JP2514722B2 - クッション体及びその製造方法 - Google Patents
クッション体及びその製造方法Info
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- JP2514722B2 JP2514722B2 JP26500289A JP26500289A JP2514722B2 JP 2514722 B2 JP2514722 B2 JP 2514722B2 JP 26500289 A JP26500289 A JP 26500289A JP 26500289 A JP26500289 A JP 26500289A JP 2514722 B2 JP2514722 B2 JP 2514722B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- urethane resin
- fibers
- cushion body
- urethane
- fiber
- Prior art date
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、車両、家具、寝具等に利用可能な繊維系ク
ッション体及びその製造方法に関する。
ッション体及びその製造方法に関する。
[従来の技術] 従来、車両シート用等のクッションの素材として種々
のものが用いられている。例えば、椰子の繊維を用いた
バームロック、ウレタンフォーム等の合成樹脂発泡体、
有機合成繊維の綿などが使用されてきた。しかし、バー
ムロックは比重が大きく、へたり易く、原料の供給安定
性に問題があり、ウレタンフォームは通気性が悪いため
蒸れ易く、座り心地に難点がある。更に、有機合成繊維
の綿は、硬さが小さく、へたりが大きいという欠点があ
る。
のものが用いられている。例えば、椰子の繊維を用いた
バームロック、ウレタンフォーム等の合成樹脂発泡体、
有機合成繊維の綿などが使用されてきた。しかし、バー
ムロックは比重が大きく、へたり易く、原料の供給安定
性に問題があり、ウレタンフォームは通気性が悪いため
蒸れ易く、座り心地に難点がある。更に、有機合成繊維
の綿は、硬さが小さく、へたりが大きいという欠点があ
る。
そこで、近年、立体的に絡み合った有機合成繊維の交
差部をウレタン樹脂で結合してなるクッション体が開発
され、特開昭61−158437号公報において提案されてい
る。このクッション体は、通気性に優れ、へたりにく
く、耐久性が高く、軽量であるという利点を有してい
る。
差部をウレタン樹脂で結合してなるクッション体が開発
され、特開昭61−158437号公報において提案されてい
る。このクッション体は、通気性に優れ、へたりにく
く、耐久性が高く、軽量であるという利点を有してい
る。
[発明が解決しようとする課題] 立体的に絡み合った有機合成繊維の交差部をウレタン
樹脂で結合してなるクッション体の製造に際しては、通
常、有機合成繊維をウレタンプレポリマーで含浸させ、
次いでウレタンプレポリマーを硬化させていた。この場
合、ウレタンプレポリマーは極めて粘度が高く、有機合
成繊維に含浸させることが出来ないことから、ウレタン
プレポリマーを有機溶剤で希釈してウレタンプレポリマ
ーの粘度を調整して用いていた。
樹脂で結合してなるクッション体の製造に際しては、通
常、有機合成繊維をウレタンプレポリマーで含浸させ、
次いでウレタンプレポリマーを硬化させていた。この場
合、ウレタンプレポリマーは極めて粘度が高く、有機合
成繊維に含浸させることが出来ないことから、ウレタン
プレポリマーを有機溶剤で希釈してウレタンプレポリマ
ーの粘度を調整して用いていた。
しかし、有機溶剤として用いられる1,1,1−トリクロ
ロエタン等は、毒性が強いため、環境問題からそのまま
廃棄することが出来ず、大掛かりな回収設備等が必要と
なる。また、ウレタンプレポリマーの硬化には、水蒸気
が用いられるため、ボイラー等の高価な設備が必要であ
る。
ロエタン等は、毒性が強いため、環境問題からそのまま
廃棄することが出来ず、大掛かりな回収設備等が必要と
なる。また、ウレタンプレポリマーの硬化には、水蒸気
が用いられるため、ボイラー等の高価な設備が必要であ
る。
本発明の目的は、通気性に優れ、へたりにくく、耐久
性が高く、軽量であるとともに、有機溶媒を用いること
なく高い作業性をもって製造可能なクッション体および
その製造方法を提供することにある。
性が高く、軽量であるとともに、有機溶媒を用いること
なく高い作業性をもって製造可能なクッション体および
その製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によると、立体的に絡み合った繊維にブロック
化したイソシアネート基を含有しかつノニオン及び/又
はイオン性親水部位を有するウレタン樹脂水性液を含浸
させ、加熱硬化してなり、前記繊維の表面がウレタン樹
脂で被覆され、かつ前記繊維の交絡部において繊維相互
がウレタン樹脂により結合されているクッション体が提
供される。
化したイソシアネート基を含有しかつノニオン及び/又
はイオン性親水部位を有するウレタン樹脂水性液を含浸
させ、加熱硬化してなり、前記繊維の表面がウレタン樹
脂で被覆され、かつ前記繊維の交絡部において繊維相互
がウレタン樹脂により結合されているクッション体が提
供される。
更に本発明によると、立体的に絡み合った繊維にブロ
ック化したイソシアネート基を含有しかつノニオン及び
/又はイオン性親水部位を有するウレタン樹脂水性液を
含浸させる工程、過剰のウレタン樹脂水性液を脱液する
工程、及び前記繊維に含浸したウレタン樹脂水性液を加
熱硬化させる工程を具備するクッション体の製造方法が
提供される。
ック化したイソシアネート基を含有しかつノニオン及び
/又はイオン性親水部位を有するウレタン樹脂水性液を
含浸させる工程、過剰のウレタン樹脂水性液を脱液する
工程、及び前記繊維に含浸したウレタン樹脂水性液を加
熱硬化させる工程を具備するクッション体の製造方法が
提供される。
本発明に用いられるウレタン樹脂は、ブロック化した
イソシアネート基を含有する。このウレタン樹脂は、グ
リセリン等に酸化エチレンと酸化プロピレンとの混合物
を付加重合させて得たポリオールに、オキシム類、マロ
ン酸エステル類、フェノール類等のブロック剤でイソシ
アネート基をブロックしたイソシアネート化合物を反応
させて得たものである。
イソシアネート基を含有する。このウレタン樹脂は、グ
リセリン等に酸化エチレンと酸化プロピレンとの混合物
を付加重合させて得たポリオールに、オキシム類、マロ
ン酸エステル類、フェノール類等のブロック剤でイソシ
アネート基をブロックしたイソシアネート化合物を反応
させて得たものである。
また、本発明に用いられるウレタン樹脂は、ノニオン
及び/又はイオン性親水部位を有する。ノニオン性親水
部位としてはEO連鎖があり、アニオン性親水部位として
COO-基、SO3-基があり、カチオン性親水部位としてはNR
3+がある。
及び/又はイオン性親水部位を有する。ノニオン性親水
部位としてはEO連鎖があり、アニオン性親水部位として
COO-基、SO3-基があり、カチオン性親水部位としてはNR
3+がある。
なお、ウレタン樹脂としては、ウレタンプレポリマー
を用いることも可能である。 ウレタン樹脂水性液の濃
度は、25〜35重量%が好ましい。
を用いることも可能である。 ウレタン樹脂水性液の濃
度は、25〜35重量%が好ましい。
本発明に用いられる立体的に絡み合った繊維として
は、種々の有機合成繊維の綿を用いることが出来る。有
機合成繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊
維、アクリル繊維等を用いることが出来る。これら繊維
に金属やガラス等の無機繊維を含有させてもよい。
は、種々の有機合成繊維の綿を用いることが出来る。有
機合成繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊
維、アクリル繊維等を用いることが出来る。これら繊維
に金属やガラス等の無機繊維を含有させてもよい。
本発明において、過剰のウレタン樹脂水性液の脱液
は、遠心分離機やマングル等を用いて、繊維とエマルジ
ョンとの重量比が8:2〜6:4となるように行うのが好まし
い。
は、遠心分離機やマングル等を用いて、繊維とエマルジ
ョンとの重量比が8:2〜6:4となるように行うのが好まし
い。
硬化のための加熱温度は、ブロック剤の解離温度以上
であり、115〜150℃が好ましい。
であり、115〜150℃が好ましい。
[作用] 本発明においては、繊維の交絡部において繊維相互を
結合するためのバインダーとして、ブロック化したイソ
シアネート基を含有しかつノニオン及び/又はイオン性
親水部位を有するウレタン樹脂が用いられる。このウレ
タン樹脂は親水部位を有し親水性であるため、有機溶剤
を用いることなく水により自由に濃度の調整が可能であ
り、所望の濃度のウレタン樹脂水性液を容易に立体的に
絡み合った繊維に含浸させることが出来る。
結合するためのバインダーとして、ブロック化したイソ
シアネート基を含有しかつノニオン及び/又はイオン性
親水部位を有するウレタン樹脂が用いられる。このウレ
タン樹脂は親水部位を有し親水性であるため、有機溶剤
を用いることなく水により自由に濃度の調整が可能であ
り、所望の濃度のウレタン樹脂水性液を容易に立体的に
絡み合った繊維に含浸させることが出来る。
またウレタン樹脂は、ブロック剤でイソシアネート基
がブロックされているため、架橋性を保持したまま含
浸、脱液を行うことが出来、かつ、種々の架橋剤を混和
して上述の加熱温度、即ちブロック済の解離温度以上に
加熱することにより、容易に硬化させることが出来る。
がブロックされているため、架橋性を保持したまま含
浸、脱液を行うことが出来、かつ、種々の架橋剤を混和
して上述の加熱温度、即ちブロック済の解離温度以上に
加熱することにより、容易に硬化させることが出来る。
[実施例] 以下、本発明の実施例と比較例とを示し、本発明を具
体的に説明する。
体的に説明する。
実施例1 分子量3000、平均官能基数3、プロピレンオキサイド
/エチレンオキサイド=50/50(重量%)のポリエーテ
ルポリオールを予め十分に脱水した後、イソシアネート
インデックスが200となるように、トリレンジイソシア
ネートを仕込み、80℃で4時間反応させて、粘稠なイソ
シアネート末端プレポリマーを得た。このプレポリマー
にメチルエチルケトオキシムを加え、40℃で2時間でブ
ロック化反応を完結させた後、激しく攪拌しながら水中
に投入し、乳白色の水性分散組成物を得た。この水性分
散組成物をポリエステル綿(ハイバル6d:帝人社製)に
過剰に含浸させた。これを遠心力により所定量まで脱液
し、所定密度になるようにパンチングメタル製の型に詰
めた。この時、綿とウレタンの重量比が7:2.5〜3.5とな
るようにした。型に詰められた綿に120〜130℃の熱風を
通すことにより、4分で硬化させ、その後、脱型してク
ッションサンプルを得た。
/エチレンオキサイド=50/50(重量%)のポリエーテ
ルポリオールを予め十分に脱水した後、イソシアネート
インデックスが200となるように、トリレンジイソシア
ネートを仕込み、80℃で4時間反応させて、粘稠なイソ
シアネート末端プレポリマーを得た。このプレポリマー
にメチルエチルケトオキシムを加え、40℃で2時間でブ
ロック化反応を完結させた後、激しく攪拌しながら水中
に投入し、乳白色の水性分散組成物を得た。この水性分
散組成物をポリエステル綿(ハイバル6d:帝人社製)に
過剰に含浸させた。これを遠心力により所定量まで脱液
し、所定密度になるようにパンチングメタル製の型に詰
めた。この時、綿とウレタンの重量比が7:2.5〜3.5とな
るようにした。型に詰められた綿に120〜130℃の熱風を
通すことにより、4分で硬化させ、その後、脱型してク
ッションサンプルを得た。
実施例2 分子量2000、平均官能基数2のポリブチレンアジペー
トを予め十分に脱水した後、ジメチロールプロピオン酸
を加え、更にイソシアネートインデックスが150となる
ように、トリレンジイソシアネートを仕込み、80℃で4
時間反応させて、粘稠なイソシアネート末端プレポリマ
ーを得た。このプレポリマーにメチルエチルケトオキシ
ムを加え、40℃で2時間でブロック化反応を完結させた
後、激しく攪拌しながらトリエチルアミンを含む水中に
投入し、乳白色の水性分散組成物を得た。この水性分散
組成物をポリエステル綿(ハイバル6d+40d[1:1]混合
綿:帝人社製)に過剰に含浸させた。これを遠心力によ
り所定量まで脱液し、所定密度になるようにパンチング
メタル製の型に詰めた。この時、綿とウレタンの重量比
が7:2.5〜3.5となるようにした。型に詰められた綿に12
0〜130℃の熱風を通すことにより、4分で硬化させ、そ
の後、脱型してクッションサンプルを得た。
トを予め十分に脱水した後、ジメチロールプロピオン酸
を加え、更にイソシアネートインデックスが150となる
ように、トリレンジイソシアネートを仕込み、80℃で4
時間反応させて、粘稠なイソシアネート末端プレポリマ
ーを得た。このプレポリマーにメチルエチルケトオキシ
ムを加え、40℃で2時間でブロック化反応を完結させた
後、激しく攪拌しながらトリエチルアミンを含む水中に
投入し、乳白色の水性分散組成物を得た。この水性分散
組成物をポリエステル綿(ハイバル6d+40d[1:1]混合
綿:帝人社製)に過剰に含浸させた。これを遠心力によ
り所定量まで脱液し、所定密度になるようにパンチング
メタル製の型に詰めた。この時、綿とウレタンの重量比
が7:2.5〜3.5となるようにした。型に詰められた綿に12
0〜130℃の熱風を通すことにより、4分で硬化させ、そ
の後、脱型してクッションサンプルを得た。
実施例3 分子量1000、平均官能基数2、プロピレンオキサイド
/エチレンオキサイド=80/20(重量%)のポリエーテ
ルポリオールを予め十分に脱水した後、ジメチロールプ
ロピオン酸を加え、イソシアネートインデックスが150
となるように、トリレンジイソシアネートを仕込み、80
℃で4時間反応させて、粘稠なイソシアネート末端プレ
ポリマーを得た。このプレポリマーにメチルエチルケト
オキシムを加え、40℃で2時間でブロック化反応を完結
させた後、激しく攪拌しながらトリエチルアミンを含む
水中に投入し、乳白色の水性分散組成物を得た。この水
性分散組成物をポリエステル綿(ハイバル29d:帝人社
製)に過剰に含浸させた。これを遠心力により所定量ま
で脱液し、所定密度になるようにパンチングメタル製の
型に詰めた。この時、綿とウレタンの重量比が7:2.5〜
3.5となるようにした。型に詰められた綿に120〜130℃
の熱風を通すことにより、4分で硬化させ、その後、脱
型してクッションサンプルを得た。
/エチレンオキサイド=80/20(重量%)のポリエーテ
ルポリオールを予め十分に脱水した後、ジメチロールプ
ロピオン酸を加え、イソシアネートインデックスが150
となるように、トリレンジイソシアネートを仕込み、80
℃で4時間反応させて、粘稠なイソシアネート末端プレ
ポリマーを得た。このプレポリマーにメチルエチルケト
オキシムを加え、40℃で2時間でブロック化反応を完結
させた後、激しく攪拌しながらトリエチルアミンを含む
水中に投入し、乳白色の水性分散組成物を得た。この水
性分散組成物をポリエステル綿(ハイバル29d:帝人社
製)に過剰に含浸させた。これを遠心力により所定量ま
で脱液し、所定密度になるようにパンチングメタル製の
型に詰めた。この時、綿とウレタンの重量比が7:2.5〜
3.5となるようにした。型に詰められた綿に120〜130℃
の熱風を通すことにより、4分で硬化させ、その後、脱
型してクッションサンプルを得た。
実施例4 分子量3000、平均官能基数3、プロピレンオキサイド
/エチレンオキサイド=50/50(重量%)のポリエーテ
ルポリオールを予め十分に脱水した後、イソシアネート
インデックスが200となるように、トリレンジイソシア
ネートを仕込み、80℃で4時間反応させて、粘稠なイソ
シアネート末端プレポリマーを得た。このプレポリマー
にメチルエチルケトオキシムを加え、40℃で2時間でブ
ロック化反応を完結させた後、激しく攪拌しながら水中
に投入し、乳白色の水性分散組成物を得た。この水性分
散組成物をポリエステル綿(ハイバル6d:帝人社製)に
過剰に含浸させた。これをマングル[2kgf/cm3]により
所定量まで脱液し、所定密度になるようにパンチングメ
タル製の型に詰めた。この時、綿とウレタンの重量比が
7:2.5〜3.5となるようにした。型に詰められた綿に120
〜130℃の熱風を通すことにより、4分で硬化させ、そ
の後、脱型してクッションサンプルを得た。
/エチレンオキサイド=50/50(重量%)のポリエーテ
ルポリオールを予め十分に脱水した後、イソシアネート
インデックスが200となるように、トリレンジイソシア
ネートを仕込み、80℃で4時間反応させて、粘稠なイソ
シアネート末端プレポリマーを得た。このプレポリマー
にメチルエチルケトオキシムを加え、40℃で2時間でブ
ロック化反応を完結させた後、激しく攪拌しながら水中
に投入し、乳白色の水性分散組成物を得た。この水性分
散組成物をポリエステル綿(ハイバル6d:帝人社製)に
過剰に含浸させた。これをマングル[2kgf/cm3]により
所定量まで脱液し、所定密度になるようにパンチングメ
タル製の型に詰めた。この時、綿とウレタンの重量比が
7:2.5〜3.5となるようにした。型に詰められた綿に120
〜130℃の熱風を通すことにより、4分で硬化させ、そ
の後、脱型してクッションサンプルを得た。
比較例 ウレタンプレポリマー(三井東圧化学社製AX−710,−
NCO:5.0%)45重量部に1,1,1−トリクロロエタン55重量
部を加え、粘度を70cpに調整した溶液を、ポリエステル
綿(帝人社製、ハイバル6d)に過剰に含浸させた後、こ
れを遠心力により所定量のウレタンプレポリマー溶液が
残留するまで脱液した。次いで、所定密度となるように
パンチングメタル製の型に充填した。このとき、ポリエ
ステル綿とプレポリマー溶液との重量比が7:3となるよ
うにした。
NCO:5.0%)45重量部に1,1,1−トリクロロエタン55重量
部を加え、粘度を70cpに調整した溶液を、ポリエステル
綿(帝人社製、ハイバル6d)に過剰に含浸させた後、こ
れを遠心力により所定量のウレタンプレポリマー溶液が
残留するまで脱液した。次いで、所定密度となるように
パンチングメタル製の型に充填した。このとき、ポリエ
ステル綿とプレポリマー溶液との重量比が7:3となるよ
うにした。
型に充填されたポリエステル綿中のウレタンプレポリ
マー溶液を100〜130℃の−NCO当量以上の水蒸気により
4分で硬化させ、その後脱型することによりクッション
サンプルを得た。
マー溶液を100〜130℃の−NCO当量以上の水蒸気により
4分で硬化させ、その後脱型することによりクッション
サンプルを得た。
以上の実施例及び比較例により得た5種のクッション
サンプルについて、種々の特性を試験したところ、下記
表に示す結果を得た。
サンプルについて、種々の特性を試験したところ、下記
表に示す結果を得た。
上記表に示すように、本発明のクッション体(実施例
1〜4)は、ブロック剤を含まず、有機溶剤により粘度
を調整されたウレタンプレポリマーを用いた従来のクッ
ション体(比較例)と比べ、密度、硬さ、繰返し圧縮
歪、70℃熱圧縮歪、通気度において同程度の特性を有す
るとともに、反発弾性、50℃−95%湿度熱圧縮歪、及び
接合部剥離強度において優れていることがわかる。
1〜4)は、ブロック剤を含まず、有機溶剤により粘度
を調整されたウレタンプレポリマーを用いた従来のクッ
ション体(比較例)と比べ、密度、硬さ、繰返し圧縮
歪、70℃熱圧縮歪、通気度において同程度の特性を有す
るとともに、反発弾性、50℃−95%湿度熱圧縮歪、及び
接合部剥離強度において優れていることがわかる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によると、繊維間の接合
のためのバインダー樹脂として、ブロック化したイソシ
アネート基を含有しかつノニオン及び/又はイオン性親
水部位を有するウレタン樹脂を用いているため、水によ
り粘度調整を行うことが出来る。従って、従来のように
有毒な有機溶剤を用いる必要がなく、環境性、作業性の
改善が可能である。また、ウレタン樹脂はブロック剤に
よりブロックされているため、−NCOの架橋性を保持し
た状態で水と混和することが出来、水性液として安定に
扱うことが出来る。更に、ブロック剤を適宜選択するこ
とにより、所望の硬化温度を選択することが出来る。こ
のように、水の存在下においても架橋性を保持している
ため、水分除去後も高い剥離強度を繊維接合部において
維持出来る。
のためのバインダー樹脂として、ブロック化したイソシ
アネート基を含有しかつノニオン及び/又はイオン性親
水部位を有するウレタン樹脂を用いているため、水によ
り粘度調整を行うことが出来る。従って、従来のように
有毒な有機溶剤を用いる必要がなく、環境性、作業性の
改善が可能である。また、ウレタン樹脂はブロック剤に
よりブロックされているため、−NCOの架橋性を保持し
た状態で水と混和することが出来、水性液として安定に
扱うことが出来る。更に、ブロック剤を適宜選択するこ
とにより、所望の硬化温度を選択することが出来る。こ
のように、水の存在下においても架橋性を保持している
ため、水分除去後も高い剥離強度を繊維接合部において
維持出来る。
また、ブロック剤を作用させているため、一液で種々
の架橋剤を混和させることが出来、それによって、バイ
ンダー樹脂としての性質を選択する自由度が大きくなっ
た。更にまた、硬化のための水蒸気を用いないため、設
備の軽減が可能である。
の架橋剤を混和させることが出来、それによって、バイ
ンダー樹脂としての性質を選択する自由度が大きくなっ
た。更にまた、硬化のための水蒸気を用いないため、設
備の軽減が可能である。
このように、本発明によると、車両、家具、寝具等に
好適に利用可能な優れたクッション体及びその製造方法
が提供される。
好適に利用可能な優れたクッション体及びその製造方法
が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:58 B29L 31:58
Claims (2)
- 【請求項1】立体的に絡み合った繊維にブロック化した
イソシアネート基を含有しかつノニオン及び/又はイオ
ン性親水部位を有するウレタン樹脂水性液を含浸させ、
加熱硬化してなり、前記繊維の表面がウレタン樹脂で被
覆され、かつ前記繊維の交絡部において繊維相互がウレ
タン樹脂により結合されているクッション体。 - 【請求項2】立体的に絡み合った繊維にブロック化した
イソシアネート基を含有しかつノニオン及び/又はイオ
ン性親水部位を有するウレタン樹脂水性液を含浸させる
工程、過剰のウレタン樹脂水性液を脱液する工程、及び
前記繊維に含浸したウレタン樹脂水性液を加熱硬化させ
る工程を具備するクッション体の製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26500289A JP2514722B2 (ja) | 1989-10-13 | 1989-10-13 | クッション体及びその製造方法 |
US07/562,204 US5021286A (en) | 1989-08-10 | 1990-08-03 | Cushion material and method of manufacturing the same |
CA 2022722 CA2022722C (en) | 1989-08-10 | 1990-08-03 | Cushion material and method of manufacturing the same |
DE69014169T DE69014169T2 (de) | 1989-08-10 | 1990-08-07 | Polstermaterial und Verfahren für dessen Herstellung. |
EP19900115182 EP0414041B1 (en) | 1989-08-10 | 1990-08-07 | Cushion material and method of manufacturing the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26500289A JP2514722B2 (ja) | 1989-10-13 | 1989-10-13 | クッション体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03126510A JPH03126510A (ja) | 1991-05-29 |
JP2514722B2 true JP2514722B2 (ja) | 1996-07-10 |
Family
ID=17411206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26500289A Expired - Lifetime JP2514722B2 (ja) | 1989-08-10 | 1989-10-13 | クッション体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2514722B2 (ja) |
-
1989
- 1989-10-13 JP JP26500289A patent/JP2514722B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03126510A (ja) | 1991-05-29 |
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