JP2519446Y2 - エンジンの燃料制御装置 - Google Patents
エンジンの燃料制御装置Info
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- JP2519446Y2 JP2519446Y2 JP1990013940U JP1394090U JP2519446Y2 JP 2519446 Y2 JP2519446 Y2 JP 2519446Y2 JP 1990013940 U JP1990013940 U JP 1990013940U JP 1394090 U JP1394090 U JP 1394090U JP 2519446 Y2 JP2519446 Y2 JP 2519446Y2
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- Japan
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- fuel
- injection
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はエンジンの燃料制御装置に関し、特に燃料量
の制御精度の向上対策に関する。
の制御精度の向上対策に関する。
(従来の技術) 従来より、エンジンの燃料制御装置として、例えば実
開昭59−177746号公報に開示されるように、各気筒の1
サイクル中に要求される燃料量を二分割し、その各々の
燃料量を異なる時期で燃料噴射弁から噴射することによ
り、要求燃料量の全部を一時期に噴射する場合に比べ
て、一部の燃料量を早期に噴射する時間だけ燃料の気
化,霧化を良好にしたものが知られている。
開昭59−177746号公報に開示されるように、各気筒の1
サイクル中に要求される燃料量を二分割し、その各々の
燃料量を異なる時期で燃料噴射弁から噴射することによ
り、要求燃料量の全部を一時期に噴射する場合に比べ
て、一部の燃料量を早期に噴射する時間だけ燃料の気
化,霧化を良好にしたものが知られている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、燃料噴射弁には、その開弁動作に時間遅れ
があるために、要求燃料量に相当するパルス幅で燃料噴
射弁を制御しても実際の噴射量は少量になることから、
通常、要求燃料量に相当するパルス幅よりも少し長めの
パルス幅で制御するようになされている。
があるために、要求燃料量に相当するパルス幅で燃料噴
射弁を制御しても実際の噴射量は少量になることから、
通常、要求燃料量に相当するパルス幅よりも少し長めの
パルス幅で制御するようになされている。
しかしながら、上記のように燃料量を二分割して噴射
する場合には、制御パルス幅も半分値になって極く小幅
になるため、そのパルス幅を受けた燃料噴射弁は開弁動
作の途中でその開弁の制御が終了してしまうことも少く
ない。その結果、燃料量の全てを一回で噴射する場合と
同じ補正幅でパルス幅を長く補正しても、要求燃料量よ
りも少量の燃料しか噴射できないことが多い憾みがあ
る。
する場合には、制御パルス幅も半分値になって極く小幅
になるため、そのパルス幅を受けた燃料噴射弁は開弁動
作の途中でその開弁の制御が終了してしまうことも少く
ない。その結果、燃料量の全てを一回で噴射する場合と
同じ補正幅でパルス幅を長く補正しても、要求燃料量よ
りも少量の燃料しか噴射できないことが多い憾みがあ
る。
本考案は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、燃料量を複数回に分割して噴射する場合にも、
所期通りの燃料量を噴射させるようにすることにある。
目的は、燃料量を複数回に分割して噴射する場合にも、
所期通りの燃料量を噴射させるようにすることにある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、本考案では、複数回に分
割して燃料噴射する場合には、1回当りの制御パルス幅
の補正幅を、燃料量の全てを一回で噴射する通常時の場
合の補正幅よりも長く設定することとする。
割して燃料噴射する場合には、1回当りの制御パルス幅
の補正幅を、燃料量の全てを一回で噴射する通常時の場
合の補正幅よりも長く設定することとする。
つまり、本考案の具体的な解決手段は、1サイクル当
りの燃料噴射回数を複数回に分割して燃料を噴射できる
所定の条件が設定されると共に、エンジンの運転状態を
検出し、該運転状態が上記設定条件を満した設定条件成
立時に、必要燃料量を上記設定条件の非成立時である通
常時に対して1サイクル当り複数回に分割して噴射する
よう燃料噴射弁を制御するようにしたエンジンの燃料制
御装置を前提とする。そして、上記燃料噴射弁の1回当
りの開弁制御時間のうち、上記燃料噴射弁の開弁動作の
遅れを補正する無効噴射時間を演算する無効噴射時間演
算手段と、上記設定条件の成立時に、該無効噴射時間演
算手段により演算した無効噴射時間を、上記設定条件の
非成立時における無効噴射時間よりも長く補正する補正
手段とを設ける構成としている。
りの燃料噴射回数を複数回に分割して燃料を噴射できる
所定の条件が設定されると共に、エンジンの運転状態を
検出し、該運転状態が上記設定条件を満した設定条件成
立時に、必要燃料量を上記設定条件の非成立時である通
常時に対して1サイクル当り複数回に分割して噴射する
よう燃料噴射弁を制御するようにしたエンジンの燃料制
御装置を前提とする。そして、上記燃料噴射弁の1回当
りの開弁制御時間のうち、上記燃料噴射弁の開弁動作の
遅れを補正する無効噴射時間を演算する無効噴射時間演
算手段と、上記設定条件の成立時に、該無効噴射時間演
算手段により演算した無効噴射時間を、上記設定条件の
非成立時における無効噴射時間よりも長く補正する補正
手段とを設ける構成としている。
(作用) 上記の構成により、本考案では、必要燃料量を1サイ
クル当り複数回に分割して燃料噴射弁から噴射する際に
は、その複数回の燃料の分割噴射によって燃料の気化,
霧化性能の向上が図られる。この場合、1サイクル当り
の噴射回数の増大に伴い、一回当りの開弁制御時間が短
くなると、その開弁動作の遅れが相対的に大きく出るた
め、実際の燃料噴射量は、その一回当りの要求燃料量に
比べて少量になろうとするが、無効噴射時間が通常時
(燃料量の全てを一回で噴射する場合)よりも長く補正
されるので、一回当りの開弁制御時間が短くても、燃料
噴射弁はその開弁動作の途中で開弁制御が終了すること
がなく、従って確実に燃料が噴射されて、ほぼ必要燃料
量が供給されることになる。
クル当り複数回に分割して燃料噴射弁から噴射する際に
は、その複数回の燃料の分割噴射によって燃料の気化,
霧化性能の向上が図られる。この場合、1サイクル当り
の噴射回数の増大に伴い、一回当りの開弁制御時間が短
くなると、その開弁動作の遅れが相対的に大きく出るた
め、実際の燃料噴射量は、その一回当りの要求燃料量に
比べて少量になろうとするが、無効噴射時間が通常時
(燃料量の全てを一回で噴射する場合)よりも長く補正
されるので、一回当りの開弁制御時間が短くても、燃料
噴射弁はその開弁動作の途中で開弁制御が終了すること
がなく、従って確実に燃料が噴射されて、ほぼ必要燃料
量が供給されることになる。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案のエンジンの燃料制御装
置によれば、必要燃料量を1サイクル当り複数回に分割
して噴射する場合にも、その必要燃料量を所期通りに噴
射できるので、燃料の気化,霧化性能の向上を図りつ
つ、噴射量の制御精度の向上を図ることができ、混合気
の空燃比を精度よく設定値に制御できる等、使用上好ま
しいものである。
置によれば、必要燃料量を1サイクル当り複数回に分割
して噴射する場合にも、その必要燃料量を所期通りに噴
射できるので、燃料の気化,霧化性能の向上を図りつ
つ、噴射量の制御精度の向上を図ることができ、混合気
の空燃比を精度よく設定値に制御できる等、使用上好ま
しいものである。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。
第1図は本考案に係るエンジンの燃料制御装置の全体
構成を示し、1はエンジン、2はエンジン1のシリンダ
3に摺動自在に嵌挿したピストン4により容積可変に形
成される燃焼室、5は一端が大気に連通し、他端が上記
燃焼室2に開口して吸気を供給するための吸気通路、6
は一端が上記燃焼室2に連通し他端が大気に開放されて
排気を排出するための排気通路である。上記吸気通路5
には、吸入空気量を調整するスロットル弁7と、該スロ
ットル弁7下流側で燃料を噴射供給する燃料噴射弁8と
が配設されているとともに、排気通路6には、排気浄化
用の触媒装置9が配設されている。さらに、燃焼室2に
おいて、吸気通路5の開口部には吸気弁10が、排気通路
6の開口部には排気弁11が各々配置されていると共に、
頂部には燃焼室2内の混合気に点火する点火プラグ12が
配置されている。加えて、13は高電圧を発生する点火コ
イル、14は該点火コイル13の高電圧を爆発行程となる気
筒の点火プラグ12に配電する配電器であって、クランク
角を検出するクランク角センサとしての機能と、基準気
筒を識別する気筒識別センサとしての機能を併せ有して
いる。
構成を示し、1はエンジン、2はエンジン1のシリンダ
3に摺動自在に嵌挿したピストン4により容積可変に形
成される燃焼室、5は一端が大気に連通し、他端が上記
燃焼室2に開口して吸気を供給するための吸気通路、6
は一端が上記燃焼室2に連通し他端が大気に開放されて
排気を排出するための排気通路である。上記吸気通路5
には、吸入空気量を調整するスロットル弁7と、該スロ
ットル弁7下流側で燃料を噴射供給する燃料噴射弁8と
が配設されているとともに、排気通路6には、排気浄化
用の触媒装置9が配設されている。さらに、燃焼室2に
おいて、吸気通路5の開口部には吸気弁10が、排気通路
6の開口部には排気弁11が各々配置されていると共に、
頂部には燃焼室2内の混合気に点火する点火プラグ12が
配置されている。加えて、13は高電圧を発生する点火コ
イル、14は該点火コイル13の高電圧を爆発行程となる気
筒の点火プラグ12に配電する配電器であって、クランク
角を検出するクランク角センサとしての機能と、基準気
筒を識別する気筒識別センサとしての機能を併せ有して
いる。
加えて、15はスロットル弁7上流側で吸気温度を検出
する吸気温度センサ、16は吸入空気量を検出するエアフ
ローセンサ、17はスロットル弁7の全閉時に閉じるアイ
ドルスイッチ、18はスロットル弁7の開度を検出するス
ロットルポジションセンサ、19はエンジン冷却水温度を
検出する水温センサ、20はエンジン1のノック振動を検
出するノックセンサ、21は排気通路6の触媒装置9上流
側に配置され、排気中の酸素濃度成分により空燃比を検
出する空燃比センサである。
する吸気温度センサ、16は吸入空気量を検出するエアフ
ローセンサ、17はスロットル弁7の全閉時に閉じるアイ
ドルスイッチ、18はスロットル弁7の開度を検出するス
ロットルポジションセンサ、19はエンジン冷却水温度を
検出する水温センサ、20はエンジン1のノック振動を検
出するノックセンサ、21は排気通路6の触媒装置9上流
側に配置され、排気中の酸素濃度成分により空燃比を検
出する空燃比センサである。
そして上記各センサ及びスイッチ類14〜21は、各々、
内部にCPU等を有するコントローラ28に信号の授受可能
に接続されていて、該コントロール28により、上記燃料
噴射弁8からの燃料噴射量と、点火プラグ12による燃焼
室2内の混合気の点火時期とを各々調整制御するように
している。
内部にCPU等を有するコントローラ28に信号の授受可能
に接続されていて、該コントロール28により、上記燃料
噴射弁8からの燃料噴射量と、点火プラグ12による燃焼
室2内の混合気の点火時期とを各々調整制御するように
している。
次に、上記コントローラ28による燃料噴射量制御を第
2図の制御フローに基いて説明する。
2図の制御フローに基いて説明する。
スタートして、ステップS1でエアフローセンサ16によ
り吸入空気量を第3図(イ)に示すように吸気行程の上
死点前(BTDC)366°CAからその前180°CAの範囲で計測
すると共に、配電器14からのクランク角信号(エンジン
回転数Ne信号)を入力することにより、エンジンの運転
状態を検出し、この検出した運転状態の下での基本噴射
パルス幅Tpを、上記計測した吸入空気量Q信号と、配電
器14からのクランク角信号(エンジン回転数Ne信号)と
に基いて、次の計算式 Tp=k・Q/Ne(kは定数) で算出する。
り吸入空気量を第3図(イ)に示すように吸気行程の上
死点前(BTDC)366°CAからその前180°CAの範囲で計測
すると共に、配電器14からのクランク角信号(エンジン
回転数Ne信号)を入力することにより、エンジンの運転
状態を検出し、この検出した運転状態の下での基本噴射
パルス幅Tpを、上記計測した吸入空気量Q信号と、配電
器14からのクランク角信号(エンジン回転数Ne信号)と
に基いて、次の計算式 Tp=k・Q/Ne(kは定数) で算出する。
その後、ステップS2で車載エアコン等のエンジン負荷
の作動の有無やエンジン冷却水温度に応じて燃料噴射量
の増量率を求め,この増量率により上記基本噴射パルス
幅Tpを乗算補正して有効噴射パルス幅Taを求める。
の作動の有無やエンジン冷却水温度に応じて燃料噴射量
の増量率を求め,この増量率により上記基本噴射パルス
幅Tpを乗算補正して有効噴射パルス幅Taを求める。
そして、ステップS3及びステップS4において、上記検
出したエンジン運転状態が、通常時でのエンジン1サイ
クル当りの燃料噴射回数(燃料の分割噴射をしない場合
の1回)に対して複数回(2回)に等量に分割して噴射
できる所定の設定条件を満した設定条件成立時か否かを
判別する。即ち、ステップS3では、エンジン1の1/2サ
イクル時間To内で上記の有効噴射パルス幅の半分値Ta/2
に相当する燃料を噴射できるか否か、つまり有効噴射パ
ルス幅の半分値Ta/2が、1/2サイクル時間Toから燃料噴
射弁8の休止時間Tsを減算した値の最大パルス幅Tmax以
下か否かを判別すると共に、ステップS4で有効噴射パル
ス幅の半分値Ta/2が最小噴射パルス幅Tminより大きいか
否かを判別する。そして、Ta/2≦Tmaxの場合で、且つTa
/2>Tminの設定条件の成立時には、ステップS5で、燃料
噴射弁8の開弁動作の遅れを補正するための無効噴射パ
ルス幅を、第4図に実線で示す燃料量の分割噴射時での
無効噴射パルス幅Tv2特性に基いて読込み、この無効噴
射パルス幅Tv2を有効噴射パルス幅の半分値Ta/2に加算
してトータル噴射パルス幅Tiを算出し、次いでステップ
S6で第3図(ロ)に示すように吸入空気量の計測直後の
BTDC366°CAの時点から上記のトータル噴射パルス幅Ti
で燃料噴射弁8を開弁制御すると共に、吸気行程のBTDC
6°CAからその前180°CAの範囲で吸入空気量を再び計測
して上記と同様に演算したトータル噴射パルス幅Tiで燃
料噴射弁8を開弁制御して、燃料噴射を二分割し、終了
する。
出したエンジン運転状態が、通常時でのエンジン1サイ
クル当りの燃料噴射回数(燃料の分割噴射をしない場合
の1回)に対して複数回(2回)に等量に分割して噴射
できる所定の設定条件を満した設定条件成立時か否かを
判別する。即ち、ステップS3では、エンジン1の1/2サ
イクル時間To内で上記の有効噴射パルス幅の半分値Ta/2
に相当する燃料を噴射できるか否か、つまり有効噴射パ
ルス幅の半分値Ta/2が、1/2サイクル時間Toから燃料噴
射弁8の休止時間Tsを減算した値の最大パルス幅Tmax以
下か否かを判別すると共に、ステップS4で有効噴射パル
ス幅の半分値Ta/2が最小噴射パルス幅Tminより大きいか
否かを判別する。そして、Ta/2≦Tmaxの場合で、且つTa
/2>Tminの設定条件の成立時には、ステップS5で、燃料
噴射弁8の開弁動作の遅れを補正するための無効噴射パ
ルス幅を、第4図に実線で示す燃料量の分割噴射時での
無効噴射パルス幅Tv2特性に基いて読込み、この無効噴
射パルス幅Tv2を有効噴射パルス幅の半分値Ta/2に加算
してトータル噴射パルス幅Tiを算出し、次いでステップ
S6で第3図(ロ)に示すように吸入空気量の計測直後の
BTDC366°CAの時点から上記のトータル噴射パルス幅Ti
で燃料噴射弁8を開弁制御すると共に、吸気行程のBTDC
6°CAからその前180°CAの範囲で吸入空気量を再び計測
して上記と同様に演算したトータル噴射パルス幅Tiで燃
料噴射弁8を開弁制御して、燃料噴射を二分割し、終了
する。
ここに、上記第4図の無効噴射パルス幅Tv2は、同一
バッテリ電圧のときでは、燃料噴射を分割しない通常時
の同図に破線で示す無効噴射パルス幅Tv1よりも長く設
定されている。この2つの無効噴射パルス幅TV1,Tv2は
共に車載バッテリの電圧が低いほどパルス幅が長くなる
特性である。
バッテリ電圧のときでは、燃料噴射を分割しない通常時
の同図に破線で示す無効噴射パルス幅Tv1よりも長く設
定されている。この2つの無効噴射パルス幅TV1,Tv2は
共に車載バッテリの電圧が低いほどパルス幅が長くなる
特性である。
一方、上記ステップS3及びS4で二回の分割噴射を行う
設定条件が成立していない通常時の場合には、ステップ
S7で燃料噴射回数が一回のとき(即ち燃料量の分割噴射
を行わないとき)の無効噴射パルス幅Tv1を第4図に破
線で示す特性に基いて読込んで有効噴射パルス幅Taに加
算してトータル噴射パルス幅Tiを算出し、次いでステッ
プS6で第3図(ハ)に示すように吸気行程のBTDC6°CA
の時点から上記のトータル噴射パルス幅Tiで燃料噴射弁
8を開弁制御して、終了する。
設定条件が成立していない通常時の場合には、ステップ
S7で燃料噴射回数が一回のとき(即ち燃料量の分割噴射
を行わないとき)の無効噴射パルス幅Tv1を第4図に破
線で示す特性に基いて読込んで有効噴射パルス幅Taに加
算してトータル噴射パルス幅Tiを算出し、次いでステッ
プS6で第3図(ハ)に示すように吸気行程のBTDC6°CA
の時点から上記のトータル噴射パルス幅Tiで燃料噴射弁
8を開弁制御して、終了する。
よって、第2図の制御フローにおいて、ステップS7に
より、トータル噴射パルス幅Ti(燃料噴射弁8の1回当
りの開弁制御時間)のうち、無効噴射パルス幅(無効噴
射時間)Tv1を演算する無効噴射時間演算手段30を構成
している。また、ステップS5により、検出したエンジン
運転状態がTmin<Ta/2≦Tmaxの設定条件を満した設定条
件成立時に、無効噴射パルス幅として、燃料量の二分割
噴射時の無効噴射パルス幅Tv2を読込んで、上記無効噴
射時間演算手段30により演算された通常時の無効噴射パ
ルス幅(上記設定条件の非成立時(燃料噴射回数が一回
の場合)の無効噴射パルス幅Tv1を長く補正するように
した補正手段31を構成している。
より、トータル噴射パルス幅Ti(燃料噴射弁8の1回当
りの開弁制御時間)のうち、無効噴射パルス幅(無効噴
射時間)Tv1を演算する無効噴射時間演算手段30を構成
している。また、ステップS5により、検出したエンジン
運転状態がTmin<Ta/2≦Tmaxの設定条件を満した設定条
件成立時に、無効噴射パルス幅として、燃料量の二分割
噴射時の無効噴射パルス幅Tv2を読込んで、上記無効噴
射時間演算手段30により演算された通常時の無効噴射パ
ルス幅(上記設定条件の非成立時(燃料噴射回数が一回
の場合)の無効噴射パルス幅Tv1を長く補正するように
した補正手段31を構成している。
したがって、上記実施例においては、エンジン1の低
負荷時や中負荷時には、有効噴射パルス幅の半分値Ta/2
は、Tmin<Ta/2≦Tmaxの範囲に入って燃料の二分割噴射
の設定条件が成立するので、第3図(ロ)に示すように
燃料噴射が二回に分割して行われる。その結果、第1回
目の燃料噴射が吸気行程の前BTDC366°CAの時点で早期
に行われることによって、その噴射された燃料は混合気
の燃焼時までの長い時間の間に十分に拡散して気化,霧
化が良くなる。しかも、燃焼行程の直前のBTDC6°CAの
時点での吸入空気量に対応して第2回目の燃料量が決定
されるので、エンジン1に吸入される空気量と燃料量と
が精度良く対応して、混合気の空燃比を設定値に精度良
く制御できる。
負荷時や中負荷時には、有効噴射パルス幅の半分値Ta/2
は、Tmin<Ta/2≦Tmaxの範囲に入って燃料の二分割噴射
の設定条件が成立するので、第3図(ロ)に示すように
燃料噴射が二回に分割して行われる。その結果、第1回
目の燃料噴射が吸気行程の前BTDC366°CAの時点で早期
に行われることによって、その噴射された燃料は混合気
の燃焼時までの長い時間の間に十分に拡散して気化,霧
化が良くなる。しかも、燃焼行程の直前のBTDC6°CAの
時点での吸入空気量に対応して第2回目の燃料量が決定
されるので、エンジン1に吸入される空気量と燃料量と
が精度良く対応して、混合気の空燃比を設定値に精度良
く制御できる。
その場合、燃料量を二分割して噴射するために1回当
りに制御すべき有効噴射パルス幅Ta/2は分割噴射しない
場合の半分値となり、このため完全に開弁しないうちに
開弁制御が終了することもあって、二分割した燃料量を
所期通りに噴射供給できないことが生じる状況である
が、この二分割噴射時に加算補正する無効噴射パルス幅
Tv2が、燃料噴射を1サイクルで一回のみ行う通常時の
無効噴射パルス幅Tv1よりも長く、その分、燃料噴射弁
8も長く開弁制御されるので、この開弁制御毎に、二分
割した所期の燃料量にほぼ等しい燃料量を噴射すること
ができる。
りに制御すべき有効噴射パルス幅Ta/2は分割噴射しない
場合の半分値となり、このため完全に開弁しないうちに
開弁制御が終了することもあって、二分割した燃料量を
所期通りに噴射供給できないことが生じる状況である
が、この二分割噴射時に加算補正する無効噴射パルス幅
Tv2が、燃料噴射を1サイクルで一回のみ行う通常時の
無効噴射パルス幅Tv1よりも長く、その分、燃料噴射弁
8も長く開弁制御されるので、この開弁制御毎に、二分
割した所期の燃料量にほぼ等しい燃料量を噴射すること
ができる。
しかも、燃料噴射回数を複数回に分割設定した際に
は、燃料噴射弁8の駆動周波数の増大に伴い、その燃料
噴射弁8の駆動回路に存在するインダクタンスによって
燃料噴射弁8の開弁動作遅れが通常時よりも大きくなる
ものの、無効噴射パルス幅が通常時よりも長く無効噴射
パルス幅Tv2に補正設定されるので、有効噴射パルス幅T
a/2が短くても、これに対応する燃料量を確実に噴射供
給できる効果を奏する。
は、燃料噴射弁8の駆動周波数の増大に伴い、その燃料
噴射弁8の駆動回路に存在するインダクタンスによって
燃料噴射弁8の開弁動作遅れが通常時よりも大きくなる
ものの、無効噴射パルス幅が通常時よりも長く無効噴射
パルス幅Tv2に補正設定されるので、有効噴射パルス幅T
a/2が短くても、これに対応する燃料量を確実に噴射供
給できる効果を奏する。
図面は本考案の実施例を示し、第1図は全体構成図、第
2図は燃料噴射量制御を示すフローチャート図、第3図
は作動説明図、第4図は燃料の分割噴射時と非分割噴射
時との無効噴射パルス幅特性を示す図である。 1……エンジン、8……燃料噴射弁、28……コントロー
ラ、30……無効噴射時間演算手段、31……補正手段。
2図は燃料噴射量制御を示すフローチャート図、第3図
は作動説明図、第4図は燃料の分割噴射時と非分割噴射
時との無効噴射パルス幅特性を示す図である。 1……エンジン、8……燃料噴射弁、28……コントロー
ラ、30……無効噴射時間演算手段、31……補正手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 吉岡 浩見 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−180734(JP,A) 特開 昭59−136525(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】1サイクル当りの燃料噴射回数を複数回に
分割して燃料を噴射できる所定の条件が設定されると共
に、 エンジンの運転状態を検出し、該運転状態が上記設定条
件を満した設定条件成立時に、必要燃料量を上記設定条
件の非成立時である通常時に対して1サイクル当り複数
回に分割して噴射するよう燃料噴射弁を制御するように
したエンジンの燃料制御装置であって、 上記燃料噴射弁の1回当りの開弁制御時間のうち、上記
燃料噴射弁の開弁動作の遅れを補正する無効噴射時間を
演算する無効噴射時間演算手段と、 上記設定条件の成立時に、該無効噴射時間演算手段によ
り演算した無効噴射時間を、上記設定条件の非成立時に
おける無効噴射時間よりも長く補正する補正手段とを備
えたことを特徴とするエンジンの燃料制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990013940U JP2519446Y2 (ja) | 1990-02-15 | 1990-02-15 | エンジンの燃料制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990013940U JP2519446Y2 (ja) | 1990-02-15 | 1990-02-15 | エンジンの燃料制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03104144U JPH03104144U (ja) | 1991-10-29 |
JP2519446Y2 true JP2519446Y2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=31517327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990013940U Expired - Fee Related JP2519446Y2 (ja) | 1990-02-15 | 1990-02-15 | エンジンの燃料制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2519446Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59136525A (ja) * | 1983-01-26 | 1984-08-06 | Mitsubishi Electric Corp | 内燃機関の燃料噴射制御装置 |
-
1990
- 1990-02-15 JP JP1990013940U patent/JP2519446Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH03104144U (ja) | 1991-10-29 |
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