JP2507633Y2 - 塩素乾燥塔 - Google Patents

塩素乾燥塔

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JP2507633Y2
JP2507633Y2 JP5408492U JP5408492U JP2507633Y2 JP 2507633 Y2 JP2507633 Y2 JP 2507633Y2 JP 5408492 U JP5408492 U JP 5408492U JP 5408492 U JP5408492 U JP 5408492U JP 2507633 Y2 JP2507633 Y2 JP 2507633Y2
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JP
Japan
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sulfuric acid
tray
drying tower
tower
chlorine
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JP5408492U
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広成 牧野
洋一 下井
勇 神田
善継 田村
Original Assignee
日鉄化工機株式会社
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  • Drying Of Gases (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は食塩を電気分解する際に
発生する、いわゆるソーダ工業における製品である湿塩
素ガスや塩酸ガス等を防食の目的で濃硫酸を用いて乾燥
する乾燥塔に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の乾燥塔は充填塔3〜4本で構成さ
れる方式が用いられる。96〜98wt%濃硫酸が湿塩
素や塩酸(これらを代表して以下塩素と称する)中の水
分により希釈されて60〜75wt%になるように供給
されるが、このようにして物質収支から決定された硫酸
量は塩素ガスに比べ極めて少量であり、硫酸をワンパス
で供給するのみでは充填物の表面を十分に濡らすことは
不可能である。このため充填塔各塔において硫酸を自己
循環させ充填物の濡れ率を向上させる必要がある。従っ
て充填塔方式では多数の塔とポンプが必要となる。その
ためこの方式では装置を設置するために大きな敷地を必
要とし、建設コストも高く、維持管理も面倒である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】この欠点を補うため硫
酸中を塩素ガスが気泡となって上昇する気泡塔の原理を
応用した、いわゆるトレー方式を用いることが考えら
れ、このように工夫することにより、塔を1本とするこ
とができる。
【0004】この方式であれば硫酸は多数から成るトレ
ーの上部から下部へと流下し、塩素ガスは反対に下部か
ら上部へと各段に溜った硫酸中を気泡となって上昇する
ため、ポンプを設置しなくとも十分な気液接触が行わ
れ、塩素の乾燥を1塔で行うことが可能である。
【0005】しかしガス中の水分が硫酸により吸収され
る際に水分の凝縮熱と硫酸の希釈熱が発生し硫酸水溶液
の水蒸気分圧を高め、乾燥率を低下させるため除熱を行
われなければならない。発熱は殆ど入口部で生じるため
除熱は主として塔の最下段で行われる。
【0006】1塔方式は従来すでにあり、例えば図2に
あるようにすべてトレーで構成されているため特に最下
段のトレー中にパイプ式のクーラーを挿入しなくてはな
らない。しかしパイプの伝熱面積に限りがあり、十分除
熱を行うことが不可能である。図3に示すようなトレー
液循環配管中に熱交換器を設置すれば任意の伝熱面積を
確保できるが、トレー方式で液を循環させることはトレ
ー中に液勾配ができ、液ガスの偏流を起こし、ポンプが
キャビテーションを起こし易く好ましくない。又空塔速
度U=0.2Nm/secで設計することが多く、塔径
も大きくなり不経済である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は上記の事情に鑑
み、種々検討した結果図1に示すように、多段泡鐘トレ
ー部の下部に充填部を配置し、充填部の硫酸循環配管中
に熱交換器を設置することで解決できることを見出し、
本考案を完成した。
【0008】本考案を図1によって説明する。20は本
考案の乾燥塔で上部は1、2、3、…泡鐘トレー部で、
下部に充填部7が配置されている。これでも十分1本の
塔に納まる高さである。トレー部は硫酸循環量が大きく
なればなる程性能に支障をきたすが、充填部では逆に循
環量が大きい程濡れ面積が増大し、性能が良くなり好都
合である。
【0009】充填部7の硫酸循環配管8中に熱交換器9
を設置するため、任意の伝熱面積で設計でき硫酸温度を
十分冷却でき乾燥率を高めることができる。しかし充填
部に接する最下段トレー部でも発熱が無視できない場合
には、残存の凝縮熱、希釈熱の発熱を最下段トレー部で
除去することも可能である(二次クーラー10、詳細は
図4参照)。大部分の除熱は充填部で完了できるので、
最下段トレー部の除熱方式は伝熱面積の小さいパイプ式
で十分である。
【0010】充填部7には例えばテラレット(日鉄化工
機社製商品名)のような線構造の充填物を用いれば、空
塔速度U=0.4Nm/secと従来の値の2倍の値で
設計できるので、塔断面積も従来の2分の1とすること
ができ、本考案のメリットを助長させることが可能であ
る。
【0011】
【実施例】 設計条件 塩素ガス量 5000Nm/H 入口水分 17000volppm(20℃飽和) 出口水分 60volppm 人口硫酸 98wt% 出口硫酸 70wt% 実施例 空塔速度 U=0.4Nm/sec 塔 径 2.1mφ トレー段数 5段 充填部、充填高さ 5m 全塔 高 16.5m 一次クーラー伝面 15m 二次クーラー伝面 1.5m ポンプ 1台 同じ運転条件で従来の充填塔方式との結果を表1に示
す。
【0012】
【0013】
【考案の効果】本考案は充填部が本来液循環をして使用
されるものであるから、トレー部のように液循環による
不都合を生じないし、塔が3〜4本を1本にするので従
来の充填塔方式に比べ、敷地は4分の1、建設費を約2
分の1にすることができる。ただし従来の充填塔方式の
圧損が250mmAqであったのに比べ、350mmA
qと多少圧力が上昇するがポンプ台数が減少し、電力費
の節減と維持管理が容易になったことを考慮すれば総合
して有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の塩素乾燥塔の説明用図である。
【図2】従来の気泡塔の側断面図である。
【図3】従来の液循環配管を有する気泡塔の側断面図で
ある。
【図4】図1における最下段トレー部に設けた熱交換器
である。
【符号の説明】
1、2、3 泡鐘トレー部 7 充填部 8 充填部硫酸循環用配管 9 一次クーラー 10 二次クーラー 11 塩素ガス入口 12 塩素ガス出口 13 硫酸入口 14 硫酸出口 20 塩素乾燥塔

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃硫酸を用いた1塔式塩素乾燥塔におい
    て、塩化ビニル樹脂、弗素樹脂等から選ばれた耐食性樹
    脂製成形品の泡鐘を組み込んだ複数のトレー部と、該ト
    レー部の下部に位置する充填部とから成り、該充填部に
    硫酸を循環させ、循環配管中に熱交換器を配置した塩素
    乾燥塔。
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WO2021095329A1 (ja) * 2019-11-13 2021-05-20 株式会社トクヤマ 塩化水素の脱湿方法
CN118403479B (zh) * 2024-07-02 2024-09-17 南通星球石墨股份有限公司 新型氯化氢干燥塔

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