JP2509028B2 - 温度判定装置 - Google Patents

温度判定装置

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JP2509028B2
JP2509028B2 JP27401591A JP27401591A JP2509028B2 JP 2509028 B2 JP2509028 B2 JP 2509028B2 JP 27401591 A JP27401591 A JP 27401591A JP 27401591 A JP27401591 A JP 27401591A JP 2509028 B2 JP2509028 B2 JP 2509028B2
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裕司 高木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度判定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図4は負特性サーミスタのような温度セ
ンサ1を用い、その温度センサ1の検出温度に応じた抵
抗値変化を電圧変化として取り出すための温度検出回路
を示しており、この温度検出回路では直流電圧源VCC
直列抵抗R1 を介して温度センサ1を接続し、検出温度
に応じた温度センサ1の抵抗値変化により変化する温度
センサ1の両端電圧VTHを取り出すようになっている。
【0003】この両端電圧VTHをA/D変換してマイク
ロコンピュータ(以下マイコンと略す)に取り込み、検
出温度を判定するとともに、この判定に基づいて温度制
御を行なったりするのが温度判定装置である。ところで
このような温度センサ1により鍋底温度を検出して、検
出した鍋底温度に応じて、加熱手段、例えばガスバーナ
のガス供給を制御する加熱調理器が最近提供されてきて
いる。
【0004】このように鍋底温度を検出して加熱制御を
行なう場合、検出温度範囲が約60℃から約350℃程
度までと非常に広範囲であるため、図4のような温度検
出回路を用いた場合、温度センサ1の検出温度−両端電
圧VTH(最大5V)との関係は図5に示すようになり、
低温域及び高温域の電圧の変化量が少なく、細かい制御
を行なうことができなかった。
【0005】また温度センサ1が断線或いは短絡状態と
なった場合は加熱停止にする必要があるが、上記の理由
により断線、短絡による電圧変化か、温度変化による電
圧変化かをマイコンで判定することが困難になり、その
ため外部の回路を用いて対応しなければならず、コスト
アップにつながっていた。そこで温度センサ1に直列に
接続する抵抗の値を切り換えて、図7に示すように温度
検出範囲を高(イ)、低(ロ)の2段切換とするものが
ある。
【0006】図6はこの切り換えを行なう従来の温度判
定装置を示しており、温度検出回路では抵抗R1 と温度
センサ1との直列回路を直流電圧源Vccに接続すると
ともに、抵抗R1 に並列に半導体スイッチSと抵抗R2
との直列回路を接続して半導体スイッチSがオフのとき
温度センサ1に抵抗R1 のみを直列接続して高抵抗値と
し、半導体スイッチSがオンのとき抵抗R1 に並列に抵
抗R2 を接続して、温度センサ1に直列接続される抵抗
を低抵抗値としている。
【0007】そして温度センサ1の両端電圧VTHを取り
込んで温度判定を行なう回路としてA/D変換回路を内
蔵したマイコン2を使用し、このマイコン2は内蔵A/
D変換回路用のA/D入力端子IADとVss端子との間
に上記温度センサ1の両端電圧VTHを接続して内蔵A/
D変換回路により両端電圧VTHを、VREF 端子に取り込
んだ電圧を基準電圧としてA/D変換し、このA/D変
換したデジタル値を基に温度検出や、制御のための処理
を行なうのである。ここでマイコン2は直流電圧源Vc
cにVcc端子と、内蔵A/D変換回路のVREF 端子と
を接続している。更に抵抗値切り換えの半導体スイッチ
Sに対する制御信号を出力端子Oから出力するようにな
っており、検出温度領域に応じて出力端子Oから制御信
号を出力して半導体スイッチSをオン/オフし、温度セ
ンサ1に直列接続する抵抗の値を切り換える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところでここで温度セ
ンサ1の両端電圧VTHは半導体スイッチSがオフの場
合、 VTH=(Vcc×温度センサ1の抵抗値)/(R1 +温
度センサ1の抵抗値) となり、半導体スイッチSがオンの場合、 VTH=(Vcc×温度センサ1の抵抗値)/{〔(R2
×半導体スイッチSのオン抵抗)/(R2 +半導体スイ
ッチSのオン抵抗)〕+温度センサ1の抵抗値}とな
り、半導体スイッチSがオフの場合は何ら問題が内が、
半導体スイッチSがオンの場合は半導体スイッチSのオ
ン抵抗Rが無視できなくなり、正確な温度判定ができな
くなるという問題がある。
【0009】更に半導体スイッチSのオン抵抗にばらつ
きがある場合、同じ回路であっても温度センサ1の両端
電圧VTHに大きな差ができ安定した性能の回路を製作で
きなくなるという問題があった。勿論電磁継電器等の機
械的スイッチを使用すれば上記のようなオン抵抗よるば
らつきは無くなるが、部品実装時において基板の実装面
積が増え更にコストアップになるという問題があった。
【0010】本発明は、上記の問題点に鑑みて為された
もので、その目的とするところは半導体スイッチを用い
て温度センサに直列接続する抵抗の値を切り換える場合
に、半導体スイッチのオン抵抗の影響を無くして正確な
温度判定が行なえる温度判定装置を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は温度−抵抗特性を持つ温度センサと、温
度センサの抵抗変化量を電圧に変換するための複数の直
列抵抗と、温度センサの検出温度に応じて上記直列抵抗
を温度センサに切換接続する半導体スイッチと、上記直
列抵抗と上記半導体スイッチとを介して直流電圧源に接
続された上記温度センサの両端電圧をA/D変換する
に、上記温度センサと上記直列抵抗との直列回路の両端
電圧をA/D変換の基準電圧とするA/D変換手段と
備え、A/D変換値に基づいて上記温度センサの検出温
度を判定する判定手段とを備えた温度判定装置におい
て、上記A/D変換手段の基準電圧入力端子に別の半導
体スイッチを介して上記温度センサと上記直列抵抗との
直列回路の両端電圧を接続するものである。
【0012】
【作用】本発明の上記構成によれば、温度センサの検出
温度に応じて直列抵抗を温度センサに切換接続するた
め、低い温度から高い温度まで、判定可能な温度センサ
の両端電圧が得られ、そのため温度センサの短絡、断線
検出もA/D変換手段の変換出力で行なえる。
【0013】また直列抵抗と温度センサとの直列回路に
直流電圧源を接続する半導体スイッチのオン抵抗値がば
らついても、A/D変換手段の基準電圧入力端子に別の
半導体スイッチを介して直列抵抗と温度センサとの直列
回路の両端電圧を基準電圧として取り込むので、別の半
導体スイッチのオン抵抗値の同様なばらつきによる基準
電圧の補正が期待でき、その結果回路間での温度判定誤
差が無くなって安定した性能の回路を製作でき、更に半
導体スイッチを用いるため機械的スイッチを用いる場合
に比べて、基板の実装面積を小さくすることができ、且
つコストダウンも図れる。
【0014】
【実施例】以下本発明を実施例により説明する。 (実施例1)図1は本実施例の回路を示しており、本実
施例回路では高い抵抗値の抵抗R11と低い抵抗値の抵抗
12とを用い、夫々の抵抗R11、R12の一端を温度セン
サ3に接続し、他端を直流電圧源Vccに夫々半導体ス
イッチS1 、S2 を介して接続し、更にマイコン2の内
蔵A/D変換回路のVREF 端子を半導体スイッチS3
4 を夫々介して、半導体スイッチS2と抵抗R12との
接続点、半導体スイッチS1 と抵抗R11との接続点に接
続し、半導体スイッチS2 、S4 をマイコン2の出力端
子O2 からの制御信号でオン/オフし、半導体スイッチ
1 、S3 をマイコン2の出力端子O1からの制御信号
でオン/オフする。
【0015】而して抵抗R11を温度センサ1に直列接続
する場合には、マイコン2の出力端子O1 からの制御信
号により半導体スイッチS1 ,S2 をオンし、抵抗R12
を温度センサ3に直列接続する場合にはマイコン2の出
力端子O2 からの制御信号により半導体スイッチS3
4 をオンする。本実施例の場合温度センサ1に抵抗R
11或いはR12を直列接続する半導体スイッチ 3 或いは
4 を介してマイコン2内蔵のA/D変換回路の基準電
圧入力端子に基準電圧V REF を入力するため、半導体ス
イッチS1 ,S2 のオン抵抗にばらつきがあっても、A
/D変換回路の基準電圧入力端子に入力する基準電圧V
REF もこれに応じて変換するため、オン抵抗のばらつき
が補正された形となって、A/D変換回路の変換値に誤
差が生じず、結果マイコン2による温度判定が正確にで
き、温度判定に基づく制御も正確に行えることになる。
【0016】図2は本実施例を加熱調理装置の温度制御
に用いた例を示しており、五徳3上に載置されガスバー
ナ4により加熱される鍋6の底に温度センサ1を当接
し、この温度センサ1により鍋底温度を検出するように
なっている。温度センサ1の両端電圧VTHは図1で示し
た本発明装置と同じ構成の温度判定装置5に取り込まれ
る。この取り込まれた電圧信号は温度判定装置5のマイ
コン2によりA/D変換されて検出温度が判定されるわ
けであるが、加熱開始時には半導体スイッチS1 をオン
状態にして、高抵抗値の抵抗R11を温度センサ1に直列
接続し、温度検出範囲を図7のロに示す低温度範囲と
し、やがて温度センサ1の検出温度が上昇して両端電圧
THが図7のA点よりも下がったことを検出判定すると
マイコン2は半導体スイッチS1をオフ状態にするとと
もに、半導体スイッチS2 をオン状態にして温度センサ
1に直列接続される抵抗を低抵抗値の抵抗R12に切換
え、温度検出範囲を図7のイに示す高温度範囲に設定す
る。
【0017】やがて温度センサ1の検出温度が一定温度
に達するとマイコン2は電磁弁や比例制御弁からなるガ
ス供給制御装置7を制御してガスバーナ4へのガス供給
を遮断或いは減少させて、ガスバーナ4を消火、或いは
ガスバーナ4を小火にして過熱を防止する。この消火或
いは小火によって温度センサ1の検出温度が降下して、
両端電圧V THがB点より上がると、半導体スイッチ
1 、S3 をオンするとともに、半導体スイッチS2
4 をオフし、温度センサ1に接続される抵抗をR12
らR11に切り換える。
【0018】以上の動作において半導体スイッチS3
4 のオン、オフによりマイコン2の内蔵A/D変換回
路の基準電圧VREFを半導体スイッチS1 或いはS2
介して得るため半導体スイッチS1 或いはS2 のオン抵
抗の影響を受けない検出温度の判定でき、ガスバーナ4
のガス供給の制御が正確に制御できる。尚図2中8は元
栓である。
【0019】(実施例2)上記実施例1では、温度セン
サ1に直列接続する抵抗値の切り換えは、抵抗R 11、R
12を切り換えることによって行なっているが、本実施例
では図6の従来例と同様に図4に示すように抵抗R1
介して温度センサ1を直流電圧源Vccに接続し、この
抵抗R1 に並列に半導体スイッチSを介して抵抗R2
接続し、高抵抗値の抵抗を温度センサ1に直列接続する
場合には半導体スイッチSをオフして抵抗R1 のみを温
度センサ1に直列接続し、また低抵抗値の抵抗を温度セ
ンサ1に直列接続する場合には半導体スイッチSをオン
して抵抗R1 に抵抗R2 を並列接続し、この並列回路を
温度センサ1に直列接続するものである。
【0020】そしてマイコン2の内蔵A/D変換回路の
REF 端子は、直流電圧源Vccに対して半導体スイッ
チS5 を介して接続するとともに、半導体スイッチS6
を介して半導体スイッチS と抵抗R2 との接続点に接
続し、半導体スイッチSがオフのとき、つまり抵抗R1
のみを温度センサ1に接続した場合には半導体スイッチ
5 をマイコン2の出力端子O2 からの制御信号でオン
して内蔵A/D変換回路の基準電圧を半導体スイッチS
5 を介して得、抵抗R1 ,R2 の並列回路を温度センサ
1に接続するために半導体スイッチSをマイコン2の出
力端子O1 からの制御信号でオンした時には、半導体ス
イッチS5 をオフさせるとともに、半導体スイッチS6
を上記半導体スイッチSと同じ制御信号でオンさせ、内
蔵A/D変換回路の基準電圧を抵抗R2 に直列に接続さ
れる半導体スイッチSを通じて得るようにし、半導体ス
イッチSのオン抵抗のばらつきによる温度センサ1の両
端電圧の変化を、基準電圧を半導体スイッチSのオン抵
抗のオン抵抗分だけ変化させることにより、A/D変換
時に補正吸収することができるのである。
【0021】
【発明の効果】本発明は温度−抵抗特性を持つ温度セン
サと、温度センサの抵抗変化量を電圧に変換するための
複数の直列抵抗と、温度センサの検出温度に応じて上記
直列抵抗を温度センサに切換接続する半導体スイッチ
と、上記直列抵抗と上記半導体スイッチとを介して直流
電圧源に接続された上記温度センサの両端電圧をA/D
変換する際に、上記温度センサと上記直列抵抗との直列
回路の両端電圧をA/D変換の基準電圧とするA/D変
換手段とを備え、A/D変換値に基づいて上記温度セン
サの検出温度を判定する判定手段とを備えた温度判定装
置において、上記A/D変換手段の基準電圧入力端子に
別の半導体スイッチを介して上記温度センサと上記直列
抵抗との直列回路の両端電圧を接続するものであるか
ら、温度センサの検出温度に応じて直列抵抗を温度セン
サに切換接続することができ、そのため低い温度から高
い温度まで、判定可能な温度センサの両端電圧が得ら
れ、結果温度センサの短絡、断線検出もA/D変換手段
の変換出力で行え、また直列抵抗と温度センサとの直列
回路に直流電圧源を接続する半導体スイッチのオン抵抗
値がばらついても、A/D変換手段の基準電圧入力端子
に別の半導体スイッチを介して直列抵抗と温度センサと
の直列回路の両端電圧を基準電圧として取り込むので、
別の半導体スイッチのオン抵抗値の同様なばらつきによ
る基準電圧の補正が期待でき、その結果回路間での温度
判定誤差が無くなって安定した性能の回路を製作でき、
更に半導体スイッチを用いるため機械的スイッチを用い
る場合に比べて、基板の実装面積を小さくすることがで
き、且つコストダウンも図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の回路図である。
【図2】本発明の実施例1を用いた加熱制御装置の構成
図である。
【図3】本発明の実施例2の回路図である。
【図4】従来の温度検出回路の回路図である。
【図5】図4回路の温度センサの両端電圧−検出温度特
性図である。
【図6】別の従来の温度検出回路を用いた温度判定装置
の回路図である。
【図7】図3及び図6回路の温度センサの両端電圧−検
出温度特性図である。
【符号の説明】
1 温度センサ 2 マイクロコンピュータ S1 〜S4 半導体スイッチ R11,R12 抵抗R VREF 基準電圧 O1 ,O2 出力端子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度−抵抗特性を持つ温度センサと、温度
    センサの抵抗変化量を電圧に変換するための複数の直列
    抵抗と、温度センサの検出温度に応じて上記直列抵抗を
    温度センサに切換接続する半導体スイッチと、上記直列
    抵抗と上記半導体スイッチとを介して直流電圧源に接続
    された上記温度センサの両端電圧をA/D変換する
    に、上記温度センサと上記直列抵抗との直列回路の両端
    電圧をA/D変換の基準電圧とするA/D変換手段と
    備え、A/D変換値に基づいて上記温度センサの検出温
    度を判定する判定手段とを備えた温度判定装置におい
    て、上記A/D変換手段の基準電圧入力端子に別の半導
    体スイッチを介して上記温度センサと上記直列抵抗との
    直列回路の両端電圧を接続することを特徴とする温度判
    定装置。
JP27401591A 1991-10-22 1991-10-22 温度判定装置 Expired - Lifetime JP2509028B2 (ja)

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US7839201B2 (en) * 2005-04-01 2010-11-23 Raytheon Company Integrated smart power switch
JP4824504B2 (ja) * 2005-08-31 2011-11-30 日本特殊陶業株式会社 温度センサ制御装置
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