JP2519538B2 - 遠心流動粉砕装置 - Google Patents
遠心流動粉砕装置Info
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- JP2519538B2 JP2519538B2 JP1201247A JP20124789A JP2519538B2 JP 2519538 B2 JP2519538 B2 JP 2519538B2 JP 1201247 A JP1201247 A JP 1201247A JP 20124789 A JP20124789 A JP 20124789A JP 2519538 B2 JP2519538 B2 JP 2519538B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は粉砕装置に関するものである。さらに詳しく
は、外周環および回転皿を備えており、装置内部に収容
した鋼球またはセラミックボール等の粉砕媒体を遠心流
動させて原料の粉砕を連続的に行なうようにした湿式の
遠心流動粉砕装置に関するものである。
は、外周環および回転皿を備えており、装置内部に収容
した鋼球またはセラミックボール等の粉砕媒体を遠心流
動させて原料の粉砕を連続的に行なうようにした湿式の
遠心流動粉砕装置に関するものである。
[従来の技術] 粉砕装置は、チューブミル、竪形ミルなど各種の形式
のものがるあが、回転皿を上向きに設置し、この回転皿
を回転させることにより、内部に収容した鋼球またはセ
ラミックボール等の粉砕媒体(以下、ボールという。)
を循環運動させて原料の粉砕ならびに摩砕を行なうよう
にした竪型ボールミルと通称されるものが知られてい
る。
のものがるあが、回転皿を上向きに設置し、この回転皿
を回転させることにより、内部に収容した鋼球またはセ
ラミックボール等の粉砕媒体(以下、ボールという。)
を循環運動させて原料の粉砕ならびに摩砕を行なうよう
にした竪型ボールミルと通称されるものが知られてい
る。
古くから用いられているこの種の竪型ボールミルにお
いては、粉砕ならびに摩砕作用が弱い、あるいは装置に
投入されたエネルギが粉砕ならびに摩砕用以外に消費さ
れ易く、エネルギ効率が低いなどの問題があった。
いては、粉砕ならびに摩砕作用が弱い、あるいは装置に
投入されたエネルギが粉砕ならびに摩砕用以外に消費さ
れ易く、エネルギ効率が低いなどの問題があった。
そこで、本出願人は、次のごとき回転皿および固定環
を有する遠心流動粉砕移送装置を特許出願した(特願昭
60−265379,60−266867〜266872,61−99745等)。
を有する遠心流動粉砕移送装置を特許出願した(特願昭
60−265379,60−266867〜266872,61−99745等)。
この回転皿は回転軸心が縦方向に向いていて、少なく
とも中央部分が下方に向かって拡径する皿面を有し、か
つ該皿面の縦断面が凹状に湾曲している形状の回転自在
な皿状のものである。
とも中央部分が下方に向かって拡径する皿面を有し、か
つ該皿面の縦断面が凹状に湾曲している形状の回転自在
な皿状のものである。
固定環は、少なくとも上部が上方に向かって縮径する
内壁面を有し、該内壁面の縦断面が略凹状に湾曲してい
る形状であり、前記回転皿と同軸的に周設されて静止し
ている。
内壁面を有し、該内壁面の縦断面が略凹状に湾曲してい
る形状であり、前記回転皿と同軸的に周設されて静止し
ている。
そして、遠心流動装置は、前記回転皿の皿面と固定環
の内壁面とが、回転皿と固定環との間の微小隙間を除い
て、連続的な円滑面に形成されている。
の内壁面とが、回転皿と固定環との間の微小隙間を除い
て、連続的な円滑面に形成されている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、被粉砕物が窒化硅素、炭化硅素等のセラミ
ックスや磁性材料,電子材料、あるいは顔料,塗料の原
料となる微粉末の微粉砕に際して、例えば、100μのも
のを0.5μ程度のサブミクロン微粉末を得るためには、
乾式の遠心流動粉砕装置では粉砕された微粉末同志の凝
集のために解砕等の余分な処理が必要で、サブミクロン
粒子を安定的に得ることは非常に困難であった。
ックスや磁性材料,電子材料、あるいは顔料,塗料の原
料となる微粉末の微粉砕に際して、例えば、100μのも
のを0.5μ程度のサブミクロン微粉末を得るためには、
乾式の遠心流動粉砕装置では粉砕された微粉末同志の凝
集のために解砕等の余分な処理が必要で、サブミクロン
粒子を安定的に得ることは非常に困難であった。
また、製品の粒径分布は大きな拡がりのあるものしか
得られず、サブミクロン粒子を中心として幅の狭い粒径
分布を得ることが困難であった。
得られず、サブミクロン粒子を中心として幅の狭い粒径
分布を得ることが困難であった。
[課題を解決するための手段] 本発明の装置においては、以上の課題を解決して有効
な粉砕によるこれら砕料のサブミクロン粒子を多く得る
ために、湿式粉砕方式とし、 回転軸心が縦方向に向いていて、少なくとも中央部分
が下方に向かって拡径する皿面を有し、かつ該皿面の縦
断面が凹状に湾曲している形状の回転自在な円状の回転
皿と、 少なくとも上部が上方に向かって縮径する内壁面を有
し、該内壁面の縦断面が略凹状に湾曲している形状であ
り、前記回転皿と同軸的に周設されて静止している固定
環とを具備し、 前記回転皿の皿面と固定環の内壁面とが、回転皿と固
定環との間の微小隙間を除いて、連続的な円滑面に形成
されている遠心流動粉砕装置であって、 該回転皿面の下側に流体の導入口を備え、流体の移送
径路を形成するための底板を配設し、 該回転皿の上部に截頭円錐形状の分級コーンを具備す
る内筒を該固定環に固設するとともに、該内筒上部と該
固定環上部とで包囲される環状の溢流槽を形成し、 該溢流槽より該固定環の下部へ連通する流体の戻り通
路を備え、 該溢流槽の外側に被粉砕物の粉末を含有する固液二相
流体を排出する環状の排出溝を設けた構成とした。
な粉砕によるこれら砕料のサブミクロン粒子を多く得る
ために、湿式粉砕方式とし、 回転軸心が縦方向に向いていて、少なくとも中央部分
が下方に向かって拡径する皿面を有し、かつ該皿面の縦
断面が凹状に湾曲している形状の回転自在な円状の回転
皿と、 少なくとも上部が上方に向かって縮径する内壁面を有
し、該内壁面の縦断面が略凹状に湾曲している形状であ
り、前記回転皿と同軸的に周設されて静止している固定
環とを具備し、 前記回転皿の皿面と固定環の内壁面とが、回転皿と固
定環との間の微小隙間を除いて、連続的な円滑面に形成
されている遠心流動粉砕装置であって、 該回転皿面の下側に流体の導入口を備え、流体の移送
径路を形成するための底板を配設し、 該回転皿の上部に截頭円錐形状の分級コーンを具備す
る内筒を該固定環に固設するとともに、該内筒上部と該
固定環上部とで包囲される環状の溢流槽を形成し、 該溢流槽より該固定環の下部へ連通する流体の戻り通
路を備え、 該溢流槽の外側に被粉砕物の粉末を含有する固液二相
流体を排出する環状の排出溝を設けた構成とした。
[作用] 本発明の遠心流動粉砕装置においては、被粉砕物に水
等の流体を加え、回転皿を鉛直軸心回りに回転する結
果、粉砕媒体(ボール)によって被粉砕物は回転皿と固
定環の間を循環運動する間に微粉砕される。この微粉砕
を含んだ固液二相流体は粉砕室の上部に固設された内筒
の分級コーンで分級され、比較的微粒子を含んだ流体は
内筒最上端よりオーバフローして溢流槽へ入る。そし
て、溢流槽により第2次の分級作用を受けた後、粗い粒
子は粉砕室へ戻され、微粒子のみを含む流体のみ溢流槽
をオーバフローして排出溝を経由した後、排出口より粉
砕装置外へ排出される。排出された流体は湿式分級機で
分級されて濃縮,脱水され製品とされる。
等の流体を加え、回転皿を鉛直軸心回りに回転する結
果、粉砕媒体(ボール)によって被粉砕物は回転皿と固
定環の間を循環運動する間に微粉砕される。この微粉砕
を含んだ固液二相流体は粉砕室の上部に固設された内筒
の分級コーンで分級され、比較的微粒子を含んだ流体は
内筒最上端よりオーバフローして溢流槽へ入る。そし
て、溢流槽により第2次の分級作用を受けた後、粗い粒
子は粉砕室へ戻され、微粒子のみを含む流体のみ溢流槽
をオーバフローして排出溝を経由した後、排出口より粉
砕装置外へ排出される。排出された流体は湿式分級機で
分級されて濃縮,脱水され製品とされる。
排出された流体は湿式分級機によって所要の分級点以
下の微粉末を含んだ流体と分級点以上の粗粉を含んだ流
体とに分別される。粗粉を含んだ流体は循環タンクを経
由した後、循環ポンプの駆動力によって回転皿の下側に
配設された容器の導入口から移送径路を経由して回転皿
と固定環との間の微小隙間より粉砕装置の粉砕室内へ入
り、以下同様の循環を繰返すことによって連続的な操業
が実施される。
下の微粉末を含んだ流体と分級点以上の粗粉を含んだ流
体とに分別される。粗粉を含んだ流体は循環タンクを経
由した後、循環ポンプの駆動力によって回転皿の下側に
配設された容器の導入口から移送径路を経由して回転皿
と固定環との間の微小隙間より粉砕装置の粉砕室内へ入
り、以下同様の循環を繰返すことによって連続的な操業
が実施される。
装置内の被粉砕物は時間の経過とともに微細となり、
一定時間経過後に所要の粉末粒径を有する製品が得られ
るが、この滞留時間の制御は循環ポンプの吐出流量によ
ってコントロールする。したがって、特にサブミクロン
粒子を得るための超微流粉砕を行なう必要のあるときに
は、ある一定時間吐出ポンプの駆動を止めて所要時間経
過後に再び運転を行なって排出するセミバッチ式の運転
も行なうことができる。
一定時間経過後に所要の粉末粒径を有する製品が得られ
るが、この滞留時間の制御は循環ポンプの吐出流量によ
ってコントロールする。したがって、特にサブミクロン
粒子を得るための超微流粉砕を行なう必要のあるときに
は、ある一定時間吐出ポンプの駆動を止めて所要時間経
過後に再び運転を行なって排出するセミバッチ式の運転
も行なうことができる。
[実施例] 以下、図面に基づいて本発明の実施例について説明す
る。
る。
第1図は本発明の実施例装置の全体縦断面図、第2図
は流動モデル説明図である。
は流動モデル説明図である。
図において、符号1は固定環、2は回転皿、3は回転
軸、4は軸受箱、8は被粉砕物の投入シュート、9は架
台、10は底板、11は流体の導入口、12は流体の移送径
路、12aはドレン抜き、13は排出口、14は湿式分級機、1
5は循環タンク、16は循環ポンプ、20は粉砕室、40は内
筒、50は溢流槽、60は排出溝、70は戻り通路である。
軸、4は軸受箱、8は被粉砕物の投入シュート、9は架
台、10は底板、11は流体の導入口、12は流体の移送径
路、12aはドレン抜き、13は排出口、14は湿式分級機、1
5は循環タンク、16は循環ポンプ、20は粉砕室、40は内
筒、50は溢流槽、60は排出溝、70は戻り通路である。
回転皿2は底板10に固設された軸受箱4内の軸受によ
って立設支承され、図示しない可変速電動機に連結され
た回転軸3によって回転駆動される。
って立設支承され、図示しない可変速電動機に連結され
た回転軸3によって回転駆動される。
一方、回転皿2の下側には流体の移送径路12を形成す
るように底板10が配設され、底板10の外周側には流体の
導入口11が設けられている。12aはドレン抜きである。
るように底板10が配設され、底板10の外周側には流体の
導入口11が設けられている。12aはドレン抜きである。
また、回転皿2の上部には截頭円錐形状の分級コーン
40aと円板40bと円筒40cからなる内筒40が図示しないサ
ポートにより固定環1に固設されている。
40aと円板40bと円筒40cからなる内筒40が図示しないサ
ポートにより固定環1に固設されている。
そして、内筒40の上部外側には固定環1によって包囲
される溢流槽50が形成されるとともに、前記分級コーン
40aと固定環1との間にコーン状の流体の戻り通路70が
形成されている。
される溢流槽50が形成されるとともに、前記分級コーン
40aと固定環1との間にコーン状の流体の戻り通路70が
形成されている。
また、溢流槽50の外周には円環状の排出溝60が設けら
れ、その円周1個所には排出口13がとりつけられてい
る。
れ、その円周1個所には排出口13がとりつけられてい
る。
排出口13と前記導入口11との間には、湿式分級機14,
循環タンク15,循環ポンプ16が直列に連結されている。
循環タンク15,循環ポンプ16が直列に連結されている。
次に、第2図を参照して固定環1および回転皿2の構
成について詳細に説明する。
成について詳細に説明する。
固定環1は軸心方向を鉛直方向にして設置された環形
状のものであり、高さ方向の中途部分(以下、中部とい
う。)1bが最も拡径している。固定環1は、該中部1bか
ら下方部分(以下、下部という。)1cが下方に向かって
わずかに縮径し、該中部から上方部分(以下、上部とい
う。)1aは上方に向かって縮径している。したがって、
該固定環1の内壁面1Aは下部1cから中部1bに向かってわ
ずかに拡径し、中部1bは略鉛直であり、中部1bから上部
1aに向かって縮径する形状であり、かつ、該内壁面1Aは
縦断面が略凹状に湾曲している。なお、固定環1の中部
1bの外周面にはフランジ25が突設され、該フランジ25が
ケーシング17の上端外周に突設されたフランジ26に載置
され、ボルト27により固定されている。
状のものであり、高さ方向の中途部分(以下、中部とい
う。)1bが最も拡径している。固定環1は、該中部1bか
ら下方部分(以下、下部という。)1cが下方に向かって
わずかに縮径し、該中部から上方部分(以下、上部とい
う。)1aは上方に向かって縮径している。したがって、
該固定環1の内壁面1Aは下部1cから中部1bに向かってわ
ずかに拡径し、中部1bは略鉛直であり、中部1bから上部
1aに向かって縮径する形状であり、かつ、該内壁面1Aは
縦断面が略凹状に湾曲している。なお、固定環1の中部
1bの外周面にはフランジ25が突設され、該フランジ25が
ケーシング17の上端外周に突設されたフランジ26に載置
され、ボルト27により固定されている。
回転皿2の皿面2Aは、中央部分2aでは下方に向かって
拡径する形状であり、該中央部分にひき続く中間部分2b
では略々水平であり、該中間部分2bにひき続く外周部分
2cでは上方に向かって拡径する形状である。この皿面2A
は全体として凹状に湾曲しており、前記固定環1の内壁
面1Aと該皿面2Aとは固定環1と回転皿2との間の微小な
隙間2nを除いて連続的な円滑面を形成している。
拡径する形状であり、該中央部分にひき続く中間部分2b
では略々水平であり、該中間部分2bにひき続く外周部分
2cでは上方に向かって拡径する形状である。この皿面2A
は全体として凹状に湾曲しており、前記固定環1の内壁
面1Aと該皿面2Aとは固定環1と回転皿2との間の微小な
隙間2nを除いて連続的な円滑面を形成している。
回転皿2の中央部分には尖頭のキャップ30が装着さ
れ、ボルト31により止め付けられている。回転皿2の中
央部分には軸孔32が穿設され、前記支持ブロック34の上
端が該軸孔32に嵌入されている。上記ボルト31の下端は
該支持ブロック34の上端に設けられたピース33に螺合さ
れている。
れ、ボルト31により止め付けられている。回転皿2の中
央部分には軸孔32が穿設され、前記支持ブロック34の上
端が該軸孔32に嵌入されている。上記ボルト31の下端は
該支持ブロック34の上端に設けられたピース33に螺合さ
れている。
なお、図示はしないが、固定環1の内壁面1Aと回転皿
2の皿面2Aにはそれぞれライナが装着されている。
2の皿面2Aにはそれぞれライナが装着されている。
前記底板10には空気等の気体の導入口35が穿設され、
気体を導入して軸受箱4の冷却を行なう。
気体を導入して軸受箱4の冷却を行なう。
また、移送径路12と軸中央の軸受部との境界には軸封
(オイルシール)36が設けられる。
(オイルシール)36が設けられる。
このように構成された湿式の遠心流動粉砕装置による
粉砕原料の粉砕行程について次に説明する。
粉砕原料の粉砕行程について次に説明する。
予め、粉砕室20内には、例えば、球状のボールからな
る粉砕媒体が多数装入されている。まず、水などの液体
を1定比率で混合攪拌して調整された粉砕原料を投入シ
ュート8から装置内に投入する。回転皿2の回転に伴っ
て粉砕原料および粉砕媒体は固定環1の内壁面1Aと皿面
2Aとを循環する円運動(矢印S)と、回転皿2の軸心回
りの公転運動との合成による縄を綯うような螺旋運動
(遠心流動)を行ない、その間で粉砕原料の摩砕または
剥ぎ取りを行なう。
る粉砕媒体が多数装入されている。まず、水などの液体
を1定比率で混合攪拌して調整された粉砕原料を投入シ
ュート8から装置内に投入する。回転皿2の回転に伴っ
て粉砕原料および粉砕媒体は固定環1の内壁面1Aと皿面
2Aとを循環する円運動(矢印S)と、回転皿2の軸心回
りの公転運動との合成による縄を綯うような螺旋運動
(遠心流動)を行ない、その間で粉砕原料の摩砕または
剥ぎ取りを行なう。
すなわち、回転皿2を回転させると、粉砕媒体は遠心
力により外周方向に移動され、この速度エネルギによっ
て固定環1の内壁面1Aを這い上り、その這い上る力が重
力より小さくなると該内壁面1Aから離れて回転皿2の皿
面2A上に落下する。皿面2A上に移動した粉砕媒体はこの
皿面2Aに沿って再び固定環1へ向けて移動される。
力により外周方向に移動され、この速度エネルギによっ
て固定環1の内壁面1Aを這い上り、その這い上る力が重
力より小さくなると該内壁面1Aから離れて回転皿2の皿
面2A上に落下する。皿面2A上に移動した粉砕媒体はこの
皿面2Aに沿って再び固定環1へ向けて移動される。
また、回転皿2を回転させると、粉砕媒体は回転皿2
の回転速度よりも遅い速度で円周方向に公転する。した
がって、粉砕媒体は、前述のように皿面2Aと内壁面1Aを
循環する上下方向の円運動Sの他に、回転皿2の軸心回
りを回転する公転運動をも行ない、これらの二つの運動
を合成した縄を綯うような螺旋進行運動(遠心流動)を
行なう。
の回転速度よりも遅い速度で円周方向に公転する。した
がって、粉砕媒体は、前述のように皿面2Aと内壁面1Aを
循環する上下方向の円運動Sの他に、回転皿2の軸心回
りを回転する公転運動をも行ない、これらの二つの運動
を合成した縄を綯うような螺旋進行運動(遠心流動)を
行なう。
このように、粉砕媒体は回転皿2の円周方向への運動
を維持しつつ内壁面1Aを這い上る運動を行なうのである
が、この内壁面1Aが固定されているとき、紛砕媒体の円
周方向速度(公転速度)および粉砕媒体の這い上り速度
との合成速度がそのまま内壁面1Aと粉砕媒体の速度差に
なる。したがって、粉砕媒体と内壁面1Aとの速度差は極
めて大きなものとなり、内壁面1A上を移動する際の粉砕
媒体の作用による摩砕作用は著しく強いものとなる。
を維持しつつ内壁面1Aを這い上る運動を行なうのである
が、この内壁面1Aが固定されているとき、紛砕媒体の円
周方向速度(公転速度)および粉砕媒体の這い上り速度
との合成速度がそのまま内壁面1Aと粉砕媒体の速度差に
なる。したがって、粉砕媒体と内壁面1Aとの速度差は極
めて大きなものとなり、内壁面1A上を移動する際の粉砕
媒体の作用による摩砕作用は著しく強いものとなる。
さらに、内壁面1Aから離脱して皿面2A上に着床した粉
砕媒体は、この皿面2Aに沿って滑らかに転がり落ちるの
で、皿面2Aを転動降下する際の運動により、内壁面1Aを
駆け上がる際に得た位置エネルギを半径方向への運動エ
ネルギに変換することができるから、粉砕媒体に一旦付
与されたエネルギをいたずらに消費することなく、剥離
作用に有効に利用することができる。さらに、皿面2Aに
沿って降下する際は、粉砕媒体はこの皿面2Aと摺動する
から、この降下運動中においても摩砕または剥離が行な
われる。
砕媒体は、この皿面2Aに沿って滑らかに転がり落ちるの
で、皿面2Aを転動降下する際の運動により、内壁面1Aを
駆け上がる際に得た位置エネルギを半径方向への運動エ
ネルギに変換することができるから、粉砕媒体に一旦付
与されたエネルギをいたずらに消費することなく、剥離
作用に有効に利用することができる。さらに、皿面2Aに
沿って降下する際は、粉砕媒体はこの皿面2Aと摺動する
から、この降下運動中においても摩砕または剥離が行な
われる。
このようにして、粉砕された微粉末を含む固液二相流
体は導入口11から注入された流体が回転皿2と固定環1
との間の円環状の微小隙間2nを経由して粉砕室20に入
り、水位が上昇して排出口13から溢流していく。
体は導入口11から注入された流体が回転皿2と固定環1
との間の円環状の微小隙間2nを経由して粉砕室20に入
り、水位が上昇して排出口13から溢流していく。
次に、粉砕室20内で粉砕された被粉砕物の微粉末のう
ち比較的微粒子の粉末のみを含んだ流体を粉砕装置系外
へ排出するために、本発明の遠心流動粉砕装置が具備し
ている分級作用について、第2図の流動モデル説明図を
参照しながら具体的に説明する。
ち比較的微粒子の粉末のみを含んだ流体を粉砕装置系外
へ排出するために、本発明の遠心流動粉砕装置が具備し
ている分級作用について、第2図の流動モデル説明図を
参照しながら具体的に説明する。
第2図に示すように、ニューフィードFは順次粉砕作
用を受け、回転皿2と固定環1とに亘る循環径路Cを循
環する。ここで、ある程度の微粒子となった微粉末は、
粉砕室20の上方へ移動し、分級コーン40aの内周面へ達
する。ここで液体内に懸濁する各粒子は一様に遠心力を
受けるが、遠心力は質量、すなわち、粒径(D)の3乗
(D3)に比例するのに対して、これを阻害する液体抵
抗は粒子の断面積、すなわち、粒径の2乗(D2)に比
例するので、大径粒子ほど分級コーンの内周壁面に多く
分布する。そして、第2図に示すように、内周壁面に接
触した中粒子には流体回転による遠心力Hを水平に受
け、一方そのうち内壁に垂直な成分Rは内壁より反対向
きの等しい力Rを受け相殺されて結局図示の内壁面に沿
った下降の力Dを受け下降し、矢印Cで示す径路で粗粒
と同一の径路で再度粉砕ローラへ向かう。
用を受け、回転皿2と固定環1とに亘る循環径路Cを循
環する。ここで、ある程度の微粒子となった微粉末は、
粉砕室20の上方へ移動し、分級コーン40aの内周面へ達
する。ここで液体内に懸濁する各粒子は一様に遠心力を
受けるが、遠心力は質量、すなわち、粒径(D)の3乗
(D3)に比例するのに対して、これを阻害する液体抵
抗は粒子の断面積、すなわち、粒径の2乗(D2)に比
例するので、大径粒子ほど分級コーンの内周壁面に多く
分布する。そして、第2図に示すように、内周壁面に接
触した中粒子には流体回転による遠心力Hを水平に受
け、一方そのうち内壁に垂直な成分Rは内壁より反対向
きの等しい力Rを受け相殺されて結局図示の内壁面に沿
った下降の力Dを受け下降し、矢印Cで示す径路で粗粒
と同一の径路で再度粉砕ローラへ向かう。
このようにして粗粒,中粒は再度の粉砕により次第に
微粒子に変化していくが、微粒子は分級コーン付近で粗
粒,中粒に比べて矢印Dに示す下降流動作用が弱く沈降
することなく、順次投入されるニューフィードの原料に
よって粉砕室20内の容積が増加するに伴って内筒40の円
筒40cの上端よりスラリとなって溢流して内筒40の外側
にある溢流槽50へ入る。一方,溢流槽50の外周下部と粉
砕室20の内部は戻り通路70が連通しており、かつ、運転
中内部にある流体および粒子は旋回しているので常時溢
流槽50と粉砕室20内部との間に一種の循環流が形成され
ている。したがって、溢流槽50の中の粒子は重力作用お
よび溢流槽50の外側の截頭円錐面により分級コーン40a
と同様な分級作用を受け、粗い粒子は戻り通路70を経由
して粉砕室20内へ戻される。その結果、微粒子を含んだ
液体のみ固定環1の最上端面より溢流し排出口13へ向か
う。
微粒子に変化していくが、微粒子は分級コーン付近で粗
粒,中粒に比べて矢印Dに示す下降流動作用が弱く沈降
することなく、順次投入されるニューフィードの原料に
よって粉砕室20内の容積が増加するに伴って内筒40の円
筒40cの上端よりスラリとなって溢流して内筒40の外側
にある溢流槽50へ入る。一方,溢流槽50の外周下部と粉
砕室20の内部は戻り通路70が連通しており、かつ、運転
中内部にある流体および粒子は旋回しているので常時溢
流槽50と粉砕室20内部との間に一種の循環流が形成され
ている。したがって、溢流槽50の中の粒子は重力作用お
よび溢流槽50の外側の截頭円錐面により分級コーン40a
と同様な分級作用を受け、粗い粒子は戻り通路70を経由
して粉砕室20内へ戻される。その結果、微粒子を含んだ
液体のみ固定環1の最上端面より溢流し排出口13へ向か
う。
本発明においては、内筒40の分級コーン40aによる1
次分級と溢流槽50内の2次分級とを経た後、製品粒子が
外部へ排出されるので、より細かい粒子の製品を粉砕機
のみで得ることができる。排出口13から流れ出た流体は
次に湿式分級機14に入り、分級され、分級点以下の粒子
を多く含有した流体は次行程である脱水,濃縮,乾燥さ
れて製品として処理される。一方、湿式分級機14から出
た粗粉を多く含んだ流体は循環タンク15で貯溜された
後、水を補充されたうえ、循環ポンプ16で流量制御され
ながら導入口11へ戻されて循環流を形成する。したがっ
て、粉砕室20内の循環流のほかに粉砕装置外の径路を経
由する循環流を有するので、粉砕室20の粉砕された微粉
末のうち比較的粒径の細かい微粉末を選択的に系外にと
り出すことになるので、過粉砕が起こりにくく安定的に
微粉末を取り出し易く、粉砕効率が向上するとともに、
比較的粒度の揃った、幅の狭い粒径分布の製品が得られ
る。すなわち、湿式分級機14のほかに、粉砕装置を溢流
して流体が出ていくときに微粉末の予備分級が行なわれ
るので、粉砕装置内に予備分級機を2種類有しているこ
といえる。
次分級と溢流槽50内の2次分級とを経た後、製品粒子が
外部へ排出されるので、より細かい粒子の製品を粉砕機
のみで得ることができる。排出口13から流れ出た流体は
次に湿式分級機14に入り、分級され、分級点以下の粒子
を多く含有した流体は次行程である脱水,濃縮,乾燥さ
れて製品として処理される。一方、湿式分級機14から出
た粗粉を多く含んだ流体は循環タンク15で貯溜された
後、水を補充されたうえ、循環ポンプ16で流量制御され
ながら導入口11へ戻されて循環流を形成する。したがっ
て、粉砕室20内の循環流のほかに粉砕装置外の径路を経
由する循環流を有するので、粉砕室20の粉砕された微粉
末のうち比較的粒径の細かい微粉末を選択的に系外にと
り出すことになるので、過粉砕が起こりにくく安定的に
微粉末を取り出し易く、粉砕効率が向上するとともに、
比較的粒度の揃った、幅の狭い粒径分布の製品が得られ
る。すなわち、湿式分級機14のほかに、粉砕装置を溢流
して流体が出ていくときに微粉末の予備分級が行なわれ
るので、粉砕装置内に予備分級機を2種類有しているこ
といえる。
特に、サブミクロン以下の超微粉を多く得たい場合や
被粉砕性の良好でない原料の場合には粉砕時間を長時間
とする必要があるので、この場合には循環ポンプ16を経
由する第2の循環流の流量を小さくするか、循環ポンプ
16を連続でなく間欠運転として装置内の滞留時間を増加
する等の、いわゆる、セミバッチ式運転も可能である。
被粉砕性の良好でない原料の場合には粉砕時間を長時間
とする必要があるので、この場合には循環ポンプ16を経
由する第2の循環流の流量を小さくするか、循環ポンプ
16を連続でなく間欠運転として装置内の滞留時間を増加
する等の、いわゆる、セミバッチ式運転も可能である。
また、回転皿2の最下点にプラグを設け、これを開栓
することにより、ドレン抜き12aから粉砕室20内の固液
二相流体を湿式分級機14へ導くことによるバッチ運転も
可能である。
することにより、ドレン抜き12aから粉砕室20内の固液
二相流体を湿式分級機14へ導くことによるバッチ運転も
可能である。
なお、湿式分級機14は、湿式サイクロンや遠心分級機
等が利用される。
等が利用される。
[発明の効果] 以上説明してきたように、本発明の湿式の遠心流動粉
砕装置においては、分級コーンと溢流槽を設けてあるの
で、粉砕室内の流体を2回に亘って分級したあと系外へ
溢流させることができる。したがって、比較的粒径の小
さい微粉末を選択的に排出することができる。したがっ
て、過粉砕が少なく粉砕効率が向上するとともに、比較
的粒度の揃った幅の狭い粒径分布の製品が安定的に、か
つ、連続的に得ることができる。
砕装置においては、分級コーンと溢流槽を設けてあるの
で、粉砕室内の流体を2回に亘って分級したあと系外へ
溢流させることができる。したがって、比較的粒径の小
さい微粉末を選択的に排出することができる。したがっ
て、過粉砕が少なく粉砕効率が向上するとともに、比較
的粒度の揃った幅の狭い粒径分布の製品が安定的に、か
つ、連続的に得ることができる。
第1図は本発明の実施例装置の全体縦断面図、第2図は
流動モデル説明図である。 1……固定環、2……回転皿、3……回転軸、4……軸
受箱、8……投入シュート、9……架台、10……底板、
11……導入口、12……移送径路、13……排出口、14……
湿式分級機、15……循環タンク、16……循環ポンプ、17
……ケーシング、20……粉砕室、40……内筒、40a……
分級コーン、50……溢流槽、60……排出溝、70……戻り
通路。
流動モデル説明図である。 1……固定環、2……回転皿、3……回転軸、4……軸
受箱、8……投入シュート、9……架台、10……底板、
11……導入口、12……移送径路、13……排出口、14……
湿式分級機、15……循環タンク、16……循環ポンプ、17
……ケーシング、20……粉砕室、40……内筒、40a……
分級コーン、50……溢流槽、60……排出溝、70……戻り
通路。
Claims (1)
- 【請求項1】回転軸心が縦方向に向いていて、少なくと
も中央部分が下方に向かって拡径する皿面を有し、かつ
該皿面の縦断面が凹状に湾曲している形状の回転自在な
円状の回転皿と、 少なくとも上部が上方に向かって縮径する内壁面を有
し、該内壁面の縦断面が略凹状に湾曲している形状であ
り、前記回転皿と同軸的に周設されて静止している固定
環とを具備し、 前記回転皿の皿面と固定環の内壁面とが、回転皿と固定
環との間の微小隙間を除いて、連続的な円滑面に形成さ
れている湿式の遠心流動粉砕装置であって、 該回転皿の下側に流体の導入口を備え、流体の移送径路
を形成するための底板を配設し、 該回転皿の上部に截頭円錐形状の分級コーンを具備する
内筒を該固定環に固設するとともに、該内筒上部と該固
定環上部とで包囲される環状の溢流槽を形成し、 該溢流槽より該固定環の下部へ連通する流体の戻り通路
を備え、 該溢流槽の外側に被粉砕物の粉末を含有する固液二相流
体を排出する環状の排出溝を設けた ことを特徴とする遠心流動粉砕装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1201247A JP2519538B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | 遠心流動粉砕装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1201247A JP2519538B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | 遠心流動粉砕装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0365252A JPH0365252A (ja) | 1991-03-20 |
JP2519538B2 true JP2519538B2 (ja) | 1996-07-31 |
Family
ID=16437778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1201247A Expired - Lifetime JP2519538B2 (ja) | 1989-08-04 | 1989-08-04 | 遠心流動粉砕装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2519538B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7523783B2 (ja) * | 2020-04-20 | 2024-07-29 | アシザワ・ファインテック株式会社 | 粉砕装置 |
-
1989
- 1989-08-04 JP JP1201247A patent/JP2519538B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0365252A (ja) | 1991-03-20 |
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