JP2530126B2

JP2530126B2 - 帯状ひも用バックル

Info

Publication number: JP2530126B2
Application number: JP61127401A
Authority: JP
Inventors: アンソニイテレルキム; アンドリユウランスマーク
Original assignee: DABURYUU EI DOITSUSHAA Pty Ltd
Current assignee: DABURYUU EI DOITSUSHAA Pty Ltd
Priority date: 1985-06-03
Filing date: 1986-06-03
Publication date: 1996-09-04
Anticipated expiration: 2011-09-04
Also published as: NZ216292A; US4662040A; JPS6257507A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は帯状ひも用バックルに関し、特に帯状ひも用
バックルの安全装置の改良に関する。

２つの協動的係合部品を有する帯状ひも用バックル
は、帯状ひもの有効長が変えられるような状態に帯状ひ
もに連結されるのが普通である。例えば、帯状ひもの一
端を、バックルの１部品に調整できないように固着し、
帯状ひもの反対側の端部を他のバックル部品へ調整可能
に連結するようにしたものなどである。本発明は、帯状
ひもが２つのバックル部品に調整可能に連結されている
場合にも適用可能な帯状ひも用バックルである。

帯状ひもとバックルとの間で有効長を調整可能に連結
するバックルは、一般的には、バックル部品内に２つの
平行な横長穴を有し、帯状ひもがその長穴を通過できる
ように構成されている。また、長穴に隣接するバックル
部品の部分により、帯状ひもがクランプ締めされるよう
に構成されている。そして、通常の使用条件下では、帯
状ひもが長穴を滑って通過することはないので、所定の
有効長を保持しうるように構成されている。このような
構成を有しているので、バックス部品および帯状ひもを
手で適当に操作すれば、帯状ひもの有効長を調整するこ
とができる。この種の調整可能な帯状ひも用バックルと
しては、オーストラリア特許第526342号（特開昭62−26
6004号公報）に記載されたものが知られている。

上記の調整可能な帯状ひも用バックル、通常の使用状
態では不具合は生じないが、特定の状況下では不具合が
生じ、安全性に欠ける場合があった。例えば、上記した
ような調整可能な帯状ひも用バックルを、船舶等におい
て備え付けることが義務づけられている救命胴着等に使
用した場合、上記した帯状ひも用バックルは、通常の使
用状況のもとでは安全上の問題はない。しかし、人がお
ぼれた場合に、おぼれた人の救命胴着の帯状ひもをつか
み、その人を水中から持ち上げようとする場合などにお
いては、バックルの部分で帯状ひもがスリップして緩ん
だり、はなはだしい場合には、おぼれた人が救命胴着か
ら脱落して水中に落下し、溺死するといった悲惨な結果
を招くことがあった。

現在一般的になっているバックルの１形式として、側
部解放型バックルが知られている。これは、使用時に一
方の部品と係合する他の部品上に、２つの可撓性腕状部
材をひもの長手方向に直交する方向に離して配置したも
のである。このバックルでは、上記の２つの腕状部材を
互いに近づけるように撓ませると、バックルがはずれ、
２つの部品が分離するように構成されていた。この種の
バックルの例として、オーストラリア特許第519744号
（特開昭63−145603号公報）が挙げられる。

しかし、上記の側部解放型バックルにおいては、バッ
クルを急いではめようとすると、２つの部品を本来係合
すべきではない位置で嵌めつけたり、あるいは不完全な
状態で連結してしまうという問題があった。例えば、使
用者が、可撓性腕状部材の１つが、本来係合すべき部品
から実際には外れているにもかかわらず無理に押し込ん
だ、といったケースである。そのような場合には、バッ
クルは一見嵌まったように見えるが、帯状ひもを引張る
と、２つの部品は簡単に分離してしまった。

本発明の目的は、上記のような帯状ひも用バックルに
おける「滑り」の課題を解決又は軽減しうる帯状ひも用
バックルを提供することである。また、本発明の他の目
的は、帯状ひも用バックルにおいて２つの部品が不正確
又は不完全な状態で連結されることを防止することであ
る。

本発明のうち第１の発明に係る帯状ひも用バックル
は、係脱可能に構成され互いに協動的に係合しうる第１
部品（１）及び第２部品（８）を有し、前記第１部品
（１）は帯状ひも（18）の一部と連結しうる帯状ひも連
結調整部（10）を有し、前記帯状ひも連結調整部（10）
は前記帯状ひも（18）の一部を前記第１部品（１）に対
し調整可能なように構成されているとともに、前記帯状
ひも（18）の一部が前記帯状ひも連結調整部（10）に対
して特定位置（33,34）にあるときには前記帯状ひも連
結調整部（10）は前記帯状ひも（10）が緩むような前記
調整を防止し、前記第２部品（８）上には帯状ひも締結
部（32）が設けられ、前記第１部品（１）及び前記第２
部品（８）が前記協動的に係合している場合には、前記
帯状ひも締結部（32）は前記帯状ひも（18）の一部の上
に重なり、それにより前記帯状ひも締結部（32）は前記
帯状ひも（18）の一部が前記特定位置（33,34）からは
ずれることを防止するように構成されている。

上記のように、本発明の第１の発明によれば、第１部
品（１）及び第２部品（８）が協動的に係合している場
合に帯状ひも締結部（32）が帯状ひも（18）の一部の上
に重なるように構成したことにより、バックルの第１部
品（１）と第２部品（８）を協動的係合を解除して両部
品（1,8）を分離させない限り、帯状ひも（18）を緩め
て有効長を長くするように調整することはできないか、
非常に困難となる。

本発明のうち第２の発明に係る帯状ひも用バックル
は、前記第２部品は雌部品（８）であり、その内部に収
納空間（22）を有し、前記収納空間（22）は前記雌部品
（８）の端部に入口部（27）を有し、前記第１部品は雄
部品（１）であり、ベース部（２）と、前記ベース部
（２）から突出し前記入口部（27）を通して前記収納空
間（22）内に収納される位置決め部（３）を有し、前記
位置決め部（３）は、前記ベース部（２）から突出した
中間腕状部材（５）と、前記中間腕状部材（５）に対し
ほぼ平行に配置された２つの外側腕状部材（4,6）とを
有し、前記外側腕状部材（4,6）の各々は、前記中間腕
状部材（５）の互いに反対側となる２つの側部の各々に
対して横方向に離されて配置され、前記位置決め部
（３）が前記収納空間（22）内に位置している場合に前
記雌部品（８）と係合しうる掛け金部材（７）が前記各
外側腕状部材（4,6）に設けられ、この掛け金部材
（７）により前記雄部品（１）と前記雌部品（８）とが
係脱可能となっており、前記各外側腕状部材（4,6）は
相互に近づくように内側に撓めるように構成されてお
り、それによって前記掛け金部材（７）の掛け金作用が
はずれ、前記腕状部材（4,5,6）の少なくとも一つには
障壁部材（36）が配置されており、前記外側腕状部材
（4,6）が内側へ撓まないときには前記各外側腕状部材
（4,6）と前記中間腕状部材（５）とが空間を挟んで対
向し、それによって前記位置決め部材（３）が前記収納
空間（22）内へ不正確又は部分的に収納されることが防
止され、前記障壁部材は、前記ベース部（２）から離れ
た前記各外側腕状部材（4,6）の端部に突出部（36）を
有し、前記各外側腕状部材（4,6）が内側へ撓んだ場合
に、前記突出部（36）が前記中間腕状部材（５）に向か
って突出するとともに前記中間腕状部材（５）を横切る
か又は通過するように構成されている。

上記のように構成したことにより、本発明の第２の発
明によれば、障壁部材（36）により、雄部品（１）が雌
部品（８）内へ不完全又は部分的に収納されることが防
止される。

以下、添付図面を参照しながら本発明の実施例を説明
する。

便宜上、以下の実施例においては、オーストラリア特
許第519744号の側部解放型バックルを参照しながら説明
する。しかし、本発明は、他の形式の帯状ひも用バック
ルについても応用可能である。

また、以下の実施例においては、帯状ひもの有効長を
調整可能な連結調整部がバックルの雄部品の部分を形成
するものとして説明しているが、これには限定されず、
雌部品の部分を形成するようにしてもよい。

本発明の一実施例である帯状ひも用バックルは、第１
部品である雄部品１と、第２部品である雌部品８を備え
て構成されている。雄部品１は、ベース部２と、ベース
部２から突出した位置決め部３を有している。位置決め
部３は、３つの腕状部材4,5,6を有している。これらの
腕状部材4,5,6は、互いにほぼ平行に配置され、帯状ひ
もの長手方向に直交する方向（横方向）に離して配置さ
れている。３つの腕状部材のうちの中間の腕状部材５
は、後述するように、案内部材として機能する。３つの
腕状のうちも外側の２つの腕状部材４及び６は、弾性的
又は可撓的に取り付けられており、中間腕状部材５の方
へ向って内側に撓むことができるように構成されてい
る。

各外側腕状部材４と６の末端部分には、掛け金部材７
が設けられており、この掛け金部材７は、後述するよう
に、雌部品８と協動する。上記において、２つの外側腕
状部材４と６の各々の上に設けられ中間腕状部材５の方
に向かって突出するように形成された停止部材９を有
し、外側腕状部材４と６の内側への撓みを制限するよう
にした機構を設けてもよい。

前記のオーストラリア特許第526342号に記載されてい
るような、２つの棒状部材を備え帯状ひもの有効長を調
整可能な連結調整部を、上記の雄部品１のベース部２上
に設けてもよい。しかし、帯状ひもが調整可能な他の形
式の連結調整部を使用することもできる。実際には、添
付図面に図示するような連結調整部10を使用することが
好ましい。この連結調整部10は、棒状部材11を有してい
る。この棒状部材11は、ベース部２に設けられた開口部
12内に配置され、腕状部材4,5,6の長手方向に対し直交
する方向に延びている。棒状部材11の両端部13,13は、
開口部12の両側端に設けた長穴14,14内にスライド可能
なように嵌め込まれている。したがって、棒状部材11
は、部品１に対して帯状ひもの長手方向に移動すること
ができる。

また、帯状ひもの長手方向における棒状部材11の前後
端部には、横長空間15及び16（第１図）が形成される。
このため、帯状ひも18の端部17を棒状部材11のまわりを
ループ状にまわすようにして通すことができる（第２図
参照）。第２図における矢印Ｔの方向に、帯状ひも18を
引張ると、棒状部材11は、雄部品１の固定棒部材20の対
向面19の方向へ引っ張られる。これにより、帯状ひも18
は、面19と棒状部材11との間で締め付けられる。

棒状部材11は、雄部品１の本体部分とともに成形する
が、雄部品１に対して移動可能に成形する必要がある。
そのような成形は、公知技術により可能である。本実施
例の帯状ひも用バックルの雌部品８は、管状の本体21を
有している。この本体21を、帯状ひもの長手方向に直交
する方向に切った断面は、ほぼ長方形をなしている。上
記の雄部品１、又は少くとも雄部品の１の一部は、雌部
品８の管状本体21の第１板部23と第２板部24と側壁部25
及び26によって囲まれた収納空間22内に収納される。こ
の収納空間22への入口部27が管状本体21の一端に設けら
れている。管状本体21の反対側の端部に、又は管状本体
21の反対側の端部に隣接して、横棒部材28又は他の形式
の連結部を設け、雌部品８に帯状ひも18を取り付けるよ
うにしてもよい。

帯状ひもの長手方向に短い管状本体21の側壁部25,26
の横棒部材28側は切欠き部29となっており、この切欠き
部29が雄部品１の掛け金部材７を受け入れて掛け金部材
７と係合することにより雄部品１と雌部品８が係合し、
上記の各外側腕状部材4,6を相互に近づけるように内側
に撓ませることにより掛け金部材７の掛け金作用がはず
れ、雄部品１と雌部品８が分離するように構成されてい
る。管状本体21の第１板部23と第２板部24が雌部品８の
前壁部と後壁部、あるいは底板部と天板部を形成してお
り、これら第１板部23及び第２板部24のうちの少くとも
１つは、雄部品１の中間腕状部材５に設けられた２つの
縦リブ部31,31と係合する案内溝30,30を備えている。上
記の構成により雄部品１を雌部品８内に挿入し係止する
方法は、オーストラリア特許第519744号に記載した方法
と同様である。

本実施例の帯状ひも用バックルにおける帯状ひも締結
部は、雌部品８の第２板部24を帯状ひもの長手方向に延
長させた延長部32よって形成される。あるいは、延長部
32を含むようにして形成される。

第４図に示すように、雄部品１と雌部品８を協動的に
連結させると、第２板部24の延長部32が棒状部材11と固
定棒部材20の近傍を通り越す。これにより、棒状部材11
のまわりにループ状にまわされた帯状ひもの部分が、ク
ランプされる。この場合、帯状ひも18のうち、ループ状
部分の上方に位置する２つの部分33と34（以下、「クラ
ンプ部」という。）が、固定棒部材20と、第２板部24の
延長部32の対向面35との間にしっかりと閉じ込められ
る。これらの帯状ひも18のクランプ部33及び34は上記の
ようにしっかり閉じ込められるので、これらのクランプ
部33及び34を、連結調整部10のクランプ効果が激減し帯
状ひもが滑ってしまうような位置（第５図参照）へ動か
すことはできなくなる。

上記のように、帯状ひも18のクランプ部33と34は、第
２板部24の延長部32の対向面35との間にしっかりと閉じ
込められるので、クランプ部33と34は、第２図に示す状
態（クランプ部33と34がバックルのほぼ長手方向に延び
た状態）からほとんど動くことができない。帯状ひも18
を緩めてその有効長を延ばそうとする場合には、クラン
プ部33及び34を、第５図に示す方向（クランプ部33及び
34をバックルの長手方向にほぼ直交する方向）に向かっ
て引張らねばならない。そのような方向へ帯状ひもを向
けることは、第４図に破線で示すように、雌部品８の端
部の外部では可能である。しかし、雌部品８の端部の外
部で、帯状ひもをそのような方向に向けたとしても、本
実施例のバックルでは、連結調整部10のクランプ効果が
減少することはない。結局、第５図に示すように、雄部
品１を雌部品８からはずさない限り、帯状ひものクラン
プ部33及び34を連結調整部10から緩めることはできな
い。上記において、帯状ひも18のクランプ部33及び34の
位置は帯状ひもの特定位置に相当している。

帯状ひも締結部を構成する第２板部24の延長部32は、
十分な長さが必要であり、バックルを装着したときに、
延長部32が固定棒部材20の大部分を覆い、その部分の帯
状ひもと重なる状態となることが望ましい。雌部品８の
第１板部23の端部もまた同様に十分に延長される必要が
ある。また、側壁部25及び26ついても同様であり、調整
可能な連結調整部10と上記の帯状ひものクランプ部33及
び34が、第２板部24の延長部32と、第１板部の端部の延
長部と、側壁部25及び26の延長部によって形成される空
間内に完全に収納されるように構成されることが望まし
い。

本発明は、最も苛酷な使用条件下においても、帯状ひ
も18の調整可能な端部17のスリップを防止又は最少限に
することができる、という顕著な利点を有している。こ
のため、帯状ひもが緩んで有効長が延びてしまったり、
帯状ひもがバックルから完全に外れてしまう、というこ
とははとんどない。しかし、バックルの雄部品１と雌部
品８が協動的に係合している間に、帯状ひも18の有効長
を短かくするように調整することは可能である。

上記においては、帯状ひも締結部をバックルの構成要
素をなす一体的部分として説明した。しかし、帯状ひも
締結部は、これには限定されず、バックルのいずれかの
構成要素に取付けられる部材として形成し、この部材
が、バックルの係合位置と分離位置との間で、上記のバ
ックル構成要素に対して移動し得るように構成してもよ
い。

雄部品１の外側腕状部材４及び６は、各々障壁部材を
備えている。この障壁部材は、雄部品１と雌部品８が互
いに不正確に係合されたり、あるいは部分的に係合され
る可能性を最小限にするか、又は防止するように構成さ
れている。本実施例においては、そのような障壁部材
は、それぞれの腕状部材４又は６のベース部２から離れ
た端部に設けられており、外側腕状部材4,6から中間腕
状部材５の方に向かって突出した板状突出部36,36を有
している。図に示すように、各板状突出部36,36は、外
側腕状部材４又は６が内側へ撓まない場合には、中間腕
状部材５の前側端部又は後側端部と空間を挟んで対向し
ている。しかし、２つの外側腕状部材４と６を内足へ撓
ませて収納空間22内へ入れるときや、あるいは２つの外
側腕状部材４と６を切欠き部29から解放するときには、
一方の板状突出部36が中間腕状部材５の前記端部を横切
るか又は通過するとともに、他方の板状突出部36が中間
腕状部材５の後側端部を横切るか又は通過するように構
成される。

第３図に示すように、板状突出部36は、板状突出部36
に近接する中間腕状部材５の側部に設けられた切込部37
内へ突出させるようにしてもよい。板状突出部36は、上
述したように、中間腕状部材５の前記端部又は後側端部
と狭い空間を挟んで対向しているので、外側腕状部材４
と６を内側へ撓ませたときには、板状突出部36は、中間
腕状部材５を横切るか又は通過しなければならない。こ
のために切込部37が設けられている。

板状突出部36が設けられていない従来のこの種のバッ
クルでは、仮に、雄部品と雌部品が、互いに嵌合できな
いほどずれた状態で押し付けられた場合には、外側腕状
部材の１つが、雌部品の側壁部の内側ではなく外側に沿
って雌部品の後部の方向（本実施例における切欠き部29
の方向）へ案内され押し込まれてしまう。その結果、雄
部品と雌部品の係合が不完全となったり、あるいはまっ
たく係合できなくなる。しかし、本実施例のように、外
側腕状部材４及び６の前端に板状突出部36,36を設ける
と、この板状突出部36,36が障壁部材となり、側壁部25
又は26は、中間腕状部材５の外側腕状部材4,6との間に
進入することができない。したがって、板状突出部36
は、上述したような雄部品と雌部品との不正確又は部分
的な係合を防止することができる。

外側腕状部材４及び６を雌部品８内へ挿入するため、
あるいは外側腕状部材４及び６を雌部品８からはずすた
めに、外側腕状部材４及び６を内側へ押すと、外側腕状
部材４及び６の板状突出部36,36が、第１図において破
線で示すように、中間腕状部材５の一方の側部及び反対
側の側部の内方へ横切るようにして突き出る。

上記のような作用を行わせるためには、本実施例に示
したような板状突出部だけでなく、他の形式の障壁部材
を用いてもよい。また、本実施例においては、上記の作
用を行わせる障壁部材である板状突出部を外側腕状部材
に設けているが、本発明はこれには限定されず、障壁部
材を中間腕状部材上に設けてもよい。あるいはまた、障
壁部材の一つを中間腕状部材上に設け、他の１つを外側
腕状部材上に設けるようにしてもよい。さらに他の構成
としては、中間腕状部材と外側腕状部材の両者とも上記
の障壁部材を備えており、少くとも外側腕状部材を内側
へ撓ませた場合に、これらが重なり合うようにしてもよ
い。

なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではな
い。上記実施例は、例示であり、本発明の特許請求の範
囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有
し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであ
っても本発明の技術的範囲に包含される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例であるバックルの雄部品と雌
部品の構成を示す正面図、第２図はバックルの各部品に
連結された帯状ひもの部分を示す第１図におけるII−II
線での断面図、第３図は図解の便宜上一部を欠截して示
したバックル部品の斜視図、第４図は第２図と同様の断
面図でありバックルの各部品が協動的に係合した状態を
示す図、第５図は帯状ひもを滑らせることができる状態
を示す雄部品の側面図である。図中、１は雄部品、２はベース部、３は位置決め部、４
及び６は外側腕状部材、５は中間腕状部材、７は掛け金
部材、８は雌部品、10は連結調整部、11は棒状部材、18
は帯状ひも、21は管状本体、22は収納空間、23は第１板
部、24は第２板部、25及び26は側壁部、27は入口部、32
は第２板部の延長部を、36は板状突出部を、それぞれ示
している。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】係脱可能に構成され互いに協動的に係合し
うる第１部品及び第２部品を有し、前記第１部品は帯状ひもの一部と連結しうる帯状ひも連
結調整部を有し、前記帯状ひも連結調整部は前記帯状ひ
もの一部を前記第１部品に対し調整可能なように構成さ
れるとともに、前記帯状ひもの一部が前記帯状ひも連結
調整部に対して特定位置にあるときには前記帯状ひも連
結調整部は前記帯状ひもが緩むような前記調整を防止
し、前記第２部品上には帯上ひも締結部が設けられ、前記第
１部品及び前記第２部品が前記協動的に係合している場
合には、前記帯状ひも締結部は前記帯状ひもの一部の上
に重なり、それにより前記帯状ひも締結部は前記帯状ひ
もの一部が前記特定位置からはずれることを防止するよ
うに構成されたことを特徴とする帯状ひも用バックル。
【請求項２】前記第２部品は雌部品であり、その内部に
収納空間を有し、前記収納空間は前記雌部品の端部に入
口部を有し、前記第１部品は雄部品であり、ベース部と、前記ベース
部から突出し前記入口部を通して前記収納空間内に収納
される位置決め部を有し、前記位置決め部は、前記ベース部から突出した中間腕状
部材と、前記中間腕状部材に対しほぼ平行に配置された
２つの外側腕状部材とを有し、前記外側腕状部材の各々は、前記中間腕状部材の互いに
反対側となる２つの側部の各々に対して横方向に離され
て配置され、前記位置決め部が前記収納空間内に位置している場合に
前記雌部品と係合しうる掛け金部材が前記各外側腕状部
材に設けられ、この掛け金部材により前記雄部品と前記
雌部品とが係脱可能となっており、前記各外側腕状部材は相互に近づくように内側に撓める
ように構成されており、それによって前記掛け金部材の
掛け金作用がはずれ、前記腕状部材の少なくとも一つには障壁部材が配置され
ており、前記外側腕状部材が内側へ撓まないときには前
記各外側腕状部材と前記中間腕状部材とが空間を挟んで
対向し、それによって前記位置決め部材が前記収納空間
内へ不正確又は部分的に収納されることが防止され、前記障壁部材は、前記ベース部から離れた前記各外側腕
状部材の端部に突出部を有し、前記各外側腕状部材が内
側へ撓んだ場合に、前記突出部が前記中間腕状部材に向
かって突出するとともに前記中間腕状部材を横切るか又
は通過するように構成されたことを特徴とする請求項（１）記載の帯状ひも用バックル。