JP2509449Y2

JP2509449Y2 - 浄水器用カ―トリッジ

Info

Publication number: JP2509449Y2
Application number: JP4278491U
Authority: JP
Inventors: 揚二永田; 吉基冨田
Original assignee: CKD Corp
Current assignee: CKD Corp
Priority date: 1991-06-07
Filing date: 1991-06-07
Publication date: 1996-09-04
Anticipated expiration: 2006-06-07
Also published as: JPH04134486U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は浄水器用カートリッジに
関し、更に詳細には内部に濾過部材を備えていて処理能
力を増大した浄水器用のカートリッジに関する。

【０００２】

【従来の技術】水道水を濾過する浄水器は従来から種々
のものがあるが、通常は交換可能な濾過カートリッジを
使用しているものが多い。かかる濾過カートリッジは活
性炭が詰まった部分と多数の中空糸膜が詰まった部分と
を直列に接続して構成されていて、活性炭の詰まった部
分内に先に水を通した後その水を中空糸膜の詰まった部
分内に通すことによって濾過している。

【０００３】ところで、浄水器が家庭の飲料水の濾過だ
けに使用されている場合はよいが、料理用にも浄水器で
濾過した水を使用する場合には水の使用量も多くなるた
め、浄水器も大容量のものが必要になる。また、中空糸
の膜に形成された孔の大きさが０．０１ないし０．１ミ
クロンと小さく目詰まりし易いため寿命が短く、カート
リッジの交換を頻繁に（３月ないし６月に１回）行わな
ければならない問題がある。

【０００４】このような問題を解決する方法としてカー
トリッジの直径を大きくして或いはカートリッジを長く
してカートリッジ内の中空糸膜の量及び活性炭の量を多
くすればよいが、一般家庭用の浄水器としては薄型で狭
い所に設置できることが必要で、直径の大きなもの或い
は長いものは適しない。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】本考案が解決しようと
する課題は、浄水器において、比較的薄手の構造で容量
又は寿命の増大を図すことである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案による浄水器用カ
ートリッジは、互いに隔てられた二つの並列のチャンバ
が形成されていて一端が開口したカートリッジタンク
と、該カートリッジタンクの開口端に嵌合固定されるよ
うになっていて、入口ポートと出口ポートとが形成され
たカバーと、該チャンバの各々内にチャンバのほぼ全長
に亙って伸長させて配置されていて一端が該カートリッ
ジタンクに保持されかつ他端が該カバーによって保持さ
れた中空のケースと、該チャンバ内であって該ケースと
該カートリッジタンクとの間の隙間に詰められた第１の
濾過要素と、該中空のケース内に配置された多数の第２
の濾過要素とを備え、該カバーには該入口ポートと該第
１の濾過要素が詰められた隙間とを連通する入口通路
と、該出口ポートと該ケース内とを連通する出口通路と
が形成されて構成されている。

【０００７】

【作用】上記構成の浄水器用カートリッジにおいて、入
口ポートから入った水は入口通路を通してケースの他端
側からケースとカートリッジタンクとの間の隙間に流入
する。そこで水がケースの一端側に向かって流れその間
に第１の濾過要素により濾過される。濾過された水はケ
ースの一端側においてケースの内側に流入しそのケース
の内側においてケースの他端側に流れる。この間に水は
今度は第２の濾過要素によって濾過される。その後水は
出口通路を通して出口ポートからカートリッジの外に出
る。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図１ないし図３において本実施例による浄
水器用カートリッジ１が示されている。このカートリッ
ジ１は、大きく分けて、互いに隔てられた二つの並列の
チャンバ２１が形成されカートリッジタンク２と、その
カートリッジタンク１に固定されるカバー３と、チャン
バ２１に配置されたケース５と、チャンバ２１内におい
てカートリッジタンク２とケース５との間に詰められた
第１の濾過要素すなわち活性炭と６と、ケース５内に詰
められた多数の第２の濾過要素すなわち中空糸膜７とを
備えている。

【０００９】カートリッジタンク２に形成された二つの
チャンバ２１は、この実施例ではそれぞれ横断面形状が
円形であって側部が側壁２２によって囲まれ、その底
（図１で上端）は底壁２３によって閉鎖されている。底
壁２３の内面には円形の凹部２４が形成されている。チ
ャンバ２１の一端（図１で下端）は開口されている。

【００１０】カバー３は、この実施例では、カートリッ
ジタンク２の開口端を閉鎖する第１の部分３０と、その
第１の部分に固定される第２の部分４０とで構成されて
いる。図１、図４及び図５において、第１の部分３０の
一端面（図１及び図４において上面）にはチャンバ２１
の開口端内に嵌合される一対の円形の突部３１が形成さ
れている。第１の部分３０には各突部３１の中心に大径
部分３３と小径部分３４とから成る段付きの貫通穴３２
が形成されている。突部３１の端面（図４で上面）には
貫通穴３２を囲む環状の凹所３５が形成されている。第
１の部分３０の他端面（図４で下面）には互いに隔てら
れた長い真直のスロット３６及び曲がった溝３７が形成
されている。スロット３６の各端部は穴３８を介してそ
れぞれの凹所３５と通じている。また、溝３７の各端部
も貫通穴３２の小径部分３４と連通している。環状の凹
所３５内には公知の構造の一次フィルタ３９が配設固定
されている。

【００１１】図１、図６及び図７において、カバー３の
第２の部分４０には同じ側面に開口する入口ポート４１
と出口ポート４２とが形成されている。第２の部分４０
の一端面（図６で下面）には第１の部分３０のスロット
３６と同じ形状でかつそれと整合される真直の溝４６及
び部分３０の溝３７と同じ形状でかつそれと整合される
曲がった溝４７が形成されている。入口ポート４１は穴
４３を介して溝４６と連通しかつ出口ポート４２は穴４
４を介して溝４７と連通している。

【００１２】上記第１の部分３０と第２の部分４０とは
図１に示されるように重ねられ、図３に示されるように
複数のねじ８１によって互いに固定されている。この場
合、スロット３６と４６とは互いに整合され、溝３７と
４７とは互いに整合される。そして両部分３０と４０と
の間からの水の漏れは、それらの間に設けられたシール
部材９１、９２によってシールされる。そして穴４３、
スロット３６、溝４６及び穴３８は、入口ポート４１を
チャンバ２１内であってケース５とカートリッジタンク
２との間の隙間に連通する入口通路を形成している。ま
た、穴３４、溝３７及び４７並びに孔４４はケース５内
を出口ポート４２に連通する出口通路を形成している。

【００１３】ケース５は中空円筒状になっていて、一端
（図１で上端）はカートリッジタンク２の底壁２３の凹
部２４内に嵌合されて位置決め保持されている。各ケー
スの他端（図１で下端）には軸部５１が形成され、その
軸部はカバー３の第１の部分に形成された貫通穴３２の
大径部分３３内に嵌合され、それによってケースの他端
を位置決め保持している。軸部５１には軸方向に貫通す
る孔５２が形成されている。各ケースの一端側（図１で
上端）の約半分は外径が小さくなっていて、その部分に
は二次フィルタ５５が円筒状に巻かれている。そして、
二次フィルタ５５とケースとの間には水の通路５６が形
成されている。各ケース５の一端にはケースの内外に通
じる複数のスリット５７が形成されている。なお、９３
及び９４はシール部材である。

【００１４】チャンバ２１内であってケース５とカート
リッジタンク２との間の隙間には第１の濾過要素すなわ
ち活性炭６が一杯に詰められている。またケース５内に
は距離Ｌの間に第２の濾過要素７が詰められている。こ
の濾過要素はこの実施例では端部（図１で下端）で二つ
折に折り曲げられかつ距離Ｌに亙って伸びる公知の構造
の中空糸を多数束ねたもの（図１で一本のみ図示）であ
る。なお、第１及び第２の濾過要素は活性炭及び中空糸
以外のものでもよい。

【００１５】上記構成において、入口ポート４１からカ
ートリッジ内に入った水は入口通路を通して環状の溝３
５内に入ってまず一次フィルタ３９を通り抜け、そのフ
ィルタによって比較的粒子の大きなごみが除かれる。そ
の後水は活性炭６が詰められた隙間内に流入しその活性
炭の中或いは間を通り抜けてケースの一端部側に流れ、
この活性炭によって残留塩素或いは臭いが除去される。
ケースの一端部側に達した水はフィルタ５５を通り抜け
て通路５６内に流れ込み、スリット５７を介してケース
５一端部内に流入する。この二次フィルタ５５によって
一次フィルタ３９除去されなかったごみを除去する。ケ
ース５内に入った水は多数の中空糸の中に流れ込んだ後
その中空糸の膜に形成されて微細な孔を通して流れ、こ
の中空糸によって最終的に濾過される。濾過された水は
貫通穴３２を通してケース５内から出口通路に流れ、そ
の出口通路を通して出口ポートに流れる。

【００１６】

【考案の効果】本考案によれば次のような効果を奏する
ことが可能である。（１）同じ水圧のとき単位時間当たりの流量を従来のも
のに比べて倍増できる。（２）流量を従来のものと同じに設定すればカートリッ
ジの寿命を倍増できる。（３）単にカートリッジの径を大きくすることによって
流量又は寿命を倍増する場合に比べてカートリッジの厚
さを約７０％に減少でき、家庭の流し台周辺に設置し易
くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の浄水器用カートリッジの一実施例の断
面図である。

【図２】図１のカートリッジの上面図である。

【図３】図１のカートリッジの下面図である。

【図４】カバーの第１の部分の断面図である。

【図５】図４の線VーVに沿って見た図である。

【図６】カバーの第２の部分の断面図である。

【図７】図６の線VIIーVIIに沿って見た図である。

【符号の説明】

１カートリッジ２カートリッ
ジタンク２１チャンバ３カバー４１入口ポート４２出口ポー
ト５ケース６第１の濾過
要素７第２の濾過要素

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】互いに隔てられた二つの並列のチャンバ
が形成されていて一端が開口したカートリッジタンク
と、該カートリッジタンクの開口端に嵌合固定されるよ
うになっていて、入口ポートと出口ポートとが形成され
たカバーと、該チャンバの各々内にチャンバのほぼ全長
に亙って伸長させて配置されていて一端が該カートリッ
ジタンクに保持されかつ他端が該カバーによって保持さ
れた中空のケースと、該チャンバ内であって該ケースと
該カートリッジタンクとの間の隙間に詰められた第１の
濾過要素と、該中空のケース内に配置された多数の第２
の濾過要素とを備え、該カバーには該入口ポートと該第
１の濾過要素が詰められた隙間とを連通する入口通路
と、該出口ポートと該ケース内とを連通する出口通路と
が形成された浄水器用カートリッジ。