JP2533074B2 - 表面特性の改良された基材 - Google Patents

表面特性の改良された基材

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JP2533074B2 JP8767195A JP8767195A JP2533074B2 JP 2533074 B2 JP2533074 B2 JP 2533074B2 JP 8767195 A JP8767195 A JP 8767195A JP 8767195 A JP8767195 A JP 8767195A JP 2533074 B2 JP2533074 B2 JP 2533074B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸湿性、帯電防止性、
染料受理性、汚れ除去性及び(又は)他の表面特性の改
良された重合体基材並びに基材が織物である場合のその
持ち味を変更させることに関する。より具体的に言え
ば、本発明は、ポリエステル及びポリオレフィン繊維を
処理してそれらの表面特性を改良することに関する。
【0002】
【従来の技術】合成重合体物質は、貧弱な表面特性を有
する。特に、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミ
ド及びアクリル樹脂から製造された大部分の繊維は、吸
熱性ではなく、そして貧弱な帯電防止性及び汚れ除去性
を有する。また、ポリエステル及びポリプロピレンから
形成した多くの従来の織物は、比較的貧弱な持ち味特性
を有する。特に、大部分のポリエステル及びポリプロピ
レンは、すべすべした又は合成繊維の触感を有すると共
に、吸熱性、帯電防止性及び汚れ除去性の面が不足して
いる。従来技術によれば、水溶性ビニル単量体を重合体
基材上で重合させる試みがなされてきた。これは、ポリ
エステル基材又はポリプロピレン基材を用いる場合には
特に困難であることが判明している。また、従来技術で
は、水溶性ビニル単量体を重合体基材上に付着させるた
めに3つの手段方法が試みられた。
【0003】第一の方法は、重合したビニル単量体と重
合体基材との間の付着によるものであることが明らかで
ある。この方法の例としては、米国特許第3,377,
249号及び同第3,958,932号が挙げられる。
米国特許第3,377,249号では、合成酸エマルジ
ョン重合体を重合体基材に接着させるためにアミノプラ
スト紡織(テキスタイル)樹脂が使用される。米国特許
第3,958,932号では、高められた温度での硬化
の使用によってビニル重合体を重合体基材に付着させて
いる。
【0004】第二の方法は、水溶性ビニル単量体から形
成した重合体を基材にからみ合わせることを包含する。
米国特許第3,926,551号では、酸性ビニル単量
体から誘導される水不溶性重合体がポリエステル繊維の
表面上に且つその内部の両方に形成される。米国特許第
3,995,998号では、酸性の及び非酸性の両方の
水溶性ビニル単量体から誘導される重合体が重合体基材
を構成する繊維の表面及びその間の両方に付着される。
米国特許第4,065,256号では、疎水性合成重合
体基材の表面上及びその間の両方にグラフト重合を行う
ために液状有機溶剤及び疎水性ラジカル重合開始剤を含
む組成物が使用されている。米国特許第4,238,1
93号では、重合体基材繊維の内部に浸透させるため
に、またその基材の表面上及びその内部の両方において
水溶性ビニル重合体を重合させるために含浸済み開始剤
が使用されている。
【0005】第三の方法は、水溶性ビニルの重合からの
重合体を受理するように重合体基材を化学的に変性する
ことであった。米国特許第3,088,791号、同第
3,107,206号、同第3,115,418号及び
同第3,617,457号はそれぞれ、高エネルギー照
射を用いて重合体基材を変性することを開示している。
高エネルギー照射は、重合体の表面上の結合を開裂して
遊離基を形成すると考えられる。これらの遊離基は、ビ
ニル単量体との化学反応に関与する。米国特許第3,0
88,791号では、造形した有機重合体基材を低温度
で照射している。米国特許第3,107,206号で
は、非重合性膨潤剤で予め膨潤されたステム(ste
m)重合体に照射を行っている。米国特許第3,11
5,418号では、酸素の存在下に重合体基材を照射し
ている。米国特許第3,617,457号では、ポリエ
ステル基材を照射しそして独特な水溶性ビニル単量体を
使用している。
【0006】米国特許第3,600,122号では、重
合体基材の表面上に遊離基箇所を発生させるために遊離
基開始ガスの帯域中で火花放電を使用している。この変
性された重合体基材は、すべての照射重合体と同じよう
に更に反応される。米国特許第4,043,753号で
は、ポリエステルのテレフタル酸の一部分を置きかえる
ためにp−カルボキシけい皮酸を導入することによって
従来のポリエステル基材を変性している。得られた重合
体基材は、グラフト重合を受けやすい不飽和基を含有す
る変性ポリエステル重合体である。本件出願人等が知る
限りでは、従来技術の方法は、通常の洗濯機で20回以
上の洗濯の如き洗濯の繰り返しに耐えるような織物を形
成する繊維の形態になり得るポリエステル又はポリプロ
ピレン基材を提供していない。かくして、満足な工業製
品の絶対的な必須要件は、それが洗濯の繰り返しに耐え
ることである。更に、従来技術の方法は、不当な費用、
複雑な装置要件及び他の加工プロセス上の欠点にしばし
ば悩まされている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、重合体
より形成された基材は、水溶性ビニル単量体及び疎水性
ビニル単量体を含有する水性混合物と接触される。好ま
しくは、水性混合物は、撹拌下に約40〜約100℃の
範囲内の温度に維持される。次いで、重合開始剤によっ
て水溶性ビニル単量体のビニル重合が開始される。基材
上にビニル重合体が形成され、これによって基材の吸湿
性、帯電防止性、染料受理性、汚れ除去性及び他の表面
特性が改良される。好ましくは、水性混合物は、適当な
乳化剤即ち表面活性剤によって乳化された水溶性ビニル
単量体と架橋性疎水性ビニル単量体とを含有するエマル
ジョンの形態にある。しかる後、重合開始剤及び触媒を
加えることができる。同じ化合物が重合開始剤及び触媒
の両方として機能することが可能である。基材への重合
体の重合付着は、通常、温度をかかる重合が起こる温度
まで上げること及び(又は)開始剤の添加によって達成
される。
【0008】ここにおいて、本発明で得られた重合体基
材は、通常の洗濯機での洗濯の繰り返し即ち家庭での2
0回以上の洗濯に耐える望ましい吸湿性、汚れ除去性及
び(又は)他の表面特性を有することが分かった。好ま
しくは、本発明に従って得られる重合体基材は、20回
洗浄した後に、湿潤の直径少なくとも4mmを有する。
本発明ではポリエステル及びポリオレフィン(特にポリ
プロピレン)の基材だけに試験を行ったけれども、本発
明は、他の重合体基材特にポリアミド及びアクリル樹脂
の処理も意図している。
【0009】本明細書における用語「混合物」は、水溶
性ビニル単量体及び疎水性ビニル単量体を含有する水性
溶液、分散液、懸濁液、コロイド状溶液、エマルジョン
又は他の水性物理的集合体を意味する。本発明の実施例
はもっぱらエマルジョンについて行われているけれど
も、本発明は、疎水性ビニル単量体のエマルジョンを形
成するのみならず、他の手段によって、例えば疎水性ビ
ニル単量体を適当な溶剤中に溶解させて物理的分散液の
形成を助長することによって疎水性ビニル単量体を水性
媒体中に導入することを意図している。本明細書におけ
る「基材」は、繊維又は織物の形態にあるのが好ましい
がしかしフレーク、フィルム又は適当に造形した成形品
の形態にあってもよい重合体を意味する。
【0010】用語「繊維」は、モノフィラメント、マル
チフィラメント系、バット(batt)及びステープル
繊維を表わすのに用いられる。用語「織物」は、織布、
編布及び不織布を表わすのに用いられる。用語「疎水性
ビニル単量体」は、本発明の条件下で取り囲む水性媒体
中に易溶性でなく、しかも本法で用いたときに耐久性の
改良された表面特性を有する基材をもたらすビニル単量
体を意味する。本明細書における用語「ビニル重合体」
は、吸湿性及び(又は)水溶性ビニル単量体のビニル重
合から得られるホモ重合体並びにこれらの共重合体を表
わすのに用いられる。用語「ビニル重合」は、単量体中
のビニル基が重合体の生成に関与するような重合を意味
する。
【0011】本発明の開示が繊維表面又は単量体と繊維
表面との緊密な接触又は同様の表現を言及する場合に
は、個々の繊維又はフィラメントは、単量体及びグラフ
ト重合体の接触結合がマルチフィラメント系又は束の個
々のフィラメントの表面に対するように関係されている
ことが理解されよう。本発明の方法及び変性重合体では
ビニル重合体が基材中に実質的に浸透しているとは思わ
れない。
【0012】ポリエステルは、フィルム形成性材料が少
なくとも85重量%の二価アルコールとテレフタル酸と
のエステルよりなる長鎖合成重合体であるようなステー
プル繊維又は連続フィラメントのどちらかとして製造さ
れた繊維に対する一般名称である。現在米国で入手可能
な最も一般的なポリエステル繊維は、ポリエチレンテレ
フタレートより作られたものであり、そして例えばイー
・アイ・デュポン社の商品名「ダクロン(DACRO
N)」及びICIユナイテッド・ステーツ・インコーポ
レーテッドの「フォートレル(FORTREL)」の下
に、またセラニーズ・ケミカル・カンパニーから入手可
能である。ポリエステル繊維は、フィラメントヤーン、
ステープル繊維及び繊維トウとして入手可能であり、そ
して木綿及び羊毛の如き他の繊維としばしば組み合わさ
れる。例えば、ポリエステルと木綿ステープル繊維との
混紡であるヤーンから多くの被服が作られている。かか
るポリエステル繊維及び混紡繊維から作られた織物は、
ドレス、スーツ、シャツ等を含めて多くの種類の上着を
作るのに一般に用いられている。かかる混紡は、本発明
の基材として用いることができる。
【0013】ポリエステルは、優秀な繊維を形成しそし
て大量生産で経済的に製造することができるが、しかし
ポリエステルは多くの欠点に悩まされている。ポリエス
テルは、水分を有意に吸収するための能力が欠けており
そして静電気問題を受けやすい。本発明の方法に従って
ポリエステル繊維を処理することによって、何回もの洗
濯後に保持される極めて良好な水吸収性及び汚れ除去性
を有する最も有用な繊維が形成される。ポリオレフィン
は、簡単なオレフィンから誘導される重合体の一群につ
いての名称である。本発明において使用するための好ま
しいポリオレフィンはポリプロピレンである。
【0014】ポリプロピレンは、少なくとも85重量%
の重合プロピレンよりなる長鎖合成重合体である。ポリ
プロピレンは、所定のデニールにおいてそれをポリエス
テルよりもカサ高にさせる低い比重を有している。先に
記載したように、ポリプロピレンは独特の持ち味を有し
ている。ポリプロピレンは、羊毛及び他の繊維と混紡す
ることができ、そして織物、綱、ミシン糸、アップホル
スタリー用のひも材料、木綿ボール用の巻回材料、子供
用衣類、赤ん坊のおしめ及び衛生ナプキンの如き使い捨
て製品、ユニホーム、シーツ及び掛け布の如き医療製
品、ティーバッグ(tea bag) 及びコーヒーフィルターの
如きろ過製品、カーペット、洗濯袋、合成芝生、土木工
学用途の補強材、裏当て繊維等として用いられる。かか
る混紡は、本発明の基材として用いることもできる。
【0015】ポリアミドは、分子類に沿ってアミド結合
(CONH)が形成されている高分子量重合体である。
本発明で使用するための好ましいポリアミドは、合成線
状縮合ポリアミドである。かかるポリアミドとしては、
例えば、アジピン酸(そのアミド形成性誘導体)の如き
ポリカルボン酸とヘキサメチレンジアミンの如きポリア
ミンとの周知反応によって製造されるポリ(ヘキサメチ
ルアミンアジポアミド)が挙げられる。米国においてこ
の種の最も一般的な市場で入手できるポリアミドは、ポ
リヘキサメチレンアジポアミドであるナイロン6,6及
びポリ(ヘキサメチレンカプロラクタム)であるナイロ
ン6である。これらの種類のナイロンは、通常、広い寸
法範囲にわたってフィラメントとして押し出され、常温
延伸によって配向されそして多くの種々の形態の織物に
編成される。ナイロンは優れた織物になりそして大量生
産規模で経済的に製造することができるが、しかしナイ
ロンは多くの欠点に悩まされている。ナイロンは、水分
を吸収する能力が欠けておりそして静電気問題を受けや
すい。本発明の方法に従ってナイロンを処理することに
よって、何回もの洗濯後に保持される極めて良好な水分
吸収性、帯電防止性及び汚れ除去性を有する最も有用な
織物を形成することができる。
【0016】アクリル樹脂は、繊維形成性物質が少なく
とも85重量%のアクリロニトリル単位(CH2 CH
(CN)−)よりなる長鎖合成重合体である繊維につい
ての一般名称である。かかる繊維は、様々な種類のステ
ープル繊維及びトウで入手可能であり、そして例えばイ
ー・アイ・デュポン社の商品名「オルロン(ORLO
N)」及びアメリカン・サイアナミド・カンパニーの商
品名「クレスラン(CRESLAN)」の下に市場で入
手可能である。衣料用のアクリル繊維は、羊毛の如き他
の繊維と混紡することができ、又は糸にし次いでナイロ
ンの如き他のより強力な合成繊維若しくはフィラメント
と共に編成することができる。かかる混紡は、本発明の
基材として用いることができる。大部分のアクリル樹脂
は、水分を有意に吸収する能力に欠けておりそして静電
気を受けやすい。本発明の方法に従ってポリアクリル繊
維を処理することによって、何回もの洗濯後に保持され
る優れた水吸収性、帯電防止性及び汚れ除去性を有する
織物を得ることができる。
【0017】本発明で用いることができる水溶性ビニル
単量体の適当な例としては、限定するものではないが、
MBAと称されるN,N’−メチレンビスアクリルアミ
ド、N,N’−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビス
アクリルアミド、アクリルアミド、アクリル酸、2−プ
ロピン−1−オール、クロトン酸、テトラエチレングリ
コールジアクリレート、ビニルピリジン、メタクリル
酸、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチル−N−ビニルホルムアミド、N−ビニル
ピロリドン、3−、4−又は5−メチル−N−ビニルピ
ロリドン、マレイン酸、ビニルオキシエチルホルムアミ
ド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタリル
アルコール、シアン化アクリル、スチレンスルホン酸及
びスチレンスルホン酸の水溶性塩が挙げられる。好まし
い水溶性ビニル単量体は、N,N’−メチレンビスアク
リルアミド(MBA)及びN,N’−(1,2−ジヒド
ロキシエチレン)ビスアクリルアミドである。ある場合
には、2種以上の水溶性ビニル単量体を共重合させて例
えばマレイン酸をMBAと共重合させて本発明で用いる
重合体を生成することができる。かくして、斯界では周
知の如く、上記単量体のうちのいくらかは容易にはホモ
重合しないで他の単量体と共重合する。
【0018】疎水性ビニル単量体は、好ましくは架橋性
であり、即ち少なくとも2つの反応性ビニル官能性基を
有する。本発明で試験して良い結果が得られた疎水性ビ
ニル単量体のすべてが架橋性である。しかしながら、試
験しなかった条件下で非架橋性の疎水性ビニル単量体を
使用することも可能である。また、疎水性単量体は好ま
しくは乳化性でもある。本発明で用いることができる乳
化可能な架橋性疎水性ビニル単量体の好適な例として
は、限定するものではないが、エチレングリコールジメ
タクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタク
リレート、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、
1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−
ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタン
ジオールジアクリレート、フマル酸ジアリル、ジエチレ
ングリコールジアクリレート、2,2−ジメチルプロパ
ン−1,3−ジアクリレート、2,2−ジメチルプロパ
ン−1,3−ジメタクリレート、ジペンタエリスリトー
ルモノヒドロキシペンタアクリレート、エトキシル化ビ
スフェノールAジアクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエ
リスリトールテトラメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート及びトリプロピレングリコールジアクリ
レートが挙げられる。好ましい乳化性の疎水性ビニル単
量体は、エチレングリコールジメタクリレート及びエト
キシル化ビスフェノールAジメタクリレートである。複
数の疎水性ビニル単量体を共重合させることもできる。
【0019】重合に先立って、疎水性ビニル単量体は基
材と接触される。好ましくは、疎水性ビニル単量体の適
当なエマルジョンを形成しそしてこのエマルジョンを基
材と接触させるべきである。本明細書で用いる“適当な
エマルジョン”とは、肉眼で液滴が全く見えないエマル
ジョンを意味する。通常、本発明に従えば、初期エマル
ジョンは外観がミルク状である。このミルク状外観は、
エマルジョンから疎水性ビニル単量体を基材に引き出す
ときに幾分又は完全に澄明化することができる。疎水性
ビニル単量体と基材との接触の不在下では水溶性ビニル
単量体から誘導された重合体は基材に対して比較的ゆる
く付着され、そしてこの重合体に由来する改良特性の大
部分は洗浄間に急速に失われる。
【0020】本発明における疎水性ビニル単量体が基材
上でホモ重合するか若しくは水溶性ビニル単量体と共重
合するか、又は両方の機構が同時に起こるのかどうか、
又は仮定されない機構があるかどうかはまだ知られてい
ない。本発明において用いるプロセス条件下では、水溶
性ビニル単量体から誘導される重合体の表面を有する実
質的に耐久的に付着される重合体が基材に固着されるこ
とが分かった。疎水性ビニル単量体から製造した重合体
は、単独では、本発明の重合体によって得られる望まし
い表面特性を有しないことが確められた。この理由のた
めに、本発明の表面特性は、水溶性単量体のビニル重合
から形成された重合体に基因する。また、基材に対する
かかる重合体の耐久性付着は、疎水性ビニル単量体の存
在に基因する。
【0021】いくらかの疎水性ビニル単量体について言
えば、基材との接触前に先ずそのエマルジョンを形成す
る必要がない場合がある。しかしながら、エマルジョン
を用いる場合には、適当な濃度の乳化剤又は表面活性剤
を用いるべきである。もしこの濃度があまりにも低すぎ
るならば、適当なエマルジョンは形成されず、また疎水
性単量体と基材との間で緊密な接触さえも起こらない。
疎水性ビニル単量体の可視粒子の球体の付着を回避する
のが好ましい。本発明の操作性について必要でないけれ
ども、基材に接近して疎水性単量体を分散させて疎水性
単量体と基材との間の適当な接触を得るときには重合反
応の前にある時間が存在するのが好ましい。好ましく
は、基材への疎水性ビニル単量体の均一な付着が確保さ
れる。この時間は、大きく変動してよく、一般には約3
0秒〜約30分程の時間である。
【0022】表面活性剤の基本的構造は、2つの異なる
部分即ち疎水性部分及び親水性部分を含有する。8〜2
0個の炭素原子の鎖を含有する炭化水素が適当な疎水性
部分をもたらす。疎水性部分は、飽和若しくは不飽和の
どちらかの脂肪族化合物及び(又は)芳香族化合物を含
むことができる。また、疎水性部分は、酸素又はハロゲ
ン原子を含有することもできる。一般に用いられる疎水
性部分としては、長直鎖アルキル基、長分枝鎖アルキル
基、長鎖アルキルベンゼン、アルキルナフタリン、ロジ
ン及びリグニン誘導体、高分子量プロピレンオキシド重
合体、長鎖パーフルオルアルキル基、ポリシロキサン基
及び過弗素化化合物が挙げられる。疎水性部分の一般的
な源としては、牛脂、ヤシ油、植物油、赤油、ひまし
油、オリーブ油、ピーナツ油、トール油、綿実油、ベニ
ハナ油、鉱油、アルキルベンゼン、ジフェニルオキド、
ナフタリンホルムアルデヒド縮合物及びリグニンが挙げ
られよう。
【0023】一般に使用される親水性基の中には、陰イ
オン性、陽イオン性、非イオン性及び両性がある。陰イ
オン性基は、カルボン酸、硫酸、スルホン酸及びホスホ
ン酸エステルを包含する。陽イオン性基は、第一アミン
の塩、第二アミンの塩、第三アミンの塩及び第四級アン
モニウム化合物を包含する。非イオン性基は、エチレン
オキシド付加物又は電荷を有しない他の親水性重合体を
包含する。両性基は、溶液のpHに応じて陰イオン性又
は陽イオン性のどちらかとして機能する酸性及び塩基性
親水性基の両方を含有する表面活性剤を包含する。
【0024】本発明では様々な表面活性剤を用いること
ができる。この例としては、スルホン化アルキル、硫酸
アルキル、硫酸化油又は脂肪、硫酸化グリコールエステ
ル、硫酸化アルカノールアミド、硫酸化アルキルフェノ
ールポリグリコール、キシレンスルホン酸ナトリウム、
ジブチルナフタリンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタリンホルムアルデ
ヒド縮合物のナトリウムスルホン酸塩、スルホン化アミ
ド、モノアルキル燐酸塩、ジアルキル燐酸塩、燐酸トリ
アルキル、中和カルボン酸(例えば、ステアリン酸ナト
リウム)及び硫酸化エーテルが挙げられる。また、好適
な表面活性剤は、アルキルグリシン、N−アルキルベタ
イン、イミダゾリングリシン、硫酸化ポリグリコールア
ミン及びアルキルアミンスルホネートの如き両性の例を
包含する。
【0025】更に、好適な表面活性剤は、第四級アンモ
ニウム化合物、脂肪族アミン塩、アルキルアミンポリオ
キシエタノールグリコール、脂肪アルキルジメチルベン
ジルアンモニウムクロリド、ラウリルピリジニウムクロ
リド、N−アシル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジ
アミン、N−アルキル−N’−ヒドロキシエチルイミダ
ゾリン及びアミノアミドを包含する。また、非イオン性
表面活性剤を用いることもできる。好適な例としては、
エトキシル化脂肪族アルコール、エトキシル化長分枝鎖
アルコール、エトキシル化アルキルアリールアルコール
及びエトキシル化脂肪族アミンが挙げられる。他の好適
な非イオン性表面活性剤としては、ポリエチレングリコ
ールエステル及びポリエチレングリコールアミドが挙げ
られる。
【0026】表面活性剤の選択及び表面活性剤の量は、
水溶性ビニル単量体と疎水性単量体と繊維との間の重合
反応及び相互作用を有意には妨げないようなものに限定
されよう。好ましい表面活性剤は、陰イオン型及び非イ
オン型である。陽イオン型のうちのいくらか(即ち、第
一、第二及び第三アミン)は、ある反応条件下では本発
明を妨げる場合もあることが分かった。所定の表面活性
剤又は表面活性剤の量がかかる重合反応及び相互作用を
有意に妨げるかどうかの決定は、当業者の範囲内の通常
の予備試験によって行うことができる。重合開始剤の選
択は、用いる単量体の種類、重合温度及び他のパラメー
ターに左右される。
【0027】本発明のすべての実施例では、プロセス条
件下で基材の不在下に水溶性ビニル単量体及び疎水性ビ
ニル単量体の両方を重合させることができる開始剤で行
われた。かくして、基材の不在下において水溶性ビニル
単量体及び疎水性ビニル単量体の両方において重合が開
始されるようなプロセス条件が使用された。水溶性ビニ
ル単量体及び乳化可能な疎水性ビニル単量体の両方につ
いての好適な開始剤の適用は斯界において周知である。
特定の開始剤に好適な条件の選択は、当業者の範囲内で
あり、そして当業者の範囲内での簡単な試験によって容
易に決定することができる。水溶性及び疎水性ビニル単
量体の両方を重合させるのに物理的手段を用いることが
できる。物理的手段の例としては、紫外線照射の如き光
化学的開始剤又はγ線及び速い電子の如きイオン化照射
が挙げられる。用語「開始剤」とは、水溶性ビニル単量
体のビニル重合を開始させ且つ維持するような化学的若
しくは物理的手段又はこれらの組み合わせを意味する。
【0028】本発明で用いることができる重合開始剤の
例としては、限定するものではないが、無機過酸化物、
例えば過酸化水素、過酸化バリウム、過酸化マグネシウ
ム等、種々の有機パーオキシ化合物、その例としては、
ジアルキルパーオキシド、例えばジエチルパーオキシ
ド、ジプロピルパーオキシド、ジラウリルパーオキシ
ド、ジオレイルパーオキシド、ジステアリルパーオキシ
ド、ジ(t−ブチル)パーオキシド及びジ(t−アシ
ル)パーオキシド(かかるパーオキシドは、エチル、プ
ロピル、ラウリル、オレイル、ステアリル、t−ブチル
及びt−アシルパーオキシドとしばしば指定されてい
る)、アルキル水素パーオキシド、例えばt−ブチル水
素パーオキシド(t−ブチルヒドロパーオキシド)、t
−アシル水素パーオキシド(t−アシルヒドロパーオキ
シド)等、対称ジアシルパーオキシド、例えばアセチル
パーオキシド、プロピオニルパーオキシド、ラウロイル
パーオキシド、ステアロイルパーオキシド、マロニルパ
ーオキシド、スクシニルパーオキシド、フタロイルパー
オキシド、ベンゾイルパーオキシド等、脂肪油酸パーオ
キシド、例えばセシ油パーオキシド等、非対称又は混成
ジアシルパーオキシド、例えばアセチルベンゾイルパー
オキシド、プロピオニルベンゾイルパーオキシド等、テ
ルペンオキシド、例えばアスカリドール等、並びに無機
過酸の塩例えば過硫酸アンモニウム及び過硫酸カリウム
が挙げられる。
【0029】また、開始剤としては、例えば硝酸第二セ
リウム、硫酸第二セリウム、硝酸第二セリウムアンモニ
ウム、硫酸第二セリウムアンモニウム、ピロ燐酸第二セ
リウムアンモニウム、よう素酸第二セリウム等の如き第
二セリウム塩の形態にある第二セリウムイオンが挙げら
れる。本発明で使用するのに好適な酸開始剤の例として
は、限定するものではないが、塩酸、燐酸、硫酸、硝
酸、酢酸、ぎ酸、しゅう酸、酒石酸、モノクロル酢酸、
ジクロル酢酸、トリクロル酢酸及び類似の酸が挙げられ
る。
【0030】重合は、好ましくは、触媒の存在下に行わ
れるべきである。先に記載した酸開始剤即ち塩酸、燐
酸、硫酸、硝酸、酢酸、ぎ酸、しゅう酸、酒石酸、モノ
クロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸及び類似の
酸は、重合開始剤及び重合触媒の両方として機能するこ
とができる。他の形態の重合開始剤を用いるときには、
追加的な触媒の存在が望ましいかもしれない。上記酸の
各々は触媒として機能することができる。加えて、他の
周知重合触媒としては、水酸化カリウム及び水酸化ナト
リウムの如き塩基並びに硫酸第一鉄を含めた他の公知触
媒が挙げられる。水溶性ビニル重合体の重合のための時
間は、約30秒〜30分間であるべきである。一般に
は、時間は厳密なものではないが、しかし重合を起こす
のに十分であるべきである。
【0031】本発明において用いる方法は、重合体繊維
若しくは織物又は他の基材の通常の加工処理間における
多数の段階のどれにおいても用いることができるけれど
も、繊維の染色前に又は繊維表面の包被若しくは被覆を
もたらす繊維の処理が行われる前にその方法を使用する
のが好ましいことが分かった。かくして、染料又は他の
繊維処理化学剤を包被又は“固着(ロックオン)”させ
るのが通常の方法であるが、かかる被覆は本発明におけ
る方法を妨げる場合がしばしばである。表面特性の改良
がなお存在する程度まで、この改良は何回かの洗濯によ
って徐々に洗い落されよう。それ故に、汚れ、仕上油及
び繊維上に存在する可能性がある他の汚染物を除去する
ためには、本発明において用いる処理プロセスを実施す
る前に繊維を精錬し濯ぐのが好ましい。本発明における
方法の後に、染料と染料箇所との反応を妨げる可能性が
ある過剰の酸及び過剰のホモ重合体を除去するために、
染色前に処理溶液を排出させそして繊維を濯ぐのが好ま
しい。
【0032】すべての化学剤の均一な分散及び緊密な接
触が好ましい。繊維の場合には、これは、繊維表面の周
囲及びその間における処理水溶液の流れ又は撹拌の種々
の形式によって補助することができる。例えば、生地反
物の形態にある繊維の処理の場合には、撹拌は通常のパ
ドルタブにおけるパドルによって行うことができる。別
法として、ビームのロールの形態で処理される織物の形
態にある繊維について言えば、通常の加圧手段によって
ビームの周囲に且つそれを通して処理水溶液を循環させ
ることができる。基材についての均一な分散、緊密な接
触及び付着を達成するのに必要な時間は、基材に水溶液
を接触させる特定の方法に応じて変わり、そして1秒〜
30分の範囲内で変えることができる。吹付け、撹拌
(パッドリング)、浸漬又は他の手段によって水溶液を
繊維と接触させることができるけれども、水溶液よりな
る浴中に繊維を浸漬させるのが最も好ましい。かかる浸
漬技術を用いる場合には、重合が始まる前に比較的短か
い時間が必要である。例えば、水溶液の適切な撹拌又は
循環には約10分で通常十分である。
【0033】本発明において用いる方法は、熱、時間、
開始剤、触媒又は単量体添加の制御因子のうちのどれか
1つ以上を制限することによって制御することができ
る。かくして、限定するものではないが、一例を示せ
ば、撹拌下に水性媒体中に単量体、触媒及び基材を入
れ、そして水性媒体を適当な温度にする。次いで、開始
剤の添加によって重合プロセスを開始させることができ
る。別の例は、単量体、触媒、開始剤及び基材を水性媒
体中に集めそしてそれらを重合温度よりも下の低い温度
に維持することである。次いで、温度を上げることによ
って重合プロセスを開始させることができる。この重合
の遅れは、各成分の完全な分散を得るのにしばしば必要
である。上記から、工程の順序は厳密なものではないこ
と及びそれは重合を開始させる種々の変数に応じて変動
させることができることが分かる。
【0034】清浄にされた後の基材は、水中に浸漬され
る。水は周囲温度であってよく、又はそれは約40〜1
00℃の範囲内まで加熱することもできる。温度は、各
成分を成分の濃度で重合させるのに十分な出発温度が達
成される限り臨界的なものではない。一般には、40〜
100℃の温度範囲が好適である。約90〜95℃の温
度範囲が好ましいことが分かった。約90〜95℃の範
囲内の温度では低濃度の成分特に好ましい開始剤である
過硫酸カリウムを用いることができる。用いる条件下で
過硫酸カリウムの如き開始剤のうちのいくらかは、40
℃程の低い温度ではビニル重合を容易には開始しない。
しかしながら、他の開始剤は、40℃程の低いそして恐
らくそれよりも一層低い温度ではビニル重合を開始しな
い。たいていの場合に、開始温度は、成分、それらの濃
度及び特に開始剤の性状に左右される。
【0035】好ましい具体例では、基材は先ず水中に浸
漬される。しかる後、その水に疎水性ビニル単量体及び
乳化剤が加えられる。疎水性ビニル単量体の好適な重量
%範囲は基材の重量を基にして通常約0.02〜2.0
重量%であり、そして乳化剤の好適な重量%範囲は本発
明において用いる方法を通じて好適であるエマルジョン
を得るすべての重量%範囲である。“好適”については
先に記載した通りである。疎水性ビニル単量体の濃度の
上限及び下限は、基材、水溶性及び疎水性ビニル単量
体、開始剤、触媒及び温度の所定の組み合わせについて
約20回の洗濯機での洗濯後に向上された表面特性の保
持耐久性を測定する通常の試験によって決定することが
できる。所定の組み合わせについてのかかる試験は、向
上された吸湿性、持ち味、汚れ除去又は帯電防止性の如
き基材の表面特性の特定の所望の向上が基材によって保
持されているかどうかを示すはずである。
【0036】系は、各成分の分散及び接触を得るのに十
分な時間撹拌される。約30秒〜30分の間の時間を用
いることができる。満足な時間を決定するのに通常の時
間を用いることができる。系は、好ましくは、プロセス
を通して撹拌下に維持される。かかる撹拌は、かかる単
量体の適当なエマルジョンが得られるような疎水性ビニ
ル単量体の良好な乳化及び分散をもたらす。好ましい方
法では、次いで水溶性ビニル単量体が混合物の重量を基
にして好ましくは約0.002〜10重量%の濃度で加
えられる。水溶性ビニル単量体の濃度は通常望ましい生
成物の面では臨界的なものではなく、変えることができ
る。上限及び下限は、基材の改良された表面特性につい
ての通常の試験によって容易に決定することができる。
【0037】触媒の重量%濃度は、触媒の性状に左右さ
れる。これは、当業者の範囲内の簡単な試験によって容
易に測定することができる。一例として、疎水性酸の好
適な濃度は、約2〜4の間のpHが得られる程のもので
ある。この濃度において、疎水性酸は主として触媒とし
て作用する。2以下のpH即ちより高い酸濃度では、疎
水性酸は、触媒及び重合開始剤の両方として作用するこ
とができる。かかる高い酸濃度は当業者には公知であ
る。処理溶液中の単量体、触媒及び開始剤の特定の濃度
は、特定の単量体、触媒及び開始剤の性状、処理時間及
び温度並びに処理しようとする基材の性状及び形態の如
き因子に応じて広範囲にわたって変わる。所定の処理条
件下ではある濃度の触媒及び開始剤が必要とされるかも
しれないけれども、本明細書ではすべての条件下にすべ
ての単量体、触媒及び開始剤に適応する一般的な範囲を
与えることができないが、しかし当業者は本発明の開示
を基にして通常の実験によって濃度を最適化することが
できよう。
【0038】本発明に従う所望の処理度合の達成は、開
始剤の強度並びに単量体及び触媒の濃度に左右される。
かくして、例えば、比較的高濃度の遊離基及び(又は)
高重量濃度の開始剤のような強い開始剤は、低い水溶性
ビニル単量体濃度を必要とすることができよう。これと
は逆に、弱い開始剤即ち固有的に弱く且つ(又は)低濃
度で存在するものは、高い単量体濃度を必要としよう。
後者の場合には、本発明に従う処理は、所望の重合度合
が達成されたときに織物から開始剤含有溶液を排出させ
ることによって制御することができる。
【0039】重合が開始した後、かかる重合は触媒の濃
度及び種類、温度、ビニル単量体、基材、開始剤及び使
用しようとする装置の形式の函数であるので、基材は、
均一なグラフト重合(“実質的な重合”)が起こるのを
確実にするのに十分なだけ長い時間処理溶液中に入れら
れたままにされる。かかる時間は、通常、約30秒〜3
0分の間である。次いで、繊維は、pHを中和しそして
過剰のホモ重合体があるならばそれを除去するために水
で濯ぐことができる。ここで次の特定の実施例によって
本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例によっ
て本発明を限定するものではない。
【0040】
【実施例】例1〜9 表Iに記載される如き乳化単量体を0.1g及び濃塩酸
を7滴含有する1,000mlのガラスビーカーに入れ
られた750mlの60℃水道水中に、100デニール
の33本のフィラメントで織成したポリエステルより作
られそして110.3g/m2 の織物密度を有する20
gの精錬織物試料を浸漬させた(媒体のpHは約3であ
った)。この乳化単量体は、表Iに記載の如き疎水性ビ
ニル単量体1部及び“Holotex LO”1部であった。
“Holotex LO”は、塩素化ベンゼン溶剤、ビスフェノ
ールA及び有標の乳化剤“Dispersogne S”より作られ
たアメリカン・ヘキスト・コーポレーションの製品であ
る。“Dispersogne S”は、ポリオキシエチレン芳香族
表面活性剤である。次いで、この溶液を厚い板上におい
て約5分以内に約95℃(±3℃)に加熱した。温度を
維持しながら、0.15gのN,N’−メチレンビスア
クリルアミド(MBA)を撹拌して溶液状にしそしてこ
の溶液を平衡にするために3分間の時間を与えた。次い
で、0.085gの過硫酸カリウムを加え、そして単量
体に10分間を与えて織物上で重合させ且つ反応させ
た。次いで、織物を冷水中において濯ぎ、そして家庭用
洗濯機において69:1の浴比、57℃で10分の洗浄
サイクル、温水濯ぎサイクル及び反物重量に対して2.
0%の“Tide”家庭用洗濯洗剤を用いて20回のサイク
ルで洗浄した。次いで、試料から洗剤を濯ぎ落とした。
織物上に半インチ(1.3cm)の高さから一滴の水道
水を落下させ、そしてその湿潤又は吸湿の直径を記録し
た。
【0041】
【表1】
【0042】エトキシル化ビスフェノールAジアクリレ
ートSR−349及びエトキシル化ビスフェノールAジ
メタクリレートSR−348は、アトランチック・リッ
チフィールド・カンパニーの子会社である米国ペンシル
ベニア州フィラデルフィア、ウエスト・チェスター所在
のサートマー・カンパニーの製品である。SR−349
は、1980年5月発行の“SR−349エトキシル化
ビスフェノールAジアクリレート”と題するサートマー
社の技術会報TB−27に記載されている。SR−34
9は、分子式C25286 を有しそしてCAS登録番号
24447−78−7を持つ。SR−348は、198
0年5月発行の“SR−348エトキシル化ビスフェノ
ールAジアクリレート”と題するサートマー社の技術会
報TB−26に記載されている。SR−348は分子式
27336 を有しそしてCAS登録番号24448−
20−2を有する。
【0043】例1〜6からすべての試験した架橋性疎水
性ビニル単量体が価値ある結果をもたらすこと、例8及
び9から架橋性でない単一のビニル単量体が悪い結果を
もたらすこと、及び例7から“Holotex LO”が価値あ
る結果をもたらさないことが分かる。湿潤の度合は、吸
湿性の向上の証明である。
【0044】例10 例10は、0.1gの乳化単量体が1重量部のエトキシ
ル化ビスフェノールAジアクリレート及び1重量部のフ
ェノキシエチルアクリレートよりなっていたことを除い
て、例6と同じ操作及び成分である。また、例6におけ
る1部の“Holotex LO”の代わりに2部の“Holotex
LO”が用いられた。
【0045】
【表2】
【0046】例10は、架橋性の疎水性ビニル単量体と
架橋性でない疎水性ビニル単量体とをエマルジョン中に
おいて一緒に用いて吸湿性の実質的な向上を得ることを
例示する。
【0047】例11〜22 例11〜22は、例11、12及び15〜22では“Ho
lotex LO”が他の表面活性剤によって置きかえられた
こと及び例13、14、14(a)及び16〜18では
ポリエステルが等重量のポリプロピレン織物によって置
換されたことを除いて、例6と同じ操作及び成分であ
る。更に、“乳化剤”と表題を付けた欄の下では、各例
で用いた乳化剤の重量(g)はカッコ内に示されてい
る。
【0048】
【表3】
【0049】これらの例から、種々の乳化剤がポリエス
テル及びポリプロピレンの両方について好適であること
が分かる。 (1) ポリスルホン化脂肪酸エステルは、米国ノース
・カロライナ州サリスベリー所在のプロクター・ケミカ
ル・カンパニーによって販売される“ProtowetXL”で
あった。その性状については該会社の技術会報に記載さ
れている。これは、こはく色がかった透明色、5.8〜
6.2のpH、そして0.2%濃度で11.0秒及び
0.1%濃度で25.0秒の湿潤速度(75°F(24
℃) におけるAATCC Draves Wetting Test)を有
する。
【0050】(2) NP−10は、米国コネチカット
州ダンバリー、オールド・リッジバリー・ロード所在の
ユニオン・カーバイド・コーポレーションによって商品
名“TERGITOL NP−10”で製造販売されて
いる非イオン性表面活性剤である。これは、CAS名称
のポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)、α−(4−
ノニルフェノール)オメガヒドロキシを有するノニルフ
ェノールポリエチレングリコールエーテルである。 (3) ホスフェート化NP−10は、メタ燐酸としば
しば称されるポリ燐酸(115重量%)とNP−10と
を90:682の酸対NP−10の重量比で60℃の反
応条件下に6時間維持して得られる反応生成物である。
ポリ燐酸の物理的及び化学的特性は、米国コネチカット
州ウエストポート所在のスタファー・ケミカル・カンパ
ニーのインダストリアル・ケミカル・ディビジョンの
“Polyphosphoric acid, Form 1044-000-00/73”と題す
るスタファー・ケミカル・カンパニーの“Product Safe
ty Information Sheet”に記載されている。
【0051】(4) “Voronic T215”は、牛脂と
25/25℃で約1.029の比重及び約935の中和
当量を有する約15モルのエチレンオキシドとから調製
したエトキシル化脂肪アミンである。この特性は、米国
オハイオ州ダブリン所在のシェレックス・ケミカル・カ
ンパニー・インコーポレーテッドによって発行された
“Ethoxylated Fatty Anines Bulletin ”(印刷者マー
ク9−508)に詳述されている。
【0052】(5) エステル1450は、米国オハイ
オ州シンシナティー、イースト・アベニュー4900所
在のエメリー・インダストリーズ・インコーポレーテッ
ドによって商品名“Emersol 260”オレイン酸の下に
販売されているオレイン酸と、ユニオン・カーバイド・
コーポレーションによって販売される商品名“Carbowax
Polyethylene Glycol 400”である380〜420
の範囲内の平均分子量を有するポリエチレングリコール
(この特性についてはユニオン・カーバイド・コーポレ
ーションによって1976年5月に印刷された“Materi
al Safety DataSheet Form-43430A”に記載されてい
る)との反応生成物である。オレイン酸及びカーボワッ
クスポリエチレングリコール400は、対応するエステ
ルを形成するために1対1.5のモル比で反応される。
得られた成果の上がらない結果は、水溶性ビニル単量体
の重合又は疎水性ビニル重合体による繊維の被覆のどち
らかを妨げた表面活性剤の物理的特性によるものと考え
られる。これは、家庭用洗濯機での20回の洗濯によっ
て容易に測定された。
【0053】(6) “VariquatE290”は、シェレ
ックス・ケミカル・カンパニー・インコーポレーテッド
によって製造されそして“Specialty Quats ”と題する
シェレックス社の会報に“VariquatE290”として記
載されている平均分子量320を有するパルミチルトリ
メチルアンモニウムクロリドである。不合格は、過剰の
乳化剤によるものであった(この乳化剤で良好な結果が
得られている例22を参照されたい)。このエマルジョ
ンは、過度に濃度で且つミルク状であることが明らかで
あった。 (7) “Duomeen-O”は、米国イリノイ州シカゴ、ピ
ー・オー・ボックス1805のアクゾナ・インコーポレ
ーテッドの子会社であるアーマク・カンパニーによって
製造されそしてその会報76−19に記載されているN
−オレイル−1,3−プロパンジアミンである。この実
験における不合格は、恐らくこの乳化剤のアミン特性に
よるものであった。アミンは、水溶性ビニル単量体の重
合に相互作用することが知られている。
【0054】(8) ホスフェート化したU215は、
セチルステアリルアルキル鎖、比重1.025及び典型
的な中和当量約935を有するエトキシル化脂肪族アミ
ンであってシェレックス・ケミカル・カンパニー・イン
コーポレーテッドの会報(印刷者マーク9−508)に
記載されている“Varonic U215”とポリ燐酸とを約
935対180重量部の重量比で65℃の温度において
6時間一緒に反応させた反応生成物である。
【0055】例23〜28 例23〜28では、例6と同じ操作及び成分が用いられ
たが、但し、種々のエマルジョンを得るために“Holote
x LO”対エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレ
ート(BEAD)の比率及び量が変動された。例23で
は、可視的な滴液がなくそして優秀な生成物をもたらし
た適当なエマルジョンであった。例24及び27では、
極めて貧弱な生成物は、乳化剤が大過剰で存在しこれが
繊維と疎水性ビニル単量体との間の接触及び相互作用に
干渉したことによるものであった。例25〜26では、
大きい可視的な液滴を持つ貧弱なエマルジョンが得られ
た。
【0056】
【表4】
【0057】上記データから分かるように、特定の物理
的及び化学的条件下において水溶性ビニル単量体の満足
な重合及び基材へのその付着が得られることを確実にす
るには本発明で用いる組成物及び操作について予備試験
することが絶対な必須要件である。ポリエステル織物を
例29に従って精錬し、処理しそして染色した。
【0058】例29 予備精錬 96リットルの温かい(100〜120°F(38〜4
9℃))水道水を満たしたスチーム加熱式スミスドラム
回転型染料タブ(10 lb (4.5kg)で定めた織物容
量)に、100デニールの33本のフィラメントで織成
したポリエステルより作られそして約110.3g/m
2 の織物密度を有する10 lb (±5%)の織物試料を
入れた。水に約11gの“Tergitol NP−10”を加
え、そしてこの予備精錬工程の残りについてドラムのス
イッチを入れた。5分間の過程にわたって、浴を約18
0°F(82℃)に加熱し、そして180°Fで更に約
10分間維持した。ドラムのスイッチを切り、タブを排
水させ、そして織物を次の標準濯ぎ操作に従って濯い
だ。ドラムのスイッチを入れ、そしてタブに温かい(1
00〜120°F)越流水を満たした。5分後に、ドラ
ムのスイッチを切りそしてタブを排水させた。次いで、
タブに温かい水道水を再び満たし、そしてドラムのスイ
ッチを再び入れた。5分後、ドラムのスイッチを切り、
そしてタブを排水した。濯ぎ水が透明になるまで、注ぎ
操作を反復した。
【0059】予備処理 タブに温かい水道水を満たし、そしてドラムのスイッチ
を入れた。タブの水に約35mlの工業等級の濃(33
%)塩酸を加えて、万能pH紙によって約3の浴pHを
与えた。浴に35重量%のエトキシル化ビスフェノール
AジメタクリレートSR−348、35重量%のノニル
フェノールエトキシラート(NP−10)及び30%の
キシレンを含有する約45gの溶液を加え、これによっ
てエマルジョンを形成した。次いで、温度を約5分間に
わたって約190°F(88℃)に上昇させた。この温
度において浴を更に5分間維持した。ドラムのスイッチ
を切り、そしてタブを排水させた。先の予備精錬工程に
記載の標準濯ぎ操作に従って織物を濯いだ。
【0060】処理 タブに温かい水道水を満たし、そしてドラムのスイッチ
を入れた。浴水に約35mlの工業等級濃度(33%)
の塩酸を加えて万能pH紙に従って約3の浴pHを与え
た。次いで、浴の温度を約2分間にわたって約140°
F(60℃)に上昇させた。重量比で次の組成即ち66
%のN,N’−メチレンビスアクリルアミド、10%の
グリオキサールビスアクリルアミド及び24%のしょ糖
の水溶性単量体混合物を約40g加えた。次いで、浴の
温度を約5分かけて195°F(91℃)に上げ、しか
る後195°Fで約5分間維持した。次いで、約20g
の過硫酸カリウムを加え、そして温度を195°Fで1
0分間維持した。冷水を加えることによって温度を16
0°F(71℃)に下げ、この点においてドラムのスイ
ッチを切りそして浴を排出させた。
【0061】最終精錬 予備精錬操作を後精錬として反復した。本発明に従って
例29の操作を実施することによってポリプロピレン基
材を同様に処理することができるものと思われる。上の
各例に示す如き吸湿試験の他に、AATCC試験法13
0を使用して本発明に従って処理された多数の織物の汚
れ除去性を試験した。本発明の変性織物は優れた汚れ除
去性を有することが確かめられた。また、本発明の変性
重合体は優れた持ち味特性を有することも確かめられ
た。
【0062】本発明の変性重合体を優秀な帯電防止性に
ついては試験しなかったけれども、他の重合体を用いた
場合の経験に基いて本発明の重合体も向上された帯電防
止性を有するものと確信される。上記の各例で用いた家
庭用洗濯機は、セアーズ・ローバック・カンパニーによ
って製造販売される“Kenmore ”自動型110.820
70120であった。かくして、本明細書又は特許請求
の範囲における“洗濯回数”又は“通常の家庭洗濯機で
の洗濯回数”の記載は、上記の機械又は同様の機械で実
施される如き洗濯に関係する。洗濯は、次の工程、即ち
(1)反物の重量を基にして2%の“TIDE”家庭用
洗濯洗剤を含有する55℃の水道水中において10分間
の撹拌サイクル、(2)回転による洗浄水の抽出、
(3)撹拌下の温間濯ぎサイクル、及び(4)最終の水
抽出(回転サイクル)に従った。
【0063】本発明に従って処理した基材は、もし20
回目の洗浄後に処理済みの基材が上記各例の操作に従っ
て測定したときにその初期湿潤性の少なくともいくらか
の部分を保持したならば20回目のかかる洗濯に“耐え
る”吸湿性の向上を有すると見なされる。本発明はその
精神又は必須要件から逸脱することなしに他の特定の形
態で具体化することができ、従って上記の明細書よりも
むしろ本発明の範囲を示す特許請求の範囲を参照すべき
である。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)基材に水溶性ビニル単量体及び疎水
    性ビニル単量体を含有する水性混合物を接触させ、そし
    て (b)前記水溶性単量体の重合を開始剤によって開示さ
    せて基材上にビニル重合体を形成することによって作ら
    れる、20回洗浄した後に湿潤の直径少なくとも4mm
    を有する基材。
  2. 【請求項2】 前記水溶性ビニル単量体がN,N’−メ
    チレンビスアクリルアミド、N,N’−(1,2−ジヒ
    ドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、アクリルアミ
    ド、アクリル酸、2−プロピン−1−オール、クロトン
    酸、テトラエチレングリコールジアクリレート、ビニル
    ピリジン、メタクリル酸、メタクリルアミド、N−メチ
    ロールアクリルアミド、N−メチル−N−ビニルホルム
    アミド、N−ビニルピロリドン、3−、4−又は5−メ
    チル−N−ビニルピロリドン、マレイン酸、ビニルオキ
    シエチルホルムアミド、アクリロニトリル、メタクリロ
    ニトリル、メタリルアルコール、シアン化アクリル、ス
    チレンスルホン酸及びスチレンスルホン酸の水溶性塩か
    らなる群より選ばれる請求項1の基材。
  3. 【請求項3】 前記疎水性ビニル単量体がエチレングリ
    コールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノール
    Aジメタクリレート、アクリル酸アリル、メタクリル酸
    アリル、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、
    1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4
    −ブタンジオールジアクリレート、フマル酸ジアリル、
    ジエチレングリコールジアクリレート、2,2−ジメチ
    ルプロパン−1,3−ジアクリレート、2,2−ジメチ
    ルプロパン−1,3−ジメタクリレート、ジペンタエリ
    スリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、エトキ
    シル化ビスフェノールAジアクリレート、1,6−ヘキ
    サンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
    ルジメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアク
    リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
    ンタエリスリトールテトラメタクリレート、トリメチロ
    ールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパ
    ントリメタクリレート及びトリプロピレングリコールジ
    アクリレートからなる群より選ばれる請求項1の基材。
  4. 【請求項4】 前記基材がポリエステルである請求項1
    の基材。
  5. 【請求項5】 基材がポリオレフィンである請求項1の
    基材。
  6. 【請求項6】 ポリオレフィンがポリプロピレンである
    請求項5の基材。
  7. 【請求項7】 基材がポリアミドである請求項1の基
    材。
  8. 【請求項8】 ポリアミドがナイロン6及びナイロン
    6,6からりなる群より選ばれる請求項7の基材。
  9. 【請求項9】 基材がアクリル樹脂である請求項1の基
    材。
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