JP2515287Y2 - 曲げ試験装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、作業性良好な曲げ試験
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】従来か
ら、基部１に対設した支持体２上に製品３(コンクリー
ト製のＵ字溝)を載置し、上方から押圧体４を降下せし
めて製品３を該押圧体４で押圧することにより製品３の
曲げ試験を行う曲げ試験装置が提案されている(本実施
例と同一構成部分には同一符号を付した。)。

【０００３】この従来から提案されている曲げ試験装置
は、コンクリート製のＵ字溝を支持部材２上に載置する
に際しては、まず、例えば運搬台車にＵ字溝を載置し、
曲げ試験装置の近くまで運搬台車を移動させ、続いて、
該運搬台車から支持部材２上に該Ｕ字溝を載置するとい
う作業になる。このＵ字溝の運搬台車への載置作業及び
支持部材２への載置作業は、該Ｕ字溝が比較的軽量のも
のの場合は、数人の作業者により適宜な器具を使用して
行い、また、重いものの場合にはクレーン等を使用して
行うもので非常に厄介であった。

【０００４】本考案はこのような点を解決した曲げ試験
装置を提供することを技術的課題とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本考
案の要旨を説明する。

【０００６】基部１に対設した支持部材２上に製品３を
載置し、上方から押圧体４を降下せしめて製品３を該押
圧体４で押圧することにより製品３の曲げ試験を行う曲
げ試験装置であって、支持部材２同志の間隔аを可変可
能に構成し、支持部材２上に載置された製品３を上方に
持ち上げる持ち上げ部材５を支持部材２間位置に昇降自
在に設け、一方、製品３を載置可能な製品載置部６に移
動手段７を付設し且つ接地面からの高さが支持部材２の
高さより高い移動体８を設け、この移動体８の製品載置
部６に所定位置に配設された支持部材２の間隔аより広
い巾の製品３を載置し、該移動体８を押動して移動手段
７が支持部材２の内側若しくは外側に位置し且つ前記持
ち上げ部材５の上方位置に製品載置部６が位置するよう
に該移動体８を基部１に配設し、前記持ち上げ部材５を
上昇せしめた際、該持ち上げ部材５が製品３の底部裏面
に当接する為の孔部９を製品載置部６に形成したことを
特徴とする曲げ試験装置に係るものである。

【０００７】

【作用】移動体８の製品載置部６上に製品３を載置し、
移動体８を前進させて移動体８の移動手段７を、予め所
定位置にセットした支持部材２の内側若しくは外側に配
設し、持ち上げ部材５を上昇させ、持ち上げ部材５によ
り製品３を持ち上げたら移動体８を後退させ、続いて持
ち上げ部材５を降下させると、製品３は支持部材２上に
載置される。

【０００８】この状態で押圧体４を降下させて製品３の
曲げ試験を行う。

【０００９】

【実施例】図面は本考案の一実施例を図示したもので、
以下に説明する。

【００１０】下基体21の上方に上基体10を横架し、下基
体21と上基体10との間に支柱11を立設する。下基体21は
接地面に埋設される。

【００１１】上基体10の中央には製品３としてのコンク
リート製のＵ字溝を押圧する押圧体４が垂下せしめら
れ、また、下基体９上にして押圧体４の下方には板状の
基部１が固着され、この基部１の両側には一対のレール
状の支持部材２が設けられている。また、基部１の中央
には後記のチャンネル状部材が突出する窓孔15が形成さ
れている。

【００１２】この夫々の支持部材２の前後にはマグネッ
ト装置12が付設されており、このマグネット装置12を作
動させて磁力を作用させることで該支持部材２を基部１
に固定せしめ、該マグネット装置12の作動を停止させて
磁力を切ることで該支持部材２を移動可能状態とする。
この左右の支持部材２の間隔a即ち押圧体４の鉛直線位
置からの夫々の距離は、その試験をするＵ字溝ごとに定
まっている(Ｕ字溝のどの位置を押圧体４で押圧するか
は規格で定まっている。)。

【００１３】基部１の中央(前記押圧体４の下方位置)に
は窓孔13が形成され、下基部21の内部にはシリンダー装
置14が内装され、このシリンダー装置14のロッド14'に
は持ち上げ部材５としてのチャンネル状部材が固着せし
められている。

【００１４】符号16は硬質ゴム部材である。

【００１５】また、符号17は圧縮試験部であって、本実
施例は曲げ試験と圧縮試験の双方が行えるものである。

【００１６】符号18は試験結果を表示する表示部であ
る。

【００１７】図面の移動体８は板状の製品載置部６の下
面にキャスターを付設したもので、製品載置部６の中央
には孔部９としての切欠部が形成されている。

【００１８】また、製品載置部６の大きさは、製品３と
してのコンクリート製のＵ字溝のサイズが変わっても
(コンクリート製のＵ字溝は規格でサイズが定まってお
り、サイズは数種類しか存しない。)、載置可能な大き
さに設計されている。

【００１９】また、キャスターの間の間隔は最も小さい
サイズのＵ字溝を製品載置部６上に載置しても、また、
最も大きいサイズのＵ字溝を製品載置部６に載置しても
安定的に載置し得る大きさに設計されており、且つ該キ
ャスターは、どんなサイズのＵ字溝を試験する場合で
も、支持部材２に衝突しない位置に付設されている。

【００２０】また、この移動体８の製品載置部６の下面
までの高さは、支持部材２の高さより高く設計されてい
る。

【００２１】符号19は握持杆、20は前記下基体21と同様
に接地面に該下基体21と面一状態で埋設される台であ
る。

【００２２】本実施例は上記構成であるから、移動体８
の製品載置部６上に例えばクレーンなどを使用してＵ字
溝を載置したら、支持部材２の間隔aをそのＵ字溝の曲
げ試験を行う為の定められた間隔aに調整し(左右の支持
部材２は押圧体４の鉛直線に対して左右均等の位置にセ
ット)、移動体８を前進させる。図３は小さいＵ字溝の
場合で、支持部材２はキャスターの内側に位置するよう
になる。また、比較的大きいＵ字溝の場合は、図４に図
示したように支持部材２は、キャスターの外側に位置す
るようになる。

【００２３】この状態でチャンネル状部材を上昇させる
と、該チャンネル状部材が切欠部から突出し、Ｕ字溝の
底部裏面を押し上げ、該Ｕ字溝を持ち上げる。続いて、
移動体８を後退させ、続いてチャンネル状部材を降下せ
しめると、Ｕ字溝は支持部材２上に載置される。この状
態で押圧体４を降下せしめて該Ｕ字溝の曲げ試験を行
う。

【００２４】従って、本実施例によれば被試験体である
Ｕ字溝が、どのようなサイズでも簡単に支持部材２上に
載置でき、よって、簡単に曲げ試験を行い得ることにな
る。

【００２５】

【考案の効果】本考案は上述のように構成したから、ど
のようなサイズの被試験体でも簡単にセットが可能故に
該被試験体の曲げ試験を簡易に行うことができる秀れた
曲げ試験装置となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の斜視図である。

【図２】本実施例の断面図である。

【図３】本実施例の説明図である。

【図４】本実施例の説明図である。

【符号の説明】

а 間隔 １ 基部 ２ 支持部材 ３ 製品 ４ 押圧体 ５ 持ち上げ部材 ６ 製品載置体 ７ 移動手段 ８ 移動体 ９ 孔部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基部に対設した支持部材上に製品を載置
   し、上方から押圧体を降下せしめて製品を該押圧体で押
   圧することにより製品の曲げ試験を行う曲げ試験装置で
   あって、支持部材同志の間隔を可変可能に構成し、支持
   部材上に載置された製品を上方に持ち上げる持ち上げ部
   材を支持部材間位置に昇降自在に設け、一方、製品を載
   置可能な製品載置部に移動手段を付設し且つ接地面から
   の高さが支持部材の高さより高い移動体を設け、この移
   動体の製品載置部に所定位置に配設された支持部材の間
   隔より広い巾の製品を載置し、該移動体を押動して移動
   手段が支持部材の内側若しくは外側に位置し且つ前記持
   ち上げ部材の上方位置に製品載置部が位置するように該
   移動体を基部に配設し、前記持ち上げ部材を上昇せしめ
   た際、該持ち上げ部材が製品の底部裏面に当接する為の
   孔部を製品載置部に形成したことを特徴とする曲げ試験
   装置。