JP2530468Y2 - 掃除機の静音装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、一般家庭で使用される掃除機に関する。

〈従来の技術〉 従来、一般に吸込ケース本体内の集塵口に回転ブラシ
を備えた掃除機は例示するまでもなく周知である。

この従来のものに於いて、回転ブラシを回動する方法
として、手動式及びタービン式及びモーター式が存在す
るが、いずれの場合でも回転ブラシの点検整備や交換の
ため、吸込ケース本体の回転ブラシの上方にブラシ蓋を
ロックツマミ等の操作で着脱自在に備えている。

〈考案が解決しようとする問題点〉 この従来の掃除機に於けるブラシ蓋と上ケースとの嵌
合又は装着関係は、特別にそのシール性にあまり配慮さ
れておらず、例えば上ケースとフランジ蓋の当接や面合
わせ程度であり、従って真空掃除機本体からの空気吸引
時、回転ブラシが集塵口に存在することもあって空気抵
抗も大きく、そのためブラシ蓋と上ケースとの当接面等
よりも空気を吸引してピー音やこれに近い甲高い騒音を
発生する欠点を有した。

〈問題点を解決するための手段〉 この考案はこの点に着目し、下ケースと上ケースとか
ら構成される吸込ケース本体内に横長状の回転ブラシを
設け且つ吸込ケース本体の後方に突設した接続口に延長
管を介して真空掃除機本体を接続した掃除機に於いて、
前記回転ブラシの上方に該回転ブラシ取り出し用のブラ
シ蓋を着脱自在に装着し該ブラシ蓋の一端が当接する上
ケース途中に段差を形成し更にブラシ蓋の途中に設けた
横長状の仕切突片を下方に突出し上ケース先端の上面に
当接させ且つ上ケースの段差と先端との間を凹ませると
共に前後方向に複数の仕切壁を設けて複数の空室を形成
した事を特徴とする掃除機の静音装置に係るものであ
る。

〈作用〉 周知の如く第２図の状態で前後方向に吸込ケース本体
１を動かすと、動力車４の回転ギア５を介して伝達ギア
６及び回転ブラシ７を前後方向に回転し、ブレードブラ
シ14が畳やジュータンや板の間等の床面のゴミをかき上
げ集塵室16内に集塵する。

又、真空掃除機21を始動した場合、集塵室６のゴミは
集塵口15より吸引した空気と共に接続口20を介して真空
掃除機に吸引され、もちろん同時に回転ブラシを回転さ
せても良い。

〈実施例〉 １は横長な箱状の吸込ケース本体で、下ケース２と下
ケース３とで基本的に構成される。

前記吸込ケース本体１前後のほぼ中央の左右に動力車
４を下ケース２底面より若干突出して軸着させ、しかも
上下左右に可変しないように成す。

前記動力車４は手動操作による床面との接触による摩
擦抵抗で前後に回転し、且つ内側に該動力車４より若干
外径が小の回転ギア５を一体に固定している。

６は左右の回転ギア５と前方側で噛合する伝達ギア
で、回転ギア５と電圧ギア６の外径比は3:2とし、且つ
回転ブラシ７両端に固定されている。

前記各伝達ギア６の中心に支軸８を緩く挿入して伝達
ギア６を回転自在と成し、更に支軸８の他端に角状のガ
イド部９を形成して下ケース２に形成した角状の軸受部
10に着脱自在に挿入し、且つ軸受部10にガイド部９を挿
入した時、該軸受部10の上方向に２〜3mmの寸法だけ上
下動する隙間等の遊び11を設けて上ケース３より阻止突
起12を垂下させる。

前記遊び11の寸法の２〜3mmは回転ギア５と伝達ギア
６との噛合が外れない範囲で設定し、且つ遊び11によっ
て床面状態に応じて回転ブラシ７の上下位置が可変す
る。

前記回転ブラシ７はブラシ心棒13と、該ブラシ心棒13
外周にゴム又は軟質プラスチック等で弾力性（ゴム硬度
50〜60度）を有したブレードブラシ14を放射状でかつ横
方向にひねって植設して構成され、下ケース２底面に横
長に開口した集塵口15より露呈させ、その外寸は動力車
４より若干大径又は長くしている。

前記ブレードブラシ14の先端には横長のかき上げ凸1
4′を複数本平行に設け除塵効果を高めている。

16は回転ブラシ７の後方側に形成した集塵室で、途中
まで立設する仕切壁17によって回転ブラシ７側と区分
し、且つ下方には操作レバー（図示せず）によって開閉
する集塵蓋18を備え、更に後方側に空気流入口19を狭め
ながら連接する上下動可能な接続口20を備える。

前記接続口20は真空掃除機本体21の延長管22と連接さ
せるように中空になしている。

23は吸込ケース本体１の前方で回転ブラシ７を着脱す
るため、該回転ブラシ７の上方に位置した箇所に着脱自
在に装着したブラシ蓋で、底面と後方面が開口し、且つ
全体が横長状と成し、後方の一端24は下方に屈曲させ、
且つ前方及び両側面の他端はシールバンド25に密接さ
せ、且つ内側の途中には横長状で比較的短い２〜3mmの
仕切突片26を下方に向けて設け、更に仕切突片26と２〜
3mmの間隔を保って平行し且つ仕切突片26より若干長い
寸法の第２仕切突片27を下方に３〜5mm下方に向けて設
けている。

又ブラシ蓋23の一端24と当接する箇所の上ケース３に
は、横方向全体に段差28を形成しながら下方に延長し、
途中より仕切壁３′として先端を前方向に延長して先端
の上面をブラシ蓋23の仕切突片26と当接させながら第２
仕切突片27の内側に位置させ、更に仕切部３′は段差28
と先端との間を水平と湾曲で上部を凹ませると共に前後
方向に複数の仕切壁29…を等間隔に連接させて複数の空
室30…を形成している。

又、上ケース３の左右端部の内面には動力車４と回転
ブラシ７とを区分するため、上方より区分板31を垂下さ
せている。

又、ブラシ蓋23の途中には該ブラシ蓋23を上ケース３
の仕切部３′と係止及び係止解除するためのロックツマ
ミ（図示せず）を設けている。

32は前従輪車、33は後従輪車。

次に作動について説明すると、周知の如く第２図の状
態で前後方向に吸込ケース本体１を動かすと、動力車４
の回転ギア５を介して伝達ギア６及び回転ブラシ７を前
後方向に回転し、ブレードブラシ14が畳やジュータンや
板の間等の床面のゴミをかき上げ集塵室16内に集塵す
る。

又、真空掃除機21を始動した場合、集塵室16のゴミは
集塵口15より吸引した空気と共に接続口20を介して真空
掃除機に吸引され、もちろん同時に回転ブラシを回転さ
せても良い。

この真空掃除機21の始動中に於いて、集塵口15には回
転ブラシ７を備えていることにより吸込空気抵抗が大き
く、そのためブラシ蓋23と上ケース３との当接箇所より
破線矢印の如く外気を吸引しようとする。

しかし、ブラシ蓋23の一端24と途中の仕切突片26との
２点箇所で外気の吸引を阻止し、しかも仮に仕切部３′
とブラシ蓋23との間に外気が吸引されたとしても複数の
空室30に区分されるので、吸引された外気は各空室30に
分散され一箇所に集中するような事がなく、従ってピー
音やこれに近い甲高い騒音を未然に防止するものであ
る。

〈考案の効果〉 この考案は、下ケースと上ケースとから構成される吸
込ケース本体内に横長状の回転ブラシを設け且つ吸込ケ
ース本体の後方に突設した接続口に延長管を介して真空
掃除機本体を接続した掃除機に於いて、前記回転ブラシ
の上方に該回転ブラシ取り出し用のブラシ蓋を着脱自在
に装着し該ブラシ蓋の一端が当接する上ケース途中に段
差を形成し更にブラシ蓋の途中に設けた横長状の仕切突
片を下方に突出し上ケース先端の上面に当接させ且つ上
ケースの段差と先端との間を凹ませると共に前後方向に
複数の仕切壁を設けて複数の空室を形成したものである
から、ブラシ蓋と上ケースとの当接箇所から発生するピ
ー音やこれに近い甲高い騒音を未然に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のブラシ蓋を離別した平面図、第２図
は同中央より縦断面した拡大断面図、第３図は同第２図
Ａ−Ａ′線よりの一部断面図。 １……吸込ケース本体、３……上ケース、７……回転ブ
ラシ、20……接続口、21……真空掃除機本体、22……延
長管、23……ブラシ蓋、26……仕切突片、28……段差、
29……仕切壁、30……空室。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 風間 進 新潟県三条市東新保７番７号 株式会社 内田製作所内 (72)考案者 小島 幸治 新潟県三条市東新保７番７号 株式会社 内田製作所内 (72)考案者 須田 和則 新潟県三条市東新保７番７号 株式会社 内田製作所内 審査官 山崎 豊 (56)参考文献 特開 昭63−234927（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下ケースと上ケースとから構成される吸込
   ケース本体内に横長状の回転ブラシを設け且つ吸込ケー
   ス本体の後方に突設した接続口に延長管を介して真空掃
   除機本体を接続した掃除機に於いて、前記回転ブラシの
   上方に該回転ブラシ取り出し用のブラシ蓋を着脱自在に
   装着し該ブラシ蓋の一端が当接する上ケース途中に段差
   を形成し更にブラシ蓋の途中に設けた横長状の仕切突片
   を下方に突出し上ケース先端の上面に当接させ且つ上ケ
   ースの段差と先端との間を凹ませると共に前後方向に複
   数の仕切壁を設けて複数の空室を形成した事を特徴とす
   る掃除機の静音装置。