JP2511529Y2 - ユニットバス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ユニットバスの改良に関し、特に洗い場
周辺の構造的な改良に関するものである。

（従来技術及びその課題） 従来、ユニットバス内の洗い場の周辺及び浴槽の周辺
には水栓が設けられており、この水栓のための水配管及
び湯配管を予めユニットバスの建て付け前に行なってお
く必要があり、配管工事を全部終了しない間はユニット
バスの建て付けを行なえず、工事手順が複雑化するとい
う問題点があった。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したものであっ
て、点検及び後発的な配管の接続作業等をも良好に行な
うことのできるユニットバスを提供せんことを目的と
し、その要旨は、床パンの周縁部に壁パネルを立設して
構成されるユニットバスにおいて、前記床パン上に形成
される洗い場の側壁を形成する前記壁パネルには、内方
へ一体状に突出し上面にカウンターを載置可能なカウン
ター部と、該カウンター部の内端から一体状に垂設され
た前板部と、該前板部の下端から外方へ一体状に折曲さ
れた下面部が形成され、該下面部の下端縁は、前記前板
部よりも外方に位置し、該下端縁の直下には点検口が形
成されているとともに、該点検口には内方より着脱可能
に蓋板が覆設されていることである。

（作用） 洗い場の側壁には内方に突出状にカウンターが配設さ
れ、意匠性に優れた洗い場周辺を形成することができる
とともに、下部には点検口が設けられており、この点検
口を利用して後発的な接続配管等をも行なうことがで
き、作業性が向上するとともに、点検口を蓋板で覆蓋さ
せてスッキリとした外観形状を呈するユニットバスを構
成することができ、しかも点検口は、前板の下方の奥ま
った位置に形成され、点検口の上方には室内側に張り出
すカウンター部がオーバハングして形成されているの
で、水しぶきそのものがかかりにくい位置であり、点検
口には水が侵入しにくく漏水が生じない。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図はユニットバスルームにおける洗い場周辺の建
て付け状態の側面断面構成図であり、第２図はその要部
斜視構成図である。

図において、ユニットバスルームの底面を構成する床
パン１上には洗い場Ｋが形成されており、床パン１の周
縁は立ち上げられた周縁部1aとなっており、この周縁部
1a上にユニットバスルームの側壁を形成する壁パネルＰ
が立設されており、洗い場Ｋの一辺の側壁を構成する壁
パネルＰには、埋込型に凹んだ収納部２が一体形成され
ており、この収納部２の下端には内方側（浴室側）へ突
出してカウンター部３が一体形成され、さらにカウンタ
ー部３の内端部には一体状に垂設されて前板部４が形成
されており、さらに前板部４の下端から外方側へ一体状
に折曲されて下面部５が形成されている。又、下面部５
の下端は下方側へ突出した下端縁5aとなっている。前記
カウンター部３上にはカウンター６を載置させて洗い場
Ｋ周辺の意匠性を高めることができるものとなってい
る。

又、本例においては、第２図に示すように、前板部４
の右端側に凹み状に収納ポケット10が一体形成されてお
り、この収納ポケット10の上面側は開口されたものとな
っている。

又、第１図に示すように、前記下面部５の下端縁5aと
前記床パン１の周縁部1a間には点検口Ｈが形成されてお
り、この点検口Ｈは洗い場Ｋの一辺のほぼ全域に亘り形
成されたものであり、壁パネルＰの下部の全域に亘り開
口状に形成されている。この点検口Ｈの周縁部には内側
へ突出状にクリップ９が設けられており、クリップ９は
前記下端縁5aに２個、又、床パン１の周縁部1aに２個設
けておくことができ、内側よりこのクリップ9,9に対し
蓋板７を取り付けて点検口Ｈを蓋板７にて覆蓋できるよ
うに構成されている。蓋板７の周縁には折曲状に折曲縁
部7aが形成されており、この折曲縁部7aに突出状に係止
突起８が一体形成されており、第３図に要部拡大図で示
すように、前記クリップ９と下面部５間及びクリップ９
と床パン１間の隙間内に折曲縁部7aを嵌め込むと、クリ
ップ９に係止突起８が係止されて蓋板７が良好に取り付
けられる。

尚、第４図には配管状態を示し、前記洗い場Ｋの側方
に設置される浴槽11の上部側、及び洗い場Ｋの前板４の
前面側には湯水を供給可能に水栓を取り付ける必要があ
り、この水栓用に予め配管業者により配管が行なわれる
ものであり、配管業者は前記点検口Ｈの下部位置に立ち
上げ状に一次水道配管12と一次湯配管13を立設させてお
き、さらにその上方には前記前板４の裏側位置に水配管
14と湯配管15を行ない、前板４の前面側位置に水配管14
から突出管14aを突出させ、さらに湯配管15から突出管1
5aを突出させておく。この場合、突出管14a,15aの位置
を安定化させるために仮固定金具16が設けられ、この仮
固定金具16により配管が所定位置に固定されたものとな
っている。これらの配管12,13,14,15は壁パネルＰを建
て付ける前に予め配管工事を完了しておく必要があり、
その後に壁パネルＰを建て付け、これらの配管を裏側へ
隠すものである。

尚、本例においては、壁パネルＰの建て付け後におい
て、前記点検口Ｈの内側から、前記一次水道配管12と水
配管14の先端部間にフレキシブル接続配管を繋ぐことが
でき、又、前記一次湯配管13と湯配管15の先端部間とを
フレキシブル接続配管にて接続することができ、又、前
記突出管14a及び湯側突出管15aの先端に前板部４の前面
側から混合水栓を取り付けることができる。

このように点検口Ｈは配管の接続工事用にも用いるこ
とができ、又、その後の配管等の点検にも有効に利用す
ることができるものである。しかも本例の点検口Ｈは洗
い場Ｋの一辺のほぼ全域に亘り開口された大きな点検口
であり、より点検作業等を良好に行なうことができるも
のである。

（考案の効果） 本考案は、床パンの周縁部に壁パネルを立設して構成
されるユニットバスにおいて、前記床パン上に形成され
る洗い場の側壁を形成する前記壁パネルには、内方へ一
体状に突出し上面にカウンターを載置可能なカウンター
部と、該カウンター部の内端から一体状に垂設された前
板部と、該前板部の下端から外方へ一体状に折曲された
下面部が形成され、該下面部の下端縁は、前記前板部よ
りも外方に位置し、該下端縁の直下には点検口が形成さ
れているとともに、該点検口には内方より着脱可能に蓋
板が覆設されていることにより、洗い場の側壁には内方
に突出状にカウンターが配設され、意匠性に優れた洗い
場周辺を形成することができるとともに、下部には点検
口が設けられており、この点検口を利用して後発的な接
続配管等をも行なうことができ、作業性が向上するとと
もに、点検口を蓋板で覆蓋させてスッキリとした外観形
状を呈するユニットバスを構成することができ、しかも
点検口は、前板の下方の奥まった位置に形成され、点検
口の上方には室内側に張り出すカウンター部がオーバハ
ングして形成されているので、水しぶきそのものがかか
りにくい位置であり、点検口には水が侵入しにくく漏水
が生じない。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は床パン上に設け
られる洗い場側壁を構成する壁パネルの断面構成図、第
２図は第１図の要部斜視構成図、第３図は第１図の蓋板
の取付構造を示す要部構成図、第４図は第２図の裏側の
配管状態を示す斜視構成図である。 １……床パン、1a……周縁部 ２……収納部、３……カウンター部 ４……前板部、５……下面部 5a……下端縁、６……カウンター ７……蓋板、Ｈ……点検口 Ｋ……洗い場、Ｐ……壁パネル

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】床パンの周縁部に壁パネルを立設して構成
   されるユニットバスにおいて、前記床パン上に形成され
   る洗い場の側壁を形成する前記壁パネルには、内方へ一
   体状に突出し上面にカウンターを載置可能なカウンター
   部と、該カウンター部の内端から一体状に垂設された前
   板部と、該前板部の下端から外方へ一体状に折曲された
   下面部が形成され、該下面部の下端縁は、前記前板部よ
   りも外方に位置し、該下端縁の直下には点検口が形成さ
   れているとともに、該点検口には内方より着脱可能に蓋
   板が覆設されていることを特徴とするユニットバス。