JP2533728B2 - 測定装置及び測定方法 - Google Patents

測定装置及び測定方法

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JP2533728B2
JP2533728B2 JP5018418A JP1841893A JP2533728B2 JP 2533728 B2 JP2533728 B2 JP 2533728B2 JP 5018418 A JP5018418 A JP 5018418A JP 1841893 A JP1841893 A JP 1841893A JP 2533728 B2 JP2533728 B2 JP 2533728B2
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純男 保坂
茂行 細木
啓二 ▲高▼田
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微小領域の3次元断面形
状測定装置に係り、特に絶縁物表面の計測に好適な微小
領域の力を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微小領域の力検出については、フ
ィジカル、レビュー、レータ56,(1986年)第9
30頁から第933頁(Phys. Rev, Lett, 56,(1
986)pp930−933)において論じられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は図2に
示すごとく、はり支持具5により一端支点とされたはり
(板材)2の先端に鋭利な探針1を具備する。試料3の
接近に伴なって、原子間力によりはり2が変位し、該変
位を走査型トンネル顕微鏡(STM)のごとくトンネル
電流を一定に流し、はり2と探針14との間隙を一定に
保つことにより測定する。このような非接触間隙測定方
式を用いることで、力を変位に変換し、変位を測定する
ことによって微小領域の力検出が実行されていた。
【0004】この技術は、力検出のための探針1の剛
性、及び変位測定のための安定性、即ち、はり2の測定
表面の表面粗さによる測定誤差の点について配慮がされ
ておらず、検出精度に問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、2つの支
持部を有するはり部材と、はり部材に固定され2つの支
持部の間に位置する探針と、探針に対向して試料を配置
する試料台と、探針と試料の間隔を相対的に移動させる
第1の移動手段と、探針を試料表面に沿って2次元的に
相対的に移動させる第2の移動手段と、探針と試料との
間に働く力によるはり部材の変位を測定する測定手段と
を有することによって達成される。
【0006】好適にははり部材の変位を一定に保つよう
に第1の移動手段を制御しながら第2の移動手段を動作
させる制御装置を用いて3次元断面形状を測定する。
【0007】以上のように図2のはり2の剛性を向上す
るため、少なくともはり2の両端を固定し、中央部に探
針1を設置する。また、はり2の変位測定での表面凹凸
による微小変位測定誤差を防止するため、大面積で微小
変位を測定できる非接触変位測定手段を設けることも望
ましい。
【0008】
【作用】両端支持のはり2は、両端支持のため探針軸方
向に自由度を持ち、ねじれ等の運動を防止することがで
きる。このため、はり2の剛性が向上する。また、大面
積の変位検出部分を持つ非接触変位測定器ははり2表面
の凹凸や原子の配列の影響を受けることなく測定するこ
とができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1により説明す
る。図1は微小領域の3次元形状測定器に本発明を応用
した例を示す。
【0010】図1において、力の検出部ははり2の両端
を支持具5で支持し、その中央部にダイヤモンド製の先
端が非常に尖った探針1を設置し、はり2を介して探針
1と反対側に容量変位計のような非接触変位計4を設け
る構造とした。
【0011】試料3は粗動機構11の上に設けた3次元
微動機構上の試料台6に搭載される。3次元微動機構は
X軸,Y軸,Z軸ピエゾ素子7,8,9を台座10に図
の様に設置してトライポット型の構成としている。さら
に、力による変位を検出して、その力を一定、即ち、変
位を一定にする様にZ軸ピエゾ素子9を制御するととも
に、2次元走査や探針1に試料3を近ずける粗動機構1
1を制御する制御装置12を有する。表示装置13は試
料の3次元構造を3次元表示する。
【0012】はり2を厚さ10μm,幅0.5cm,長
さ5cmの銀等で構成すると、約10-12N(ニュート
ン)の力で約1Åの変化が生じる。一方、非接触変位測
定手段4には被測定部分が大面積である容量変位計、光
てこ式の光学変位測定器が使用される。また、粗動機構
11には尺取り虫機構やネジ式あるいは縮小変位機構を
使用したものを使用する。
【0013】上記の粗動機構11により探針1に試料3
を近接し、数Å程度までに接近すると、双方の表面原子
で最近接同士の原子間に力が働き、はり2の変位が起
り、非接触変位測定手段で検出される。この変位を一定
に保つ様に制御装置12でZ軸ピエゾ素子9を駆動し、
探針1と試料3との間隙を一定に保つ。この状態を保ち
つつ、X軸、Y軸ピエゾ素子7、8で2次元走査する
と、試料3の表面形状に基づいてZ軸ピエゾ素子が変化
して試料表面の3次元形状が得られ、表示装置13に微
細構造を表示することができる。実際の原子間力は10
~9〜10~10Nと言われており、上述のはり構造および
変位計で充分、表面の原子構造を観察できる。
【0014】尚、本実施例は重力の影響を受けるような
構成としたが、90゜回転し重力の影響を受けない構成
とすることもできる。また、微小機構や粗動機構を試料
側あるいは力測定部に設置しても良い。探針1はダイヤ
モンド以外に硬度の高いものが良く、先端を鋭く尖らせ
ることが重要であり、イオンエッチングや化学エッチン
グあるいは精密加工技術によって製作されることが望ま
しい。さらに、探針を絶縁物以外のものにすれば、走査
型トンネル顕微鏡としても利用できる。
【0015】本システムは計算機と結合してデータ処理
を行なうことにより、より良い像を得ることができる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、探針の機械的剛性が増
加し、力の影響を正確に変位に変換する。また、測定面
積の大きい非接触変位測定手段を用いるため、はりの表
面の凹凸の影響を除くことができるので、高精度な微小
部分の微小を検出することができる。また、3次元形状
測定器に応用することにより、全ての材料が測定可能と
なる。また、上記の非接触変位測定手段は通常、大気中
で安定に動作するのでSTMのように真空中での動作の
必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す要部構成図。
【図2】従来の力測定装置の原理的構成を示す要部構成
図。
【符号の説明】
1…探針、2…はり、3…試料、4…測定面積の大きい
非接触変位測定手段、5…はり支持具、6…試料台、7
…X軸ピエゾ素子、8…Y軸ピエゾ素子、9…Z軸ピエ
ゾ素子、10…台座、11…粗動機構、12…制御回
路、13…表示手段。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−130302(JP,A) 特開 昭60−181626(JP,A) 特公 昭10−2944(JP,B1) JOURNAL OFAPPLIED PHYSICS,61巻,NUMBER 10,P.4723−4729,1987年5月15日 工場測定器講座12巻、表面アラサ測定 器、日刊工業新聞社、奈良治郎、P.82 −87、昭和37年10月25日

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの支持部を有するはり部材と、該はり
    部材に固定され上記2つの支持部の間に位置する探針
    と、該探針に対向して試料を配置する試料台と、上記探
    針と試料の間隔を相対的に移動させる第1の移動手段
    と、上記探針を試料表面に沿って2次元的に相対的に移
    動させる第2の移動手段と、上記はり部材の変位を大面
    積の非測定部分から測定する測定手段とを有する3次元
    断面形状測定装置。
  2. 【請求項2】前記はり部材の変位を一定に保つように上
    記第1の移動手段を制御しながら前記第2の移動手段を
    動作させる制御装置を有する請求項1記載の3次元断面
    形状測定装置。
  3. 【請求項3】前記測定手段は容量変位計である請求項1
    または2記載の3次元断面形状測定装置。
  4. 【請求項4】前記測定手段は光てこ式の光学変位測定器
    である請求項1または2記載の3次元断面形状測定装
    置。
  5. 【請求項5】2つの支持部を有するはり部材と、該はり
    部材に固定され上記2つの支持部の間に位置する探針と
    を用い、該探針に対向して試料を配置し、上記探針を試
    料表面に沿って2次元的に相対的に移動させ、上記はり
    部材の変位を大面積の非測定部分から測定する微小部力
    測定方法。
  6. 【請求項6】前記はり部材の変位を一定に保つように制
    御しながら、前記探針を試料表面に沿って2次元的に相
    対的に移動させる請求項5記載の微小部力測定方法。
  7. 【請求項7】容量変位計で前記はり部材の変位を測定す
    る請求項5または6記載の微小部力測定方法。
  8. 【請求項8】光てこ式の光学変位測定器で前記はり部材
    の変位を測定する請求項5または6記載の微小部力測定
    方法。
  9. 【請求項9】 試料表面に対向して配置された探針と、該
    探針を保持する部材と、該探針の試料表面に対する変位
    をはり部材の探針と反対側の面で測定する光てこ式の光
    学変位測定器とを有する測定装置。
  10. 【請求項10】 前記探針を試料表面に沿って2次元的に
    相対的に移動させる移動手段を有する請求項9記載の測
    定装置。
  11. 【請求項11】 部材に保持された探針を試料表面に対向
    して配置すること、該探針の試料表面に対する変位を光
    てこ式の光学変位測定器によってはり部材の探針と反対
    側の面で測定することよりなる測定方法。
  12. 【請求項12】 前記探針を試料表面に沿って2次元的に
    相対的に移動させる請求項11記載の測定方法。
  13. 【請求項13】 前記探針の試料表面に対する粗動機構お
    よび/または微動機構が探針を含む力測定部に設けられ
    た請求項1ないし4または9、10の何れかに記載され
    た測定装置。
  14. 【請求項14】 前記探針に試料表面から作用する力の方
    向と重力の方向が90°異なるようになされた請求項1
    ないし4または9、10の何れかに記載された測定装
    置。
  15. 【請求項15】 前記探針に試料表面から作用する力の方
    向と重力の方向が90°異なるようになされた請求項5
    ないし8または11ないし13の何れかに記載された測
    定方法。
  16. 【請求項16】 前記探針が導電性の材料で構成された請
    求項1ないし4または9、10の何れかに記載された測
    定装置。
  17. 【請求項17】 前記探針が導電性の材料で構成されてい
    る請求項5ないし8または11ないし13の何れかに記
    載された測定方法
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Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JOURNALOFAPPLIEDPHYSICS,61巻,NUMBER10,P.4723−4729,1987年5月15日
工場測定器講座12巻、表面アラサ測定器、日刊工業新聞社、奈良治郎、P.82−87、昭和37年10月25日

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