JP2532818C - - Google Patents

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JP2532818C
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、光学レンズに関するもの、及び、光ディスクあるいは光りカードな
ど、光媒体もしくは光磁気媒体(情報媒体)上に記憶される情報の記録・再生あ
るいは消去を行う光ヘッド装置、光ディスク装置に関するもの、及び、光ディス
クに関するもの、及び、光学顕微鏡及びこの光学顕微鏡を具備した露光装置に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】 高密度・大容量の記憶媒体として、ピット状パターンを有する光ディスクを用
いる光メモリ技術は、ディジタルオーディオディスク、ビデオディスク、文書フ
ァイルディスク、さらにはデータファイルと用途を拡張しつつ、実用化されてき ている。微小に絞られた光ビームを介して光ディスクへの情報の記録再生が高い
信頼性のもとに首尾よく遂行されるメカニズムは、ひとえにその光学系に因って
いる。その光学系の主要部である光ヘッド装置の基本的な機能は、回折限界の微
小スポットを形成する集光性、前記光学系の焦点制御とトラッキング制御、及び
ピット信号の検出に大別される。これらは、目的、用途に応じて、各種の光学系
ならびに光電変換検出方式の組合せによって現されており、特に近年、光ピック
アップヘッド装置を小型化、薄型化するために、ホログラムを用いた光ピックア
ップヘッド装置が開示されている。 【0003】 図49に、我々が先に考案し特許出願した(特願平3−46630)光ヘッド
装置の構成図を従来例として示す。 【0004】 図49において、2は半導体レーザ等の放射光源である。この光源から出射し
た光ビーム3(レーザ光)は、図50の(a)または(b)のように対物レンズ4と
一体化されたブレーズ化ホログラム105(以下単にホログラムと呼ぶ)を透過
して、対物レンズ4に入射し、情報媒体5上に集光される。情報媒体5で反射し
た光ビームはもとの航路を逆にたどって(復路)、ホログラム105に入射する
。このホログラム105から生じる復路の+1次回折光6は光検出器7に入射す
る。光検出器7の出力を演算することによって、サーボ信号及び、情報信号を得
ることができる。 【0005】 ここで、ホログラム105がブレーズ化されている理由は、放射光源2から情
報媒体5へ至る往路においてホログラム105から発生する不要な回折光が、情
報媒体5で反射して光検出器7に入射することを防ぐためである。 【0006】 また本発明は光学顕微鏡にも係わるものである。従来用いられてきた光学顕微
鏡の対物レンズはただ1つの焦点面を有するものであり焦点深度内しか観察でき
ないものであった。 【0007】 また本発明は露光装置にも係わるものである。半導体上に微細な回路を形成す
る工程などにおいて、半導体などの試料上に光感光性の材料を塗布してフォトマ
スクを通して露光する工程が必須である。本発明はこの露光工程において用いる
露光装置にも係わる。例えば、III−IV族化合物半導体を用いた高周波回路(III
−IV compound microwave circuits)や光電変換素子(opto-electronic detector
s)、固体レーザー(solid state lasers)などの製造工程において、予め試料の裏
面に所定のパターンを形成し、このパターンとフォトマスクの相対位置を高精度
で合わせて表面にパターンを転写する際に、従来は低倍率の焦点深度の深い顕微
鏡で試料の裏面を表面を同時に観察して位置合わせを行っていた。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】 近年、光学系設計技術の進歩と光源である半導体レーザの短波長化により、従
来以上の高密度の記憶容量を持つ光ディスクの開発が進んでいる。高密度化のア
プローチとしては、光ディスク上へ光ビームを微小に絞る集光光学系の光ディス
ク側開口数(NA)を大きくすることが検討されている。その際、問題となるの
が光軸の傾き(いわゆるチルト)による収差の発生量の増大である。NAを大き
くすると、チルトに対し発生する収差量が大きくなる。これを防ぐためには、光
ディスクの基板の厚み(基材厚)を薄くすれば良い。図51は同一チルトの時に
一定の収差量が発生する基材厚とNAの関係を示したものである。例えばNA=
0.5、基板の厚みt1=1.2mmの時と、同じ量のチルト許容度を得るため
には、NA=0.6の時には基板の厚みt2=0.8mmにすれば良い。なお、
本明細書中では、基板厚みとは光ディスク(または情報媒体)に光ビームの入射
する面から情報記録面までの厚みを指す。 【0009】 上記の理由から、高密度の光ディスクでは基板の厚みを薄くすることが望まし
い。このため、既に市販されているコンパクトディスク(CD)を初めとした多
くの在来の光ディスクよりも次世代の高密度光ディスクの基板の厚みは薄くなる
と考えられる。当然、在来の光ディスクと次世代の高密度光ディスクの両方を記
録再生できる光ディスク装置が必要になる。そのためには異なる基板の厚みの光 ディスク上に回折限界まで光ビームを集光することのできる集光光学系を備えた
光ヘッド装置が必要である。 【0010】 然るに、現在までに知られている光ヘッド装置はすべて特定の基板の厚みの光
ディスクにたいして記録再生することしかできない。例えば従来例で挙げた光ヘ
ッド装置も例外ではなく、基板の厚みが規定された範囲外(約±0.1mm以上
違う)の光ディスクにたいしては球面収差等の収差が発生し、記録再生が不可能
である。従って従来の技術では在来の光ディスクと次世代の高密度光ディスクの
両方を記録再生できる光ディスク装置を実現できない、という課題があった。 【0011】 そこで本発明では上記の課題に鑑み、透過光も十分な強度であるホログラムレ
ンズを利用することによって、異なる基板の厚みの情報媒体(光ディスク)上に
回折限界まで光ビームを集光することのできる集光光学系、異なる基板の厚みの
光ディスクの記録再生を行うことのできる光ヘッド装置及び光ディスク装置を構
成することを目的とする。 【0012】 光学顕微鏡については、従来用いられてきた光学顕微鏡の対物レンズはただ1
つの焦点面の焦点深度内しか観察できず、倍率と光軸方向の観察範囲がトレード
オフの関係になっており、高倍率で光軸方向を広い範囲に渡って観察することが
不可能であるという課題があった。 【0013】 露光装置については、予め試料の裏面に所定のパターンを形成し、このパター
ンとフォトマスクの相対位置を高精度で合わせて表面にパターンを転写する際に
、従来は低倍率の焦点深度の深い顕微鏡で試料の裏面と表面を同時に観察して位
置合わせを行っていたため、5μm以下の精度で位置合わせを行うことが不可能
であるという課題がある。 【0014】 【課題を解決するための手段】 本発明では、上記課題を解決するため、一組の屈折型対物レンズとホログラム レンズの組み合わせからなる対物レンズであって、前記ホログラムレンズの格子
パターンは同心円状の格子パターンを含み、前記ホログラムレンズは位相型の回
折素子であり、前記ホログラムレンズによって与えられる位相変調の振幅が2π
ラジアン未満であり、前記ホログラムレンズは、前記対物レンズの開口に対応す
る部分の一部に同心円状の格子パターンが形成されており、前記ホログラムを形
成したホログラムレンズ基板の他の部分は格子パターンがない部分も存在する対
物レンズとする。また、出射光が所定の厚みの基板を通して収束する屈折型対物
レンズとホログラムの組み合わせからなる対物レンズであって、前記ホログラム
レンズは位相型の回折素子であり、前記ホログラムレンズは異なる次数の回折光
を発生し、前記対物レンズに対して同一の側に少なくとも2個の焦点位置を有し
、それぞれの前記焦点は各々厚みが異なる前記基板を透過して収束するように設
計されている対物レンズとする。また、放射光源と、前記光源から出射される光
ビームを受け情報媒体上へ微小スポットに収束する集光光学系と、前記情報媒体
で反射、回折した光ビームを受けてその光量に応じて電気信号を出力する光検出
器からなる光ヘッド装置であって、前記情報媒体近くに配置された、前記集光光
学系を構成する対物レンズは、一組の屈折型対物レンズとホログラムの組み合わ
せからなる対物レンズであって、前記ホログラムレンズの格子パターンは同心円
状の格子パターンを含み、前記ホログラムレンズは位相型の回折素子であり、前
記ホログラムレンズによって与えられる位相変調の振幅が2πラジアン未満であ
り、前記ホログラムレンズは前記対物レンズの開口に対応する部分の一部に同心
円状の格子パターンが形成されており、前記ホログラムレンズの他の部分は同心
円状の格子パターンがない部分も存在し、ホログラムレンズの、同心円状の格子
パターンがない部分に、非同心円状の格子パターンの回折領域を設けた光ヘッド
装置とする。 【0015】 【作用】 上記手段を用いることにより、 (1)入射光の一部を回折するホログラムレンズと対物レンズを組み合わせること
によって異なる基板厚(t1とt2)の光ディスク上にそれぞれ回折限界にまで 集光される集光スポットを形成する事のできる2焦点レンズを実現できる。ホロ
グラムレンズの回折効率は100%未満であり、光ビームの透過光(0次回折光
)も充分な強度を有するホログラムレンズと対物レンズを組み合わせて用いるこ
とによって、透過光の形成する集光ビームのサイドローブを低く抑えることがで
きる。さらにホログラムレンズはブレーズ化することによって2焦点の光ビーム
を形成する透過光と+1次回折光の光量和を大きくすることができ、光の利用効
率を高くできる。 (2)ホログラムレンズを凸レンズとして用いることにより、色収差が発生しなく
なる。 (3)本発明の2焦点レンズを用いて光ヘッド装置を構成し、波面変換手段も光検
出器も単一のものを共通に用いることにより、少ない部品点数で小型、軽量、低
コストの光ヘッド装置でありながら、異なる基板の厚みの光ディスクの記録再生
を一つの光ヘッド装置で行うことができる。 【0016】 または、本発明の2焦点レンズを用いて光ヘッド装置を構成し、波面変換手段
と光検出器を2組用いることにより、CDなど基板厚の厚い(t1)光ディスク
は再生のみ行い、基板厚の薄い(t2)高密度光ディスクでは記録再生を行う光
ディスク装置では、光の利用効率を高くすることができるので、S/N比の高い
信号を得られ、安定な光ヘッド装置を得られる。 (4)高密度のピットのある部分、または、記録可能な部分は基板の厚みはt2(
0.4mm〜08mm程度)であるが、厚みを判別するためこの光ディスクの大
半の部分では基板の厚みがt2であることを判別できる情報を持つピットの形成
されている領域の基板の厚みはt1(約1.2mm)にする。これによって、初
めに基板の厚みt1の部分を基板の厚みt1に対応した焦点制御を行って再生し
、基板の厚みがt2であるという情報を認識したら、自動的に基板の厚みt2に
対応した焦点制御を行うことができる。 (5)基板の厚みがt2であることを判別できる情報を持っている、CDよりも記
録密度の低いすなわち大きなピットを光ディスクの一部に書き込んであり、基板
の厚みは、ピットのあるところや記録可能なところは、情報媒体全面に渡ってt 2(0.4mm〜0.8mm程度)とする。この光ディスクを記録再生する際に
は初めに基板の厚みt1の部分を基板の厚みt1に対応した焦点制御を行って再
生する。当然大きな収差が発生するが、記録密度が非常に低いため記録を再生す
ることができる。そして、基板の厚みがt2であるという情報を認識したら、自
動的に基板の厚みt2に対応した焦点制御を行うことができるという効果がある
。当然、初めに基板の厚みt1の部分を基板の厚みt1に対応した焦点制御を行
って再生し、基板の厚みがt2であるという情報がなければ、そのまま基板の厚
みt1に対応した焦点制御を行って再生し続ければ良い。また、基板の厚みが一
定であるため情報媒体の製造が容易で安価にでき、また、情報媒体を薄くできる
。 (6)光ディスク装置に、基板の厚みを判別する情報を記録した位置、例えば最内
周などに光ヘッドを動かして情報信号を検出し、基板の厚みがt2であるという
情報を認識したら、基板の厚みt2に対応した焦点制御を行い、また、基板の厚
みがt2であるという情報がなければ、そのまま基板の厚みt1に対応した焦点
制御を行って再生し続けるという手段をもたせる。高密度光ディスクが本発明の
実施例のものである限り、迅速に且つ極めて正確に基板の厚みを判別することが
でき、2種の厚みの基板の光ディスクの記録再生を安定に行うことができる。 (7)光ディスク装置において、例えば最内周などに光ヘッドを動かし、次に、基
板の厚みt1に対応した焦点制御を行う。そしてトラッキング制御を行って情報
信号を検出し、情報信号の振幅が一定値得られなかった場合には、自動的に基板
の厚みt2に対応した焦点制御を行う。また、情報信号の振幅が一定値以上得ら
れた場合には、そのまま基板の厚みt1に対応した焦点制御を行って再生し続け
る。これによりすべての光ディスクの、基板の厚みを判別することができ、2種
の厚みの基板の光ディスクの記録再生を安定に行うことができる。 (8)本発明の顕微鏡用のレンズは、透過光も回折光も共に充分な強度を持つホロ
グラムを用いているので、2つの焦点面に対して、同時に焦点を合わせることが
でき、2つの平面内の像を同時に観察できるという効果を備える。 【0017】 さらにホログラムレンズをブレーズ化することによって、2箇所に焦点合わせ
をする透過光と+1次回折光の光量を大きくすることができ、明るい像を得るこ とができる。 【0018】 また、透過光と回折光でそれぞれ異なる厚みの基板を通して像を観察する場合
は、基板の厚みの違いによって生じる収差をホログラムレンズによって補正し、
最良の像を観察できるようにすることができる。 【0019】 さらに、本発明の顕微鏡レンズと接眼レンズを組み合わせることによって、光
軸方向の位置の異なる2平面上の鮮明な像を同時に観察することができるという
効果を有する顕微鏡を構成できる。 (9)本発明の2焦点顕微鏡用レンズまたはこの顕微鏡レンズを用いた2焦点顕微
鏡を用いた露光装置は、予め試料の裏面に所定のパターンを形成し、このパター
ンとフォトマスクの相対位置を高精度で合わせて表面にパターンを転写する事が
できるという効果を有する。本発明の露光装置では2焦点の顕微鏡を用いるので
、焦点深度を深くする必要がなく、高倍率の顕微鏡を用いることができ、裏面と
表面を同時に高倍率で観察して位置合わせを行い、5μm以下の高精度で試料の
裏面のパターンとフォトマスクの相対位置を合わせることができる。 【0020】 【実施例】 以下図面を用いて本発明の実施例を説明する。図1は本発明の第1の実施例の
構成図である。4は対物レンズ、107はホログラムレンズである。さらにホロ
グラムレンズ107を図1の光軸方向から見た図を図2に示す。ホログラムレン
ズ107は、光ビーム3に対して透明な基板9に形成されていて、格子パターン
107aが同心円状であり、その中心すなわち光軸は対物レンズ4と組立誤差内
で一致している。ホログラムレンズ107の+1次回折光の回折効率は100%
未満であり、光ビーム3aの透過光(0次回折光)61aも充分な強度を有する
ように設計する。このためには、例えばホログラムレンズ107を図1に示した
ように凹凸形状によって作製する場合には(レリーフ型)凹凸の高さhをh<λ
/(n−1)というように、より小さくする、すなわち格子部107aで光ビー
ムに与える位相変化の振幅量を2πよりも小さくすることによって容易に実現で きる。ここでλは光ビーム3の波長、nは透明基板9の屈折率である。このよう
にホログラムレンズ107のどの位置においても透過光が充分な強度を持つよう
にすることによって、透過光の形成する集光ビームのサイドローブを低く抑える
ことができるという効果を有する。ここでサイドローブについて、図3を用いて
説明する。図3は情報媒体上での集光スポットの光強度分布を示したものである
。図3においてメインローブ380が記録再生に必要な光量であり、サイドロー
ブ381は記録ピット形状や再生信号を劣化させる原因となる不要な光量である
。 【0021】 なお、さきに「集光」という言葉を用いたが、本明細書中では「集光」とは「
発散光または平行光を回折限界の微小スポットにまで収束すること」と定義する
。 【0022】 さらにホログラムレンズ107は例えば図4に示したようにブレーズ化するこ
とによって後述のように2焦点の光ビームを形成する透過光と+1次回折光の光
量和を大きくすることができ、光の利用効率を高くできるという効果がある。 【0023】 本実施例では対物レンズ4は、開口数NAが0.6以上で、図1(a)に示すよ
うに、ホログラムレンズ107で回折されずに透過して光ビーム61が入射した
ときに、基板37の厚み(t2)の薄い光ディスク上に回折限界の集光スポットを
形成できるよう設計されている。また、本実施例ではホログラムレンズ107の
格子パターン107aは対物レンズ4によって決まる開口よりも小さな径の中に
だけ形成されている。従ってホログラムレンズ107の格子パターンの形成され
ていない部分107bでは回折が全く起こらず、高NAの集光スポット38aの
光量が多くなるという効果がある。 【0024】 なお、図2の格子パターン107aの0次回折光(透過光)の位相は格子パタ
ーン107aによって与えられる位相変調量の平均値となる。これに対して、格
子パターンのない領域107bの透過光の位相を同じぐらいに合わせることによ
って集光性能を向上させることが望ましい。そこで、例えば、図1のようにホロ グラムレンズ107の格子パターン107aをレリーフ型にする場合は、図4に
示すように、格子パターン部の凹凸の平均ぐらいのレベルに格子パターンのない
領域107bの表面の高さを合わせる。特に、図5の様な断面形状を2回のエッ
チング(エッチング深さをh1とh2)によって作製し、ブレーズ化を実現する場
合には、周辺部を1回だけ(深さh1またはh2のいずれか一方だけ)エッチング
する事により、格子パターン107aと格子パターンのない領域107bの透過
光の位相をほぼ同じぐらいに合わせることによって集光性能を向上させることが
できるという効果を得ることができる。 【0025】 なお、図5に示したような階段状の断面形状は、図5(F)に波線で示した断面
形状を近似した形状であると考えることができる。従って、透過光の光量が十分
であるようにするためには、波線の形状の高さhをh<λ/(n−1)というよ
うに、より小さくする、すなわち格子部で光ビームに与える位相変化の振幅量を
2πよりも小さくすることによって容易に実現できる。ここでλは光ビームの波
長、nは透明基板の屈折率である。特にN段の等段差の階段状の断面形状の場合
は1段当たりの段差をλ/((n−1)・N)とするなど、位相変調量を1段当
たり2π/Nラジアン未満とする。 【0026】 次に、図1の(b)は、本発明によって低NAで基板37の厚い(厚さt1)
情報媒体5上に回折限界に集光スポット38bを集光できることを示す。ホログ
ラムレンズ107で回折された+1次回折光64は対物レンズ4によって情報媒
体5上に集光される。ここで+1次回折光64は厚さt1の基板37を通して回
折限界まで絞れるように収差補正を施されている。このような収差補正作用を有
するホログラムレンズ107の設計方法は、例えば、集光スポット38bから発
散する球面波が厚さt1の基板37を透過後、対物レンズ4を透過し、ホログラ
ムレンズ107を形成している透明基板9を透過した光ビームと、図1(b)の
光ビーム3の位相の正負を反転した光ビームの干渉パターン(ホログラムレンズ
の格子パターン107a)を計算すればよい。そしてコンピューター・ジェネレ
イティッド・ホログラム(CGH)の手法などによって容易にホログラムレンズ 107を作製できる。 【0027】 このように入射光の一部を回折するホログラムレンズ107と対物レンズ4を
組み合わせることによって異なる基板厚(t1とt2)の光ディスク上にそれぞ
れ回折限界にまで集光される集光スポットを形成する事のできる2焦点レンズを
実現できるという効果を有することが本発明の特徴である。 【0028】 ここで、ホログラムレンズ107はレンズ作用を有するので2つの焦点の光軸
方向の位置は異なり、一方の焦点スポットで情報の記録再生をしているときは他
方の焦点を集光点とする光ビームは大きく広がっており光強度が小さく記録再生
には影響を与えない。例えば、図1(a)のように情報媒体51に対して集光ス
ポット38aが合焦点位置にあるときは+1次回折光64は情報媒体51の情報
記録面上では大きく広がっており記録再生には影響を与えない。図1(b)の場
合もまた同様である。この2つの焦点位置の差は、一方の焦点スポットで情報の
記録再生をしているときに他方の焦点を集光点とする光ビームが大きく広がって
光強度が小さく記録再生に影響を与えない様にするためには、50μm以上でな
るべく大きくすることが望ましい。また、コンパクトディスク(CD)やレーザ
ディスク(LD)などの基板厚t1が1.2mm程度で、高密度光ディスクの基
板厚t2は0.4mm〜0.8mmが適当と考えられることから、対物レンズの
フォーカスサーボ動作を担うアクチュエータの可動範囲を考えて、2焦点位置の
差はt1とt2の差0.8mm程度を大きく越えないことが望ましい。従って、
図1の様に高NAで薄い基板に対応した集光スポット38aの焦点距離を短くす
る場合、2焦点位置の差は50μm以上1mm以下にする。ここで、図1の様に
低NAで厚い基板に対応した集光スポット38bの焦点距離を短くする、すなわ
ちホログラムレンズ107を凹レンズとして用いると、2焦点間距離の差を1m
m程度まで大きくすることができ、一方の焦点スポットで情報の記録再生をして
いるときに他方の焦点を集光点とする光ビームを大きく広げて光強度を小さくで
き、記録再生に影響を全く与えない様にできるという効果を有する。 【0029】 なお本実施例において、ホログラムレンズ107を凸レンズ型に設計すること
も可能である。この場合は2焦点位置の差は対物レンズのフォーカスサーボ動作
を担うアクチュエータの可動範囲を考えて、0.5mm以下にする必要がある。
しかし、次に説明するように色収差が発生しなくなるという効果がある。 【0030】 波長がλ0の時のホログラムレンズ107の焦点距離をfhoe0とすると、
波長がλ1の時の焦点距離fhoe1は fhoe1=fhoe0×λ0/λ1...(1)となる。また屈折型の対物レ
ンズ4の屈折率をn(λ)、焦点距離をf(λ)とすると f(λ1)=f(λ0)×(n(λ0)−1)/(n(λ1)−1)...(2
)となる。 【0031】 式(1)と式(2)より λ1/(fhoe1×λ0)+(n(λ1)−2)/(f(λ0)×(n(λ0
)−1)) =1/fhoe0+1/f(λ0)...(3)とすることによって色収差の補
正いわゆる色収差補正を行うことができる。 ここで波長が長くなると式(1)では焦点距離が短くなり、また、式(2)では
焦点距離が長くなるため、fhoe1とf(λ0)の正負を同じにして式(3)
を満たすように選べば色消しができるのである。また、式(3)が厳密に成り立
たなくとも、色収差は大幅に軽減されるという効果がある。 【0032】 このようにホログラムは回折素子であるため、ホログラムを用いて構成したホ
ログラムレンズの焦点距離の波長依存性は屈折率型のレンズとは逆になり、正の
パワーを持ったホログラムレンズと屈折率レンズどうしまたは、負のパワーを持
ったホログラムレンズと屈折率レンズどうしを組み合わせることによって色消し
を実現できるため、レンズの曲率が比較的小さくてすむ上に、ホログラムレンズ
は平面型の素子のため、軽量で量産性にも優れているというように、非常に多く
の利点がある。上記の色消しの原理については、例えば、文献1−D.Faklis and M.Morris(1991)Photonics Spectra Novenver 205 & December 131(ディー、フ
ァクリスとエム、モリス(1991)フォトニクス スペクトラ11月号205
ページ及び12月号131ページ)、文献2−M.A.Gan et al.(1991)SPIE Vol.1
507 p116(エム、エイ、ガン他(1991)エス、ピー、アイ、イー 1507
巻116ページ)、文献3−P.Twardowski and P.Meirueis(1991)SPIE Vol.1507
p55(ピー、トワードウスキとピー、メイルエイス(1991)エス、ピー、ア
イ、イー 1507巻55ページ)などにおいて発表されている。 【0033】 ホログラムレンズ107の回折効率については前記の通り、+1次回折光の回
折効率は100%未満であり、透過光(0次回折光)も充分な強度を有するよう
に設計する。例えば、再生専用の光ディスク装置用に本発明の2焦点レンズを用
いる場合は+1次回折光の回折効率を30%〜70%程度にする、こうすること
によってCDなど基板厚の厚い(t1)光ディスクも、基板厚の薄い(t2)高
密度光ディスクも同じ程度の光量を用いて情報再生を行うことができるという効
果がある。逆にいえば光源の出力を節約することができるという効果がある。ま
た、CDなど基板厚の厚い(t1)光ディスクは再生のみ行い、基板厚の薄い(
t2)高密度光ディスクでは記録再生を行う光ディスク装置用に本発明の2焦点
レンズを用いる場合は+1次回折光の回折効率を30%以下にする、こうするこ
とによって、ホログラムレンズの透過率(0次回折光の回折効率)が大きいため
、基板厚の薄い(t2)高密度光ディスクに情報記録を行う際の情報媒体(光デ
ィスク)上への光の利用効率を高くすることができるという効果がある。逆にい
えば記録時の光源出力を節約することができるという効果がある。 【0034】 図6は本発明の第2の実施例を示す。108はホログラムレンズである。本実
施例は以下の点が第1の実施例とは異なる特徴である。本実施例ではホログラム
レンズの格子パターン108aを対物レンズ4によって決まる開口と同じぐらい
か、または、より大きな径で形成し、内周部では回折効率を高く、また、外周部
では+1次の回折効率を漸次低くする。このためには、例えばホログラムレンズ
108を図6に示したように凹凸形状によって作製する(レリーフ型の)場合に は凹凸の高さhを外周部ではだんだんと低くしたり、または、ホログラムレンズ
108の断面形状を図5に示すように階段上の断面形状にして、内周部では(A
)のようにa>bとすることによって大きな傾斜角を近似し、外周部では(B)
のようにa<bとすることによって小きな傾斜角を近似する。このように内周部
では回折効率を高く、また、外周部では+1次の回折効率を漸次低くすることに
よってホログラムレンズ108の外周部では回折があまり起こらず、高NAの集
光スポット38aの光量が多くなるという効果がある。さらに、入射光ビーム3
のファーフィールドパターン(FFP)が図7の(a)のようなガウス分布をし
ているときに外周部から中心部に向かって少しずつ多くの光量を回折することに
より、透過光61のFFPが図7の(b)の様になめらかなものになる。従って
、図3を用いて先に説明したサイドローブ381はより一層少なく抑えることが
でき、本実施例のレンズを用いて構成した光ヘッド装置では記録再生を劣化なく
行うことができるという効果がある。 【0035】 また、ホログラムレンズ108の断面形状を内周部では図5の(C)の様にa
=bとして、必要な回折光(0次回折光と+1次回折光)の光量を大きくできる
という効果を得て、かつ、外周部では図5の(B)の様にa<bとして、上記と
同様の効果を得ることもできる。 【0036】 外周部については、a<bとしてaを外周部ほどだんだんと小さくし、aが作
製困難な程細く(1μm程度)なったところで図5の(D)の様に2段の階段状
断面形状にし、さらに外周部については、(E)の様にb1<b2として、b2
だんだんと小さくしてゆくことによっても、同様の効果を得ることができる。 【0037】 もちろん、本実施例においても入射光の一部を回折するホログラムレンズ10
8と対物レンズ4を組み合わせることによって異なる基板厚(t1とt2)の光
ディスク上にそれぞれ回折限界にまで集光される集光スポットを形成する事ので
きる2焦点レンズを実現できるという効果を有する。 【0038】 ホログラムレンズ108の回折効率については前記の通り、+1次回折光の回
折効率は100%未満であり、透過光(90次回折光)も充分な強度を有するよ
うに設計する。例えば、再生専用の光ディスク装置用に本発明の2焦点レンズを
用いる場合は+1次回折光の回折効率を30%〜70%程度にする、こうするこ
とによってCDなど基板厚の厚い(t1)光ディスクも、基板厚の薄い(t2)
高密度光ディスクも同じ程度の光量を用いて情報再生を行うことができるという
効果がある。逆にいえば光源の出力を節約することができるという効果がある。
また、CDなど基板厚の厚い(t1)光ディスクは再生のみ行い、基板厚の薄い
(t2)高密度光ディスクでは記録再生を行う光ディスク装置用に本発明の2焦
点レンズを用いる場合は+1次回折光の回折効率を30%以下にする、こうする
ことによって、ホログラムレンズの透過率(0次回折光の回折効率)が大きいた
め、基板厚の薄い(t2)高密度光ディスクに情報記録を行う際の情報媒体(光
ディスク)上への光の利用効率を高くすることができるという効果がある。逆に
いえば記録時の光源出力を節約することができるという効果がある。 【0039】 なお、本実施例のように基板厚t1に対応してホログラムレンズから発生する
+1次回折光が回折限界まで集光できるように設計する場合、開口数NAが小さ
い分、+1次回折光の光量が少なくなる。しかしながら+1次回折光の回折効率
をあまり高くすると、基板厚t2に対応した光ビームである透過光の内周部の光
量が大きく減少するために、基板厚t2に対応した光ビームの集光スポットのサ
イドローブがやや大きくなる可能性がある。そこで、光源として半導体レーザを
用いる場合などは、光ビームが外周部ほど光強度の減る、いわゆるガウシアン分
布をしていることを利用する。図8(a)の様に、より強度の低い外周部まで対
物レンズ開口内に取り込む、すなわち、光源側の開口数NAを大きくする。そし
て、+1次回折光の回折効率を図8(b)の様に高くする。このような構成にす
ることにより、対物レンズ内へ取り込んで利用できる光量が多くなる上に、基板
厚t1に対応して集光できる光スポットの光量を大きくできるという効果を得る
ことができる。しかも、元々周辺部の光量が弱いため、+1次回折光の回折効率
を高くすると透過光の光量は図8(C)の様に均一な分布に近くなり集光スポッ トのサイドローブは低く抑えることができるという効果もある。 【0040】 さらに、図9に示すように、ホログラムレンズ111の内周部にはホログラム
レンズの格子パターン107a(または108a)を設けて、外周部には111
a〜d等のように透過率をコントロールするための回折領域を設けても良い。こ
のようにすることにより、透過光の外周部が必要以上に大きくなることを防止す
ることができ、集光スポットのサイドローブはより低く抑えることができるとい
う効果を得ることができる。ここで、透過率修正領域111a〜dの格子の方向
をすべて異なる方向にして、例えば回折領域111aで回折した光が対物レンズ
4で集光されて情報媒体によって反射され、回折領域111cに入射したときに
光軸と平行な方向に回折されなぬようにする事ができる。これによって、透過率
修正領域の回折光が光軸上に迷光として混入する事を防ぐことができるという効
果を得ることができる。 【0041】 第3の実施例を図10を用いて説明する。本実施例では図10(a)の様にホ
ログラムレンズ109によって回折した+1次回折光66が基板37の厚みt2
の薄い情報媒体51に対して回折限界まで集光できるように設計されている。そ
して対物レンズ4は、図10(b)のように透過光61が入射したときに、基板
37の厚み(t1)の厚い光ディスク上に回折限界の集光スポットを形成できる
よう設計されている。このような収差補正作用を持つホログラムレンズ109の
設計方法は、例えば、集光スポット38aから発散する球面波が厚さt1の基板
37を透過後、対物レンズ4を透過し、ホログラムレンズ109を形成している
透明基板9を透過した光ビームと、図10(a)の光ビーム3の位相の正負を反
転した光ビームの干渉パターンを計算すればよい。そしてCGHの手法などによ
って容易にホログラムレンズ109を作製できる。さらに、集光スポット38a
が集光スポット38bよりも対物レンズ側に十分近いときには、ホログラムレン
ズ109は図10(a)に示したように、凸レンズ作用を持つように設計する。
本実施例ではホログラムレンズ109が凸レンズ作用を持ちその+1次回折光6
6を対物レンズ4により集光して高NAの集光スポット38aを得る構成である ため対物レンズの曲率を余り大きくしなくて良い、または、高屈折率の硝材を用
いなくても良いという効果を有する。また、2焦点間距離の差を1mm程度まで
大きくすることができ、一方の焦点スポットで情報の記録再生をしているときに
他方の焦点を集光点とする光ビームを大きく広げて光強度を小さくでき、記録再
生に影響を全く与えない様にできるという効果を有する。さらにホログラムレン
ズ109を凸レンズとして用いるので、前述した通り、色収差が発生しなくなる
という効果がある。 【0042】 すなわち、ホログラムは回折素子であるため、ホログラムを用いて構成したホ
ログラムレンズの焦点距離の波長依存性は屈折率型のレンズとは逆になり、正の
パワーを持ったホログラムレンズと屈折率レンズどうしを組み合わせることによ
って色消しを実現できるため、レンズの曲率が比較的小さくてすむ上に、ホログ
ラムレンズは平面型の素子のため、軽量で量産性にも優れているというように、
非常に多くの効果がある。 【0043】 ホログラムレンズ109の回折効率についてはホログラムレンズ107やホロ
グラムレンズ108と同様に、+1次回折光の回折効率は100%未満であり、
透過光(0次回折光)も充分な強度を有するように設計する。例えば、再生専用
の光ディスク装置用に本発明の2焦点レンズを用いる場合は+1次回折光の回折
効率を30%〜70%程度にする、こうすることによってCDなど基板厚の厚い
(t1)光ディスクも、基板厚の薄い(t2)高密度光ディスクも同じ程度の光
量を用いて情報再生を行うことができるという効果がある。逆にいえば光源の出
力を節約することができるという効果がある。また、CDなど基板厚の厚い(t
1)光ディスクは再生のみ行い、基板厚の薄い(t2)高密度光ディスクでは記
録再生を行う光ディスク装置用に本発明の2焦点レンズを用いる場合は+1次回
折光の回折効率を70%以上にする、こうすることによって、ホログラムレンズ
109の+1次回折光の回折効率が大きいため、基板厚の薄い(t2)高密度光
ディスクに情報記録を行う際の情報媒体(光ディスク)上への光の利用効率を高
くすることができるという効果がある。逆にいえば光源の出力を節約するこ とができるという効果がある。 【0044】 さらに、外周部では回折効率を高く、また、内周部では+1次の回折効率を漸
次低くすることにより高密度光ディスクに対して記録再生を行うための光量をよ
り多くすることができる。このためには、例えばホログラムレンズ109を図1
0に示したように凹凸形状によって作製する(レリーフ型の)場合には凹凸の高
さhを内周部ではだんだんと低くしたり、または、ホログラムレンズ109の断
面形状を図5に示すように階段上の断面形状にして、外周部では(A)のように
a>bとすることによって大きな傾斜角を近似し、内周部では(B)のようにa
<bとすることによって小きな傾斜角を近似する。このように外周部では回折効
率を高く、また、内周部では+1次の回折効率を漸次低くすることによってホロ
グラムレンズ109の内周部では回折があまり起こらず、高NAの集光スポット
38aの光量が多くなるという効果がある。さらに、入射光ビーム3のファーフ
ィールドパターン(FFP)がガウス分布をしているときに外周部から中心部に
向かって少しずつ多くの光量を回折することにより、回折光66のFFPがなめ
らかなものになる。従って、図3を用いて先に説明したサイドローブ381はよ
り一層少なく抑えることができ、本実施例のレンズを用いて構成した光ヘッド装
置では記録再生を劣化なく行うことができるという効果がある。 【0045】 また、ホログラムレンズ109の断面形状を外周部では図5の(C)の様にa
=bとして、必要な回折光(0次回折光と+1次回折光)の光量を大きくできる
という効果を得て、かつ、内周部では図5の(B)の様にa<bとして、上記と
同様の効果を得ることもできる。 【0046】 内周部については、a<bとしてaを内周部ほどだんだんと小さくし、aが作
製困難な程細く(1μm程度)なったところで図5の(D)の様に2段の階段状
断面形状にし、さらに内周部については、(E)の様にb1<b2として、b2
だんだんと小さくしてゆくことによっても、同様の効果を得ることができる。 【0047】 なお、本実施例のように基板厚t1に対応してホログラムレンズを透過する0
次回折光が回折限界まで集光できるように設計する場合、開口数NAが小さい分
、透過光量が少なくなる。しかしながら0次回折光の回折効率(透過率)をあま
り高くすると、基板厚t2に対応した光ビームである+1次回折光の内周部の光
量が大きく減少するために、基板厚t2に対応した光ビームの集光スポットのサ
イドローブがやや大きくなる可能性がある。そこで、光源として半導体レーザを
用いる場合などは、光ビームが外周部ほど光強度の減る、いわゆるガウシアン分
布をしていることを利用する。図11(a)の様に、より強度の低い外周部まで
対物レンズ開口内に取り込む、すなわち、光源側の開口数NAを大きくする。そ
して、透過率を図11(b)の様に高くする。このような構成にすることにより
、対物レンズ内へ取り込んで利用できる光量が多くなる上に、基板厚t1に対応
して集光できる光スポットの光量が大きくできるという効果を得ることができる
。しかも、元々周辺部の光量が弱いため、透過率を高くすると+1次回折光の光
量は図11(C)の様に均一な分布に近くなり集光スポットのサイドローブは低
く抑えることができるという効果もある。 【0048】 もちろん、本実施例においても入射光の一部を回折するホログラム109と対
物レンズ4を組み合わせることによって異なる基板厚(t1とt2)の光ディス
ク上にそれぞれ回折限界にまで集光される集光スポットを形成する事のできる2
焦点レンズを実現できるという効果を有する。 【0049】 なお、以上の実施例ではホログラムレンズはレリーフ型として説明してきたが
、特開昭61−189504や、特開昭63−241735にも開示されている
ように、ニオブ酸リチウム基板の一部をプロトン交換したり、液晶セルを利用し
ても同様に位相変調型のホログラムレンズを作製することができる。 【0050】 また、以上の実施例ではホログラムレンズの格子パターンを対物レンズの反対
側に形成する事例を例示した。ホログラムレンズの格子パターンを対物レンズの
反対側に形成することにより、ホログラムレンズ表面の反射光が迷光として、帰 還する事を避けることができるという効果がある。即ち、ホログラムレンズの形
成された側に入射した光はこの面で反射される際には同時に回折を受けるので光
が散乱される。そして透過光も回折を受けているので他の面で反射される光量は
少ない上に、再びホログラムレンズ表面を透過される際に回折を受けて散乱され
るのである。 【0051】 但し、反射防止膜を施したり、ホログラムレンズに平面波を入射させないよう
にすることによって、ホログラムレンズの格子パターンを対物レンズに近い側に
形成することも可能である。例えば図1ではホログラムレンズ107の格子パタ
ーン107aを対物レンズ4に近い側に形成する。このような構成にすることに
より、格子パターンを設計する際に、透明基板9による屈折の効果を考慮する必
要がないため、設計が簡単になるという効果を得ることができる。勿論ホログラ
ムレンズは108または111や109でも同様である。 【0052】 これまで示した第1から第3の実施例までの2焦点レンズはすべて、対物レン
ズとホログラムレンズの組み合わせより構成されている。そこで、図50でホロ
グラム105と対物レンズ4を一体化したのと同様に、第4の実施例として、本
発明においてもホログラムレンズ107〜109または111のいずれかと対物
レンズ4を、図12(a)に示すようにパッケージ化手段210を用いて連結し
たり、対物レンズ4上にホログラムレンズの格子パターンを直接作製したりする
ことにより一体化しても良い。こうすることによって、ホログラムレンズと対物
レンズの光軸ずれを小さくすることができ、ホログラムレンズの+1次回折光の
軸外収差をより小さくできるという効果がある。 【0053】 さらにまた、第5の実施例として、図12(b)に示したように、ホログラム
レンズ107〜109または111のいずれかの格子パターンを対物レンズ4の
情報媒体(光ディスク)側に形成しても良い。このような構成にすると、対物レ
ンズは情報媒体(光ディスク)側の方が曲率が小さく平面にすることも可能であ
るためホログラムレンズ107〜109または111のいずれかを容易に低コス トで形成できるという効果がある。 【0054】 但し、逆に、設計上ホログラムレンズが光軸に対して傾くと収差が発生するよ
うな場合は、ホログラムレンズと放射光源2とを同一基台上に固定するなどの方
法で位置関係を固定することにより、ホログラムレンズの光軸に対する収差を抑
圧することができるという効果を得ることもまた可能である。 【0055】 第6の実施例として第1から第5の実施例で示した2焦点レンズを用いて構成
した光ヘッド装置を図13〜図20を用いて説明する。なお、図13〜図18ま
での図面に挿入されているxyz軸はすべて共通である。 【0056】 図13において、2は半導体レーザなどの放射光源である。この放射光源2か
ら出射した光ビーム3はコリメートレンズ(122)によって略平行光になり、
ビームスプリッター36を透過してホログラムレンズ107と対物レンズ4に入
射し、情報媒体5上または情報媒体51上に集光される。情報媒体5または51
で反射した光ビームはもとの光路を逆にたどって、透過光61は実線で示したよ
うにホログラムレンズ107を再び透過し、また、+1次回折光64が点線のよ
うにホログラムレンズ107で再び+1次回折光として回折し、どちらも初めに
ビームスプリッター36を通ったときと同じ光路を通ってビームスプリッター3
6で反射され、収束レンズ(121)によって集光され、ホログラム103など
の波面変換手段によってフォーカスサーボ信号やトラッキングエラー信号を得る
ことができるように波面を変換された後に光検出器7に入射する。光検出器7の
出力を演算することによって、サーボ信号(フォーカスエラー信号とトラッキン
グエラー信号)及び、情報信号を得ることができる。ここで対物レンズ4は駆動
手段110によって高速で動かす必要があるが、実施例4や実施例5のようにホ
ログラムレンズを対物レンズに一体化してもホログラムレンズ107は平面型の
光学素子であるため軽量(数10ミリグラム以下)であるので、ホログラムレン
ズ107と対物レンズ4を組み合わせて用いて駆動手段110によって一体駆動
することができる。また、図12に示したように対物レンズ4に直接ホログラム レンズ107を一体成形することにより、一層の軽量化と低コスト化を図ること
もできる。本実施例では、初めにホログラムレンズ107を光ビーム3が通過す
る際に透過した透過光61がホログラムレンズ107を再び透過した光ビームと
、初めにホログラムレンズ107を光ビーム3が通過する際に回折した+1次回
折光64がホログラムレンズ107で再び回折した+1次回折光が、初めにビー
ムスプリッター36を通ったときと同じ光路を通ってビームスプリッター36で
反射され、収束レンズ(121)によって集光された光ビームを用いてサーボ信
号の検出を行う。従って、2焦点から反射してきた光ビームの光検出器側での集
光点39は放射光源2の出射点と鏡像関係にある点で一致する。このため、ホロ
グラム103などのサーボ信号検出手段も光検出器7も単一のものを共通に用い
ることができ、少ない部品点数で小型、軽量、低コストの光ヘッド装置でありな
がら、異なる基板の厚みの光ディスクの記録再生を一つの光ヘッド装置で、行う
ことができるという効果を有する。 【0057】 次に、サーボ信号の検出方法について説明する。まず、ホログラム103の実
施例を図14に模式的に示す。ここではフォーカスサーボ信号の検出方式の一例
として、スポットサイズディテクション法(SSD法)を用いる場合について説
明する。SSD法は特開平2−185722号公報にも開示されているように光
ヘッド装置の組み立て許容誤差を著しく緩和できる上に波長変動に対しても安定
にサーボ信号を得ることのできる検出方法である。 【0058】 SSD法を実現するためには、ホログラム103から発生する回折光が曲率の
異なる2種類の球面波となるように設計する。図15は図13の一部分であり、
コリメートレンズ(122)から光検出器7までを拡大して示したものである。
ホログラム103の格子パターンは例えば図15において光検出器7の平面の前
側bに焦点を持つ球面波と、集光点39から発散する球面波の干渉縞として、実
際に2光束干渉法を用いて干渉縞を記録したり、計算機ホログラム(CGH)の
手法を用いて干渉縞を構成する。そして、図16に示すように共役な回折光であ
る+1次と−1次の回折光の回折光64と65を光検出器7上に形成した6分割 光検出器S1からS6によって受光する。ここで(b)がジャストフォーカス状
態であり、(a)、(c)がデフォーカス状態を表す。従って、フォーカスエラ
ー信号FEは、 FE=(S1+S3−S2)−(S4+S6−S5)...(4) という演算によって得られる。 【0059】 なお、前に、ホログラム103から発生する回折光が曲率の異なる2種類の球
面波となるように設計する、と述べたが、図16からもわかるようにSSD法は
回折光のY方向の形状変化を利用しているので、2つの光ビームは所定の方向の
1次元の焦点位置がそれぞれ光検出器の前側と後ろ側であればよく、球面波には
限らない。例えば非点収差を含むものであっても構わない。 【0060】 また、情報媒体51の上の集光スポットとトラック溝の相対位置変化によるホ
ログラム上での光量分布変化をトラッキングエラー信号TEとして取り出すため
に、図14に示すようにさらに別の回折領域153や154をホログラムパター
ン150上に設けてもよい。そして図17のように、フォーカスエラー信号検出
用の光検出領域の両側にトラッキングエラー信号検出用の光検出領域72を設け
て、図18に示すように、この回折領域153や154からのトラッキングエラ
ー信号検出用回折光163をトラッキングエラー信号検出用光検出領域72によ
って受光し式(5)に示す演算によってトラッキングエラー信号TEを得ること
ができる。 【0061】 TE=S7−S8−S9+S10 ...(5) このように、ホログラム103に波面変換及び分割作用を付加することにより
サーボ信号発生用光学素子(波面変換手段)として用いることによって、光ヘッ
ド装置の部品点数を削減できるので、軽量化、製造工程数の削減、信頼性の向上
、低コスト化などの効果を得ることができる。 【0062】 また、フォーカスサーボ信号の検出方法としていわゆる非点収差法を用いる例 を図19を用いて説明する。図19において130は平行平板などの非点収差発
生手段である。本実施例はフォーカスサーボ信号の検出方法としていわゆる非点
収差法を用いることを除いてはおおよそ図13の構成と同じである。図19にお
いて光ビーム41はほぼ球面波であり、かつ、平行平板130を透過するので非
点収差を持つ。そして、図20に示すような4分割光検出器S1からS4によっ
て光ビーム41を受光する。ここで(b)がジャストフォーカス状態であり、(
a)、(c)がデフォーカス状態を表す。従って、フォーカスエラー信号FEは
、 FE=(S1+S4)−(S2+S3)...(6) という演算によって得られる。 なお、式(6)のS1〜S4は式(4)のS1〜S4とは無関係である。 【0063】 また、情報媒体5のタンジェンシャル(溝の伸延方向)とラジアル方向に対応
する方向が図20に示した方向であるとき、情報媒体5の上の集光スポットとト
ラック溝の相対位置変化によるホログラム上での光量分布変化を利用して、式(
7)に示す演算によってトラッキングエラー信号TEを得ることができる。 【0064】 TE=S1+S3−(S2+S4) ...(7) なお、式(7)のS1〜S4も式(4)のS1〜S4とは無関係である。 【0065】 また、式(6)の結果を基にいわゆる位相差法を行ってトラッキングエラー信
号を得ることもできる。 【0066】 なお、本実施例は、FE信号検出をSSD法で行う場合と非点収差法で行う場
合について、ホログラムレンズを107として説明を行ったが、これをホログラ
ムレンズ108または111、ホログラムレンズ109に代えても同様の構成で
光ヘッドを構成できることは自明であり、やはり少ない部品点数で小型、軽量、
低コストの光ヘッド装置でありながら、異なる基板の厚みの光ディスクの記録再
生を一つの光ヘッド装置で、行うことができるという効果を有する。 【0067】 また、ホログラムレンズを本実施例のように平行光束中に設ける場合はホログ
ラムレンズからの反射光が迷光になる恐れもあるが、無反射コートティングをし
たり、図21に示すように、ホログラムレンズ107を少し(1°程度)傾ける
ことによりこの迷光が光検出器71に入射することを避けることができるという
効果がある。なお、図21に示したように、非点収差発生手段としてはシリンド
リカルレンズ131を用いてもよい。シリンドリカルレンズ131は収束レンズ
121と一体成型することにより、コストダウンを図るという効果を得ることも
可能である。 【0068】 また、光の利用効率を向上させ、信号のS/N比を向上させるためには図22
に示すように、偏光ビームスプリッター42と1/4波長板15を用い、放射光
源2の偏光方向が偏光ビームスプリッター42を全透過する方向に設定すれば良
い。よく知られているようにこのような構成によって、放射光源2から出射した
光ビーム3は偏光ビームスプリッター42をすべて透過して情報媒体5(または
51)に達し、反射して、再び偏光ビームスプリッター42に入射して、今度は
全反射される。 【0069】 さらに、図23の様にホログラムレンズ107と対物レンズ4の間に1/4波
長板15を設ける構成にすることにより、ホログラムレンズ107からの反射光
が光検出器71に入射しないようにすることもできる。図23の構成ではホログ
ラムレンズ107の反射光は偏光ビームスプリッター42を全透過するため、光
検出器71に入射せず、迷光にならないという効果がある。 【0070】 さらに、図24の様にくさび型プリズム35等のビーム整形手段を用いて、光
の利用効率を向上させることもできる。 【0071】 本発明では、情報記録面上に集光されて情報を読みとった光の一部は光検出器
上で大きく広がる。例えば、ホログラムレンズ107を用いた本発明の光ヘッド 装置で情報媒体51(基板の厚みがt2の時)の再生を行うとき、情報記録面上
に集光されて情報を読みとった光がホログラムレンズ107を透過した光を用い
てサーボ信号や情報信号を読み出す。ここで、情報記録面上に集光されて情報を
読みとった光がホログラムレンズ107で回折された光は図25に示した1次回
折光430の様に大きく広がる。そこで、光検出器75の周囲に大きな(1mm
角以上)光検出器75cを設けて、これらの光を受光し、光検出器75の出力と
、光検出器75cの出力の和を情報信号とすることにより、S/Nを向上し、ま
た、周波数特性の向上を図ることもできるという効果を得ることができる。 【0072】 さらに、本発明の光ヘッド装置で、焦点合わせ(focusing)を行う実施例を示
す。本発明の光ヘッド装置のうちホログラムレンズ107または108または1
11を用いた実施例では、フォーカスエラー(FE)信号は図26に示したよう
になる。即ち、基板の厚みt2に対して集光する光はNAが大きいため光量も多
く、他の光によってできる不要なFE信号より十分大きい。そこで、焦点合わせ
を行うためには、まず、対物レンズ4を情報媒体51の遠いところから近づけて
ゆき、FE信号があるしきい値をこえたら、フォーカスサーボループをONにし
て、FE=0になるように焦点合わせを行う。また、基板の厚みt1に対して集
光する光はNAが小いため光量も少く、他の光によってできる不要なFE信号が
大きいが、対物レンズ4が情報媒体5の近いところに発生する。そこで、焦点合
わせを行うためには、やはり、対物レンズ4を情報媒体5の遠いところから近づ
けてゆき、FE信号があるしきい値をこえたら、フォーカスサーボループをON
にして、FE=0になるように焦点合わせを行う。このように、対物レンズ4を
情報媒体の遠いところから近づけてゆき、FE信号があるしきい値をこえたら、
フォーカスサーボループをONにして、FE=0になるように焦点合わせを行う
ことにより、情報媒体の基板厚がt1であろうとt2であろうと、しきい値を変
えるかオートゲインコントロール(AGC:光検出器上の全光量でFE信号を規
格化する)を行うことにより共通の手順で焦点合わせを行うことができ、回路系
のコストを低くすることができるという効果を得ることができる。 【0073】 なお、ホログラムレンズとして109を用いる場合は、FE信号が、対物レン
ズ4と情報媒体の「遠い」と「近い」が逆の特性になるので、対物レンズ4を情
報媒体の近いところから遠ざけてゆき、FE信号があるしきい値をこえたら、フ
ォーカスサーボループをONにして、FE=0になるように焦点合わせを行うこ
とにより、情報媒体の基板厚がt1であろうとt2であろうと、しきい値を変え
るかオートゲインコントロール(AGC:光検出器上の全光量でFE信号を規格
化する)を行いさえすれば、共通の手順で焦点合わせを行うことができ、回路系
のコストを低くすることができるという効果を得ることができる。 【0074】 第7の実施例として第1または第2または第4または第5の実施例で示した2
焦点レンズを用いて構成した光ヘッド装置を図20と図27を用いて説明する。
図27において、2は半導体レーザなどの放射光源である。この放射光源2から
出射した光ビーム3はコリメートレンズ(122)によって略平行光になり、ビ
ームスプリッター36を透過する。さらに、ホログラムレンズ107を透過した
透過光61は対物レンズ4に入射し、情報媒体51上に集光される。情報媒体5
1で反射した透過光61は実線で示したようにもとの光路を逆にたどって、ホロ
グラムレンズ107を再び透過し、ビームスプリッター36で反射され、収束レ
ンズ(121)によって集光され、ビームスプリッター361で反射されて、第
6の実施例と同様にホログラム103などの波面変換手段によってフォーカスサ
ーボ信号やトラッキングエラー信号を得ることができるように波面を変換された
後に光検出器7に入射する。光検出器7の出力を演算することによって、サーボ
信号(フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号)及び、情報信号を得る
ことができることも第6の実施例と同様である。 【0075】 また、ホログラムレンズ107で回折した+1次回折光64は点線で示したよ
うに対物レンズ4に入射し、情報媒体5上に集光される。情報媒体5で反射した
+1次回折光64はもとの光路を逆にたどって、ホログラムレンズ107を透過
し、ビームスプリッター36で反射され、収束レンズ(121)によって集光さ
れ、ビームスプリッター361を透過する。この光ビーム40は情報媒体5で反 射した後にホログラムレンズ107で回折されずに透過しているため、放射光源
2の出射点とは鏡像関係にない。従って光ビーム40の集光点39aは集光点3
9とは光軸方向でずれている。そこで本実施例ではビームスプリッター361に
よって光路を分離して別に設けた光検出器71の出力を演算することによって、
サーボ信号(フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号)及び、情報信号
を得ることができる。図20と図27を用いてこのサーボ信号の検出方法の一例
を説明する。図27において光ビーム40はほぼ球面波であり、かつ、平行平板
の表面にコーティングを施したビームスプリッター361を透過するため非点収
差を持つ。そこで集光点39a付近においた、図20に示すような4分割光検出
器S1からS4によって光ビーム40を受光する。ここで(b)がジャストフォ
ーカス状態であり、(a)、(c)がデフォーカス状態を表す。従って、フォー
カスエラー信号FEは、 FE=(S1+S4)−(S2+S3)...(6) なお、式(6)のS1〜S4は式(4)のS1〜S4とは無関係である。 という演算によって得られる。 【0076】 また、情報媒体5のタンジェンシャル(溝の伸延方向)とラジアル方向に対応
する方向が図20に示した方向であるとき、情報媒体5の上の集光スポットとト
ラック溝の相対位置変化によるホログラム上での光量分布変化を利用して、式(
7)に示す演算によってトラッキングエラー信号TEを得ることができる。 【0077】 TE=S1+S3−(S2+S4) ...(7) なお、式(7)のS1〜S4も式(4)のS1〜S4とは無関係である。 【0078】 また、式(6)の結果を基にいわゆる位相差法を行ってトラッキングエラー信
号を得ることもできる。 【0079】 本実施例も、異なる基板の厚みの光ディスクの記録再生を一つの光ヘッド装置
で、行うことができるという効果を有する。さらにまた、次のような効果も有す る。CDなど基板厚の厚い(t1)光ディスクは再生のみ行い、基板厚の薄い(
t2)高密度光ディスクでは記録再生を行う光ディスク装置用に第1または第2
または第4または第5の実施例で示した2焦点レンズを用いる場合は+1次回折
光の回折効率を30%以下にする、こうすることによって、ホログラムレンズの
透過率が高いため、基板厚の薄い(t2)高密度光ディスクに情報記録を行う際
の光ディスク(情報媒体)上への光の利用効率を高くすることができるという効
果があるが、この時はホログラムレンズの透過率が高いのであるから光ディスク
(情報媒体)から反射してきた光の内透過光を、本実施例のようにサーボ検出や
情報信号の検出に用いることによって、S/N比の高い信号を得られ安定な光ヘ
ッド装置を得られるという効果がある。 【0080】 なお、本実施例はホログラムレンズを107として説明を行ったが、これをホ
ログラムレンズ108または111に代えても同様の構成で光ヘッドを構成でき
ることは自明であり、やはり同様の効果を有する。 【0081】 第8の実施例として第1または第2または第4または第5の実施例で示した2
焦点レンズを用いて構成した光ヘッド装置を図28と図29を用いて説明する。
なお、図28と図29に挿入したx1、y1軸は共通である。 【0082】 図28において、放射光源2から出射した光ビーム3はコリメートレンズ(1
22)によって略平行光になり、ビームスプリッター36を透過する。さらに、
ホログラムレンズ107を透過した透過光61は、対物レンズ4に入射し、情報
媒体51上に集光される。情報媒体51で反射した透過光61は実線で示したよ
うにもとの光路を逆にたどって、ホログラムレンズ107を再び透過し、ビーム
スプリッター36で反射され、収束レンズ(121)によって集光され、ビーム
スプリッター362を透過して第7の実施例において説明したように非点収差を
持ち、光検出器71でこれを受光してフォーカスサーボ信号やトラッキングエラ
ー信号を得ることができる。さらに、情報信号を得ることができることも第7の
実施例と同様である。 【0083】 また、ホログラムレンズ107で回折した+1次回折光64は対物レンズ4に
入射し、情報媒体5上に集光される。情報媒体5で反射した+1次回折光64は
、点線で示したようにもとの光路を逆にたどって、ホログラムレンズ107を透
過し、ビームスプリッター36で反射され、収束レンズ(121)によって集光
され、ビームスプリッター362に設けられた反射型ホログラム104で反射・
回折される。この光ビーム40は情報媒体5で反射した後にホログラムレンズ1
07で回折されずに透過しているため、放射光源2の出射点とは鏡像関係にない
。そこで本実施例ではビームスプリッター362によって光路を分離して別々に
設けた光検出器7と光検出器71の出力を演算することによって、サーボ信号(
フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号)及び、情報信号を得る点は第
7の実施例と同じである。本実施例ではビームスプリッター362の表面に図2
8に示したように反射型ホログラム104を形成して光ビーム40を反射・回折
し光検出器7によってこの回折光を受光してサーボ信号や情報信号を得ることが
特徴である。図29にこの反射型ホログラムのパターンの一例を示す。フォーカ
スエラー信号検出用回折光発生領域とトラッキングエラー信号発生領域を形成し
、回折光を発生してこの回折光を光検出器で受光して、第6の実施例と同様にサ
ーボ信号や情報信号を得る。 【0084】 本実施例も、異なる基板の厚みの光ディスクの記録再生を一つの光ヘッド装置
で、行うことができるという効果を有する。さらにまた、次のような効果も有す
る。CDなど基板厚の厚い(t1)光ディスクは再生のみ行い、基板厚の薄い(
t2)高密度光ディスクでは記録再生を行う光ディスク装置用に第1または第2
または第4または第5の実施例で示した2焦点レンズを用いる場合は+1次回折
光の回折効率を30%以下にする、こうすることによって、ホログラムレンズの
透過率が高いため、基板厚の薄い(t2)高密度光ディスクに情報記録を行う際
の光ディスク(情報媒体)上への光の利用効率を高くすることができるという効
果があるが、この時はホログラムレンズの透過率が高いのであるから光ディスク
(情報媒体)から反射してきた光の内、透過光を本実施例のようにサーボ検出 や情報信号の検出に用いることによって光の利用効率を高くすることができるの
で、S/N比の高い信号を得られ安定な光ヘッド装置を得られるという効果があ
る。特に、反射型ホログラム104によって光ビーム40の全光量を回折して信
号検出に用いるためS/N比の高い信号を得られ安定な光ヘッド装置を得られる
という効果が顕著である。 【0085】 なお、本実施例はホログラムレンズを107として説明を行ったが、これをホ
ログラムレンズ108または111に代えても同様の構成で光ヘッドを構成でき
ることは自明であり、やはり同様の効果を有する。 【0086】 第9の実施例として第1または第2または第4または第5の実施例で示した2
焦点レンズを用いて構成した光ヘッド装置を主に図30〜図32を用いて説明す
る。なお、図30と図31に挿入したx1、y1軸と、図30と図32に挿入した
x、y,z軸はそれぞれ共通である。 【0087】 本実施例でも第8の実施例と同様に図30において、放射光源2から出射した
光ビーム3はコリメートレンズ(122)によって略平行光になり、ビームスプ
リッター36を透過する。さらに、ホログラムレンズ107を透過した透過光6
1は、対物レンズ4に入射し、図30には図示していないが図28と同様に、情
報媒体51上に集光される。以下、図30には図示していないが基板厚t2の情
報媒体51に対する記録再生を行う場合については図28を用いて説明する。情
報媒体51で反射した透過光61は実線で示したようにもとの光路を逆にたどっ
て、ホログラムレンズ107を再び透過し、ビームスプリッター36で反射され
、収束レンズ(121)によって集光され、ビームスプリッター362を透過し
て第7の実施例において説明したように非点収差を持ち、光検出器76(図28
では光検出器71と表示)でこれを受光してフォーカスサーボ信号やトラッキン
グエラー信号を得ることができる。さらに、情報信号を得ることができることも
第7の実施例と同様である。 【0088】 次に、本実施例で基板厚t1の情報媒体5の情報記録再生を行う場合について
説明する。図30において、ホログラムレンズ107で回折した+1次回折光6
4は対物レンズ4に入射し、情報媒体5上に集光される。情報媒体5で反射した
+1次回折光64は、点線で示したようにもとの光路を逆にたどって、ホログラ
ムレンズ107を透過し、ビームスプリッター36で反射され、収束レンズ(1
21)によって集光され、ビームスプリッター362に設けられた透過型ホログ
ラム1041で回折される。この光ビーム40は情報媒体5で反射した後にホロ
グラムレンズ107で回折されずに透過しているため、放射光源2の出射点とは
鏡像関係にない。そこで本実施例では例えば、光検出器76の光軸方向の位置を
適当に調節し、例えば情報媒体5上でホログラムレンズ107の透過光61が合
焦点状態にあるときに光ビーム40が最小錯乱円になる位置に光検出器76を配
置する。そして光検出器76の出力を演算することによって、フォーカスエラー
信号とトラッキングエラー信号及び、情報信号を得る点は第7の実施例と同じで
ある。特にトラッキングエラー信号を位相差法によって検出すると比較的高い周
波数(数KHz以上)だけを扱えば良いのでヘッドアンプ出力のオフセットの温
度ドリフトなどのDC変動の影響を避けることができ安定にサーボ信号を得るこ
とができるという効果がある。 【0089】 本実施例で基板厚t1の情報媒体5の情報記録再生を行う場合、フォーカスエ
ラー信号については、ホログラムレンズ107の透過光61から得ることによっ
て、より多くの光量を使うことも可能である。図30において、放射光源2から
出射した光ビーム3はコリメートレンズ(122)によって略平行光になり、ビ
ームスプリッター36を透過する。さらに、ホログラムレンズ107を透過した
透過光61は、対物レンズ4に入射し、情報媒体5上に照射されるが記録面上で
はデフォーカスしている。情報媒体5で反射した透過光61は図30に実線で示
したようにホログラムレンズ107を再び透過し、ビームスプリッター36で反
射される(光ビーム43)。この光ビーム43は、収束レンズ(121)によっ
て集光され、ビームスプリッター362を透過し、ビームスプリッター362の
表面に図30に示したように形成されたホログラム1041で回折される。光検 出器76によってこの回折光を受光してサーボ信号や情報信号を得る。図31に
この透過型ホログラムのパターンの一例を示す。フォーカスエラー信号検出用回
折光発生領域151、152を形成し、回折光を発生してこの回折光を光検出器
76上に形成された6分割光検出器76aで受光して、フォーカスエラー信号を
得る。図31において例えば、領域151は光検出器の前側に焦点を持つ球面波
141(図32)を発生させ、領域152は光検出器の後ろ側に焦点を持つ球面
波142(図32)を発生させる。図31のようなホログラムパターンから回折
する波面のファーフィールドパターンはホログラムパターンが分割されているこ
とを反映してやはり図32に示すように一部分が欠けるが、フォーカスサーボ信
号には影響はない。図32に示すように回折光141と142を6分割光検出器
76aによって受光する。ここで(b)がジャストフォーカス状態であり、(a
)、(c)がデフォーカス状態を表す。従って、フォーカスエラー信号FEは、 FE=(S10+S30−S20)−(S40+S60−S50)...(8) という演算によって、SSD法に基づいて得られる。 【0090】 本実施例ではビームスプリッター362の表面に形成されたホログラム104
1で光ビーム43を回折し、光検出器76によってこの回折光を受光してフォー
カスエラー信号を得ることが特徴である。本実施例も、異なる基板の厚みの光デ
ィスクの記録再生を一つの光ヘッド装置で、行うことができるという効果を有す
る。さらにまた、次のような効果も有する。CDなど基板厚の厚い(t1)光デ
ィスクは再生のみ行い、基板厚の薄い(t2)高密度光ディスクでは記録再生を
行う光ディスク装置用に第1または第2または第4または第5の実施例で示した
2焦点レンズを用いる場合は+1次回折光の回折効率を30%以下にする、こう
することによって、ホログラムレンズの透過率が高いため、基板厚の薄い(t2
)高密度光ディスクに情報記録を行う際の光ディスク(情報媒体)上への光の利
用効率を高くすることができるという効果があるが、この時はホログラムレンズ
の透過率が高いのであるから光ディスク(情報媒体)から反射してきた光の内、
透過光を本実施例のようにサーボ検出や情報信号の検出に用いることによって光
の利用効率を高くすることができるので、S/N比の高い信号を得られ安定な光
ヘ ッド装置を得られるという効果がある。特に、ホログラム1041によって光量
の多い光ビーム43を回折して信号検出に用いるためS/N比の高いフォーカス
サーボ信号を得られ安定な光ヘッド装置を得られるという効果が顕著である。し
かもサーボ信号や情報信号を、ただ1個の光検出器76だけから得ることができ
るので、部品点数が少なく、小型軽量で低コストの光ヘッド装置を構成すること
ができるという顕著な効果もある。 【0091】 なお、本実施例はホログラムレンズを107として説明を行ったが、これをホ
ログラムレンズ108または111に代えても同様の構成で光ヘッドを構成でき
ることは自明であり、やはり同様の効果を有する。 【0092】 次に第10の実施例を図33を用いて説明する。本実施例は第3または第4ま
たは第5の実施例で示した2焦点レンズを用いて構成した光ヘッド装置である。 【0093】 図33において、2は半導体レーザなどの放射光源である。この放射光源2か
ら出射した光ビーム3はコリメートレンズ(122)によって略平行光になり、
ビームスプリッター36を透過する。さらに、ホログラムレンズ109を透過し
た透過光61は対物レンズ4に入射し、情報媒体5上に集光される。情報媒体5
で反射した透過光61は、点線で示したようにもとの光路を逆にたどって、ホロ
グラムレンズ109によって回折され、ビームスプリッター36で反射され、収
束レンズ(121)によって集光され、ビームスプリッター361で反射されて
、第6の実施例と同様にホログラム103などの波面変換手段によってフォーカ
スサーボ信号やトラッキングエラー信号を得ることができるように波面を変換さ
れた後に光検出器7に入射する。光検出器7の出力を演算することによって、サ
ーボ信号(フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号)及び、情報信号を
得ることができることも第6の実施例と同様である。 【0094】 また、放射光源2より出射後、ホログラムレンズ109で回折した+1次回折
光66は対物レンズ4に入射し、情報媒体51上に集光される。情報媒体51で 反射した+1次回折光66は、実線で示したようにもとの光路を逆にたどって、
ホログラムレンズ109によって回折され、ビームスプリッター36で反射され
、収束レンズ(121)によって集光され、ビームスプリッター361を透過す
る。そして、別に設けた光検出器71の出力を演算することによって、第7の実
施例と同様にしてサーボ信号(フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号
)及び、情報信号を得ることができる。 【0095】 本実施例も、異なる基板の厚みの光ディスクの記録再生を一つの光ヘッド装置
で、行うことができるという効果を有する。さらにまた、次のような効果も有す
る。CDなど基板厚の厚い(t1)光ディスクは再生のみ行い、基板厚の薄い(
t2)高密度光ディスクでは記録再生を行う光ディスク装置用に、ホログラムレ
ンズ109を用いて構成される第3または第4または第5の実施例で示した2焦
点レンズを用いる場合は+1次回折光の回折効率を70%以上にする、こうする
ことによって、ホログラムレンズの回折効率が高いため、基板厚の薄い(t2)
高密度光ディスクに情報記録を行う際の光ディスク(情報媒体)上への光の利用
効率を高くすることができるという効果があるが、この時はホログラムレンズの
回折効率が高いのであるから光ディスクから反射してきた光の内、回折光を本実
施例のようにサーボ検出や情報信号の検出に用いることによって光の利用効率を
高くすることができるので、S/N比の高い信号を得られ安定な光ヘッド装置を
得られるという効果がある。また、ホログラムレンズは109を用いているので
、2焦点間の距離の差を1mm程度まで大きくすることができ、一方の焦点スポ
ットで情報の記録再生をしているときに他方の焦点を集光点とする光ビームを大
きく広げて光強度を小さくでき、記録再生に影響を全く与えない様にできるとい
う効果を有する。さらにホログラムレンズ109を凸レンズとして用いるので、
前述した通り、色収差が発生しなくなるという効果がある。 【0096】 第11の実施例として第3または第4または第5の実施例で示した2焦点レン
ズを用いて構成した光ヘッド装置を、図34を用いて説明する 図34において、放射光源2から出射した光ビーム3はコリメートレンズ(1 22)によって略平行光になり、ビームスプリッター36を透過する。そして、
ホログラムレンズ109を透過した透過光61は、対物レンズ4に入射し、情報
媒体5上に集光される。情報媒体5で反射した透過光61は点線で示したように
もとの光路を逆にたどって、ホログラムレンズ109によって回折され、ビーム
スプリッター36で反射され、収束レンズ(121)によって集光され、ビーム
スプリッター362を透過して第7の実施例において説明したように非点収差を
持ち、光検出器71でこれを受光してフォーカスサーボ信号やトラッキングエラ
ー信号を得ることができる。さらに、情報信号を得ることができることも第7の
実施例と同様である。 【0097】 また実線で示したようにホログラムレンズ109で回折した+1次回折光66
は対物レンズ4に入射し、情報媒体51上に集光される。情報媒体51で反射し
た+1次回折光66はもとの光路を逆にたどって、ホログラムレンズ109によ
って再び回折され、ビームスプリッター36で反射され、収束レンズ(121)
によって集光され、ビームスプリッター362の一部に形成した反射型ホログラ
ム104で反射・回折される。そして別々に設けた光検出器7と光検出器71の
出力を演算することによって、サーボ信号(フォーカスエラー信号とトラッキン
グエラー信号)及び、情報信号を得る点は第7の実施例と同じである。本実施例
ではビームスプリッター362の表面に図34に示したように反射型ホログラム
104を形成して光ビーム40を反射・回折し光検出器7によってこの回折光を
受光してサーボ信号や情報信号を得る。図29にこの反射型ホログラムのパター
ンの一例を示す。フォーカスエラー信号検出用回折光発生領域とトラッキングエ
ラー信号発生領域を形成し、回折光を発生してこの回折光を光検出器で受光して
、第6の実施例と同様にサーボ信号や情報信号を得る。 【0098】 本実施例も、異なる基板の厚みの光ディスクの記録再生を一つの光ヘッド装置
で、行うことができるという効果を有する。さらにまた、次のような効果も有す
る。CDなど基板厚の厚い(t1)光ディスクは再生のみ行い、基板厚の薄い(
t2)高密度光ディスクでは記録再生を行う光ディスク装置用に、ホログラム レンズ109を用いて構成される第3または第4または第5の実施例で示した2
焦点レンズを用いる場合は、+1次回折光の回折効率を70%以上にする、こう
することによって、ホログラムレンズ回折効率のが高いため、基板厚の薄い(t
2)高密度光ディスクに情報記録を行う際の光ディスク(情報媒体)上への光の
利用効率を高くすることができるという効果があるが、この時はホログラムレン
ズの回折効率が高いのであるから光ディスクから反射してきた光の内、回折光を
、本実施例のようにサーボ検出や情報信号の検出に用いることによって光の利用
効率を高くすることができるので、S/N比の高い信号を得られ安定な光ヘッド
装置を得られるという効果がある。特に、反射型ホログラム104によって光ビ
ーム40の全光量を回折して信号検出に用いるため、光の利用効率が高くS/N
比の高い信号を得られ安定な光ヘッド装置を得られるという効果が顕著である。
また、ホログラムレンズは109を用いているので、2焦点間の距離の差を1m
m程度まで大きくすることができ、一方の焦点スポットで情報の記録再生をして
いるときに他方の焦点を集光点とする光ビームを大きく広げて光強度を小さくで
き、記録再生に影響を全く与えない様にできるという効果を有する。さらにホロ
グラムレンズ109を凸レンズとして用いるので、前述した通り、色収差が発生
しなくなるという効果がある。 【0099】 第12の実施例を図35〜図39を用いて説明する。図35と図36において
182はノイズキャンセル用回折光発生領域、75はノイズキャンセル用信号検
出用光検出器である。図35において、2は半導体レーザ等の放射光源である。
この光源から出射した光はビームスプリッター363で反射して対物レンズ4に
入射し、情報媒体5または51上に集光される。情報媒体51(または5)で反
射した光ビームはもとの光路を逆にたどって(復路)、ビームスプリッター36
3に入射する。このビームスプリッター363を透過した光ビームはは光検出器
77に入射する。光検出器77の出力を演算することによって、サーボ信号及び
、情報信号を得ることができる。ノイズキャンセル用回折光発生領域182は図
36に示したように、ホログラムレンズの格子パターン107aよりも外周部に
設ける。 【0100】 本実施例では特開昭60−138748及び特開昭61−131245に開示
されている原理に基づき、信号に対するノイズを低減することができる。本実施
例では、ノイズキャンセル用回折光発生領域182から発生するノイズキャンセ
ル用回折光164をノイズキャンセル用信号検出用光検出器75で受光し、ノイ
ズキャンセル用信号検出用光検出器75の出力信号S90を得る。そして、次の
演算によって情報信号RFを検出し、ノイズの低減化を図る。 【0101】 RF=(S1+S2+S3+S4)+R×S90 ...(9) ここで、Rはノイズキャンセル用信号S90に重み付けをするための係数である
。本実施例では、特開昭60−138748及び特開昭61−131245とは
異なり、ホログラムレンズ上で光ビームの光量を分割するため光検出器の設定許
容精度を100倍程度大きくできるという効果がある。なお、ノイズキャンセル
用信号検出用光検出器75にレンズ作用を持つホログラムパターンを用いること
によって、往路に発生する不要な回折光を情報媒体5上でデフォーカスさせ、大
きく広がるようにして情報媒体5の情報を平均化し、情報信号に対する雑音を含
まないという効果を得ることもできる。さらにまた、ノイズキャンセル用回折光
発生領域182を設けることにより、ホログラムレンズの外周部の透過率が内周
部と同程度になるため、情報媒体上で光ビーム(集光スポット)のサイドローブ
がより低くなり、優良な特性の再生信号を得ることができるという効果を得るこ
ともできる。 【0102】 また、図37においては、ノイズキャンセル用回折光発生領域183を複数(
図では2個)に分割する。そして、各々の分割領域から回折するノイズキャンセ
ル用回折光164をノイズキャンセル用信号検出用光検出器75aと75bで受
光し、出力信号S91とS92を得る。そして、(10)式の演算によって情報
信号RFを検出し、ノイズの低減化を図る。 【0103】 RF=(S1+S2+S3+S4)+R×(S91+S92) ...(10) ここで、Rはノイズキャンセル用信号S90に重み付けをするための係数である
。本実施例では、特開昭60−138748及び特開昭61−131245とは
異なり、ホログラム上で光ビームの光量を分割するため光検出器の設定許容精度
を100倍程度大きくできるという効果がある。本実施例では、図38のように
ノイズキャンセル用回折光発生領域183を複数に分割することによって往路の
不要な回折光も多分割される上に1つ1つの分割領域はNA(開口数)が小さく
なってその回折光が大きく広がるので、これらの和を取ったときに情報媒体5上
で得る情報信号(雑音)は平均化されて、振幅が小さくなるという効果がある。
また、複数のノイズキャンセル用回折光(164aと164b)をそれぞれ分割
した光検出器(75aと75b)で受光することにより、それぞれのノイズキャ
ンセル用信号の重み付けを変えてよりいっそうノイズの低減をする事も可である
という効果を得ることができる。すなわち、(11)式の演算によって情報信号
RFを検出し、ノイズの低減化を図る。 【0104】 RF=(S1+S2+S3+S4)+(R1×S91+R2×S92) ...(11) ここで、R1、R2はノイズキャンセル用信号S91、LS92に重み付けをす
るための係数である。また、このようにノイズキャンセル用回折光発生領域18
3を複数に分割することによって往路の不要な回折光が、光検出器の信号検出領
域に入射することを避けることもできるという効果を得られる。これについて図
39を用いて以下に説明する。図39においてP1とP2はそれぞれノイズキャ
ンセル用回折光164aと164bが光検出器上に入射する場所を示す。ノイズ
キャンセル用回折光164aと164bを復路の+1次回折光と呼ぶと、ノイズ
キャンセル用回折光発生領域183bから発生する往路の+1次回折光がノイズ
キャンセル用回折光発生領域183aに入射して発生する復路の+1次回折光が
P3に入射する。ここで、P3と光検出器71の中心との距離C2は、P1とP
2の距離と等しくなる。したがって、光検出器71の一辺の長さの半分をC1と
したときにC2>C1とすることにより、P3が光検出器71内に入らないよう
にすることができ不要な迷光の影響を避けることができるという効果がある。点
P4についても点P3と同様である。なお、ノイズキャンセル用回折光発生領域
1 83から発生する往路の+1次回折光のうち復路の透過光(0次回折光)はP5
やP6の位置に入射し、光検出器71内に入らない。さらに、光源2として半導
体レーザーを用いる場合には、ノイズキャンセル用回折光発生領域183a、b
を設ける方向(図38のX2方向)を半導体レーザーの出射角の広い方向と一致
させることにより、透過光の光強度分布がより一定になるため、情報媒体上で光
ビーム(集光スポット)のサイドローブがより低くなり、優良な特性の再生信号
を得ることができるという効果を得ることもできる。 【0105】 さらに、第13の実施例を図40と図41を用いて説明する。図40において
107はホログラムレンズである。ホログラムレンズとしてはここでは第1の実
施例として説明したホログラムレンズ107を用いて説明するが、第2〜第5の
実施例のいずれかにおいて説明したホログラムレンズ108または111または
109などでも良い。また第12の実施例において示したようにホログラムレン
ズの外周部にノイズキャンセル用回折光発生領域を設けることもできる。また、
ホログラム173は偏光異方性ホログラムである。偏光異方性ホログラムは、昭
61−189504や、特開昭63−241735にも開示されているように、
ニオブ酸リチウム基板の一部をプロトン交換したり、液晶セルを利用することに
より作製可能であり、ある偏光方向(XP方向とする)の直線偏光に対しては回
折させるホログラムとして働き、これと直角な方向(YP方向とする)の直線偏
光光に対しては回折を起こさないという性質を持つ。放射光源2は本実施例にお
いては直線偏光の光源を用い、偏光方向はXP方向に設定する。放射光源2から
出射した光ビームはホログラム173を透過し(往路)、λ/4板15によって
円偏光の光ビームになり、ホログラムレンズ107で2つの焦点の光ビームに分
けられて、さらに、情報媒体5または51によって反射される際に円偏光の回転
方向が逆転し、再びλ/4板15に入射して初めとは直角方向(YP方向)の直
線偏光になるため、復路においてはホログラム173によって回折され(復路)
、光検出器274に入射する。光検出器の出力を演算することによって、前述の
実施例と同様にサーボ信号や情報信号を得ることができる。本実施例は以下のよ
うな効果を有している。1.ホログラムレンズを用いているため、ただ1つの光
ヘ ッド装置を用いて2種類の基板厚の情報媒体に対し情報の記録再生を行うことが
できる。2.往路では回折を受けず、復路では回折するため、光の利用効率が高
く、放射光源の出射パワーが低くてもS/N比の高いサーボ信号や情報信号を得
ることができる。3.ビームスプリッターを用いなくても良い構成であり、光ヘ
ッド装置の小型化軽量化、低コスト化を実現できる。4.ビームスプリッターを
用なくても良い構成であり、光学部品がほとんど1本の光軸上に並んでいる(立
ち上げミラーを用いて光軸を曲げる場合も分岐はせず、光軸はやはりほぼ1本で
ある)ため、温度変化、経時変化に対して安定に動作する光ヘッド装置を得るこ
とができる。5.復路ではホログラム173の透過光は不要であるため回折効率
を高くし、透過率をほとんど0に設計しても構わない。透過率をほぼ0に設計す
る事により、ホログラム173と1/4波長板15は光源2への戻り光をなくす
るアイソレーターの働きをするため、光源2として半導体レーザーを用いるとき
に、戻り光がほとんど活性層内に入らない。従って、戻り光による半導体レーザ
ーの雑音の問題を回避できる。 【0106】 なお、本実施例における光検出器274は放射光源2と近接して配置すること
が可能であるため図41に示すような構成にすることにより相対位置精度を容易
に高精度にでき、製造工程の組立コストを低くすることができるという効果があ
る。また、より一層、光ヘッド装置の小型化軽量化、低コスト化を実現できると
いう効果がある。図41において2は放射光源、3は光ビーム、274は光検出
器である。光検出器274aと光検出器274bを1個の光検出器基板上に形成
する。そして光検出器274aと光検出器274bの間に凹部(切り欠き部)を
設け、図41に示したようにミラー7aを設け、放射光源2をハイブリッドに設
置する。本実施例では、光検出器274aと光検出器274bを1個の光検出器
基板上に形成するので光検出器274aと光検出器274bの相対位置を、集積
回路の作製工程によって容易にμmオーダーの高精度に設定できるという効果が
ある。さらに、図41のハイブリッド素子と外部との電気的な接続のために結線
が必要であるが、この結線を接続する面が、本実施例ではすべて図41のX3・
Y3平面になるので、結線用のワイヤを近づけてくる方向が共通になり自動組立
が 容易になるという効果がある。さらに組立時の基準線もX3・Y3平面上に設け
るだけでよいので、光検出器274aと光検出器274bと放射光源2の相対位
置を容易に高精度に設定できるという効果がある。 【0107】 本実施例は偏光異方性ホログラムを用いる構成を例示して説明したが、放射光
源2の光量が十分である場合などは、偏光異方性ホログラム173に代えて格子
ピッチの小さなホログラムや、ブレーズ化ホログラムを用いても、やはり、以下
のような効果を得ることができる。1.ホログラムレンズを用いているため、た
だ1つの光ヘッド装置を用いて2種類の基板厚の情報媒体に対し情報の記録再生
を行うことができる。2.ビームスプリッターを用いなくても良い構成であり、
光ヘッド装置の小型化軽量化、低コスト化を実現できる。3.ビームスプリッタ
ーを用いなくても良い構成であり、光学部品がほとんど1本の光軸上に並んでい
るため、温度変化、経時変化に対して安定に動作する光ヘッド装置を得ることが
できる。 【0108】 第14の実施例を図42を用いて説明する。図42において2aは直線偏光し
た光ビームを出射する放射光源、190は放射光源2aから出射する直線偏光し
た光ビーム3bを全反射しこれと直角方向の直線偏光した光ビームは全透過する
偏光分離膜、15はλ/4板である。本実施例ではホログラムレンズ107を具
備する点と、偏光分離膜190と1/4波長板15を用いる点と、反射型ホログ
ラム220を透明基板9の裏側に形成する点が特徴である。なお、ホログラムレ
ンズとしてはここでは第1の実施例として説明したホログラムレンズ107を用
いて説明するが、第2〜第5の実施例のいずれかにおいて説明したホログラムレ
ンズ108または111または109などでも良い。また第12の実施例におい
て示したようにホログラムレンズの外周部にノイズキャンセル用回折光発生領域
を設けることもできる。放射光源2aから出射した光ビーム3b(直線偏光した
レーザ光)は、透明基板9の放射光源2aに近い側(以後表側と呼ぶ)に形成さ
れた偏光分離膜190で全反射されてλ/4板の第1回目の透過を行う。そして
対物レンズ4に入射し、情報媒体5上に集光される。情報媒体5で反射した光ビ ームはもとの光路を逆にたどって、λ/4板の第2回目の透過を行いこれによっ
て光ビームの偏光方向は90°回転する。光ビームは偏光分離膜190を全透過
して、反射型ホログラム220に入射する。この反射型ホログラム220から生
じる復路の回折光68は偏光分離膜190を全透過して、光検出器78に入射す
る。光検出器78の出力を演算することによって、サーボ信号及び、情報信号を
得ることができる。ここで例示したようにコリメートレンズを用いると、反射膜
190へ入射する光ビームが平行光であるので反射率及び透過率が均一になって
、往路の反射光をより容易に情報媒体5上で回折限界まで集光できる。また、復
路の+1次回折光も均一になるためサーボ信号にオフセットがより生じにくくな
るという効果がある。また、以下のような効果もある、1.ホログラムレンズを
用いているため、ただ1つの光ヘッド装置を用いて2種類の基板厚の情報媒体に
対し情報の記録再生を行うことができる。2.往路では回折を受けず、復路では
回折するため、光の利用効率が高く、放射光源の出射パワーが低くてもS/N比
の高いサーボ信号や情報信号を得ることができる。3.ビームスプリッターと立
ち上げミラーを兼用しているので、光ヘッド装置の小型化軽量化、低コスト化を
実現できる。4.光学部品がほとんど1本の光軸上に並んでいるため、温度変化
、経時変化に対して安定に動作する光ヘッド装置を得ることができる。5.偏光
分離膜190と1/4波長板15は光源2aへの戻り光をなくするアイソレータ
ーの働きをするため、光源2aとして半導体レーザーを用いるときに、戻り光が
ほとんど活性層内に入らない。従って、戻り光による半導体レーザーの雑音の問
題を回避できる。 【0109】 なお、反射型ホログラム220をブレーズ化する事により、+1次回折光の回
折効率を1に近づけて、光量の損失なしに+1次回折光のみを用いて信号検出を
行うことができる。+1次回折光を用いて信号検出を行うと、信号検出用の回折
光の収差をホログラム220で補償できるので安定なサーボ信号検出を行うこと
ができるという効果を得ることも可能である。また、コリメートレンズを放射光
源と透明基板の間に挿入する構成を例示して説明したが、コリメートレンズを省
いた構成も可能であり、この場合においても上記と同様の効果が得られる。 【0110】 さらにまた、光源2aの光量が十分である場合には、偏光分離膜190の代わ
りに反射率が1/3程度の反射膜を用い、1/4波長板15を省くことも可能で
ある。この場合も、以下のような効果がある、1.ホログラムレンズを用いてい
るため、ただ1つの光ヘッド装置を用いて2種類の基板厚の情報媒体に対し情報
の記録再生を行うことができる。2.ビームスプリッターと立ち上げミラーを兼
用しているので、光ヘッド装置の小型化軽量化、低コスト化を実現できる。3.
光学部品がほとんど1本の光軸上に並んでいるため、温度変化、経時変化に対し
て安定に動作する光ヘッド装置を得ることができる。 【0111】 本発明の上記実施例により例えば、CDなどの基板の厚みt1(約1.2mm
)の在来の光ディスクと、高密度光ディスク(情報媒体)などの基板の厚みt2
(0.4mm〜0.8mm程度)の次世代の光ディスクの両方を1台の光ヘッド
装置によって記録再生できるが、実際に記録再生を行う際には、記録再生を行お
うとしている光ディスクの基板の厚みがt1なのかt2なのかを判断する必要が
ある。そのためには光ディスクに、厚みを判別するための判別情報を記録してお
くと便利である。CDなどの基板の厚みt1(約1.2mm)の在来の光ディス
クにはこのような判別情報は記録されていないので、当然、将来商品化される高
密度光ディスクなどの基板の厚みt2(0.4mm〜0.8mm程度)の次世代
の光ディスクに判別情報を書き込むことが望ましい。そこで、このような判別情
報の書き込み方についての発明の実施例を図43(第15の実施例)と図44(
第16の実施例)に示す。 【0112】 図43は第15の実施例の高密度光ディスクである。図43において52は高
密度の光ディスク(情報媒体)、55は高密度の記録ピット、55aはCD程度
の記録密度のピットであり、厚みを判別するため、この光ディスクの大半の部分
では基板の厚みがt2であることを判別できる情報を持っている。そして、ピッ
ト55のある部分、または、記録可能な部分は基板の厚みはt2(0.4mm〜
0.8mm程度)であるが、図43に示したようにピット55aの形成されてい る領域は基板の厚みはt1(約1.2mm)にする。この実施例の光ディスクを
記録再生する際には初めに基板の厚みt1の部分を基板の厚みt1に対応した焦
点制御を行って再生し、基板の厚みがt2であるという情報を認識したら、自動
的に基板の厚みt2に対応した焦点制御を行うことができるという効果がある。
当然、初めに基板の厚みt1の部分を基板の厚みt1に対応した焦点制御を行っ
て再生し、基板の厚みがt2であるという情報がなければ、そのまま基板の厚み
t1に対応した焦点制御を行って再生し続ければ良い。また、本実施例では、ピ
ット55aは余り大きくする必要がなく、記憶容量を消費しなくて済むという効
果もある。 【0113】 図44は第16の実施例の高密度光ディスクである。図44において52は高
密度の光ディスク(情報媒体)、55は高密度の記録ピット、56はCDよりも
記録密度の低いすなわち面積の大きなピットであり、厚みを判別するため、この
光ディスクの大半の部分では基板の厚みがt2であることを判別できる情報を持
っている。そして基板の厚みは、ピットのあるところや記録可能なところは、情
報媒体51全面に渡ってt2(0.4mm〜0.8mm程度)である。本実施例
の光ディスクを記録再生する際には初めに基板の厚みt1の部分を基板の厚みt
1に対応した焦点制御を行って再生する。当然大きな収差が発生するが、記録密
度が非常に低いため記録を再生することができる。そして、基板の厚みがt2で
あるという情報を認識したら、自動的に基板の厚みt2に対応した焦点制御を行
うことができるという効果がある。当然、初めに基板の厚みt1の部分を基板の
厚みt1に対応した焦点制御を行って再生し、基板の厚みがt2であるという情
報がなければ、そのまま基板の厚みt1に対応した焦点制御を行って再生し続け
れば良い。また、本実施例では基板の厚みが一定であるため情報媒体の製造が容
易で安価にでき、また、情報媒体を薄くできるという効果もある。 【0114】 次に、第5〜第11の実施例までのいずれかの光ヘッド装置の様に2種の厚み
の基板の記録再生を可能な光ヘッド装置を有し、実際に記録再生を行う際に、記
録再生を行おうとしている光ディスクの基板の厚みがt1なのかt2なのかを自 動的に判断する機能を持つ光ディスク装置の発明を図45(第17の実施例)と
図46(第18の実施例)を用いて説明する。 【0115】 図45は第17の実施例である光ディスク装置の説明を行うためのチャート図
である。本実施例の光ディスク装置は第5〜第11の実施例までのいずれかの光
ヘッド装置の様に2種の厚みの基板の記録再生を可能な光ヘッド装置と、前記光
ヘッドの送り機構などの移動手段と、情報媒体を回転させるスピンドルモーター
などの回転手段、を有する。そして、本発明の光ディスク装置に光ディスク(情
報媒体)をセットし、光ディスクが前記回転手段によって回転を始めると、まず
第15の実施例や第16の実施例で基板の厚みを判別する情報を記録した位置、
例えば最内周などに前記移動手段によって光ヘッド装置を動かし、次に、基板の
厚みt1に対応した焦点(フォーカス)制御を行う。そしてトラッキング制御を
行って情報信号を検出し、基板の厚みがt2であるという情報を認識したら、自
動的に基板の厚みt2に対応した焦点制御を行う。また、基板の厚みがt2であ
るという情報がなければ、そのまま基板の厚みt1に対応した焦点制御を行って
再生し続ける。本実施例により高密度光ディスクが第15の実施例や第16の実
施例である限り、迅速に且つ極めて正確に基板の厚みを判断することができ、2
種の厚みの基板の記録再生を安定に行うことができるという効果を有する。 【0116】 図46は第18の実施例である光ディスク装置の説明を行うためのチャート図
である。本実施例の光ディスク装置は第5〜第11の実施例までのいずれかの光
ヘッド装置の様に2種の厚みの基板の記録再生を可能な光ヘッド装置と、前記光
ヘッドの送り機構などの移動手段と、情報媒体を回転させるスピンドルモーター
などの回転手段、を有する。そして、本発明の光ディスク装置に光ディスク(情
報媒体)をセットし、光ディスクが前記回転手段によって回転を始めると、まず
情報信号が確実に存在する位置、例えば最内周などに前記移動手段によって光ヘ
ッドを動かし、次に、基板の厚みt1に対応した焦点(フォーカス)制御を行う
。そしてトラッキング制御を行って情報信号を検出し、情報信号の振幅が一定値
以上得られなかった場合には、自動的に基板の厚みt2に対応した焦点制御を行
う。 また、情報信号の振幅が一定値以上得られた場合には、そのまま基板の厚みt1
に対応した焦点制御を行って再生し続ける。本実施例により高密度光ディスクが
第15の実施例や第16の実施例でなくても、基板の厚みを判断することができ
、2種の厚みの基板の記録再生を安定に行うことができるという効果を有する。 【0117】 第19の実施例として2つの焦点位置を持つ2焦点顕微鏡用レンズ及びこの顕
微鏡レンズを用いた2焦点顕微鏡について、図47を用いて説明する。図47に
おいて4107は+1次(またはN次:Nは0でない整数)と0次の回折効率(
すなわち透過率)がそれぞれ十分な大きさを持つホログラムレンズ、410と4
11はレンズ、420はこれらの構成部品よりなる顕微鏡用レンズを保持する鏡
筒である。本実施例では、基本的には第1〜第5の実施例で示した2焦点レンズ
と同様の構成で、顕微鏡用のレンズを構成する。ホログラムレンズも、第1〜第
5の実施例と同様に、格子パターンは同心円状であり、その中心すなわち光軸は
レンズ410、420と組立誤差内で一致している。ホログラムレンズ4107
の+1次回折光の回折効率は100%未満であり、透過光(0次回折光)も充分
な強度を有するように設計する。このためには、例えばホログラムレンズ410
7を図47に示したように凹凸形状によって作製する場合には(レリーフ型)凹
凸の高さhをh<λ/(n−1)というように、より小さくする、すなわち格子
部で光ビームに与える位相変化の振幅量を2πよりも小さくすることによって容
易に実現できる。ここでλは光ビーム3の波長、nは透明基板9の屈折率である
。このようにホログラムレンズ4107のどの位置においても透過光が充分な強
度を持つようにすることによって、 図47の点f2から発散する光(図47では実線)がホログラムレンズ4107
を透過する光と、点f1から発散する光(図47では波線)がホログラムレンズ
4107で回折された光が、共に十分な光量を有し、かつ、ホログラムレンズ4
107通過後は同一の光路をたどる。したがって、点f1と点f2に対して、同
時に焦点を合わせることができ、平面PL1内と平面PL2内の像を同時に観察
できるという効果を備えた顕微鏡用レンズを実現できる。 【0118】 さらにホログラムレンズ4107は図1に示したホログラムレンズ107と同
様にブレーズ化することによって、2箇所に焦点合わせをする透過光と+1次回
折光の光量を大きくすることができ、明るい像を得ることができるという効果が
ある。 【0119】 また、図48に示すように透過光と回折光でそれぞれ異なる厚みの基板を通し
て像を観察する場合は、基板の厚みの違いによって生じる収差をホログラムレン
ズによって補正し、最良の像を観察できるようにすることができるという効果が
ある。これについては、第1の実施例において図1を用いて説明したとおりであ
る。すなわち、+1次回折光は基板を通った光の収差補正を施されている。この
ような収差補正作用を有するホログラムレンズの設計方法は、例えば、集光スポ
ットf1から発散する球面波が基板を透過後、レンズ410を透過した光と、点
f2から発散した光がレンズ410を透過した光の、ホログラムレンズ4107
上の干渉パターンを計算すればよい。そしてコンピューター・ジェネレイティッ
ド・ホログラム(CGH)の手法などによって容易にホログラムレンズ4107
を作製できる。 【0120】 さらに、鏡筒420を図47に示したように内側の鏡筒420aと外側の鏡筒
42bからなる構成とするなどして、光軸方向に可変長にすることによって2つ
の焦点面であるPL1とPL2の間隔をかえたり、これらの間に入る基板厚が変
わったときに調整することができるという効果を得ることができる。 【0121】 さらに、上記において説明した顕微鏡レンズと接眼レンズ412を組み合わせ
ることによって、光軸方向の位置の異なる2平面PL1、PL2上の鮮明な像を
同時に観察することができるという効果を有する顕微鏡を構成できる。図47の
点f2から発散する光(図47では実線)がホログラムレンズ4107を透過す
る光と、点f1から発散する光(図47では波線)がホログラムレンズ4107
で回折された光が同一の光路をたどりレンズ411によって点f3に集光される
。点f3の存在する平面PL3の像を接眼レンズ412によってさらに拡大して
P L1面とPL2面を同時に肉眼で観察することができる。なお、レンズ411を
省略した構成も可能である。また、平面PL3にCCDカメラなどの撮像面を配
置することによりPL1面とPL2面を同時にカメラで観察、撮影する構成とす
る事も可能である。 【0122】 第20の実施例として本発明の2焦点顕微鏡用レンズまたはこの顕微鏡レンズ
を用いた2焦点顕微鏡を用いた露光装置について図48を用いて説明する。半導
体上に微細な回路を形成する工程などにおいて、半導体などの試料上に光感光性
の材料を塗布してフォトマスクを通して露光する工程が必須である。本実施例は
この露光工程において用いる露光装置である。図48において、432はフォト
マスク431は試料、431bは試料の表面であり、光感光性の材料を塗布して
ある場合もあるが図48では省略している。また、414は第19の実施例で説
明した2焦点顕微鏡レンズ、415は第19の実施例で説明した2焦点顕微鏡、
430は顕微鏡用の光源でありその波長は試料431において十分な透過率を持
つ波長のものを用いる。露光器装置には当然露光用光源やシャッターなどを含む
露光手段が必要であり本実施例でも露光手段を備えているが、図48では省略し
ている。また、フォトマスク432と試料431との位置合わせを行うための位
置合わせ手段も本実施例は備えているが、図48では省略している。本実施例は
、予め試料431の裏面431aに所定のパターンを形成し、このパターンとフ
ォトマスク432の相対位置を高精度で合わせて表面431bにフォトマスク面
432aのパターンを転写する事ができるという効果を有する。試料431の裏
面431aに半導体回路などのパターンが予め形成されているときに、このパタ
ーンとフォトマスク432の相対位置を合わせるためには、従来は低倍率の焦点
深度の深い顕微鏡で試料431の裏面431aとフォトマスク面432aを同時
に観察して位置合わせを行っていた。しかし、低倍率の顕微鏡しか使用できない
ため5μm以下の精度で位置合わせを行うことが不可能であった。本発明の露光
装置ではさきに説明した2焦点の顕微鏡を用いるので、焦点深度を深くする必要
がなく、高倍率の顕微鏡を用いることができ、裏面431aとフォトマスク面4
32aを同時に高倍率で観察して位置合わせを行い、5μm以下の高精度で試料
431 の裏面431aのパターンとフォトマスク432のフォトマスク面432aの相
対位置を合わせることができるという効果を有する。 【0123】 【発明の効果】 以上に述べたことから明らかなように、本発明では以下のような効果が得られ
る (1)入射光の一部を回折するホログラムと対物レンズを組み合わせることによ
って異なる基板厚(t1とt2)の光ディスク(情報媒体)上にそれぞれ回折限
界にまで集光される集光スポットを形成する事のできる2焦点レンズを実現でき
るという効果を有する。ホログラムレンズの回折効率は100%未満であり、光
ビームの透過光(0次回折光)も充分な強度を有するホログラムレンズと対物レ
ンズを組み合わせて用いることによって、透過光の形成する集光ビームのサイド
ローブを低く抑えることができるという効果も有する。さらにホログラムレンズ
はブレーズ化することによって2焦点の光ビームを形成する透過光と+1次回折
光の光量和を大きくすることができ、光の利用効率を高くできるという効果があ
る。 (2)ホログラムレンズを凸レンズとして用いる実施例では、色収差が発生しな
くなるという効果がある。 (3)本発明の2焦点レンズを用いて光ヘッド装置を構成し、 波面変換手段も光検出器も単一のものを共通に用いることにより、少ない部品
点数で小型、軽量、低コストの光ヘッド装置でありながら、異なる基板の厚みの
光ディスクの記録再生を一つの光ヘッド装置で行うことができるという効果を有
する。 【0124】 または、本発明の2焦点レンズを用いて光ヘッド装置を構成し、波面変換手段
と光検出器を2組用いることにより、 CDなど基板厚の厚い(t1)光ディスクは再生のみ行い、基板厚の薄い(t
2)高密度光ディスクでは記録再生を行う光ディスク装置では、光の利用効率を
高くすることができるので、S/N比の高い信号を得られ、安定な光ヘッド装置 を得られるという効果がある。 (4)高密度のピットのある部分、または、記録可能な部分は基板の厚みはt2
(0.4mm〜0.8mm程度)であるが、厚みを判別するためこの光ディスク
の大半の部分では基板の厚みがt2であることを判別できる情報を持つピットの
形成されている領域の基板の厚みはt1(約1.2mm)にする。これによって
、初めに基板の厚みt1の部分を基板の厚みt1に対応した焦点制御を行って再
生し、基板の厚みがt2であるという情報を認識したら、自動的に基板の厚みt
2に対応した焦点制御を行うことができるという効果がある。 (5)基板の厚みがt2であることを判別できる情報を持っている、CDよりも
記録密度の低いすなわち大きなピットを光ディスクの一部に書き込んであり、基
板の厚みは、ピットのあるところや記録可能なところは、情報媒体全面に渡って
t2(0.4mm〜0.8mm程度)とする。この光ディスクを記録再生する際
には初めに基板の厚みt1の部分を基板の厚みt1に対応した焦点制御を行って
再生する。当然大きな収差が発生するが、記録密度が非常に低いため記録を再生
することができる。そして、基板の厚みがt2であるという情報を認識したら、
自動的に基板の厚みt2に対応した焦点制御を行うことができるという効果があ
る。当然、初めに基板の厚みt1の部分を基板の厚みt1に対応した焦点制御を
行って再生し、基板の厚みがt2であるという情報がなければ、そのまま基板の
厚みt1に対応した焦点制御を行って再生し続ければ良い。また、基板の厚みが
一定であるため情報媒体の製造が容易で安価にでき、また、情報媒体を薄くでき
るという効果がある。 (6)光ディスク装置に、基板の厚みを判別する情報を記録した位置、例えば最
内周などに光ヘッドを動かして情報信号を検出し、基板の厚みがt2であるとい
う情報を認識したら、自動的に基板の厚みt2に対応した焦点制御を行い、また
、基板の厚みがt2であるという情報がなければ、そのまま基板の厚みt1に対
応した焦点制御を行って再生し続けるという手段をもたせる。高密度光ディスク
が本発明の実施例のものである限り、迅速に且つ極めて正確に基板の厚みを判断
することができ、2種の厚みの基板の光ディスクの記録再生を安定に行うことが
できるという効果を有する。 (7)光ディスク装置において、例えば最内周などに光ヘッドを動かし、次に、
基板の厚みt1に対応した焦点制御を行う。そしてトラッキング制御を行って情
報信号を検出し、情報信号の振幅が一定値以上得られなかった場合には、自動的
に基板の厚みt2に対応した焦点制御を行う。また、情報信号の振幅が一定値以
上得られた場合には、そのまま基板の厚みt1に対応した焦点制御を行って再生
し続ける。これによりすべての光ディスクの、基板の厚みを判断することができ
、2種の厚みの基板の光ディスクの記録再生を安定に行うことができるという効
果を有する。 (8)本発明の顕微鏡用のレンズは、透過光も回折光も共に充分な強度を持つホ
ログラムレンズを用いているので、2つの焦点面に対して、同時に焦点を合わせ
ることができ、2つの平面内の像を同時に観察できるという効果を備える。 【0125】 さらにホログラムレンズをブレーズ化することによって、2箇所に焦点合わせ
をする透過光と+1次回折光の光量を大きくすることができ、明るい像を得るこ
とができるという効果がある。 【0126】 また、透過光と回折光でそれぞれ異なる厚みの基板を通して像を観察する場合
は、基板の厚みの違いによって生じる収差をホログラムレンズによって補正し、
最良の像を観察できるようにすることができるという効果がある。 【0127】 さらに、本発明の顕微鏡レンズと接眼レンズを組み合わせることによって、光
軸方向の位置の異なる2平面上の鮮明な像を同時に観察することができるという
効果を有する顕微鏡を構成できる。 (9)本発明の2焦点顕微鏡用レンズまたはこの顕微鏡レンズを用いた2焦点顕
微鏡を用いた露光装置は、予め試料の裏面に所定のパターンを形成し、このパタ
ーンとフォトマスクの相対位置を高精度で合わせて表面にパターンを転写する事
ができるという効果を有する。本発明の露光装置では2焦点の顕微鏡を用いるの
で、焦点深度を深くする必要がなく、高倍率の顕微鏡を用いることができ、裏面
と表面を同時に高倍率で観察して位置合わせを行い、5μm以下の高精度で試料
の 裏面のパターンとフォトマスクの相対位置を合わせることができるという効果を
有する。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の第1の実施例の複合対物レンズの概略断面図である。 【図2】 本発明の第1の実施例のホログラムレンズのホログラムパターンを表す平面図
である。 【図3】 情報媒体上での集光スポットの光量分布を説明する為に用いる説明図である。 【図4】 本発明の第1の実施例のホログラムレンズの概略断面図である。 【図5】 本発明の第2の実施例に用いるホログラムレンズの一部分の概略断面図である
。 【図6】 本発明の第2の実施例の複合対物レンズの概略断面図である。 【図7】 本発明の実施例におけるホログラムから得られる0次回折光(透過光)の光量
分布を説明するための概略断面図である。 【図8】 本発明の実施例におけるホログラムから得られる0次回折光(透過光)と回折
光の光量分布を説明するための概略断面図である。 【図9】 本発明の実施例のホログラムレンズのホログラムパターンを表す平面図である
。 【図10】 本発明の第3の実施例の複合対物レンズの概略断面図である。 【図11】 本発明の第3の実施例におけるホログラムから得られる0次回折光(透過光)
と回折光の光量分布を説明するための概略断面図である。 【図12】 本発明の第5の実施例の複合対物レンズの概略断面図である。 【図13】 本発明の第6の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図14】 本発明の第6の実施例と第7の実施例と第10の実施例の光ヘッド装置に用い
るホログラムのホログラムパターンを表す平面図である。 【図15】 本発明の第6の実施例と第7の実施例と第10の実施例の光ヘッド装置に用い
るホログラムから発生する回折光と光検出器の関係を表す概略断面図である。 【図16】 本発明の第6〜第11の実施例の光ヘッド装置に用いる光検出器上での回折光
の様子を説明するための平面図である。 【図17】 本発明の第6〜第11の実施例の光ヘッド装置に用いる光検出器を示す平面図
である。 【図18】 本発明の第6の実施例と第7の実施例と第9の実施例と第10の実施例の光ヘ
ッド装置の要部(ホログラムパターンと光検出器)の概略斜視図である。 【図19】 本発明の第6の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図20】 本発明の第6〜第11の実施例の光ヘッド装置に用いる光検出器及び光検出器
上での回折光の様子を説明するための平面図である。 【図21】 本発明の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図22】 本発明の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図23】 本発明の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図24】 本発明の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図25】 本発明の実施例の光ヘッド装置に用いる光検出器及び光検出器上での回折光の
様子を説明するための平面図である。 【図26】 本発明の実施例の光ヘッド装置において得られるフォーカスエラー信号の一例
を示すの概略説明図である。 【図27】 本発明の第7の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図28】 本発明の第8の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図29】 本発明の第8の実施例と第11の実施例の光ヘッド装置に用いるホログラムの
ホログラムパターンを表す平面図である。 【図30】 本発明の第9の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図31】 本発明の第9の実施例の光ヘッド装置に用いるホログラムのホログラムパター
ンを表す平面図である。 【図32】 本発明の第9の実施例の光ヘッド装置に用いる光検出器及び光検出器上での回
折光の様子を説明するための平面図である。 【図33】 本発明の第10の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図34】 本発明の第11の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図35】 本発明の第12の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図36】 本発明の第12の実施例の光ヘッド装置に用いるホログラムのホログラムパタ
ーンを表す平面図である。 【図37】 本発明の第12の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図38】 本発明の第12の実施例の光ヘッド装置に用いるホログラムのホログラムパタ
ーンを表す平面図である。 【図39】 本発明の第12の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図40】 本発明の第13の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図41】 本発明の第13の実施例と第14の実施例の光ヘッド装置の要部(放射光源と
光検出器)の概略斜視図である。 【図42】 本発明の第14の実施例の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図43】 本発明の第15の実施例の情報媒体(光ディスク)の概略斜視図(一部断面図
) 【図44】 本発明の第16の実施例の情報媒体(光ディスク)の概略斜視図(一部断面図
) 【図45】 本発明の第17の実施例の光ディスク装置の機能を示す説明図である。 【図46】 本発明の第18の実施例の光ディスク装置の機能を示す説明図である。 【図47】 本発明の第19の実施例の顕微鏡用対物レンズ及び顕微鏡の概略断面図である
。 【図48】 本発明の第20の実施例の露光器の概略断面図である。 【図49】 従来の光ヘッド装置の概略断面図である。 【図50】 従来例、及び本発明の第4の実施例の複合対物レンズの概略断面図である。 【図51】 従来の課題を説明するために用いる線図的説明図である。 【符号の説明】 2 放射光源 3 光ビーム 4 対物レンズ 5、51 情報媒体 7、71 光検出器 36 ビームスプリッター 107、108、109、111 ホログラムレンズ 110 駆動手段 121 収束レンズ 122 コリメートレンズ 123 コリメートレンズ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】一組の屈折型対物レンズとホログラムレンズの組み合わせからな
    る対物レンズであって、前記ホログラムレンズの格子パターンは同心円状の格子
    パターンを含み、前記ホログラムレンズは位相型の回折素子であり、前記ホログ
    ラムレンズによって与えられる位相変調の振幅が2πラジアン未満であり、前記
    ホログラムレンズは、前記対物レンズの開口に対応する部分の一部に同心円状の
    格子パターンが形成されており、前記ホログラムを形成したホログラムレンズ基
    板の他の部分は格子パターンがない部分も存在することを特徴とする対物レンズ
    。 【請求項2】請求項1に記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズ基板の格子パターンがない部分の位相が、格子パターン部の位
    相の平均値とほぼ一致することを特徴とする対物レンズ。 【請求項3】出射光が所定の厚みの基板を通して収束する屈折型対物レンズと
    ホログラムの組み合わせからなる対物レンズであって、 前記ホログラムレンズは位相型の回折素子であり、前記ホログラムレンズは異な
    る次数の回折光を発生し、前記対物レンズに対して同一の側に少なくとも2個の
    焦点位置を有し、それぞれの前記焦点は各々厚みが異なる前記基板を透過して収
    束するように設計されている対物レンズ。 【請求項4】請求項1または2に記載の対物レンズであって、 前記対物レンズに対して同一の側に少なくとも2個の焦点位置を有し、それぞれ
    の焦点は基板表面から異なる厚さの位置にある面上に収束するように設計されて
    いることを特徴とする対物レンズ。 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の対物レンズであって、 屈折型対物レンズはホログラムレンズの透過光を基板表面から厚さt2の情報記
    録面上に光ビームを集光できるように設計されており、前記ホログラムレンズは
    前記ホログラムレンズから回折する回折光が前記屈折型レンズを透過すると基板
    表面から厚さt1の情報記録面上に光ビームを集光できるように設計されており
    、t2<t1であることを特徴とする対物レンズ。 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズの格子パターンは同心円状の格子パターンを含み、前記同心円
    状の格子パターンの外周部の位相変調量が内周部の位相変調量よりも小さいこと
    を特徴とする対物レンズ。 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズの格子パターンは同心円状の格子パターンを含み、前記同心円
    状の格子パターンの各ピッチ内の位相変化量は4段の階段状に変化し、格子ピッ
    チに対する最高段と最低段の幅の割合が同心円状の格子パターンの外周部ほど小
    さくなることを特徴とする対物レンズ。 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズの格子パターンは同心円状の格子パターンを含み、前記同心円
    状の格子パターン内周部の各ピッチ内の位相変化量は4段の階段状に変化し、各
    ピッチ内の位相変化量が4段の階段状に変化する部分は、格子ピッチに対する最
    高段と最低段の幅の割合が同心円状の格子パターンの外周部ほど小さくなり、同
    心円状の格子パターンの各ピッチ内の位相変化量が4段の階段状に変化する部分
    よりも外周部では、各ピッチ内の位相変化量が、前記4段の最低段とその次の低
    さの段差からなる2段の階段状であり、前記2段の幅が同心円状の格子パターン
    の外周部ほど互いに大きく異なることを特徴とする対物レンズ。 【請求項9】請求項4に記載の対物レンズであって、 屈折型対物レンズはホログラムレンズの透過光を基板表面から厚さt1の情報記
    録面上に光ビームを集光できるように設計されており、前記ホログラムレンズは
    前記ホログラムレンズから回折する回折光が前記屈折型レンズを透過すると基板
    表面から厚さt2の情報記録面上に光ビームを集光できるように設計されており
    、t2<t1であることを特徴とする対物レンズ。 【請求項10】請求項4または9に記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズの同心円状の格子パターンの各ピッチ内の位相変化量は4段の
    階段状に変化し、格子ピッチに対する最高段と最低段の幅の割合が同心円状の格
    子パターンの内周部ほど小さくなることを特徴とする対物レンズ。 【請求項11】請求項4、9または10に記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズの同心円状の格子パターン内周部の各ピッチ内の位相変化量は
    4段の階段状に変化し、各ピッチ内の位相変化量が4段の階段状に変化する部分
    は、格子ピッチに対する最高段と最低段の幅の割合が同心円状の格子パターンの
    内周部ほど小さくなり、同心円状の格子パターンの各ピッチ内の位相変化量が4
    段の階段状に変化する部分よりも内周部では、各ピッチ内の位相変化量が、前記
    4段の最低段とその次の低さの段差からなる2段の階段状であり、前記2段の幅
    が同心円状の格子パターンの内周部ほど互いに大きく異なることを特徴とする対
    物レンズ。 【請求項12】請求項1、2、4〜11のいずれかに記載の対物レンズであっ
    て、 屈折型対物レンズとホログラムレンズの相対位置を固定したことを特徴とする対
    物レンズ。 【請求項13】請求項12に記載の対物レンズであって、 屈折型対物レンズ表面にホログラムレンズを作製したことを特徴とする対物レン
    ズ。 【請求項14】請求項1、2、4〜12のいずれかに記載の対物レンズであっ
    て、 ホログラムレンズは平面上に形成されており、屈折型対物レンズの光軸と前記ホ
    ログラムレンズ平面の法線が平行ではないことを特徴とする対物レンズ。 【請求項15】請求項1、2、4〜14のいずれかに記載の対物レンズであっ
    て、 前記ホログラムレンズの格子パターンは同心円状の格子パターンを含み、前記ホ
    ログラムレンズは位相型の回折素子、または前記ホログラムレンズはレリーフ型
    の素子であり、前記ホログラムレンズを構成する材料の波長λにおける屈折率を
    n(λ)、光源波長λ=λ0としたときに、前記ホログラムレンズの凹凸形状の高
    さHを、H<λ0/(n(λ0)−1)とすることによって、前記ホログラムレン
    ズによって与えられる位相変調の振幅を2πラジアン未満にすることを特徴とす
    る対物レンズ。 【請求項16】請求項15に記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズの格子パターン部の位相変調量の形状は階段状の形状であるこ
    とを特徴とする対物レンズ。 【請求項17】請求項16に記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズは対物レンズの開口に対応する部分の一部に同心円状の格子パ
    ターンが形成されており、前記ホログラムレンズ基板の他の部分は格子パターン
    がない部分も存在し、ホログラムレンズ基板の格子パターンがない部分の表面が
    、ホログラムレンズの格子部の位相変化量の形状は階段の段差中、光軸方向に対
    して最高位置でも最低位置でもないいずれかの段差と同じ高さであることを特徴
    とする対物レンズ。 【請求項18】請求項1または4に記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズは液晶セルによって構成される位相型の回折素子であることを
    特徴とする対物レンズ。 【請求項19】請求項1または4に記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズは複屈折性材料からなる基板上に形成される位相型の回折素子
    であることを特徴とする対物レンズ。 【請求項20】請求項1または4に記載の対物レンズであって、 ホログラムレンズは場所によって回折効率が異なることを特徴とする対物レンズ
    。 【請求項21】請求項4、9、10、11のいずれかに記載の対物レンズであ
    って、 ホログラムレンズの同心円状の格子パターンの内周部の位相変調量が外周部の位
    相変調量よりも小さいことを特徴とする対物レンズ。 【請求項22】請求項1〜請求項21のいずれかに記載の対物レンズと、放射
    光源を具備し、前記放射光源から出射する光ビームのファーフィールドパターン
    は外周部ほど光強度が小さくて、前記対物レンズの構成要素である屈折型対物レ
    ンズの開口内に、前記光ビームの中心部の光強度に比べて半分以下の光強度にな
    る外周部まで、前記対物レンズの構成要素である屈折型対物レンズの開口内に取
    り込むことを特徴とする集光光学系。 【請求項23】放射光源と、前記光源から出射される光ビームを受け情報媒体
    上へ微小スポットに収束する集光光学系と、前記情報媒体で反射、回折した光ビ ームを受けてその光量に応じて電気信号を出力する光検出器からなる光ヘッド装
    置であって、 前記情報媒体近くに配置された、前記集光光学系を構成する対物レンズは請求項
    1〜請求項21のいずれかに記載の対物レンズであることを特徴とする光ヘッド
    装置。 【請求項24】請求項23の光ヘッド装置であって、 放射光源から出射する光ビームのファーフィールドパターンは外周部ほど光強度
    が小さくて、対物レンズの構成要素である屈折型対物レンズの開口内に、前記放
    射光源から出射する前記光ビームの中心部の光強度に比べて半分以下の光強度に
    なる外周部まで、前記対物レンズの構成要素である屈折型対物レンズの開口内に
    取り込むことを特徴とする集光光学系を具備することを特徴とする光ヘッド装置
    。 【請求項25】請求項23〜請求項24のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 サーボ信号検出用検出器の周辺部にさらに光検出器を形成することを特徴とする
    光ヘッド装置。 【請求項26】請求項23〜請求項25のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 波面変換手段と光検出器を唯一組のみを備えることを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項27】請求項23〜請求項25のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 情報媒体で反射、回折した光ビームを放射光源の出射点とは異なる少なくとも2
    方向に分岐するビームスプリッターを具備し、波面変換手段と光検出器を少なく
    とも2組を具備することを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項28】請求項23〜請求項25のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 情報媒体で反射、回折した光ビームの一部分を放射光源の出射点とは異なる方向
    に全反射し、残りを全透過するビームスプリッターを具備し、波面変換手段と光
    検出器を少なくとも2組を具備することを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項29】請求項23〜請求項28のいずれかに記載の光ヘッド装置であ って、 波面変換手段は非点収差を発生する手段であることを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項30】請求項23〜請求項28のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 波面変換手段は少なくとも2つの光ビームを発生する手段であり、前記2つの光
    ビームは所定の方向の1次元の焦点位置がそれぞれ光検出器の前側と後ろ側であ
    ることを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項31】請求項23〜請求項30のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 光検出器と放射光源が近接していることを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項32】請求項23〜請求項31のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 波面変換手段が偏光異方性ホログラムであることを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項33】請求項23〜請求項31のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 放射光源からの光ビームを反射して光軸を曲げる反射膜を具備し、 前記反射膜は透明基板上に作製されて光量の一部のみを反射し、 かつ、前記反射膜で反射した光ビームは集光光学系によって情報媒体上へ微小ス
    ポットに集光され、前記情報媒体で反射して前記反射膜を透過した光ビームを回
    折光として回折するホログラムが前記透明基板の前記反射膜と反対の面に反射型
    ホログラムとして形成されていることを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項34】請求項23〜請求項31のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 放射光源は、ほぼ直線偏光の光ビームを放射する放射光源であり、前記放射光源
    からの光ビームを全反射して光軸を曲げる偏光反射膜を具備し、 前記偏光反射膜は透明基板上に作製されて前記放射光源から出射する光ビームの
    偏光方向と直角方向の偏光ビームはほぼ全透過し、前記放射光源から出射する光
    ビームの偏光方向の偏光ビームはほぼ全反射し、 かつ、前記偏光反射膜で反射した光ビームを前記集光光学系によって情報媒体上 へ微小スポットに集光し、 前記情報媒体と前記透明基板の間に1/4波長板を具備し、 前記情報媒体で反射して前記反射膜を透過した光ビームのほとんどの光量を回折
    光として回折するホログラムが前記透明基板の前記偏光反射膜と反対の面に反射
    型ホログラムとして形成されていることを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項35】請求項23〜請求項31のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 放射光源は、ほぼ直線偏光の光ビームを放射する放射光源であり、前記放射光源
    からの光ビームを対物レンズに導く偏光ビームスプリッターを具備し、 前記偏光ビームスプリッターにより導かれた光ビームを情報媒体上に集光する請
    求項1〜21のいずれかに記載の対物レンズを具備し、 前記対物レンズのホログラムと屈折型レンズの間に前記光ビームを円偏光にする
    1/4波長板を含み、 前記情報媒体で反射され回転方向が反転した円偏光の光ビームが前記1/4波長
    板ではじめとは直交する方向の直線偏光となり、前記偏光ビームスプリッターに
    よって導かれる光ビームを受ける光検出器を具備することを特徴とする光ヘッド
    装置。 【請求項36】放射光源と、前記光源から出射される光ビームを受け情報媒体
    上へ微小スポットに収束する集光光学系と、前記情報媒体で反射、回折した光ビ
    ームを受けてその光量に応じて電気信号を出力する光検出器からなる光ヘッド装
    置であって、 前記情報媒体近くに配置された、前記集光光学系を構成する対物レンズは、一組
    の屈折型対物レンズとホログラムの組み合わせからなる対物レンズであって、前
    記ホログラムレンズの格子パターンは同心円状の格子パターンを含み、前記ホロ
    グラムレンズは位相型の回折素子であり、前記ホログラムレンズによって与えら
    れる位相変調の振幅が2πラジアン未満であり、 前記ホログラムレンズは前記対物レンズの開口に対応する部分の一部に同心円状
    の格子パターンが形成されており、前記ホログラムレンズの他の部分は同心円状
    の格子パターンがない部分も存在し、 ホログラムレンズの、同心円状の格子パターンがない部分に、非同心円状の格子
    パターンの回折領域を設けたことを特徴とする光ヘッド装置。 【請求項37】請求項23〜請求項35のいずれかに記載の光ヘッド装置であ
    って、 ホログラムレンズは対物レンズの開口に対応する部分の一部に同心円状の格子パ
    ターンが形成されており、前記ホログラムレンズ基板の他の部分は同心円状の格
    子パターンがない部分も存在し、ホログラムレンズ基板の、同心円状の格子パタ
    ーンがない部分に、非同心円状の格子パターンの回折領域を設けたことを特徴と
    する光ヘッド装置。 【請求項38】請求項1〜請求項21のいずれかに記載の対物レンズと、接眼
    レンズを具備した顕微鏡。 【請求項39】請求項1〜請求項21のいずれかに記載の対物レンズと、撮像
    手段を具備した顕微鏡。 【請求項40】請求項38または39に記載の顕微鏡と、前記顕微鏡用光源と
    、試料上に塗布した光感光性材料を露光するための露光用光源と露光手段と、フ
    ォトマスクと試料との位置合わせを行うための位置合わせ手段を具備した露光装
    置。

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