JP2524467Y2 - 車軸用軸受の固定構造 - Google Patents

車軸用軸受の固定構造

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JP2524467Y2
JP2524467Y2 JP1989116455U JP11645589U JP2524467Y2 JP 2524467 Y2 JP2524467 Y2 JP 2524467Y2 JP 1989116455 U JP1989116455 U JP 1989116455U JP 11645589 U JP11645589 U JP 11645589U JP 2524467 Y2 JP2524467 Y2 JP 2524467Y2
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axle
bearing
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fixing structure
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進一 水田
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光洋精工 株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、車軸用軸受の固定構造に関する。より詳
しくは、例えば半浮動式車軸支持装置の軸受ケースと車
軸との間に介在された複列外向きアンギュラコンタクト
軸受を、車軸に固定する車軸用軸受の固定構造に関す
る。
〈従来の技術と考案が解決しようとする課題〉 従来より、自動車やトラクタ等の車軸の支持方式の一
つとして、半浮動方式と呼ばれるものが知られている。
この半浮動方式は、車軸ケース(アクスルハウジン
グ)に挿通された車軸を、車軸ケースの端部に設けられ
た軸受ケースに回転自在に支持する方式であり、この方
式によれば、上記軸受ケースに車両の荷重の一部を負荷
させて、車軸に対する負荷を軽減することができる。
第2図は、このような半浮動方式を採用した車軸支持
装置の一例を示すものである。この支持装置は、車軸ケ
ース10の端部に取付けられた軸受ケース11と、車軸12と
の間に、軸受13が介在されているものであり、上記軸受
13としては、複列円錐ころ軸受や複列アンギュラ玉軸受
等の複列アンギュラコンタクト軸受が採用されている。
上記軸受13は、外輪13bが一体で内輪13aが二分割され
た外向きタイプのものであり、各内輪13aの車軸12に対
する軸方向の固定構造としては、当該内輪13aを、車軸1
2の先端側に形成された大径段部12aの側面と、車軸12に
形成された雄ねじ12bにねじ込まれた固定部材としての
ナット14との間で挾み込む構造が一般に採用されてい
る。なお、前記車軸12に形成された大径段部12aと雄ね
じ12bとは、ほぼ軸受ケース11内に位置しており、両者
の間隔は、前記ナット14のねじ込みにより軸受13に所定
の予圧が与えられる間隔に設定されている。
しかし、上記ナット14を用いる固定構造によれば、車
軸12に当該ナット14をねじ込むための雄ねじを形成する
必要があり、車軸の製造に手間がかかるという問題があ
った。
そこで、前記ナット14の代わりに、車軸12にリテーナ
リングを圧入して、当該リテーナリングと車軸12の前記
大径段部12aとの間に挾み込む構造も採用されている
が、この場合には、軸受13にモーメント負荷が作用した
際に、軸受13の両内輪13a相互間にこじれが生じて、リ
テーナリング側の内輪13aが当該リテーナリング側へ移
動される結果、リテーナリングが抜脱方向へ移動され
て、内輪13aが軸方向に遊動したり、適正に設定された
軸受13の予圧が変動して、軸受性能が低下したりすると
いう問題が生じていた。
また、米国特許第3,397,027号明細書に開示されてい
るように、内輪とリテーナリングとをウェブでつないで
一体化することにより、上記モーメント負荷を受けるよ
うにしたものであるが、内輪とリテーナリングとが一体
であるため、内輪に作用する力がかえってリテーナリン
グに作用し易くなり、リテーナリングの抜脱方向への移
動を防止することが困難であった。
この考案は上記問題点に鑑みてなされたものであり、
リテーナリングを用いた固定構造であるにも拘らず、軸
受を車軸に対して確実に固定することができる車軸用軸
受の固定構造を提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するため、この考案は、車軸支持装置
の軸受ケースと車軸との間に介在されたアンギュラコン
タクト軸受を、車軸先端部に形成された大径段部の側面
と車軸に装着された固定部材とで挾持して当該車軸に固
定する車軸用軸受の固定構造において、上記軸受の内輪
を、車軸に対して軸方向へ摺動可能に嵌入していると共
に、車軸に圧入されたリテーナリングの内輪側端部に、
弾性変形可能な部分を一体に形成しており、上記弾性変
形可能な部分は、リテーナリング側に移動した軸受の内
輪を原位置に押し戻し可能な弾性力にて、当該軸受の内
輪を車軸の先端方向へ弾性的に押圧していることを特徴
とするものである。
〈作用〉 上記の構成の車軸用軸受の固定構造によれば、軸受に
モーメント負荷が作用した際に、リテーナリング側へ移
動する内輪を、リテーナリングに一体に形成された弾性
変形可能な部分によって弾性的に受け止めて、リテーナ
リングが抜脱方向へ移動するのを防止することができ
る。また、モーメント負荷が解除されると、上記弾性変
形可能な部分の弾性力によって、内輪を原位置に押し戻
すことができる。さらに、車軸に圧入したリテーナリン
グによって軸受を固定するので、固定が確実であり、ま
た、車軸にねじ加工を施すことが不要なので、製造コス
トを安くできる。特に、リテーナリング自体に弾性変形
可能な部分を形成したので、これを別体で設ける場合と
比較して、部品点数および組付工数を少なくでき、製造
コストを一層安くできる。
〈実施例〉 以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明す
る。
第1図はこの考案の車軸用軸受の固定構造を示す断面
図である。
上記車軸用軸受の固定構造は、半浮動式車軸支持装置
において採用されているものである。この車軸支持装置
は、第2図と同様、基部側が図示しない差動機に接続さ
れている車軸ケース1の先端部に、軸受ケース2を取付
け、この軸受ケース2と車軸3との間に、車軸用の軸受
4が介在されているものであり、上記車軸3の端部のフ
ランジ部3aには、駆動輪5のホイールハブ5aが直接取付
けられている。
上記軸受4としては、複列外向きアンギュラコンタク
ト軸受が採用されており、特に図の場合には、外輪4bが
一体で内輪4aが二分割された複列円錐ころ軸受が採用さ
れている。また、上記車軸ケース1に対する軸受ケース
2の取付けは、車軸ケース1の先端部に形成された径方
向外方フランジ部1aに対して、軸受ケース2の一端部に
形成された径方向外方フランジ部2aをボルト止めするこ
とにより行っている。なお、上記車軸ケース1の先端部
には、短筒状の嵌合突部1bが突設されており、この嵌合
突部1bを軸受ケース2に嵌合させることにより、車軸ケ
ース1と軸受ケース2とのセンター合わせがなされてい
る。
以上の構成の車軸支持装置において、上記軸受4の内
輪4aは、車軸3に対して摺動自在に嵌入されていると共
に、車軸3の先端側に形成された大径段部3bの側面と、
車軸3の基部側に焼きばめ等にて圧入された環状のリテ
ーナリング6との間に介在されて、軸方向の遊動が規制
されている。この車軸1の大径段部3bと前記リテーナリ
ング6とは、ほぼ軸受ケース2内に位置しており、両者
の間隔は、リテーナリング6の圧入により軸受4に所定
の予圧が与えられる間隔とされている。また、上記リテ
ーナリング6の内輪4a側端面に、環状の弾性部7が形成
されており、内輪4aは、上記弾性部7の弾性力によっ
て、車軸3の先端側、即ち径方向外方フランジ部3a側に
押圧されている。
図示した弾性部7は、リテーナリング6と一体に形成
されているものであり、例えば、金属製のリング素材の
一端部寄りに、環状のスリットSを形成することによっ
て容易に形成することができる。なお、上記弾性部7の
一側面には、内輪4aに対する接触用の突起7aが形成され
ている。また、上記リテーナリング6の外周面と、車軸
ケース1の嵌合突部1bの内周面との間には、軸受4を密
封するための軸シール8が嵌入されている。
以上の構成であれば、軸受4に矢印Xで示すごときモ
ーメント負荷が作用した際に、リテーナリング6側へ移
動する内輪4aを、リテーナリング6に一体に形成した弾
性部7よって弾性的に受け止めることができるので、リ
テーナリング6が、上記内輪4aの移動に伴って抜脱方向
へ移動するのを防止することができる。しかも、内輪4a
が車軸3に対して摺動自在に嵌入されているので、上記
軸受4に作用するモーメント負荷が解除されると、弾性
部7の弾性力によって、内輪4aを車軸3の先端側へ押し
戻して原位置に復帰させることができる。したがって、
内輪4aががたついたり、適正に設定された軸受4の予圧
が変動して、軸受性能が低下したりする虞がない。
なお、軸受4として複列アンギュラ玉軸受や単列アン
ギュラコンタクト軸受を使用する等、種々の設計変更を
施すことができる。
また、必要により、本考案の構成を半浮動式以外の車
軸支持装置に適用してもよい。
〈考案の効果〉 以上のように、この考案の車軸用軸受の固定構造によ
れば、軸受の内輪の移動を、リテーナリングに一体に形
成した弾性変形可能な部分によって弾性的に受け止め
て、リテーナリングが抜脱方向へ移動するのを阻止する
ことができると共に、リテーナリング側へ移動した内輪
を、上記弾性変形可能な部分によって原位置に押し戻す
ことができるので、内輪を所定位置に確実に保持してお
くことができ、内輪ががたついたり、軸受の予圧が変動
して軸受性能が低下したりするのを防止することができ
る。さらに、車軸に圧入したリテーナリングによって軸
受を固定するので、固定が確実であり、また、車軸にね
じ加工を施すことが不要なので、製造コストを安くでき
る。特に、リテーナリング自体に弾性変形可能な部分を
形成したので、これを別体で設ける場合と比較して、部
品点数および組付工数を少なくでき、製造コストを一層
安くできるという特有の実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の車軸用軸受の固定構造の一実施例
を示す断面図、 第2図は従来例を示す要部断面図。 2……軸受ケース、3……車軸、4……軸受、4a……軸
受の内輪、6……リテーナリング、7……弾性部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車軸支持装置の軸受ケースと車軸との間に
    介在されたアンギュラコンタクト軸受を、車軸先端部に
    形成された大径段部の側面と車軸に装着された固定部材
    とで挟持して当該車軸に固定する車軸用軸受の固定構造
    において、 上記軸受の内輪を、車軸に対して軸方向へ摺動可能に嵌
    入していると共に、車軸に圧入されたリテーナリングの
    内輪側端部に、弾性変形可能な部分を一体に形成してお
    り、上記弾性変形可能な部分は、リテーナリング側に移
    動した軸受の内輪を原位置に押し戻し可能な弾性力に
    て、当該軸受の内輪を車軸の先端方向へ弾性的に押圧し
    ていることを特徴とする車軸用軸受の固定構造。
JP1989116455U 1989-10-02 1989-10-02 車軸用軸受の固定構造 Expired - Lifetime JP2524467Y2 (ja)

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JPH0355923U JPH0355923U (ja) 1991-05-29
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2681354B2 (ja) * 1987-10-07 1997-11-26 株式会社不二越 軸受固定装置

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