JP2523608B2 - 交流印加分極反応に於ける位相差検出方法 - Google Patents

交流印加分極反応に於ける位相差検出方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、被検液の分極状態を検出する方法、特に
滴定の終点の判定を行う方法に関する。
〔従来技術とその問題点〕
電量滴定及び容量滴定に於いては、滴定の進行状態、
特にその終点を精度良く検出することが重要である。
この滴定の終点検出の方法の一つに、被検液中に一対
の電極を浸漬し、これに定電流装置から微少電流を流
し、このとき発生する分極電位に基づいて滴定量を制御
する分極電位検出方法がある。即ち、滴定の終点近傍に
於いて分極電位が大きく変化する現象を利用するもので
あって、カールフィッシャー水分計に利用されている。
この分極電位検出方法には、直流を印加する方法と交
流を印加する方法がある。直流を印加する方法は被検液
の撹拌の影響を受けて測定電位が不安定であり、終点の
判定が困難となる欠点があった。また、交流を印加する
方法は、上記直流印加方法に比して撹拌の影響は小さい
のであるが、第6図に示すように、周波数が高くなると
分極電位の変化が小さくなり、精度が落ちる欠点があ
り、高い精度の測定結果を得ようとすると、特公昭53−
9880号公報に開示されているように、数Hzから数十Hzの
範囲の低い周波数を用いる必要がある。
しかしながら、このような周波数帯域の交流を処理す
るための電気回路は設計に特別な配慮を必要とし、特に
雑音の除去が非常に困難であるため、期待する程の高精
度は得られない欠点がある。
〔発明の目的〕
この発明は、上記従来の事情に鑑みて提案されたもの
であって、電気的に取扱が簡単な周波数帯域の交流を用
いて分極電位の変化の大きさに関わりなく、精度良く被
検液の分極状態を検出できる方法を提供することを目的
とするものである。
〔目的を達成するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明は以下のような
手段を採用している。即ち、被検液中に浸漬されている
検出電極間に微少交流電流を流し、このときに発生する
電極間電位と上記電流の位相差に基づいて、被検液の分
極状態を検出するものである。
この発明は、例えば、カールフィッシャー水分計に適
用することができ、この場合、被検液中のI2濃度が低い
場合には上記位相差が大きく、滴定が進行してI2が過剰
になるほど位相差が小さくなる。従って、所定のI2濃度
に対応する位相差で滴定を止めることによって、被検液
中のH2O濃度を測定することができる。
上記方法は、電量滴定法,容量滴定法の何れの場合に
も適用できる。
〔実施例〕
第1図はこの発明が適用される電量滴定によるカール
フィッシャー水分計の概要を示すものであって、この装
置自体は公知であるので簡単にその構成を説明する。
電解室1には陰極室3が挿入され、該陰極室3の低部
の隔膜5を挟んで電解用のアノード2とカソード4が配
設されている。電解室1には更に検出電極7が挿入され
ている。この電解室1には発生液A、また、陰極室3に
は対極液Bが充填され、上記アノード2とカソード4の
間に電流を流すことによって発生液A中よりI2が発生さ
れ、試料注入口8から注入された試料液中の水分とこの
発生したI2が選択的に反応するようになっている。尚、
発生液Aは、滴定が均等に行われるように、撹拌子6で
撹拌されるようになっている。
上記検出電極7に於ける電気的な等価回路は、第2図
に示すように、電極間に固有の容量C0水分濃度(沃素濃
度)に応じて変化する抵抗分R1と容量C1が並列に接続さ
れ、更に直列抵抗R0が接続された状態となる。この等価
回路に於いて被検液中の水分が過剰であるとき分極状態
となり、抵抗分R1も容量C1も大きいため、検出電極間に
表れる電位は両極に流される電流よりも大きく位相が遅
れることになる。アノード2,カソード4間に電流を流し
て滴定が進行するにつれI2濃度が増加し消極状態とな
り、それに伴って上記抵抗分R1と容量C1は小さくなる。
このことより第3図(a)に示すように、滴定の進行に
伴って上記電流(実線)と電位(破線)の位相差が小さ
くなる。第3図(a)に於いて、電極間電位を表す曲線
(各破線)に付したの数字は、この順に滴定量
が順次多くなっていることを示している。ここに於いて
電位は各破線→の順で小さくなり、この現象は、従
来のこの種の水分計に利用されていたのであるが、それ
と同時に、電流曲線との位相差が各破線で異なることが
理解できる。
従って、I2量が所定の値に達したときの位相差を予め
知っておき、この位相差になったときに滴定を停止する
ようにすると、分極電位検出方法を利用しなくとも被検
液中の水分濃度が測定できるのである。
上記第3図(a)は、検出電極7間に30Hzの交流を印
加した場合の現象を示したものであり、1000Hz付近の交
流を印加した場合には、第3図(b)に示すような結果
が得られる。即ち、破線で示された検出電極7間の電位
曲線は、滴定の進行に伴って実線で示された電流曲線に
対して次第に位相差が小さくなるのである。
第4図は従来方法と本願発明に係る方法の周波数特性
を示すものである。即ち、従来の方法に於ける検出電極
7に印加する交流の周波数と電極間電位との関係V1…V4
及び本願発明による周波数と位相差F1…F4との関係を、
滴定量をパラメータとして表したものである。滴定はF,
Vの符号に付した1…4のサフィックスが前記した第6
図に概略的に示した滴定量…に対応する。この図か
らも明らかなように、従来方法では周波数が高くなるに
従って、初期電位(水分過剰時の電位)と最終電位の
(沃素過剰時の電位)の変化は1000Hz近くの高い周波数
領域になると、30Hzのときに比して3%(E1000HZ/E
30HZ=0.03)程度と極めて小さくなり、従って、高い周
波数領域に於いては精度の高い測定ができないことにな
る。これに対して、本願発明に於いては、周波数による
位相差の変化は1000Hzに近くなっても、30Hzのときの70
%前後(F1000HZ/F30HZ=0.69)あるので、高い周波数
領域でも充分に精度の高い測定ができることになる。
第5図はこの発明を実施するための回路図を示すもの
である。検出電極7には発振器11から供給される交流が
定電流回路12を介して印加されており、このとき、検出
電極7間に発生する電位e0を増幅器13で増幅した電圧E0
と電流Iと同相の電圧e1を増幅器16で増幅した電圧E1
位相差検出手段20に入力され、ここで両者の位相差が検
出される。
検出された位相差SfはCPU14に入力され、該CPU14は該
信号Sfに基づいて電流逝去回路15に指示を与え、アノー
ド2とカソード4の間に流される滴定電流を制御するよ
うになっている。CPU14のメモリには滴定終了点に対応
する位相差が記憶されており、該位相差になると滴定電
流は零になるように制御される。
位相差検出手段20は通常用いられる位相差検出手段を
そのまま用いることができる。図示の例を説明すると、
コンパレータ21は第3図(c)に示すように、印加電流
に対応する電圧E1が正のときで電極間電位e0に対応する
電圧E0が負のとき「H」レベルの信号を出力し、両者と
も正になると「L」レベルとなる。また、両者とも負の
ときも「L」レベルとなる。従って、このコンパレータ
21は、印加電流と電極間電位の位相差に対応する時間だ
け「H」レベルの信号を出力することになり、この
「H」レベルの信号でゲート22を開いてクロック信号を
通過させる。ゲート22を通過したクロック信号はカウン
タ23で計数され、この計数値が上記位相差を示すことに
なる。
以上、電量滴定についてのみ説明したが、この発明は
容量滴定にも適用することができることは勿論であり、
また、水分量だけでなく、他の化学量の測定にも用いる
ことができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明は検出電極に交流を流
し、このとき発生する電極間電位と上記電流との位相差
に基づいて被検液の分極状態を検出するようになってい
るので、撹拌などの外乱に対して安定した測定値を得る
ことができ、また、その印加交流電流として、商用周波
数より非常に高い周波数の交流を用いることができるの
で、雑音の除去が容易であり、また、分極電位検出方法
のようなA/D変換を必要としないため、容易に検出精度
の向上を図ることが可能となり、同時に電気的な設計が
非常に簡単かつ安価となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明が適用される水分計の概要図、第2図
は検出電極の等価回路、第3図(a)(b)は印加電流
と電極間電位の位相差を示すグラフ、第3図(c)は下
記第5図の回路のタイミングチャート、第4図は従来例
と本願発明の周波数特性を示すグラフ、第5図は本願発
明を実施するための回路を示すブロック図、第6図は従
来方法により電極電位を示すグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検液中に浸漬されている検出電極間に微
    少交流電流を流し、このときに発生する電極間電位と上
    記電流との位相差に基づいて被検液の分極状態を判別す
    ることを特徴とする、交流印加分極反応に於ける位相差
    検出方法。
JP62070109A 1987-03-23 1987-03-23 交流印加分極反応に於ける位相差検出方法 Expired - Lifetime JP2523608B2 (ja)

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藤嶋昭他2名著「電気化学測定法(上)」技報堂出版、(1984)、p.209−222

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