JP2508109B2 - 加速スリップ制御装置 - Google Patents

加速スリップ制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は車両の加速時に駆動輪に生じる加速スリップ
を減少させるための加速スリップ制御装置に関する。
[従来の技術] 車両の加速スリップは、所望の加速が得られないこと
及び燃費が低下するということ等より、その防止に向け
て様々な提案がなされている。例えば、駆動輪の過回転
をエンジン出力の調整により減少させるとともに、駆動
輪のブレーキ装置も使用して、迅速に加速スリップを減
少させるという方策が本願出願人により既に開示されて
いる(特開昭61-85248号公報)。また加速スリップを減
少させるためにエンジン出力制御とブレーキ制御とが同
時に実行される場合には、エンジン出力制御の方のフィ
ードバックゲインをブレーキ制御が行われていない時よ
りも小さな値とし、エンジン出力の変動を小さく抑制す
る発明や提案も為されている(特願昭61-297242号)。
上記従来の加速スリップ制御装置の駆動制御回路は、
第10図に示されるような構成を有し、電子制御装置80a
によりブレーキの励磁コイル80bおよびステッピングモ
ータ80cの制御が行なわれている。ここで、励磁コイル8
0bは車両の駆動輪の制動を行なうブレーキを作用させる
ためのものであり、ステッピンクモータ80cはエンジン
に吸入される吸入空気量を調整するサブスロットルバル
ブの開度を調整するためのものである。また、リレー80
dは、ブレーキコイル80bおよびステッピンクモータ80c
への電源供給をオン・オフするためのものである。
[発明が解決しようとする問題点] 上記従来の加速スリップ制御装置は、好適に車両の加
速スリップを減少させるという優れた効果を有するもの
の、猶、次のような問題が考えられた。
(a)即ち従来の加速スリップ制御装置においては、励
磁コイル80bおよびステッピンクモータ80cへの電源供給
ラインは共有である。このため、コイルの駆動系統ある
いはステッピンクモータの駆動系統の一方の故障(断線
や短絡)が検出された場合においても、リレー80dをオ
フ状態としてブレーキおよびサブスロットルバルブによ
る加速スリップ制御を共に中止しなければならないとい
う問題があった。
(b)上記(a)の問題により、車両運転中において、
励磁コイル80bの駆動系統あるいはステッピンクモータ8
0cの駆動系統の一方が故障した場合においても、正常な
方の駆動系統を制御して加速スリップを減少させ、ひい
ては車両の安全性を向上させることはできないでいる。
本発明の加速スリップ制御装置は、上記問題を解決す
ることを目的として為されたものであり、次のように構
成されている。
発明の構成 [問題点を解決するための手段] 本発明の加速スリップ制御装置は、第1図にその基本
構成を例示する如く、 車体速度を検出する車体速度検出手段(M1)と、 駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手段(M2)と、 車両の駆動輪の制動を行なう制動手段(M3)と、 車両の内燃機関の出力を調整する出力調整手段(M4)
と、 上記検出された車体速度に従って、上記制動手段(M
3)および出力調整手段(M4)の各々の基準駆動輪速度
を設定する基準値設定手段(M5)と、 を備え、上記検出された駆動輪速度と上記設定された
基準駆動輪速度とに基づき上記制動手段(M3)および/
または出力調整手段(M4)により車両の加速時における
加速スリップを減少させる加速スリップ制御装置におい
て、 上記制動手段(M3)の異常を検出する制動異常検出手
段(M6)と、 上記出力調整手段(M4)の異常を検出する調整異常検
出手段(M7)と、 上記制動異常検出手段(M6)により制動手段(M3)の
異常が検出れたときには、あるいは上記調整異常検出手
段(M7)により出力調整手段(M4)の異常が検出された
ときには、 正常な方の出力調整手段(M4)あるいは制動手段(M
3)による制動に切り替える切替手段(M8)を備えると
共に、更に、 上記基準値設定手段(M5)により設定される各々の基
準駆動輪速度を低下させる低下手段(M9)と、 を備えたことを特徴する。
ここで、制動手段(M3)の異常を検出する制動異常検
出手段(M6)とは、車両の駆動輪の制動を行なう制動手
段(M3)およびその駆動系統の異常、例えば短絡現象や
断線現象あるいは各素子の動作不良等を検出するもので
ある。
出力調整手段(M4)の異常を検出する調整異常検出手
段(M7)とは、車両の内燃機関の出力を調整する出力調
整手段(M4)、例えば内燃機関への吸入空気量を調整す
るサブスロットルバルブや燃料噴射量を調整する燃料噴
射弁、およびそれらの駆動系統の異常を検出するもので
ある。
[作用] 上記構成を有する本発明の加速スリップ制御装置は、 車体速度検出手段(M1)により検出された車体速度に
従って基準値設定手段(M5)が制動手段(M3)および出
力調整手段(M4)の各々の基準駆動輪速度を設定し、駆
動輪速度検出手段(M2)により検出された駆動輪速度と
上記設定された基準駆動輪速度とに基づき制動手段(M
3)および/または出力調整手段(M4)により車両の加
速時における加速スリップを減少させるよう働くが、制
動異常検出手段(M6)により制動手段(M3)の異常が検
出されたときには、あるいは調整異常検出手段(M7)に
より出力調整手段(M4)の異常が検出されたときには、
切替手段(M8)により正常な方の出力調整手段(M4)あ
るいは制御手段(M3)による制御に切り替えると共に、
基準設定手段(M5)により設定される上記各々の基準駆
動輪速度を低下手段(M9)が低下させるよう働く。これ
により、本発明の加速スリップ制御装置は、制動手段
(M3)あるいは出力調整手段(M4)に異常があった場合
でも、低下手段(M9)により低下させられた基準駆動輪
速度と車体速度とに基づき正常な方の出力調整手段(M
4)あるいは制動手段(M3)が加速スリップを減少させ
るよう働く。
[実施例] 本発明の実施例として、上記加速スリップ制御装置を
備えた後輪駆動車両の構成および作用を以下に具体的に
説明する。第2図は本実施例の加速スリップ制御装置の
構成図であり、第2図において、加速スリップ制御装置
1は、マスタシリンダ2と、遊動輪である左・右前輪3,
4のホイールシリンダ5,6および駆動輪である左・右後輪
7,8のホイールシリンダ9,10との間に油圧源11,アンチス
キッド制御用油圧回路12および加速スリップ制御用油圧
回路13を備えている。
上記マスタシリンダ2の第一油圧室2aから左・右前輪
3,4のホイールシリンダ5,6に至るブレーキ油圧回路に
は、左・右前輪アンチスキッド制御用容量制御弁14,15
が配設されている。一方、上記マスタシリンダ2の第二
油圧室2bから左・右後輪7,8のホイールシリンダ9,10に
至るブレーキ油圧回路には、プロポーショナルバルブ1
6、後輪アンチスキッド制御用容量制御弁17、並列に配
設された第一ソレノイドバルブ18と逆止弁19、および加
速スリップ制御用容量制御弁20が設けられている。
アンチスキッド制御時には、第一ソレノイドバルブ18
は励磁されないで図示の位置にあるため、後輪アンチス
キッド制御用容量制御弁17と加速スリップ制御用容量制
御弁20とは連通状態に保たれる。また、加速スリップ制
御用容量制御弁20の制御入力ポート20aと直列に配設さ
れた第二ソレノイドバルブ21、第三ソレノイドバルブ22
が励磁されないで共に図示の位置にあるため、上記加速
スリップ制御用容量制御弁20の制御油圧室20bは油圧源1
1のリザーバ23と連通状態に保たれる。
従って、加速スリップ制御用容量制御弁20のピストン
20cは、スプリング20dの付勢により図示の位置に保たれ
る。このとき、上記後輪アンチスキッド制御用容量制御
弁17は、その第一制御入力ポート17aに連通する後輪第
一切換弁24と該後輪第一切換弁24に直列接続された後輪
第二切換弁25との励磁・非励磁の組み合わせにより以下
の三状態に変化する。
すなわち、 (1)油圧源11のポンプ駆動モータ26により駆動される
ポンプ27およびその圧油を蓄積するアキュムレータ28か
らの油圧をブレーキ操作量に応じた油圧に変換するレギ
ュレータ29の出力ポート29aと、上記第一制御入力ポー
ト17aとの連通状態、 (2)第一制御入力ポート17a、レギュレータ29、リザ
ーバ23の各々との遮断状態、 (3)第一制御入力ポート17aとリザーバ23との連通状
態。
一方、第二制御入力ポート17bは、レギュレータ29の
出力ポート29aと常時連通する。したがって、上記三状
態に対応して後輪アンチスキッド制御用容量制御弁17は
次のように作動する。
すなわち、第一制御入力ポート17aを有する第一油圧
室17c内の圧力が増圧(1)、圧力保持(2)又は減圧
(3)され、この第一油圧室17c内の圧力に応じてブレ
ーキ油圧室17dの容積が変化する。これにより、後輪ア
ンチスキッド制御用容量制御弁17は第一ソレノイドバル
ブ18または逆止弁19を介して左・右後輪ホイールシリン
ダ9,10内の圧力を増圧(1)、圧力保持(2)又は減圧
(3)する。尚、左前輪第一、第二切換弁30,31、右前
輪第一、第二切換弁32,33の励磁、非励磁により、左・
右前輪アンチスキッド制御用容量制御弁14,15も左・右
前輪ホイールシリンダ5,6に対して同様に作用する。上
記のような各第一、第二切換弁24,25,30,31,32,33の励
磁・非励磁は、図示しないアンチスキッド制御装置によ
り行われる。
一方、加速スリップ制御時には、上記第一ソレノイド
バルブ18が励磁されて第2図の右側に示す位置に切り換
わり、連通を遮断する。このため、第一ソレノイドバル
ブ18と逆止弁19とにより、後輪アンチスキッド制御用容
量制御弁17と加速スリップ制御用容量制御弁20との連通
が遮断される。このとき、上記加速スリップ制御用容量
制御弁20は、その制御入力ポート20aに連通する第二、
第三ソレノイドバルブ21,22の励磁・非励磁の組み合わ
せにより以下の四状態に変化する。
すなわち、 (11)アキュムレータ28と制御入力ポート20aとの連通
状態、 (12)アキュムレータ28と制御入力ポート20aとの絞り
弁を介した連通状態、 (13)リザーバ23と制御入力ポート20aとの絞り弁を介
した連通状態、 (14)リザーバ23と制御入力ポート20aとの連通状態。
従って、上記四状態に対応して加速スリップ制御用容
量制御弁20は次のように作動する。
すなわち、制御入力ポート20aを有する制御油圧室20b
内の圧力が増圧(11)、徐々に増圧(12)、徐々に減圧
(13)、又は減圧(14)されることにより該制御油圧室
20bの容積が変化し、ピストン20cがスプリング20dの付
勢に抗して第2図の左・右方向に移動する。これによ
り、ブレーキ油圧室20eの出力ポート20fから油圧が左・
右後輪ホイールシリンダ9,10に供給される。したがっ
て、左・右後輪のホイールシリンダ9,10内の圧力を増圧
(11)、徐々に増圧(12)、徐々に減圧(13)、又は減
圧(14)する。
加速スリップ制御装置1は、ブレーキペダル34aの操
作の有無に応じてオン・オフ信号を出力するペダルスイ
ッチ34、左前輪3の回転速度を検出する左前輪回転速度
センサ35、右前輪4の回転速度を検出する右前輪回転速
度センサ36、左・右後輪の回転速度を検出する後輪回転
速度センサ37、内燃機関の回転速度を検出する回転速度
センサ38を備える。上記各センサの検出信号は加速スリ
ップ制御回路40に入力される。また、加速スリップ制御
回路40は上記第一〜第三ソレノイドバルブ18,21,22およ
びポンプ駆動モータ26を駆動制御する。
また、加速スリップ制御装置1は、ブレーキによる加
速スリップ制御に先立って、内燃機関の吸入空気量を調
節することによって、加速度スリップ制御を行ってい
る。すなわち、駆動輪7,8に駆動力を与える内燃機関の
吸気管42に設けられているサブスロットルバルブ44を、
その駆動用モータ46に制御信号を出力することにより、
アクセルペダル48に連動する主スロットルバルブ49が急
速に開くことによる過大なスリップを防止している。ス
ロットルポジションセンサ49aは、スロットルバルブ49
の全閉状態にてオン信号を発するアイドルスイッチを含
み、スロットルバルブ49の開度に対応した信号を加速ス
リップ制御回路40に出力している。
加速スリップ制御回路40の構成を第3図に基づいて説
明する。
加速スリップ制御回路40は、CPU40a、ROM40b、RAM40
c、バックアップRAM40d等を中心に論理演算回路として
構成され、コモンバス40eを介して入力ポート40fおよび
入出力ポート40gに接続されて外部との入出力を行う。
既述したペダルスイッチ34、回転速度センサ38および
スロットルポジションセンサ49aの検出信号は直接、ま
た左・右前輪と後輪の各回転速度センサ35,36,37の検出
信号は波形整形回路40hを介して、各々入力ポート40fか
らCPU40aに入力される。
また、既述した第一〜第三ソレノイドバルブおよびサ
ブスロットルバルブ駆動用モータ46の駆動・モニタ回路
40i,ポンプ駆動モータ26の駆動回路40j,後述する電源切
替回路60の駆動回路40kおよび40l等も備えられ、CPU40a
は入出力ポート40gを介して上記駆動・モニタ回路40i,
上記各駆動回路40j,40k,40lに制御信号を出力する。次
に、第4図を用いて、加速スリップ制動回路40の駆動回
路40kおよび駆動・もにた回路40i等について説明する。
第4図に示す回路図は、加速スリップ制動回路40の入
出力ポート40g,駆動回路40kおよび駆動モニタ回路40i等
を抜粋して詳細に示したものであり、第一〜第三ソレノ
イドバルブ18,21,22の駆動系統(ブレーキ駆動系統)お
よびサブスロットルバルブ44の駆動系統を示したもので
ある。
駆動回路40kは、エミッタ接地されたトランジスタTr1
と保護用ダイオートD1とから構成されている。トランジ
スタTr1のベースは入出力ポート40gの出力ポートPOSと
接続され、そのコレクタは電源切替回路60が有するリレ
ー61の励磁コイル61aの一端と接続されている。また、
ダイオードD1は、トランジスタTr1のエミッタ側からコ
レクタ側に電流を流すよう接続されている。
駆動回路40kと同様に構成された駆動回路40l(内部構
成の説明は省略する)の入力端は、入出力ポート40gの
出力ポートPOMと接続され、その出力端は電源切替回路6
0が有するリレー62の励磁コイル62aの一端と接続されて
いる。
駆動・モニタ回路40iの回路70は、エミッタ接地され
たトランジスタTr2と抵抗器R1とバッファB1とから構成
されている。トランジスタTr2のベースは入出力ポート4
0gの出力ポートPO1と接続され、そのコレクタは第一ソ
レノイドバルブ18の励磁コイル18aの一端と接続されて
いる。抵抗器R1は、トランジスタTr2のエミッタとベー
スとに介装されている。また、トランジスタTr2のコレ
クタは、バッファB1を介して入出力ポート40gの入力ポ
ートPI1と接続されている。同様に、回路70と同じ構成
を有する回路71ないし76は、第二ソレノイドバルブ21の
励磁コイル21aの一端,入力ポートPI2および出力ポート
PO2、第三ソレノイドバルブ22の励磁コイル22aの一端,
入力ポートPI3および出力ポートPO3、サブスロットルバ
ルブ駆動用モータ46の励磁コイル46aの一端,入力ポー
トPI4および出力ポートPO4、同じく励磁コイル46bの一
端,入力ポートPI5および出力ポートPO5、励磁コイル46
cの一端,入力ポートPI6および出力ポートPO6、励磁コ
イル46dの一端,入力ポートPI7および出力ポートPO7と
各々接続されている。
上記励磁コイル18a,21aおよび22aの各々の他端は、各
々、リレー61の開閉器61bの一端と接続され、サブスロ
ットルバルブ駆動用モータ46の各々の励磁コイル46a,46
b,46cおよび46dの各々の他端は、各々、リレー62の開閉
器62bの一端と接続さている。開閉器61bおよび62bの各
々の他端、上記励磁コイル61aおよび62aの各々の他端
は、各々電源としてのバッテリBTに至る。
次に、上記構成を有する本実施例の動作を、第5図に
示す「目標スリップ率変更処理ルーチン」に基づいて説
明する。第5図に示す「目標スリップ率変更処理ルーチ
ン」は、加速スリップ制御回路40により種々行われる処
理の内、ブレーキ駆動系統あるいはサブスロットルバル
ブ駆動系統の異常を検出しその目標スリップ率を変更す
る処理のみを示したものである。
処理が本処理に移行すると、まず、ブレーキ駆動系統
が異常でないか(ステップ100)、サブスロットルバル
ブ駆動系統が異常でないか(ステップ110)が次々と判
定される。ブレーキ駆動系統の異常判定処理は、つぎの
ように行われる。
即ち、第6図「ブレーキ異常検出ルーチン」に示すよ
うに、CPU40aは入出力ポート40gの出力ポートPOSをハイ
レベルとした後(ステップ200)、出力ポートPO1を順次
ロウレベル,ハイレベルとし(ステップ205)、入力ポ
ートPI1を介して入力される信号の値の判定を行なう
(ステップ210)、 出力ポートPO1をロウレベルとした場合には、トラン
ジスタTr1はオフ状態となる。従って、オン状態のリレ
ー61を介して電源を供給される励磁コイル18aのグラン
ド側は、ハイレベルとなる。これにより、バッファB1を
介して入力ポートPI1に入力される信号の値は通常ハイ
レベルとなる。また、出力ポートPO1をハイレベルとし
た場合には、トランジスタTr1はオン状態となり、バッ
ファB1を介して入力ポートPI1に入力される信号の値は
通常ロウレベルとなる。しかしながら、出力ポートPO1
をロウレベルとした場合に、リレー61を介して電源を供
給され抵抗器R1を介して接地される励磁コイル18aの回
路のどこかで短絡現象を発生させた場合には、入力ポー
トPI1に入力される信号の値はロウレベルとなる。同様
に、出力ポートPO1をハイレベルとした場合に、トラン
ジスタTr2が異常な場合等には、入力ポートPI1に入力さ
れる信号の値はハイレベルとなる。つまり、出力ポート
PO1から出力される信号のレベルと相反するレベルの信
号が入力ポートPI1に入力された場合は、励磁コイル18a
を作動させる回路が正常な状態であり、入力ポートPI1
に同じレベルの信号が入力された場合は、回路が異常な
状態の場合である。
上記判定処理と同様の処理は、励磁コイル21aおよび2
2aを作動させる回路についても行なわれる(ステップ21
5ないし230)。即ち、励磁コイル21aを作動させる回路
については、出力ポートPO2および入力ポートPI2を用い
て、励磁コイル22aを作動させる回路については、出力
ポートPO3および入力ポートPI3を用いて上記判定処理が
行われる。
サブスロットルバルブ駆動系統の異常判定処理は、次
のように行われる。
即ち、第7図に示すように、CPU40aは、まず、入出力
ポート40gの出力ポートPOMをハイレベルとしてリレー62
をオン状態とする(ステップ250)。これにより、サブ
スロットルバルブ駆動用モータ46の各々の励磁コイル46
aないし46dに電源が供給される。この後、各々の励磁コ
イル46aないし46dを作動させる回路について異常判定処
理が、出力ポートPO4ないしPO7および入力ポートPI4な
いしPI7を用いて、ブレーキ駆動系統異常判定処理と同
様の手法で行われる(ステップ255ないし290)。
上述した処理により、ブレーキ駆動系統およびサブス
ロットルバルブ駆動系統の両方共に異常がないと判定さ
れた場合には、周知の手法により検出された遊動輪(前
輪)周速度VFに従い、サブスロットル制御基準値VSおよ
びブレーキ制御基準値VBとを次式により算出する(第5
図ステップ120)。
VS=VF・a1 VB=VF・a2 ここでa1,a2は共に1以上の定数であり、a1<a2であ
る。これら基準値のうち、VSは後述するサブスロットル
バルブ開度のフィードバック制御において、駆動輪7,8
の目標周速度となるため、一般に路面に対する駆動力が
最も大きくなるように、a1は1.12〜1.20程度の値が選ば
れる。
一方、ブレーキ駆動系統あるいはサブスロットルバル
ブ駆動系統に異常が有ると判定された場合には(ステッ
プ100または110)、上記サブスロットル制御基準値VSお
よびブレーキ制御基準値VBとを次式により算出する(ス
テップ130)。
VS=VF・a1F VB=VF・a2F ここで、a1F<a1 a2F<a2、であり、異常時には、サブスロッ
トル制御基準値VSおよびブレーキ制御基準値VBは各々低
下させられる。換言すれば、サブスロットルバルブ44に
よる加速スリップ制御の目標スリップ率、ブレーキによ
る加速スリップ制御の目標スリップ率を低下させるので
ある。
上記処理により制御系統に異常が検出された場合には
入出力ポート40gの出力ポートPOSをロウレベルとして第
一〜第三ソレノイドパルプ18,21,22の駆動を停止し、サ
ブスロットルバルブ駆動系統に異常が検出された場合に
は出力ポートPOMをロウレベルとしてサブスロットルバ
ルブ駆動用モータ46の駆動を停止する処理を行なう(ス
テップ140)。この後、あるいは上記ステップ120の処理
が為された後、処理は「RETURN」に抜け本処理を終え
る。
上記「目標スリップ率変更処理ルーチン」が為された
後、図示しないたの処理において、CPU40aは、後輪回転
速度センサ37により検出される後輪周速度VRと設定され
た制御基準値VSおよび/またはVBとに基づき、第一〜第
三ソレノイドバルブ18,21,22および/またはサブスロッ
トルバルブ駆動用モータ46をフィードバック制御する処
理を行なう。
即ち、ブレーキ駆動系統およびサブスロットルバルブ
駆動系統が共に異常でない場合には、検出される後輪周
速度VRをサブスロットル制御基準値VSに一致させるよう
サブスロットルバルブ44の開度をフィードバック制御す
ると共に、後輪周速度VRがブレーキ制御基準値VBを越え
たときに第一〜第三ソレノイドバルブ18,21,22を駆動制
御して加速スリップを減少させるよう働く。
一方、ブレーキ駆動系統の異常が検出された場合に
は、後輪周速度VRを値の小さいサブスロットル制御基準
値VSに一致させるようサブスロットルバルブ44の開度を
フィードバック制御する。また、サブスロットルバルブ
駆動系統の異常が検出された場合には、後輪周速度VRが
値の小さいブレーキ制御基準値VBを越えないように第一
〜第三ソレノイドバルブ18,21,22を駆動制御して加速ス
リップを減少させるよう働く。ここで、ブレーキ駆動系
統あるいはサブスロットルバルブ駆動系統の異常が検出
された場合の本実施例の作用をグラフを用いて詳細に説
明する。
(I)ブレーキ駆動系統の異常が検出された場合、 ブレーキ駆動系統の異常が検出された場合には、第一
〜第三ソレノイドバルブ18,21,22への電源の供給が停止
されると共に(第8図タイミングチャート ブレーキ油
圧P)、サブスロットル制御基準値VSおよびブレーキ制
御基準値VBの値は低下させられる(第8図タイミングチ
ャート 速度VポイントP1)。ここで、図中のグラフg1
およびg2はその値の低下させられた制御基準値VS,VBを
示し、グラフg3およびg4はブレーキ駆動系統が異常でな
い場合の制御基準値VS,VBを示す。グラフg5は後輪周速
度VRを示す。また、グラフg6は、前輪周速度VFを示す。
上記処理によりサブスロットル制御基準値VSの値が低
下させられたことによって、サブスロットル開度θは小
さくされ(第8図タイミングチャート サブスロットル
開度θ)、駆動輪としての後輪周速度VRは低下させられ
た制御基準値VSに沿うように制御される(第8図タイミ
ングチャート グラフg2,g5)。これにより、ブレーキ
駆動系統ブレーキ駆動系統が異常の場合には、後輪周速
度VRと前輪周速度VFとの差、即ち、スリップ率は低く抑
えられ、車両走行上の安定性は向上させられる。このと
き、制御基準値VSの値を低下させない場合には、第一〜
第三ソレノイドバルブ18,21,22への電源の供給が停止さ
れたときにブレーキ油圧が急激に零となり、後輪周速度
VRは大きくなって(第8図タイミングチャート グラフ
g7)スリップ率は増大し車両の走行が不安定となる。
尚、図中のグラフg8は、制御基準値VSを低下させない場
合のサブスロットル開度θを示す。このグラフからも、
制御基準値VSを低下させた場合には、サブスロットル開
度θの閉じ方が早くなるのが分る。
(II)サブスロットルバルブ駆動系統の異常が検出され
た場合、 サブスロットルバルブ駆動系統の異常が検出された場
合には、サブスロットルバルブ駆動用モータ46への電源
の供給が停止されると共に(第9図タイミングチャート
サブスロットル開度θ)、制御基準値VSおよび制御基
準値VBの値は低下させられる(第9図タイミングチャー
ト 速度VポイントP2)。ここで、図中のグラフg11な
いしg17は、第8図に示したグラフg1ないしg7の下1桁
が同番号のグラフと同様の意味を持つものとする。
ブレーキ制御基準値VBの値が低下させられたことによ
り、第一〜第三ソレノイドバルブ18,21,22の各々の励磁
コイル18a,21a,22aの励磁か開始され(第9図タイミン
グチャート ブレーキ油圧P)、後輪周速度VRは低下さ
せられた制御基準値VBを越えないよう制御される(第9
図タイミングチャート グラフg11,g15)。これによ
り、サブスロットルバルブ駆動系統が異常の場合には、
後輪周速度VRと前輪周速度VFとの差(スリップ率)は低
く抑えられ、車両走行上の安定性向上させられる。この
とき、制御基準値VBの値を低下させない場合には、後輪
周速度VRは高い制御基準値VB(第9図タイミングチャー
ト グラフg13)を越えないよう制御されるだけであり
(サブスロットルバルブ駆動系統が異常なため)、スリ
ップ率は大きくなって車両の走行が不安定となる。尚、
図中のグラフ18は、制御基準値VBを低下させない場合の
ブレーキ油圧Pを示す。
以上、詳細に説明した本実施例の加速スリップ制御装
置によると、車両走行中に、ブレーキ駆動系統あるいは
サブスロットルバルブ駆動系統が異常状態に陥った場合
でも、正常な方のサブスロットルバルブ駆動系統あるい
はブレーキ駆動系統により加速スリップを減少させるこ
とができるという優れた効果を有する。これにより、車
両走行上の安定性を一層向上させることができる。ま
た、ブレーキ駆動系統あるいはサブスロットルバルブ駆
動系統が異常状態に陥った場合には、サブスロットル制
御基準値VSおよびブレーキ制御基準値VBは所定量低下さ
せられる。これにより、スリップ率を低下させて車両走
行上の安定性を一層向上させることができるという優れ
た効果を奏する。
本発明の加速スリップ制御装置は、上記実施例に何等
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲において種々の態様で実施可能である。例えば、本実
施例においては、ブレーキ駆動系統が異常状態に陥った
場合には、サブスロットル制御基準値VBを一律に低下さ
せるよう構成したが、異常状態直後に所定時間だけ制御
基準値VBを低下させ、その後制御基準値VBを通常の制御
基準値に近い値に戻すよう構成することも考えられる。
これにより、異常状態直後にブレーキ油圧が零となって
後輪周速度VRが大きくなることを防ぐことができると共
に、所定時間経過後は、路面と車両との摩擦係数を大き
くする(駆動力を大きくする)ことができるという効果
を有する。
発明の効果 本発明の加速スリップ制御装置によると、制動手段あ
るいは出力調整手段が異常状態の場合でも正常な方の出
力調整手段あるいは制動手段により加速スリップを減少
させることができ、一層、車両走行上の安定性を向上さ
せることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の加速スリップ制御装置の基本構成を例
示するブロック図、第2図は本発明の一実施例である加
速スリップ制御装置の構成を示す構成図、第3図は加速
スリップ制御回路40の構成を示すブロック図、第4図は
駆動回路40jおよび駆動・モニタ回路40i等の構成を示す
詳細図、第5図は「目標スリップ率変更処理ルーチン」
の処理を示すフローチャート、第6図は「ブレーキ異常
検出ルーチン」の処理を示すフローチャート、第7図は
「サブスロットルバルブ駆動用モータ異常検出ルーチ
ン」の処理を示すフローチャート、第8図はブレーキ駆
動系統が異常な場合の後輪周速度VRの変化状態等を示す
タイミングチャート、第9図はサブスロットルバルブ駆
動系統が異常な場合の後輪周速度VRの変化状態等を示す
タイミングチャート、第10図は従来の加速スリップ制御
装置の駆動制御回路を示すブロック図、である。 1……加速スリップ制御装置 3,4……前輪(遊動輪) 7,8……後輪(駆動輪) 35……左前輪回転速度センサ 36……右前輪回転速度センサ 37……後輪回転速度センサ 40……加速スリップ制御回路 44……サブスロットルバルブ 46……サブスロットルバルブ駆動用モータ 48……アクセルペダル 49……主スロットルバルブ 49a……スロットルポジションセンサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体速度を検出する車体速度検出手段と、 駆動輪速度を検出する駆動輪速度検出手段と、 車両の駆動輪の制動を行なう制動手段と、 車両の内燃機関の出力を調整する出力調整手段と、 上記検出された車体速度に従って、上記制動手段および
    出力調整手段の各々の基準駆動輪速度を設定する基準値
    設定手段と、 を備え、上記検出された駆動輪速度と上記設定された基
    準駆動輪速度とに基づき上記駆動手段および/または出
    力調整手段により車両の加速時における加速スリップを
    減少させる加速スリップ制御装置において、 上記制動手段の異常を検出する制動異常検出手段と、 上記出力調整手段の異常を検出する調整異常検出手段
    と、 上記制動異常検出手段により制動手段の異常が検出され
    たときには、あるいは上記調整異常検出手段により出力
    調整手段の異常が検出されたときには、 正常な方の出力調整手段あるいは制動手段による制動に
    切り替える切替手段を備えると共に、更に、 上記基準値設定手段により設定される各々の基準駆動輪
    速度を低下させる低下手段と、 を備えたことを特徴とする加速スリップ制動装置。
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