JP2532965Y2 - 運動靴 - Google Patents

運動靴

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JP2532965Y2
JP2532965Y2 JP1991017796U JP1779691U JP2532965Y2 JP 2532965 Y2 JP2532965 Y2 JP 2532965Y2 JP 1991017796 U JP1991017796 U JP 1991017796U JP 1779691 U JP1779691 U JP 1779691U JP 2532965 Y2 JP2532965 Y2 JP 2532965Y2
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清裕 斎藤
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、運動靴に係るものであ
り、特に足の甲部に対する通気性と足首及び土踏まずへ
のフィット性を高め、通気性に優れ、マラソンシューズ
等の競技用シューズに好適な運動靴に関する。
【0002】従来の運動靴は、履口部を甲被及び甲被の
前方開口部を被う舌片(べろ)で構成し、甲被の両側部
に設けた羽根に挿通した靴紐を緊締することにより足の
甲部及び足首にフィットさせるものであった。そして、
足首及び土踏まずと甲部へのフィット性を高めるものと
して、不踏部両側部より舌片にかけて設けた締上帯を締
め上げるようにした実公昭61−37282号公報に記
載の考案、踵部より甲被の前方開口部にかけて設けたバ
ンドに挿通した第二の靴紐を緊締するようにした実公昭
58−16642号公報に記載の考案、踵部に形成した
踵当部を甲被の前方開口部において緊締するようにした
実公昭61−40164号公報に記載の考案等が提供さ
れている。しかしながら、これらの考案はいずれも履口
部が甲被と舌片とで構成されており、部分的なフィット
感を向上させるだけで足に違和感を与えることもあり、
重量的にも重くなるという欠点があった。
【0003】かかる欠点を解消するものとして、出願人
は、実願平1−8061号(実開平2−98706号)
に係る考案を提供した。このものは、甲被前開口部の対
向する両縁部に夫々連結した一対の舌片を有することに
より、舌片を着用者の甲部の中央に正しく定着させたも
のである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】前記出願人の提供した
実願平1−8061号(実開平2−98706号)に係
る考案は、舌片を一対に構成してフィット性の向上を図
ったが、やはり履口部が甲被と舌片とで構成されるもの
であって、部分的なフィット感を向上させるが、重量的
にも重くなるという欠点があった。
【0005】本考案は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、軽量で通気性を備えると共に、足首及び土踏ま
ずへのフィット性を高めた運動靴を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
めに、本考案に係る請求項1記載の運動靴は、足の前足
部を保持する爪先部15、該爪先部15の先端辺を保持
する先端部16、足の甲を囲繞する主体部11、足の甲
の略中央の両側を保持する羽根20、20、該 羽根2
0、20の上方の開口部28沿いに靴紐21を挿通する
紐孔17を設けた鳩目飾片22、22、不踏部14、足
首を囲繞する周縁部18及び足の踵を保持する踵部13
からなる甲被1と、該甲被1の下面側に接合された靴底
2とを備えた運動靴であって、前記主体部11は、柔軟
なメッシュ素材で構成すると共に、その上端縁部23に
クッション部材19からなる周縁部18を連接し、主体
部11の後端縁部24を踵部13に、前端縁部25を爪
先部15に、両側縁部26、26を不踏部14にそれぞ
れ取着し、これらの取着部位以外の部分では自由端縁2
7として遊離させたことを特徴とする。また、本考案に
係る請求項2記載の運動靴は、前記主体部11の後端縁
部24を踵部13まで、前端縁部25′を靴の先端部1
6まで、両側縁部26、26を不踏部14の下側まで延
成すると共に、この延成した主体部11の後端縁部24
を踵部13に、前端縁部25′を先端部16に、両側縁
部26、26を不踏部14の底部にそれぞれ取着し、こ
れらの取着部位以外の部分では自由端縁27として遊離
させたことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記のように構成された運動靴によると、従来
の甲被と舌片とで構成されていた履口部が、甲被1の上
端縁部23に連接されたクッション部材19からなる周
縁部18により構成されるので、着用者の足首に好適に
フィットする。そして、甲被1の主体部11の後端縁部
24を踵部13に、前端縁部25を爪先部15に、両側
縁部26、26を不踏部14にそれぞれ延成して取着し
ているので、着用者の足の爪先、土踏まず、甲部及び踵
に密着してフィットし、履き心地を良好に保つ。また、
靴紐21が解けても脱げにくく作用する。さらに、甲被
1の主体部11は、柔軟なメッシュ素材で構成すると共
に前記取着部位以外の部分を自由端縁27として部分的
に遊離させてあるので、このような自由端縁27を設け
ない場合と比べて、通気性を発揮すると共に、ランニン
グ等に伴う靴内部での複雑な足の動きに応じて容易に屈
曲変形しやすく、フィット性を一層高める。
【0008】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。
において、1は甲被であり、該甲被1は足の前足部を保
持する爪先部15、該爪先部15の先端辺を保持する先
端部16、足の甲を囲繞する主体部11、履口12、足
の甲の略中央の両側を保持する羽根20、20、該羽根
20、20の上方の開口部28沿いに靴紐21を挿通す
る紐孔17を設けた鳩目飾片22、22、不踏部14、
足首を囲繞する周縁部18及び足の踵を保持する踵部1
3からなる主体部11は、伸縮性及び通気性を有する
布帛等の柔軟なメッシュ状素材により構成してある。
【0009】図2に示すように、主体部11は、スカー
ト形状を呈し、その後端縁部24は踵部13の下端部に
達するように延成してある。また、主体部11の両側縁
部26、26は、不踏部14の中央部に達するように巻
き込み延成してあり、不踏部14の中央部において両側
縁部26、26の先端部を接合して着用者の土踏まずに
フィットするように構成してある。主体部11の前端縁
部25は、図2に示すように、爪先部15に達するよう
に延成してある。
【0010】すなわち、主体部11は、図1及び図2に
示す実施例においては、その後端縁部24を踵部13
に、前端縁部25を爪先部15に、両側縁部26、26
を不踏部14にそれぞれ取着してある。そして、これら
の取着部位以外の部分では自由端縁27として遊離させ
てある。従って、このような自由端縁27を設けない場
合と比べて、通気性に優れると共に、ランニング等に伴
う靴内部での複雑な足の動きに応じて容易かつ適確に屈
曲する。かくして、足の甲部へのフィット性を向上させ
てある。また、図3乃至図5に示す実施例のように、
先部15をも主体部11で形成し、その前端縁部25′
先端部16にまで達するように延成してもよい。かく
すると、より良好な通気性及び屈曲性が得られる。
【0011】主体部11の上端縁部23には、履口12
を構成する周縁部18を連接してある。この周縁部18
は、柔軟性を有する布帛や人工革等の素材により構成し
てあり、その内部には弾性体又は発泡体等のクッション
部材19を介在させてある。そして、足首にフィットす
るようにしてある。なお、この周縁部18の前方上端部
を、図5に示すように、足首の形状に沿って凹入するよ
うに湾曲させて形成すると、周縁部18の上端縁部23
が足首にフィットし、より好ましいものとなる。
【0012】足の甲の略中央の両側を保持する羽根20
もメッシュ状の素材を使用すると、より良好な通気性を
得ることができる。かくして、主体部11及び周縁部1
8が着用者の足首、甲、及び土踏まずにフィットし、靴
紐21を緊締することにより足に密着することになる。
【0013】
【考案の効果】本考案は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
考案に係る運動靴は、従来品における甲被と舌片とを一
体化させた甲被により構成され、履口がクッション性の
ある周縁部のみから構成されるので、軽量で、足首への
フィット性が増し、足首への凸凹による違和感がない。
しかも、従来例に見られるような、舌片が足の甲部の低
い方に落ちて履き心地が悪くなるということも生じな
い。靴の前甲部の略全体をメッシュの主体で構成し靴甲
被と一体化しているため、不踏部を中心とする屈曲性が
向上し、靴甲被内の足の自由な動きを促進することがで
きる。また、甲被の主体部を踵部及び不踏部まで延成し
てあるので、不踏部のフィット性と踵部の保持機能が高
く、しかも靴紐が解けても脱げにくい。更に、甲被の主
体部を通気性を有するメッシュ状素材で構成してあるの
で、靴内部の発汗熱が放出しやすく、靴マメ発生の防止
効果をも有する。すなわち、通気性、柔軟性、フィット
性、軽量性がある。更にまた、甲被の主体部は、その端
縁の一部を自由端縁として部分的に遊離させてあるの
で、このような自由端縁を設けない場合と比べて、通気
性を発揮すると共に、ランニング等に伴う靴内部での複
雑な足の動きに応じて自由且つ容易に屈曲しやすく、フ
ィット性を一層高める効果も有する。更にまた、主体部
はその後端縁部を踵部まで、その両側縁を不踏部まで延
長して取着している。従って、主体部は靴着用者の足の
甲部全体を包込むように被履し、足の屈曲運動に追随し
て足の甲部全体を柔軟に支持することができる。特にラ
ンニング動作のキックにおける前傾姿勢時には主体部が
不踏部を囲んで両側部に取着されているため、主体部が
バンドのように靴着用者の足の甲部をホールドする。ま
た、主体部には自由端縁が形成されているため、靴甲被
内の自由な動きを促進する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の側面図である。
【図2】第1実施例の羽根を取り除いた側面図である。
【図3】第2実施例の側面図である。
【図4】第2実施例の平面図である。
【図5】第2実施例の正面図である。
【符号の説明】1 甲被 2 靴底 11 主体部 12 履口 13 踵部 14 不踏部15 爪先部 16 先端部 17 紐孔 18 周縁部 19 クッション部材20 羽根 21 靴紐 22 鳩目飾片 23 上端縁部 24 後端縁部 25 前端縁部 25′ 前端縁部 26 両側縁部 27 自由端縁 28 開口部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 足の前足部を保持する爪先部15、該爪
    先部15の先端辺を保持する先端部16、足の甲を囲繞
    する主体部11、足の甲の略中央の両側を保持する羽根
    20、20、該羽根20、20の上方の開口部28沿い
    に靴紐21を挿通する紐孔17を設けた鳩目飾片22、
    22、不踏部14、足首を囲繞する周縁部18及び足の
    踵を保持する踵部13からなる甲被1と、該甲被1の下
    面側に接合された靴底2とを備えた運動靴であって、前
    記主体部11は、柔軟なメッシュ素材で構成すると共
    に、その上端縁部23にクッション部材19からなる周
    縁部18を連接し、主体部11の後端縁部24を踵部1
    3に、前端縁部25を爪先部15に、両側縁部26、2
    6を不踏部14にそれぞれ取着し、これらの取着部位以
    外の部分では自由端縁27として遊離させたことを特徴
    とする運動靴。
  2. 【請求項2】 前記主体部11は、その後端縁部24を
    踵部13まで、前端縁部25′を靴の先端部16まで、
    両側縁部26、26を不踏部14の下側まで延成すると
    共に、この延成した主体部11の後端縁部24を踵部1
    3に、前端縁部25′を先端部16に、両側縁部26、
    26を不踏部14の底部にそれぞれ取着し、これらの取
    着部位以外の部分では自由端縁27として遊離させた
    とを特徴とする請求項1記載の運動靴。
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