JP2522654Y2 - 母線用管路のスペーサ取り付け構造 - Google Patents

母線用管路のスペーサ取り付け構造

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JP2522654Y2 JP11536889U JP11536889U JP2522654Y2 JP 2522654 Y2 JP2522654 Y2 JP 2522654Y2 JP 11536889 U JP11536889 U JP 11536889U JP 11536889 U JP11536889 U JP 11536889U JP 2522654 Y2 JP2522654 Y2 JP 2522654Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 この考案は、開閉装置等の各受電ユニット間を接続す
る母線を内包する管路の接続部に設置するスペーサの取
り付け構造に関する。
B.考案の概要 本考案は、開閉装置等の各受電ユニット間を接続する
母線を内包する管路の接続部に母線を支持するスペーサ
を設置した取り付け構造において、 絶縁スペーサのシール部材を配した外周側部の側を、
一方のフランジに当てて位置決めし、これの外周に嵌め
た抑え具で締結して仮留めし、さらに他方のフランジを
締結して構成することにより、 絶縁スペーサの仮留め状態でも気密を守れるようにす
るとともに、この絶縁スペーサの取り付け部を小形化す
るものである。
C.従来の技術 一般に、高圧電力を送る母線を管路内に納めるものが
あり、例えば、第10図に例示する縮小形変電設備等で
は、開閉装置等の各受電ユニット1,2間及びこの受電ユ
ニット2とPCT接続箱3、さらに、これと変圧器4との
間を接続する母線を内包する管路5,5,5を設置するのが
普通である。この管路5は、その中間の接続部6で結合
されるもので、この接続部6には、母線を支持するため
のスペーサを設置する。
従来、このスペーサは第11図乃至第13図に例示するよ
うな構造で取り付けられるものであった。このスペーサ
7は、第11図及び第12図に示すように、エポキシ樹脂を
円板形に形成した3相絶縁スペーサである。すなわち、
円筒形管路5内に設置した3相の各母線8を、それぞれ
絶縁を保つ距離を置いて、このスペーサ7を貫通させ、
その各貫通部にそれぞれ支持部材9を設置して保持させ
る。
また、第12図に示すように、2つの管路5,5の接続用
端部にはそれぞれフランジ10a,10bが設けてあり、この
相会合するフランジ10a,10b間にスペーサ7の全外周部
を挟み込み、ボルトで固締するようにする。このため、
第11図及び第13図に示すように、一方のフランジ10aの
内方側所定位置に位置決めピン11を立設するとともに、
これと直径方向反対側にも、位置決めピン12を立設す
る。
また、エポキシ樹脂を円板状に形成して成るスペーサ
7の直径方向の外周近くの各所定位置にそれぞれ位置決
めブッシュ14と遊挿用ブッシュ15とを設置する。そし
て、一方のフランジ10aの位置決めピン11に、スペーサ
7のブッシュ14を挿通するとともに、位置決めピン12に
遊挿用ブッシュ15を遊挿して、一方のフランジ10aにス
ペーサ7を回転しないように支持し、かつ位置決め微調
整可能に仮留めする。
次に、このスペーサ7の外周部に、断面鉤形で全体環
状の挾持部材16を押し当て、位置調整した上で、一方の
フランジ10aに挾持部材16をボルト13で螺着して固定す
る。
さらに、この挾持部材16の上に他方のフランジ10bを
当て、一方のフランジ10aと一体にボルトによって締結
するようにしていた。
D.考案が解決しようとする課題 上述のような従来のスペーサ装置では、一方のフラン
ジ10aに、スペーサ7に位置決めブッシュ14と遊挿用ブ
ッシュ15とを設置するものであるので、母線8からこの
位置決めブッシュ14と遊挿用ブッシュ15までの絶縁を保
つ距離を置かねばならない為、このスペーサ7の位置決
めブッシュ14及び遊挿用ブッシュ15より外方の周部が絶
縁の意味を持たない不用な部分となってしまい、スペー
サ7自体が大形化し、ひいては結合部全体が大形化して
しまうという問題があった。
本考案は上述の点に鑑み、スペーサの無駄な部分をな
くし、取り付け構造を簡素化し、コンパクトにしたスペ
ーサの取り付け構造を新たに提供することを目的とす
る。
E.課題を解決するための手段 本考案の母線用管路のスペーサ取り付け構造は、絶縁
スペーサの外周側面の少なくとも一方の角周部を溝状に
穿設したシール用溝に、シール部材を配置したものを、
管路のフランジ結合部にある一方のフランジに位置決め
して当て、この絶縁スペーサの外周部に環状の抑え具を
嵌め、この抑え具を一方のフランジに締結して仮留め
し、これに、他方のフランジを締結するとともに、一方
のフランジと抑え具との間、及び他方のフランジと抑え
具との間にシール材を配し、シールするように構成した
ことを特徴とする。
F.作用 上述のように構成することにより、一方のフランジに
絶縁スペーサを抑え具によって仮留めした状態でこの部
分の気密を保持可能とするとともに、絶縁スペーサの最
外周部にシール部材を配して、母線との絶縁のための距
離をとるようにし、その余分な部分をなくし、全体を小
形化可能とするという作用を奏する。
G.実施例 以下、本考案の母線用管路のスペーサ取り付け構造の
一実施例を第1図乃至第9図によって説明する。なお、
この第1図乃至第9図において、前述した第10図乃至第
13図の従来例に示したものと同一部分に同一符号を付す
こととし、その詳細な説明を省略する。
第1図のスペーサ取付要部の拡大縦断面図で、8は母
線、9は支持部材、20は絶縁スペーサである。
この絶縁スペーサ20は、第2図乃至第4図にも示すよ
うに、円板状に形成するもので、各母線8からその周側
までの距離を絶縁を確保するために必要最小限の距離に
設定して小型化する。
また、この絶縁スペーサ20の周側面部の全周に亘っ
て、その幅方向の半分位の長さに及ぶ断面台形状の環状
支持突部21を一体形成する。
さらに、この環状支持突部21の絶縁スペーサ20の周側
幅方向中央部の端辺部を斜状に形成して支持面部21aを
形成する。
また、環状支持突部21の所定箇所には位置合わせ用突
起22を突設する。これは第5図及び第6図に示すよう
に、正面小台形状で、側面小矩形形状の目印用の突起で
ある。
さらに、第2図及び第3図に示すように、絶縁スペー
サ20の外周側面の両側角周部を、それぞれ全周に亘って
断面鉤形状に切欠し、シール用溝28を設け、この各シー
ル用溝28内に、それぞれOリング等のシール部材32a,32
bを配置するようにする。
また、一方のフランジ10aには、第2図及び第3図に
示すようにその外側平面部に、外周から一定幅の部分を
断面矩形状に突設し、全体リング状にした支持フランジ
台部30を一体形成する。
なお、これによって一方のフランジ10aの管路口部
と、支持フランジ台部30の側部との間部分に断面L形で
全体環状の嵌め合わせ溝部31が形成される。
また、支持フランジ台部30の所定位置には、第7図及
び第8図に示すように、位置決め目印用の小孔25を穿孔
する。
そして、絶縁スペーサ20を、その環状支持突部21の底
面側の部分が一方のフランジ10aの嵌め合わせ溝部31内
に入るように嵌め込む。
また、第7図及び第8図に示すように、絶縁スペーサ
20の下部周面部と嵌め合わせ溝部31の側面部との間に、
絶縁スペーサ20の自重を指示するための円弧状パッキン
材33を配置し、この絶縁スペーサ20がその自重で、下方
に移動してしまうことを防止する。
これにより、絶縁スペーサ20が沈み、シール用溝28と
嵌め合わせ溝部31との間に入れたシール部材32aが絶縁
スペーサ20の下部の部位でつぶれてしまい、その上部で
は隙間が開いてシールが破れるといったことを防止でき
る。
さらに、一方のフランジ10aに対し絶縁スペーサ20を
回動調整することにより、位置合わせ用突起22と目印用
小孔25とを合致させて位置決め状態とする。
そこで、第9図に示すように、円環状の抑え具26を、
絶縁スペーサ20の環状支持突部21の上に被せるように
し、抑え具26の内周部突台に形成した斜状の押え面26a
を支持面部21aにパッキン材を介して押し当てた状態
で、抑え具26をフランジ10aに複数の穴付きボルト27に
よって固締し、フランジ10aに対し、絶縁スペーサ20を
所定位置に固定する。なお、ボルト穴には、ボルト27の
頭部を入れる凹部を形成しておき、抑え具26の表面にボ
ルト27の頭部が出ないようにする。
また、絶縁スペーサ20の周囲の円錐面を形成すること
となる支持面部21aに、これに対応した円錐面を形成し
た押え面26aがパッキン材を介し当接して支持するの
で、絶縁スペーサ20の中心を適正に位置決めして固定で
きるものである。
さらに、この状態で、絶縁スペーサ20のシール用溝28
と、嵌め合わせ溝部31との間にシール部材32aが介在し
て気密を保持するので、このような仮固定の状態におい
て圧力容器である管路内に高圧気体を入れることが可能
となる。
また、抑え具26の各フランジ10a,10bとの対接面部に
は、それぞれ環状の溝であるシール溝23を穿設し、この
中に各々Oリング等のシール材24を入れておく。
さらに、抑え具26には、一方のフランジ10aに他方の
フランジ10bを締結するための複数のボルト29を通すた
めの複数の透孔を穿孔しておく。
次に、第2図及び第3図に示すように、絶縁スペーサ
20を抑え具26によって位置決めセットした一方のフラン
ジ10aに、他方のフランジ10bを合わせ、一方のフランジ
10aに穿設した各螺子孔と、抑え具26に穿孔した各透孔
と、他方のフランジ10bに穿孔した各透孔とをそれぞれ
一連に合致させ、各々固定用のボルト29を挿通嵌合して
締結する。
これにより、一方のフランジ10aの支持フランジ台部3
0と、抑え具26と、他方のフランジ10bとの間を各々シー
ル材24によって気密を保持する。
これとともに、絶縁スペーサ20のシール用溝28内に入
れたシール部材32bが、抑え具26と他方のフランジ10bと
の角溝部に入り、この部分をシールする。なお、このシ
ール部材32bは、より気密を確実にするものであって、
配置しなくても支障なく構成できるものである。
さらに、温度変化により、絶縁スペーサ20が熱膨張し
ても、その周側部にパッキン材32a,32bを入れるべき空
間があるので、熱膨張分をこの部分に逃がすことがで
き、過大な熱応力が発生するのを防止できる。
H.考案の効果 以上詳述したように、本考案の母線用管路のスペーサ
取り付け構造によれば、絶縁スペーサの外周側面の少な
くとも一方の角周部を溝状に穿設したシール用溝に、シ
ール部材を配置したものを、管路のフランジ結合部にあ
る一方のフランジに位置決めして当て、この絶縁スペー
サの外周部に環状の抑え具を嵌め、この抑え具を一方の
フランジに締結して仮留めし、これに、他方のフランジ
を締結するとともに、一方のフランジと抑え具との間、
及び他方のフランジと抑え具との間にシール材を配し、
シールするように構成することにより、一方のフランジ
に絶縁スペーサを抑え具によって仮留めした状態でこの
部分の気密を保持可能とすることにより、この一方のフ
ランジをもつ管路内に高圧気体を充気可能とし、この絶
縁スペーサの取り付け作業を容易にするという効果を有
する。
さらに、絶縁スペーサの角周部にシール部材を配置す
るので、この絶縁スペーサ自体を小径小形にでき、ひい
ては管路のフランジ結合部を小形、かつ簡素な構造にで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の母線管路のスペーサ取り付け構造の一
実施例を示す断面正面図、第2図は第1図II-II線断面
図、第3図は第1図のIII-III線縦断面図、第4図は絶
縁スペーサ部分を取り出して示す断面正面図、第5図は
要部の拡大図、第6図は第4図VI-VI線拡大断面図、第
7図は位置決め部分の拡大正面図、第8図は第7図VIII
-VIII線拡大断面図、第9図は要部の縦断面図、第10図
は従来の管路を用いた変電設備の概略平面図、第11図は
その管路の結合部におけるスペーサ取付要部の縦断正面
図、第12図は第11図のXII-XII線断面図、第13図は第11
図のXIII-XIII線断面図である。 20……絶縁スペーサ、21……環状支持突部、22……位置
合わせ用突起、25……位置決め目印用の孔、26……抑え
具、30……支持フランジ台部、32a,32b……シール部
材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−3610(JP,A) 実開 昭54−126080(JP,U) 実開 昭59−85010(JP,U) 実開 平3−54317(JP,U) 実公 昭46−35944(JP,Y1) 実公 昭44−11789(JP,Y1)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁スペーサの外周側面の少なくとも一方
    の角周部にシール部材を配し、 当該シール部材を、接続すべき各管路端部の相会合する
    フランジの一方に当接するように上記絶縁スペーサを位
    置決めして、上記絶縁スペーサの外周部に嵌めた環状の
    抑え具を上記一方のフランジに締結し、 上記抑え具を介して上記一方のフランジに上記他方のフ
    ランジを締結するとともに、上記一方のフランジと上記
    抑え具との間、及び上記他方のフランジと上記抑え具と
    の間にシール材を配置して構成したことを特徴とする母
    線用管路のスペーサ取り付け構造。
JP11536889U 1989-09-29 1989-09-29 母線用管路のスペーサ取り付け構造 Expired - Lifetime JP2522654Y2 (ja)

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