JP2523073Y2 - クラッチカバー組立体 - Google Patents

クラッチカバー組立体

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JP2523073Y2
JP2523073Y2 JP1990127223U JP12722390U JP2523073Y2 JP 2523073 Y2 JP2523073 Y2 JP 2523073Y2 JP 1990127223 U JP1990127223 U JP 1990127223U JP 12722390 U JP12722390 U JP 12722390U JP 2523073 Y2 JP2523073 Y2 JP 2523073Y2
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JP
Japan
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spring
clutch
pressure plate
disc
diaphragm spring
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仁睦 熊谷
孝平 佐藤
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は自動車の摩擦クラッチを構成するクラッチ
カバー組立体に関する。
従来の技術 この種のクラッチカバー組立体は、例えば実開平2-29
326号公報に開示されているように、クラッチカバーに
支持されたダイヤフラムスプリングとプレッシャプレー
トとの間に緩衝機能を発揮する皿形ばねを介装し、クラ
ッチの接続を円滑に行なうことができるように工夫して
ある。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来例は、第11図に示すよ
うにダイヤフラムスプリング9とプレッシャプレート5
の間に皿形ばね27を介装し、皿形ばね27をその自由状態
から所定量変形させて緩衝機能を発揮させるものであ
り、皿形ばね27の荷重−変位特性が第12図に示すような
略直線的な線図で表わされる。
従って、皿形ばね27の定数が大きい場合には、半クラ
ッチ域(第12図のb)の皿形ばね27の変位量が小さくな
り、車輌の滑らかな発進が困難となる。一方、皿形ばね
27のばね定数が小さい場合には、半クラッチ域(第12図
のb)の皿形ばね27の変位量が大きくなって車輌の滑ら
かな発進が可能となる反面、運転者がクラッチの接続情
況を感知できない低荷重域(第12図のa)や高荷重域
(第12図のc)における皿形ばね27の変位量が大きくな
り、クラッチの操作ストロークが大きくなるため、クラ
ッチの切れ性能が悪化するという問題を生じる。
そこで、自動車業界においては、クラッチ切れ性能を
悪化させることなく、より一層滑らかなクラッチの接続
を可能とするクラッチカバー組立体の提供が望まれてい
る。
課題を解決するための手段 この考案は上記要望に応えるために案出されたもので
あり、クラッチカバーに支持されたダイヤフラムスプリ
ングとプレッシャプレートとの間に、ダイヤフラムスプ
リングよりも弱いばね力で、かつ、変位の両端部分が高
いばね定数で変位の中間部分が低ばね定数の略3次曲線
的荷重−変位特性を備えた皿形ばねを所定量変形させて
介装し、この皿形ばねの変形量を規制するストッパ手段
をプレッシャプレートに付設したことを特徴としてい
る。
作用 皿形ばねの変形がストッパ手段で規制されるまでの
間、皿形ばねのばね力がプレッシャプレートに作用す
る。この際、皿形ばねの変位の初期と終期において、皿
形ばねのばね定数は高ばね定数域となるが、皿形ばねは
所定量圧縮変形された状態でダイヤフラムスプリングと
プレッシャプレートとの間に介装されると共にその変形
がストッパ手段で規制されるため、高いばね定数域が短
くなる。従って、プレッシャプレートには皿形ばねの低
ばね定数域のばね力が長く作用することになる。
実施例 以下本考案の実施例を図面に基づき詳述する。
第1図〜第2図はクラッチ接続時(動力伝達時)にお
けるクラッチカバー組立体1を示すものであり、これら
の図において2はフライホイール3に固定されるクラッ
チカバーである。このクラッチカバー2にはストラップ
プレート4を介してプレッシャプレート5を軸方向(図
中左右方向)移動可能に連繋してある。又、クラッチカ
バー2には、支点リベット6とこれに係合させた一対の
支点リング7,7とからなる支点部8を取り付けてあり、
この支点部8によりダイヤフラムスプリング9を支持し
てある。そして、このダイヤフラムスプリング9とプレ
ッシャプレート5の間には、ダイヤフラムスプリング9
よりも弱いばね力で、かつ、略3次曲線的荷重−変位特
性を備えた皿形ばね10を所定量変形させた状態で介装し
てある。この皿形ばね10は、第4図〜第5図にその詳細
を示すように、所謂皿状の基部(ばね部)11と、この基
部11の外周上に複数突出する鉤形部12とからなってお
り、基部11の内周端をプレッシャプレート5の段部13に
係合する一方、鉤形部12の先端をダイヤフラムスプリン
グ9の外周端に当接させ、鉤形部12,12間にプレッシャ
プレート5の突起部14を係合してある。このとき、皿形
ばね10は、皿状の基部11が第4図に示す自由状態から平
坦状態を越えて所定量圧偏化変形した状態になってい
る。15はリテーナプレートであり、このリテーナプレー
ト15はストラッププレート4と共にプレッシャプレート
5にリベット16で固定してある。このリテーナプレート
15は、第7図〜第9図にその詳細を示すように、リベッ
ト16によりプレッシャプレート5に固定される基部17
と、この基部17から突出する一対のフック部18,18とか
らなり、第1図に示すクラッチ接続時に、フック部18,1
8とダイヤフラムスプリング9の外周端との間に所定の
隙間Hが生じるように形成してあり、プレッシャプレー
ト5の突起部14と共に皿形ばね10の変形を規制するスト
ッパ手段19を構成する。
以上の実施例構造によれば、第1図〜第2図におい
て、クラッチディスク20のフェーシング21は、ダイヤフ
ラムスプリング9及び皿形ばね10のばね力で付勢された
プレッシャプレート5とフライホイール3との間に挾圧
され、プレッシャプレート5及びフライホイール3との
間で生じる摩擦力によりフライホイール3と共に回動す
る。これにより、エンジンの回動力は、フライホイール
3及びクラッチディスク20を介して図外の出力軸へ伝達
される。
この第1図のクラッチ接続状態において、図外のクラ
ッチレリーズベアリングによりダイヤフラムスプリング
9の内周端を図中左側方向へ押圧すると、ダイヤフラム
スプリング9が支点リング7を支点として変形し、ダイ
ヤフラムスプリング9の外周端がプレッシャプレート5
の突起部14から離れる方向(図中右方向)へ移動する。
尚、この際、皿形ばね10は、自由状態へ復元する方向に
変形し、その鉤形部12の先端がダイヤフラムスプリング
9に当接している。このダイヤフラムスプリング9の外
周端の移動量がHに達しない状態、即ちダイヤフラムス
プリング9の外周端がリテーナプレート15のフック部18
に当接しない状態においては、プレッシャプレート5が
皿形ばね10に付勢されてフェーシング21をフライホイー
ル3側へ押圧しているため(第6図の〜)、動力伝
達は完全に遮断されない(クラッチは完全に切れていな
い)。
ダイヤフラムスプリング9の外周端がリテーナプレー
ト15のフック部18に当接すると、皿形ばね10の変形が阻
止され、プレッシャプレート5とフライホイール3との
間にフェーシング21の挾圧する皿形ばね10のばね力(第
6図Fo)が解放され、クラッチの接続が解除される(動
力伝達が遮断される)。
さらに、ダイヤフラムスプリング9の外周端が第1図
中右方向へ移動すると、プレッシャプレート5がダイヤ
フラムスプリング9の外周端とともに移動して第3図に
示す状態に至ると、クラッチの接続を解除する操作が終
了する。
一方、クラッチを接続する場合は、第3図の状態から
図外のクラッチレリーズベアリングを図中右側方向へ戻
せば、ダイヤフラムスプリング9が支点リング7を支点
として変形し、ダイヤフラムスプリング9の外周端及び
プレッシャプレート5が一体となって図中左方向へ向か
って移動する。プレッシャプレート5がフェーシング21
に当接した後、ダイヤフラムスプリング9が皿形ばね10
のばね力に抗してプレッシャプレート5の突起部14に当
接するまでは、皿形ばね10のばね力のみでフェーシング
21をプレッシャプレート5とフライホイール3との間に
挾圧し続ける(第6図の〜)。
ダイヤフラムスプリング9の外周端がプレッシャプレ
ート5の突起部14に当接した後は、ダイヤフラムスプリ
ング9の強いばね力(第6図の(P-F))と皿形ばね10
のばね力(第6図の(F))とがプレッシャプレート5
に作用し、フェーシング21がフライホイール3と一体と
なって回動する第1図の状態に至り、クラッチは確実に
接続される。
第6図は、このようなクラッチ操作時におけるダイヤ
フラムスプリング9と皿形ばね10のばね力の変化を示す
ものである。この図において、Hは第1図のダイヤフラ
ムスプリング9とリテーナプレート15との間の隙間Hに
該当し、I段階とIII段階は運転者がクラッチ接続状況
を感知できない低荷重域と高荷重域をそれぞれ示し、II
段階が大略半クラッチ域を示すものである。この図に示
すように、略3次曲線で表わされる荷重−変位特性を備
えた皿形ばね10を、所定量変形させた状態でプレッシャ
プレート5とダイヤフラムスプリング9との間に介装す
ると共に、この皿形ばね10の変形をストッパ手段19で規
制するようにしてあるため、フェーシング21をプレッシ
ャプレート5とフライホイール3との間に挾圧する際
に、初期荷重(Fo)で挾圧し始め、その後速やかに半ク
ラッチ域に移行させ、この半クラッチ域を十分に長くし
て滑らかなクラッチの接続を可能とし、クラッチの接続
の終期には急速にばね力を増加させて速やなにクラッチ
の接続を終了させることができる。従って、クラッチの
操作ストローク(クラッチレリーズベアリングの移動
量)を増加させることなく半クラッチ域を長くすること
ができるため、クラッチの切れ性能を悪化させることな
く、より一層滑らかなクラッチの接続が可能となる。
第10図は本考案の他の実施例を示すものである。
この図は所謂プル型のクラッチカバー組立体1のクラ
ッチ接続時の状態を示すものであり、クラッチカバー2
にはストラッププレート4を介してプレッシャプレート
5を軸方向(図中右方向)移動可能に連繋してある。
又、クラッチカバー2には支点部22を形成し、この支点
部22でダイヤフラムスプリング9の外周端を支持してあ
る。ダイヤフラムスプリング9は、プレッシャプレート
5の突起部14に当接し、プレッシャプレート5をフライ
ホイール3側へ押圧して、プレッシャプレート5とフラ
イホイール3の間にフェーシング21を挾圧するようにな
っている。一方、このダイヤフラムスプリング9は、図
外のクラッチレリーズベアリングによりその内周端を図
中右側方向へ引くと、クラッチカバー2の支点部22を支
点として、フライホイール3から離れる方向へ変形し、
プレッシャプレート5を押圧するダイヤフラムスプリン
グ9のばね力を解放するようになっている。そして、こ
のダイヤフラムスプリング9とプレッシャプレート5の
間には、ダイヤフラムスプリング9よりも弱いばね力
で、かつ、ダイヤフラムスプリング9よりも弱いばね力
で、かつ、略3次曲線的荷重−変位特性(第6図参照)
を備えた皿形ばね10を所定量変形させた状態で介装して
ある。この皿形ばね10は、その基部11の外周端をプレッ
シャプレート5の段部13に係合し、基部11の内周側を形
成した鉤形部12の先端をダイヤフラムスプリング9の突
起部当接部23(力点部)に当接させてある。この実施例
の場合も、皿状の基部11が自由状態から平坦状態を越え
て所定量圧偏化変形した状態になっている。そして、こ
の皿形ばね10の円周方向に複数形成した鉤形部12,12間
にはプレッシャプレート5の突起部14を係合してある。
24は大径の頭部25を備えたねじである。このねじ24は、
プレッシャプレート5の内周端部の周方向複数箇所に螺
着してあり、その頭部25を皿形ばね10の係止突起26に所
定の隙間Hをもって係合してある。そして、このねじ24
は、プレッシャプレート5の突起部14と共にストッパ手
段19を構成し、皿形ばね10の変形量を規制するようにな
っている。
以上の実施例構造によれば、第10図の状態において図
外のクラッチレリーズでダイヤフラムスプリング9の内
周端を図中右方向へ引くと、ダイヤフラムスプリング9
がプレッシャプレート5の突起部14から離れるが、その
距離(隙間)がHに達しない場合にはプレッシャプレー
ト5が皿形ばね10のばね力でフライホイール3側へ押圧
されている(第6図中〜)。ダイヤフラムスプリン
グ9のプレッシャプレート5の突起部14との距離がHに
達すると、皿形ばね10の係止突起26がねじ24の頭部25に
当接し、皿形ばね10の変形がねじ24の頭部25で阻止され
るため、プレッシャプレート5をフライホイール3側へ
押圧する皿形ばね10のばね力が解放され、クラッチの接
続が解除される(クラッチが切れる)。
再度クラッチを接続する場合、ダイヤフラムスプリン
グ9がプレッシャプレート5の突起部14及び皿形ばね10
と離間した状態から図外のクラッチレリーズベアリング
を図中左方向へ戻し、ダイヤフラムスプリング9をクラ
ッチカバー2の支点部22を支点として変形させると、ダ
イヤフラムスプリング9がプレッシャプレート5の突起
部14へ近づくが、ダイヤフラムスプリング9が突起部14
に当接しない場合(皿形ばね10に当接した後の移動量が
H未満の場合)、プレッシャプレート5には皿形ばね10
のばね力のみが作用する(第6図中〜)。ダイヤフ
ラムスプリング9がプレッシャプレート5の突起部14に
当接すると、皿形ばね10の変形が停止し、プレッシャプ
レート5はダイヤフラムスプリング9のばね力(P-F)
と皿形ばね10のばね力(F)とでフライホイール3側へ
押圧される(第6図参照)。
以上述べたように本実施例によっても前記実施例と同
様の作用・効果を奏し得る。
考案の効果 以上の説明から明らかなように本考案は、クラッチカ
バーに支持されたダイヤフラムスプリングとプレッシャ
プレートとの間に、ダイヤフラムスプリングよりも弱い
ばね力で、かつ、変位の両端部分が高いばね定数で変位
の中間部分が低いばね定数の略3次曲線的荷重−変位特
性を備えた皿形ばねを所定量変形させて介装し、この皿
形ばねの変形量を規制するストッパ手段をプレッシャプ
レートに付設することにより、皿形ばねの変位の両端部
分の高ばね定数域を短くし、半クラッチ域に対応する皿
形ばねの低ばね定数域を十分に長くすることができる。
従って、本考案によれば、クラッチの操作ストロークを
長くしないで、即ちクラッチの切れ性能を悪化させない
で、より一層滑らかなクラッチの接続が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示すクラッチカバー組立体
を断面図(第2図のII-II線に沿う断面図)、第2図は
同正面図、第3図はクラッチカバー組立体の作動状態
(クラッチの接続解除状態)を示す要部断面図、第4図
は皿形ばねの断面図(第5図のIII-III線に沿う断面
図)、第5図は同正面図、第6図はダイヤフラムスプリ
ング及び皿形ばねの荷重−変位特性図、第7図はリテー
ナプレートの平面図、第8図は同正面図、第9図は同側
面図、第10図は本考案の他の実施例を示すクラッチカバ
ー組立体の断面図、第11図は従来のクラッチカバー組立
体の要部断面図、第12図は従来の皿形ばね荷重−変位特
性図である。 1……クラッチカバー組立体、2……クラッチカバー、
5……プレッシャプレート、9……ダイヤフラムスプリ
ング、10……皿形ばね、19……ストッパ手段。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラッチカバーに支持されたダイヤフラム
    スプリングとプレッシャプレートとの間に、ダイヤフラ
    ムスプリングよりも弱いばね力で、かつ、変位の両端部
    分が高いばね定数で変位の中間部分を低ばね定数の略3
    次曲線的荷重−変位特性を備えた皿形ばねを所定量変形
    させて介装し、この皿形ばねの変形量を規制するストッ
    パ手段をプレッシャプレートに付設したことを特徴とす
    るクラッチカバー組立体。
JP1990127223U 1990-11-29 1990-11-29 クラッチカバー組立体 Expired - Lifetime JP2523073Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5894916A (en) * 1996-05-24 1999-04-20 Luk Lamellen Und Kupplungbau Gmbh Friction clutch

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0520899U (ja) * 1991-08-27 1993-03-19 株式会社テスコ 根菜類の長尺細切装置

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