JP2513953Y2 - 二液定量吐出装置 - Google Patents

二液定量吐出装置

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JP2513953Y2
JP2513953Y2 JP9536891U JP9536891U JP2513953Y2 JP 2513953 Y2 JP2513953 Y2 JP 2513953Y2 JP 9536891 U JP9536891 U JP 9536891U JP 9536891 U JP9536891 U JP 9536891U JP 2513953 Y2 JP2513953 Y2 JP 2513953Y2
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安正 小坂
巌根 岩下
雅典 秋田
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、二液を一定比に混合す
る場合等において用いられる二液定量吐出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、エポキシ系等の接着剤は、
主剤と硬化剤とを高精度に一定比に混合して使用され
る。その為、一対のポンプ、すなわち、主剤の定量を吐
出するポンプと、硬化剤の定量を吐出するポンプとを備
えた二液定量吐出装置が必要とされるが、係る吐出装置
は既に公知、例えば、実公平2−17662号公報にお
いては、主剤の定量を吐出するポンプのピストン進退制
御機構をパルスモータで駆動される螺子軸送り機構で構
成すると共に、硬化剤の定量を吐出するポンプのピスト
ン進退制御機構も、パルスモータで駆動される螺子軸送
り機構で構成した二液定量吐出装置が開示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、係る二液定量
吐出装置は、上述のように各ポンプのピストン進退制御
機構を、パルスモータを備えた形の所謂、独立駆動式に
構成している関係上、各モータの過大トルクによる脱調
(モータが入力パルスとの同期を失うこと)や発振周波
数の変化等の影響を受けて各ポンプの液体吐出量がばら
つき易く、特に、起動及び停止時における負荷側の影響
による両パルスモータの同期タイミングのずれに基くそ
れらが顕著であり、従って、吐出量比(混合比)が高精
度に一定しないことによる品質上及びコスト上(高価な
硬化剤等を必要以上に消耗する為)の問題があった。
【0004】本考案は、このようなことに着目し、これ
を解決すべく各方面から鋭意検討の結果、一対のポンプ
のどちらか一方のピストン進退制御機構を駆動源として
他方のピストン進退制御機構を駆動し得るように装着す
ればよいことを見出したのである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本考案に係る
二液定量吐出装置は、一方の液の定量を吐出するポンプ
と他方の液の定量を吐出するポンプとを備えた二液定量
吐出装置において、どちらか一方のポンプのピストン進
退制御機構をパルスモータで駆動される螺子軸送り機構
で構成すると共に、他方のポンプのピストン進退制御機
構を前記螺子軸送り機構と駆動伝達機構を介して連繋さ
れて駆動される螺子軸送り機構で構成したことを特徴と
するものである。
【0006】
【実施例】以下、本考案に係る一実施例について図面に
基いて述べると、図1は接着剤供給設備に用いられる二
液定量吐出装置の平面図、図2は図1の正面図、図3は
図1の左側面図、図4は図3のX−X矢視図、図5は図
2のY−Y矢視図、図6は図2のZ−Z矢視図、図7は
ピストンの制御工程図であるが、図1,2において主剤
の定量を吐出するポンプ1と、硬化剤の定量を吐出する
ポンプ2とが、装置フレーム3に装着され、ポンプ1
は、ピストン4を回転制御するピストン回転制御機構5
と、ピストン4をシリンダー6に対して進退制御するピ
ストン進退制御機構7とを備え、また、ポンプ2も、図
1,4において示されているように、ピストン8を回転
制御するピストン回転制御機構9と、ピストン8をシリ
ンダー10に対して進退制御するピストン進退制御機構
11とを備えている。
【0007】なお、ポンプ1のピストン回転制御機構5
は、スライダー12に固着されたロータリーアクチュエ
ータ13と、このアクチュエータ13の出力軸14と一
端が連結されると共に軸受15を介して回転し得るよう
にスライダー12に装着されたユニバーサルジョイント
16とで構成され、かつこのジョイント16の他端にピ
ストン4の一端を固着している。
【0008】一方、ピストン進退制御機構7は、装置フ
レーム3に固着されたパルスモータ17と、軸受18,
19を介して回転し得るように装置フレーム3に装着さ
れた螺子軸20と、スライダー12の下部に固着される
と共に螺子軸20の螺子部に螺結されたナット21とで
構成され、かつカップリング22で螺子軸20の一端と
パルスモータ17の出力軸とを連結している。このよう
に、ピストン進退制御機構7は、パルスモータ17で駆
動される螺子軸送り機構で構成されている。
【0009】その為、パルスモータ17を駆動して螺子
軸20を所定方向へ回転させることにより、ナット21
と一緒にピストン回転制御機構5を左右方向へ移動させ
ることができるが、その際、スライダー12は第5図に
おいて示されているように、ガイドステー23,24の
上端に固着されている一対のレール25で案内されて移
動する。なお、レール25に係合されている一対のガイ
ド26は、スライダー12に固着されていると共にガイ
ドステー23,24は、装置フレーム3に固着されてい
る。
【0010】而して、ポンプ1は、ピストン進退制御機
構7によるピストン4の進退と、ピストン回転制御機構
5によるピストン4の回転とにより、第6図において示
されているシリンダー6の吸引孔27からシリンダー内
に所定量吸引される主剤をシリンダー6の吐出孔28か
ら吐出することができる。この態様が図7において示さ
れているが、ピストン4は、その先端から一定の長さに
切削されて形成されたフラット面部29(図6参照。な
お、図1においては破線で示されている)を有してい
る。
【0011】係る吐出において、ピストン4の回転運動
と進退運動とが同期しており、ピストン4の1回転で主
剤の吸引から吐出の1サイクルを完了する。図7におい
て、図示(B)の吸引位置では、ピストン4のフラット
面部29が、吸引孔27の所に位置され、ピストン4の
退避により主剤が吸引孔27からシリンダー6内へ吸引
される。そして、(C)の切替え位置では、フラット面
部29は、吸引孔27及び吐出孔28の開口箇所と異な
る所に位置されており、従って、主剤はシリンダー6内
に滞留されたままでになっている。また、(E)の吐出
位置では、フラット面部29は、吐出孔28の所に位置
され、ピストン4の進出により主剤が吐出孔28から吐
出される。このようにして、一定量の主剤を吐出するこ
とができる。
【0012】なお、供給源からの主剤は、図示されてい
ない管路を経て供給されるが、この管路の一端は、シリ
ンダー6の吸引孔27側に固着されている配管用アダプ
ター30(図6において鎖線で示されている)に固着さ
れている。また、定量吐出される主剤も図示されていな
い管路を経て所定箇所へ送られるが、この管路の一端
は、吐出孔28側に同様に固着されている図示されてい
ない配管用アダプターに固着されている。
【0013】次に、ポンプ2のピストン回転制御機構9
について述べると、この機構9も、ポンプ1のピストン
回転制御機構5と同様に構成されている。すなわち、図
1,4において示されているように、スライダー35に
固着されたロータリーアクチュエータ36と、このアク
チュエータ36の出力軸と一端が連結されると共に軸受
を介して回転し得るようにスライダー36に装着された
ユニバーサルジョイント37とで構成され、かつこのジ
ョイント37の他端にピストン8の一端を固着してい
る。
【0014】一方、ピストン進退制御機構11は、軸受
38等を介して回転し得るように装置フレーム3に装着
された螺子軸39と、スライダー35の下部に嵌装され
ると共に螺子軸39の螺子部に螺結されたナット40と
で構成されている。なお、螺子軸39の図示されていな
い方の一端は、上述の螺子軸20の支持態様(図2参
照)と同様に装置フレーム3に装着されている。このよ
うに、ピストン進退制御機構11も、螺子軸送り機構に
構成されている。
【0015】その為、螺子軸39を所定方向へ回転させ
ることにより、ナット40と一緒にピストン回転制御機
構9を左右方向へ移動させることができるが、その際、
スライダー35は、第5図において示されているよう
に、ガイドステー41,42の上端に固着されている一
対のレール43で案内されて移動する。なお、レール4
3に係合されているガイド44は、スライダー35に固
着されていると共にガイドステー41,42は、装置フ
レーム3に固着されている。
【0016】また、係るピストン進退制御機構11は駆
動伝達機構である歯車機構45(図3参照)を介して駆
動側であるポンプ1のピストン進退制御機構7と連繋さ
れているが、この歯車機構45は、ピストン進退制御機
構7の螺子軸20に固着された駆動側の平歯車46と、
ピストン進退制御機構11の螺子軸39に着脱し得るよ
うに装着された従動側の平歯車47と、装置フレーム3
に一端が固着されたコートランド押え48(図1,3,
4参照)と、一端がボルト49によりコートランド押え
48に固着されると共に他端がベアリング押え50(図
2参照)に嵌着されたコートランド51と、コートラン
ド51に固着された軸52(図3参照)に回転し得るよ
うに装着されたアイドル平歯車53とで構成されてい
る。
【0017】それ故、ポンプ1のピストン進退制御機構
7の駆動時において、歯車46,53,47で駆動伝達
してポンプ2のピストン進退制御機構11を駆動するこ
とができる。すなわち、螺子軸39が螺子軸20と同方
向に回転されるので、スライダー35を左右方向へ移動
させることができ、而して、ポンプ2も、ポンプ1と同
様に、ピストン進退制御機構11によるピストン8の進
退と、ピストン回転制御機構9によるピストン8の回転
とにより、シリンダー10の吸引孔からシリンダー内に
所定量吸引される硬化剤をシリンダー10の吐出孔から
吐出することができる。
【0018】なお、図6において、シリンダー10の吸
引孔54、吐出孔55及びフラット面部56を括弧書き
により示すが、上述のように、ポンプ2のピストン進退
制御機構11が、駆動側のポンプ1のピストン進退制御
機構7と歯車機構45を介して連繋されているので、ポ
ンプ1のパルスモータ17の運転状態に変化が生じて
も、これに同調させてポンプ2のピストン8の進退制御
を行うことができ、従って、従来の独立駆動式において
問題視されていた、過大トルクによる脱調(モータが入
力パルスとの同期を失うこと)や発振周波数の変動等の
影響を受けて各ポンプの液体吐出量がばらつき、その吐
出量比(混合比)が高精度に一定しないといった欠点を
解消し得ると共に、係る吐出量比(混合比)を必要に応
じて、歯車の交換により容易に変えることもできる。係
る交換に際しては、平歯車47を他の平歯車と交換す
る。このように、歯車機構45は、駆動伝達機能に加え
て変速機能も有している。
【0019】以上、本考案に係る一実施例について述べ
たが、本考案においてはポンプはピストンを進退制御す
るだけのものであってもよく、また、定量吐出する液体
も、各種のものを選択することができ、更には、一対の
ポンプのどちらを駆動側にしてもよい。なお、駆動側の
ピストン進退制御機構から従動側のピストン進退制御機
構へ駆動伝達する為の駆動伝達機構は、変速機能及び駆
動伝達機能の両機能を有するものに限定されず駆動伝達
機能だけを有するものであってもよく、また、歯車機構
以外の、例えば、巻き掛け伝動機構等いかなる型式もの
であってもよいが、両ポンプの吐出量比を必要に応じて
変化させる場合等においてその交換を容易に行うことが
でき、かつ比較的高精度に駆動伝達し得る等のことによ
り歯車機構が好ましい。
【0020】
【考案の効果】上述したように、本考案によるとパルス
モータの運転状態に変化が生じても、両ポンプの液体吐
出量比を高精度に一定に保つことができる二液定量吐出
装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着剤供給設備に用いられる二液定量吐出装置
の平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の左側面図である。
【図4】図3のX−X矢視図である。
【図5】図2のY−Y矢視図である。
【図6】図2のZ−Z矢視図である。
【図7】ピストンの制御工程図である。
【符号の説明】
1 主剤を定量吐出するポンプ 2 硬化剤を定量吐出するポンプ 4 ポンプ1のピストン 5 ポンプ1のピストン回転制御機構 6 ポンプ1のシリンダー 7 ポンプ1のピストン進退制御機構 8 ポンプ2のピストン 9 ポンプ2のピストン回転制御機構 10ポンプ2のシリンダー 11 ポンプ2のピストン進退制御機構 17 パルスモータ17 20 螺子軸 21 ナット 39 螺子軸 40 ナット 45 歯車機構(駆動伝達機構)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の液の定量を吐出するポンプと他方
    の液の定量を吐出するポンプとを備えた二液定量吐出装
    置において、どちらか一方のポンプのピストン進退制御
    機構をパルスモータで駆動される螺子軸送り機構で構成
    すると共に、他方のポンプのピストン進退制御機構を前
    記螺子軸送り機構と駆動伝達機構を介して連携されて駆
    動される螺子軸送り機構で構成したことを特徴とする二
    液定量吐出装置。
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