JP2515466B2 - 2部材オストミ―器具 - Google Patents

2部材オストミ―器具

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JP2515466B2
JP2515466B2 JP4163015A JP16301592A JP2515466B2 JP 2515466 B2 JP2515466 B2 JP 2515466B2 JP 4163015 A JP4163015 A JP 4163015A JP 16301592 A JP16301592 A JP 16301592A JP 2515466 B2 JP2515466 B2 JP 2515466B2
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    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は2部材オストミー器具
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1つの広く知られた2部材オストミー器
具(ホリスター社の2部材オストミー器具)は袋の壁の
開口周りに延びる溝形成連結リングを有した収集袋と、
溝に受けられる圧縮可能な差込み部を有する合致するリ
ングを有した接着面板とを有している。差込み部は、部
材が一緒に連結される時に溝の壁の1つと弾性的に封止
係合すべく環状部材の前端から角度を持って後方に離れ
たテーパー付の変形可能なワイパーフランジを有する比
較的厚くて強固な環状部材を有している。溝の反対側の
壁には、変形可能なワイパーフランジと反対側の環状部
材の側部から突出するビードと係合可能な少なくとも1
つの別のビードが設けられている。圧縮されない状態の
差込み部の幅は溝の幅よりも大きいので、連結リングが
一緒に嵌合されない時に環状部材のビード側に同時に錠
止してワイパーフランジ側に水密封止が起こる。
【0003】連結リングの固着水密連結を確実にするた
めに、薄いワイパーフランジを有した圧縮可能な差込み
部と溝の壁は部材が連結される時に変形される。ワイパ
ーフランジは同時に一体的に連結される厚い環状部材に
向かって弾性的で、溝の側壁が外方に広げられるので、
これ等の壁は溝入口の方向に広げられる。溝壁の協同と
広がりの結果、部材間の嵌合強さは、差込み部が溝入口
に向かって動く時にはいつでも次第に減少するように成
る。溝と弾性的なワイパーフランジの緊張と変形が減少
される時に、錠止の安全性とシールの強固さが妥協す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】もし、連結リングが連
結リングの不慮の取外れに対して強固な嵌合と確実な大
きな安全性を設けるよう寸法が決められゝば、一緒に連
結リングを連結するよう所要される努力が増大されるこ
とがこの様な2部材構造の別の特長である。従って、取
付け安全性は組立ての際の部材の実際の変形の高価に付
く要求によって達成され、この様な変形は或る使用者、
特に年寄りや虚弱な者には困難を齎すように成る実際上
の連結力を必要とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、この発明の主な
特長は、一緒に嵌合される時に高度な安全性を齎して使
用者が組立てるには比較的僅かな力だけが必要な連結リ
ングを有した2部材オストミー器具を提供することにあ
る。高度な安全性は、連結リングの分離の初期段階で起
こる変形しない楔形部材の膨らみ揺動作用によって達成
される。この様な揺動は実際に圧縮出来ない差込み部の
半径方向の幅を効果的に増大し、これによって連結リン
グ分離に対する抵抗を増大する。同時に、連結作動の際
の変形しない楔形部材の逆回転が差込み部の有効幅を減
少して、これによって溝の変形を少なくして差込み部を
溝に差込むよう所要される力を少なくするために組立て
が容易に出来る。
【0006】この様な結果とこれら部材に応答できる作
動状態の相違は、上述した通常の2部材オストミー器具
の標準の雄型連結リングのためのこの発明の雄型連結リ
ング(すなわち、面板用連結リング)だけの置換によっ
て達成できる。標準の溝形成連結リング(すなわち、袋
用連結リング)は変更しなくて良いが、もし必要なら
ば、この連結リングも変更するよう造ることが出来る。
【0007】従来の面板用連結リングとは異なって、こ
の発明の面板用連結リングは、半径方向に大体圧縮出来
なく、且つ軸方向に延びる環状のカラーとドーナツ形の
変形しない断面半円形の楔形部材と、変形出来ない楔形
部材およびカラーを同心に連結する環状の半径方向に延
びるピボットステムとを有する環状の差込み部を有して
いる。楔形部材はピボットステムを越えて前方に延びる
質量の大きな前部と、ピボットステムを越えて後方に延
びる同様な質量の大きな後部とを有している。前部によ
って形成される支持面(もし必要ならば後部の一部によ
って)はピボットステムを通って延びるピボット軸心か
ら次第に増大する間隔を以て内側後方に湾曲している。
後方に次第に増大する曲率と、ピボット軸心周りの制限
された揺動をすべく楔形部材を支持するステムの構成と
のために、質量の大きな変形しない楔形部材は揺動する
楔として作用して、楔形部材が前方に揺動する時に圧縮
できない差込み部の半径方向の幅を力強く増大し、楔形
部材が後方に揺動する時には該幅を減少するように作用
する。後方揺動作用は差込みの際に起こり、前方揺動作
用は引込みの際に起こって、錠止作用が自己増大して組
立ての際の連結力を減少するように自動調節し、該部材
が十分連結される時に強力な膨張と部材の不慮の分離に
対する所要の高い抵抗とを設けるよう為す。
【0008】この発明の他の特長と利点と目的は添付図
面に沿っての以下の詳細な説明から明らかになろう。
【0009】
【実施例】図面の図1乃至図6を参照するに、符号10
は2つの部材から成るオストミー器具を示しており、第
1の部材は第1の連結リング12を有する収集袋11か
ら成っており、第2の部材は第2の連結リング14が設
けられた面板13から成っている。図示される様に、収
集袋11と連結リング12は通常のもので、イリノイ
州、リバーテイービルのホリスター・インコーポレィテ
ッド社から市販されている型で、図示の連結リング14
とは構造と作動態様が実質的に異なる面板連結リングと
協同する。従って、図示される様に収集袋11の連結リ
ング12の幾つかの特長は本説明中において不要で省略
できる。
【0010】収集袋11は縁辺15に沿って一緒にヒー
トシールした熱可塑性の2つのシート11a、11bか
ら造られている。収集袋11は米国特許第3,523,5
34号明細書に記載される様に適宜な締着装置(図示し
ない)によって閉鎖できる下端にドレン出口を設けるよ
う出来るし、或はドレン不要な袋の様に下端をシール出
来る。収集袋11の一方のシート11aには側開口16
が有って、第1の連結リング12が側開口16周りのシ
ート11aの外面と17で同心的にヒートシールされて
いる。
【0011】連結リング12は断面が溝形で、連結壁2
0により接合された一対の内および外側壁18、19を
有している。連結リング12により区画される環状の溝
は収集袋11の小孔用の側開口16と反対側に軸方向を
向いている。連結リング12の開口22は収集袋11の
小孔用の側開口16と整列している。内側壁18の溝形
の面18aは図1、2に示される様に連結リング12が
緊張されない状態に在る時には滑らかで円筒状であり、
1つ以上の環状ビード、すなわちリブ23、24が外側
壁19の内側面に沿って設けることが出来る。もし、必
要ならば、当業者周知の様に一層の安全のために適宜な
ベルトに取付けるべく外方に突出した孔付の耳部25を
有するよう出来る。タブ26が外側壁19から外方に延
びていて、収集袋11の取り外しが必要な時の連結リン
グ12、14の分離を助けるように為す(図2)。
【0012】独自の連結リング14を除いて、面板13
は周知の構造である。面板13は、気体透過性で不透水
性の微細有孔材料から好適に造られる高可撓性のパネ
ル、すなわち板27を有するよう出来る。この様な特性
を有する種々な材料が知られており、使用できる。板2
7は背面、すなわち後側に点線28で示されるよう医療
用の感圧接着剤が被覆されるので、面板13を装着者の
皮膚に接着して固定出来る。
【0013】患者の小孔に合致する寸法と外形の開口を
面板13に穿けるよう一対の挟みの刃を使用者が挿入で
きる最初の開口として作用する小さな中央の開口29が
板27に設けられている。また、使用者に与えられる製
品には使用者の小孔に適合する寸法の中央の開口を設け
ることが出来る。
【0014】第2の連結リング14は適宜な具合に面板
13に固着できる。推奨構造が図1に示されており、薄
い可撓性の環状のウエブ30が連結リング14に外周に
沿って且つ高弾性で熱可塑性の中間リング31に内周に
沿ってシールされる。また、中間リング31は同心の外
および内ヒートシール部32、33に沿って微細有孔性
の板27にヒートシールされる。この様な構造の細部と
利点のために米国特許第4,419,100号、第4,2
13,358号明細書が参照できる。併し、米国特許第
4,419,100号明細書に記載される“浮フランジ”
は従来の2つの部材から成るオストミー器具と一緒に使
用される時に実質的な利点を持っており、これらの利点
は図示説明される様に独自の連結リング14を有する2
つの部材から成るオストミー器具と一緒に使用される時
に多少重要であることが注意される。従って、こゝに図
示説明される構造において、ウエブ30の省略と、面板
13または中間リング31への直接連結が、通常の2つ
の部材から成るオストミー器具における変更が行われる
よりも僅かに有効である。
【0015】図2、3を参照するに、面板用の連結リン
グ14は低密度ポリエチレンの様な半強固の熱可塑性材
料から一体的に造られ、この様な材料は袋用の連結リン
グ12にも使用出来る。面板用の連結リング14は平ら
半径方向に延びるフランジ部14a、軸方向に延びる
差込み部14bとを有している。フランジ部14aの後
面はヒートシール部34によって環状ウエブ30の外縁
に連結され、一体的な差込み部14bはフランジ部14
aの円形内周から前方に延びている。
【0016】図2および図3に明示される様に、環状の
差込み部14bはビード35aの有る軸方向に延びる円
筒状カラー35と、ドーナツ形の断面半円形の変形しな
い楔形部材36と、環状の半径方向に延びるピボットス
テム37とから成っている。ピボットステム37はカラ
ー35と楔形部材36と一体的に造られて、これら2つ
の部分を同心的に連結している。また、ピボットステム
37は楔形部材36に対してほゞ中央に設けられてい
る。
【0017】楔形部材36はピボットステム37を越え
て前方に延びる大きな前部36aと、ピボットステム3
7を越えて後方に突出する同様な大きな後部36bとを
有している。比較的大きな質量の楔形部材36は、楔形
部材36が使用中に実際に変形しない様にすることが重
要である。図3に示される様に、ドーナツ形の楔形部材
36の半径方向の厚さt1はカラー35の半径方向の厚
さや、ピボットステム37の半径方向の厚さ、或はカラ
ー35とピボットステム37の両者の組み合った厚さt
2よりも厚い。
【0018】ピボットステム37は楔形部材36を支持
しており、従って、前部36aと後部36bがカラー3
5から半径方向に隔たっている。図3に示される様に、
前部36aは、ピボットステム37に位置されたピボッ
ト軸心39から次第に間隔が大きくなる前後に湾曲した
支持面38を有している。言い換えれば、ピボット軸心
39から測った支持面38の曲率は前部36aの前端か
ら後方に支持面38が湾曲するよう次第に順に増大して
いる。図1乃至図6に示される推奨実施例において、湾
曲した支持面38は後部36bに沿って環状の縁部40
に後方半径方向内方に連続している。縁部40は支持面
38、全体として楔形部材36の最内側の端を形成して
いる。
【0019】縁部40は段部41によって一部が区画さ
れており、方向の変化が示されていて縁部40がほゞ直
角に出会う面によって形成されるよう図示されている
が、鈍角で出会う面によって形成される縁部40も適用
できることが理解されよう。更に、第2の縁部42と段
部43が図示されているが、この様な縁部42と段部4
3は正常な使用の間は遊びが有るが、もし必要ならば、
例えば図7〜図9の実施例の様に省略できることが理解
される。
【0020】図4乃至図6を参照するに、差込み部14
bの半径方向の幅は、連結リング12が緊張していない
状態に在る時の袋用の連結リング12によって設けられ
る溝21の放射方向の幅よりも大きい。部材が形成され
る半分強固なプラスチック材料はピボットステム37の
枢動を許し、全体として差込み部14bが実際に半径
向に変形しない。従って、差込み部14bが溝21に入
れられる時に、袋用の連結リング12は弾性でなければ
ならず、従って、内および外側壁18、19は外方に広
ろげられて図5に示される様に溝21の口21aの方向
に開かれる。
【0021】差込みの際に、楔形部材36の円弧状の支
持面38が内側壁18の滑らかな面18aと摩擦接触し
断面半円形の変形しない楔形部材36が軸心39周り
に後方に図5で見て時計方向に枢動されることが特に重
要である。ピボット軸心39から測った支持面38の曲
率が後の方向に大きく成って前の方向に小さく成るの
で、変形しない楔形部材36の後方の揺動は差込み部1
4bの放射方向の厚さを効果的に小さくする。従って、
もし、部材が図4の様に連結されない時の変形しない差
込み部14bの半径方向の厚さがxで示されるならば、
連結リング12、14が十分に連結される時の半径方向
の寸法x’は楔形部材36の後方の揺動のために十分に
小さい(図5)。もし、変形しない楔形部材36がピボ
ットステム39を通って延びるピボット軸心39周りに
後方に揺動できなければ、必要とされるよりも十分小さ
な間隔で溝21の内および外側壁18、19が広げられ
る効果が有る。
【0022】溝21の内および外側壁18、19の広が
りを制限するよう溝21への差込みの際の差込み部14
bの半径方向の厚さを差込み部14bが自動的に小さく
しているので、反対の効果が引抜く時に起こる。連結リ
ング分離の初期の段階で、楔形部材36の湾曲した支持
面38と溝21の内側壁18の面18aの間の摩擦接触
はピボット軸心39周りの前方への楔形部材36の揺動
を生じる(図6)。この様な前方への枢動(図6に矢印
45により示される様に反時計方向)は非圧縮性の差込
み部14bの半径方向の厚さをx”にまで厚くして溝2
1の内および外側壁18、19を更に離すよう押し、こ
れによって差込み部14bの周りの内および外側壁1
8、19によって作用される締着力を増大する。従っ
て、従来のオストミー継手とは異なって、一方の連結リ
ング14の非圧縮性の差込み部14bの枢動作用によっ
て他方の連結リング12の内および外側壁18、19を
押して連結リング分離の際には更に離れるよう広げて、
楔作用を生じて部材の不慮の分離に対する大きな安全を
齎す。この様な不慮の分離において必要な比較的大きな
力にも拘わらず、2つの部材を一緒に連結するよう必要
とされる力は、従来の構造と比較して、差込みの際の楔
形部材36の後方の幅を狭くする揺動作用のために比較
的小さい。
【0023】図面に示される両極端の間の揺動作用の大
きさは支持面38の曲率と連結リング12、14の寸法
の様な要因に基づいて相当に変えることが出来る。併
し、一般的には、差込みの幅を狭くする状態と説明した
楔状態との間のこの様な揺動作用の大きさは約2〜20
゜の範囲内にすべきことが確信される。
【0024】連結リングの意図した分離に必要な力は、
不慮の分離に対する大きな抵抗にも拘わらず好適に小さ
い。袋の意図した取外しの際には、使用者は普通にタブ
26を掴んで、面板13の連結リング14から前方に引
張ってタブ26付近の溝21を広げて、連結リング1
2、14が完全に離されるまで連結リング12、14周
りに円周方向に進行する引き剥がし作用を始める。以下
のデータは、今日市販されている標準のホリスター社の
2部材オストミー器具と比較した時のこの発明を実施し
たオストミー器具の連結、意図しない分離、意図した分
離における力を示している。
【0025】
【表1】
【0026】上記の表に示される両オストミー器具は、
緊張されない状態、すなわち連結されない状態で、2.
74mm(0.108インチ)の幅の溝の有る同一の袋用
連結リングを使用している。各一対の連結リングが完全
に組み立てられる時に、標準のホリスター社の2部材オ
ストミー器具の袋用連結リングの溝幅は3.632mm
(0.143インチ)に増大され、全体で0.889mm
(0.035インチ)32.4%増大したが、この発明を
実施した連結リングでは溝幅は3.150mm(0.124
インチ)に増大され、僅か0.406mm(0.016イン
チ)の増大である。この発明を実施した連結リングの溝
の広がりは、従って、標準のホリスター社の2部材器具
におけるものゝ半分以下である。両オストミー器具では
同一の溝の連結リングが使用されているので、両者間の
溝の広がりの大体の違いは、この発明を実施した連結リ
ングを連結するよう必要とされる力が標準のホリスター
社の2部材オストミー器具において必要とされる力より
も相当小さいことを確実に示しているのが理解される。
【0027】第2欄は、各一対の連結リングが平行な状
態(すなわち0゜の平面差)に維持されて、分離する力
がこの様な連結リングの平面に直角に作用される時の連
結リングの組を離すよう引張るべく必要な力を示してい
る。この様な状態での分離に対する抵抗は、他の物体と
接触する患者の身体の動きに関連した実際の使用状態で
の不慮の分離に対する連結リングの抵抗を示すと考えら
れる。標準のホリスター社の2部材オストミー器具は1
3.03kg(28.7ポンド)で不慮の分離に対する大き
な抵抗が注意されると共に、この発明を実施した連結リ
ングは10.76kg(28.7ポンド)で、非常に高い安
全度を、特に比較的容易な組立ての点で意図している。
【0028】第3欄は、連結リングの引き剥がれが始ま
るよう各組の連結リングのタブ26が30゜の角度で引
張られる時の連結リングの意図した分離に必要な力を示
している。この発明を実施した連結リングの2.04kg
(4.5ポンド)の開口力は標準のホリスター社の2部
材オストミー器具の開口力の1.73kg(3.8ポンド)
よりも大きいが、両者は大いに受け入れられるよう確信
される。従って、データは標準のホリスター社の2部材
オストミー器具にて意図した同一型の連結リングが使用
される時の、独自の楔揺動構造を持ったこの発明の面板
用連結リング14が不慮の取り外れに対して高い値の安
全性を設けると共に、同時に部材を一緒に連結するよう
相当小さな力を必要としている。
【0029】図7乃至図9の実施例は、ピボットステム
37’と同一線上に有る縁部40’に終っている支持面
38’を楔形部材36’が有していることを除いては上
述した実施例のものと同じである。また、1つの段部4
1’だけが設けられている。カラー35’とピボットス
テム37’は上述したと同じで、他に関しては、連結リ
ング14’は上述の実施例の連結リング14と同じであ
る。
【0030】揺動する楔形部材36’は緊張されない状
態、従って、連結リング14’、12が連結去れない時
における状態で図7に実線で示されている。点線は、連
結リング14’が先に図示説明した様に連結リング12
と連結される場合に予測される位置の揺動する楔形部材
36’を示している。変形しない楔形部材36’がピボ
ット軸心39’周りに後方に揺動される時に、溝21に
差込み部14b’を差込む際における様に差込み部14
b’の半径方向の幅が寸法yから寸法y’に減少するこ
とが理解されよう。幅の減少は、前の様に差込み部14
b’が変形されない、すなわちオストミー器具の正常作
用にて出会うよう予測される大きさのピボットステム3
7’と同一線上の半径方向の力が寸法yの多少の減少に
起因していないことを示している。
【0031】連結リング14’の差込み部14b’が図
8に概略的に示す様に連結リング12の溝21に差込れ
る時に、摩擦抵抗が楔形部材36’を矢印47で示され
る時計方向にピボット軸心39’周りに後方に枢動する
ように為す。従って、差込み部14b’の半径方向の寸
法は楔形部材36’が後方に揺動する時に寸法y’に自
動的に小さくなる。前に述べた様に、この様な後方への
揺動は、変形しない楔形部材36’が後方に揺動出来な
い場合に同様に必要とされるよりも溝21の小さな広が
りに起因している。
【0032】連結リング12、14’の分離の際に、楔
形部材36’は図9に矢印48で示される方向に前方に
揺動する。後方に湾曲した支持面38’が、ピボット軸
心39’から次第に増大する曲率を持っているために、
この様な前方揺動は図示される様に外方に溝21の内側
壁18を押して溝21を広げ、連結リング12、14の
分離に対する抵抗を増大する。
【0033】揺動する楔形部材36の作用がピボット軸
心39周りに枢動するよう説明されているが、ピボット
軸心39が円形で楔形部材がドーナツ形であることが理
解されよう。ドーナツ形の楔形部材36がピボット軸心
39周りに回転する場合に、楔形部材36の前後部36
a、36bが回転方向に基づいて円周方向に交互に膨張
収縮しなければならない。この様な交互の周期的膨張収
縮の大きさは非常に小さくて、ピボット軸心39の前後
に配置された大きな質量の材料の楔形部材36(すなわ
ち、前後部36a、36b)によって抵抗される。この
様な変化に対する大きな前後部36a、36bの抵抗は
この発明の有効性に対して十分に寄与するものと確信さ
れる。
【0034】2つの実施例において、溝を設ける連結リ
ング12が袋に連結されて差込み部を設ける連結リング
14、14’が面板に連結されるよう図示説明された
が、もし必要ならば、関係を逆に出来ることが当業者に
は理解されよう。この発明の他の特長が図示のために相
当詳しく図示説明されたが、この様な細部はこの発明の
精神と範囲を逸脱することなく変更できることが理解さ
れよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施したオストミー器具を、部材を
連結しない状態で示す垂直断面図である。
【図2】部材の断面形状を示すよう一部を破断した連結
リングの拡大分解図である。
【図3】楔形部材の揺動範囲と、この揺動に関連した寸
法変化とを示す面板用連結リングの拡大概略断面図であ
る。
【図4】分離状態の連結リングを示す概略断面図であ
る。
【図5】十分に組立てた状態の連結リングを示す概略断
面図である。
【図6】連結リングの分離の初期段階の際に起こる揺動
および楔作用を示す概略断面図である。
【図7】図3と同様な概略断面図で、この発明の第2の
実施例を示す図である。
【図8】連結リングが互いに押圧される時の収集袋用連
結リングと図7の面板用連結リングとの関係状態を示す
断面図である。
【図9】2つの連結リングの分離を始めるよう軸方向の
力が作用される時に起こる自動揺動と楔作用を示す図8
と同様な断面図である。
【符号の説明】
10 オストミー器具 11 収集袋 12 連結リング 13 面板 14 連結リング 16 開口 18 内側壁 19 外側壁 21 溝 23 リブ 24 リブ 26 タブ 27 板 30 ウエブ 31 中間リング 35 カラー 36 楔形部材 37 ピボットステム 38 支持面 40 縁部 42 縁部 43 段部

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収集袋、患者に小孔を取付けるための接
    着面板から成り、収集袋は小孔受開口とこの開口周りに
    収集袋に固着された第1連結リングとを有し、第1連結
    リングは一対の間隔を置いた同心の側壁と収集袋と反対
    側の軸方向を向いた膨張可能な環状溝を形成するよう撓
    むことが出来る連結壁とを有し、接着面板は、第1連結
    リングと封止錠止係合すべく膨張可能な溝内に受容でき
    る環状差込み部を有する第2連結リングを有している2
    部材オストミー器具において、 環状差込み部は非圧縮性で両側壁と摩擦係合でき、軸方
    向に延びる環状カラーと、湾曲した支持面を有するドー
    ナツ形の変形しない断面半円形の本体と、変形しない該
    本体と環状カラーを同心状に連結する環状の半径方向に
    延びたピボットステムとを有し、該本体はピボットステ
    ムを越えて前方に突出する前部と、ピボットステムを越
    えて後方に延びる後部とを有し、これら前部および後部
    はカラーから半径方向に間隔を置いており、ピボットス
    テムは該本体をピボットステムの軸心周りの制限された
    前後揺動すべく支持し、該本体の前部はピボット軸心か
    ら次第に増大する間隔の後方に湾曲した支持面を有し、
    これによって連結力および分離力が連結リングに夫々作
    用される時の溝の壁との摩擦係合に応じて、第2連結リ
    ングに対して半径方向に測った非圧縮性の差込み部の厚
    さは、変形しない該本体がピボット軸心周りに後方に揺
    動した時に減少し、該本体が前方に揺動した時に増大す
    ることを特徴とする2部材オストミー器具。
  2. 【請求項2】 湾曲した支持面は前部を越えて後方に延
    び後部に沿って力集中接触縁部で終わっている請求項1
    記載の器具。
  3. 【請求項3】 湾曲した支持面は、第2連結リングが緊
    張されない時にピボットステムと半径方向に整列した力
    集中縁部にて前部終わっている請求項1記載の器具。
  4. 【請求項4】 接触縁部に楔形部材によって段部が設け
    られ、接触縁部が溝内の側壁の1つと係合できる請求項
    2または3いずれか記載の器具。
  5. 【請求項5】 1つの側壁の面は溝が拡大されない時に
    滑らかでほゞ円筒状である請求項4記載の器具。
  6. 【請求項6】 段部はほゞ直角に出会う面によって形成
    されている請求項4記載の器具。
  7. 【請求項7】 楔形部材は、ピボット軸心周りに約2〜
    20°の範囲内にて揺動すべくピボットステムによって
    支持されている請求項1記載の器具。
  8. 【請求項8】 楔形部材の最大半径方向厚さはカラーの
    最大半径方向厚さをほゞ越えている請求項1記載の器
    具。
  9. 【請求項9】 楔形部材の最大半径方向厚さはカラーと
    ピボットステムの組合わせ最大半径方向厚さを越えてい
    る請求項8記載の器具。
  10. 【請求項10】 楔形部材がカラーの放射方向内方に配
    置されている請求項1記載の器具。
  11. 【請求項11】 カラーとピボットステムと揺動する楔
    形部材とが半強固なプラスチック材料で一体的に造られ
    ている請求項1記載の器具。
  12. 【請求項12】 合致する連結リングの軸方向の溝に差
    込むべくほゞ圧縮できない差込み部を有し、該差込み部
    は、軸方向に延びる環状のカラーと、湾曲した支持面を
    有するドーナツ形の変形しない断面半円形の本体と、
    本体と環状カラーを放射方向に間隔を置いて同心状に連
    結するピボットステムとを有し、該本体はピボットステ
    ムを越えて前方に突出する前部と、ピボットステムを越
    えて後方に延びる後部とを有し、該ピボットステムは該
    本体をピボット軸心周りの制限された前後揺動すべく支
    持し、該本体の前部はピボット軸心から次第に増大する
    間隔の後方に湾曲した支持面を有している2部材オスト
    ミー器具の連結リング。
  13. 【請求項13】 湾曲した支持面は前部を越えて後方に
    延び後部に沿って力集中接触縁部で終わっている請求項
    12記載の連結リング。
  14. 【請求項14】 湾曲した支持面は、第2連結リングが
    緊張されない時にピボットステムと半径方向に整列した
    力集中縁部で前部が終わっている請求項12記載の連結
    リング。
  15. 【請求項15】 接触縁部に楔形部材によって段部が設
    けられた請求項13または14いずれか記載の連結リン
    グ。
  16. 【請求項16】 段部はほゞ直角に出会う面によって形
    成されている請求項15記載の連結リング。
  17. 【請求項17】 楔形部材は、ピボット軸心周りに約2
    〜20°の範囲内にて揺動すべくピボットステムによっ
    て支持されている請求項12記載の連結リング。
  18. 【請求項18】 楔形部材の最大半径方向厚さはカラー
    の最大半径方向厚さをほゞ越えている請求項12記載の
    連結リング。
  19. 【請求項19】 楔形部材の最大半径方向厚さはカラー
    とピボットステムの組合わせた最大半径方向厚さを越え
    ている請求項18記載の連結リング。
  20. 【請求項20】 楔形部材がカラーの半径方向内方に配
    置されている請求項12記載の連結リング。
  21. 【請求項21】 カラーとピボットステムと揺動する楔
    形部材とが半強固なプラスチック材料で一体的に造られ
    ている請求項12記載の連結リング。
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