JP2515451B2 - 無機建築板の表面硬化方法 - Google Patents

無機建築板の表面硬化方法

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JP2515451B2
JP2515451B2 JP3225758A JP22575891A JP2515451B2 JP 2515451 B2 JP2515451 B2 JP 2515451B2 JP 3225758 A JP3225758 A JP 3225758A JP 22575891 A JP22575891 A JP 22575891A JP 2515451 B2 JP2515451 B2 JP 2515451B2
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敬二 首藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鉱物質繊維等を主体と
し、澱粉系バインダーを主結合剤として形成された低比
重の無機建築板の表面硬化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉱物質繊維等を主体とする無機建
築板は、一般に、結合剤として澱粉系バインダーを使用
し、湿式法にて製造されている。
【0003】澱粉系バインダーを主結合剤とするのは、
安価で取り扱いが容易であるだけでなく、他のバインダ
ーに比べて少量で結合力を発揮するので、バインダーの
使用量が少なくて済むためであり、さらに、湿式法で製
造するのは、鉱物繊維等の相互の絡み合いにより、バイ
ンダーの使用量が少量で良く、前述の効果と相まってバ
インダーの使用量がより一層少なくて済むため、防火基
準を満たす軽量の無機建築板が得られるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような製造方法による無機建築板は、バインダーのゲル
化(糊化)が解放状態で行なわれるので、厚さ精度が低
い。このため、厚さを揃えるために乾燥後にサンディン
グを施す必要があり、加工工数が多いとともに、材料ロ
スが多かった。
【0005】さらに、前述のような無機建築板の全層は
均質であるために、表裏面の表層部が軟らかく緻密でな
く、表面精度が低いので、釘打ちやクロス貼り等におい
て所望の性能が得にくいという問題点がある。
【0006】本発明は、前記問題点に鑑み、厚さ精度,
表面精度が高く、硬く緻密な表面を有する無機建築板が
得られる無機建築板の表面硬化方法を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、澱粉系バインダーを主結合剤として用いて
形成された無機建築板の少なくとも片面に水性液状物を
塗布した後、水性液状物を塗布した面を、加熱された平
滑な表面を有する金属製連続ベルトプレスで加熱,圧締
して乾燥する工程からなることを特徴とする無機建築板
の表面硬化方法である。
【0008】澱粉系バインダーとしては、各種の植物の
根や種粒等から得られる澱粉が挙げられるが、補強用と
して大量に用いられる澱粉としてはトウモロコシ澱粉が
ある。
【0009】無機建築板の例としては、ロックウール,
スラグウール等の鉱物質繊維等を主体とし、これらにパ
ーライト,シラス発泡体等の無機発泡体、パルプ,ポリ
プロピレン繊維等の有機繊維、前述の澱粉系バインダー
の他、定着剤,サイズ剤等を必要に応じて添加,混練し
て得たスラリーからウェットマットを抄造し、これを乾
燥させて得たものがある。
【0010】水性液状物としては、清水の他、酢酸エマ
ルジョン,PVAその他の水溶性樹脂の希釈液を用いる
ことができる。なお、水溶性樹脂の希釈液を水性液状物
として用いると、清水を塗布する場合よりも硬い表層部
を得られるが、防火基準を満たすためには水溶性樹脂の
希釈液の塗布量を適宜調整する必要がある。
【0011】そして、前記水性液状物の塗布量は無機建
築板の厚さによって異なるが、20g/m2〜100g/m2
割合で前記無機建築板の表面に塗布する必要がある。2
0g/m2以下の塗布量では蒸発によってバインダーがほと
んど軟化しないからである。例えば、厚さ12mmの鉱物
質繊維板では約50g/m2が適当である。
【0012】連続ベルトプレスは軟化した無機建築板の
表面を加熱,圧締して乾燥させるものであり、スチール
製のベルト部分は、常時、100℃〜250℃に加熱さ
れている。100℃以下では乾燥効率が悪く、ベルトプ
レスが長大化し、又はラインスピードが低下するためで
あり、250℃以上になると、ベルトプレスに接する無
機建築板の表面の水分が急激に蒸発し、バインダーの劣
化が生じるためである。
【0013】そして、前記連続ベルトプレスの加圧力は
1kg/cm2〜30kg/cm2であることが好ましい。加圧力が
1kg/cm2以下では、長時間加圧しても表層部の圧締が不
十分であり、表層部の高比重化が困難であるため、本願
の目的を達成出来ないからである。一方、加圧力が30
kg/cm2を越えると、鉱物質繊維等が破壊されるからであ
る。
【0014】なお、水性液状物の塗布量が20g/m2程度
であっても、無機建築板を乾燥するためには、2秒以上
の加熱,圧締時間が必要である。
【0015】
【実施例】次に、本発明にかかる実施例を説明する。 (実施例)ロックウール60重量%、パーライト24重
量%、セルロース繊維10重量%、澱粉系バインダー5
重量%、定着剤およびサイズ剤1重量%を清水中に懸濁
し、固形分濃度2〜3重量%のスラリーを形成する。そ
して、このスラリーを円網式抄造機に供給し、抄造して
ウェットマットを得、ロールプレスで含水率80〜10
0%になるように脱水する。次いで、澱粉系バインダー
をゲル化するためにドライヤーのウェットゾーンで15
0〜180℃の飽和蒸気に晒した後、150〜180℃
のドライヤー内で含水率2〜4%まで乾燥し、厚さ13
mmの鉱物質繊維板である無機建築板を得た。次に、図1
に示すように、前記無機建築板1の片側表面に50g/m2
の割合で水2を均一に散布して塗布した後、これを18
0℃に加熱した連続ベルトプレス3に送り込み、加圧力
5kg/cm2で10秒間加熱,圧締して乾燥することによ
り、表層部が表面硬化した比重0.39の無機建築板を
得、これをサンプルとした。
【0016】(比較例)表層部に表面硬化作業を施す点
を除き、他は前述の実施例と同様の操作で比重0.36
の無機建築板を得、これをサンプルとした。
【0017】前述の実施例および比較例にかかるサンプ
ルの各種の測定結果は以下の通りである。 実施例 比較例 厚さ精度(mm) 12±0.3 12±1 比 重 0.39 0.36 曲げ強度(kg/cm2) 40 32 表面硬度(kg) 42 35
【0018】なお、前述の測定結果は以下の規格に基づ
くものである。曲げ強度:JIS 5907−1977
に基づく。表面硬度:JIS HARDNESS TE
STERに基づく。
【0019】以上の測定結果から明らかなように、本実
施例の方が比較例よりも厚さ精度が高いことがわかっ
た。特に、本実施例にかかる無機建築板の厚さ精度であ
れば、サンディング等の厚さ調整作業を施さずにJIS
−A−6307の化粧吸音板として用いることが可能で
ある。
【0020】しかも、本実施例の方が比較例よりも曲げ
強度において約25%,表面硬度において約20%大き
く、釘打ち等が容易になることがわかった。これは、軟
化した無機建築板の表面を連続ベルトプレスで加熱,圧
締することにより、表層部が硬く緻密になるとともに、
表層部の表面が滑らかになるためであると考えられる。
【0021】さらに、サンプルの表面を目視で観察した
ところ、本実施例の方が比較例よりも滑らかであり、表
面精度が高く、クロス貼り等が容易になることがわかっ
た。これも、前述と同様の理由に基づくものであると考
えられる。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる無機建築板の表面硬化方法によれば、澱粉系バ
インダーを主結合剤として用いて形成された無機建築板
の少なくとも片側表面に水性液状物を塗布した後、軟化
した無機建築板の表面を、加熱された平滑な表面を有す
る金属製連続ベルトプレスで加熱,圧締して乾燥するの
で、前記無機建築板の表層部が硬く緻密になり、表面精
度,厚さ精度の高い平滑面を有する無機建築板が得られ
る。
【0023】このため、厚さを揃えるためのサンディン
グが不要になり、加工工数が減少するとともに、材料の
ロスがなくなる。
【0024】しかも、無機建築板が、表面が滑らかで硬
く緻密な表層部で覆われることになるので、クロス貼り
が容易になるだけでなく、前述のサンディングが不要に
なる結果、緻密な表層部が減少しないことと相まって曲
げ強度,表面硬度が増大するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる実施例を示す工程図である。
【符号の説明】
1…無機建築板、2…水(水性液状物)、3…連続ベル
トプレス。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉系バインダーを主結合剤として用い
    て形成された無機建築板の少なくとも片面に水性液状物
    を塗布した後、水性液状物を塗布した面を、加熱された
    平滑な表面を有する金属製連続ベルトプレスで加熱,圧
    締して乾燥することを特徴とする無機建築板の表面硬化
    方法。
JP3225758A 1991-09-05 1991-09-05 無機建築板の表面硬化方法 Expired - Lifetime JP2515451B2 (ja)

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JPH0571098A JPH0571098A (ja) 1993-03-23
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IL67598A (en) * 1982-12-30 1984-03-30 Yael Wooden Toys Ltd Building or construction toy
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