JP2519974Y2 - 船外機の油圧式トリムアンドチルト装置 - Google Patents
船外機の油圧式トリムアンドチルト装置Info
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- JP2519974Y2 JP2519974Y2 JP1989129359U JP12935989U JP2519974Y2 JP 2519974 Y2 JP2519974 Y2 JP 2519974Y2 JP 1989129359 U JP1989129359 U JP 1989129359U JP 12935989 U JP12935989 U JP 12935989U JP 2519974 Y2 JP2519974 Y2 JP 2519974Y2
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Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、スターンブラケットとスイベルブラケット
との間に油圧ポンプにより駆動される油圧シリンダを介
装し、油圧ポンプを具備してなる船外機の油圧式トリム
アンドチルト装置に関するものである。
との間に油圧ポンプにより駆動される油圧シリンダを介
装し、油圧ポンプを具備してなる船外機の油圧式トリム
アンドチルト装置に関するものである。
(従来の技術と問題点) 第4図は従来のトリムアンドチルト装置であって、船
外機をチルト(トリム)アップ、ダウンさせるシリンダ
1は、通路6、7により油圧ポンプ3に連通している。
オイルタンク5は通路8で油圧ポンプに連通しており、
該オイルタンクの上方空間には空気10が満たされてい
る。船外機をチルトダウンすると、シリンダのピストン
ロッドが収縮し、シリンダ内にピストンロッドの収納さ
れた容積分だけ、シリンダ内のオイルを余剰となり、油
圧ポンプを介してオイルタンクへ還流される。これによ
り、オイルタンク内の油面が上昇するが、オイルタンク
内上方に空気が満たしてあるため、圧力上昇は緩和され
る。チルトアップはこの逆となる。このようにトリムア
ンドチルト装置にあっては、オイルタンク上方の空気の
存在は、装置を高圧破壊から守る上で必要不可決であ
る。ところが第5図に示すようにトリムアンドチルト装
置の姿勢を変え、油圧ポンプをオイルタンクより上方へ
位置させると、空気は上昇し、油圧ポンプへ入り込んで
しまう。再び正常な姿勢に戻しても空気が油圧ポンプ内
に残ってしまい、この状態で作動させると空気が巻き込
まれて、いわゆるエア入り現象を起す。
外機をチルト(トリム)アップ、ダウンさせるシリンダ
1は、通路6、7により油圧ポンプ3に連通している。
オイルタンク5は通路8で油圧ポンプに連通しており、
該オイルタンクの上方空間には空気10が満たされてい
る。船外機をチルトダウンすると、シリンダのピストン
ロッドが収縮し、シリンダ内にピストンロッドの収納さ
れた容積分だけ、シリンダ内のオイルを余剰となり、油
圧ポンプを介してオイルタンクへ還流される。これによ
り、オイルタンク内の油面が上昇するが、オイルタンク
内上方に空気が満たしてあるため、圧力上昇は緩和され
る。チルトアップはこの逆となる。このようにトリムア
ンドチルト装置にあっては、オイルタンク上方の空気の
存在は、装置を高圧破壊から守る上で必要不可決であ
る。ところが第5図に示すようにトリムアンドチルト装
置の姿勢を変え、油圧ポンプをオイルタンクより上方へ
位置させると、空気は上昇し、油圧ポンプへ入り込んで
しまう。再び正常な姿勢に戻しても空気が油圧ポンプ内
に残ってしまい、この状態で作動させると空気が巻き込
まれて、いわゆるエア入り現象を起す。
(考案が解決しようとする問題点) 従来の装置にあっては、オイルタンクと油圧ポンプが
開放された通路で連通されており、トリムアンドチルト
装置の姿勢が変ると、オイルタンク内の空気が移動でき
る点に問題がある。
開放された通路で連通されており、トリムアンドチルト
装置の姿勢が変ると、オイルタンク内の空気が移動でき
る点に問題がある。
船外機の姿勢については、船外機の販売・流通過程で不
特定多数の人間に取り扱われるため、コントロールでき
ない。本考案は流通過程等により生ずるトリムアンドチ
ルト装置のエア入現象を防止するものである。
特定多数の人間に取り扱われるため、コントロールでき
ない。本考案は流通過程等により生ずるトリムアンドチ
ルト装置のエア入現象を防止するものである。
(問題点を解決するための手段) オイルタンクと油圧ポンプの連通路又はオイルタンク
内の油面より下方に仕切りを設け、該仕切りに仕切りの
両側の圧力差によって開弁するバルブを両方向連通可能
に設ける。
内の油面より下方に仕切りを設け、該仕切りに仕切りの
両側の圧力差によって開弁するバルブを両方向連通可能
に設ける。
(作用) 本考案のトリムアンドチルト装置においては、製品の
販売・流通過程等の非運転状態では、オイルタンク上方
の空気は、仕切りと該仕切りに設けたバルブにより、油
圧ポンプとの連通を遮断されており、トリムアンドチル
ト装置の姿勢を変化させても、油圧ポンプ内へ空気が移
動することはない。
販売・流通過程等の非運転状態では、オイルタンク上方
の空気は、仕切りと該仕切りに設けたバルブにより、油
圧ポンプとの連通を遮断されており、トリムアンドチル
ト装置の姿勢を変化させても、油圧ポンプ内へ空気が移
動することはない。
船外機をボートに取付け運転状態となると、トリムア
ンドチルト装置の姿勢は正常であり、この状態でトリム
アンドチルト装置を運転すると、該仕切りの両側で差圧
が生じ、仕切りに設けたバルブの内どちらかが開いて、
オイルの出入りが可能となり、油面変動に伴う圧力変動
を緩衝する。
ンドチルト装置の姿勢は正常であり、この状態でトリム
アンドチルト装置を運転すると、該仕切りの両側で差圧
が生じ、仕切りに設けたバルブの内どちらかが開いて、
オイルの出入りが可能となり、油面変動に伴う圧力変動
を緩衝する。
当然正常な姿勢では、空気はタンク上方の空間に溜
り、油圧ポンプへ移動することはない。
り、油圧ポンプへ移動することはない。
(実施例) 第2図、第3図において、51は船外機体であって、ス
イベルブラケット53に対し左右回動自在に保持されてい
る。52は船の船尾板50に固定されるスターンブラケッ
ト、53はスイベルブラケットであって、チルト軸54を介
して、スターンブラケット52に対し上下回動自在に支持
されている。
イベルブラケット53に対し左右回動自在に保持されてい
る。52は船の船尾板50に固定されるスターンブラケッ
ト、53はスイベルブラケットであって、チルト軸54を介
して、スターンブラケット52に対し上下回動自在に支持
されている。
1はチルトシリンダであって、そのシリンダ下端55、ピ
ストンロッドの上端56はそれぞれスターンブラケット52
とスイベルブラケット53に回動自在に保持されており、
ピストンが下つてる時はスイベルブラケット53と船外機
体51は下つており(チルトダウンした状態)、ピストン
の上つた時は船外機体51は2点鎖線で示したように上に
持ち上る。(チルトアップの状態) また2はトリムシリンダであって、そのシリンダ下端は
スターンブラケット52に固定され、ピストンロッド先端
はスイベルブラケット53に設けられたスラスト受に突き
当つている。このトリムシリンダ19のピストンロッドに
よってスイベルブラケット即ち船外機体の航走時の最適
姿勢(角度)を保持する。3が油圧ポンプ、4はモータ
ーで、付属のバッテリーを電源として油圧ポンプ3を駆
動する。5はオイルタンクである。
ストンロッドの上端56はそれぞれスターンブラケット52
とスイベルブラケット53に回動自在に保持されており、
ピストンが下つてる時はスイベルブラケット53と船外機
体51は下つており(チルトダウンした状態)、ピストン
の上つた時は船外機体51は2点鎖線で示したように上に
持ち上る。(チルトアップの状態) また2はトリムシリンダであって、そのシリンダ下端は
スターンブラケット52に固定され、ピストンロッド先端
はスイベルブラケット53に設けられたスラスト受に突き
当つている。このトリムシリンダ19のピストンロッドに
よってスイベルブラケット即ち船外機体の航走時の最適
姿勢(角度)を保持する。3が油圧ポンプ、4はモータ
ーで、付属のバッテリーを電源として油圧ポンプ3を駆
動する。5はオイルタンクである。
これらの油圧ポンプ3、モータ4、オイルタンク5は
一般に左右1対をなすスターンブラケット52の間に固定
保持されている。
一般に左右1対をなすスターンブラケット52の間に固定
保持されている。
第1図に示すように、チルトシリンダ1と、トリムアシ
リンダ2は、通路6、7により油圧ポンプ3に連通して
いる。オイルタンク5は通路8で油圧ポンプ3に連通し
ており、その上方空間には空気10が満たされ、油面より
下方に仕切り11が設けてある。該仕切り11には仕切り11
の下方から上方へ差圧が加わると開弁するバルブ12及び
仕切り11の上方から下方へ差圧が加わると開弁するバル
ブ13が、差圧が発生すると両方向に連通可能に設けてあ
る。
リンダ2は、通路6、7により油圧ポンプ3に連通して
いる。オイルタンク5は通路8で油圧ポンプ3に連通し
ており、その上方空間には空気10が満たされ、油面より
下方に仕切り11が設けてある。該仕切り11には仕切り11
の下方から上方へ差圧が加わると開弁するバルブ12及び
仕切り11の上方から下方へ差圧が加わると開弁するバル
ブ13が、差圧が発生すると両方向に連通可能に設けてあ
る。
バルブ12、13は低い差圧でも開弁するように開弁圧が
設定してある。
設定してある。
(考案の効果) 船外機をチルトダウンすると、チルトシリンダ1、ト
リムシリンダ2の余剰となったオイルが、油圧ポンプ3
を介してオイルタンク5に還流されるが、この時オイル
タンク内仕切り11の下方側のオイル9の圧力が上昇し、
バルブ12が開弁して仕切より上方と連通状態となり、還
流されたオイルは仕切り上方へ流れ込み油面を上昇させ
る。しかし上方の空気10の存在により圧力上昇は緩和さ
れる。チルトダウンが完了すると、オイルの還流はなく
なり、圧力差も解消するため、バルブ12は閉じる。
リムシリンダ2の余剰となったオイルが、油圧ポンプ3
を介してオイルタンク5に還流されるが、この時オイル
タンク内仕切り11の下方側のオイル9の圧力が上昇し、
バルブ12が開弁して仕切より上方と連通状態となり、還
流されたオイルは仕切り上方へ流れ込み油面を上昇させ
る。しかし上方の空気10の存在により圧力上昇は緩和さ
れる。チルトダウンが完了すると、オイルの還流はなく
なり、圧力差も解消するため、バルブ12は閉じる。
船外機をチルトアップすると、チルトシリンダ1、トリ
ムシリンダ2の不足オイル量は油圧ポンプ3を介してオ
イルタンク5より供給されるが、この時オイルタンク5
の仕切り下方のオイルの圧力は減少し、バルブ13が開い
て、仕切り上方と連通状態となり、仕切り上方のオイル
は油圧ポンプへ流出する。チルトアップが完了すると、
オイルの流出は止り、圧力差も無くなり、バルブ13は閉
じる。このように通常運転状態では、従来の技術と同様
オイルの流出還流を許容し、かつ高圧による装置の破損
を防止できる。
ムシリンダ2の不足オイル量は油圧ポンプ3を介してオ
イルタンク5より供給されるが、この時オイルタンク5
の仕切り下方のオイルの圧力は減少し、バルブ13が開い
て、仕切り上方と連通状態となり、仕切り上方のオイル
は油圧ポンプへ流出する。チルトアップが完了すると、
オイルの流出は止り、圧力差も無くなり、バルブ13は閉
じる。このように通常運転状態では、従来の技術と同様
オイルの流出還流を許容し、かつ高圧による装置の破損
を防止できる。
一方トリムアンドチルト装置を流通過程等で不正常な
姿勢にしたとしても、非運転状態のため圧力差を生じる
ことなく、バルブ12、13は閉じたままであり、オイルタ
ンク5内の仕切り11とバルブ12、13により、オイルタン
ク5内の仕切り上方の室と油圧ポンプは遮断されたまま
となり、仕切り上室から、油圧ポンプ3への空気の移動
は阻止され、いわゆるエア入現象を防止できる。
姿勢にしたとしても、非運転状態のため圧力差を生じる
ことなく、バルブ12、13は閉じたままであり、オイルタ
ンク5内の仕切り11とバルブ12、13により、オイルタン
ク5内の仕切り上方の室と油圧ポンプは遮断されたまま
となり、仕切り上室から、油圧ポンプ3への空気の移動
は阻止され、いわゆるエア入現象を防止できる。
第1図は本考案の油圧式トリムアンドチルト装置の説明
用縦断面図、第2図は船外機側面図、第3図は油圧式ト
リムアンドチルト装置の船外機本体側からの正面図、第
4図、第5図は従来の油圧式トリムアンドチルト装置の
説明用縦断面図で、第4図は正規の姿勢、第5図は90°
横向きになった姿勢の状態を示す。 1……チルトシリンダ 2……トリムシリンダ 3……油圧ポンプ 5……オイルタンク 11……仕切り 12、13……バルブ
用縦断面図、第2図は船外機側面図、第3図は油圧式ト
リムアンドチルト装置の船外機本体側からの正面図、第
4図、第5図は従来の油圧式トリムアンドチルト装置の
説明用縦断面図で、第4図は正規の姿勢、第5図は90°
横向きになった姿勢の状態を示す。 1……チルトシリンダ 2……トリムシリンダ 3……油圧ポンプ 5……オイルタンク 11……仕切り 12、13……バルブ
Claims (1)
- 【請求項1】船尾板に固定されるスターンブラケット
と、スターンブラケットにチルト軸を介して傾動可能に
支持されるスイベルブラケットとの間に、油圧ポンプに
より駆動される油圧シリンダを介装し、該油圧ポンプを
具備してなる船外機のトリムアンドチルト装置におい
て、油圧ポンプに付属するオイルタンクと油圧ポンプと
の連通路又はオイルタンク内の油面より下位側に仕切り
を設け、該仕切りに差圧により開弁するバルブを両方向
に連通可能に設けたことを特徴とする船外機の油圧式ト
リムアンドチルト装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989129359U JP2519974Y2 (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 | 船外機の油圧式トリムアンドチルト装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1989129359U JP2519974Y2 (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 | 船外機の油圧式トリムアンドチルト装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0368197U JPH0368197U (ja) | 1991-07-04 |
| JP2519974Y2 true JP2519974Y2 (ja) | 1996-12-11 |
Family
ID=31676993
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1989129359U Expired - Fee Related JP2519974Y2 (ja) | 1989-11-07 | 1989-11-07 | 船外機の油圧式トリムアンドチルト装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2519974Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS55140696A (en) * | 1979-04-20 | 1980-11-04 | Suzuki Motor Co Ltd | Power tilting device of outboard engine |
-
1989
- 1989-11-07 JP JP1989129359U patent/JP2519974Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0368197U (ja) | 1991-07-04 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |