JP2527230B2 - 工具径路生成方法 - Google Patents

工具径路生成方法

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JP2527230B2 JP1051652A JP5165289A JP2527230B2 JP 2527230 B2 JP2527230 B2 JP 2527230B2 JP 1051652 A JP1051652 A JP 1051652A JP 5165289 A JP5165289 A JP 5165289A JP 2527230 B2 JP2527230 B2 JP 2527230B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は,例えば数値制御工作機械(NC工作機械)
によつて自由曲面を含む任意形状の製品を加工する場合
の工具径路の生成を処理する工具径路生成方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
多軸数値制御工作機械において,被加工物を形状加工
するためのNC情報は工具中心点の移動指令である。
この工具中心点は,加工中,その形状加工する加工面
(Sと称する)と工具形状から定まるオフセツト面(F
と称する)を移動している。
このオフセツト面(F)上の工具中心点の移動指令を
カツターパスまたは工具径路(CLと称する)と呼んでい
るが,従来この工具径路(CL)を得るのに第14,15図あ
るいは第16図に示すような方法が用いられている。第1
4,15図は,例えば特開昭63−64103号公報に示されるよ
うに,オフセツト多面体を生成する方法で,オフセツト
面に微少な多数の多面体を想定し,各多面体を連続して
スキヤンして工具をステツプ送りしてこれを連ねること
により工具径路を得ている。第14図の従来の一例を示す
構成図において,(1)は自由曲面生成処理手段,
(2)は自由曲面切削用工具径路生成処理手段,(3)
はNC工作機械,(4)は入力手段である。図において,
自由曲面生成処理手段(1)は例えばCADであり,機械
加工部品や金型等の製品の3次元自由曲面を表現する幾
何モデルの形状データがオペレータの入力手段(4)の
操作に基いて生成され,生成された形状データは計算機
より構成される自由曲面切削用工具径路生成処理手段
(2)において加工データすなわち工具径路データに変
換される。この加工データは例えばフロツピーデイスク
に記録され,これがNC工作機械(3)に装着されて自動
加工が行なわれる。
第15図は工具径路を生成するための一つの方法である
オフセツト多面体法を示すフローチヤートであり,ステ
ツプ1(ST1と称する)は自由曲面生成処理手段(1)
にて生成された形状データ,すなわち加工曲面(S)で
あり,ステツプ2でこの加工曲面(S)に対し工具形状
を考慮した多数のオフセツト多面体(F)が形成され
る。ステツプ3で各多面体の断面計算が行なわれ,この
各多面体を連続してスキヤンすることにより工具径路
(CL)が生成される(ステツプ4)。
工具径路を得る他の方法として,第16図のフローチヤ
ートに示す逆オフセツト法がある。これは得られた加工
曲面(S)に対し(ST5),加工工具の中心を製品面上
に拘束した逆オフセツト形状を格子空間に格納し包絡面
を生成することによりオフセツト面を得る(ST6)。
これはZ−Queue格子空間としてあらわされる(ST
7)。
次に格子空間のデータを2次元的に走査することによ
つて(ST8),工具径路(CL)を得ることができる(ST
9)。
以上の方法により工具径路を生成することにより,複
雑な形状を持つ曲面であつても工具干渉を起こさずに自
動的に加工することが可能となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の工具径路生成方法は以上のようなフローチヤー
トであり3次元空間上の曲面から加工精度に応じた数だ
けの多面体,あるいは格子空間を計算してつくるために
その計算量は膨大なものとなり,また計算機に必要とさ
れるメモリ容量も莫大なものとならざるを得ない。
例えばある種の鍛造形モデルに対する計算機による工
具径路計算(工具位置データ作成)では,カツタ径5mm,
ピツクフイード(次の工具径路とのスパン)0.3mmとし
て,一般に知られている工具径路生成方法,すなわちオ
フセツト多面体法,逆オフセツト法の双方共メモリ容量
は2MB程度,CPU時間2時間程度を要する。
従つて,自由曲面を含む複雑な製品を加工面と工具と
の干渉を排除したNC加工をする場合,工具径路生成に時
間がかかり,あるいは装着が大がかりとなり経費が膨大
なものとなるばかりでなく,きめ細かな工具の交換がし
にくいために加工が制限されるなどの問題点があつた。
又,従来の方法で経費を配慮して計算を簡略化しよう
とすると必要な情報が得られないという問題があつた。
この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので,自由曲面を含む任意形状の製品の生成され
た加工曲面に基づいて,工具径路を生成する際に,必要
な精度のものを高速で自動的に生成でき,かつ工具と加
工曲面との干渉を回避できる工具経路生成方法を得るこ
とを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る工具径路生成方法は、3次元自由曲面
データによりあらわされた被加工物の加工曲面と、この
加工曲面上の任意の曲線に対し加工する工具の形状に基
づいて定められる工具中心ベクトルを加えて定められる
3次元空間曲線とを設定する第1のステップと、前記工
具が制御されて所定の径路に沿って動く際に、この工具
の中心点が前記径路に沿って移動するよう拘束制御する
ための工具拘束面を生成する第2のステップと、前記3
次元空間曲線上の任意の点から前記3次元空間曲線の接
線を引きこの接線と前記工具拘束面との交点を求めるこ
とを、前記任意の点を漸次、前記工具拘束面に近づけて
いくといった幾何学的収束計算を行なうことにより前記
空間曲線と前記工具拘束面との交点を求め、さらに前記
空間曲線を微小量移動させてこの交点を求める手順を繰
り返し、さらに工具拘束面を次の所定の径路にあわせて
微小量移動させて前記交点を求める処理を順次行なっ
て、前記工具の径路を前記3次元曲面全体に対して生成
する第3のステップとを備えたものである。
また、第3のステップで求められた工具径路である平
面上の曲線の凹及び(又は)凸の交差の状況を検出し、
凹に交差している場合には両曲線の交点を求め3次元空
間曲線に対して上方側の曲線を工具径路として継ぎ、凸
に交差している場合には凸稜線の部分にできた隙間を両
径路の先端において円又は楕円などにより接続すること
により前記交差部分の径路の補正を行なう第4のステッ
プをさらに備えたものである。
〔作用〕
この発明における工具径路生成方法は工具中心点位置
の軌跡を幾何学的収束計算で必要な精度内に求める。
さらにこの発明における工具径路生成方法は得られた
工具中心点位置の軌跡を平面曲線として交差をチエツク
し加工曲面との干渉を回避する。
〔実施例〕
以下,この発明の一実施例を第1図〜第7図にて説明
する。
第1図は工具径路生成方法を示すフローチヤートであ
り,ST12は加工曲面生成のステツプ,ST13は工具が制御さ
れて指定の位置を動く時に工具の中心が動く平面,すな
わち工具拘束面を生成するステツプ,ST14は工具中心点
であり微少空間面である任意の初期点P0等を設定するス
テツプ,ST15は拘束面上の交点Qnを演算すつステツプ,ST
16は演算結果を判断するステツプ,ST17は加工曲面上の
近似点Pnを演算するステツプ,ST18は精度チエツクのス
テツプ,ST19は収束計算で得た点Pnを概念上のオフセツ
ト面と工具拘束面との交線上の交点Rmとするステツプ,S
T20は次の交点Rm+1を求める初期点を設定するステツプ,
ST21は所定の範囲内での工具中心点軌跡を得るステツプ
である。
第2図は製品曲面(S),オフセツト面(F),工具
の中心点(S+)の各位置関係を示す説明図,第3図は工
具形状図,第4,5図は工具拘束平面説明図,第6図は交
点追跡の方法を示す説明図,第7図は次の初期点の設定
を示す説明図である。
加工されるべき製品曲面(S)は例えばCADにて定め
られた原点(固定点)(O)を基準に生成される。第2
図に示すように一般に製品曲面は2つのパラメータu,v
の関数としてベクトルS(u,v)で表現される。CADの段
階で設計された曲面はこのような原点(O)に対するベ
クトル関数で表わされている(ST12)。
マシニングセンタなどで用いられる回転切削工具,す
なわち第3図に示すように(a)ボールエンドミル,
(b)フラツトエンドミル,(c)ラジアルエンドミル
などそれぞれは,少数のパラメータで表わされる単純な
形状が多い。そこでこの工具のパラメータを用いて加工
曲面に対応した3次元空間曲面,例えば工具中心点の軌
跡(すなわち工具径路)のなす包絡面(すなわちオフセ
ツト面)を求めることができる。しかしここでは具体的
なオフセツト面を生成せず下記の如くオフセツト面を表
わすベクトル関数を使用しこれをF(u,v)とするとボ
ールエンドミルでは(i)式となる。
F(u,v)=S+r・n ……(i) 但し、rは工具半径であり,nは製品面S上の単位方線
ベクトル(ii)式から求められる。
但し, 又,フラツトエンドミルでは(iii)式となる。
F(u,v)=S+r(nxi+nyj)/(1−nz 2)1/2 ……
(iii) 但しi,jはx,y軸方向の単位ベクトルである。
又,ラジアルエンドミルでは(iv)式となる。
F(u,v)=S+r1n+r2(nxi+nyj)/(1 −nz 2)1/2 ……(iv) なお第2図中に示すS+は工具中心点を示す。
次に工具拘束面を生成する(ST13)。工具はあらかじ
めNC加工装置に与えられた制御の指示にしたがつて働
く。このため工具中心点はあらかじめ与えられた平面
(断面又は工具拘束面とも言う)(E)上に拘束され
る。この工具拘束平面(E)と製品面(S),概念上の
オフセツト面(F)との関係を第4,5図に示す。工具拘
束面(E)とオフセツト面(F)の交わる線を交線(断
面線)(G)と言う。但し,平板等の簡単な形状の加工
曲面でない自由曲面ではこの交線(G)は複雑なものと
なる。第4図はZ軸に平行に拘束平面(E)をとつた場
合,すなわちボールエンドミルを垂直にあてて加工する
場合を示す。第5図はZ軸に垂直に拘束平面(E)をと
つた場合,すなわちボールエンドミルを水平にあてて加
工する場合を示す。この工具拘束平面(E)をわづかづ
つ並行にずらしてそれぞれの拘束平面とオフセツト面と
の交線が求まれば,これを工具軌跡として得ることがで
きる。このわずかづつずらしてできる各拘束面間の距離
がピツクフイードである。
次に,交線(G)上への交点を追跡するために初期条
件を設定する(ST14)。先ず概念上のオフセツト面上の
任意の微少空間面である一点P0(F゜=F(u0,v0))
を設定する。第6図に示すようにこの点P0を通りオフセ
ツト面(F)に接する任意の線を引き,工具拘束面
(E)との交点Q1を得る(ST15)。図ではv=v0一定の
接線としたが他の条件(例えばu一定)でもよく,さら
にベクトル▲▼が大きすぎる場合には,初期点
P0の設定をやり直したりあるいはオフセツト面(F)に
対し点P0で接する平面を求め最短線を選択してQ1を求め
てもよい。Q1が拘束平面(E)上に得られることを確認
(ST16)してから次に曲面(F)上の近似点P1を第6図
(a)の如く求める。
接線は∂F/∂u|u0v0のベクトルを持つため となる。
このため交点Q1は(F゜+▲▼)となり,か
つdは原点と工具拘束面(E)との距離,ncは工具拘束
面の単位法線ベクトルとすると, 式を満足するδuが存在する。
P点が適当に採つてあればQ点はオフセツト面上のv
一定の曲線と工具拘束面(E)との交点R(Fc)の近傍
にあるから からδuを得て ▲▼=F(u0+δu,v0)=F1 ……(viii) であるオフセツト面(F)上のP1を得ることができる。
すなわち, となり,P1点は求めたい交点Rに近ずく。そこで第6図
(b)の如くP1点から前と同様に曲面F(u1,v0)に接
線を引いて工具拘束平面(E)との交点Q2を得,これに
対応するオフセツト面(F)上の点P2を得る。
点列P0,P1,P2,…は限りなく交点Rに近づく。したが
つて所定の誤差内で交点追跡を打ち切れば高速でかつ必
要な精度内に交点R,すなわちオフセツト面上の工具中心
位置を定めることができる(ST18)。これをR1とする。
オフセツト面(F)と工具拘束面(E)の交線(G)
と考えられる線上に交点R1を求めることができたので次
に工具をずらした位置の交点R2を求めるために、微少量
移動した空間曲線とその上に初期点R′を設定する(ST
20)。
これは第7図(a),(b)に示すようにオフセツト
面(F)上に(ix)式を満足するd′を求める。
d′=ncFuδu=−ncFvδv ……(ix) この得られたδu/δvの比を保つてu,vをわずかに変
化させれば,この新たなu,vの値に対応するオフセツト
面(F)上の点R′は工具拘束面(F)上を工具中心が
移動する方向の次の初期点P0とすることができ,これを
もとに再度ST15〜ST18を繰返して次の追跡した交点R
2(図示せず)を得ることができる(ST19)。
すなわちR1=F(u0′,v0′)とすればR′=F
(u0′+δu,v0′+δv)のオフセツト上の点をP0
し、v=v0′+δvであるものを新たな空間曲線とし
て、再度交点R2を求める方法である。
上述の手順を繰返して工具中心点の軌跡R1,R2R3…が
オフセツト面上に得られ(ST21),すなわち交線上に得
られ,工具径路を演算手段により自動的にかつ高速に生
成することができる。
しかも,中心点軌跡のきざみ巾を所定の値以下にとる
ことにより必要な精度を得ることができる。
ステツプ21で生成された工具径路は,第1図の収束計
算で求められた工具中心点の点列の軌跡であり,これは
誤差内で見ると工具拘束面(E)と考えてもよい1つの
平面上の曲線となる。すなわち交線(G)への収束を図
つたものであり3次元なねじりのない曲線である。
しかしながら,この曲線は複雑な加工面に対応し,凸
や凹に交差したものであり加工中における製品面と工具
との干渉の問題が残る。
すなわち第1図〜第7図の説明では製品曲面を単一の
関数S(u,v)で,しかも簡単な形状の例としたが,通
常の製品面は異なる関数で表わされる要素曲面の接続に
よつて表現されたり,あるいは単一の関数でも複雑な凹
凸を描く曲面だつたりする。
第8図はこの発明の一例である加工面に対する工具干
渉の補正方法を説明するフローチャート,第9,10図は工
具径路説明図,第11,12図は工具経路と切削線の関係を
示す説明図である。第8図において,ST31は工具径路生
成のステツプ,ST32は凸凹の交差を検出するステツプ,ST
33は凹の交差をチエツクするステツプ,ST35は凸の交差
を検出するステツプ,ST34ST36は工具径路を補正するス
テツプ,ST37は全径路の交差を確認するステツプ,ST38は
工具干渉を補正した工具径路を生成するステツプであ
る。
第9図(a)において,概念上のオフセツト曲面
(F)はその製品曲面の各要素により,曲面I,II,IIIの
組合であらわされ,これと交わる工具拘束面(E)との
交差上に収束して得られた工具径路A,B,C,D(第9図
(b))が生成される。この工具径路はB点で要素Iと
IIが,C点で要素IIとIIIが接続しているが,第9図
(b)の如く一つの平面(工具拘束面が曲面であれば曲
平面となる)上の曲線でA,B,C,Dがあらわされる(ST3
1)。
第10図(a)の如く製品加工面(S)の凸凹が極端で
あれば,工具軌跡がCL(1),CL(2)間の様に凹部分
で交差すると,相互に重なつたり,あるいはCL(2),C
L(3)の様に凸に交差すると,2中心点の点列間が径路
生成に必要な設定値以上離れ,交点を持たない様な場合
が生ずる。
このような交差部分に関する処理は,先ず,平面上の
曲線の交差状況を検出し(ST32),径路が凹に交差して
いる(ST33)場合は,その径路の交点を求め,製品加工
面との反対側すなわち第10図(a)において製品面に対
して上方側の曲線を工具径路として継ぐことにより,径
路補正(ST34)を行なう。
すなわち曲線が凹に交差している場合は常に外側の径
路を採用すれば他の面と干渉しない工具径路を得ること
ができる。しかも加工曲面に対しわずかなピツチで多く
の平面(E)が覆うため3次元的にも全ての干渉を排除
できる工具径路が得られる。
径路が凸に交差している場合には(ST35),凸稜線の
部分で隙間ができるので,その隙間を両径路線(CL
(2),CL(3))の先端において第10図(a)の一点
鎖線の如く半径rの円が凸稜によってできる擬似円筒の
断面線とするか双方に接する楕円などにより精度を考慮
した径路補正をすればよい(ST36)。
全径路の交差を検出し補正を上記の繰返しで行なうこ
とにより(ST37),工具干渉を起こすことのない工具径
路を生成することができる(ST38)。
以上のように生成された工具径路の例を第11,12図に
示す。第11図は3次Bezier曲面を製品面とした場合の切
削線(H)(工具と製品曲面との接触点軌跡)と工具径
路線(CL)を示し,(a)はボールエンドミルの場合で
あり、(b)はフラツトエンドミルの場合である。それ
ぞれの計算時間は12.4秒,22.4秒であつた。
第12図は要素曲面3枚よりなる製品曲面(S)に対
し,干渉を生じないように生成した工具径路(CL)であ
る。
この場合の計算時間は50.4秒であつた。
以上述べてきたように,必要な精度を配慮した交線
(G)への幾何学的収束計算を行なうことにより,又干
渉チエツクと径路補正を平面上の曲線に対して行なうの
で計算時間は極めて短かくなり,かつ逐次計算を行なう
方法であり計算機メモリ内の作業エリアが格段に小さく
て済む。
この結果,かなり複雑な形状に対し,精緻な加工を行
なう場合でも,工具径路生成が手軽に実行できるため,
生産現場における日常的な工具交換等への対応が極めて
容易となる。
なお,上記説明中交差検出に関して要素曲面間の接続
点を求める案を述べたが,要素曲面に工具径より小さな
曲率半径となる部分が存在する場合には、工具径路がル
ープをえがき、この部分を除去することにより干渉のな
い工具径路となる。
又,工具径路生成方法として,第1図及び第8図のフ
ローチヤートで述べたが,これに限定されないことは当
然である。
第13図はこの発明によるNC機械加工装置の構成の一例
を示す。(1)はCAD等の自由曲面生成処理手段,
(2)はCPU等の自由曲面切削用工具径路生成処理手
段,(3)はNC工作機械,(6)は工具拘束平面生成手
段,(7)は交線への近似点追跡手段,(8)は径路補
正を含めた工具径路生成手段である。
製品の3次元自由曲面を表現する形状データがCADの
様な自由曲面生成処理手段(1)によつて生成され,こ
のデータと別途与えられた工具形状データにより演算装
置である工具径路生成処理手段(2)にて,NC工作機械
(3)の加工工具がその制御指令によつて動きうる平
面,すなわち工具の中心点が拘束される工具拘束平面が
生成手段(6)により生成される。この得られた工具拘
束平面を使用し演算装置(7)により第1図のフローチ
ヤートで示される交線(G)への近似点を収束計算す
る。
得られた近似点である工具中心点の軌跡により工具径
路生成手段にて工具径路を生成する。この際,第8図の
フローチヤートで示される径路の補正を行なう。
このようにして生成された工具径路をNC工作機械に入
力することにより複雑な自由曲面を有する製品に対して
も,自動的に拘束に加工することができる。
しかも,多数の要素曲面を有する加工面を工具の種類
を変える必要があつたり,あるいはNC加工装置で自動的
に加工するには時間がかかりすぎたりあるいは複雑な干
渉部分の前処理が必要な場合は入力手段(4)で入力し
工具を変えて加工する時は,再びこの発明のフローチヤ
ートによる交線追跡によつて簡単に径路生成を行ない加
工することができるので,フレキシブルな加工処理が行
なえる。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明によれば,例えば概念上の製品
加工面に対する工具中心点の軌跡のなす包絡面であるオ
フセツト面と,ある径路に沿つて工具を動かす時の制御
面である工具拘束面との交線を計算して求め,この計算
を制御面位置を少しづつずらしながら繰返し行なつて全
体としての工具径路を生成するようにしたので,必要な
精度のものを高速で自動的に生成する工具径路生成法が
得られるという効果がある。
さらにこの発明は,交線を追跡して得られた工具中心
点の軌跡を平面上の曲線としてその交差を確認し,径路
を補正することにより,加工曲面と工具との干渉を回避
できる工具径路生成法が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すフローチヤート,第
2図はこの発明の位置関係を示す説明図,第3図は工具
形状図,第4図〜第7図はこの発明の動作を示す説明
図,第8図はこの発明の一実施例を示すフローチヤー
ト,第9図〜第12図はこの発明の説明図,第13図はこの
発明の一例を示す構成図,第14図は従来の構成図,第15
図および第16図は従来の工具径路生成法を示すフローチ
ヤートである。 (S)は製品加工面,(E)は工具拘束面,(F)はオ
フセツト面,(G)は交線,(2)は自由曲面切削用工
具径路生成処理手段である。 なお図中,同一符号は同一,又は相当部分を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3次元自由曲面データによりあらわされた
    被加工物の加工曲面と、この加工曲面上の任意の曲線に
    対し加工する工具の形状に基づいて定められる工具中心
    ベクトルを加えて定められる3次元空間曲線とを設定す
    る第1のステップと、前記工具が制御されて所定の径路
    に沿って動く際に、この工具の中心点が前記径路に沿っ
    て移動するよう拘束制御するための工具拘束面を生成す
    る第2のステップと、前記3次元空間曲線上の任意の点
    から前記3次元空間曲線の接線を引きこの接線と前記工
    具拘束面との交点を求めることを、前記任意の点を漸
    次、前記工具拘束面に近づけていくといった幾何学的収
    束計算を行なうことにより前記空間曲線と前記工具拘束
    面との交点を求め、さらに前記空間曲線を微小量移動さ
    せてこの交点を求める手順を繰り返し、さらに工具拘束
    面を次の所定の径路にあわせて微小量移動させて前記交
    点を求める処理を順次行なって、前記工具の径路を前記
    3次元曲面全体に対して生成する第3のステップとを備
    えたことを特徴とする工具径路生成方法。
  2. 【請求項2】第3のステップで求められた工具径路であ
    る平面上の曲線の凹及び(又は)凸の交差の状況を検出
    し、凹に交差している場合には両曲線の交点を求め3次
    元空間曲線に対して上方側の曲線を工具径路として継
    ぎ、凸に交差している場合には凸稜線の部分にできた隙
    間を両径路の先端において円又は楕円などにより接続す
    ることにより前記交差部分の径路の補正を行なう第4の
    ステップをさらに備えたことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の工具径路生成方法。
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