JP2515117B2 - タイヤ製造装置の制御方法 - Google Patents
タイヤ製造装置の制御方法Info
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- JP2515117B2 JP2515117B2 JP4498487A JP4498487A JP2515117B2 JP 2515117 B2 JP2515117 B2 JP 2515117B2 JP 4498487 A JP4498487 A JP 4498487A JP 4498487 A JP4498487 A JP 4498487A JP 2515117 B2 JP2515117 B2 JP 2515117B2
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- tire
- time
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- molding
- vulcanization
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- Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、タイヤ製造装置、即ちタイヤ加硫機およ
びタイヤ成形機の制御方法に関する。
びタイヤ成形機の制御方法に関する。
従来の技術 従来、製造すべきタイヤのサイズ、数量、納期等が決
定されると、成形作業および加硫作業の管理表が各作業
毎に作成され、この管理表に基ずいてタイヤ成形機およ
びタイヤ加硫機が相互に関係なく作動され生タイヤの成
形および加硫が行なわれていた。
定されると、成形作業および加硫作業の管理表が各作業
毎に作成され、この管理表に基ずいてタイヤ成形機およ
びタイヤ加硫機が相互に関係なく作動され生タイヤの成
形および加硫が行なわれていた。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、このようにタイヤ成形機、加硫機を相
互に関係なく作動させて作業を進めると、以下のような
問題点が発生する。第1に、成形作業が加硫作業より工
程的に進んでいる場合には、生タイヤの在庫が増大し、
一方、加硫作業が成形作業より肯定的に進んでいる場合
には、生タイヤの成形終了までタイヤ加硫機が待機する
ことになり生産能率が低下するのである。第2に、成形
終了から加硫開始までの放置時間は生タイヤ毎に異なっ
ており、この結果、各生タイヤの加硫開始時における温
度は互いに異なっている。したがって、加硫開始時の温
度が常温まで低下している生タイヤも存在することにな
るが、このような温度の生タイヤであっても所定の品質
が発揮できるように、生タイヤの加硫時間はこの常温の
生タイヤに合わせて設定されている。このようなことか
ら、放置時間が短いために常温以上の温度で加硫が開始
するような生タイヤにあっては加硫時間が長くなり過ぎ
てオーバー加硫となり、結果的に製品タイヤの品質にば
らつきが生じてしまうのである。
互に関係なく作動させて作業を進めると、以下のような
問題点が発生する。第1に、成形作業が加硫作業より工
程的に進んでいる場合には、生タイヤの在庫が増大し、
一方、加硫作業が成形作業より肯定的に進んでいる場合
には、生タイヤの成形終了までタイヤ加硫機が待機する
ことになり生産能率が低下するのである。第2に、成形
終了から加硫開始までの放置時間は生タイヤ毎に異なっ
ており、この結果、各生タイヤの加硫開始時における温
度は互いに異なっている。したがって、加硫開始時の温
度が常温まで低下している生タイヤも存在することにな
るが、このような温度の生タイヤであっても所定の品質
が発揮できるように、生タイヤの加硫時間はこの常温の
生タイヤに合わせて設定されている。このようなことか
ら、放置時間が短いために常温以上の温度で加硫が開始
するような生タイヤにあっては加硫時間が長くなり過ぎ
てオーバー加硫となり、結果的に製品タイヤの品質にば
らつきが生じてしまうのである。
問題点を解決するための手段 このような問題点は、所定の加硫段階に到達した時タ
イヤ加硫機から制御装置に対して信号を送る工程と、制
御装置が該信号を受取った時刻を基準にして次回加硫を
行なう生タイヤの成形開始時刻を算出する工程と、制御
装置から該算出結果をタイヤ成形機に送り該タイヤ成形
機を前記算出した成形開始時刻から作動させて生タイヤ
を成形することにより成形された生タイヤを放置するこ
となくタイヤ加硫機に搬入することにより解決すること
ができる。
イヤ加硫機から制御装置に対して信号を送る工程と、制
御装置が該信号を受取った時刻を基準にして次回加硫を
行なう生タイヤの成形開始時刻を算出する工程と、制御
装置から該算出結果をタイヤ成形機に送り該タイヤ成形
機を前記算出した成形開始時刻から作動させて生タイヤ
を成形することにより成形された生タイヤを放置するこ
となくタイヤ加硫機に搬入することにより解決すること
ができる。
作用 今、タイヤ加硫機における加硫が所定段階に到達、例
えば加硫が開始し、制御装置に対してこのタイヤ加硫機
から信号が送られたとする。制御装置はこの信号を受取
ると、その受取り時刻を基準として次回に当該タイヤ加
硫機が加硫を行なう生タイヤの成形開始時刻を算出す
る。この成形開始時刻は、該時刻からタイヤ成形機で生
タイヤの成形を開始すると、該成形された生タイヤが無
駄に放置されることなく、タイヤ加硫機の全工程が終了
して新しい生タイヤを搬入できるようになる時刻であ
る。次に、制御装置から前述した算出結果をタイヤ成形
機に送り、該タイヤ成形機を成形開始時刻から作動させ
生タイヤを成形する。このように、タイヤ加硫機の作動
を基準としてタイヤ成形機の作動を制御することにより
相互の作動時期を関連させ、生タイヤを成形後に続けて
加硫を行なえるようにしたので、在庫が減少するととも
に生産能率が向上し、さらに、加硫開始時の温度が各生
タイヤでほぼ均一となり製品タイヤの品質のばらつきが
減少する。
えば加硫が開始し、制御装置に対してこのタイヤ加硫機
から信号が送られたとする。制御装置はこの信号を受取
ると、その受取り時刻を基準として次回に当該タイヤ加
硫機が加硫を行なう生タイヤの成形開始時刻を算出す
る。この成形開始時刻は、該時刻からタイヤ成形機で生
タイヤの成形を開始すると、該成形された生タイヤが無
駄に放置されることなく、タイヤ加硫機の全工程が終了
して新しい生タイヤを搬入できるようになる時刻であ
る。次に、制御装置から前述した算出結果をタイヤ成形
機に送り、該タイヤ成形機を成形開始時刻から作動させ
生タイヤを成形する。このように、タイヤ加硫機の作動
を基準としてタイヤ成形機の作動を制御することにより
相互の作動時期を関連させ、生タイヤを成形後に続けて
加硫を行なえるようにしたので、在庫が減少するととも
に生産能率が向上し、さらに、加硫開始時の温度が各生
タイヤでほぼ均一となり製品タイヤの品質のばらつきが
減少する。
実施例 以下、この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
る。
第1図において、1、2、3はそれぞれが複数台のタ
イヤ加硫機からなるタイヤ加硫機群であり、加硫機群1
は小型の生タイヤNを加硫するn台の加硫機1a、1b……
1nから構成され、また、加硫機群2、3はそれぞれ大型
の生タイヤNを加硫するn台の加硫機2a、2b……2n、3
a、3b……3nから構成されている。4はコンピュータ等
からなる1台の制御装置であり、この制御装置4と前記
加硫機群1、2、3の各加硫機とは電気的に接続されて
いる。そして、この制御装置4には加硫機群1、2、3
の各加硫機から当該加硫機が所定の加硫段階となったと
き、この実施例では加硫が開始したとき、信号が送られ
る。この制御装置4は前記信号が送られてきたときの時
刻を基準にして後述するような演算を行ない、信号が送
られてきた加硫機において次回加硫を行なう生タイヤN
の成形開始を何時にするか、その成形開始時刻を算出す
る。5a、5b、5cは複数台のタイヤ成形機であり、成形機
5aにおいては成形開始時刻になると小型の生タイヤNの
成形が開始され、また、成形機5b、5cにおいては成形開
始時刻になると大型の生タイヤNの成形が開始される。
このように成形、加硫する生タイヤNのサイズに応じ
て、いずれの成形機と加硫機とを組合わせるかは予め決
定されている。各成形機5a、5b、5cの側方には制御装置
4に電気的に接続されたプリンター6a、6b、6cおよびキ
ーボード付きディスプレイ装置7a、7b、7cがそれぞれ設
置されている。
イヤ加硫機からなるタイヤ加硫機群であり、加硫機群1
は小型の生タイヤNを加硫するn台の加硫機1a、1b……
1nから構成され、また、加硫機群2、3はそれぞれ大型
の生タイヤNを加硫するn台の加硫機2a、2b……2n、3
a、3b……3nから構成されている。4はコンピュータ等
からなる1台の制御装置であり、この制御装置4と前記
加硫機群1、2、3の各加硫機とは電気的に接続されて
いる。そして、この制御装置4には加硫機群1、2、3
の各加硫機から当該加硫機が所定の加硫段階となったと
き、この実施例では加硫が開始したとき、信号が送られ
る。この制御装置4は前記信号が送られてきたときの時
刻を基準にして後述するような演算を行ない、信号が送
られてきた加硫機において次回加硫を行なう生タイヤN
の成形開始を何時にするか、その成形開始時刻を算出す
る。5a、5b、5cは複数台のタイヤ成形機であり、成形機
5aにおいては成形開始時刻になると小型の生タイヤNの
成形が開始され、また、成形機5b、5cにおいては成形開
始時刻になると大型の生タイヤNの成形が開始される。
このように成形、加硫する生タイヤNのサイズに応じ
て、いずれの成形機と加硫機とを組合わせるかは予め決
定されている。各成形機5a、5b、5cの側方には制御装置
4に電気的に接続されたプリンター6a、6b、6cおよびキ
ーボード付きディスプレイ装置7a、7b、7cがそれぞれ設
置されている。
次に、この発明の一実施例の作用について説明する。
まず、1台の加硫機、例えば加硫機2bに原則的に着目
して説明を進める。今、第2図(a)(b)に示すよう
に、時刻T0において加硫機2bの加硫作業が終了したとす
ると、該加硫機2bから加硫済みの大型タイヤが搬出さ
れ、続いて、既にいずれかの成形機において成形された
大型の生タイヤN1が該加硫機2bに搬入される。次に、時
刻T1になると、前記加硫機2bにおいて加硫が開始する。
このとき、加硫機2bから制御装置4に対して信号が送ら
れる。この結果、制御装置4は前記加硫機2bからの信号
を受取った時刻T1を基準にして以下のような演算を行な
う。まず、前記受取り時刻T1に、加硫機2bに搬入された
生タイヤN1を適正加硫するために必要な加硫時間S1を加
算するが、この加算後の時刻T2は加硫終了予定時刻であ
る。次に、この時刻T2に、加硫機2bから加硫済みのタイ
ヤを搬出し、また、加硫機2bに次回加硫を行なう生タイ
ヤN2を搬入するために必要な搬入出時間S2を加算する
が、この加算後の時刻T3は次回加硫する生タイヤN2の加
硫開始予定時刻である。次に、この加硫開始時刻T3か
ら、成形後の生タイヤN2に対して各種作業、例えば成形
機からの搬出作業、内外面塗装、錐突き作業、加硫機へ
の搬入作業等、を行なうための必要最小時間、即ちリー
ドタイムS3を減算するが、この減算後の時刻T5は次回加
硫を行なう生タイヤN2の成形終了予定時刻である。次
に、この終了予定時刻T5から、次回加硫を行なう生タイ
ヤN2の成形に必要な時間S4を減算するが、この減算後の
時刻T4はこの生タイヤN2の成形を開始しなければならな
い時刻、即ち成形開始時刻である。したがって、この成
形開始時刻T4に、次回加硫する生タイヤN2の成形を開始
すると、成形された生タイヤN2は成形終了予定時刻T5か
らタイヤ製造に必要なリードタイムS3だけ経過した時刻
T3に、加硫機2bへの生タイヤN2の搬入を終了することが
可能となり、生タイヤN2および加硫機2b双方に無駄な放
置時間および待機時間が存在しなくなるのである。この
ように、各加硫機から制御装置4に加硫開始の信号が送
られる度に制御装置4は演算を行ない、当該信号が送ら
れてきた加硫機に次回搬入される生タイヤNの成形開始
時刻を算出する。次に、制御装置4は他の加硫機2a……
2n、3a、3b……3nについての成形開始時刻および今回算
出した加硫機2bの成形開始時刻を相互に比較して最も早
い成形開始時刻のものを選択する。この比較は各加硫機
のおける成形開始時刻から現在時刻を減算して残り時間
Pをそれぞれ算出し、この残り時間P同士を比較するの
である。そして、成形開始時刻の早い順に並べ、成形の
優先順位を決定する。次に、最優先順位の生タイヤの成
形開始時刻が到来する直前になると、(この実施例では
加硫機2bで次回加硫する生タイヤN2が最優先順位の生タ
イヤであるとする)、制御装置4から待機状態の成形
機、例えば成形機5bの側方に設置されたディスプレイ装
置7bに成形すべき生タイヤN2の必要な情報、例えば成形
開始時刻、タイヤサイズ等、が送られて表示される。こ
れにより、成形機5bにおいて成形開始時刻T4から生タイ
ヤN2の成形が開始される。なお、待機状態の成形機が存
在しない場合には、いずれかの成形機が待機状態になる
まで待ち、その後直ちに最優先順位の生タイヤN2の成形
が開始する。このように、成形開始時刻が早い順に制御
装置4から待機中の成形機に算出結果を送るようにして
いるので、複数台の加硫機、成形機を高い効率で作動さ
せることができる。そして、生タイヤN2の成形が時刻T5
において終了すると、ディスプレイ装置7bから制御装置
4に終了信号が送られる。この結果、制御装置4はプリ
ンター6bに信号を送りプリンター6bから該生タイヤN2に
関する情報を打出させる。この打出し票には生タイヤN2
の成形終了時刻、生タイヤN2を加硫する加硫機2bの番
号、生タイヤN2のタイヤサイズが表示される。また、こ
の打出し票には、途中の工程の遅れ等で搬入時刻が狂い
加硫開始時の生タイヤN2の温度が低下した場合にあって
も適正な加硫を行なうために、数種の搬入最終時刻と各
搬入最終時刻に対応する加硫時間レベルが表示されてい
る。例えば、打出し票に搬入最終時刻14時30分、加硫時
間レベルA、搬入最終時刻16時10分、加硫時間レベルB
と表示されている場合には、生タイヤN2の搬入が14時30
分までに終了すると加硫時間は最も短いレベルAであ
り、何らかの理由で生タイヤN2の搬入が遅れ14時30分か
ら16時10分までの間になると、加硫時間は所定時間だけ
延びてレベルBとなるものである。次に、この生タイヤ
N2を成形機5bから搬出した後、前記打出し票をこの生タ
イヤN2に付着する。次に、生タイヤN2に対して内外面塗
装、錐突き作業等の各作業を行なう。この作業中に生タ
イヤN1の加硫が時刻T2において終了し、加硫済みのタイ
ヤが加硫機2bから搬出される。これにより、加硫機2bが
空となり待機状態となる。その後直ちに、各作業の終了
した生タイヤN2が打出し票に表示されている加硫機2bに
搬入される。この搬入終了時における時刻はT3であり、
加硫終了時刻T2から搬入出時間S2だけ経過し、一方成形
終了時刻T5からリードタイムS3だけ経過した時刻であ
る。次に、生タイヤN2に対して加硫が行なわれるが、こ
の加硫時間レベルは、生タイヤN2の搬入時刻が何時であ
るかにより異なり、前述した打出し票と現実の搬入時刻
とを比較して決定される。即ち、生タイヤN2の成形終了
から加硫機2bへの搬入までの時間が長くなるほど、加硫
開始時における生タイヤN2の温度が低下するので、長時
間の加硫が必要となるのである。このように、加硫機の
加硫が終了して待機状態となった直後に、次回加硫する
生タイヤNが待ち時間を経ることなくこの加硫機に搬入
されるため、生タイヤNの在庫が著しく減少するととも
に、加硫機の待機時間も著しく減少し、さらに、生タイ
ヤNの加硫開始時における温度が高くなり、この結果、
加硫時間を短縮することができる。しかも、生タイヤN
は成形終了から加硫機に搬入されるまでの時間がほぼ同
一となるため、加硫開始時の生タイヤNの温度がほぼ均
一となる。このため、加硫時間が同一であっても各タイ
ヤの加硫度をほぼ一定にすることができ、品質のばらつ
きを小さくすることができる。以上の説明は前述のよう
に加硫機2b、成形機5bに着目して行なったが、他の加硫
機,成形機においても加硫が開始すると同様の作業が行
なわれる。また、加硫機1a、1b……1nおよび成形機5bに
ついても小型のタイヤに関して前述と同様の作業が行な
われる。
して説明を進める。今、第2図(a)(b)に示すよう
に、時刻T0において加硫機2bの加硫作業が終了したとす
ると、該加硫機2bから加硫済みの大型タイヤが搬出さ
れ、続いて、既にいずれかの成形機において成形された
大型の生タイヤN1が該加硫機2bに搬入される。次に、時
刻T1になると、前記加硫機2bにおいて加硫が開始する。
このとき、加硫機2bから制御装置4に対して信号が送ら
れる。この結果、制御装置4は前記加硫機2bからの信号
を受取った時刻T1を基準にして以下のような演算を行な
う。まず、前記受取り時刻T1に、加硫機2bに搬入された
生タイヤN1を適正加硫するために必要な加硫時間S1を加
算するが、この加算後の時刻T2は加硫終了予定時刻であ
る。次に、この時刻T2に、加硫機2bから加硫済みのタイ
ヤを搬出し、また、加硫機2bに次回加硫を行なう生タイ
ヤN2を搬入するために必要な搬入出時間S2を加算する
が、この加算後の時刻T3は次回加硫する生タイヤN2の加
硫開始予定時刻である。次に、この加硫開始時刻T3か
ら、成形後の生タイヤN2に対して各種作業、例えば成形
機からの搬出作業、内外面塗装、錐突き作業、加硫機へ
の搬入作業等、を行なうための必要最小時間、即ちリー
ドタイムS3を減算するが、この減算後の時刻T5は次回加
硫を行なう生タイヤN2の成形終了予定時刻である。次
に、この終了予定時刻T5から、次回加硫を行なう生タイ
ヤN2の成形に必要な時間S4を減算するが、この減算後の
時刻T4はこの生タイヤN2の成形を開始しなければならな
い時刻、即ち成形開始時刻である。したがって、この成
形開始時刻T4に、次回加硫する生タイヤN2の成形を開始
すると、成形された生タイヤN2は成形終了予定時刻T5か
らタイヤ製造に必要なリードタイムS3だけ経過した時刻
T3に、加硫機2bへの生タイヤN2の搬入を終了することが
可能となり、生タイヤN2および加硫機2b双方に無駄な放
置時間および待機時間が存在しなくなるのである。この
ように、各加硫機から制御装置4に加硫開始の信号が送
られる度に制御装置4は演算を行ない、当該信号が送ら
れてきた加硫機に次回搬入される生タイヤNの成形開始
時刻を算出する。次に、制御装置4は他の加硫機2a……
2n、3a、3b……3nについての成形開始時刻および今回算
出した加硫機2bの成形開始時刻を相互に比較して最も早
い成形開始時刻のものを選択する。この比較は各加硫機
のおける成形開始時刻から現在時刻を減算して残り時間
Pをそれぞれ算出し、この残り時間P同士を比較するの
である。そして、成形開始時刻の早い順に並べ、成形の
優先順位を決定する。次に、最優先順位の生タイヤの成
形開始時刻が到来する直前になると、(この実施例では
加硫機2bで次回加硫する生タイヤN2が最優先順位の生タ
イヤであるとする)、制御装置4から待機状態の成形
機、例えば成形機5bの側方に設置されたディスプレイ装
置7bに成形すべき生タイヤN2の必要な情報、例えば成形
開始時刻、タイヤサイズ等、が送られて表示される。こ
れにより、成形機5bにおいて成形開始時刻T4から生タイ
ヤN2の成形が開始される。なお、待機状態の成形機が存
在しない場合には、いずれかの成形機が待機状態になる
まで待ち、その後直ちに最優先順位の生タイヤN2の成形
が開始する。このように、成形開始時刻が早い順に制御
装置4から待機中の成形機に算出結果を送るようにして
いるので、複数台の加硫機、成形機を高い効率で作動さ
せることができる。そして、生タイヤN2の成形が時刻T5
において終了すると、ディスプレイ装置7bから制御装置
4に終了信号が送られる。この結果、制御装置4はプリ
ンター6bに信号を送りプリンター6bから該生タイヤN2に
関する情報を打出させる。この打出し票には生タイヤN2
の成形終了時刻、生タイヤN2を加硫する加硫機2bの番
号、生タイヤN2のタイヤサイズが表示される。また、こ
の打出し票には、途中の工程の遅れ等で搬入時刻が狂い
加硫開始時の生タイヤN2の温度が低下した場合にあって
も適正な加硫を行なうために、数種の搬入最終時刻と各
搬入最終時刻に対応する加硫時間レベルが表示されてい
る。例えば、打出し票に搬入最終時刻14時30分、加硫時
間レベルA、搬入最終時刻16時10分、加硫時間レベルB
と表示されている場合には、生タイヤN2の搬入が14時30
分までに終了すると加硫時間は最も短いレベルAであ
り、何らかの理由で生タイヤN2の搬入が遅れ14時30分か
ら16時10分までの間になると、加硫時間は所定時間だけ
延びてレベルBとなるものである。次に、この生タイヤ
N2を成形機5bから搬出した後、前記打出し票をこの生タ
イヤN2に付着する。次に、生タイヤN2に対して内外面塗
装、錐突き作業等の各作業を行なう。この作業中に生タ
イヤN1の加硫が時刻T2において終了し、加硫済みのタイ
ヤが加硫機2bから搬出される。これにより、加硫機2bが
空となり待機状態となる。その後直ちに、各作業の終了
した生タイヤN2が打出し票に表示されている加硫機2bに
搬入される。この搬入終了時における時刻はT3であり、
加硫終了時刻T2から搬入出時間S2だけ経過し、一方成形
終了時刻T5からリードタイムS3だけ経過した時刻であ
る。次に、生タイヤN2に対して加硫が行なわれるが、こ
の加硫時間レベルは、生タイヤN2の搬入時刻が何時であ
るかにより異なり、前述した打出し票と現実の搬入時刻
とを比較して決定される。即ち、生タイヤN2の成形終了
から加硫機2bへの搬入までの時間が長くなるほど、加硫
開始時における生タイヤN2の温度が低下するので、長時
間の加硫が必要となるのである。このように、加硫機の
加硫が終了して待機状態となった直後に、次回加硫する
生タイヤNが待ち時間を経ることなくこの加硫機に搬入
されるため、生タイヤNの在庫が著しく減少するととも
に、加硫機の待機時間も著しく減少し、さらに、生タイ
ヤNの加硫開始時における温度が高くなり、この結果、
加硫時間を短縮することができる。しかも、生タイヤN
は成形終了から加硫機に搬入されるまでの時間がほぼ同
一となるため、加硫開始時の生タイヤNの温度がほぼ均
一となる。このため、加硫時間が同一であっても各タイ
ヤの加硫度をほぼ一定にすることができ、品質のばらつ
きを小さくすることができる。以上の説明は前述のよう
に加硫機2b、成形機5bに着目して行なったが、他の加硫
機,成形機においても加硫が開始すると同様の作業が行
なわれる。また、加硫機1a、1b……1nおよび成形機5bに
ついても小型のタイヤに関して前述と同様の作業が行な
われる。
なお、前述した実施例においては、加硫の開始段階に
おいて加硫機から制御装置に信号を送るようにしたが、
この発明では、他の加硫段階、例えば加硫機に加硫熱媒
を注入する段階において信号を制御装置に送るようにし
てもよい。
おいて加硫機から制御装置に信号を送るようにしたが、
この発明では、他の加硫段階、例えば加硫機に加硫熱媒
を注入する段階において信号を制御装置に送るようにし
てもよい。
発明の効果 以上説明したように、この発明によれば、在庫が減少
するとともに生産能率が向上し、さらに、製品タイヤの
品質のばらつきが減少する。
するとともに生産能率が向上し、さらに、製品タイヤの
品質のばらつきが減少する。
第1図はこの発明の一実施例を示す概略回路図、第2図
は前記一実施例の作用を説明するグラフであり、第2図
(a)はタイヤ加硫機の作動を説明するグラフ、第2図
(b)はタイヤ成形機の作動を説明するグラフである。 1a、1b……1n,2a、2b……2n,3a、3b……3n……タイヤ加
硫機 4……制御装置 5a、5b、5c……タイヤ成形機 T4……成形開始時刻、N1、N2……生タイヤ
は前記一実施例の作用を説明するグラフであり、第2図
(a)はタイヤ加硫機の作動を説明するグラフ、第2図
(b)はタイヤ成形機の作動を説明するグラフである。 1a、1b……1n,2a、2b……2n,3a、3b……3n……タイヤ加
硫機 4……制御装置 5a、5b、5c……タイヤ成形機 T4……成形開始時刻、N1、N2……生タイヤ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−143111(JP,A) 特開 昭62−290509(JP,A) 特開 昭51−126275(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】所定の加硫段階に到達した時タイヤ加硫機
から制御装置に対して信号を送る工程と、制御装置が該
信号を受取った時刻を基準にして次回加硫を行なう生タ
イヤの成形開始時刻を算出する工程と、制御装置から該
算出結果をタイヤ成形機に送り該タイヤ成形機を前記算
出した成形開始時刻から作動させて生タイヤを成形する
ことにより成形された生タイヤを放置することなくタイ
ヤ加硫機に搬入するようにしたことを特徴とするタイヤ
製造装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4498487A JP2515117B2 (ja) | 1987-02-27 | 1987-02-27 | タイヤ製造装置の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4498487A JP2515117B2 (ja) | 1987-02-27 | 1987-02-27 | タイヤ製造装置の制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63209906A JPS63209906A (ja) | 1988-08-31 |
JP2515117B2 true JP2515117B2 (ja) | 1996-07-10 |
Family
ID=12706727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4498487A Expired - Lifetime JP2515117B2 (ja) | 1987-02-27 | 1987-02-27 | タイヤ製造装置の制御方法 |
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1987
- 1987-02-27 JP JP4498487A patent/JP2515117B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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