JP2508307Y2 - 電磁石用多層巻きコイル - Google Patents

電磁石用多層巻きコイル

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JP2508307Y2
JP2508307Y2 JP1988163017U JP16301788U JP2508307Y2 JP 2508307 Y2 JP2508307 Y2 JP 2508307Y2 JP 1988163017 U JP1988163017 U JP 1988163017U JP 16301788 U JP16301788 U JP 16301788U JP 2508307 Y2 JP2508307 Y2 JP 2508307Y2
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輝好 三星
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合資会社 三星電機製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、リレーやプランジャなどに用いられる電
磁石用の多層巻きコイルの改良に関する。
〈従来の技術〉 電気回路に用いられる各種コイルにおいて、中間タッ
プが設けられていて電流の流出や流入がある場合、ある
いはオートトランスのように一部が1次コイルと2次コ
イルを兼ねているような場合には、コイルに流れる電流
値が部分的に異なるので、電流値に応じて導体断面積を
変えることが一般に行われている。しかしながら、リレ
ーやプランジャなどの電磁石用として用いられるコイル
の場合には、中間タップがなくてコイルの全体に同一電
流が流れるため導体断面積を変える必要がなく、同一線
径の導体を用いて1個のコイルが巻かれている。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、同一線径の導体を多層巻きにした場合
には、1ターン当たりの導体長さが外層になるほど大き
くなるのでそれに比例して1ターン当たりの導体抵抗も
大きくなる。このため、例えばプランジャ用のコイルに
おいてアンペアターンを大きくしようとして巻数を増大
させると、それに応じてコイル全体の抵抗値が大きくな
って流れることのできる電流値が低下し、巻数を増やし
た割にはアンペアターンが増大せず、また一般にコイル
外径は製品の仕様に応じて制限されることが多いため巻
数の増大にも限度があり、期待したほどのアンペアター
ン向上が達成できないことが多いものであった。
この考案はこのような問題点に着目し、多層巻きされ
た電磁石用コイルのアンペアターンを増大させることを
目的としてなされたものである。
〈課題を解決するための手段〉 上述の目的を達成するために、この考案では、電流の
流出や流入がなく内層から外層まで同一電流が直列に流
れるような状態で使用される電磁石用の多層巻きコイル
において、導体の断面積を最内層で最も小さくし、外層
ではこれよりも大きくしている。
〈作用〉 外層において1ターン当たりの導体長さが増大するこ
とによる抵抗値の増加作用と、導体の断面積増大による
抵抗値の低下作用が同時に生じ、導体長さの増大による
抵抗値の増加を補償することが可能となる。従って、各
層の導体断面積と巻数の組み合わせを適切に選定するこ
とにより、従来の導体断面積を変化させない場合と同一
の巻数で抵抗値を低くしたり、同一の抵抗値で巻数を多
くしたりすることが可能となって、アンペアターンを増
大させることができるのである。
〈実施例〉 次に図示の実施例について説明する。
第1図乃至第3図において、1はボビン、2は内層コ
イル、3は中層コイル、4は外層コイル、5は巻き始め
タップ、6は第1中継タップ、7は第2中継タップ、8
は巻き終わりタップである。内層コイル2は巻き始めタ
ップ5から第1中継タップ6までの間に所定回数巻かれ
ており、中層コイル3は第1中継タップ6から第2中継
タップ7までの間に所定回数巻かれており、また外層コ
イル4は第2中継タップ7から巻き終わりタップ8まで
の間に所定回数巻かれている。各コイル2、3及び4の
線径は、比較対象となるほぼ同一仕様の従来のコイルに
使用される線径に比べて、例えば内層コイル2はやや小
さく、中層コイル3はほぼ同径、外層コイル4はやや大
きく選定されており、使用時には巻き始めタップ5と巻
き終わりタップ8が外部回路との接続用として用いら
れ、第3図のようにタップ5、8間に入力電圧が印加さ
れる。
この例では、コイルは3層に区分されており、各層が
それぞれ多層巻きにされているが、各層の導体断面積と
巻数の組み合わせによって完成品で得られるアンペアタ
ーンは種々に変化する。そこで、ボビン1の一定の巻線
部断面積内に巻くことができ、しかも所望のアンペアタ
ーンが得られるように各層の導体断面積と巻数を適切に
設計する必要があり、線径の異なる層の数を多くした方
がアンペアターンの向上が容易となる。なお、各層のコ
イル線径を変え、しかも中継タップで両コイルを接続す
るという作業は手作業では非常に面倒であるが、マイコ
ン制御式の巻線機を用いれば特に問題なく実施できる。
次に、内層と外層の2層に区分された電磁石用多層巻
きコイルの例について具体的な数値を挙げて説明する。
この例のコイルは直流24V用の小形プランジャ用のもの
である。使用されたボビン1aは、第4図に示す巻線部断
面が巻幅L=10.3mm、深さD=1mm、また外径Aが5.5mm
となっており、同じボビンに巻いた従来品とこの考案の
実施例の結果を示すと次の表の通りであった。
すなわち、従来品では導体径0.037mmの線を5810回巻
いており、抵抗値が1440Ωとなってアンペアターンは9
6.8となっている。これに対して、実施例では内層コイ
ル2aとして導体径0.030mmの線を855回巻き、外層コイル
4aとして導体径0.040mmの線を4955回巻いており、合計
巻数は5810回と同数であるが、合計抵抗値は1361Ωとな
り、その結果アンペアターンは102.5となって従来品よ
り5.9%上昇させることができた。
この表からも分かるように、コイルの仕上り外径は実
施例の方がむしろ小さくなっている。またアンペアター
ンの増大と共に消費電力は大きくなるが、これについて
は各層のコイルを許容温度上昇限度に対して余裕を持た
せるように設計することで解決できる。なお、この例の
ように非常に細い線を用いる場合には、巻線は整列巻き
ではなく乱巻きで行われる。
以上のように、実施例によれば従来品に比べてアンペ
アターンを増大させることができるが、このことは例え
ばプランジャ用コイルの場合には完成品の特性調整作業
の点で極めて有利となり、総合的なコストを引き下げる
ことに効果がある。
なお、上記の実施例では線径の異なる各層のコイルを
中継タップで接続しているが、この中継タップは作業上
の理由で設けられた各層間の中継用であって、電流が流
出入するいわゆる中間タップとして用いられるものでは
ない。すなわちこの考案においては、原理的には連続的
あるいは段階的に線径が変化する導線を用いることもで
きるわけであり、そのような導線が生産できればこれを
採用してこの考案を実施することが可能である。なお、
実施例のように中継タップが設けられる場合には、巻線
後にこれを絶縁物で被覆して中継タップが製品の外部に
露出しないようにするなどの処理が行われる。
〈考案の効果〉 上述の実施例から明らかなように、この考案は多層巻
きされた電磁石用コイルにおいて、導体の断面積を内層
より外層で大きくしたものである。従って、外層の導体
長さが大きくなることによる抵抗値の増加を導体の断面
積増大による抵抗値の低下によって補償することができ
るので、同一の大きさのコイルであればアンペアターン
を増大させ、またより小形なコイルで同一のアンペアタ
ーンを得ることができ、電磁石の吸引力や反発力を利用
するリレー、プランジャ、モータ等の各種機器を小形化
することが可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例の一部破断側面図、第2図
は同上の斜視図、第3図は同上の電気回路図、第4図は
他の実施例の断面図である。 1,1a…ボビン、2,2a…内層コイル、3…中層コイル、4,
4a…外層コイル

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】電流の流出や流入がなく内層から外層まで
    同一電流が直列に流れるように巻かれた電磁石用多層巻
    きコイルであって、導体の断面積を最内層で最も小さく
    し、外層では最内層よりも大きくしてなる電磁石用多層
    巻きコイル。
JP1988163017U 1988-12-15 1988-12-15 電磁石用多層巻きコイル Expired - Lifetime JP2508307Y2 (ja)

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