試験前の表面粗さはそれぞれ実施例1のも
のと同等であった。
(比較例2) 第1摺動部材として燐青銅合金(JIS規格C5191、硬度
HV150)製のサイコロ試験片(16mm×6mm×10mm)を製作
し、また第2摺動部材として実施例1と同一の合金メッ
キ層を形成した円筒試験片を準備して実施例1と同様の
手順で摩耗試験を行なったところ、サイコロ試験片の摩
耗痕深さは20μm、合金メッキ層を形成した円筒試験片
の摩耗量は25.0mgであった。なお、両試験片の摩耗試験
前の表面粗さはそれぞれ実施例1のものと同等であっ
た。
以上の試験片の結果を第1図に示す。
実施例3、4及び比較例3、4 第1摺動部材として実施例1、2及び比較例1、2と
同一の材質の30mm×30mm×5mmの4種類の平板試験片を
製作し、一方、第2摺動部材として、実施例1、2及び
比較例1、2と同一の材質からなる、外径25.4mm、内径
20mm、長さ10mmの4種類の円筒試験片を製作して、それ
ぞれ平板試験片の30mm×30mmの面と合金メッキ層を形成
した円筒試験片の端面とを接触させ、シリコンオイルを
供給しながら回転数を77r.p.m.に固定して荷重を5Kgか
ら100Kgまで段階的に増加させ、各荷重に対する耐焼付
性を調べた。結果を第2図に示す。図中、実施例3、4
はそれぞれ実施例1、2の材質に、また、比較例3、4
はそれぞれ比較例1、2の材質に対応する。
実施例5、6及び比較例5、6 タイミングベルト張力調整装置のピストンをZn:33.5
%、Al:3.0%、Ni:2.0%、Ti:1.5%及び残部がCuからな
る銅合金製の棒材を用いて製作した。また、シリンダを
実施例1、2及び比較例1、2の円筒試験片と同一の材
質で製作した。これら4種類のシリンダを前記ピストン
とそれぞれ組合わせてタイミングベルト張力調整装置を
構成し、実際の車輪のエンジンに取付け、6000r.p.m.で
無負荷の状態で940時間の耐久試験を行なった。結果を
表1に示す。表中のシリンダの材質は実施例5、6がそ
れぞれ実施例1、2の円筒試験片のものに、また、比較
例5、6がそれぞれ比較例1、2のものに対応する。
[発明の効果] 本発明の摺動部材は、特定された成分構成からなる銅
合金製の第1摺動部材と摺動面に2〜13%のPを含むNi
−P合金が表面被覆されてなる鋳鉄製の第2摺動部材と
で構成されているので両部材が摺動面において共に高硬
度であり、耐摩耗性、耐焼付性に優れている。また、第
2摺動部材は、摺動面のみに高硬度の材質を設け、本体
には鋳鉄を用いているので複雑な外形を有するシリンダ
でも容易に製造できる。更に、第1摺動部材にFe、Ti、
Cr、Mn、Si等を少量分散させた場合は第1部材の摺動面
の硬度が更に高くなり、摺動部材との馴染み性の点にお
いて一層優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の摺動部材と従来の摺動部材、各2例ず
つについて摩耗試験の結果を比較した図、第2図は本発
明の摺動部材と従来の摺動部材、各2例ずつについて耐
焼付性試験の結果を比較した図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1摺動部材とこれに摺接する第2摺動部
    材とから構成される摺動部材であって、 該第1摺動部材は、Zn:25〜40重量%と、Al:1.9〜5.2重
    量%と、Ni:0.25〜3.0重量%と、残部Cuとよりなる銅合
    金製であり、 該第2摺動部材は、その摺動面に2〜13重量%のPを含
    むNi−P合金が表面被覆された鋳鉄で形成されているこ
    とを特徴とする摺動部材。
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