JP2507512B2 - 原子炉用制御棒 - Google Patents
原子炉用制御棒Info
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- JP2507512B2 JP2507512B2 JP63028420A JP2842088A JP2507512B2 JP 2507512 B2 JP2507512 B2 JP 2507512B2 JP 63028420 A JP63028420 A JP 63028420A JP 2842088 A JP2842088 A JP 2842088A JP 2507512 B2 JP2507512 B2 JP 2507512B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、原子炉出力を調整し制御する原子炉用制御
棒に係り、特に高い原子炉停止余裕を有する長寿命型原
子炉用制御棒に関する。
棒に係り、特に高い原子炉停止余裕を有する長寿命型原
子炉用制御棒に関する。
(従来の技術) 原子炉の出力を制御する原子炉用制御棒として、例え
ば中央に結合部材を配して4枚のステンレス鋼製ウィン
グを一体的に結合し、ウィングの幅方向の内部に形成し
た多数の収容穴にボロンカーバイド(B4C)などの中性
子吸収材の粉末を均一な密度で充填した新しい型式の制
御棒が開発されている。
ば中央に結合部材を配して4枚のステンレス鋼製ウィン
グを一体的に結合し、ウィングの幅方向の内部に形成し
た多数の収容穴にボロンカーバイド(B4C)などの中性
子吸収材の粉末を均一な密度で充填した新しい型式の制
御棒が開発されている。
この原子炉用制御棒を沸騰水型原子炉等の炉心部に挿
入すると、収容孔に充填した中性子吸収材は中性子の照
射を受け、中性子吸収能力を次第に失うために、所定期
間の運転に供した後に定期的に交換される。
入すると、収容孔に充填した中性子吸収材は中性子の照
射を受け、中性子吸収能力を次第に失うために、所定期
間の運転に供した後に定期的に交換される。
ところで、原子炉の炉心部において使用される制御棒
は、各ウィングの全面に亘って一様に中性子照射を受け
るものではなく、例えば各ウィングの挿入先端領域およ
び翼端(外側縁)領域は、強度の中性子照射を受ける。
そのため、その領域に充填された中性子吸収材は多量の
中性子を吸収して他領域より早く消耗し、早期に核的寿
命を終える。したがって、他領域に充填された中性子吸
収材がまだ十分核的寿命を残しているにも拘らず、原子
炉用制御棒全体を放射性廃棄物として廃棄しなければな
らない不経済性があった。一方、原子炉用制御棒の交換
頻度が高いと交換作業に長時間を要するため、原子炉の
稼動率が低下し、大きな経済的デメリットの原因とな
る。その他、作業員の被曝線量も増大するおそれが生ず
る場合も考えられる。
は、各ウィングの全面に亘って一様に中性子照射を受け
るものではなく、例えば各ウィングの挿入先端領域およ
び翼端(外側縁)領域は、強度の中性子照射を受ける。
そのため、その領域に充填された中性子吸収材は多量の
中性子を吸収して他領域より早く消耗し、早期に核的寿
命を終える。したがって、他領域に充填された中性子吸
収材がまだ十分核的寿命を残しているにも拘らず、原子
炉用制御棒全体を放射性廃棄物として廃棄しなければな
らない不経済性があった。一方、原子炉用制御棒の交換
頻度が高いと交換作業に長時間を要するため、原子炉の
稼動率が低下し、大きな経済的デメリットの原因とな
る。その他、作業員の被曝線量も増大するおそれが生ず
る場合も考えられる。
また、従来の原子炉用制御棒は、ウィングの全領域に
亘って中性子吸収材を均一な密度で充填しており、軸方
向の中性子吸収能力すなわち反応度が等しく調製されて
いるが、前記のように中性子照射量の不均一によって経
時的に反応度にばらつきを生じ、原子炉の運転サイクル
末期においては部分的に原子炉停止余裕が低下する可能
性がある。
亘って中性子吸収材を均一な密度で充填しており、軸方
向の中性子吸収能力すなわち反応度が等しく調製されて
いるが、前記のように中性子照射量の不均一によって経
時的に反応度にばらつきを生じ、原子炉の運転サイクル
末期においては部分的に原子炉停止余裕が低下する可能
性がある。
すなわち、上記の原子炉用制御棒を使用して原子炉を
所定期間運転した場合における原子炉停止余裕(未臨界
度)の炉心軸方向分布は、燃料集合体の設計仕様または
原子炉の運転方法によって若干の相違を生じるが、基本
的には第3図(A)に示す分布となる。すなわち、原子
炉停止余裕は炉心の上端および下端において大きく、一
方、上端より若干下った位置において最小の値をとる。
この原因としては、次のことが考えられる。
所定期間運転した場合における原子炉停止余裕(未臨界
度)の炉心軸方向分布は、燃料集合体の設計仕様または
原子炉の運転方法によって若干の相違を生じるが、基本
的には第3図(A)に示す分布となる。すなわち、原子
炉停止余裕は炉心の上端および下端において大きく、一
方、上端より若干下った位置において最小の値をとる。
この原因としては、次のことが考えられる。
原子炉炉心の軸方向長さをLとした場合、下端から3/
4Lの位置から上端にかけての上端領域においては、運転
時の気泡率(ボイド率)が高く、炉の出力密度が若干低
下するため、核分裂性物質である質量数235のウラン
(U−235)の残存量が比較的多く、また発生する気泡
(ボイド)によって中性子スペクトルの硬化現象を生じ
る。その結果、プルトニウム生成反応(中性子吸収反
応)が促進されるため、原子炉の運転後において炉心上
部の核分裂性物質の濃度が高くなり、その領域の原子炉
停止余裕が低下する。
4Lの位置から上端にかけての上端領域においては、運転
時の気泡率(ボイド率)が高く、炉の出力密度が若干低
下するため、核分裂性物質である質量数235のウラン
(U−235)の残存量が比較的多く、また発生する気泡
(ボイド)によって中性子スペクトルの硬化現象を生じ
る。その結果、プルトニウム生成反応(中性子吸収反
応)が促進されるため、原子炉の運転後において炉心上
部の核分裂性物質の濃度が高くなり、その領域の原子炉
停止余裕が低下する。
一方、今後の原子炉は運転経済性の向上に対する要請
から核燃料の高燃焼度化および運転サイクルの長期化へ
の移行は必至の情勢である。その具体的な対応として濃
縮度の高い核燃料の採用が進み、それに伴って寿命が長
く、原子炉停止余裕が大きな原子炉用制御棒が強く求め
られる。
から核燃料の高燃焼度化および運転サイクルの長期化へ
の移行は必至の情勢である。その具体的な対応として濃
縮度の高い核燃料の採用が進み、それに伴って寿命が長
く、原子炉停止余裕が大きな原子炉用制御棒が強く求め
られる。
(発明が解決しようとする課題) 従来の原子炉用制御棒を高濃縮度の核燃料を装荷した
原子炉に採用すると、短い運転サイクル毎に原子炉用制
御棒を頻繁に交換しなければならない。原子炉用制御棒
の交換作業にあたっては、原子炉を停止し、交換すべき
制御棒の周囲に配設された多数の燃料集合体を炉心から
予め排除する煩雑な作業が必要とされる。したがって、
制御棒の交換のための原子炉停止が頻発し、また停止期
間が長期化することにより原子炉の運転効率、経済性が
著しく低下する一方、管理労力が著しく増大する可能性
がある。
原子炉に採用すると、短い運転サイクル毎に原子炉用制
御棒を頻繁に交換しなければならない。原子炉用制御棒
の交換作業にあたっては、原子炉を停止し、交換すべき
制御棒の周囲に配設された多数の燃料集合体を炉心から
予め排除する煩雑な作業が必要とされる。したがって、
制御棒の交換のための原子炉停止が頻発し、また停止期
間が長期化することにより原子炉の運転効率、経済性が
著しく低下する一方、管理労力が著しく増大する可能性
がある。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもの
であり、原子炉用制御棒全体の反応度価値を高めるとと
もに、原子炉停止余裕が低下しがちな領域に、特に反応
度が高く、または長寿命を有する中性子吸収材を部分的
に配設することによって、安価で効果的に原子炉停止余
裕を増大化し、かつ核的寿命の長期化を図り得る長寿命
型原子炉用制御棒を提供することを目的とする。
であり、原子炉用制御棒全体の反応度価値を高めるとと
もに、原子炉停止余裕が低下しがちな領域に、特に反応
度が高く、または長寿命を有する中性子吸収材を部分的
に配設することによって、安価で効果的に原子炉停止余
裕を増大化し、かつ核的寿命の長期化を図り得る長寿命
型原子炉用制御棒を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る原子炉用制御棒は、複数の矩形状ウィン
グの内側端をウィング長手方向に間隔をおいた複数の結
合部材で結合し、上記ウィングにその幅方向に穿設され
た収容孔を、ウィングの挿入先端から挿入末端にかけて
列状に配設し、上記収容孔に中性子吸収材を充填した原
子炉用制御棒において、反応度価値に寄与するウィング
の少なくとも挿入先端領域の収容孔に長寿命型中性子吸
収材を配置するとともに、原子炉停止中に未臨界度が浅
くなる領域に配設される各収容孔のウィング長手方向単
位長さ当りの孔容積を、他の領域の孔容積より増大させ
たものである。
グの内側端をウィング長手方向に間隔をおいた複数の結
合部材で結合し、上記ウィングにその幅方向に穿設され
た収容孔を、ウィングの挿入先端から挿入末端にかけて
列状に配設し、上記収容孔に中性子吸収材を充填した原
子炉用制御棒において、反応度価値に寄与するウィング
の少なくとも挿入先端領域の収容孔に長寿命型中性子吸
収材を配置するとともに、原子炉停止中に未臨界度が浅
くなる領域に配設される各収容孔のウィング長手方向単
位長さ当りの孔容積を、他の領域の孔容積より増大させ
たものである。
本発明はまた複数の矩形状ウィングの内側端をウィン
グ長手方向方向に間隔をおいて複数の結合部材で結合
し、上記ウィングにその幅方向に穿設された収容孔を、
ウィングの挿入先端から挿入末端にかけて列状に配設
し、上記収容孔に中性子吸収材を充填させた原子炉用制
御棒において、前記ウィングを中性子照射量が著しく高
い挿入先端側の第1領域と、この第1領域に隣接し、原
子炉停止中に未臨界度が浅くなる第2領域と、この第2
領域に挿入末端側で隣接する第3領域とに区画し、上記
第1領域の収容孔に長寿命型中性子吸収材を、第2およ
び第3領域の収容孔にボロンカーバイド等の中性子吸収
材を充填させるとともに、第3領域に形成される収容孔
の一部はガスプレナムとして形成した原子炉用制御棒で
ある。
グ長手方向方向に間隔をおいて複数の結合部材で結合
し、上記ウィングにその幅方向に穿設された収容孔を、
ウィングの挿入先端から挿入末端にかけて列状に配設
し、上記収容孔に中性子吸収材を充填させた原子炉用制
御棒において、前記ウィングを中性子照射量が著しく高
い挿入先端側の第1領域と、この第1領域に隣接し、原
子炉停止中に未臨界度が浅くなる第2領域と、この第2
領域に挿入末端側で隣接する第3領域とに区画し、上記
第1領域の収容孔に長寿命型中性子吸収材を、第2およ
び第3領域の収容孔にボロンカーバイド等の中性子吸収
材を充填させるとともに、第3領域に形成される収容孔
の一部はガスプレナムとして形成した原子炉用制御棒で
ある。
(作用) 本発明に係る原子炉用制御棒は、各ウィングの幅方向
に穿設された収容孔をウィングの長手方向に多数配列し
ており、上記ウィングの少なくとも挿入先端部の反応度
価値に寄与する収容孔には長寿命型中性子吸収材を配置
しているため、原子炉運転中炉心に挿入されていて、あ
るいは引抜かれていても中性子照射を受ける挿入先端部
は中性子吸収能力が長期間衰えず核的寿命が長い。
に穿設された収容孔をウィングの長手方向に多数配列し
ており、上記ウィングの少なくとも挿入先端部の反応度
価値に寄与する収容孔には長寿命型中性子吸収材を配置
しているため、原子炉運転中炉心に挿入されていて、あ
るいは引抜かれていても中性子照射を受ける挿入先端部
は中性子吸収能力が長期間衰えず核的寿命が長い。
また、原子炉用制御棒を炉心に全挿入した状態におい
て使用する場合、原子炉用制御棒の第1領域に隣接して
縦方向に設けられた未臨界度が浅くなる第2領域に対応
する燃料集合体内部における核反応はボイド現象によっ
て抑制されるため、その領域における核燃料の残存量が
多い。そのうえ、プルトニウムの生成反応によって核分
裂性物質の濃度が高まっている。しかし、その第2領域
に例えば収容孔間のピッチ、形状寸法等を変えることに
より、ウィング長手方向単位長さ当りの孔容積を他の領
域の孔容積より増大させたから、中性子吸収材の充填量
を増加させることができた。このため、原子炉を長期間
運転した後においても、第2領域における中性子吸収材
の反応度価値が保持される。したがって、原子炉用制御
棒全体の全挿入時における原子炉停止余裕も十分に確保
することができる。
て使用する場合、原子炉用制御棒の第1領域に隣接して
縦方向に設けられた未臨界度が浅くなる第2領域に対応
する燃料集合体内部における核反応はボイド現象によっ
て抑制されるため、その領域における核燃料の残存量が
多い。そのうえ、プルトニウムの生成反応によって核分
裂性物質の濃度が高まっている。しかし、その第2領域
に例えば収容孔間のピッチ、形状寸法等を変えることに
より、ウィング長手方向単位長さ当りの孔容積を他の領
域の孔容積より増大させたから、中性子吸収材の充填量
を増加させることができた。このため、原子炉を長期間
運転した後においても、第2領域における中性子吸収材
の反応度価値が保持される。したがって、原子炉用制御
棒全体の全挿入時における原子炉停止余裕も十分に確保
することができる。
また、長寿命または高反応度を有する高価な中性子吸
収材は必要最少量を限定的に配設しているため原子炉用
制御棒全体の製作費を安価にすることができる。
収材は必要最少量を限定的に配設しているため原子炉用
制御棒全体の製作費を安価にすることができる。
(実施例) 以下、本発明に係る原子炉用制御棒の一実施例につい
て添付図面を参照して説明する。
て添付図面を参照して説明する。
第1図は、本発明に係る原子炉用制御棒10を示すもの
で、この原子炉用制御棒10は例えばステンレス鋼板で形
成された複数枚の矩形のウィング11を有する。原子炉用
制御棒10は軸方向に所要の間隔をおいて複数の結合部材
12を有し、この結合部材12を介して複数のウィング11の
内側端が結合され、横断面十字状に形成される。ウィン
グ11の挿入先端部には操作用ハンドル13が固着される。
ウィング11はステンレス鋼板の代りにハフニウム−ジル
コニウム合金やハフニウム−チタン合金などのようにハ
フニウムを含む長寿命型中性子吸収材希釈合金を用いて
もよい。この場合には、ハフニウムによる中性子吸収効
果が加わり、制御棒10の長寿命化、大反応度化を図るこ
とができる。
で、この原子炉用制御棒10は例えばステンレス鋼板で形
成された複数枚の矩形のウィング11を有する。原子炉用
制御棒10は軸方向に所要の間隔をおいて複数の結合部材
12を有し、この結合部材12を介して複数のウィング11の
内側端が結合され、横断面十字状に形成される。ウィン
グ11の挿入先端部には操作用ハンドル13が固着される。
ウィング11はステンレス鋼板の代りにハフニウム−ジル
コニウム合金やハフニウム−チタン合金などのようにハ
フニウムを含む長寿命型中性子吸収材希釈合金を用いて
もよい。この場合には、ハフニウムによる中性子吸収効
果が加わり、制御棒10の長寿命化、大反応度化を図るこ
とができる。
原子炉用制御棒10の挿入末端側には末端構造材15が設
けられ、この末端構造材15の下部に図示しないスピード
リミッタや制御棒駆動機構への結合部が設けられる。
けられ、この末端構造材15の下部に図示しないスピード
リミッタや制御棒駆動機構への結合部が設けられる。
原子炉用制御棒10のウィング11は挿入先端側および外
側縁側(翼端側)に強い中性子照射を受け、反応度価値
に寄与する挿入先端領域Xを備えた第1領域と、この第
1領域に隣接し、原子炉停止中に未臨界度が浅くなる第
2領域の高反応度領域Yと、この高反応度領域Yに挿入
末端側で隣接する第3領域Zとに区画される、原子炉用
制御棒10の各ウィング11には、ウィング幅方向に延びる
横孔としての収容孔17,18,19がウィングの挿入先端から
挿入末端にかけて多数穿設されている。
側縁側(翼端側)に強い中性子照射を受け、反応度価値
に寄与する挿入先端領域Xを備えた第1領域と、この第
1領域に隣接し、原子炉停止中に未臨界度が浅くなる第
2領域の高反応度領域Yと、この高反応度領域Yに挿入
末端側で隣接する第3領域Zとに区画される、原子炉用
制御棒10の各ウィング11には、ウィング幅方向に延びる
横孔としての収容孔17,18,19がウィングの挿入先端から
挿入末端にかけて多数穿設されている。
一方、ウィング11の第1領域に形成される挿入先端領
域Xは、原子炉用制御棒の軸方向有効長Lの挿入先端か
ら挿入末端側に約5cm以上で約32cm以下の長さに形成さ
れ、好ましくは挿入先端領域Xは挿入先端から約5cm以
上で約16cm以下とされる。この挿入先端領域Xに形成さ
れる各収容孔17やウィング外側縁部の領域に位置する縦
方向の収容溝には、ハフニウム等の長寿命型中性子吸収
材20,21が充填される。この原子炉用制御棒10では、ウ
ィング11内側端側に形成される空隙内に水が充填される
が、この空隙が広い場合には熱中性子束の盛上りが著し
くなるため、ウィング11の内側端側は内側縁から0.5〜
1.5cm程度の幅で挿入先端から挿入末端に向って一定長
さ、例えば15〜40cm程度の長寿命型中性子吸収材を配置
してもよい。
域Xは、原子炉用制御棒の軸方向有効長Lの挿入先端か
ら挿入末端側に約5cm以上で約32cm以下の長さに形成さ
れ、好ましくは挿入先端領域Xは挿入先端から約5cm以
上で約16cm以下とされる。この挿入先端領域Xに形成さ
れる各収容孔17やウィング外側縁部の領域に位置する縦
方向の収容溝には、ハフニウム等の長寿命型中性子吸収
材20,21が充填される。この原子炉用制御棒10では、ウ
ィング11内側端側に形成される空隙内に水が充填される
が、この空隙が広い場合には熱中性子束の盛上りが著し
くなるため、ウィング11の内側端側は内側縁から0.5〜
1.5cm程度の幅で挿入先端から挿入末端に向って一定長
さ、例えば15〜40cm程度の長寿命型中性子吸収材を配置
してもよい。
また、第1領域のウィング外側縁側において、長寿命
型中性子吸収材21を充填する領域幅l5は例えば約1〜2c
m程度でよいが、大反応度化を主目的とした原子炉用制
御棒10では、長寿命型中性子吸収材21はB4Cに比べて反
応度価値が劣る場合が多いので、領域幅l5は0.5cm程度
としてもよい。この領域幅l5部分の長さl1は、大反応度
化を主目的とした制御棒の場合には短かくてもよいが、
原子炉運転時に炉心部に挿入して原子炉運転制御を主目
的とする場合には、軸方向有効長Lの少なくとも1/4以
上の長さを必要とする。制御棒使用方法が特定できない
場合には、領域幅l5を0.5〜1cm程度、(l4−l3)を1/2L
程度とすれば、反応度価値の低下を来すことなく大反応
度化達成の目的に有害となることはない。ウィング11の
外側縁は溶接等により各収容孔の開口側を長寿命型中性
子吸収材21等を介して閉じるように閉塞される。
型中性子吸収材21を充填する領域幅l5は例えば約1〜2c
m程度でよいが、大反応度化を主目的とした原子炉用制
御棒10では、長寿命型中性子吸収材21はB4Cに比べて反
応度価値が劣る場合が多いので、領域幅l5は0.5cm程度
としてもよい。この領域幅l5部分の長さl1は、大反応度
化を主目的とした制御棒の場合には短かくてもよいが、
原子炉運転時に炉心部に挿入して原子炉運転制御を主目
的とする場合には、軸方向有効長Lの少なくとも1/4以
上の長さを必要とする。制御棒使用方法が特定できない
場合には、領域幅l5を0.5〜1cm程度、(l4−l3)を1/2L
程度とすれば、反応度価値の低下を来すことなく大反応
度化達成の目的に有害となることはない。ウィング11の
外側縁は溶接等により各収容孔の開口側を長寿命型中性
子吸収材21等を介して閉じるように閉塞される。
ところで、長寿命型中性子吸収材20,21としては、ハ
フニウム金属、ハフニウム−ジルコニウム合金、ハフニ
ウム−チタン合金、銀−インジウム・カドミウム合金、
ユーロピウム酸化物、ディスプロシウム酸化物、サマリ
ウム酸化物などの希土類酸化物より選択された1種類ま
たは2種類以上の物質を含む固形状または粉末状の中性
子吸収材が採用され、中性子照射強度、運転期間等を考
慮して最適な組合せが決定される。
フニウム金属、ハフニウム−ジルコニウム合金、ハフニ
ウム−チタン合金、銀−インジウム・カドミウム合金、
ユーロピウム酸化物、ディスプロシウム酸化物、サマリ
ウム酸化物などの希土類酸化物より選択された1種類ま
たは2種類以上の物質を含む固形状または粉末状の中性
子吸収材が採用され、中性子照射強度、運転期間等を考
慮して最適な組合せが決定される。
また、ウィング11の第2領域Yは原子炉用制御棒10の
大反応度価値化を図るため、各収容孔18のウィング長手
方向単位長さ当りの孔容積は、挿入先端領域Xおよび第
3領域Zの孔容積より増大せしめられる。具体的には、
第2領域Yの各収容孔18を長孔化することにより、B4C
等の中性子吸収材23の充填量を増加させ、原子炉停止中
に未臨界度が浅くなる領域の反応度を高め、高反応度化
している。
大反応度価値化を図るため、各収容孔18のウィング長手
方向単位長さ当りの孔容積は、挿入先端領域Xおよび第
3領域Zの孔容積より増大せしめられる。具体的には、
第2領域Yの各収容孔18を長孔化することにより、B4C
等の中性子吸収材23の充填量を増加させ、原子炉停止中
に未臨界度が浅くなる領域の反応度を高め、高反応度化
している。
原子炉運転中に未臨界度が浅くなる領域は第3図
(A)に示すように第2領域Yに形成され、この領域Y
の中性子照射量は比較的高いものの、挿入先端領域Xに
比べるとかなり低下するので、長寿命化には不適である
が大反応度化に好適な中性子吸収材としてB4Cを用いる
ことができる。ボロン−10を濃縮したB4Cやチッ化ボロ
ン、六ほう化ユーロピウム(EuB6)等のボロン化合物を
用いるとさらに大反応度化できる。酸化ユーロピウムを
主中性子吸収材とし、ボロンを含まない中性子吸収材を
用いると大反応度化と同時に長寿命化を達成することも
できる。しかし酸化ユーロピウムは高価であり、濃縮ボ
ロンに比べると大反応度の達成には向いていないので、
酸化ユーロピウムの使用は高反応度領域(第2領域)Y
のうち挿入先端領域Xに隣接する付近のみで使用するの
が最も好適である。
(A)に示すように第2領域Yに形成され、この領域Y
の中性子照射量は比較的高いものの、挿入先端領域Xに
比べるとかなり低下するので、長寿命化には不適である
が大反応度化に好適な中性子吸収材としてB4Cを用いる
ことができる。ボロン−10を濃縮したB4Cやチッ化ボロ
ン、六ほう化ユーロピウム(EuB6)等のボロン化合物を
用いるとさらに大反応度化できる。酸化ユーロピウムを
主中性子吸収材とし、ボロンを含まない中性子吸収材を
用いると大反応度化と同時に長寿命化を達成することも
できる。しかし酸化ユーロピウムは高価であり、濃縮ボ
ロンに比べると大反応度の達成には向いていないので、
酸化ユーロピウムの使用は高反応度領域(第2領域)Y
のうち挿入先端領域Xに隣接する付近のみで使用するの
が最も好適である。
この原子炉用制御棒では第2領域Yの収容孔18を長孔
化することによって、より多量の大反応度型の中性子吸
収材(代表例はB4C)を充填させることができる。
化することによって、より多量の大反応度型の中性子吸
収材(代表例はB4C)を充填させることができる。
また、第2領域Yに形成される収容孔18は、第2図
(A)に示すように、収容孔18の孔径を一定とした場
合、孔中心間距離(孔間ピッチ)を変えると、中性子吸
収材23の充填量や反応度価値(相対値)は第2図(B)
に示すように変化させることができる。
(A)に示すように、収容孔18の孔径を一定とした場
合、孔中心間距離(孔間ピッチ)を変えると、中性子吸
収材23の充填量や反応度価値(相対値)は第2図(B)
に示すように変化させることができる。
この種の制御棒の典型的な設計例では、板厚tは8m
m、孔直径dは6mm、孔中心間距離(ピッチ:p)は8mmと
されている。したがって、この条件においてピッチpを
変化させたとき、中性子吸収材量とそれに伴う反応度価
値の変化が第2図(B)に表わされる。収容孔の直径と
ピッチが同一となったとき中性子吸収材量は従来の約1.
3倍以上となり、収容孔がほぼ重なったとき、したがっ
て板は厚さ(t−d)/2の2枚に分割され、吸収材が板
状に充填された状態(極限)でほぼ1.7倍となる。反応
度価値の相対変化は炉心構成、燃焼濃縮度、水ギャップ
幅、可燃性毒物等によっても影響を受けるので一律的に
論ずることはできないが、一例として示すと第2図
(B)の2点鎖線の如くである。この例では、収容孔が
重ならずに隣接した状態(p=d)において4%、完全
に重なった状態で約7.5%の増加となっている。
m、孔直径dは6mm、孔中心間距離(ピッチ:p)は8mmと
されている。したがって、この条件においてピッチpを
変化させたとき、中性子吸収材量とそれに伴う反応度価
値の変化が第2図(B)に表わされる。収容孔の直径と
ピッチが同一となったとき中性子吸収材量は従来の約1.
3倍以上となり、収容孔がほぼ重なったとき、したがっ
て板は厚さ(t−d)/2の2枚に分割され、吸収材が板
状に充填された状態(極限)でほぼ1.7倍となる。反応
度価値の相対変化は炉心構成、燃焼濃縮度、水ギャップ
幅、可燃性毒物等によっても影響を受けるので一律的に
論ずることはできないが、一例として示すと第2図
(B)の2点鎖線の如くである。この例では、収容孔が
重ならずに隣接した状態(p=d)において4%、完全
に重なった状態で約7.5%の増加となっている。
原子炉用制御棒10の実際の設計ではウィング11の板を
完全に分割することはできず、板間に何らかの仕切り
(結合)材となる肉の部分が必要となるため、孔間ピッ
チp=0の状態はあり得ないが、このピッチpを小さく
するという考え方では、幾つかの隣接する収容孔をグル
ープ化し、その間では孔間ピッチpを小さくし、他のク
ループとの間に母材肉(ウィング)を残す第1図のよう
な構成とすれば、実効的にp=4〜5mm(d=6mm)とす
ることができ、充分実現可能である。このとき反応度価
値は5%程度向上できることを第2図(B)は示してい
る。
完全に分割することはできず、板間に何らかの仕切り
(結合)材となる肉の部分が必要となるため、孔間ピッ
チp=0の状態はあり得ないが、このピッチpを小さく
するという考え方では、幾つかの隣接する収容孔をグル
ープ化し、その間では孔間ピッチpを小さくし、他のク
ループとの間に母材肉(ウィング)を残す第1図のよう
な構成とすれば、実効的にp=4〜5mm(d=6mm)とす
ることができ、充分実現可能である。このとき反応度価
値は5%程度向上できることを第2図(B)は示してい
る。
以上が本発明における反応度価値向上の原理である。
反応度価値が大きくなる領域Yを長手方向長さl4とする
と、第3図(B)のような軸方向中性子吸収特性分布と
なる。したがって原子炉停止中の未臨界度の軸方向分布
は第3図(A)から第3図(C)のように改良され、著
しく未臨界度が浅くなる部分がなくなり、軸方向にほぼ
一様化される。
反応度価値が大きくなる領域Yを長手方向長さl4とする
と、第3図(B)のような軸方向中性子吸収特性分布と
なる。したがって原子炉停止中の未臨界度の軸方向分布
は第3図(A)から第3図(C)のように改良され、著
しく未臨界度が浅くなる部分がなくなり、軸方向にほぼ
一様化される。
ところで、ウィング11の第3領域Zの各収容孔19には
B4C等の中性子吸収材25が充填されるが、第3領域Zの
うち挿入末端側からL/2以内に形成される各収容孔19の
一部には反応度価値を大きくする必要がないので、中性
子吸収材を充填させず、ガスプレナムとしてもよい。こ
の場合、ガスプレナムは互いに隣接する収容孔19を避け
て設けるのが望ましい。
B4C等の中性子吸収材25が充填されるが、第3領域Zの
うち挿入末端側からL/2以内に形成される各収容孔19の
一部には反応度価値を大きくする必要がないので、中性
子吸収材を充填させず、ガスプレナムとしてもよい。こ
の場合、ガスプレナムは互いに隣接する収容孔19を避け
て設けるのが望ましい。
また、ウィング11の第2領域Yに形成される各収容孔
は、第4図(A)〜(G)に示すように種々の変形が考
えられ、限られた領域内により多量の中性子吸収材を充
填させるようになっている。このうち、第4図(A)に
示されるウィング11Aの高反応度領域である第2領域Y
に形成される各収容孔18aは孔間ピッチを他の領域より
密に(小さく)配設したものである。
は、第4図(A)〜(G)に示すように種々の変形が考
えられ、限られた領域内により多量の中性子吸収材を充
填させるようになっている。このうち、第4図(A)に
示されるウィング11Aの高反応度領域である第2領域Y
に形成される各収容孔18aは孔間ピッチを他の領域より
密に(小さく)配設したものである。
第4図(B)に示されるウィング11Bは、第2領域
(高反応度領域)Yに形成される各収容孔18bのうち、
相互に隣接する複数個ずつをグループ化し、各グループ
(h1〜hn)の各孔間ピッチを小さくしたものである。第
4図(C)はウィング11Cの各収容孔18cを各グループ毎
に互いに連絡し、長孔を形成したものである。
(高反応度領域)Yに形成される各収容孔18bのうち、
相互に隣接する複数個ずつをグループ化し、各グループ
(h1〜hn)の各孔間ピッチを小さくしたものである。第
4図(C)はウィング11Cの各収容孔18cを各グループ毎
に互いに連絡し、長孔を形成したものである。
さらに、第4図(D)のウィング11Dに示すように、
小径の収容孔17d、通常の収容孔19dおよび長孔18dを組
み合せても、また、第4図(E)のウィング11Eに示す
ように、高反応度領域である長孔18e1間に小径の収容孔
18e2を穿設してもよく、また、高反応度領域の収容孔は
第8図(F)のウィング11Fに示すように矩形孔18fであ
ってもよい。さらにまた、第4図(G)のウィング11G
のように、変形矩形孔18g1と三角形孔18g2とを組み合せ
てもよく、その他種々の形状としてもよい。
小径の収容孔17d、通常の収容孔19dおよび長孔18dを組
み合せても、また、第4図(E)のウィング11Eに示す
ように、高反応度領域である長孔18e1間に小径の収容孔
18e2を穿設してもよく、また、高反応度領域の収容孔は
第8図(F)のウィング11Fに示すように矩形孔18fであ
ってもよい。さらにまた、第4図(G)のウィング11G
のように、変形矩形孔18g1と三角形孔18g2とを組み合せ
てもよく、その他種々の形状としてもよい。
また、ウィング11の各収容孔に充填されるB4Cの充填
密度は、中性子照射量の特に高い挿入先端側で理論充填
密度の30〜65%とすることができる。既存の制御棒では
B4C粉末は70%TD(理論密度)±5%TDで充填されてい
るが、B4C粉末の充填量が約5%TDの変化でスエリング
反応が同一となる中性子照射量が20%程度変化するこが
考えられる。このスエリング応力の変化はB4C粉末の粒
径にも依存するので必ずとも一義的ではないが、低密度
化によりスエリング応力発生までの時間を遅らせること
ができる。
密度は、中性子照射量の特に高い挿入先端側で理論充填
密度の30〜65%とすることができる。既存の制御棒では
B4C粉末は70%TD(理論密度)±5%TDで充填されてい
るが、B4C粉末の充填量が約5%TDの変化でスエリング
反応が同一となる中性子照射量が20%程度変化するこが
考えられる。このスエリング応力の変化はB4C粉末の粒
径にも依存するので必ずとも一義的ではないが、低密度
化によりスエリング応力発生までの時間を遅らせること
ができる。
第4図(A)〜(G)に示すように、ウィング11A〜1
1Gに収容孔を穿設した場合には、B4C粉末の沈積問題は
実質上生じないので、多少低密度化を図ることができ、
従来のようにB4C粉末を70%TD充填させる場合には、粒
径の異なるB4C粉末を混合させて使用する必要がある
が、60%TD程度あるいはそれ以下では、B4C粉末は一種
類の粒径でよく、コスト低減効果があり、粒度のコント
ロールが不要となる。
1Gに収容孔を穿設した場合には、B4C粉末の沈積問題は
実質上生じないので、多少低密度化を図ることができ、
従来のようにB4C粉末を70%TD充填させる場合には、粒
径の異なるB4C粉末を混合させて使用する必要がある
が、60%TD程度あるいはそれ以下では、B4C粉末は一種
類の粒径でよく、コスト低減効果があり、粒度のコント
ロールが不要となる。
一方、B4C粉末の粒径を30%TD以下とすると、中性子
反応によるB−10の消耗が早く、長寿命化に不適当であ
る。また、低密度充填で沈積なしとすることは困難であ
るが、B4C粉末が30%TDまでは粉の粒度を小さくするこ
とにより容易に対処できる。
反応によるB−10の消耗が早く、長寿命化に不適当であ
る。また、低密度充填で沈積なしとすることは困難であ
るが、B4C粉末が30%TDまでは粉の粒度を小さくするこ
とにより容易に対処できる。
以上に述べたように、本発明に係る原子炉用制御棒に
おいては、各ウィングの幅方向に穿設された収容孔をウ
ィングの長手方向に列状に配列するとともに、上記ウィ
ングの反応度価値に寄与する少なくとも挿入先端領域の
収容孔には長寿命型中性子吸収材を配置したため、強い
中性子照射を受ける挿入先端部は中性子吸収能力が長期
間衰えず、核的寿命が長い。
おいては、各ウィングの幅方向に穿設された収容孔をウ
ィングの長手方向に列状に配列するとともに、上記ウィ
ングの反応度価値に寄与する少なくとも挿入先端領域の
収容孔には長寿命型中性子吸収材を配置したため、強い
中性子照射を受ける挿入先端部は中性子吸収能力が長期
間衰えず、核的寿命が長い。
また、原子炉用制御棒に使用されるウィングは未臨界
度が浅くなる領域に形成される各収容孔のウィング長手
方向単位長さ当りの孔容積を他の領域より大きくし、そ
の部分に中性子吸収材を充填させるようにしたから、原
子炉の長期間運転後にも、第2領域における中性子吸収
材の反応度価値が保持され、原子炉用制御棒全体の全挿
入時における原子炉停止余裕も充分に確保することがで
きる。
度が浅くなる領域に形成される各収容孔のウィング長手
方向単位長さ当りの孔容積を他の領域より大きくし、そ
の部分に中性子吸収材を充填させるようにしたから、原
子炉の長期間運転後にも、第2領域における中性子吸収
材の反応度価値が保持され、原子炉用制御棒全体の全挿
入時における原子炉停止余裕も充分に確保することがで
きる。
さらに、長寿命や高反応度を有する高価な中性子吸収
材な限定的に必要最小量が配設されるため、制御棒全体
の製作費を安価にすることができる。
材な限定的に必要最小量が配設されるため、制御棒全体
の製作費を安価にすることができる。
第1図(A)は本発明に係る原子炉用制御棒の一実施例
を部分的に破断して示す図、第1図(B)は第1図
(A)のA−A線に沿う断面図、第2図(A)は上記原
子炉用制御棒のウィング内に形成される各収容孔の孔間
ピッチ関係を示す図、第2図(B)は収容孔の孔間ピッ
チと中性子吸収材の充填量および反応度価値(相対値)
を示す図、第3図(A)は従来の原子炉用制御棒の軸方
向の未臨界度を示す図、第3図(B)は本発明に係る原
子炉用制御棒の軸方向に沿う中性子吸収特性を示す図、
第3図(C)は本発明と従来の原子炉用制御棒の未臨界
度を比較して示す図、第4図(A)〜(G)は本発明に
係る原子炉用制御棒に用いられるウィングの各変形例を
それぞれ示す図である。 1……原子炉用制御棒、11,11A〜11G……ウィング、12
……結合部材、15……末端構造材、17,18,19……収容
孔、18a,18b,18c,18d,18e1,18e2,18f,18g1,18g2……収
容孔、20,21……長寿命型中性子吸収材、23,25……中性
子吸収材。
を部分的に破断して示す図、第1図(B)は第1図
(A)のA−A線に沿う断面図、第2図(A)は上記原
子炉用制御棒のウィング内に形成される各収容孔の孔間
ピッチ関係を示す図、第2図(B)は収容孔の孔間ピッ
チと中性子吸収材の充填量および反応度価値(相対値)
を示す図、第3図(A)は従来の原子炉用制御棒の軸方
向の未臨界度を示す図、第3図(B)は本発明に係る原
子炉用制御棒の軸方向に沿う中性子吸収特性を示す図、
第3図(C)は本発明と従来の原子炉用制御棒の未臨界
度を比較して示す図、第4図(A)〜(G)は本発明に
係る原子炉用制御棒に用いられるウィングの各変形例を
それぞれ示す図である。 1……原子炉用制御棒、11,11A〜11G……ウィング、12
……結合部材、15……末端構造材、17,18,19……収容
孔、18a,18b,18c,18d,18e1,18e2,18f,18g1,18g2……収
容孔、20,21……長寿命型中性子吸収材、23,25……中性
子吸収材。
Claims (2)
- 【請求項1】複数の矩形状ウィングの内側端をウィング
長手方向に間隔をおいた複数の結合部材で結合し、上記
ウィングにその幅方向の穿設された収容孔を、ウィング
の挿入先端から挿入末端にかけて列状に配設し、上記収
容孔に中性子吸収材を充填した原子炉用制御棒におい
て、反応度価値に寄与するウィングの少なくとも挿入先
端領域の収容孔に長寿命型中性子吸収材を配置するとと
もに、原子炉停止中に未臨界度が浅くなる領域に配設さ
れる各収容孔のウィング長手方向単位長さ当りの孔容積
を、他の領域の孔容積より増大させたことを特徴とする
原子炉用制御棒。 - 【請求項2】複数の矩形状ウィングの内側端をウィング
長手方向に間隔をおいて複数の結合部材で結合し、上記
ウィングにその幅方向に穿設された収容孔を、ウィング
の挿入先端から挿入末端にかけて列状に配設し、上記収
容孔に中性子吸収材を充填させた原子炉用制御棒におい
て、前記ウィングを中性子照射量が著しく高い挿入先端
側の第1領域と、この第1領域に隣接し、原子炉停止中
に未臨界度が浅くなる第2領域と、この第2領域に挿入
末端側で隣接する第3領域とに区画し、上記第1領域の
収容孔に長寿命型中性子吸収材を、第2および第3領域
の収容孔にボロンカーバイト等の中性子吸収材を充填さ
せるとともに、第3領域に形成される収容孔の一部はガ
スプレナムとして形成したことを特徴とする原子炉用制
御棒。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63028420A JP2507512B2 (ja) | 1988-02-09 | 1988-02-09 | 原子炉用制御棒 |
SE8900427A SE505354C2 (sv) | 1988-02-09 | 1989-02-08 | Styrblad för kärnreaktorer |
US07/307,758 US5034185A (en) | 1988-02-09 | 1989-02-08 | Control blade for nuclear reactor |
DE3903844A DE3903844A1 (de) | 1988-02-09 | 1989-02-09 | Absorberstab fuer einen kernreaktor |
DE3943681A DE3943681C2 (de) | 1988-02-09 | 1989-02-09 | Absorberstab für einen Kernreaktor |
SE9701444A SE512598C2 (sv) | 1988-02-09 | 1997-04-18 | Styrstav för kärnreaktorer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63028420A JP2507512B2 (ja) | 1988-02-09 | 1988-02-09 | 原子炉用制御棒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01202693A JPH01202693A (ja) | 1989-08-15 |
JP2507512B2 true JP2507512B2 (ja) | 1996-06-12 |
Family
ID=12248163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63028420A Expired - Lifetime JP2507512B2 (ja) | 1988-02-09 | 1988-02-09 | 原子炉用制御棒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2507512B2 (ja) |
-
1988
- 1988-02-09 JP JP63028420A patent/JP2507512B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01202693A (ja) | 1989-08-15 |
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