JP2528298Y2 - 床反力計の踏み板 - Google Patents

床反力計の踏み板

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JP2528298Y2
JP2528298Y2 JP1990107599U JP10759990U JP2528298Y2 JP 2528298 Y2 JP2528298 Y2 JP 2528298Y2 JP 1990107599 U JP1990107599 U JP 1990107599U JP 10759990 U JP10759990 U JP 10759990U JP 2528298 Y2 JP2528298 Y2 JP 2528298Y2
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tread
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良司 村椿
幸明 永田
雅則 金三津
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Sugino Machine Ltd
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Sugino Machine Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、特願平1−216840号(特開平3−80832
号)の「動的平衡機能訓練装置」に採用されて好適な床
反力計の踏み板を提案するもので、踏み板の不要な振動
を抑制して、床反力計を用いた重心位置の精密な計測を
行うための構造に関する。
[従来の技術] 本願出願人は、先に特願平1−216840号(特開平3−
80832号)の「動的平衡機能訓練装置」において、床反
力計を用いた機能回復訓練(リハビリテーション)シス
テムを提案した。該システムは、踏み板上に患者を立た
せて、該踏み板に対して種々の傾斜角度と移動速度を与
えながら、患者の重心移動の様子を観察するもので、患
者の持つ平衡感覚および平衡維持機能に応じた適正な負
荷の訓練が可能である。
第3図は、該訓練システムの機能部分の模式的な斜視
図である。
第3図において、土台C上には4個の軌道Lが設けら
れ、ベアリングKを介して軌道Lに支持された外枠Jの
内側には、内枠Iが軸支され、内枠Iのさらに内側には
支持台Aが軸支される。外枠Jと内枠Iの回動軸と内枠
Iと支持台Aの回動軸とは直角に配置されて、支持台A
に対し自在な方向で自在な傾斜角度を許すジンバル構造
を形成している。支持台Aの裏面には、支持台Aの傾斜
角度を変更するための一対の伸縮装置(図示しないボー
ルネジ・シリンダ)が取付けられ、土台Cには、外枠J
を付勢して支持台Aを含む軌道L上の全体を水平移動さ
せるためのモータMが固定されている。
また、床反力計Bは、踏み板(上部プレート)と基盤
(下部プレート)とを対向させ、四隅を感圧素子(ビー
ム型ロードセル等)により支えるとともに、基盤に固定
した2本の摺動軸(支柱)により踏み板の平行な移動を
拘束したもので、計8個の感圧素子がそれぞれ計測した
荷重から踏み板上の患者の重心位置を演算できる。
このように構成された機構においては、床反力計Bが
伸縮装置により駆動されて傾斜角度を変化させ、また、
モータMにより駆動されて前後に移動する。ここで、患
者は、2台の床反力計Bに左右の足をそれぞれ載せて直
立を保ち、床反力計Bの傾斜および前後の移動に耐えて
平衡を保つ努力を行う。このときの患者の重心移動の状
況は前記感圧素子の出力からリアルタイムに演算されて
記録される。
従って、患者の持つ平衡感覚および平衡維持機能が正
常に把握され、これに応じた適正な床反力計Bの移動と
傾斜のプログラムを選択すれば、患者の機能回復を有効
かつ能率的に遂行できる。
第4図は、該システムに採用されていた従来の踏み板
の構造を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面か
ら見た断面図である。
第4図において、踏み板Pは、踏み板面、該踏み板面
を囲む側面、摺動軸の支持孔、感圧素子の支承面、およ
び踏み板面のたわみを軽減するためのリブ構造を一体に
形成した、一端開放型のアルミ鋳物である。
第5図は、第4図の踏み板の振動に関する特性を示す
線図で、(a)は減衰特性、(b)は周波数特性を示
す。
第5図(a)は、踏み板に30kgの荷重を加えて衝撃的
な加振を行ったときの感圧素子の出力の減衰特性を示し
ている。これにより、起電力700mVに相当する振幅は700
msecを経過しても十分に減衰していないことが判る。ま
た、線図から算出した減衰率は、0.162である。
第5図(b)は、第5図(a)の加振を行ったときの
感圧素子の出力の周波数特性を示している。これによ
り、踏み板の共振周波数は51.25Hzであることが判る。
[考案が解決しようとする課題] 該訓練システムにおいては、患者の左右の足にかかる
荷重が正確かつ純粋な形で感圧素子の出力に反映される
ことが必要であるが、患者の体重によって踏み板がたわ
むと、該たわみ量に応じて各感圧素子への体重の分配に
大きな誤差が発生してしまう。また、感圧素子は、患者
側から伝達される振動および踏み板自身の振動を踏み板
上の体重移動と同様に検出するから、実際の感圧素子の
出力にはこれらの雑音的な振動成分が重畳されており、
床反力計による重心位置の計測の精度の向上を妨げてい
た。
そこで、踏み板の剛性を増して前記たわみの問題を解
決しようとする試みが行われたが、踏み板の重量が増す
と、床反力計が駆動されるたびに大きな慣性力が発生し
て計測誤差となる。また、踏み板の固有振動周波数が低
くなって患者の生理的な周波数(20Hz程度)と共振を起
し易くなるとともに、踏み板自身の振動も長く継続する
こととなって都合が悪い。
本考案は、床反力計による重心位置の計測の精度を向
上しようとするものであって、固有振動周波数が高く、
発生する振動は速やかに減衰されるような踏み板を提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本考案の請求項第1項の床反力計の踏み板は、対向す
る基盤との間隔が複数個の感圧素子により支承され、基
盤の対向面と平行な面内の移動が複数本の支柱により拘
束されている床反力計の踏み板において、 踏み板面、該踏み板面を囲む側面、支柱の支持孔、感
圧素子の支承面、および踏み板面の固有振動周波数を高
くするためのリブ構造、を一体に形成した金属枠と、金
属枠に取り付けられた状態では踏み板面、側面、および
リブ構造で囲まれ、閉ざされた内部空間を形成する金属
蓋と、内部空間を満たすように埋め込まれた減衰ブロッ
クとからなるものである。
本考案の請求項第2項の床反力計の踏み板は、請求項
第1項の床反力計の踏み板において、踏み板面の裏面
に、支持孔を囲むように減衰板を貼付したものである。
[作用] 本考案の請求項第1項の床反力計の踏み板において
は、従来の踏み板と同様に、踏み板面にかかる体重が感
圧素子の支承面を介して感圧素子に伝達され、基盤の対
向面と平行な面内の移動は複数本の支柱(摺動軸)によ
り拘束される。また、踏み板面、感圧素子の支承面、お
よび支柱の支持孔は、踏み板面を囲む側面および踏み板
面の固有振動周波数を高くするためのリブ構造とともに
金属枠として一体に形成されている。しかし、従来の踏
み板のように一端開放型のものではなくて、金属枠と金
属蓋とでボックス構造を形成しており、閉ざされた内部
空間には減衰ブロックを埋込んである。このボックス構
造は、発生する固有振動周波数を高くするとともに、減
衰ブロックにより速やかに減衰させる。加えて、減衰ブ
ロックの底面および側面が金属枠と一体に接着固定され
ているので、金属枠の振幅を内部摩擦により消費する。
なお、この構造は、踏み板の内部に複数の内部空間を形
成して、踏み板の曲げやねじりに対する剛性を高める。
また、減衰ブロックとしては金属や樹脂の発泡体、軽量
セラミックス、材木片等が採用される。
本考案の請求項第2項の床反力計の踏み板において
は、支柱から支持孔を介して踏み板に伝達される振幅が
減衰板により消費されるから、該振動が踏み板全体へは
伝播しにくい。
[考案の実施例] 本考案の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は、本考案の実施例の床反力計の踏み板の構造
を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面から見た
断面図である。これは、第4図の踏み板を金属枠とし
て、本考案をそのまま応用したものである。
第1図において、踏み板Qは、アルミ枠Sにアルミ蓋
Tを取付けてボックス構造とし、両側の内部空間に木板
Vを埋め込み、アルミ枠Sの踏み板面の裏面の摺動軸を
3方から囲む位置に鉛板Uを貼付したものである。ここ
で、アルミ枠Sは、踏み板面、側面、摺動軸の支持孔、
感圧素子の支承面、およびリブ構造を一体に形成した、
一端開放型のアルミ鋳物である。アルミ枠Sの踏み板面
の裏面、側面、リブ構造と木板Vとの隙間がエポキシ樹
脂で一体にモールドされ、アルミ蓋Tの周囲とリブ構造
突当り面はアルミ枠Sの相当する部分に接着されてい
る。
第2図は、本考案の実施例の踏み板の振動に関する特
性を示す線図で、(a)は減衰特性、(b)は周波数特
性を示す。
第2図(a)は、踏み板に30kgの荷重を加えて衝撃的
な加振を行ったときの感圧素子の出力の減衰特性を示し
ている。これにより、起電力700mVに相当する振幅は完
全に減衰されるまでに300msecを要し、これは第5図の
従来の場合の半分以下であることが判る。また、線図か
ら算出した減衰率は、0.462で、第5図の従来の場合の
約3倍となっている。
第2図(b)は、第2図(a)の加振を行ったときの
感圧素子の出力の周波数特性を示している。これによ
り、踏み板の共振周波数は68.75Hzであって、第5図の
従来の場合よりも20Hz高いことが判る。これは、患者の
生理的周波数(17.5Hz程度)からより遠く、患者に共振
しにくいことを示す。
[考案の効果] 本考案の請求項第1項の床反力計の踏み板において
は、固有振動周波数が高くなることに加えて、踏み板に
発生した振動が減衰ブロックにより速やかに減衰される
から、種々の加振に対する共振が起こりにくく、発生し
た振動の継続時間も短くて済む。
従って、床反力計による重心位置の計測の精度が向上
される。
本考案の請求項第2項の床反力計検出の踏み板におい
ては、支柱から踏み板に伝達される振幅が踏み板全体へ
は伝播しにくいから、踏み板の振動の可能性が減り、床
反力計による重心位置の計測の精度はさらに向上され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の実施例の床反力計の踏み板の構造を
示すもので、(a)は平面図、(b)は側面から見た断
面図である。 第2図は、本考案の実施例の踏み板の振動に関する特性
を示す線図で、(a)は減衰特性、(b)は周波数特性
を示す。 第3図は、従来のジンバル機構の例を説明するためのも
ので、特願平1−216840号(特開平3−80832号)の
「動的平衡機能訓練装置」における機構部分の斜視図で
ある。 第4図は、該システムに採用されていた従来の踏み板の
構造を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面から
見た断面図である。 第5図は、第4図の従来の踏み板の振動に関する特性を
示す線図で、(a)は減衰特性、(b)は周波数特性を
示す。 [主要部分の符号の説明] A…支持台、B…床反力計 C…土台、F感圧素子 I…内枠、J…外枠 K…ベアリング、L…軌道 M…モータ、Q…踏み板 S…アルミ枠、T…アルミ蓋 U…鉛板、V…木板

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する基盤との間隔が複数個の感圧素子
    により支承され、該基盤の対向面と平行な面内の移動が
    複数本の支柱により拘束されている床反力計の踏み板に
    おいて、 踏み板面、該踏み板面を囲む側面、前記支柱の支持孔、
    前記感圧素子の支承面、および前記踏み板面の固有振動
    周波数を高くするためのリブ構造を一体に形成した金属
    枠と、 該金属枠に取り付けられた状態では前記踏み板面、側面
    およびリブ構造で囲まれ、閉ざされた内部空間を形成す
    る金属蓋と、 該内部空間を満たすように埋め込まれた減衰ブロックと
    からなることを特徴とする床反力計の踏み板。
  2. 【請求項2】前記踏み板面の裏面に、前記支持孔を囲む
    ように減衰版を貼付したことを特徴とする請求項1項の
    床反力計の踏み板。
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