JP2535341Y2 - 滅菌済み医療用具の包装用封止部 - Google Patents

滅菌済み医療用具の包装用封止部

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JP2535341Y2
JP2535341Y2 JP1991072440U JP7244091U JP2535341Y2 JP 2535341 Y2 JP2535341 Y2 JP 2535341Y2 JP 1991072440 U JP1991072440 U JP 1991072440U JP 7244091 U JP7244091 U JP 7244091U JP 2535341 Y2 JP2535341 Y2 JP 2535341Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、使い捨て注射針又は人
工心肺の使い捨て部品等のように無菌状態でユーザーに
供給される滅菌済み医療用具に対して、該医療用具を無
菌状態に保持するための包装用封止部に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】滅菌済み医療用具にとって最も大切なこ
とは、該医療用具が確実に滅菌されていることであり、
該医療用具の包装体にとって最も大切なことは、滅菌さ
れて無菌状態にされている該医療用具の無菌状態を該医
療用具の使用時まで確実に保持することである。
【0003】滅菌済み医療用具の包装体の従来の実施の
一例は、図13,図14に示されており、滅菌済み医療
用具の代表的製品であるディスポーザブル・シリンジb
の包装体aである。
【0004】包装体aは、合成紙又は不織布等からなる
フィルターcが長手方向と直交する断面において断面V
字形に成形され、該V字の両側面の外側上部に沿ったヒ
ートシール部d,eにポリエチレン又はポリプロピレン
等の合成樹脂シートfがヒートシールによって気密に接
着されており、合成樹脂シートfの長手方向の両端部
g,hの一方の端部gがヒートシールによって密閉され
た後に、合成樹脂シートfの内部にディスポーザブル・
シリンジbが収納され、合成樹脂シートfの長手方向の
両端部g,hの他方の端部hがヒートシールによって密
閉されて、ディスポーザブル・シリンジbが袋状パッケ
ージi内に密封されている。ところで、フィルターc
は、多数のフィルター空隙を有しており、該フィルター
空隙の大きさが、滅菌ガスとして使用される酸化エチレ
ンガスや高圧蒸気等の分子の大きさより大きく、細菌等
の異物の大きさより小さく設定されている。
【0005】包装体aは、図13に示すように組み立て
られた後、圧力容器内に入れられ、圧力容器内で減圧及
び滅菌ガスによる加圧が数回繰り返されるところの滅菌
処理が施されて、フィルターcのフィルター空隙を通し
て滅菌ガスが袋状パッケージi内に導入され、袋状パッ
ケージi内が隅々まで滅菌ガスで滅菌される。
【0006】ところで、袋状パッケージ内で無菌状態を
保持される滅菌済み医療用具の中には、人工心肺の使い
捨て部品等のように、人工心肺等の本体に取り付けられ
て使用されるため、袋状パッケージ内から取り出された
後に、本体への取り付け作業が必要な滅菌済み医療用具
がある。このような滅菌済み医療用具は、本体への取り
付け作業の作業時間がたとえ短い場合であっても、取り
付け作業中に主要部の内部が大気に晒されるため、該作
業中に主要部の内部が大気中の細菌等で汚染される危険
性がある。そして、前記医療用具の主要部の内部が細菌
等によって汚染された場合には、汚染を感知することが
極めて困難なため、前記汚染された医療用具が人工心肺
等の本体に取り付けられて、患者の治療等に使用される
危険性が極めて高くなってしまうという問題がある。
【0007】上述したディスポーザブル・シリンジや人
工心肺の使い捨て部品等の滅菌済み医療用具では、包装
体に袋状パッケージが使用されているが、滅菌済み医療
用具の中には、使い捨て注射針等のように、医師や看護
婦等によって診断又は治療等の目的で常時携帯される滅
菌済み医療用具があり、使い捨て注射針等の滅菌済み医
療用具の包装体には、かさばらないこと及び丈夫である
ことが要求されるため、以下に説明する容器状パッケー
ジも使用されている。
【0008】滅菌済み医療用具の従来の包装体の他の一
例は、図15〜図17に示されており、使い捨て注射針
qの包装体rである。
【0009】包装体rは、針管o及び針もとpからなる
使い捨て注射針q並びに中空有底のキャップ部s及び中
空有底の収納部tからなるプラスチック製の容器状パッ
ケージuで構成されている。容器状パッケージuは、収
納部tの収納開口部v寄りの直円筒状の外周面が収納は
め合い面xとされ、キャップ部sのキャップ開口部w寄
りの直円筒状の内周面がキャップはめ合い面yとされ
て、収納はめ合い面xの外径Aとキャップはめ合い面y
の内径Bとがほぼ同一の値に設定されており、収納部t
の中空部の内周面mが収納開口部vに向かって拡径され
た円錐状のテーパ面とされている。使い捨て注射針q
は、針もとpの針もと開口部z寄りの外周面nが針管o
に向かって縮径された円錐状のテーパ面とされている。
ところで、収納部tは、0.1mm程度の深さを有する
縦溝jが収納はめ合い面xの長手方向に1,2本凹設さ
れて、図16に示されるような縦溝構造とされている
か、又は、0.1mm程度の高さを有する環状リブαが
収納はめ合い面xの周方向に1,2本突設され、各環状
リブαに切り欠き部βがそれぞれ1箇所づつ形成され
て、図17に示されるような環状リブ構造とされてい
る。
【0010】使い捨て注射針qの針もとpの外周面nを
容器状パッケージuの収納部tの内周面mで保持し、使
い捨て注射針qの針管oを収納部tの中空部に収納し
て、容器状パッケージuの収納部tとキャップ部sとを
互いにはめ合わせると、収納部tが縦溝構造とされてい
る場合には、収納はめ合い面xとキャップ部sのキャッ
プはめ合い面yとが互いに気密に嵌合されて、縦溝jに
沿って微小な断面積を有する縦溝空隙kが形成され、容
器状パッケージuの内部と外部が縦溝空隙kによって連
通される。また、収納部tが環状リブ構造とされている
場合には、環状リブαの頂部がキャップはめ合い面yに
よって圧縮されて、環状リブαがキャップはめ合い面y
に密接され、収納はめ合い面xとキャップはめ合い面y
とが環状リブαによって隔離されて、収納はめ合い面x
とキャップはめ合い面yとの間に微小空間が形成される
と共に、環状リブαの切り欠き部βに切り欠き空隙γが
形成されて、容器状パッケージuの内部と外部が微小空
間及び切り欠き空隙γによって連通される。すなわち、
包装体rは、収納部tが縦溝構造とされていても、ある
いは、環状リブ構造とされていても、容器状パッケージ
uの内部と外部が連通される。従って、包装体rを組み
立てた後に、上述した滅菌処理を包装体rに施すと、包
装体rは、容器状パッケージuの内部が滅菌ガスによっ
て滅菌されて、容器状パッケージu内の使い捨て注射針
qが無菌状態に保持される。
【0011】ところで、容器状パッケージuの収納部t
とキャップ部sは、それぞれ射出成形されるのである
が、射出成形される際に僅かに収縮するため、収納部t
には、収納はめ合い面xの外径Aに微妙なばらつきが生
じ、キャップ部sには、キャップはめ合い面yの内径B
に微妙なばらつきが生じる。
【0012】収納部tが縦溝構造とされている場合に
は、縦溝jが収納はめ合い面xに凹設されているため、
キャップはめ合い面yの内径Bが収納はめ合い面xの外
径Aより少しでも大きくなると、収納部tとキャップ部
sとのはめ合いが甘くなってしまう。そして、前記はめ
合いが甘くなった場合には、上述した滅菌処理が包装体
rに施されて、容器状パッケージu内が一旦は無菌状態
にされても、滅菌処理後に大気中の細菌等の異物が容器
状パッケージu内に侵入して、容器状パッケージu内の
使い捨て注射針qが前記異物によって再汚染される危険
性が高くなる。従って、収納部tが縦溝構造とされてい
る場合には、収納部tとキャップ部sとのはめ合いが甘
くならないように、収納部tとキャップ部sとを適切に
はめ合わせる必要があり、適切なはめ合いを実現させる
ため、複数の収納部t及びキャップ部sから適切なはめ
合いとなる組合せを選び出す必要がある。すなわち、縦
溝構造には、収納部tとキャップ部sとの適切なはめ合
いを実現させるために手間が係るという問題がある。
【0013】これに対し、収納部tが環状リブ構造とさ
れている場合には、環状リブαが収納はめ合い面xに突
設されており、キャップはめ合い面yの内径B及び収納
はめ合い面xの外径Aの製造時のばらつきが環状リブα
の圧縮によって吸収されるため、収納部tとキャップ部
sとの適切なはめ合いを実現させるための手間が係らな
い。しかし、収納部tが環状リブ構造とされている場合
には、環状リブαの切り欠き部βに形成される切り欠き
空隙γの長さが短いため、滅菌処理後に大気中の細菌等
の異物が切り欠き空隙γを通って容器状パッケージu内
に侵入して、容器状パッケージu内の使い捨て注射針q
が前記異物によって再汚染される危険性がある。すなわ
ち、環状リブ構造には、フィルター機能不良による再汚
染の危険性があるという問題がある。
【0014】ところで、適切なはめ合いを実現させるた
めの手間が係る又はフィルター機能不良による再汚染の
危険性があるという問題は、使い捨て注射針qの容器状
パッケージuに限定される問題ではなく、容器状パッケ
ージが使用されている、滅菌済み医療用具の包装体に共
通の問題である。すなわち、滅菌済み医療用具の中には
形状が大きい物や重量が重い物があり、これらは、その
大きさや重さ故に袋状パッケージを破損して、該袋状パ
ッケージ内の無菌状態を台無しにする危険性があるた
め、形状が大きい滅菌済み医療用具や重量が重い滅菌済
み医療用具の包装体には、袋状パッケージではなく容器
状パッケージが使用されているのであるが、該容器状パ
ッケージにも共通する問題である。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】従来技術の前記問題点
に鑑み、本考案は、以下の課題を解決することを目的と
している。
【0016】人工心肺の使い捨て部品等のように、無菌
状態の袋状パッケージ内から取り出した後に人工心肺等
の本体への取り付け作業を行なう必要がある滅菌済み医
療用具において、該医療用具を袋状パッケージ内から取
り出しても、該医療用具の主要部が有するところの、本
体に取り付けられる全開口部のそれぞれの開口部の内部
を、それぞれの開口部が本体に取り付けられる直前ま
で、無菌状態で保持できるようにし、かつ包装後におけ
る滅菌作業時には、蒸気や滅菌ガスが十分に医療用具の
存在する空間部内に流入するのを保証し、かつ、大気中
への静置時には、空気の流入は許容するものの、大気中
の細菌,浮遊塵埃等の前記空間部内への侵入は防止でき
る製造も組立も容易な医療用具の包装用封止具を提供
し、前記主要部の内部が前記取り付け作業中に細菌等に
よって汚染される危険性を減少させることを主要な課題
としている。
【0017】使い捨て注射針等の滅菌済み医療用具を無
菌状態で保持するための容器状パッケージにおいて、縦
溝構造の場合にかかる手間(適切なはめ合い実現させる
めの手間)を削減すると共に、環状リブ構造が有する危
険性(フィルター機能不良による再汚染の危険性)をな
くする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本考案は、前記課題を解
決するため、互いにはめ合わされる筒状の2部材のいず
れか一方のはめ合い面がネジ面とされ、他方のはめ合い
面が平滑面とされ、ネジ面のネジ山の頂の存する仮想円
の径が、平滑面の径に比し、はめ合い時にネジ山の圧縮
変形を生ずる程度に大径とされ、該ネジ面のネジ部のネ
ジのピッチとネジ山の高さが共に著しく小さく設定され
ており、前記2部材が互いにはめ合わさわ、前記ネジ部
を有しない部材のはめ合い面で前記ネジ山が押圧され
て、前記ネジ部を有しない部材のはめ合い面に前記ネジ
山が密接されていると共に、前記ネジ部のネジの谷と前
記ネジ部を有しない部材のはめ合い面との間に著しく長
微小空隙が形成され、該微小空隙の両端が、医療用具
の包装用封止部の内部と外部とに連通されているという
構成とされている。
【0019】
【作用】本考案に係る包装用封止部は、前記構成とされ
ているので、微小空隙がネジ部のネジの谷に沿って螺旋
状に連続して形成される。このため、包装用封止部の内
部と外部が螺旋状に連続して形成される微小空隙によっ
て連通される。しかも、本考案に係る包装用封止部に形
成される微小空隙は、螺旋状に連続して形成されるた
め、従来技術の項で説明したフィルター空隙及び従来技
術の項で説明した切り欠き空隙と比べて空隙の長さが著
しく長くなる。従って、本考案に係る包装用封止部は、
微小空隙の断面積が前記フィルター空隙及び前記切り欠
き空隙と比べて多少大きくなっても、包装用封止部の内
部と外部との間に大きな圧力差を人為的に生じさせない
限り、包装用封止部の内部と外部の気体の流通が阻止さ
れて、包装用封止部の外部から内部への細菌等の異物の
進入が阻止される。また、包装用封止部が静置されてい
る室内の空気に、人の移動等により擾乱が生じ、微小空
間に空気が流入することがあっても、空気中の細菌等
は、該長い微小空間の存在により、医療用具の存在する
空間部内へ侵入することはない。すなわち、本考案に係
る包装用封止部を滅菌済み医療用具の包装体に採用した
場合には、従来技術の項で説明した滅菌処理を該包装体
に施して包装用封止部の内部と外部との間に大きな圧力
差を生じさせることにより、該包装体の内部を無菌状態
にすることが可能になると共に、該包装体の内部の無菌
状態を包装用封止部の開封時まで保持することが可能に
なる。
【0020】また、本考案に係る包装用封止部は、前記
構成とされているので、互いにはめ合わされる2部材の
はめ合い部分の直径に多少のばらつきが生じても、2部
材を互いにはめ合わせるときのネジ山の圧縮によって前
記ばらつきが吸収される。
【0021】
【実施例】本考案に係る包装用封止部の実施例を図1〜
図12に基づいて以下に説明する。
【0022】第1の実施例は、図1に示されており、人
工心肺の使い捨て部品等の滅菌済み医療用具2の開口孔
3に本考案に係る包装用封止部が採用されている前記滅
菌済み医療用具2の包装体の要部1を示している。互い
にはめ合わされる2部材のうちの一方の部材である前記
滅菌済み医療用具2は、開口孔3の開口部4寄りの直円
筒状のネジ面が孔はめ合い面5とされて、孔はめ合い面
5にネジ部6が形成されており、ネジ部6のネジのピッ
チPが1mmに設定され、ネジ部6の断面波型形状のネ
ジ山7の高さHが0.1mmに設定されて、ネジ部6の
ネジのピッチP及びネジ山7の高さHが共に著しく小さ
く設定されている。互いにはめ合わされる2部材のうち
の他方の部材であるプラスチック製の封止栓8は、端面
9に向かって縮径された円錐状のテーパ面が栓はめ合い
面10とされており、栓はめ合い面10の傾きが100
分の1程度に設定されている。また、端面9の外周縁が
全周に亘って面取りされており、栓はめ合い面10の最
小外径Cが開口孔3の内径Dとほぼ同一の値に設定され
ている。
【0023】封止栓8を端面9側から開口孔3の開口部
4へ挿入して押進させると、孔はめ合い面5に形成され
ているネジ部6のネジ山7が、開口部4寄りのネジ山7
から順に、栓はめ合い面10に当接され、栓はめ合い面
10で圧縮されて、栓はめ合い面10に密接されてい
く。また、ネジ部6のネジの谷11と栓はめ合い面10
との間に微小空隙12が形成されると共に、微小空隙1
2が開口部4寄りのネジの谷11から連続して螺旋状に
形成されていく。最も開口部4寄りに形成される微小空
隙12が栓はめ合い面10で閉塞される前に封止栓8の
押進を停止させて、栓はめ合い面10と孔はめ合い面5
とのはめ合いを完了させると、ネジ部6のネジの谷11
に沿って螺旋状に連続して形成される微小空隙12によ
って開口孔3の内部と外部が連通されるため、開口孔3
が封止栓8によって密閉されることなく、栓はめ合い面
10と孔はめ合い面5が互いにはめ合わされる。
【0024】ところで、第1の実施例は、封止栓8の端
面9の外周縁が全周に亘って面取りされていると共に、
栓はめ合い面10が端面9に向かって縮径された円錐状
のテーパ面とされているので、栓はめ合い面10と孔は
め合い面5とのはめ合いがスムーズに行なわれる。
【0025】第1の実施例は、上述したように、螺旋状
に連続して形成される微小空隙12によって開口孔3の
内部と外部が連通される。このため、開口孔3に本考案
に係る包装用封止部が採用されている人工心肺の使い捨
て部品等の滅菌済み医療用具2を圧力容器内に密閉した
後、圧力容器内を真空状態に減圧して、開口孔3の内部
と外部に大きな圧力差を生じさせると、螺旋状に連続し
て形成されている微小空隙12を通って開口孔3の内部
の空気が開口孔3の外部に抜け出て、開口孔3の内部が
真空状態になる。この後、酸化エチレンガスや高圧蒸気
等の滅菌ガスで圧力容器内を加圧し、開口孔3の内部と
外部に再び大きな圧力差を生じさせと、螺旋状に連続し
て形成されている微小空隙12を通って滅菌ガスが開口
孔3の内部に入り込み、開口孔3の内部が滅菌ガスで滅
菌される。従って、圧力容器内で上述した減圧及び加圧
を数回繰り返す滅菌処理を施すことによって、第1の実
施例は、開口孔3の内部が完全に無菌状態となる。
【0026】また、第1の実施例は、上述したように、
微小空隙12が螺旋状に連続して形成されるので、従来
例の項で説明した図13に示されるフィルターcのフィ
ルター空隙と比べて微小空隙12の長さが著しく長くな
る。このため、微小空隙12の断面積が前記フィルター
空隙の断面積と比べて多少大きくなっても、開口孔3の
内部と外部の空気の流通が微小空隙12によって阻止さ
れるので、開口孔3の外部から内部への細菌等の異物の
進入が阻止される。仮りに、僅かな量の空気の流入が生
じたとしても 流入した空気中の細菌等は、長い微小空
隙の周壁の存在により、医療用具の配置空間部内へ侵入
することはない。従って、上記滅菌処理が施されると、
封止栓8が取り外されるまで、開口孔3の内部が無菌状
態で保持される。
【0027】更に、第1の実施例は、図13に示される
ような袋状パッケージとの併用が可能である。このた
め、人工心肺の使い捨て部品等のように、無菌状態の袋
状パッケージ内から取り出した後に人工心肺等の本体へ
の取り付け作業を行なう必要がある滅菌済み医療用具
において、該医療用具の主要部が有するところの、人
工心肺等の本体に取り付けられる全ての開口部に本考案
に係る包装用封止部を採用すると共に、袋状パッケージ
内に滅菌済み医療用具を収納して包装を形成した場合
には、該包装体に上述した滅菌処理を施せば、袋状パッ
ケージの内部だけでなく、滅菌済み医療用具の主要部
の内部も無菌状態となる。しかも、この場合には、滅菌
済み医療用具を人工心肺等の本体に取り付ける際に、
滅菌済み医療用具を袋状パッケージから取り出して
も、滅菌済み医療用具の主要部が有するところの、人
工心肺等の本体に取り付けられる全ての開口部を構成す
る各開口部において、各開口部を人工心肺等の本体に取
り付ける直前まで、各開口部に挿入されている封止栓を
取り外さなければ、滅菌済み医療用具は、人工心肺等
の本体への取り付け作業中に、主要部の内部が殆ど大気
中に晒されない。従って、本考案に係る包装用封止部と
袋状パッケージを併用して滅菌済み医療用具の包装体
を形成した場合には、単に袋状パッケージだけを使用し
ている従来の包装体と比べて、滅菌済み医療用具の人
工心肺等の本体への取り付け作業中に、滅菌済み医療用
の主要部の内部が細菌等によって汚染される危険性
が減少する。
【0028】ところで、封止栓8の材質は上述した材質
に限定されないし、ネジ部6のネジ山7の高さH及びネ
ジのピッチP並びに栓はめ合い面10の傾きは上述した
数値に限定されない。また、第1の実施例では、図1に
示されるように、孔はめ合い面5が直円筒状のネジ面と
されて、孔はめ合い面5にネジ部6が形成されており、
栓はめ合い面10が端面9に向かって縮径された円錐状
のテーパ面とされているが、栓はめ合い面10及び孔は
め合い面5の形状は第1の実施例に限定されないし、ネ
ジ部6が形成されるのは孔はめ合い面5に限定されな
い。以下に、第2〜第6の実施例として、第1の実施例
と異なる構造を図2〜図6に基づいて説明する。
【0029】第2の実施例は、図2に示されており、孔
はめ合い面5aが直円筒状の内周面とされており、栓は
め合い面10aが端面9aに向かって縮径された円錐状
のテーパネジ面とされて、栓はめ合い面10aにネジ部
6aが形成されている。
【0030】第3の実施例は、図3に示されており、孔
はめ合い面5bが開口部4bに向かって拡径された円錐
状のテーパネジ面とされて、孔はめ合い面5bにネジ部
6bが形成されており、栓はめ合い面10bが円柱状の
外周面とされている。
【0031】第4の実施例は、図4に示されており、孔
はめ合い面5cが開口部4cに向かって拡径された円錐
状のテーパ面とされており、栓はめ合い面10cが円柱
状のネジ面とされて、栓はめ合い面10cにネジ部6c
が形成されている。
【0032】第5の実施例は、図5に示されており、孔
はめ合い面5dが開口部4dに向かって拡径された円錐
状のテーパネジ面とされて、孔はめ合い面5dにネジ部
6dが形成されており、栓はめ合い面10dが端面9d
に向かって縮径された円錐状のテーパ面とされている。
また、孔はめ合い面5d及び栓はめ合い面10dのそれ
ぞれの傾きがほぼ同一とされている。
【0033】第6の実施例は、図6に示されており、孔
はめ合い面5eが開口部4eに向かって拡径された円錐
状のテーパ面とされており、栓はめ合い面10eが端面
9eに向かって縮径された円錐状のテーパネジ面とされ
て、栓はめ合い面10eにネジ部6eが形成されてい
る。また、孔はめ合い面5e及び栓はめ合い面10eの
それぞれの傾きが同一とされている。
【0034】ところで、図示されてはいないが、孔はめ
合い面が直円筒状のネジ面とされて、孔はめ合い面にネ
ジ部が形成されており、栓はめ合い面が円柱状の外周面
とされていてもよいし、孔はめ合い面が直円筒状の内周
面とされており、栓はめ合い面にネジ部が形成されて、
栓はめ合い面が円柱状のネジ面とされていてもよい。た
だし、上述した実施例のように、孔はめ合い面及び栓は
め合い面の何れか一方又は両方が円錐状とされていた方
が、両方ともテーパを有しない面とされている場合と比
べて、栓はめ合い面と孔はめ合い面のはめ合いがよりス
ムーズに行なわれるため、より好ましい。
【0035】上述した第1〜第6の実施例では、滅菌済
み医療用具として、人工心肺等の本体への取り付け作業
が必要であるところの、人工心肺の使い捨て部品等の滅
菌済み医療用具が取り上げられているが、次に、滅菌済
み医療用具として使い捨て注射針を取り上げ、該注射針
を無菌状態で保持するための容器状パッケージに本考案
に係る包装用封止部を採用した場合の実施例を図7〜図
9に基づいて以下に説明する。
【0036】第7の実施例は、図7,図8に示されてお
り、使い捨て注射針21とプラスチック製の容器状パッ
ケージ22から構成されている包装体20である。包装
体20は、既に従来技術の項で図15〜図17に基づい
て説明した包装体rの構造とほぼ同じ構造とされている
が、容器状パッケージ22の構造が、図15及び図16
に示される容器状パッケージuの構造と比べると次の点
で異なっている。互いにはめ合わされる2部材の一方の
部材であるキャップ部23は、キャップはめ合い面24
がキャップ開口部27寄りの直円筒状のネジ面とされ
て、キャップはめ合い面24に断面波型形状のネジ部2
5が形成されており、ネジ部25のネジのピッチP1が
1mmに設定され、ネジ部25のネジ山26の高さが
0.1mmに設定されて、ネジ部25のネジのピッチP
1及びネジ山26の高さが共に著しく小さく設定されて
いる。また、キャップ開口部27側の端面28には、複
数の切込み部29が形成されている。更に、互いにはめ
合わされる2部材の他方の部材である収納部30は、収
納はめ合い面31が収納開口部32に向かって縮径さた
円錐状のテーパ面とされており、収納はめ合い面31の
傾きが100分の1程度に設定されており、収納はめ合
い面31の最大外径Gがキャップはめ合い面24のネジ
部25のネジの谷33の径Iより僅かに小さく設定され
ている。
【0037】収納部30を収納開口部32側からキャッ
プ部23のキャップ開口部27へ挿入して押進させ、キ
ャップはめ合い面24と収納はめ合い面31を互いには
め合わせると、第1の実施例で説明したように、収納は
め合い面31でキャップはめ合い面24のネジ部25の
ネジ山26が圧縮され、収納はめ合い面31にキャップ
はめ合い面24のネジ部25のネジ山26が密接され
て、ネジ部25のネジの谷33と収納はめ合い面31と
の間に微小空隙34が形成される。また、微小空隙34
がネジ部25のネジの谷33に沿って螺旋状に連続して
形成されると共に、図8に示されるように、キャップ開
口部27側の端面28に形成されている切込み部29に
微小空隙34が連通される。このため、キャップはめ合
い面24と収納はめ合い面31が互いにはめ合わされて
も、容器状パッケージ22は、螺旋状に連続して形成さ
れる微小空隙34によって内部が外部と連通されて、内
部が密閉されない。従って、包装体20は、使い捨て注
射針21が容器状パッケージ22内に納められた後に、
第1の実施例で既に説明した滅菌処理が施されることに
よって、容器状パッケージ22内の使い捨て注射針21
が滅菌ガスで滅菌されると共に、キャップが取り外され
るまで、容器状パッケージ22内の使い捨て注射針21
が無菌状態で保持される。
【0038】ところで、容器状パッケージ22の収納部
30及びキャップ部23を製造する際に、収納はめ合い
面31の最大外径G及びキャップ部23のキャップはめ
合い面24のネジ部25のネジの谷33の径Iに微妙な
ばらつきが生じても、収納部30とキャップ部23を互
いにはめ合わせると、ネジ部25のネジ山26が収納部
30の収納はめ合い面31で圧縮されて、前記ばらつき
が吸収される。従って、図7,図8に示される第7の実
施例は、従来技術の項で図16に基づいて説明した縦溝
構造においてかかる手間(適切なはめ合いを実現させる
ための手間)が削減される。
【0039】また、第7の実施例は、微小空隙34がネ
ジ部25のネジの谷33に沿って螺旋状に連続して形成
されるので、従来技術の項で図17に基づいて説明した
環状リブ構造が有する切り欠き空隙γの長さと比べて微
小空隙34の長さが著しく長くなる。従って、第7の実
施例は、前記環状リブ構造が有する危険性(フィルター
機能不良による再汚染の危険性)がない。
【0040】ところで、容器状パッケージ22の材質は
上述した材質に限定されないし、ネジ部25のネジ山2
6の高さH1及びネジのピッチP1は上述した数値に限
定されず、収納はめ合い面31の傾きも上述した数値に
限定されない。また、第7の実施例では、図8に示され
るように、キャップはめ合い面24が直円筒状のネジ面
とされて、キャップはめ合い面24にネジ部25が形成
されており、収納はめ合い面31が収納開口部32に向
かって縮径された円錐状のテーパ面とされているが、キ
ャップはめ合い面24及び収納はめ合い面31の形状は
第7の実施例に限定されないし、ネジ部25が形成され
るのはキャップはめ合い面24に限定されない。
【0041】第8の実施例は、図8に示すものと同一部
位の拡大断面図である図9に示されており、図7及び図
8に示される第7の実施例とほぼ同一の構造とされて、
第7の実施例と同一の機能を有しているが、第7の実施
例と比べて以下の構造が異なっている。キャップはめ合
い面24aが直円筒状の内周面とされており、収納はめ
合い面31aが収納開口部に向かって縮径された円錐状
のテーパネジ面とされて、収納はめ合い面31aにネジ
部25aが形成されている。また、収納はめ合い面31
aのネジ部25aのネジの谷33aの径の中の最大径J
がキャップはめ合い面24aの内径Kより僅かに小さく
設定されている。
【0042】ところで、キャップはめ合い面及び収納は
め合い面の構造は、上述した第7及び第8の実施例以外
に、以下に述べる構造も可能である。
【0043】(イ) キャップはめ合い面がキャップ開
口部に向かって拡径された円錐状のテーパネジ面とされ
て、キャップはめ合い面にネジ部が形成されており、収
納はめ合い面が直円筒状の外周面とされている構造。
【0044】(ロ) キャップはめ合い面がキャップ開
口部に向かって拡径された円錐状のテーパ面とされてお
り、収納はめ合い面が直円筒状のネジ面とされて、収納
はめ合い面にネジ部が形成されている構造。
【0045】(ハ) キャップはめ合い面がキャップ開
口部に向かって拡径された円錐状のテーパネジ面とされ
て、キャップはめ合い面にネジ部が形成されており、収
納はめ合い面が収納開口部に向かって縮径された円錐状
のテーパ面とされていると共に、キャップはめ合い面及
び収納はめ合い面のそれぞれの傾きが同一とされている
構造。
【0046】(ニ) キャップはめ合い面がキャップ開
口部に向かって拡径された円錐状のテーパ面とされてお
り、収納はめ合い面が収納開口部に向かって縮径された
円錐状のテーパネジ面とされて、収納はめ合い面にネジ
部が形成されおり、キャップはめ合い面及び収納はめ合
い面のそれぞれの傾きが同一とされている構造。
【0047】(ホ) キャップはめ合い面が直円筒状の
ネジ面とされて、キャップはめ合い面にネジ部が形成さ
れており、収納はめ合い面が直円筒状の外周面とされて
いる構造。
【0048】(ヘ) キャップはめ合い面が直円筒状の
内周面とされており、収納はめ合い面が直円筒状のネジ
面とされて、収納はめ合い面にネジ部が形成されている
構造。
【0049】ただし、上記構造を採用する場合には、キ
ャップはめ合い面と収納はめ合い面を互いにはめ合わせ
たときに、ネジ部を有しない部材のはめ合い面によって
ネジ部のネジの谷が閉塞されないように、ネジ部の谷の
径及びネジ部を有しない部材のはめ合い面の径の大きさ
を設定する必要がある。
【0050】上述した第7及び第8の実施例は、使い捨
て注射針用の容器状パッケージに本考案に係る包装用封
止部が採用されている実施例であるが、本考案に係る包
装用封止部が採用されることによって、第7及び第8の
実施例と同一の機能を有し得る容器状パッケージは、図
7に示されるような、使い捨て注射針用の容器状パッケ
ージに限定されない。すなわち、医師や看護婦等によっ
て診断又は治療等の目的で常時携帯される使い捨て注射
針のような滅菌済み医療用具を、かさばらず,確実にか
つ無菌状態で保持するための容器状パッケージは、本考
案に係る包装用封止部を採用することによって、第7及
び第8の実施例と同一の機能を有することが可能であ
る。また、形状が大きい滅菌済み医療用具や重量が重い
滅菌済み医療用具では、その大きさや重さ故に袋状パッ
ケージを破損して、該袋状パッケージ内の無菌状態を台
無しにする危険性があるため、袋状パッケージではなく
容器状パッケージが使用されているのであるが、該容器
状パッケージも、本考案に係る包装用封止部が採用され
ることによって、第7及び第8の実施例と同一の機能を
有することが可能である。
【0051】ところで、上述した第1〜第8の実施例で
は、本考案に係る包装用封止部を形成する2部材のそれ
ぞれのはめ合い面の形状が全て円柱状,直円筒状又は円
錐状とされているが、2部材のそれぞれのはめ合い面の
形状は、円柱状又は円錐状に限定されず、多角柱状,直
多角筒状又は多角錘状等でもよい。
【0052】また、上述した第1〜第8の実施例では、
ネジ部の断面形状が全て図10に示される断面波型形状
とされているが、ネジ部の断面形状は、断面波型形状に
限定されず、本考案に係る包装用封止部を形成する2部
材が互いにはめ合わされたときに、ネジ部を有しない部
材のはめ合い面でネジ山が圧縮されて、ネジ部を有しな
い部材のはめ合い面にネジ山が密接されていると共に、
ネジ部のネジの谷とネジ部を有しない部材のはめ合い面
との間に微小空隙が形成される断面形状であればよい。
従って、ネジ部の断面形状は、図11に示される断面三
角形状でもよく、図12に示されるネジの谷を平坦にし
た断面三角形状でもよく、そのほか断面矩形形状や断面
台形形状等でもよい。
【0053】また、上述した第1〜第8の実施例ではネ
ジ部が1条ネジとされているが、ネジ部は、1条ネジに
限定されず、多条ネジでもよい。本考案に係る包装用封
止部のネジ部に多条ネジを採用した場合には、ネジ部を
有する部材とネジ部を有しない部材を互いにはめ合わせ
たときに、ネジ部を有しない部材のはめ合い面とネジ部
のネジの谷との間に形成される微小空隙の、ネジの谷に
沿って走る螺旋の数が多くなるので、微小空隙の目詰ま
り等により螺旋が閉塞されても、全ての螺旋が閉塞され
ない限り、本考案に係る包装用封止部の内部と外部が連
通されるので、本考案に係る包装用封止部の内部の滅菌
処理が可能になると共に、該包装用封止部内の無菌状態
を該包装用封止部の開封時まで保持することが可能にな
る。
【0054】更に、上述した第1〜第8の実施例ではネ
ジ部がはめ合い面全体に形成されているが、ネジ部は、
はめ合い面の一部に形成されていてもよい。
【0055】
【考案の効果】本考案は、以上説明した構成及び作用の
ものであるため、以下の効果を奏する。
【0056】本考案に係る包装用封止部は、ネジ部のネ
ジの谷とネジ部を有しない部材のはめ合い面との間に形
成される微小空隙がネジ部のネジの谷に沿って螺旋状に
連続して走り、螺旋状に連続して形成される微小空隙に
よって包装用封止部の内部と外部が連通されるので、包
装用封止部が形成された後の滅菌処理によって、包装用
封止部の内部が無菌状態になる。
【0057】また、本考案に係る包装用封止部は、螺旋
条に連続して形成される微小空隙の長さが著しく長いの
で、無菌状態にされた内部が微小空隙によって外部の大
気と連通されていても、内部と外部との間に人為的な圧
力差が生じない限り、大気中の細菌等の異物が内部に侵
入する危険性がない。仮りに、当該包装用封止部が静置
されている室内に空気の擾乱が生じ僅かな量の空気の流
入が生じたとしても、空気中の細菌等は、長い微小空隙
の周壁の存在により、包装用封止部の内部まで侵入する
ことはない。
【0058】従って、本考案に係る包装用封止部は、滅
菌処理によって生成される、包装用封止部内の無菌状態
が包装用封止部の開封時まで保持される。
【0059】人工心肺の使い捨て部品等の滅菌済み医療
用具の主要部の全ての開口孔に本考案に係る包装用封止
部を採用して、従来技術の項で説明した袋状パッケージ
と併用した場合には、前記滅菌済み医療用具を人工心肺
等の本体に取り付ける際に、前記滅菌済み医療用具を前
記袋状パッケージから取り出しても、前記滅菌済み医療
用具の主要部の開口孔の内部の無菌状態を取り付け直前
まで保持することが可能になるので、前記本体への取り
付け作業中に前記滅菌済み医療用具の主要部の開口孔の
内部が細菌等によって汚染される危険性が減少する。
【0060】本考案に係る包装用封止部は、互いにはめ
合わされる2部材のはめ合いで生じるばらつきがネジ山
の圧縮によって吸収されるので、従来技術の項で説明し
た容器状パッケージの縦溝構造においてかかる手間(適
切なはめ合いを実現させるための手間)が削減される。
また、はめ合い面の少なくとも一方がネジ面とされてい
るので、押し込みによるはめ合いが容易であり、直径の
ばらつきが存しても、微小空隙の形成が確実かつ容易に
実現される。
【0061】また、本考案に係る包装用封止部は、従来
技術の項で説明した容器状パッケージの環状リブ構造が
有する切り欠き空隙の長さと比べて螺旋条に形成される
微小空隙の長さが著しく長くなるので、前記環状リブ構
造が有する危険性(フィルター機能不良による再汚染の
危険性)がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例を示す拡大断面図である。
【図2】第2の実施例を示す拡大断面図である。
【図3】第3の実施例を示す拡大断面図である。
【図4】第4の実施例を示す拡大断面図である。
【図5】第5の実施例を示す拡大断面図である。
【図6】第6の実施例を示す拡大断面図である。
【図7】第7の実施例を示す拡大断面図である。
【図8】図7に示すもののV部分の拡大図である。
【図9】第8の実施例を示すもので、図8に示すものと
同一部位の拡大断面図である。
【図10】ネジ部の形状の第1の例を示す拡大断面図で
ある。
【図11】ネジ部の形状の第2の例を示す拡大断面図で
ある。
【図12】ネジ部の形状の第3の例を示す拡大断面図で
ある。
【図13】従来品の第1の例を示す断面図である。
【図14】図13に示すもののW−W線断面拡大図であ
る。
【図15】従来品の第2の例を示す断面図である。
【図16】図15に示すもののX−X線断面拡大図であ
る。
【図17】従来品の第3の例における図16と同一位置
の断面図である。
【符号の説明】
2 2部材の何れか一方の部材である、人工心肺の使い
捨て部品等の滅菌済み医療用具 5 2部材の何れか一方の部材のはめ合い面である孔は
め合い面 6 ネジ部 7 ネジ山 8 ネジ部を有しない部材である封止栓 10 ネジ部を有しない部材のはめ合い面である栓はめ
合い面 11 ネジの谷 12 微小空隙 H ネジ山の高さ P ネジのピッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 高村 則行 福島県いわき市中央台飯野2丁目33番地 5 (72)考案者 フェリット フローテンホイス オランダ国 8121 エーエー オルスト ブィーアウェフ 12 (56)参考文献 特開 昭61−184214(JP,A) 実開 昭56−109737(JP,U) 実開 平3−17968(JP,U) 実開 昭59−52296(JP,U) 実開 昭62−96182(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いにはめ合わされる筒状の2部材のいず
    れか一方のはめ合い面がネジ面とされ、他方のはめ合い
    面が平滑面とされ、ネジ面のネジ山の頂の存する仮想円
    の径が、平滑面の径に比し、はめ合い時にネジ山の圧縮
    変形を生ずる程度に大径とされ、該ネジ面のネジ部のネ
    ジのピッチとネジ山の高さが共に著しく小さく設定され
    ており、前記2部材が互いにはめ合わされ、前記ネジ部
    を有しない部材のはめ合い面で前記ネジ山が圧され
    て、前記ネジ部を有しない部材のはめ合い面に前記ネジ
    山が密接されていると共に、前記ネジ部のネジの谷と前
    記ネジ部を有しない部材のはめ合い面との間に著しく長
    微小空隙が形成され、該微小空隙の両端が、医療用具
    の包装用封止部の内部と外部とに連通されている滅菌済
    み医療用具の包装用封止部。
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