JP2527843B2 - 受け紙付感熱転写記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
受け紙付感熱転写記録媒体及びその製造方法Info
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Description
る。特に、計算機援用設計(CAD)、ファクシミリ、画
像拡大等に使用される受け紙付感熱転写記録媒体及びそ
の製造方法に関する。
付感熱転写記録媒体においては、受け紙紙面がそのまま
被転写物となるという使用上の要求から、その紙面自体
が良好な筆記性、捺印性、紙さばき性、保存性等(紙の
風合)を有することが必要である。そこで、感熱転写シ
ートと受け紙を貼り合せるためのラミネート法が極めて
重要な意味を有することとなり、従来のラミネート法を
そのまま適用することはできない。
トメルトラミネート法及びドライラミネート法がある。
性ラミネート剤を塗布し、揮発性物質が揮発する前に貼
り合せる方法である。したがって、この方法は、塗布さ
れたラミネート剤層が残存する揮発性物質によっては、
その性質に経時変化を生じるという欠点がある。
固化する前、すなわち流動性を有する間に貼り合せる方
法である。このとき、紙側にラミネート剤を塗布して貼
り合せる場合には2g/m2以上の塗布量を必要とし、また
紙面の加工を必要とするので紙の良好な風合を損う。ま
た、感熱転写シート側にラミネート剤を塗布する場合に
は、感熱転写インキが他の層に拡散しない状態、すなわ
ち感熱転写インキ層が溶解されない状態でラミネート剤
を塗布し、感熱転写インキの融点以下の温度で溶融状態
のラミネート剤によって貼り合せを行う。この方法は感
熱転写インキ層及びラミネート剤層の融点を適当に選択
することにより可能ではあるが、技術的に種々な制約を
伴う場合が多い。
性によって貼り合せを行う方法である。この方法におい
ては、通常、常温で粘着性を有する固形物または硬化剤
が使用される。常温で粘着性を有する固形物を使用する
場合には、ラミネート剤が受け紙に転移するという問題
点があり、また、硬化剤を使用する場合には、硬化した
ラミネート剤層によって感熱転写が不可能になる。
からはラミネート剤の塗布量として1〜2g/m2以下が好
ましかったが、この塗布量ではサーマルヘッドによる感
熱転写シートのうき現象(受け紙から感熱転写シートが
剥離する現象)が生じるという問題点があった。更に、
転写後に転写シートを剥離した受け紙の表面がベタつく
という問題点もあった。
受け紙付感熱記録媒体及びその製造方法を提供すること
である。
録媒体において、該感熱転写シートは感熱転写インキ
層、及び該インキ層上に設けられた過冷却性材料を含有
するソルベントラミネート剤層又はホットメルトラミネ
ート剤層を有し、該ソルベントラミネート剤層又はホッ
トメルトラミネート剤層と前記受け紙とが対向接合され
ていることを特徴とする記録媒体、である。
感熱転写インキ層上にソルベントラミネート剤層を施与
し、揮発性溶媒を揮発させた後直に該ソルベントラミネ
ート剤層と受け紙とを対向接合することを特徴とする受
け紙付感熱転写記録媒体、である。
感熱転写インキ層上にホットメルトラミネート剤層を施
与し、該ホットメルトラミネート剤層が、含有される過
冷却性材料による過冷却状態にある間に、受け紙と対向
接合されることを特徴とする受け紙付感熱転写記録媒
体、である。
層された感熱転写インキ層及びソルベントラミネート材
層またはホットメルトラミネート層からなる。所望によ
り、基材表面にスティックを防止するための耐熱保護
層、基材と感熱転写インキ層との間にマット化を図り、
あるいは離型性を改良するための機能層、及び/又は感
熱転写インキ層とラミネート層との間にラミネート剤の
塗布性を向上させるための機能層を設けることができ
る。
性を有するすべての薄膜を使用することができる。例え
ば、従来から感熱転写シートとして使用されているセロ
ファンフィルム;ポリエステル、ナイロン等のプラスチ
ックフィルム;コンデンサー紙;グラシン紙等を挙げる
ことができる。基材は可能な限り薄い方が望ましいが、
通常のプラスチックフィルムの場合には強度の点から4
〜6μmの厚さを有することが好ましい。
(例えば、カルナバワックス、マイクロクリスタルワッ
クス、パラフィンワックス、ミリスチン酸、セレシン
等)、5〜50重量部の顔料(例えば、カーボンブラッ
ク、群青、紺青、等)、0〜20重量部の柔軟剤(例え
ば、ポリイソブチレン、ポリブテン、流動パラフィン
等)、5〜30重量部の樹脂(ポリアミド、エチレンビニ
ルアセテート(EVA)、ロジンエステル等)の成分から
なる。該インキ層を基材に施与する方法は特に制限的で
はないが、ホットメルトコーティング法を用いて、ある
いは有機溶媒に溶解または分散させてソルベントコーテ
ィング法を用いて基材上に塗布することが一般に行なわ
れている。上記成分からなるインキは3〜5g/m2の量で
施与されることが好ましい。
〜60重量部の過冷却性材料、5〜90重量部のワックス、
及び5〜90重量部樹脂成分から調製されたホットラミネ
ート剤を前記インキ層上にホットメルトコーティング法
を用いて塗布することによって得られる。各成分は1種
又は2種以上の組合せとして使用することができる。
温度領域があり、この過冷却温度領域内では、融点以上
の温度で溶融した後は、凝固点以下の温度まで下がって
も固化せず、流動性を保ち、固化した後は、再びその融
点に達しない限り、溶融しない材料である。過冷却性材
料の例としては、ジシクロヘキシルフタレート、ベンゾ
トリアゾール、アセトアニリド、ポリエチレングリコー
ル等がある。
しい。また、100℃における溶融粘度が300センチポイズ
以下のものが好ましい。
分としては前記インキ層の成分と同様なものを使用する
ことができる。
き現象防止、印字の鮮明性の観点から、1〜5g/m2、特
に2〜3g/m2が好ましい。
性材料、5〜90重量部の樹脂、及び5〜90重量部のワッ
クスから主としてなる成分を1種又は2種以上の溶媒又
は混合溶媒に溶解及び/又は分散させて得られるソルベ
ントラミネート剤をソルベントコーティング法によって
前記インキ層上に施与することによって得られる。ソル
ベントラミネート剤に含まれる過冷却性材料、樹脂、及
びワックスの各成分は前記インキ層の成分と同様なもの
を使用することができる。
に1〜2g/m2であることが好ましい。
熱転写用として使用されているものを用いることができ
る。印字鮮明性、ラミネート性の点からはベック平滑度
〔JIS P8119−1976〕100sec/cc以上のものが好ましい。
ミネート剤層の場合には、ホットメルトラミネート剤層
が過冷却状態にある間に行われ、ソルベントラミネート
剤層の場合には、揮発性溶媒を揮発させた直後に行われ
る。
エチレンテレフタレートフィルム(6μm厚)に、下記
の組成を有するインキをソルベントコーティング法を用
いて塗布し、塗布量0.4g/m2の感熱転写インキ層を形成
した。
剤を調製した。
得られた感熱転写インキ層上に、ホットメルトコーティ
ング法を用いて2.0g/m2の量で塗布してホットメルトラ
ミネート剤層を形成し、感熱転写シートを作成した。
いて、該受け紙と上記において作成された感熱転写シー
トとを接合して受け紙付感熱転写記録媒体を作成した。
このときラミネートインキ、コーティングロール、及び
冷却ロールの温度はそれぞれ約80℃、60℃、及び20℃で
あった。
をサーマルプリンターで印字したところ、サーマルヘッ
ドによるうき現象はなく、感熱転写シートと受け紙との
剥離性もスムーズであり、転写後の受け紙の風合は良好
であった。また、印字も鮮明であった。
る厚さ1μmの剥離層(機能層)を設けた以外は、実施
例1と同様にして受け紙付感熱転写記録媒体を作成し
た。
も実施例1のそれと同様転写後の受け紙の風合は良好で
あり、印字も鮮明であった。
にワックスと樹脂からなる1μmの機能層を設けた以外
は、実施例2と同様にして受け紙付感熱転写記録媒体を
作成した。
2のそれと同様に転写後の受け紙の風合及び印字の鮮明
さ共に極めて良好であった。
ネート剤層を形成した以外は実施例1と同様にして感熱
転写シートを作成した。
た。
ルアルコール(40重量部)からなる混合溶媒に加え、ボ
ールミルを用いてよく溶解及び分散させてソルベントラ
ミネート剤塗布液を調製した。この塗布液を、感熱転写
インキ層上に2g/m2の塗布量でソルベントコーティング
法によって塗布してソルベントラミネート剤層を形成し
た。
性溶媒を揮発させた後、直ちに感熱転写シートと受け紙
(実施例1で用いられた受け紙と同様)とを接合させて
感熱転写記録媒体を作成した。
をサーマルプリンターで印字した所、サーマルヘッドに
よるうき現象はなく、感熱転写シートと受け紙との剥離
性もスムースであり、転写後の受け紙の風合は良好であ
った。また、印字も鮮明であった。
る厚さ1μmの剥離層(機能層)を設けた以外は、実施
4と同様にして受け紙付感熱記録媒体を作成した。
も実施例1のそれと同様転写後の受け紙の風合は良好で
あり、印字も鮮明であった。
にワックス、樹脂からなる1μmの機能層を設けた以外
は、実施例5と同様にして受け紙付感熱転写記録媒体を
作成した。
2のそれと同様に転写後の受け紙の風合及び印字の鮮明
さ共に極めて良好であった。
Claims (7)
- 【請求項1】感熱転写シート及び受け紙を含む受け紙付
感熱転写記録媒体において、該感熱転写シートは感熱転
写インキ層、及び該インキ層上に設けられた過冷却性材
料5〜60重量%を含有するソルベントラミネート剤層又
はホットメルトラミネート剤層を有し、該ソルベントラ
ミネート剤層又はホットメルトラミネート剤層と前記受
け紙とが対向接合されていることを特徴とする記録媒
体。 - 【請求項2】前記過冷却性材料が50℃以上の融点を有す
る請求項1記載の記録媒体。 - 【請求項3】前記過冷却性材料がジシクロヘキシルフタ
レート、ベンゾトリアゾール、アセトアニリド及びポリ
エチレングリコールからなる群から選ばれた1種である
請求項1記載の記録媒体。 - 【請求項4】前記ラミネート剤層が常温で粘着性を有す
る固形物を含まない混合成分からなる請求項1記載の記
録媒体。 - 【請求項5】前記混合成分が50℃〜80℃の融点を有し、
かつ100℃で10,000cps以下の溶融粘度を有する請求項5
記載の記録媒体。 - 【請求項6】請求項1記載の感熱転写記録媒体を製造す
る方法において、感熱転写インキ層上にソルベントラミ
ネート剤層を施与し、揮発性溶媒を揮発させた後、直に
ソルベントラミネート剤層と受け紙とを対向接合するこ
とを特徴とする方法。 - 【請求項7】請求項1記載の感熱転写記録媒体を製造す
る方法において、感熱転写インキ層上にホットメルトラ
ミネート剤層を施与し、該ホットメルトラミネート剤層
が、含有される過冷却性材料による過冷却状態にある間
に、受け紙とを対向接合することを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2308486A JP2527843B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 受け紙付感熱転写記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2308486A JP2527843B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 受け紙付感熱転写記録媒体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04182194A JPH04182194A (ja) | 1992-06-29 |
JP2527843B2 true JP2527843B2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=17981598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2308486A Expired - Fee Related JP2527843B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 受け紙付感熱転写記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2527843B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11597859B2 (en) | 2020-01-24 | 2023-03-07 | Oatey Co. | Solvent cement formulations having extended shelf life |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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GB2273992B (en) * | 1992-12-25 | 1996-06-19 | Dainippon Printing Co Ltd | Thermal transfer sheet |
JP4485990B2 (ja) * | 2005-05-10 | 2010-06-23 | 株式会社リコー | 熱転写記録媒体、熱転写記録方法及び記録体 |
Family Cites Families (1)
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---|---|---|---|---|
JPH0825343B2 (ja) * | 1989-10-06 | 1996-03-13 | ゼネラル株式会社 | 受け紙付感熱転写記録媒体及びその製法 |
-
1990
- 1990-11-16 JP JP2308486A patent/JP2527843B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11597859B2 (en) | 2020-01-24 | 2023-03-07 | Oatey Co. | Solvent cement formulations having extended shelf life |
US11976222B2 (en) | 2020-01-24 | 2024-05-07 | Oatey Co. | Solvent cement formulations having extended shelf life |
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JPH04182194A (ja) | 1992-06-29 |
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