JP2521549Y2 - 磁場発生装置 - Google Patents

磁場発生装置

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JP2521549Y2
JP2521549Y2 JP12522090U JP12522090U JP2521549Y2 JP 2521549 Y2 JP2521549 Y2 JP 2521549Y2 JP 12522090 U JP12522090 U JP 12522090U JP 12522090 U JP12522090 U JP 12522090U JP 2521549 Y2 JP2521549 Y2 JP 2521549Y2
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安雄 福島
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、放射光装置用挿入型光源、物性研究用高磁
場発生装置等に用いられる磁場発生装置に関する。
〔従来の技術〕
従来物性研究等に用いられる磁場発生装置として、円
筒状のヘルムホルツ型スプリットペアコイルが用いられ
ており、その断面図を第5図にしめす。
このヘルムホルツ型スプリットペアコイルは、円筒状
の鉄芯/巻枠1に電線2,3を同じく円筒状に巻きつけた
電磁石を2個対向させたもので、各電磁石に通電するこ
とにより、2個の電磁石の中心、原点Oの近傍に磁場を
発生させる。
〔考案が解決しようとする課題〕
第5図に示す従来の電磁石の場合、原点Oの近傍で強
い磁場を得ようとするときには、以下の3つの方法が取
られる。
(1)通電電流の電流密度を大きくする。
(2)巻線内径(第5図中寸法a1)を小さくする。
(3)電磁石の高さ(第5図中寸法b)を大きくする。
いづれの場合も、巻線に働く応力は増大し、高磁場を
発生させるときの制限となる。特に、超伝導線材のよう
に応力により線材の特性が劣化するものについては、応
力を低くおさえることが課題である。
本考案は、この課題を解決することができる磁場発生
装置を提供しょうとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は空芯又は鉄芯入り電磁石を2個対向させて配
置した磁場発生装置において、各電磁石の電線巻枠の対
向する面を内側へくぼませて段差を形成した。
〔作用〕
本考案のように、2個の電磁石を対向させた磁力発生
装置では、対向する電磁石中央の電磁石の対向する面間
の中点又は同中点を通る電磁石の長手方向の線(以下原
点という)で高磁場が発生する。本考案では、電線巻枠
の対向する面には、内側へくぼませて段差が形成されて
いるために、電線巻枠に巻かれた電線は、電磁石の中央
に近づくにつれて原点に近づくように配置される。これ
によって原点に強い磁場が効率よく発生する。一方前記
の段差をもつ電線巻枠に電線を巻きつけることによっ
て、強い磁場が発生する電磁石の中央線又は同中央線を
通る電磁石の対称面より電線が離れて配置されることと
なり、磁場と電流の相互作用による電線に発生する応力
が低減する。
〔実施例〕
本考案の円筒状鉄芯入りスプリットペアコイルとして
の第1の実施例を、第1図によって説明する。
本実施例では、間隔をおいて対向して巻枠をかねる2
個の同筒状鉄芯1,1が配置されており、各鉄芯1の対向
する面には、内側へくぼんだ段差4が形成されていて、
各鉄芯1の外周と段差4の部分には電線2,3が巻きつけ
られている。図中Zは鉄芯1の中央の線、Oは線Z上の
鉄芯1,1間の中央の点(原点)で高磁場を必要とする点
であり、x、yは原点Oを通り線Zに直交し、かつ互い
に直交する線である。
本実施例において、電線2,3に通電することによっ
て、原点Oに高磁場が発生する。この際に、原点Oの近
くでは、段差4に電線2,3が巻きつけられており、電線
2,3が原点Oに近く位置しているために、原点Oに効率
よく磁場が発生する。また、これに伴って、電線2,3に
流れる励起電流を小さくすることができる。
また、段差4以外の部分の鉄芯1に巻きつけられた電
線2,3は強い磁場が発生する中心線Zより離れて位置し
ており、励起電流を小さくすることと相いまって、磁場
と電流の相互作用によって電線2,3等に発生する応力を
低減させることができる。
本考案の第2の実施例を、第2図によって説明する。
本実施例は、段差4を2段として点において、第1の
実施例と異なる。本実施例においても、第1の実施例と
同様な作用及び効果を奏することができる。
本考案の第3の実施例を、第3図によって説明する。
本実施例は、第1の実施例の円筒状の電線巻枠をy方
向に長いレーストラック状の電線巻枠1としたものであ
る。
本実施例では、y軸近傍に高磁場が発生するが電線2,
3は段差4によって原点y軸に近く配置されており、y
軸近くの磁場を強くすることができ、これに伴って励起
電流を小さくすることができる。
また、電線巻枠1の段差以外の部分に巻きつけられた
電線2,3は、強い磁場が発生するyz(鉄芯の対称面)面
より離れて位置しているために、前記励起電流を小さく
することと相まって、磁場と電流の相互作用によって電
線2,3等に発生する応力を低減させることができる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案では電線巻枠の対向する
面へくぼませて段差を形成したことにより、磁場が必要
である部分に電線を近づけることができ、電磁石の励磁
電流を小さくできる。さらに、電磁石中の強い磁場の部
分より電線を遠ざけること及び励磁電流が小さくできる
ことにより電磁石全体に働く応力を小さくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1の実施例の断面図、第2図は本考
案の第2の実施例の断面図、第3図は本考案の第3の実
施例の平面図、第4図は同第3の実施例の断面図、第5
図は従来の円筒電磁石を用いたヘルムホルツ型スプリッ
トペアコイルの断面図である。 1…電線巻枠、2,3…電線、4…段差。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】空芯又は鉄芯入り電磁石を2個対向させて
    配置した磁場発生装置において、各電磁石の電線巻枠の
    対向する面を内側へくぼませて段差を形成したことを特
    徴とする磁場発生装置。
JP12522090U 1990-11-29 1990-11-29 磁場発生装置 Expired - Lifetime JP2521549Y2 (ja)

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JPH0482807U JPH0482807U (ja) 1992-07-20
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