JP2509715B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2509715B2
JP2509715B2 JP1285441A JP28544189A JP2509715B2 JP 2509715 B2 JP2509715 B2 JP 2509715B2 JP 1285441 A JP1285441 A JP 1285441A JP 28544189 A JP28544189 A JP 28544189A JP 2509715 B2 JP2509715 B2 JP 2509715B2
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cyclic olefin
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recording film
recording
film
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久治 樋端
光之 黒岩
武 美濃田
昭 藤堂
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、光あるいは熱等のエネルギービームの照射
により基板上の記録膜にピットを形成して情報を記録す
るようにした光記録媒体に関する。
発明の技術的背景 光記録媒体には、エネルギービームの照射により、記
録膜の一部に穴もしくは凹部等の物理的変化部を形成す
る方式のものと、記録膜の一部に光学的特性(屈折率、
反射率など)を変化させた光学特性変化部を形成する方
式のものとがある。
いずれの方式の光記録媒体における記録膜としても、
テルル(Te)等の低融点金属を主成分とする記録膜が従
来から知られている(特開昭58-71195号公報、特開昭58
-9234号公報)。低融点金属膜として代表的なTe膜は、
非常に低いエネルギーで所望の物理的変化部もしくは光
学特性変化部(以下、総称して、「ピット」と称す)を
形成でき、高感度材料として極めて有望である。ここで
感度とは単位面積当りのピット形成に要するエネルギー
(mJ/cm2)で定義される。
このように従来Teを主成分とする記録膜は知られてい
るが、これらの記録膜を通常の基板たとえばポリカーボ
ネート樹脂からなる基板に積層してなる光記録媒体は、
記録感度が充分ではないという問題点があり、さらに記
録感度が向上した光記録媒体の出現が望まれている。
また、上記のようなTeを主成分とする記録膜を通常の
基板たとえばポリカーボネート樹脂からなる基板に積層
してなる光記録媒体は、基板と記録膜との密着性も充分
ではなかった。このため基板としてポリカーボネート樹
脂中に含まれる水分を除去する工程が必要となり、また
基板と記録膜との密着性を高めるためにポリカーボネー
ト樹脂基板の表面をプラズマ処理する工程が必要となる
ことがあった。
本発明者らは、上記のような光記録媒体の記録感度を
高め、しかも基板と記録膜との密着性を高めるべく鋭意
研究したところ、基板として特定の構造を有するエチレ
ンと環状オレフィンとのランダム共重合体を用い、かつ
上記のような基板に特定の記録膜を積層すれば、記録感
度が優れ、しかも基板と記録膜との密着性に優れた光記
録媒体が得られることを見出して本発明を完成するに至
った。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決
しようとするものであって、記録感度に優れ、しかも基
板と光記録膜との密着性に優れた光記録媒体を提供する
ことを目的としている。
発明の概要 本発明に係る光記録媒体は、基板と、この基板上に形
成された記録膜とからなり、この記録膜にエネルギービ
ームを照射することにより、この記録膜にピットを形成
して情報を記録するようにした光記録媒体において、 前記記録膜は、Teを主成分としてCr、CおよびHを含
む薄膜であり、 基板は、 [A]エチレンと、下記一般式[I]で表わされる環状
オレフィンとの共重合体とからなり、135℃のデカリン
中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲にあ
り、軟化温度(TMA)が70℃以上である環状オレフィン
系ランダム共重合体と、 [B]エチレンと、下記一般式[I]で表わされる環状
オレフィンとの共重合体とからなり、135℃のデカリン
中で測定した極限粘度[η]が0.05〜5dl/gの範囲にあ
り、軟化温度(TMA)が70℃未満である環状オレフィン
ランダム共重合体とからなり、 上記[A]成分/[B]成分の重量比が100/0.1〜100
/10の範囲である環状オレフィンランダム共重合体組成
物から形成されていることを特徴としている。
(式[I]において、nは0もしくは正の整数であり、
R1ないしR12はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子または
炭化水素基を示し、R9〜R12は、互いに結合して単環ま
たは多環の基を形成していてもよく、かつ該単環または
多環の基が二重結合を有していてもよく、 またR9とR10とで、またはR11とR12とで、アルキリデ
ン基を形成していてもよい)。
このような環状オレフィン系ランダム共重合体中にお
いては、該環状オレフィン成分は一般式[II]で表わさ
れる構造を形成している。
(式[II]において、nは0もしくは正の整数であり、
R1ないしR12はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子または
炭化水素基を示し、R9〜R12は、互いに結合して単環ま
たは多環の基を形成していてもよく、かつ該単環または
多環の基が二重結合を有していてもよく、 またR9とR10とで、またはR11とR12とで、アルキリデ
ン基を形成していてもよい)。
発明の具体的説明 以下本発明に係る光記録媒体について、具体的に説明
する。
本発明に係る光記録媒体10は、第1図に示すように、
基板11上に光記録膜12が積層された構造を有している。
また、本発明に係る光記録媒体10は、2枚の記録媒体
10を、外周部に介在する外周スペーサと内周部に介在す
る内周スペーサとを介して、その光記録膜12同士が対面
するようにして貼り合せ、エアーサンドイッチ構造の光
記録媒体としても良い。
この際、スペーサと光記録媒体との接合は、超音波溶
接によって行なっても、接着剤、たとえばホットメルト
接着剤を用いて行なっても良い。
基板 本発明に係る光記録媒体10では、上記のような基板11
は、 エチレンと、下記一般式[I]で表わされる環状オレ
フィンとの共重合体とからなり、135℃のデカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲にあり、
軟化温度(TMA)が70℃以上である環状オレフィン系ラ
ンダム共重合体[A]と、 エチレンと、下記一般式[I]で表わされる環状オレ
フィンとの共重合体とからなり、135℃のデカリン中で
測定した極限粘度[η]が0.05〜5dl/gの範囲にあり、
軟化温度(TMA)が70℃未満である環状オレフィンラン
ダム共重合体[B]とからなり、 上記[A]成分/[B]成分の重量比が100/0.1〜100
/10の範囲である環状オレフィンランダム共重合体組成
物から形成されている。
(式[I]において、nは0もしくは正の整数であり、
R1ないしR12はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子または
炭化水素基を示し、R9〜R12は、互いに結合して単環ま
たは多環の基を形成していてもよく、かつ該単環または
多環の基が二重結合を有していてもよく、 またR9とR10とで、またはR11とR12とで、アルキリデ
ン基を形成していてもよい)。
上記のような環状オレフィン系ランダム共重合体は、
その軟化温度(TMA)が70℃以上であることが好まし
い。以下、このような軟化温度(TMA)が70℃以上であ
る環状オレフィン系ランダム共重合体について説明す
る。
上記一般式[I]で表わされる環状オレフィンについ
てさらに詳しく説明すると、上記一般式[I]で表わさ
れる環状オレフィンは、上記式[I]で表わされる他、
以下に記載する式[I-a]で表わすこともできる。
ただし、上記[I-a]において、nは0または1であ
り、mは0または正の整数であり、R1〜R18は、それぞ
れ独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基基
よりなる群から選ばれる原子もしくは基を表わす。
そして、R15〜R18は、互いに結合して単環または多環
の基を形成していてもよく、かつ該単環または多環の基
が二重結合を有していてもよい。
また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデ
ン基を形成していてもよい。
このような環状オレフィン系ランダム共重合体中にお
いては、該環状オレフィン成分は一般式[II]で表わさ
れる構造を形成している。
(式[II]において、nは0もしくは正の整数であり、
R1ないしR12はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子または
炭化水素基を示し、R9〜R12は、互いに結合して単環ま
たは多環の基を形成していてもよく、かつ該単環または
多環の基が二重結合を有していてもよく、 またR9とR10とで、またはR11とR12とで、アルキリデ
ン基を形成していてもよい)。
なお、環状オレフィンを、上記のように[I-a]で表
わすと、環状オレフィン系ランダム共重合体中において
は、該環状オレフィン成分は、以下に示す式[II-a]で
表わされる構造を形成している。
ただし、上記[II-a]において、nは0または1であ
り、mは0または正の整数であり、R1〜R18は、それぞ
れ独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基基
よりなる群から選ばれる原子もしくは基を表わす。
そして、R15〜R18は、互いに結合して単環または多環
の基を形成していてもよく、かつ該単環または多環の基
が二重結合を有していてもよい。
また、R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデ
ン基を形成していてもよい。
上記のような環状オレフィン系ランダム共重合体の構
成成分である環状オレフィンは、一般式[I]で表わさ
れる不飽和単量体からなる群から選ばれた少なくとも1
種の環状オレフィンである。一般式中[I]で表わされ
る環状オレフィンは、シクロペンタジエン類と相応する
オレフィン類とをディールス・アルダー反応で縮合させ
ることにより容易に製造することができる。
一般式[I]で表わされる環状オレフィンとして、具
体的には、テトラシクロ[4,4,0,12.5,17.10]‐3-ド
デセン(1,4,5,8-ジメタノ‐1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタ
ヒドロナフタレン)のほかに、2-メチル‐1,4,5,8-ジメ
タノ‐1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-
エチル‐1,4,5,8-ジメタノ‐1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタ
ヒドロナフタレン、2-プロピル‐1,4,5,8-ジメタノ‐1,
2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-ヘキシル
‐1,4,5,8-ジメタノ‐1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロ
ナフタレン、2,3-ジメチル‐1,4,5,8-ジメタノ‐1,2,3,
4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-メチル‐3-エ
チル‐1,4,5,8-ジメタノ‐1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒ
ドロナフタレン、2-クロロ‐1,4,5,8-ジメタノ‐1,2,3,
4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-ブロモ‐1,4,
5,8-ジメタノ‐1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタ
レン、2-フルオロ‐1,4,5,8-ジメタノ‐1,2,3,4,4a,5,
8,8a-オクタヒドロナフタレン、2,3-ジクロロ‐1,4,5,8
-ジメタノ‐1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレ
ン、2-シクロヘキシル‐1,4,5,8-ジメタノ‐1,2,3,4,4
a,5,8,8a-オクタヒドロナフタレン、2-n-ブチル‐1,4,
5,8-ジメタノ‐1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロナフタ
レン、2-イソブチル‐1,4,5,8-ジメタノ‐1,2,3,4,4a,
5,8,8a-オクタヒドロナフタレンなどのオクタヒドロナ
フタレン類などの化合物を例示することができる。
さらに、式で表わされる環状オレフィン[I]の例と
しては、以下に記載する化合物を挙げることができる。
すなわち、本発明において使用される上記式[I]で
表わされる環状オレフィンとしては、具体的には、 ビシクロ[2,2,1]ヘプト‐2-エン誘導体、 テトラシクロ[4,4,0,12.5,17.10]‐3-ドデセン誘
導体、 ヘキサシクロ[6,6,1,13.6,110.13,02.7,09.14
‐4-ヘプタデセン誘導体、 オクタシクロ[8,8,0,12.9,14.7,111.18,113.16
03.8,012.17]‐5-ドコセン誘導体、 ペンタシクロ[6,6,1,13.6,02.7,09.14]‐4-ヘキ
サデセン誘導体、 ヘプタシクロ‐5-イコセン誘導体、 ヘプタシクロ‐5-ヘンエイコセン誘導体、 トリシクロ[4,3,0,12.5]‐3-デセン誘導体、 トリシクロ[4,3,0,12.5]‐3-ウンデセン誘導体、 ペンタシクロ[6,5,1,13.6,02.7,09.13]‐4-ペン
タデセン誘導体、 ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、 ペンタシクロ[4,7,0,12.5,08.13,19.12]‐3-ペン
タデセン誘導体、 ペンタシクロ[7,8,0,13.6,02.7,110.17,011.16
112.15]‐4-エイコセン誘導体、 および ノナシクロ[9,10,1,14.7,03.8,02.10,012.21,1
13.20,014.19,115.18]‐5-ペンタコセン誘導体を挙
げることができる。
以下にこのような化合物の具体的な例を示す。
この環状オレフィン系ランダム共重合体[A]および
[B]は、上記のようにエチレンおよび前記環状オレフ
ィンを必須成分とするものであるが、該必須の二成分の
他に本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて他
の共重合可能な不飽和単量体成分を含有していてもよ
い。任意に共重合されていてもよい該不飽和単量体とし
て、具体的には、たとえば生成するランダム共重合体中
のエチレン成分単位と等モル未満の範囲のプロピレン、
1-ブテン、4-メチル‐1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オク
テン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキ
サデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原
子数が3〜20のα‐オレフィンなどを例示することがで
きる。
上記のような軟化点(TMA)が70℃以上である環状オ
レフィン系ランダム共重合体[A]において、エチレン
に由来する繰り返し単位(a)は、40〜85モル%、好ま
しくは50〜75モル%の範囲で存在しており、また該環状
オレフィンに由来する繰り返し単位(b)は15〜60モル
%、好ましくは25〜50モル%の範囲で存在しており、エ
チレンに由来する繰り返し単位(a)および該環状オレ
フィンに由来する繰り返し単位(b)は、ランダムに実
質上線状に配列している。なお、エチレン組成および環
状オレフィン組成は13C−NMRによって測定した。この環
状オレフィン系ランダム共重合体が実質上線状であり、
ゲル状架橋構造を有していないことは、該共重合体が13
5℃のデカリン中に完全に溶解することによって確認で
きる。
このような環状オレフィン系ランダム共重合体[A]
の135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.0
5〜10dl/g、好ましくは0.08〜5dl/gの範囲にある。
また環状オレフィン系ランダム共重合体[A]のサー
マル・メカニカル・アナライザーで測定した軟化温度
(TMA)は、70℃以上、好ましくは90〜250℃、さらに好
ましくは100〜200℃の範囲にある。なお軟化温度(TM
A)は、デュポン社製Thermomechanical Analyserを用い
て1mm厚さシートの熱変形挙動により測定した。すなわ
ちシート上に石英製針をのせ、荷重49gをかけ、5℃/
分で昇温していき、針が0.635mm侵入した温度をTMAとし
た。また、該環状オレフィン系ランダム共重合体[A]
のガラス転移温度(Tg)は、通常50〜230℃、好ましく
は70〜210℃の範囲にあることが望ましい。
また、この環状オレフィン系ランダム共重合体[A]
のX線回析法によって測定した結晶化度は、0〜10%、
好ましくは0〜7%、とくに好ましくは0〜5%の範囲
である。
また上記のような軟化点(TMA)が70℃未満である環
状オレフィン系ランダム共重合体[B]において、エチ
レンに由来する繰り返し単位(a)は、60〜98モル%、
好ましくは60〜98モル%の範囲で存在しており、また該
環状オレフィンに由来する繰り返し単位(b)は2〜40
モル%、好ましくは5〜40モル%の範囲で存在してお
り、エチレンに由来する繰り返し単位(a)および該環
状オレフィンに由来する繰り返し単位(b)は、ランダ
ムに実質上線状に配列している。なお、エチレン組成お
よび環状オレフィン組成は13C−NMRによって測定した。
この環状オレフィン系ランダム共重合体[B]が実質上
線状であり、ゲル状架橋構造を有していないことは、該
共重合体が135℃のデカリン中に完全に溶解することに
よって確認できる。
このような環状オレフィン系ランダム共重合体[B]
の135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.0
5〜5dl/g、好ましくは0.08〜3dl/gの範囲にある。
また環状オレフィン系ランダム共重合体[B]のサー
マル・メカニカル・アナライザーで測定した軟化温度
(TMA)は、70℃未満、好ましくは−10〜60℃、さらに
好ましくは10〜55℃の範囲にある。さらに、該環状オレ
フィン系ランダム共重合体[B]のガラス転移温度(T
g)は、通常−30〜60℃、好ましくは−20〜50℃の範囲
にあることが望ましい。
また、この環状オレフィン系ランダム共重合体[B]
のX線回析法によって測定した結晶化度は、0〜10%、
好ましくは0〜7%、とくに好ましくは0〜5%の範囲
である。
本発明において、基板として用いる環状オレフィンラ
ンダム共重合体組成物において該環状オレフィン系ラン
ダム共重合体[A]/該環状オレフィン系ランダム共重
合体[B]の重量比は100/0.1ないし100/10、好ましく
は100/0.3ないし100/7、とくに好ましくは100/0.5ない
し100/5の範囲である。[B]成分をこの範囲で[A]
成分に配合することによって基板自体の優れた透明性と
表面平滑性を維持したままで本発明で用いる光記録膜と
の苛酷な条件下での密着性が[A]成分のみの場合に比
べさらに向上するという効果があり、[A]と[B]の
ブレンドよりなるこの上記の環状オレフィンランダム共
重合体組成物を基板に用いれば本発明で用いる光記録膜
との優れた密着性は高温、高湿条件下放置後においてさ
えも変化がないという特性を有している。
本発明における基板を構成する上記の環状オレフィン
共重合体[A]および[B]は、特開昭60-168708号公
報、特開昭61-120816号公報、特開昭61-115912号公報、
特開昭61-115916号公報、特願昭61-95905号公報、特願
昭61-95906号公報、特開昭61-271308号公報、特開昭61-
272216号公報などにおいて本出願人が提案した方法に従
い適宜条件を選択することにより、製造することができ
る。
また、基板を形成する樹脂として、上記のような環状
オレフィンランダム共重合体と共に、上述の式[I]で
表わされる環状オレフィンが開環重合することにより形
成される次式[III]で表わされる繰り返し単位を含む
重合体もしくは共重合体が含まれていてもよく、さらに
上記式[III]で表わされる繰り返し単位を水添するこ
とにより形成される次式[IV]で示すような繰り返し単
位を含む重合体あるいは共重合体が含まれていてもよ
い。
ただし、上記式[III]および[IV]において、nお
よびR1〜R12は、前記式[I]で示される環状オレフィ
ンにおけるnおよびR1〜R12と同じ意味である。
また上記の環状オレフィン共重合体には、必要に応
じ、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、スリップ
剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔
料、天然油、合成油、ワックスなどを配合することがで
き、その配合割合は適宜量である。たとえば、任意成分
として配合される安定剤として具体的には、テトラキス
[メチレン‐3(3,5-ジ‐t-ブチル‐4-ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン、β‐(3,5-ジ‐t-ブチ
ル‐4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエス
テル(特に炭素数18以下のアルキルエステルが好まし
い)、2,2′‐オキザミドビス[エチル‐3(3,5-ジ‐t
-ブチル‐4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートなど
のフェノール系酸化防止剤、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸カルシウム、12-ヒドロキシステアリン酸カルシ
ウムなどの脂肪酸金属塩、グリセリンモノステアレー
ト、グリセリンモノラウレート、グリセリンジステアレ
ート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタ
エリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトール
トリステアレート等の多価アルコール脂肪酸エステルな
どを挙げることができる。これらは単独で配合してもよ
いが、組合わせて配合してもよく、たとえばテトラキス
[メチレン‐3(3,5-ジ‐t-ブチル‐4-ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタンとステアリン酸亜鉛およ
びグリセリンモノステアレートとの組合せ等を例示する
ことができる。
本発明では特に、フェノール系酸化防止剤および多価
アルコールの脂肪酸エステルとを組合せて用いることが
好ましく、該多価アルコールの脂肪酸エステルは3価以
上の多価アルコールのアルコール性水酸基の一部がエス
テル化された多価アルコール脂肪酸エステルであること
が好ましい。
このような多価アルコールの脂肪酸エステルとして
は、具体的には、グリセリンモノステアレート、グリセ
リンモノラウレート、グリセリンモノミリステート、グ
リセリンモノパルミテート、グリセリンジステアレー
ト、グリセリンジラウレート等のグリセリン脂肪酸エス
テル、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタ
エリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトール
ジステアレート、ペンタエリスリトールジラウレート、
ペンタエリスリトールトリステアレート等のペンタリス
リトールの脂肪酸エステルが用いられる。
このようなフェノール系酸化防止剤は、環状オレフィ
ン系ランダム共重合体組成物100重量部に対して0.01〜1
0重量部好ましくは0.05〜3重量部さらに好ましくは0.1
〜1重量部の量で用いられ、また多価アルコールの脂肪
酸エステルは該組成物100重量部に対して0.01〜10重量
部好ましくは0.05〜3重量部の量で用いられる。
本発明に係る光記録媒体では、基板11として上記のよ
うな環状オレフィン系ランダム共重合体組成物が用いら
れており、このような光記録媒体は、理由は定かではな
いが、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレートな
どを基板として用いた光記録媒体と比較して記録感度が
優れている。またこの環状オレフィン系ランダム共重合
体組成物からなる基板11と記録膜12とは密着性に優れて
おり、したがって記録膜は長期安定性に優れるとともに
記録膜の酸化が効果的に防止される。したがってこの環
状オレフィン系ランダム共重合体組成物からなる基板11
上に記録膜12を積層してなる光記録媒体は、記録感度に
優れ、また耐久性および長期安定性にも優れている。ま
た本発明に係る光記録媒体10は反りがなく割れが生ずる
ことがない。
記録膜 本発明で用いられる上記のような記録膜12は、Teを主
成分としてCおよびHを少なくとも含む薄膜であり、Te
以外の低融点元素あるいはその他の成分を含んでもよ
い。記録膜12中に含ませることが可能なTe以外の元素と
しては、Ti、Mn、Ni、Zr、Nb、Ta、Al、Pt、Sb、Ge、A
g、Sm、Bi、In、Se、Pb、Co、Si、Pd、Sn、Zn等が例示
される。
記録膜12中のCの含有量は、記録膜の寿命及び記録感
度の向上の点から、記録膜全体の原子数に対して40原子
%未満、好ましくは3〜20原子%または記録膜中のTeお
よびCの合計原子数に対して、40原子%未満、好ましく
は3〜20原子%であることが望ましい。このような範囲
でCを含有させることにより、記録感度および記録マー
ジンの向上を図ることが可能となる。
また、記録膜12中のHの含有量は、寿命等の点から全
体に対して1〜40原子%好ましくは3〜25原子%である
ことが望ましい。なお、記録膜12中に含まれる各元素の
含有量は、金属元素(Teなど)についてはICP発光分析
法(誘導結合型プラズマ発光分析法)によって、またC
についてはX線光電子分光法(ESCA)によって、Hにつ
いては有機元素分析法によって測定される。
上記のような組成を有する記録膜12に情報を書込むに
は、記録すべき情報に応じて変調(オン・オフ)された
レーザビーム等のエネルギービームを該記録膜12に照射
することにより、その照射部分にピットを形成すればよ
い。このピットは、穴や凹部等のような物理的変化部で
あってもよいし、屈折率や反射率等の光学的特性を変化
させた光学特性変化部であってもよい。
このような記録膜12の膜厚は、十分な光反射率を得る
程度に厚く、かつ感度を損なわない程度に薄いことが必
要である。具体的には、記録膜12に穴などの物理的変化
部を形成する場合には、記録膜の膜厚は100Å〜1μm
好ましくは100〜5000Åさらに好ましくは150〜700Å程
度である。また記録膜12に反射率または屈折率などの光
学的特性変化部を形成する場合には、記録膜の膜厚は10
0Å〜1μm好ましくは100〜5000Åさらに好ましくは20
0〜2000Å程度である。
このような記録膜12を基板11の表面に成膜するには、
たとえば次のようにして行なうことができる。
まず、Teをターゲットとして、CおよびHを含む有機
ガス、たとえばCH4やC2H2ガスと、Arガスとの混合ガス
中で、マグネトロンスパッタリング法により、基板11上
に、CおよびHを含むTe薄膜から成る記録膜12を成膜す
る。また、スパッタリング法を用いることなく、CH4とT
eの蒸気とをプラズマ状にして基板にCおよびHを含むT
e薄膜から成る記録膜12を成膜することも可能である。
また、気相成長またはプラズマ気相成長によっても、同
様の記録膜12を形成することが可能である。さらに他の
方法としてTe、C、H原子の一部または全部をイオン化
してビーム状として基板上に積もらせるようにしてもよ
い。
このようなTe薄膜から成る記録膜12中のCおよびHの
含有量は、CH4とArとの混合比または印加高周波電力に
より自由に制御できる。この場合、膜が化学的に最も安
定するHの含有量はCの含有量によって決まる。ここで
は膜中に水素ガス(H2)が発生するほど多量に含有させ
ない限り、H含有量は任意に選ぶことができる。さらに
膜厚はスパッタリング時間に比例するので、自由に制御
できる。
このようにして形成されるCおよびHを含有するTe薄
膜から成る記録膜12における反射率あるいは消衰係数な
どの光学特性は、CとHとの含有量によって異なり、情
報記録用として利用するには、上記のような光学特性に
応じて膜厚が決定される。
上記のような条件で形成した記録膜12は、Teなどの低
融点金属単体で形成した膜に比べて著しく耐酸化性およ
び記録感度が向上している。
たとえば、CおよびHを含有するTe記録膜では、高
温、高湿下に長期間保存したときの反射率の変化は、C
およびHの含有量が多くなると少なくなる傾向を示し、
Te単独の記録膜に比較して、本発明に係る記録膜の耐酸
化性が向上していることが実験により確認された。
また、たとえば本発明に係る記録膜によれば、記録用
エネルギー出力が比較的小さく、記録感度が向上してい
ることが実験により確認された。
また本発明では、上述したように基板11上に記録膜12
を成膜した後、必要に応じて、この記録膜12または記録
膜12と基板11を、不活性ガス、還元性ガス、もしくは酸
素を含んだガス雰囲気中で、熱処理することもできる。
熱処理温度は、記録膜中に含まれるTeの融点以下である
ことが必要であり、好ましくは70〜300℃特に90〜150℃
の温度範囲がよい。また熱処理時間は5秒以上であるこ
とが好ましい。
このように、記録膜12を基板11上に形成した後に記録
膜12または記録膜12と基板11を熱処理することで、記録
膜における記録感度が向上すると共に、記録マージンが
広がる。これは熱処理によって、記録膜がある程度結晶
化される等によると考えられる。
なお、本発明は、第1図に示す実施例に限定されず、
本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、第2図に示すように、基板11と記録膜12と
の間に、下地層13を積層させるようにしてもよい。下地
層13としては、たとえばフッ化マグネシウム(MgF2)な
どからなるフッ化物膜、酸化ケイ素(SiO2、SiO)もし
くは窒化ケイ素(Si3N4)などからなるケイ素化合物
膜、Ti、Ni、Cr、AlまたはNi−Crなどからなる金属薄
膜、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)薄膜などのフ
ッ素置換の炭化水素化合物および/またはそのポリマー
の薄膜、Cr−CH薄膜(Cr、CおよびHを含む膜)などが
用いられる。下地層13の膜厚は、その材質によっても異
なるが、一般に、10〜1000Å、好ましくは50〜500Åで
ある。このような膜厚に設定することで、透明性を維持
することができると共に、下地層13としての種々の特性
を発揮することができる。
このような下地層13を基板11の表面に形成するには、
記録層12を形成する場合と同様に、マグネトロンスパッ
タリング法、気相成長法、プラズマ気相成長法、蒸着法
またはスピンコート法などの塗布によって行なえばよ
い。
このような下地層13を、基板11と記録膜12との間に設
ければ、記録感度がさらに向上し、場合によっては記録
マージンもさらに広がることになる。
また上記のような記録膜12を上記のような基板11上に
積層してなる光記録媒体は、特に記録感度に優れ、また
場合によっては記録マージンもさらに広くなっている。
また、本発明によれば、第1図または第2図に示す光
記録媒体10における記録膜12の表面に表面層を形成する
ようにしてもよい。表面層を形成する材質としては、記
録膜の元素、Si、Ti等の酸化物、窒化物、金属などが用
いられる。表面層の膜厚は、その材質によっても異なる
が、5〜100Å、好ましくは10〜50Åである。
発明の効果 本発明に係る光記録媒体は、Teを主成分とし、さらに
CおよびHを含有する記録膜を、エチレンと環状オレフ
ィンとのランダム共重合体からなる基板上に積層してな
る構造を有しているため、記録感度に優れ、しかも基板
と記録膜との密着性に優れ、かつ耐酸化性にも優れてい
るという優れた効果を有している。
[実施例] 以下、本発明をさらに具体的な実施例に基づき説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
参考例1 (環状オレフィンランダム共重合体組成物基板の製造) (i)重合例1 (軟化温度が70℃以上の共重合体(A)の合成) 攪拌翼を備えた2lガラス製重合器を用いて、連続的
に、エチレンとテトラシクロ[4,4,0,12.5,17.10]‐3
-ドデセン(構造式: 以下DMONと略記する)の共重合反応を行なった。すなわ
ち、重合器上部から、DMONのシクロヘキサン溶液を、重
合器内でのDMON濃度が60g/l触媒としてVO(OC2H5)Cl2
シクロヘキサン溶液を、重合器内でのバナジウム濃度が
0.9ミリモル/l、エチルアルミニウムセスキクロリド(A
l(C2H5)1.5Cl1.5)のシクロヘキサン溶液を、重合器内
でのアルミニウム濃度が7.2ミリモル/lとなるようにそ
れぞれ重合器中に連続的に供給し、一方、重合器下部か
ら、重合器内の重合液が1になるように連続的に抜き
出す。また、重合器上部から、エチレンを毎時85l、水
素を毎時6l、窒素を毎時45lの速度で供給する。共重合
反応は、重合外部にとりつけられたジャケットに冷媒を
循環させることにより10℃で行なった。
上記反応条件で共重合を行なうと、エチレン・DMONラ
ンダム共重合体を含む重合反応混合物が得られる。重合
器下部から抜き出した重合液に、イソプロピルアルコー
ルを少量添加して重合反応を停止させた。この後、重合
液に対して約3倍量のアセトンが入れてある家庭用ミキ
サー中に、ミキサーを回転させながら重合液を投入し、
生成共重合体を析出させた。析出させた共重合体は濾過
により採取し、ポリマー濃度が約50g/lになるようにア
セトン中に分散させ、アセトンの沸点で約2時間共重合
体を処理した。上記記載の処理後、濾過により共重合体
を採取し、120℃で一昼夜減圧乾燥した。
以上のようにして得られたエチレン・DMONランダム共
重合体(A)の13C−NMR分析で測定した共重合体中のエ
チレン組成は59モル%、135℃デカリン中で測定した極
限粘度[η]は0.42dl/g、軟化温度(TMA)は154℃であ
った。
(ii)重合例2 (軟化温度が70℃未満の共重合体(B)の合成) 重合例1においてDMON、VO(OC2H5)Cl2およびエチルア
ルミニウムセスキクロリドの重合器内濃度がそれぞれ23
g/l、0.7ミリモル/lおよび5.6ミリモル/lになるように
連続的に供給し、また重合器上部かからエチレンを毎時
140l、水素を毎時13l、窒素を毎時25l供給し重合温度を
10℃とした以外は同様にして連続的に重合を行なった。
重合終了後、重合例1と同様に生成共重合を析出させ、
析出した共重合体を採取し、180℃で減圧下12時間乾燥
した。
以上のようにして得られたエチレン・DMON共重合体
(B)の13C−NMR分析で測定した共重合体中のエチレン
組成は89モル%、135℃デカリン中で測定した極限粘度
[η]は0.44dl/g、軟化温度(TMA)は39℃であった。
(iii)環状オレフィンランダム共重合体組成物の基板
の製造 重合例1および2で合成した共重合体(A)および
(B)をそれぞれ400g、4g(重量比:(A)/(B)=
100/1)をシクロヘキサン8lに投入し、充分攪拌しなが
ら約50℃で溶解させた。得られた均一溶液をアセトン24
lに投入し、(A)/(B)ブレンド物を析出させた。
得られたブレンド物を120℃で減圧下で一昼夜乾燥させ
た。
得られた(A)/(B)ブレンド物に安定剤としてテ
トラキス[メチレン‐3(3,5-ジ‐t-ブチル‐4-ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]メタン、ステアリン酸
亜鉛、グルセリンモノステアレートを樹脂[A]、
[B]の総量に対してそれぞれ0.5%、0.05%、0.5%配
合し、20mmφ押出機(L/D=20)を用いて23℃でペレタ
イズ後、射出成形機を用い、厚さ1.2mm、130mmφの光デ
ィスク用基板を成形した。
実施例1 真空容器を排気後、ArガスおよびCH4ガスを導入し、
内部圧力を6×10-3Torrとした(Ar/CH4=9/1:ガス流量
比)。次に、Teをターゲットとし、スパッタを行なっ
た。その際、ターゲットに与える電圧およびスパッタ時
間を制御することによりTe87C4H7の組成を有する膜厚25
0Åの記録膜を参考例1で得られた環状オレフィンラン
ダム共重合体組成物からなる光ディスク基板(以下、PO
基板という)上に成膜し、光記録媒体を得た。
実施例2 ガス流量比をAr/CH4=5/5とし、Teのターゲットを用
いて実施例1と同様にしてTe67C20H15、膜厚550Åの記
録膜をPO基板上に成膜し、光記録媒体を得た。
[試験結果] (1)1800rpmでディスクを回転させ3.7MHzの周波数で
レーザー光を照射し、記録特性を調べた。ここでC/N ma
xとはレーザーパワーを変えた際のC/N比の最大値を示
す。記録感度はC/N max×0.9<C/Nとなるレーザーパワ
ーの最小値を、マージンとはC/N max×0.9<C/Nとなる
レーザーパワーの範囲を表わす。
結果を表1に示す。
(2)温度70℃、相対湿度85%の環境下に500時間放置
した後の反射率Rを当初の反射率R0と比較した場合の試
験結果を表2に示す。
[基板と光記録膜との密着性評価] 以下の方法により実施例1,2の光記録媒体の基板と光
記録膜との密着性の評価を行なった。
結果を表3に示す。
密着性試験 碁盤目試験(JIS K5400) 試料の記録膜上に、直交する縦横11本ずつの平行線を
カッターナイフを用いて1mmの間隔でひく。1cm2の中に
100個の升目ができるように碁盤目状の切傷を付ける。
セロハンテープ(ニチバン製)を用いて剥離評価す
る。
評価 成膜直後 80℃/85%RH、100時間後 *1:100/100は100個の升目のうち剥離しなかった升目が
100個あることを示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る光記録媒体の概略断面
図であり、第2図は本発明の他の実施例に係る光記録媒
体の概略断面図である。 10…光記録媒体、11…基板 12…記録膜、13…下地層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤堂 昭 千葉県市原市千種海岸3番地 三井石油 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−257445(JP,A) 特開 昭63−273655(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、この基板上に形成された記録膜と
    からなり、この記録膜にエネルギービームを照射するこ
    とにより、この記録膜にピットを形成して情報を記録す
    るようにした光記録媒体において、 前記記録膜は、Teを主成分としてCおよびHを含む薄膜
    であり、 基板は、 [A]エチレンと、下記一般式[I]で表わされる環状
    オレフィンとの共重合体とからなり、135℃のデカリン
    中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10dl/gの範囲にあ
    り、軟化温度(TMA)が70℃以上である環状オレフィン
    系ランダム共重合体と、 [B]エチレンと、下記一般式[I]で表わされる環状
    オレフィンとの共重合体とからなり、135℃のデカリン
    中で測定した極限粘度[η]が0.05〜5dl/gの範囲にあ
    り、軟化温度(TMA)が70℃未満である環状オレフィン
    ランダム共重合体とからなり、 上記[A]成分/[B]成分の重量比が100/0.1〜100/1
    0の範囲である環状オレフィンランダム共重合体組成物
    から形成されていることを特徴とする光記録媒体: (式[I]において、nは0もしくは正の整数であり、
    R1ないしR12はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子または
    炭化水素基を示し、R9〜R12は、互いに結合して単環ま
    たは多環の基を形成していてもよく、かつ該単環または
    多環の基が二重結合を有していてもよく、 またR9とR10とで、またはR11とR12とで、アルキリデン
    基を形成していてもよい)。
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