JP2508105Y2 - 伸縮ブ―ムの伸縮装置 - Google Patents

伸縮ブ―ムの伸縮装置

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JP2508105Y2
JP2508105Y2 JP5690990U JP5690990U JP2508105Y2 JP 2508105 Y2 JP2508105 Y2 JP 2508105Y2 JP 5690990 U JP5690990 U JP 5690990U JP 5690990 U JP5690990 U JP 5690990U JP 2508105 Y2 JP2508105 Y2 JP 2508105Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、基礎ブームの先端部に起伏可能に取り付
けられる伸縮ブームの伸縮装置に関するものである。
(従来の技術) 高所作業車あるいは移動式クレーンにおいては、第4
図に示す如く、車両1に取り付けた旋回台2に起伏自在
に連結した基礎ブーム3の先端部に、起伏可能に伸縮ブ
ーム4を取り付け、この伸縮ブーム4の先端部に装備し
た、バケット、マニプレータ、吊り具等の各種作業機A
により高所作業あるいはクレーン作業を行うようにした
ものがある。
このような作業機においては、基礎ブーム3の先端部
に起伏可能に取り付けられる前記伸縮ブーム4は、その
基端ブームセクション4a即ち前記基礎ブーム3の先端部
に起伏可能に枢着連結5して取り付けられるブームセク
ションの長さを短くすると共に、この基端ブームセクシ
ョン4aに伸縮自在に嵌挿される伸縮ブームセクション4b
を長尺として構成しており、これにより、伸縮ブーム4
の縮小状態において当該伸縮ブーム4の先端部の作業機
Aが前記基礎ブーム3の先端部に近い位置をとることが
できると共に伸縮ブーム4の伸長状態において当該伸縮
ブーム4の基端側への突出量(基端側ブームセクション
4aの枢着連結5から基端側への突出量)が小さくなるよ
うに構成している。この様な構成は、作業機Aが下方と
なるようにして伸縮ブーム4をほぼ鉛直にすると共に伸
長させて作業する場合(第4図の一点鎖線図示の状
態)、上方への突出量が小さくできるという利点があ
る。
ところで、上述の如き伸縮ブームには、基端ブームセ
クション4aと伸縮ブームセクション4b間に伸縮装置Bを
取り付けているのであるが、この伸縮装置Bには、伸縮
ブーム4の伸長状態において伸縮ブーム4の基端側すな
わち基端ブームセクション4aの基端側に突出しないこと
が要求されるため、従来の伸縮装置Bは、多段複動シリ
ンダで構成し、この多段複動シリンダを基端ブームセク
ション4aと伸縮ブームセクション4b間に介装配置してい
た。
(従来の技術の問題点) しかしながら、上記の如く構成した従来の伸縮装置
は、多段複動シリンダの伸縮ストロークを超えて伸縮ブ
ームセクション4bを伸縮駆動することができないばかり
でなく、複雑な構造の多段複動シリンダを使用する必要
があるという問題があった。しかも伸長状態において多
段複動シリンダの中間位置が支持されないので支持スパ
ンが大きくなり、複動シリンダの伸長状態においてこの
複動シリンダが揺動するという問題があった。
本考案は、上記従来の技術の問題点を解決した新規な
伸縮ブームの伸縮装置を提供することを目的とするもの
である。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的を達成するため、本考案の伸縮ブームの伸
縮装置は次の如く構成する。即ち、本考案の伸縮ブーム
の伸縮装置は、 基礎ブームの先端部に起伏可能に取り付けられる伸縮
ブーム、特に、比較的短い基端ブームセクション内に長
尺な伸縮ブームセクションを伸縮自在に嵌挿し前記伸縮
ブームセクションの縮小状態においては当該伸縮ブーム
セクションの基端部が前記基端ブームセクションの基端
から突出する如く構成してなる伸縮ブームに用いられる
伸縮装置であって、 そのシリンダ部が伸縮ブームの基端側に位置するよう
そのピストンロッドの先端を前記基端ブームセクション
先端部に止着して基端ブームセクションと伸縮ブームセ
クション間に配置した複動シリンダであって、その最縮
小状態ではシリンダ部の基端部が基端ブームセクション
内に収納され最伸長状態ではシリンダ部の基端部が基端
ブームセクションの基端部から突出する複動シリンダ、 複動シリンダにおけるシリンダ部の先端部に配置した
伸長駆動用動滑車、 複動シリンダの最伸長状態における前記伸長駆動用動
滑車位置よりも基端側の前記基端ブームセクション上の
位置と伸長駆動用動滑車との間に懸回した上で伸長駆動
用動滑車から引き出しされ、当該引き出し側の先端部
を、伸縮ブームセクションの基端部に止着した伸長用の
ワイヤロープ、 複動シリンダにおけるシリンダ部の適所に取り付けた
縮小駆動用動滑車、 複動シリンダの最縮小状態における前記縮小駆動用動
滑車位置よりも先端側の前記基端ブームセクション上の
位置と前記縮小駆動用動滑車との間に懸回した上で縮小
駆動用動滑車から引き出され、当該引き出し側端部を、
伸縮ブームセクションの先端部に止着した縮小用のワイ
ヤロープ、 とから構成し、前記複動シリンダの縮小時に伸縮ブー
ムが伸長し、前記複動シリンダの伸長時に伸縮ブームが
縮小するよう構成したのである。
(作用) 上記の如く構成した本考案の伸縮ブームの伸縮装置
は、その最縮小状態ではシリンダ部の基端部が基端ブー
ムセクション内に収納される単段式の複動シリンダで以
て、当該複動シリンダの伸縮ストロークの整数倍の伸縮
量を有する伸縮ブームを伸縮駆動することができるので
ある。しかも、複動シリンダと伸縮ブームは、複動シリ
ンダの縮小時に伸縮ブームが伸長し、前記複動シリンダ
の伸長時に伸縮ブームが縮小するよう関連しているの
で、伸縮ブームの伸長状態に於いて複動シリンダが、伸
縮ブームの基端側すなわち基端ブームセクションの基端
側に突出することがない。
(実施例) 以下本考案の伸縮ブームの伸縮装置の実施例を第1図
〜第3図に基づいて説明する。
以下の説明では、従来の技術として第4図に示し上述
したもののうち、符号1〜5、およびAについては、同
義のものとして援用する。
第1図〜第3図において、伸縮ブーム4の伸縮装置B
は基本的には、単段型の複動シリンダ6、伸長駆動用動
滑車7、伸長用のワイヤロープ8、縮小駆動用動滑車
9、及び縮小用のワイヤロープ10とから構成している。
単段型の複動シリンダ6は、シリンダ部6aとピストン
ロッド6bとからなり、そのシリンダ部6aが伸縮ブーム4
の基端側に位置するようそのピストンロッド6bの先端を
前記基端ブームセクション4a先端部に止着6cして基端ブ
ームセクション4aと伸縮ブームセクション4b間に配置し
ている。そしてこの複動シリンダ6は、その最縮小状態
ではシリンダ部6aが基端ブームセクション4a内に収納さ
れ最伸長状態ではシリンダ部6aの基端部が基端ブームセ
クション4aの基端部から突出する様になっている。複動
シリンダ6のシリンダ部6aは、当該シリンダ部6aと基端
ブームセクション4a間に取り付けた案内手段11により、
基端ブームセクション4aの長手方向に移動可能に案内さ
れている。
第2図に示すように、基端ブームセクション4aは、伸
縮ブームセクション4bを伸縮可能に収容する伸縮ブーム
セクション受容部4cと、この伸縮ブームセクション受容
部4cの横側に位置した複動シリンダ受容部4dで構成され
ており、前記複動シリンダ6は、複動シリンダ受容部4d
内に配置されている。
前記伸長駆動用動滑車7は、複動シリンダ6における
シリンダ部6aの先端部(ピストンロッド6b側の端部)に
配置されている。
前記伸長用のワイヤロープ8は、複動シリンダ6の最
伸長状態における前記伸長駆動用動滑車7位置よりも基
端側の基端ブームセクション4a上の位置と伸長駆動用動
滑車7との間に懸回した上で伸長駆動用動滑車7から引
き出しされ、当該引き出し側の先端部を、伸縮ブームセ
クション4bの基端部に止着8aしている。
この実施例の場合、伸長駆動用動滑車7として2枚の
滑車7a,7bが取り付けられており、伸長用のワイヤロー
プ8は、一端を基端ブームセクション4aの基端部に止着
8bした上で、滑車7a,7bの一方、基端ブームセクション4
aの基端部に取り付けた定滑車C、滑車7a,7bの他方、の
順に懸回され、滑車7a,7bの他方から引き出された引き
出し側の先端部を伸縮ブームセクション4bの基端部に止
着8aしている。この様な伸長用のワイヤロープ8の懸回
は、複動シリンダ6の縮小量を4倍にして伸縮ブームセ
クション4bの伸長量に転化する。
しかしながら、伸長駆動用動滑車7を一枚の滑車で構
成すると共に、一端を基端ブームセクション4aの基端部
に止着8bした伸長用のワイヤロープ8を、伸長駆動用動
滑車7に懸回し、当該伸長駆動用動滑車7から引き出さ
れた引き出し側の先端部を伸縮ブームセクション4bの基
端部に止着8aして構成する様にしても良いこと勿論であ
る。この様にした場合には、複動シリンダ6を縮小した
場合、この縮小量の2倍の量だけ伸縮ブームセクション
4bが伸長駆動されることになるが、上記の実施例におけ
る定滑車Cが不要となる。
前記縮小駆動用動滑車9は、複動シリンダにおけるシ
リンダ部6aの適所(図示の例では、シリンダ部6aの基端
部)に配置されている。
前記縮小用のワイヤロープ10は、複動シリンダの最縮
小状態における前記縮小駆動用動滑車9位置よりも先端
側の基端ブームセクション4a上の位置と前記縮小駆動用
動滑車9との間に懸回した上で縮小駆動用動滑車9から
引き出され、当該引き出し側端部を、伸縮ブームセクシ
ョン4bの先端部に止着10aしている。
この実施例の場合、縮小駆動用動滑車9として2枚の
滑車9a,9bが取り付けられており、縮小用のワイヤロー
プ10は、一端を基端ブームセクション4aの先端部に止着
10bした上で、滑車9a,9bの一方、基端ブームセクション
4aの先端部に取り付けた定滑車D、滑車9a,9bの他方、
の順に懸回され、滑車9a,9bの他方から引き出された引
き出し側の先端部を伸縮ブームセクション4bの先端部に
止着10aしている。この様な縮小用のワイヤロープ10の
懸回は、複動シリンダ6の伸長量を4倍にして伸縮ブー
ムセクション4bの縮小量に転化する。
しかしながら、縮小駆動用動滑車9を一枚の滑車で構
成すると共に、一端を基端ブームセクション4aの先端部
に止着10bした縮小用のワイヤロープ10を、縮小駆動用
動滑車9に懸回し、当該滑車9aから引き出された引き出
し側の先端部を伸縮ブームセクション4bの先端部に止着
10aして構成する様にしても良いこと勿論である。この
様にした場合には、複動シリンダ6を伸長した場合、こ
の伸長量の2倍の量だけ伸縮ブームセクション4bが縮小
駆動されることになるが、上記の実施例における定滑車
Dが不要となる。
尚、伸長用のワイヤロープ8と、縮小用のワイヤロー
プ10は、複動シリンダ6の伸縮動が同じ倍率で伸縮ブー
ムセクション4bの縮伸動に転化されるよう懸回されてお
り、且つ伸縮ブーム4の最縮小し複動シリンダ6が最伸
長した状態において各ワイヤロープ8,10がそれぞれ緊張
状態を保つ様に懸回されていること勿論である。
複動シリンダ6のシリンダ部6aを、基端ブームセクシ
ョン4aの長手方向に移動可能に案内するために、シリン
ダ部6aと基端ブームセクション4a間に取り付けた案内手
段11は、次の如く構成している。即ち、案内手段11は、
基端ブームセクション4aの複動シリンダ受容部4dの内側
左右位置に、複動シリンダ6を挟む様に配置した案内溝
11a,11bと、複動シリンダ6の先端部に当該先端部から
左右方向に突出する様取り付けられ、前記案内溝11a,11
bにそれぞれ係合する左右一対の係合片11c,11dとから構
成されている。係合片11c,11dは、この実施例の場合、
滑車7a,7bの取付け軸が兼用されている。
次に作動を説明する。
複動シリンダ6が伸縮駆動すると、その伸縮駆動量の
整数倍だけ伸縮ブームセクション4bが縮伸駆動される。
伸縮ブーム4の最伸長状態では、複動シリンダ6は縮小
状態となるので、伸縮ブーム4における基端ブームセク
ション4aの基端から複動シリンダ6が突出することがな
い。
伸縮ブームセクション4b内に伸縮自在に先端側のブー
ムセクションを嵌挿したものにも本考案の伸縮装置を実
施しうること勿論である。
(効果) 以上の如く構成し作用する本考案の伸縮ブームの伸縮
装置は、従来のもののように多段型の複動シリンダを用
いることなく、単段型の複動シリンダ、滑車およびワイ
ヤロープで伸縮装置を構成したものであるから、その最
縮小状態において基端ブームセクション4a内に収容され
る構造簡単な短いストロークの単段型の複動シリンダに
より大きな伸縮ストロークを得ることができ、しかも伸
縮シリンダはその支持スパンが小さいので伸長状態にお
ける揺動が極めて小さくなるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、本考案の伸縮装置を実施した伸長ブ
ームを示し、第1図は、伸縮ブームの伸長状態の縦断面
図、第2図は、伸縮ブームの平面図、第3図は、伸縮ブ
ームの縮小状態の縦断面図である。第4図は、従来の伸
縮ブームを備えた作業車の説明図である。 4:伸縮ブーム、4a:基端ブームセクション、4b:伸縮ブー
ムセクション、6:複動シリンダ、6a:シリンダ部、6b:ピ
ストンロッド、7:伸長駆動用動滑車、7a,7b,9a,9b:滑
車、8:伸長用ワイヤロープ、9:縮小駆動用動滑車、10:
縮小用ワイヤロープ。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】基礎ブームの先端部に起伏可能に取り付け
    られる伸縮ブーム、特に、比較的短い基端ブームセクシ
    ョン内に長尺な伸縮ブームセクションを伸縮自在に嵌挿
    し前記伸縮ブームセクションの縮小状態においては当該
    伸縮ブームセクションの基端部が前記基端ブームセクシ
    ョンの基端から突出する如く構成してなる伸縮ブームに
    用いられる伸縮装置であって、 そのシリンダ部が伸縮ブームの基端側に位置するようそ
    のピストンロッドの先端を前記基端ブームセクション先
    端部に止着して基端ブームセクションと伸縮ブームセク
    ション間に配置した複動シリンダであって、その最縮小
    状態ではシリンダ部の基端部が基端ブームセクション内
    に収納され最伸長状態ではシリンダ部の基端部が基端ブ
    ームセクションの基端部から突出する複動シリンダ、 複動シリンダにおけるシリンダ部の先端部に配置した伸
    長駆動用動滑車、 複動シリンダの最伸長状態における前記伸長駆動用動滑
    車位置よりも基端側の前記基端ブームセクション上の位
    置と伸長駆動用動滑車との間に懸回した上で伸長駆動用
    動滑車から引き出しされ、当該引き出し側の先端部を、
    伸縮ブームセクションの基端部に止着した伸長用のワイ
    ヤロープ、 複動シリンダにおけるシリンダ部の適所に取り付けた縮
    小駆動用動滑車、 複動シリンダの最縮小状態における前記縮小駆動用動滑
    車位置よりも先端側の前記基端ブームセクション上の位
    置と前記縮小駆動用動滑車との間に懸回した上で縮小駆
    動用動滑車から引き出され、当該引き出し側端部を、伸
    縮ブームセクションの先端部に止着した縮小用のワイヤ
    ロープ、 とから構成し、前記複動シリンダの縮小時に伸縮ブーム
    が伸長し、前記複動シリンダの伸長時に伸縮ブームが縮
    小するよう構成したことを特徴とする伸縮ブームの伸縮
    装置。
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