JP2532493Y2 - 噴射ガン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、ブラスト加工装置等に用いられる噴射ガ
ンに関する。

［考案の概要］ この考案は、ブラスト加工装置等に用いられる噴射ガ
ンにおいて、 先端に噴射口を有するノズルを複数に分割して構成す
ると共に、これら各ノズルを、上記噴射口の大きさを可
変させる方向に移動自在に設けたことにより、 上記噴射口の大きさを容易に可変させることができる
ようにしたものである。

［従来の技術］ 例えば、特開昭63−180476号公報にホーニング装置等
において使用される噴射ガンが開示されている。この噴
射ガンのガン本体に設けられた広角ノズルの先端には、
矩形の噴射口が形成されている。そして、この広角ノズ
ルの矩形の噴射口により被加工物の加工範囲の幅を、在
来の円形の噴射口を有するノズルよりも長くすることが
できるようになっている。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来の噴射ガンでは、広角ノズル
の噴射口の大きさが一定の大きさに決まっているので、
被加工物の加工範囲の幅等を変える場合には、噴射口の
大きさ（幅）の異なったノズルを別途容易しておいてそ
の都度交換しなければならず、作業が煩雑であった。

そこで、この考案は、ノズルの噴射口の大きさを容易
に可変させることができる噴射ガンを提供するものであ
る。

［課題を解決するための手段］ 噴射物を供給する供給管の開口端部に、先端に噴射口
を有するノズルを設けた噴射ガンにおいて、上記ノズル
を複数に分割構成してこれら各ノズルの相対向する絞り
面間で上記噴射口を形成する一方、上記供給管の開口端
部に軸受を設け、この軸受に上記各ノズルの対向面の一
部を摺動自在に設けて上記噴射口の大きさを可変自在に
してある。

［作用］ 分割された各ノズルを所定方向に移動させることによ
り、ノズルの先端の噴射口の大きさが簡単に変わる。こ
れにより、上記噴射口から噴射される砥粒等の微粒子の
流量，流速，噴射幅等が被加工物に最適なものに変えら
れて合わせられる。

［実施例］ 以下、この考案の一実施例を図面と共に詳述する。

第１〜４図において、１は噴射ガンであり、ブラスト
加工装置等に用いられるものである。この噴射ガン１
は、例えば流体としての圧縮空気と微粒子としての砥粒
の混合噴射物Ａを供給する供給管２の先端に設けられて
いる。即ち、この噴射ガン１は、中央部に上記供給管２
の先端のねじ部2aに螺着され、該供給管２に対して直交
する円柱状の軸受３と、この軸受３の周面3aに摺接する
左右に分割された一対のノズル4,4とを有している。

上記軸受３の下側の中央には上記供給管２の開口端部
2bが露出している。また、上記一対のノズル4,4は左右
対称の略直方体のブロック状に形成してあり、その対向
面の中央に上記軸受３の周面に摺接して摺動する周面4a
を形成してある。また、この各ノズル４の対向面の周面
（一部）4aから下方にかけて略テーパ状の絞り面4bをそ
れぞれ形成してあり、この各絞り面4bの下端間が矩形の
噴射口５になっている。また、上記各ノズル４の外周面
の下部には伸縮性のあるゴム，樹脂等から成る角筒状の
弾性体６で覆ってあり、各ノズル４の先端（下面）の中
央に上記噴射口５が形成されるようになっている。

さらに、上記各ノズル４の上部には、各一対の孔4c,4
cをそれぞれ形成してある。この各ノズル４の上部の対
向する上記各孔4c,4cには一対の調整ねじ棒7,7をそれぞ
れ遊挿してある。この一対の調整ねじ棒7,7の両側には
左右逆回りのねじ部7a,7bをそれぞれ形成してあり、各
ナット８により上記各ノズル４の上部間に抜け止め及び
回り止めされている。また、この各調整ねじ棒７の中央
には回動ツマミ7cをそれぞれ形成してあると共に、各調
整ねじ棒７の調整ツマミ7cと各ノズル４の上部間には各
一対の圧縮コイルバネ9,9を介在してある。そして、こ
の各調整ツマミ7cを所定方向の同方向にそれぞれ同時に
回すことにより、上記各ノズル４の相対向する絞り面4b
の下端間で形成される上記噴射口５の幅ｈを可変させる
ことができるようになっている。

以上実施例の噴射ガン１によれば、第1,2図に、この
噴射ガン１の噴射口５の幅ｈが最大幅である状態を示
す。この状態から各調整ねじ棒７の調整ツマミ7cを所定
方向に回すと、各ノズル４の上部は各圧縮コイルバネ９
の圧縮力により軸受３を中心にして外側（第１図中矢印
の方向）に移動する。これにより、各ノズル４の絞り面
4bは近接する方向（第１図中一点鎖線に示す方向）に移
動する。これにより、上記噴射口５の幅ｈを変えること
ができる。尚、この噴射口５の幅ｈは上記調整ツマミ7c
の回動を停止することにより、各圧縮コイルバネ９の圧
縮力により所定幅に固定される。

このように、先端に噴射口５を有するノズル４を左右
一対に分割して構成すると共に、これら各ノズル４を上
記噴射口５の大きさを可変させる方向に移動自在に設け
たので、上記噴射口５の幅ｈ容易に可変させることがで
きる。これにより、上記噴射口５から噴射される混合噴
射物Ａの流量，流速，噴射幅，噴射圧を被加工物に最適
なものに可変させて調整することができる。

尚、混合噴射物は、圧縮空気と砥粒の２相に限られる
ものではなく、１相,3相のものでもよい。

［考案の効果］ 以上のようにこの考案によれば、先端に噴射口を有す
るノズルを複数に分割して構成すると共に、これら各ノ
ズルを、上記噴射口の大きさを可変させる方向に移動自
在に設けたので、上記噴射口の大きさを容易に可変させ
ることができ、上記噴射口から噴射される砥粒等の微粒
子の流量，流速，噴射幅等を被加工物に最適なものに可
変させて調整することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す噴射ガンの断面図、
第２図は同底面図、第３図は同平面図、第４図は同側面
図である。 １…噴射ガン、２…供給管、2b…開口端部、３…軸受、
４…ノズル、4a…対向面の周面（一部）、4b…絞り面、
５…噴射口、Ａ…混合噴射物（噴射物）。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】噴射物を供給する供給管の開口端部に、先
   端に噴射口を有するノズルを設けた噴射ガンにおいて、 上記ノズルを複数に分割構成してこれら各ノズルの相対
   向する絞り面間で上記噴射口を形成する一方、 上記供給管の開口端部に軸受を設け、 この軸受に上記各ノズルの対向面の一部を摺動自在に設
   けて上記噴射口の大きさを可変自在にしたことを特徴と
   する噴射ガン。