JP2530785Y2 - 制振板材 - Google Patents

制振板材

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JP2530785Y2
JP2530785Y2 JP1991069060U JP6906091U JP2530785Y2 JP 2530785 Y2 JP2530785 Y2 JP 2530785Y2 JP 1991069060 U JP1991069060 U JP 1991069060U JP 6906091 U JP6906091 U JP 6906091U JP 2530785 Y2 JP2530785 Y2 JP 2530785Y2
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宏 岡村
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、振動発生源と振動受部
との間に配設され、振動受部に達する振動エネルギを低
減させることのできる制振板材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、振動発生源で生じた振動や騒音の
レベルが大きな場合、この振動を直接振動受部側に放出
させると、この振動を受けた人が不快感を感じ、あるい
は、振動受部側の各部材の振動による誤作動や耐久性の
低下等を招くことがある。そこで、振動発生源と振動受
部との間に制振板材を配設し、これによって振動や騒音
レベルを減衰させて、その上で振動受部側に低減済の振
動や騒音を通過させるという構成を採ることが行われて
いる。このような目的で用いられる制振板材は、車両の
ダッシュボード、エンジンルームの内壁板、あるいは、
各種機器の騒音発生源を覆う遮音板等に使用されること
が知られている。
【0003】例えば、図6に示すように、基板である鋼
板1の一側面に弾性体層2及び剛性板3を順次接着した
制振鋼板が知られている。この種制振鋼板は、鋼板1の
受けた振動エネルギを弾性体層2の働きによって、剛性
板3と鋼板1とを相対変動させて、振動エネルギの一部
を熱エネルギに変換して放出する所謂ダンピング作動を
行い、所定の制振特性を確保するようにしている。ある
いは、図7に示すように、基板である鋼板4の一側面に
比較的厚くアスファルト層5を重合接着したり、その他
の各種防音ボード等を直接接着することが行われてい
る。ここで、鋼板4に接着されるアスファルト層5や防
音ボードはそれ自体の持つ吸音効果、及び、鋼板4との
協同作用により鋼板の剛性強化を図り、振動拘束作用を
強化することにより制振鋼板としての働きをしている。
【0004】このように制振板材は鋼板1,4側の基板
と弾性体層2及び剛性板3あるいはアスファルト層から
成る制振層とを重ね合わせて形成されている。このため
製品として制振板材を変形加工しようとすると、基板と
制振層を所望の曲率にずれなく共に湾曲させたりしぼり
変形させることがほとんど困難となる。そこで、通常は
制振層が硬質の場合には、所定形状の基板に対し、予め
湾曲形成された制振層を接着して所定形状の制振板材を
形成している。他方、制振層が接着前に軟質状態を保て
るとなれば、基板の加工処理の後にその側面上に、軟質
状態にある制振層を所要の形状に変形させて基材に接着
処理している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】このような制振板材の
振動減衰性能を向上させるためには、制振層を成す部材
のダンピング作用、吸音作用及び剛性強化作用等を十分
に高レベルに保つことが望まれる。ところで、図8に示
すように、制振板材のダンピング作動時には鋼板1の湾
曲変形に応じて弾性体層2が湾曲するが、この時、弾性
体層2はその鋼板1側の端部201と剛性板3側の端部
202とが相対変形(ずり変形)し、その変形量に応じ
た熱エネルギの発散を行うという制振作用を働かせてい
る。
【0006】処が、この時の鋼板1の湾曲変形に応じた
弾性体層2の相対変形量は、基板である鋼板1の中立線
Lと弾性体層2の中立線L1との間隔bに応じて増減
し、従来のものはその間隔が比較的小さかった。そこ
で、これを解消して相対変形量、即ち弾性体層の発熱量
を増やし制振特性を向上させるべく、鋼板1の板厚を増
加させることが考えられる。しかし、これでは、制振鋼
板の重量増、加工性の低下、コスト増等が生じてしま
い、問題と成っている。本考案の目的は、重量増を押さ
えた上で制振特性を向上させることのできる制振板材を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本考案は、所定形状の基板に対して弾性体層を介
して拘束層が重ね合わされ一体化され、上記拘束層と上
記基板との相対変動に基づく熱エネルギの発散により、
上記基板に加わる振動エネルギを減衰させる制振板材に
おいて、上記基板に一側面が密着され他側面が上記弾性
体層に接着される軽量厚板材から成る中間層が介装さ
、上記拘束層を熱硬化性樹脂であるブタジエン樹脂又
はエポキシ樹脂で形成し、上記弾性体層をNBRゴム、
ポリエチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、αオレフ
ィン系樹脂、アクリル系樹脂又は酢酸ビニル系樹脂等で
形成し、上記中間層がガラス繊維で強化処理された熱可
塑性樹脂によって形成され7000kgf/cm 2 以上
のヤング率を有することを特徴とする。
【0008】
【作用】基板と弾性体層間に介装された軽量厚板材から
成る中間層が基板と一体化され、基板側の中立線と弾性
体層の中立線との間隔が比較的増加するので、弾性体層
の変形量が比較的大きくなる。
【0009】
【実施例】図1には車両のエンジンルームの内壁を成す
制振板材10の要部が示されている。この制振板材10
は基板としての鋼板11と、これに一側面が密着される
軽量厚板材から成る中間層12と、その他側面に接着さ
れる制振層13とで構成される。制振層13は中間層1
2の一側面に接着される粘弾性体14とそれに重合接着
される拘束層15とで構成される。ここで、鋼板11は
厚さH1(通常の車両用内壁板の厚さ)のスチール板で
あり、そのヤング率E1は2.1×106Kgf/cm2
のものが採用されている。
【0010】中間層12は熱可塑性樹脂であるポリアミ
ド樹脂をガラス繊維20乃至40%によって強化処理さ
れ、図5に示すように、そのヤング率E2が100℃前
後までの間で十分に高レベルをを保てるように調整され
たものである。このため、車体の定常温度15乃至40
℃では7000Kgf/cm2以上のヤング率E2を確保
できる。
【0011】なお、ここでの中間層12は厚さH2が鋼
板11の厚さH1の3倍以上を保ち、鋼板11に対して
一側面12が接着剤により、接着される。このため、鋼
板11及び中間層12は一体的に湾曲変形でき、その湾
曲変形時の中立線Lは略(H1+H2)/2の位置(図
2参照)に達するように設定され、結果として、粘弾性
体層14の中立線L3と中立線Lの間隔cを図6,図
8に示すような制振鋼板と比べて十分に大きく採ること
ができる。
【0012】粘弾性体層14は厚さH3(H3<H1)の
NBRゴムで、そのヤング率E3は図4に示すように低
温時に比較的高く、定常時のエンジンルームの雰囲気温
度域eで大きく低減し、鋼板11と比べて極めて小さい
という特性を有し、この通常雰囲気温度域eで十分な可
撓性を示す。なお、その両端面は中間層12の他側面1
22及び拘束層15に共に接着処理される。また、粘弾
性体層14をNBRゴムに代えて、ポリエチレン系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、αオレフィン系樹脂、アク
リル系樹脂及び酢酸ビニル系樹脂等を使用することもで
きる。
【0013】拘束層15は熱硬化性樹脂であるブタジエ
ン樹脂であり、厚さH4が鋼板11の厚さH1程度の剛
性板である。なお、この熱硬化性樹脂としてはエポキシ
樹脂を用いることもできる。このような構成を採る制振
板材でエンジンルームの内壁を形成する場合、まず、鋼
板11は、所定の形状に予めプレス成形処理される。そ
の上で鋼板11は周辺部材16に各要部を一体結合処理
され、所定の剛性強化を図られ、鋼板配備処理が成され
る(図3(a)参照)。
【0014】続いて、鋼板11に熱可塑性樹脂から成る
中間層12が接着剤によって接着される。この場合、中
間層12は前以て所要の可塑性を示す程度にヒータ17
によって加熱され、軟化する。その上で、鋼板11の接
合面に沿う所定形状のアタッチメント18によって鋼板
11に押圧され、鋼板11の形状に沿うよう伸縮変形さ
れ、鋼板11の一側面に一様に接着材により接着され
る。なお、アタッチメント及び鋼板11も予め、加熱さ
れた上で接合処理に供される。この後、鋼板11側に制
振層13を接合する処理に入る。ここでは予め、制振層
13を成す拘束層15と粘弾性体層14が所定の接着処
理により一体化され、所定形状に裁断されて準備されて
いる。
【0015】まず鋼板11及び中間層12がヒータ(焼
き付け塗装用ヒータを使用できる)19によって所要の
温度に加熱される(図3(c)参照)。更に、中間層1
2に制振層13を接触すべく制振層13が所定のアタッ
チメント20によって、押しつけ重ね合わされ(図3
(c)参照)、続いて、ヒータ21によって加熱され
る。この場合、拘束層15は熱硬化性樹脂であるブタジ
エン樹脂であるため、所要の加熱処理に応じて熱硬化
し、結果として、鋼板11の形状に沿うよう伸縮変形さ
れた上で、鋼板11及び中間層の一側面に制振層13が
一様に接着され、制振板材10が完成する。
【0016】この制振板材10は使用時において、エン
ジンルームよりその外部に放出される振動騒音を受け
て、振動エネルギを粘弾性体13の発熱によって熱エネ
ルギに変換し、これを外部に放出するという制振作用を
示す。この場合、特に、図2に示すように鋼板11及び
中間層12は一体的に屈曲変形し、その変形時の中立線
L2と粘弾性体14の中立線L3との間隔cが比較的大
きく保たれ、鋼板11及び中間層12の所定量の変形に
対して、粘弾性体14の両端面141,142の相対的
な変形量a1(図2参照)は比較的大きく成り、この制
振板材10の振動減衰特性、即ちロスファクターηは十
分な特性(図4参照)を示す。特に、エンジンルームの
雰囲気温度が定常温度域eに保持されている場合、図4
及び図5より明らかなように、粘弾性体14のヤング率
3を中間層12のヤング率E2より十分小さく保て、振
動減衰特性、即ちロスファクターηを高レベルに保持で
きる。
【0017】
【考案の効果】以上のように、この考案は軽量厚板材か
らなるヤング率の大きい中間層が基板と一体化されたの
で、基板側の中立線と弾性体層の中立線との間隔を比較
的増加させることができるので、基板側の変形量に対し
ての弾性体層の変形量を比較的大きくでき、振動エネル
ギの減衰特性が向上し、拘束層を熱硬化性樹脂で形成し
たことと合せて、重量増を押さえた上で十分な制振効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例としての制振板材の要部側断
面図である。
【図2】図1の制振板材の変形時の変形を説明する模式
図である。
【図3】図1の制振板材の製造工程説明図であり、
(a)は鋼板配備処理工程、(b)中間層接合処理工
程、(c)制振層接合処理工程が示される。
【図4】図1の粘弾性体のヤング率及び、ロスファクタ
ーηの変化特性線図である。
【図5】図1の中間層のヤング率特性線図である。
【図6】従来の制振板材の概略断面図である。
【図7】従来の他の制振板材の概略断面図である。
【図8】図6の制振板材の変形時の変形を説明する模式
図である。
【符号の説明】
10 制振板材 11 鋼板 12 中間層 13 制振層 14 粘弾性体層 15 拘束層 121 中間層の一側面 122 中間層の他速面 E2 中間層のヤング率 H2 中間層の厚さ E3 粘弾性体層のヤング率 H3 粘弾性体層の厚さ c 中立線L2とL3の間隔

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定形状の基板に対して弾性体層を介して
    拘束層が重ね合わされ一体化され、上記拘束層と上記基
    板との相対変動に基づく熱エネルギの発散により、上記
    基板に加わる振動エネルギを減衰させる制振板材におい
    て、上記基板に一側面が密着され他側面が上記弾性体層
    に接着される軽量厚板材から成る中間層が介装され、上
    記拘束層を熱硬化性樹脂であるブタジエン樹脂又はエポ
    キシ樹脂で形成し、上記弾性体層をNBRゴム、ポリエ
    チレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、αオレフィン系
    樹脂、アクリル系樹脂又は酢酸ビニル系樹脂のいずれか
    で形成し、上記中間層がガラス繊維で強化処理された熱
    可塑性樹脂によって形成され7000kgf/cm2
    上のヤング率を有することを特徴とする制振板材。
JP1991069060U 1991-08-29 1991-08-29 制振板材 Expired - Lifetime JP2530785Y2 (ja)

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