JP2535689B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は新規なコンテナまたは基板
支持体(サセプター)構造を持つ陽光柱型プラズマ処理
装置に関する。
【0002】
【従来技術】プラズマ処理法とは、特定の物質に電磁波
等のエネルギーを加えてプラズマ化して活性の強いラジ
カルとし、当該ラジカルを基体に接触させ基体上へ膜を
形成させたり、基体表面の材料のエッチング、アッシン
グ等のプラズマ処理を行う方法をいい、プラズマ処理装
置とはこの処理を施す装置全般をいう。このようなプラ
ズマ処理装置は、プラズマ生成用の原料ガスの導入手段
と排気手段を備えた真空容器であるプラズマ処理室、当
該プラズマ処理室に導入された原料ガスをプラズマ化す
るための電磁波等のエネルギー供給手段、被プラズマ処
理基体及びその支持手段、そして必要に応じてこの基体
を温めるための加熱手段を備えている。
【0003】ところで、このようなプラズマ処理はラジ
カルの活性に依存するところが多く当該ラジカルを発生
するプラズマ放電の状態や生成されたラジカルの密度分
布により、被処理基体におけるプラズマ処理の程度が大
きく変化する。大面積にわたって均一なプラズマ処理を
する上で必要なことは、ラジカルを大面積にわたって均
一で且つ多量に生成するようなプラズマ放電の状態を選
択することである。この原料ガスをプラズマ化するため
の電磁波エネルギーとしては13.56MHzの高周
波、マイクロ波、直流あるいは低周波の電磁波エネルギ
ーが使用され通常は高周波によるプラズマ放電がよく使
用される。
【0004】このようなプラズマ放電において、その形
式として、誘導結合型と容量結合型がある、誘導結合型
はいわゆる無極放電と呼ばれるもので、容量結合型は平
行平板電極型が良く知られている。この平行平板電極型
のプラズマ処理装置の一例としてプラズマCVD装置の
概略図を図2に示す。このように、一対の平行平板電極
(100)、(101)が反応室(106)内に設けら
れ各々は高周波電源(102)に接続されている。被処
理基体(103)は通常は一方の電極上に載置され、こ
の基体はヒーター等の加熱手段(104)によって加熱
されている。
【0005】反応用のガスはガス導入口(105)より
反応室内に導入された後、電極に供給された高周波電力
により分解活性化され、基体(103)上に膜形成され
る。この基体上に均一なプラズマ処理(被膜形成)を行
うには均一なプラズマ放電を実現する必要がある。図2
のようにこの均一性を補う為に基体を載置した電極を回
転する場合もあるが装置が複雑化したり、大型化する欠
点がる。また、一般にプラズマ処理の際にはその被処理
基体を平行平板電極の陰極(カソード)または陽極(ア
ノード)上またはこれらの近傍に発生する陰極暗部また
は陽極暗部に配設するのが通常であった。このため、電
極の寸法より被処理面を大きくすることができなかっ
た。
【0006】ところで、半導体素子や電子機器部品等の
製造技術において、プラズマCVD、プラズマエッチン
グ等の技術が広く実用化されており、量産化のためのこ
れら装置も多数提案されている。近年、半導体素子の基
板ウエファーの大口径化や基板寸法の大型化が著しくな
ってきている。特に、液晶電気光学装置のスイッチング
素子として、薄膜トランジスタを形成したアクティブマ
トリクス型液晶電気光学装置の場合、その大型化は著し
く、対角で15〜20インチのサイズの基板上に薄膜ト
ランジスタ用の半導体被膜を形成したり、エッチング処
理を行う必要が生じてきた。あわせて、製造コストを下
げる目的で処理時間の短縮化が望まれており、処理装置
のスループットの向上や多量の基板処理が可能な装置が
必要とされてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような要望に答え
るために、プラズマ処理装置の大型化がはかられている
例えばその一例として、図2に示すような装置の電極の
寸法を拡大することが行われる。すなわち、図2のよう
な装置の場合、基板を直接電極上に設置する為、処理能
力の向上の為には電極の大面積化が最も簡単な手法であ
る。このような平行平板型のプラズマ処理装置の場合、
電極寸法を拡大することはそのまま装置寸法の拡大につ
ながり、少ない床面積の装置で大型基体の処理を望むユ
ーザーにとっては問題となっていた。
【0008】加えて、電極面積が増加することによっ
て、被処理基体表面に接するプラズマの密度が不均一
(放電の状態が不均一)となってしまい、均一なプラズ
マ処理を施せないという問題が生じていた。このような
問題を解決する一つの手段として、反応室内に複数の平
行平板電極対を設けこの電極上に被処理基体を設ける方
法が提案されているが、装置構造が複雑化する問題が発
生する。さらに、この方法によっても、大面積化された
ことによるプラズマ放電の不均一さが残り、均一なプラ
ズマ処理が行えない状況にあった。
【0009】また、別の方式として、一対の基板間に基
板を複数枚一定の間隔をおいて設置し、プラズマ処理を
施す方法が提案されている。すなわち、この方法はプラ
ズマグロー放電の陽光柱領域を利用し、この陽光柱領域
内に複数の被処理基体を配置してプラズマ処理を行うこ
とを基本思想としている。この陽光柱を利用したプラズ
マCVD法としては本出願人の出願による特開昭59−
59834、59−59835に記載されている。この
方式を図3に示す。図にあるように一対の電極(10
0)(101)間に複数の基板(103)が基板サセプ
ター(110)によって載置されている。また、このサ
セプターはコンテナ(113)と同体または一体物とし
て設けられ、このコンテナを反応室より出し入れするこ
とにより、基板のハンドリングを行う。この図において
は簡略化の為、プラズマ放電の領域付近のみ記載してい
る。この方式ではプラズマの陽光柱を有効的に利用する
ために電極周辺に電極シールド(111)(112)を
設け、この電極シールドとコンテナ(113)の外周壁
とで反応領域を限定し、この領域外で放電が生じないよ
うにプラズマを閉じ込めている。
【0010】このような方式の場合、プラズマ処理能力
の向上と装置専有容積の縮小を行うには、基板と基板の
間隔を詰めることや基板サセプターと電極の間隔とを極
力狭くすることが考えられる。しかしながら、従来の方
式の場合、これらの間隔を狭めることにより、プラズマ
放電が不安定になり、放電が消滅あるいは不均一とな
り、均一なプラズマ処理が行えなくなってしまう問題が
あった。
【0011】即ち、図3に示すような従来の陽光柱型プ
ラズマ処理装置の場合、基板保持間隔および電極とサセ
プター間隔とが狭くなると、電極(100)から電極
(101)の間で、電流が流れる通路として、サセプタ
ーおよび基板表面となる。この様子を図3の波線(11
5)に示す。このため、放電開始時にプラズマ放電が観
察されていて、電力入射に対して反射がない状態で、プ
ラズマ放電が停止しても、反射電力が観察されない。ま
た、プラズマ放電が上下の電極のごく近傍のみに存在
し、その間は基板サセプター表面を電流が流れて基板付
近ではプラズマ放電が存在しない。そのため、投入され
た電力はほとんど気体に供給されず、プラズマ処理がで
きなかったり、不均一な処理となってしまっていた。
【0012】加えて、前述の様な装置の場合、非処理基
板におけるプラズマ処理の程度に差があるため、通常は
基板寸法の5〜10%の長さ分の基板周囲は使用出来な
い状況であった。すなわち、例えばプラズマCVD装置
の場合には本来必要とする基板寸法以上に大きな基板上
に被膜を形成し、その後、その基板の周囲を切り捨てて
いた、このため、さらにプラズマ処理を行う際の基板面
積は増大し、装置の大型化を招くとともに、基板寸法が
大きくなることにより、基板の材料費、その他の材料費
の増大を引き起こしていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の如き問題
を解決するものであり、大型の被処理基体を短い処理時
間で処理可能であり、かつ均一なプラズマ処理が行える
プラズマ処理装置の新規な構造を提案するものである。
さらに、プラズマ処理を行う領域を限られた電極暗部の
面で行うのではなく陽光柱領域という空間でプラズマ処
理を行ない、この空間中に複数の被処理基体を配設し、
このプラズマ空間を複数の個別のプラズマ処理空間に分
割し、この個別の処理空間でのプラズマの状態を均一に
し、かつ各々の個別空間でプラズマ状態に差が生じない
ようにすることで、多量の処理と大面積の基体の処理を
可能とするものである。
【0014】本発明の構成は、陽光柱型のプラズマ処理
装置であって、プラズマ放電領域が電極フード、コンテ
ナ外壁で囲まれており、この放電領域内に複数の基板を
配置するための基板サセプターとこの基板サセプターと
ほぼ同じ平面を構成する補助サセプターを間隔をあけて
配置したものであります。
【0015】以下に図1を本発明の一例として記載し、
この図に従って説明を行う。図1は概略図であり、反応
室内のプラズマ放電領域周辺部分のみを記載している。
本発明のプラズマ処理装置の放電領域は電極シールド
(1)(2)とコンテナ(3)の外周壁とによって囲ま
れた空間(4)に限定されており、このうち、電極シー
ルドは電極と他の部分との放電(寄生放電)を防止する
ために、電極の直近に設置され且つその電位は接地され
ている。
【0016】このようなプラズマ放電領域(4)はコン
テナのサセプター(5)および基板(6)により複数の
領域(11)に見掛け上分割されている。さらに、この
基板サセプターと同様の平面を構成する位置に補助サセ
プター(12)を基板サセプターとは離れた位置に電極
(7)(8)と基板サセプター(5)の間に設けられて
いる。この補助サセプターの存在により、プラズマ放電
の不均一な部分が被処理基板の周辺部分からこの補助サ
セプター部分に移動することになる。そのため基板周辺
部分でのプラズマ処理の不均一部分がなくなり、基板面
積に占めるプラズマ処理の有効面積を増大させることが
できる。
【0017】加えて、さらにプラズマ放電を安定させる
ために、個別の放電領域に対応する位置の電極部に電界
集中を発生させるような、突起部を設けることにより、
放電が安定し、個別反応領域間でのプラズマの状態の差
がなくなり、より均一なプラズマ放電を実現することが
できる。
【0018】また、コンテナおよびサセプターの表面の
電位をフローティングとすることでもプラズマ放電を安
定させることができ、個別反応領域間でのプラズマの状
態の差がなくなり、より均一なプラズマ放電を実現する
ことができる。いずれの場合も、図3のように基板表面
を放電用の電力が漏れて流れることを防止することにな
り、放電は安定する。また、電極自身の形状として、平
板である必要はなく、波板状でも可能であるその場合、
電界集中を引き起こせるのであれば、新たな突起部をも
うけるひつようはない。さらに平板ではなく、メッシュ
状またはパンチスルーされたものでもよい。
【0019】この補助サセプターの設置位置としては、
図1のように、基板サセプターの延長平面上にあって、
一対の電極方向に設置する場合と同じく、基板サセプタ
ーの延長平面上あって、電極が設けられていな方向に設
置する場合とその何れの方向にも設置する等の態様が考
えられ、プラズマ処理装置の処理の分布に合わせて必要
とする基板サセプター辺側に設ければよい。このうち、
基板サセプターの延長平面上で基板の全ての辺に補助サ
セプターが設けられた例を図4に概略図として示す。こ
の図において、電極フード(1)(2)の内部に補助サ
セプター(12)が設けられ、その電極フードを繋ぐ面
の両方に補助フード(17)とその内部に補助サセプタ
ー(15)が設けられている。
【0020】このような場合、コンテナの外周壁は上下
の電極面とその側面の補助フード側の面には設けられて
おらず、コンテナが反応室内の所定の位置に配置された
際にはこのコンテナの基板サセプターとその周囲の補助
サセプター(15)とがほぼ同一の平面を構成するよう
に、補助サセプターが設けられていない方向を移動して
配置される。
【0021】この様子をさらに詳細に説明する為、図4
のA−A’断面のコンテナ、基板サセプター、電極フー
ド、電極および補助サセプターの位置関係を図5(A)
に示し、図4の矢印Bの方向から見た、基板サセプタ
ー、電極フード、補助フードおよび補助サセプターの位
置関係を示す概略断面図を図5(B)に示す。図5
(A)より明らかなように、補助サセプター(12)は
電極(7)(8)と基板サセプター(5)の間にあり、
基板サセプター(5)とほぼ同じ平面を構成する。ま
た、図5(B)からわかるように、電極(7)(8)以
外の側面も補助フード(17)内に補助サセプター(1
5)が設けられている。これにより、この場合基板サセ
プター(5)の全ての辺は補助サセプターで囲まれてい
る。また、この補助フードの端部と電極フードの端部は
(18)のように接近して、延長されている。その為こ
の部分で、この電極フード(1)(2)と補助フード
(17)との継ぎ目付近からのプラズマ放電の漏れを防
止しプラズマ放電を放電領域内に制限して、他の反応室
内の壁に触れないようになっている。
【0022】この補助サセプターとして、使用する材料
に特に制限はなく、電極と電気的に絶縁されていればよ
い。また、補助サセプターの電位としては基板サセプタ
ーとほぼ同じ状態が好ましい。すなわち、基板サセプタ
ーの電位がフローティングな状態で保持されている場合
には、補助サセプターも同様にフローティング状態とす
るのが、安定な放電と大面積で均一な放電を実現するの
に好ましかった。以下に、実施例を示し本発明を説明す
る。
【0023】
【実施例】『実施例1』本実施例では図1に示すような
放電領域の構造を陽光柱型のプラズマCVD装置に応用
した例を示す。図7にその概略図を示す。図にあるよう
に基板搬入室(21)、第1の反応室(22)、第2の
反応室(23)および基板取り出し室(24)が各々仕
切り弁(26)(27)(28)を挟んで連続して接続
されている。また、基板搬入室(21)と基板取り出し
室(24)には、各々仕切り弁(25)(29)が設け
られ外部と遮蔽されている。また、個々の室(22)
(23)(24)(25)には独立した真空排気系(3
0)(31)(32)(33)が接続されており、各々
の室を真空排気し、所定の圧力および雰囲気に維持する
こが可能である。この排気系は基本構成として排気流量
を調整するためのコンダクタンスバルブ(34)、スト
ップバルブ(35)(36)、オイルフリーの真空排気
が可能なターボ分子ポンプ(37)および低真空排気用
の水封ポンプ(38)を含んでいる。その他必要に応じ
て、排気バイパス系の設置や複数の排気系の設置等が行
えるようになっている。
【0024】さらに、個々の室には独立したガス供給系
(40)(41)(42)(43)が設けられており、
反応室(22)(23)へは反応雰囲気ガスの供給並び
にその他のガスを供給できるように複数の供給系統が設
けられている。これらのガス供給系には基本構成とし
て、流量コントローラー(44)およびストップバルブ
(45)が含まれている。加えて、本実施例ではプラズ
マCVD装置のため、基板搬入室(21)および反応室
(22)(23)に基板加熱の為にハロゲンランプ加熱
手段が設けられている。この基板加熱手段は図6の断面
では記載できない位置、すなわち、図5の平面の手前と
奥の面に設置されており、この面から光が基板面に平行
方向に照射され、基板を加熱するようになっている。こ
の加熱手段の設置位置はこの位置以外にも上下の電極が
設けられている面に設けることも可能で必要に応じて変
更できる。また、加熱手段もハロゲンランプ方式以外に
抵抗加熱方式、誘導加熱方式等様々な態様に変更可能で
ある。
【0025】このような装置構成のプラズマCVD装置
に図1の放電領域周辺の電極構造を適用した。本実施例
では基板を600mm×800mm×1.1mmの表面
が研磨加工されたガラス基板10枚をサセプター(5)
を挟んで設置した。このように本実施例ではサセプター
に設置された基板(6)がコンテナの外周面の一対の面
を除いて、その他の面は全てコンテナの外周壁で囲まれ
る構造となっており、この開いている面側に電極と補助
サセプターが設置されている。
【0026】本実施例においては電極材料として、ニッ
ケル製の2mm厚の平板に直径3mmの孔がパンチスル
ーされた平板電極を使用した。また、補助サセプターと
してはコンテナおよび基板サセプターと同じ材料、すな
わちアルミニウム金属の表面上に絶縁膜を形成したもの
を使用し、基板サセプター東道要にフローティングな電
位となるように設置してある。
【0027】また、補助サセプター(12)と基板サセ
プター(5)の最小距離は3〜10mm、本実施例では
6mmの距離とした。この距離が10mm以上となると
装置容積の増大をまねく為、極力狭い間隔とした。ま
た、狭すぎると、プラズマCVD装置の為に基板加熱を
行うので、コンテナ、サセプター、電極等が熱膨張し
て、接触する問題がある為、装置寸法にもよるが大体3
mm程度の距離は必要であった。
【0028】基板搬入室(21)にコンテナ(3)によ
って設置された基板(6)はこの処理室(21)にて、
到達真空度2×10-7Toorにまで真空排気され、そ
の後加熱手段により、300度まで加熱保持される。こ
の後、第1の反応室(22)とほぼ同様の圧力条件で、
仕切り弁(26)を開け、コンテナを第1の反応室(2
2)へ移動後、仕切り弁(26)を閉じる。この反応室
にて、所定の条件にて、第1の薄膜を形成後、再び真空
排気を行い第2の反応室と同様の圧力状態で仕切り弁
(27)を開け、コンテナを第2の反応室に移動し、第
2の薄膜を形成する。この後、再び真空排気を行い、基
板取り出し室(24)と同様の圧力条件下で仕切り弁
(28)を開け、コンテナを移動する。この後、この室
にて基板温度が下がるまで、放置あるいは、冷媒や冷却
気体等を取り出し室(24)へ導入して、基板温度を下
げてから取り出し室(24)を大気圧に戻し、仕切り弁
(29)を開けて、取り出す。このような流れにより、
多数の基板上への薄膜形成が行われる。このような装置
構成の場合、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜と半導体
層の形成や、太陽電池、ダイオード、等の電子素子の作
製に適用することができる。
【0029】このような構成により、プラズマ反応領域
内に閉じ込められた、プラズマ放電は、一対の電極
(7)(8)によって引き起こされ、且つ、基板表面お
よびサセプター表面上を入力された放電用電力が通過す
ることがなく、ほほ全ての投入電力が、空間中の気体に
供給され、安定な放電および均一なプラズマ放電を実現
することになる。さらに、プラズマ放電の不均一な部分
は補助サセプターの付近に移動する為、基板端部周辺で
も均一なプラズマ放電を実現できた。従って、本実施例
の装置では基板上に形成された、被膜の基板面上での膜
厚均一性はよく、600×800mmの基板サイズ内で
±4%の膜厚均一性を達成でき、同一ロット(本実施例
では10枚)内での膜厚均一性も±8%を達成すること
ができた。さらにまた、本実施例のように、金属製の材
料をコンテナまたはコンテナとサセプターに利用した場
合、特にプラズマCVD等で基板加熱をする時に均熱性
が非常によく、基板上およびコンテナ内の基板の位置の
違いによる基板温度の分布も殆ど見られないという特徴
を有する。したがって、基板加熱の手段として、従来の
抵抗加熱等のように加熱手段の温度分布を均一にした上
で基板全体を加熱しなくとも、本実施例のように基板の
一方または両方の端方向より加熱を行っても基板全体で
均一な加熱を実現でき、加えて加熱速度も早く、プラズ
マ処理の時間を短縮することができた。
【0030】『実施例2』本実施例では、放電領域の構
造はほぼ実施例1と同様であるが、補助サセプターを基
板サセプターの全てに設置した図4及び図5に示すよう
な放電領域の構造を適用した。さらに、放電電極には局
部的に電界集中を発生させる突起部を持つ図6に記載の
構造を採用した。すなわち、基板サセプターとほぼ同じ
平面を構成する位置に補助サセプター(12)と(1
5)を設け、プラズマ放電領域は電極フード(1)
(2)とコンテナ(6)と補助フード(17)とによっ
て囲まれる構造となっている。また、この放電領域は基
板サセプターで見掛け上個別の放電領域に分割されてお
り、此の分割された個別放電領域に電界集中を突起部に
て発生させ、均一なぷらずま放電を実現するとともに、
壁面上のプラズマに接する部分で、電力の漏れが起こっ
てもそれを補充あるいは電界の集中により、その通路を
無くすることができ、より均一な放電を個別の放電領域
内でも実現でき、かつ装置全体においても均一とするこ
とができた。
【0031】比較の為に本実施例の装置構成と従来の装
置構成(図3)の場合とで表1に記載の製膜条件で珪素
膜を形成した時の膜厚の均一性を測定した結果を表2に
示す。ここで、従来の装置構成の場合は、サセプターは
金属製材料であり電位としてはアースに接続されてお
り、且つ放電の安定性が確保できないため、一回当たり
の基板処理枚数は6枚と本実施例の60%の状態となる
金属製サセプターを使用した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】このように、本実施例の場合は従来に比較
して、一度に行う基板処理の枚数をふやすことができ、
且つ安定で均一なプラズマ放電を実現することができる
ために基板間の処理の程度のばらつきを少なくできると
いう特徴を持つ。
【0035】以上の実施例において、放電領域周辺のコ
ンテナおよびサセプターの電位については特に限定を行
わなかったが、より放電の安定と放電の均一性を求める
なら、コンテナまたはサセプターの少なくとも表面に絶
縁膜を形成して、サセプター表面の電位をフローティン
グな状態とすることがより好ましい。加えて、コンテナ
の外側を2重構造として、その一部にてコンテナを支持
し、内部のサセプターを外側の反応容器とは絶縁して、
サセプター表面の電位をフローティングとすることも可
能である。
【0036】
【発明の効果】本発明の構成により、非常にコンパクト
な装置面積および装置容積にて、大面積基板を多量に処
理することができるプラズマ処理装置を実現することが
できた。さらに、大面積基板内でのプラズマ処理の程度
が均一にでき、液晶ディスプレーのスイッチング素子の
薄膜トランジスタの製造に応用すると製品の製造歩留り
を非常に高くすることが可能となった。くわえて、電界
集中を引き起こす部分の形状、位置、寸法等を変更する
ことにより、基板設置間隔の違いによる放電の安定性を
制御できる。また、電界集中の程度を電極上の突起部の
分布密度を変えるだけで、変更でき、それにより、より
いっそう安定なプラズマ放電を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ処理装置の放電領域付近の概
略図
【図2】従来のプラズマ処理装置の概略図
【図3】従来の陽光柱型プラズマ処理装置の放電領域の
概略図
【図4】本発明の電極フードおよび補助フードの関係を
示す概略図
【図5】本発明の電極、電極フード、基板サセプターお
よび補助サセプターの関係を示す概略図
【図6】本発明のプラズマ処理装置の他の放電領域付近
の概略図
【図7】本発明の構成をマルチチャンバー方式のプラズ
マCVD装置の適用した際の概略図
フロントページの続き (72)発明者 山崎 舜平 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社 半導体エネルギー研究所内 審査官 中西 一友

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧状態に排気可能な手段を備えた少な
    くとも一つの反応室と、前記反応室に気体を供給可能な
    気体供給手段と、前記反応室内に設置されプラズマ放電
    を発生する一対の電極と、前記一対の電極の少なくとも
    一部分に近接している電極シールドと、前記一対の電極
    間にサセプターに支持された複数の被処理基板を設置す
    るためのコンテナとを有するプラズマ処理装置であっ
    て、プラズマ放電領域が見掛け上分割されるように前記
    コンテナ中の複数の基板を配置し、前記プラズマ領域内
    に前記基板サセプターとは独立した補助サセプターが基
    板サセプターとほぼ同じ平面を構成し、間隔をあけて配
    置されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプラズマ処理装置であっ
    て、前記電極上には電界集中を引き起こす部位が設けら
    れた構造であることを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のプラズマ処理装置であっ
    て、前記コンテナまたはサセプターの表面を電位的にフ
    ローティング状態に保持するために前記サセプターまた
    はコンテナは、金属製または合金製の材料の上に絶縁物
    を被覆した材料を使用して作製されていることを特徴と
    するプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のプラズマ処理装置であっ
    て、前記コンテナまたはサセプターの表面を電位的にフ
    ローティング状態に保持するために前記コンテナは、二
    重構造として構成され、基板を支持しているサセプター
    と前記二重構造の外枠の何れか一方とは電気的に絶縁さ
    れていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 減圧状態に排気可能な手段を備えた少な
    くとも一つの反応室と、前記反応室に気体を供給可能な
    気体供給手段と、前記反応室内に設置されプラズマ放電
    を発生する一対の電極と、前記一対の電極の少なくとも
    一部分に近接している電極シールドと、前記一対の電極
    間にサセプターに支持された複数の被処理基板を設置す
    るためのコンテナとを有するプラズマ処理装置であっ
    て、補助サセプターを有する一対の電極フードと前記コ
    ンテナの外壁と前記一対の電極フードが設けられた以外
    の面に設置された補助サセプターを有する補助フードと
    によって、プラズマ放電領域が囲まれていることを特徴
    とするプラズマ処理装置。
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