JP2533559Y2 - 直交流式冷却塔用の散水配管構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ．考案の目的 〈産業上の利用分野〉 この考案は、直交流式冷却塔の散水配管構造に関す
る。

〈従来の技術〉 この種の散水配管構造は、一般に冷却塔外に配管され
ている場合が多く、冷却塔の設置面積を大きくする傾向
にあり、かつ、近年の地域冷暖房化に伴い、大型化する
冷却塔においてはその設定場所がビル屋上などのように
狭いため、その塔外への配管作業の安全性が損なわれた
り、その設置面積の増大を招いているのが現状である。

〈考案が解決しようとする課題〉 この考案は、冷却塔本体の外側での配管を極力避け、
上部水槽上に配管された散水皿への配管構造を簡略化す
ることを目的とする。

ロ．考案の構成 〈課題を解決するための手段〉 前記課題を解決するために、この考案は冷却塔の上部
水槽面上にカバーにより上部を覆われた散水皿が配置し
てあり、散布水を先ずこの散水皿で受けその水勢を弱め
た後、上部水槽内に供給しその上部水槽底面の散水穴か
ら均等な水量で散布水を下方に配置した密閉式熱交換器
に散布し、密閉式熱交換器内を流れる循環冷却水を間接
的に冷却し、自身昇温した散布水を空気との直接接触で
冷却した後、下部水槽に収集して、再び前記散水皿へ汲
み上げ供給する形式の直交流式冷却塔において、 前記冷却塔の支柱は中空としてあり、前記支柱の下端
部は、汲み上げポンプを介して前記冷却塔における下部
水槽に連通しており、この支柱の上端部には水平な中空
の梁が接続され、この中空の梁にはその長手方向に間隔
をおいて散布水分配管が分岐して配管してあり、各分配
管の先端は前記散水皿に臨むべく前記カバー内に下向き
に差し込まれて、前記散布水の循環水系が形成されてい
ることを特徴とする直交流式冷却塔用の散水配管構造と
してある。

〈作用〉 請求項第１項記載の考案の作用を説明する。

汲み上げポンプの駆動により下部水槽内の散布水を前
記中空の支柱を通して水平な中空の梁へ汲み上げ、次い
でこの汲み上げた散布水を中空の梁から各散布水分配管
を介して散水皿内へ分配供給する。

この後は公知の冷却塔同様に散水皿で、この散布水を
受けその水勢を弱め、次いで上部水槽内に供給し所定の
水位としてこの底面散水管から均等な水量で下方の密閉
式熱交換器に散布し、循環冷却水を間接的に冷却後、下
部水槽へ収集し循環使用する。

〈実施例〉 この考案の代表的な実施例を次に説明する。

〈第１実施例〉 請求項第１項記載の考案の代表的な実施例であり、Ａ
は直交流式冷却塔であり、その冷却塔Ａの上部水槽10底
面上には、カバー11で上部を覆われた散水皿12が配置し
てある。

この上部水槽10の下方には、合成樹脂製の密閉式熱交
換器と、充填板を上下交互に配置してなる充填材Ｂが配
置されている。

この熱交換器内を流れる循環冷却水を間接的に冷却す
る散布水の散水配管構造Ｃは、次のように構成されてい
る。

即ち、前記冷却塔Ａのフレームの一部を形成する支柱
20は中空としてあり、この支柱20の下端部は汲み上げポ
ンプＰを介して冷却塔Ａの下部水槽15に連通している。

この支柱20の上端部には、冷却塔Ａのフレームの一部
を形成する水平な中空の梁21が接続され、この中空梁21
にはその長手方向に間隔をおいて散布水分配管22が分岐
して配管してあり、各分配管22の先端は前記散水皿12に
臨むべく前記カバー11内に下向きに差し込まれている。

これにより、散布水の循環水系Ｄが形成されている。

この実施例の作用は請求項第１項記載の考案の作用と
同じため、ここでの説明を省略する。

ハ．考案の効果 請求項第１項記載の考案においては、前記冷却塔の支
柱は中空としてあり、前記支柱の下端部は、汲み上げポ
ンプを介して前記冷却塔における下部水槽に連通してお
り、この支柱の上端部には水平な中空の梁が接続され、
この中空の梁にはその長手方向に間隔をおいて散布水分
配管が分岐して配管してあり、各分配管の先端は前記散
水皿に臨むべく前記カバー内に下向きに差し込まれて、
前記散布水の循環水系が形成されていることを特徴とす
る直交流式冷却塔用の散水配管構造としているため、散
水皿への散水配管を、冷却塔フレームの外側に配置せず
に済み、狭い設置場所であるビルの屋上などにおいて、
ビルの外側に迫り出すような状態で散布水の配管作業を
する危険を回避することができ、かつその配管設備を簡
略化できる。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案に係るもので、第１図は第１実施例の一部
省略正面図、及び第２図は第１図の要部を示す縦断面図
である。 図中の主な符号の説明 Ｃ……散水配管構造、20……支柱、21……梁

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】冷却塔の上部水槽底面上にカバーにより上
   部を覆われた散水皿が配置してあり、散布水を先ずこの
   散水皿で受けその水勢を弱めた後、上部水槽内に供給し
   その上部水槽底面の散水穴から均等な水量で散布水を下
   方に配置した密閉式熱交換器に散布し、密閉式熱交換器
   内を流れる循環冷却水を間接的に冷却し、自身昇温した
   散布水を空気との直接接触で冷却した後、下部水槽に収
   集して、再び前記散水皿へ汲み上げ供給する形式の直交
   流式冷却塔において、 前記冷却塔の支柱は中空としてあり、前記支柱の下端部
   は、汲み上げポンプを介して前記冷却塔における下部水
   槽に連通しており、この支柱の上端部には水平な中空の
   梁が接続され、この中空の梁にはその長手方向に間隔を
   おいて散布水分配管が分岐して配管してあり、各分配管
   の先端は前記散水皿に臨むべく前記カバー内に下向きに
   差し込まれて、前記散布水の循環水系が形成されている
   ことを特徴とする直交流式冷却塔用の散水配管構造。