JP2513692B2 - 光カ―ド - Google Patents

光カ―ド

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JP2513692B2 JP62125985A JP12598587A JP2513692B2 JP 2513692 B2 JP2513692 B2 JP 2513692B2 JP 62125985 A JP62125985 A JP 62125985A JP 12598587 A JP12598587 A JP 12598587A JP 2513692 B2 JP2513692 B2 JP 2513692B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光ビームを用いて光学的に情報の記録及び
再生を行う新規な光カードに関する。
〔従来の技術〕
近年、光ファイル、コンパクトディスク等の光学的情
報記録媒体を利用した情報の記録・再生が行われるよう
になった。更に、最近では、これらの記録媒体よりも携
帯性に優れ、且つ比較的大容量であるカード状の光学的
情報記録媒体(以下、光カードと称する)を利用した情
報記録再生が注目され始めてきている。
第4図は従来の光カードの記録フォーマットの一例を
示す模式的平面図である。
同図において、記録媒体である光カード1上には記録
領域2が設けられており、該記録領域2はバンド3が複
数配列されて形成されている。更に各バンド3は情報ト
ラック4が多数配列されて形成され、各情報トラック4
は数10〜100ピット程度の情報容量を有している。ま
た、各バンド3はレファレンスライン5によって区切ら
れている。なお、矢印Aは再生時における光カード1の
移動方向であり、矢印Cは再生時における光ヘッドによ
る情報読取り走査方向である。
第5図は以上のような記録フォーマットを有する光カ
ードを再生するための装置の概略構成図である。
同図において、光カード1は回転機構6によって矢印
A方向に往復移動可能である。光カード1に記録された
情報は、トラック毎に光ヘッド11によって読取られ再生
される。まず、LED等の光源7からの光がレンズ系8に
よって集光され、光カード1を照明する。該光カード1
のトラックの像は結像光学系9によって一次元センサア
レイ10上に結像する。光カード1が矢印A方向に移動し
ているので、これに対応してセンサアレイ10上における
情報トラックの像は移動する。センサアレイ10において
は各情報トラックがセンサアレイ10に結像されているう
ちに数回読取り走査が行なわれる。このようにして、あ
るバンド内のいくつかの情報トラックの記録情報の再生
が行なわれ、これが完了すると続いて光ヘッド11が◎印
C方向(紙面奥方向)に適宜移動して他の目的とするバ
ンド内の情報トラックがセンサアレイ上に結像されるよ
うにし、上記と同様にして記録情報の再生が行なわれ
る。
第4図に示す光カード1のような記録媒体としては、
ハロゲン化銀を主体とした光記録媒体が知られており、
InSb,GdTb等の光磁気記録媒体、またレーザービームの
照射によりIn,Te等の金属薄膜を加熱し溶解除去してビ
ット記録をするレーザー記録媒体、染料や顔料をレーザ
ー加熱により昇華又は蒸発させる感熱記録媒体等が知ら
れている。
特にピット記録を行なう媒体としては、支持体上にT
e,Bi,Sn,Sb,Ln等の低融点金属を、またシアニン系、ス
チリル系、フタロシアニン系、テトラデヒドロコリン
系、ナフトキノン系、各種錯体等の染顔料を積層すると
か、金属とこれら染顔料とを組み合わせて積層したもの
とか種々の構成が知られている。
更にまた、特公昭57−56058号公報に開示されている
ようなカルコゲン元素、例えば、硫黄(S)セレン(S
e)、テルル(Te)等の少なくとも1つを主成分とする
ガラス状物質が知られている。
この材料は、高解像記録ができること、及びレーザー
光記録媒体としても高感度である等の点で知られてい
る。
一方、ハロゲン化銀、各種フォトポリマー、あるいは
上記カルコゲンガラスにおいてホログラムのパターン記
録が行なわれることは知られている。例えば、特公昭56
−6532に開示の位相増幅干渉法に基づく、非線型ホログ
ラムは、画像記録に適していることを示している。位相
増幅干渉法と称されるこの方法は従来の方法に較べて、
次の点でホログラムの可能性を増大せしめるものであ
る。即ち (1)従来の干渉法に較べ10数倍の感度の向上した干渉
じまを得ることが出来る。
(2)干渉法による測定精度を高めることが出来る。
(3)ホログラムの像のコントラストを任意にコントロ
ールすることが出来る。
(4)ノイズが無い。
などである。
位相増幅干渉法は、雑誌「画像技術」第2巻第3号の
第37頁〜第49頁に詳述されている。この方法は、記録さ
れたホログラムの高次回折像を対称な入射角をもつ2つ
の光により共役な回折像をとり出し干渉させて再生像を
得るものである。例えばm次の回折像を用いた場合、2m
倍に位相増幅した像を得ることができるのである。これ
により従来用いられていた干渉法に対し、測定精度を著
しく高めることを可能としたものである。
この方法に於ては、記録されたホログラムができるだ
け高次回折像を含むことが望ましいのであり、所謂、非
線型感光部材を利用することを好適とする。
通常の場合において、位相増幅干渉法の実施には±2
次以上の回折像の利用が必要とされる。このためには、
回折像において高次非線型性、高感度、高回折 効率、
高解像力を持つような感光部材、即ち非線型感光部材で
あることが有効な結果を与えるものである。
ところが従来から多用せられてきた銀塩フイルムを用
いた場合には、乳剤層の収縮がある為、5次以上の高次
回折光を利用しても精度の向上は望めないのである。
又、現像等に時間を要する為、極めて不便なものであっ
た。
また従来の光カード記録媒体では、情報記録容量は磁
気カードまたはICカードと比較して格段に大きいが、光
カードの管理情報例えばカードの種類、発行日、記事修
正日など、あるいは光カードの正常検知のためのトラッ
キング情報、その他秘匿情報などを情報トラックに記録
すべき情報と混合して記録していたため、記録量が少な
くなると云う欠点があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記の問題点を解決すべくなされたもので、
情報トラックに記録する情報量を減少することなく種々
の管理情報を記録することが可能なホログラム記録部を
設けた光カード記録媒体を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、基板、有機色素を含む記録層及びカルコゲ
ン元素を含む反射層をこの順番で有する光カードにおい
て、該反射層は、該反射層のエッチング処理によって形
成された透過光によって再生されるホログラムを情報ト
ラック以外の領域に具備し、且つ該基板の少なくとも該
ホログラム記録部に相当する部分が透明であることを特
徴とする光カードである。
本発明は、ここでカルコゲンガラスがホログラム記録
媒体として適している性質を利用して、情報トラックと
は異なる部分にホログラム記録部を設けたものである。
該光カードの構成を損うことなくホログラム記録を行な
うことが出来る。
例えば、本発明の情報トラック記録媒体としては、カ
ルコゲンガラスと蒸着色素とからなる積層タイプの記録
媒体を形成する。解像特性として、色素の蒸着膜を用い
ると2000本/mm程度の解像力を有することができると共
に色素の持つ色調の豊かさを利用し、さらに他の光カー
ドとしての機能を付与した光カードとすることができ
る。ホログラム記録部を設けることは、従来の光カード
の情報トラック以外の部分に更に他の情報を記録するこ
とが出来ることになり、光カード情報トラックに記録す
る情報量の低下を防ぐことが出来る。また、情報トラッ
クに記録した情報の読取り方式とは異なるため、一種の
秘とく情報となり光カードの安全性をも高めるものであ
る。
位相増幅干渉法ホログラムの場合には、光カードのホ
ログラム記録部は、光透過性になっていることが必要で
ある。従って、光カード基板は、透明であることが必要
である。不透明基板の場合には、ホログラム記録部だけ
透明にしておく。
第1図は本発明の光カードの一例を示す断面図であ
る。同図において、本発明の光カードは基板14の上に光
ビームの散乱吸収層として色素層13と、光ビームの反射
層としてカルコゲンガラス層12を順次積層してなるもの
である。また、ホログラム記録部15はカルコゲンガラス
層12に対する光ビームの照射によってホログラムパター
ンを形成する。
本発明に云うカルコゲンガラスとは、カルコゲン元
素、即ち、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)の
少なくとも1つを主成分とするガラス状物質を意味す
る。
カルコゲンガラス層はAs8〜28,S62〜80,Te3〜15(各
原子数%)のカルコゲンガラスを主体として構成され
る。カルコゲンガラスの最も良好な組成はAs10〜20,S70
〜80,Te3〜5(各原子数%)のものである。カルコゲン
ガラスは位相増幅干渉法に適した非線型ホログラム形成
用感光部材である。
この感光部材の感光特性は、光照射によってカルコゲ
ンガラス層の光の屈折率を変化せしめることである。屈
折率の変化はそのままホログラムの記録として利用され
る。この場合のホログラムの記録は実時間ホログラムと
して利用される。本発明の感光部材を用いたホログラム
の記録のさらに一般的な形態は感光部材にホログラム露
光を施した後、アルカリにより露光部を溶解除去して形
成されるホログラムの形成方法である。露光部の溶出除
去は60〜2秒程で処理され得るので、実質的に実時間性
は損われない。露光部のアルカリによる溶解除去は、光
照射を受けた部分のカルコゲンガラス層がアルカリに対
しより易溶性化することによって可能になる。カルコゲ
ンガラスはそれ自体アルカリに対して溶解性であるが光
照射による輻射エネルギーを受けて一層溶解性が向上す
る。このようにして、カルコゲンガラス層は、一般に
は、アルカリによる処理によって露光部が溶解除去する
が、アルカリの種類によっては、未露光部が先に溶解除
去される場合もある。
本発明に用いられる光カードのカルコゲンガラスは、
(1)7次以上の高次回折像を与える、(2)実時間ホ
ログラフィーを可能にする、(3)感光部材の縮みによ
る歪みがない、(4)感光部材の平面性が良いことか
ら、高感度の複製が可能である、(5)高解像力(3000
本/mm以上)であるから、空間周波数の高い、密度の大
なる記録が可能であるなどの特性を有する。
カルコゲンガラス層の厚さは特に限定しないが、0.3
〜1.5μ程度が好ましい。基板14は、光学ガラス、結
晶、半導体、プラスチックス、金属、紙、その他の複合
材料が用いられる。
第2図は、ホログラムを作製する一態様で、レーザー
光源16より照射した光束を、ビームスプリッター17で2
分し、一方を、物体18に照射し、この反射光束と、他方
の参照波を干渉させ光カード1に記録する。
第2図に示される方法によって、感光部材は露光され
る。これは第3図に示される。露光は干渉光(a,b)の
光照射によって行なわれる不図示の暗部と明部を有する
オリジナルパターンを介して、感光性部材にパターン露
光を与えた結果、未露光部20,20′では変化なく、露光
部21では構造変化を受けた部分が形成される。そこでア
ルカリ溶液で構造変化を受けた部分を選択的にエッチン
グ除去する。
〔実施例〕
以下実施例により本発明をさらに説明する。
〔実施例1〕 光カードの情報トラックの1部に、基板側に透明なホ
ログラム形成部を作り感光部材としてAs10S80Te10(As:
10,S80,Te:10各原子数%)を約0.8μの膜厚に蒸着して
記録媒体とした。
蒸着条件は、真空度2×10-5Torr,蒸着ボート温度280
〜320℃,蒸着速度300Å/mmであった。該ホログラム記
録部に光学系を用いてホログラムの記録、及び再生を行
なった。即ち、アルゴンレーザー(波長4880Å、出力50
mW)を光源とし、ビームスプリッターで分散した拘束の
一方を、光束拡大レンズ及び平面反射鏡を介し物体に対
し照射し、この反射鏡とこれに対し参照波となるビーム
プリッターで分散され、平面反射鏡及び光束拡大レンズ
を付した他方の光束との干渉波が感光部材に記録され
た。このときの感光部材の表面において付与される光エ
ネルギーは約10mWであった。このときのビーム比は2:3
である。次いで、この部材を0.5N NaOH水溶液中に約10
秒間浸漬してエッチングを行ない露光部を除去してレリ
ーフパターンを形成した。このレリーフパターンはホロ
グラムパターン光強度とは非線型な関係にある。このよ
うにして得た位相ホログラムをHe−Neレーザー(波長63
28Å)で照射しこの時照射光はビームスプリッターで2
分して共役な一時回折像を干渉させるように設定した。
そして、この光路の延長上にレンズ及びその焦点面に
微小開口を配し共役なn次回折像を検出出来るようにし
た。
比較のため、第1表にプロセス乾板(銀塩感材)を用
いて行なった実験結果を比較データとして示す。
〔実施例2〕 感光材として、As20S75Te5(As:20,S:75,Te:5各原子
数%)であるような合金を用いて実施例1と同様の蒸着
条件でホログラム記録部を形成した。
カルコゲン膜厚は0.8μであった。また与えた感光時
間は15分であった。露光後、該感光材を0.5N KOH水溶液
中に5秒間浸漬してエッチングを行なった。その結果、
10次までの高次回折数を観測した。
〔発明の効果〕
本発明により、感光部材としてカルコゲンガラスを使
用し、光カードの一部にホログラム記録部を設けること
によって、次のような効果を有する光カードを得ること
ができる。
(1)光カードの情報トラック以外にも記録部が形成さ
れる。
(2)情報トラック以外の記録部にはホログラム記録が
行なわれるので、情報トラックとは異なる種類の情報記
録が行なえる。
(3)光カードの構成を特に変えることもなく、本発明
に使用されるカルコゲンガラスが用いられ情報トラック
とホログラム記録とが同じ感光材料を用いて行なうこと
が出来る。
(4)非線型ホログラムだけでなく、他のホログラムに
よる情報記録及び再生が可能である。
(5)秘とく情報の書き込み、管理情報の書き込みが可
能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光カードの一例を示す断面図、第2図
は本発明のホログラムを作製する原理を示す模式図、第
3図は本発明の感光部材の露光を示す模式図、第4図は
従来の光カードの記録フォーマットの一例を示す模式的
平面図、第5図は従来の光カードを再生するための装置
の概略構成図である。 1……光カード、2……記録領域、 3……バンド、4……情報トラック、 5……レファレンスライン、 6……回転機構、7……光源、 8……レンズ系、9……結合光学系、 10……センサアレイ、11……光ヘッド、 12……カルコゲンガラス層、 13……色素層、14……基板、 15……ホログラム記録部、 16……レーザー光源、 17……ビームスプリッター、 18……物体、 19,19′,19″……ミラー、 20,20′……カルコゲンガラス未露光部、 21……カルコゲンガラス露光部、 22,22′……光拡散レンズ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板、有機色素を含む記録層及びカルコゲ
    ン元素を含む反射層をこの順番で有する光カードにおい
    て、 該反射層は、該反射層のエッチング処理によって形成さ
    れた透過光によって再生されるホログラムを情報トラッ
    ク以外の領域に具備し、 且つ該基板の少なくとも該ホログラム記録部に相当する
    部分が透明であることを特徴とする光カード。
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