JP2507377Y2 - 光路分割素子 - Google Patents

光路分割素子

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JP2507377Y2 JP12204690U JP12204690U JP2507377Y2 JP 2507377 Y2 JP2507377 Y2 JP 2507377Y2 JP 12204690 U JP12204690 U JP 12204690U JP 12204690 U JP12204690 U JP 12204690U JP 2507377 Y2 JP2507377 Y2 JP 2507377Y2
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日出人 山下
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、実体顕微鏡の左右芯のように精密な光軸合
わせが要求される光学機器のビームスプリッター等の光
路分割素子に関するものである。
〔従来の技術〕 顕微鏡等の光学機器においては、像の偏芯を無くすた
めに光軸の傾きを抑えなければならない場合が多い。特
に、システム性を持った互換性のある機器においては、
各モジュールに許される偏芯の度合いが極めて小さくな
り、光学的には光軸の傾きがほとんど0であることが望
まれている。
その為、上記光学機器の特にビームスプリッター等の
光路分割素子の透過光の光軸の傾きをなくす為に、従来
は二つの直角プリズムを接着したのち、透過光軸と交差
する二つの面を機械的に再研摩して平行出しを行ってい
た。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところが、平行出しを行っても、同一硝材から成る二
つの直角プリズムの屈折率の製造上のばらつきの差分だ
け光軸が傾くため、光軸の傾きをほとんど0にする即ち
光学的に平行にするには硝材の屈折率を等しくしなけれ
ばならず、その為硝材のロット毎の完全な管理等手間の
かかる工程が必要であり、製造コストが高くなってしま
うという問題があった。
ここで、二つの直角プリズムの屈折率の製造上のばら
つきの差分だけ光軸が傾く理由について説明する。
例えば、第7図に示したごとく、二つの直角プリズム
を接着したのち、透過光軸と交差する二つの面を機械的
に再研摩して平行出しを行うことにより作成した、二つ
の頂角が45°の理想的なプリズム1,2から成るビームス
プリッター3について考えてみる。
屈折の法則により、 sinθ0=n1sinθ1 ……(1) n1sinθ1′=n2sinθ2′ ……(2) n2sinθ2=sinθ3 ……(3) π/4+θ1=θ1′ ……(4) π/4+θ2=θ2′ ……(5) となる。但し、θ0,θ1,θ1′,θ2,θ2′,θ3は各
面における入出射角、n1,n2は夫々第1及び第2のプリ
ズム1および2の屈折率である。
上式(2),(4)及び(5)より、 n1sinθ1+n1cosθ1 =n2sinθ2+n2cosθ2 ……(6) となる。また、上式(1),(3)及び(6)より、 sinθ0+n1cosθ1 =sinθ3+n2cosθ2 ……(7) となる。θ0,θ1,θ2,θ3は何れも微小な角度である
から、 θ3−θ0=n1−n2 ……(8) となる。
従って、どんなに平行出しをしても、射出の変位角θ
3−θ0は第1のプリズム1と第2のプリズム2の屈折率
の差分n1−n2となり、n1=n2である以外は光軸の傾
きを0にすることはできない。実際には、機械的に平行
出しをしても完全なものを得るのは困難であり、各プリ
ズムの頂角(45°)の誤差,プリズム接合時の誤差,再
研摩時の平行度誤差等が積み重なるので、光軸の傾きを
0にすることは一層困難になる。従って、従来は二つの
プリズム1,2の屈折率を等しくする方法しかなく、その
為硝材の溶解時から手間のかかるロット管理が必要にな
り、製造コストが高くなってしまうという問題があっ
た。
本考案は、上記問題点に鑑み、手間のかかるロット管
理が不要になり、製造コストが安くて済む光路分割素子
を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本考案による光路分割素子は、 第1の直角プリズムと、該第1の直角プリズムの斜面
にそれ自身の斜面が接合され且つ該斜面に蒸着膜が設け
られた第2の直角プリズムと、前記第1及び第2の直角
プリズムの何れか一方の透過光軸と交差する面に接合さ
れる楔形プリズムとを有し、前記第1の直角プリズムと
前記第2の直角プリズムと前記楔形プリズムをそれらの
相対位置を調整したのち接合して成ることを特徴として
いる。
〔作用〕
即ち、上記構成によれば、前記第1の直角プリズムと
前記第2の直角プリズムと前記楔形プリズムをそれらの
相対位置を調整することにより光軸の傾きを0に補正で
きる即ち光学的に平行にできるので、プリズムの屈折率
のロット管理を行わなくても、容易に高精度な光路分割
素子を得ることができる。
〔実施例〕
以下、図示した実施例に基づき、上記従来例と同一の
部材には同一符号を付して本考案を詳細に説明する。
第1図は本考案による光路分割素子の第一実施例の斜
視図である。
第1図において、4は第2の直角プリズム2の透過光
軸と交差する面に接合される楔形プリズムであって、こ
れは前記第1の直角プリズム1及び第2の直角プリズム
2に対して上記透過光軸と交差する面上にて相対回転可
能となっている(矢印a方向)。又、第2の直角プリズ
ム2は、接合前第1の直角プリズム1に対して第1の直
角プリズム1の斜面上にて相対移動可能となっている
(矢印b方向)。
本実施例は上述の如く構成されているから、楔形プリ
ズム4を矢印a方向に回転させれば、透過光軸とX−X
軸を含む面内における楔形プリズム4の楔角が変化する
ので、光軸のX−X方向の傾きを調整することができ
る。又、第2の直角プリズム2を矢印b方向に傾けれ
ば、透過光軸とY−Y軸を含む面内における第2の直角
プリズム2の楔角が変化するので、光軸のY−Y方向の
傾きを調整することができる。従って、これらの動作を
繰り返し行って光軸の傾きの補正を行えば、光軸の傾き
を0にすることができる即ち光学的に平行にすることが
出来る。
以下この点について詳細に説明する。
第2図は楔形プリズム4の断面図であって、屈折の法
則により、 sinθ4=n3sinθ5 ……(9) n3sinθ6=sinθ7 ……(10) θ6=θ5+φ ……(11) θ8=θ7−φ ……(12) となる。但し、θ4,θ5,θ6,θ7は各面における入出
射角、θ4,θ8は入出射光線の光軸に対する角度、φは
楔形プリズム4の楔角、n3は楔形プリズム4の屈折率
である。
θ0,θ1,θ2,θ3は何れも微小な角度であるから、
上記式(9)及び(10)は夫々 θ4=n3θ5 ……(13) n3θ6=θ7 ……(14) となる。従って、楔形プリズム4における入射角と射出
角との差である角度変位θ8−θ4は、上記式(11),
(12),(13)及び(14)より、 θ8−θ4=(n3−1)φ ……(15) となる。従って、この角度変位を補正するには、光学的
には第1及び第2のプリズム1及び2についての角度変
位と楔形プリズム4についての角度変位を独立して考え
ればよいので、上記式(8)のθ3−θ0と式(15)のθ
8−θ4が等しくなればよい即ち n1−n2=(n3−1)φ ……(16) であれば良い。従って、 φ=(n1−n2)/(n3−1) ……(17) となる。従って、楔形プリズム4の楔角φが φ≧(n1−n2)/(n3−1) (n1>n2の時) ……(18) であれば、光軸のX−X方向の傾きの補正が可能であ
る。
ここで、X−X方向を基準としたときの楔形プリズム
4の回転角を第3図に示した如くαとし、水平面に対す
る第2のプリズム2の傾きを第4図に示した如くβとす
ると、楔形プリズム4の与える角度変位は、X−X方向
の成分として(n3−1)φcosαとなり、Y−Y向の成
分として(n3−1)φsinαとなる。一方、第1及び第
2のプリズム1及び2の与える角度変位は、n1とn2
非常に近くてn1−n2が微小であるので、X−X方向の
成分としては、第2のプリズム2のねじれ方向を考える
必要が無く、上記式(8)よりn1−n2となる。又、Y
−Y向の成分としては、第2のプリズム2を楔形プリズ
ムとして考えれば良いので、上記式(15)と同様で(n
2−1)βとなる。
従って、光軸の傾きが0になる即ち光学的に平行にな
るためには、X−X成分,Y−Y成分について夫々楔形プ
リズム4による角度変位と第1及び第2のプリズム1及
び2の与える角度変位が打ち消し合って0になれば良い
ので、 (n3−1)φcosα=n1−n2 (n1>n2の時) ……(19) (n3−1)φsinα=(n2−1)β ……(20) が必要な条件となる。従って、式(19),(20)によ
り、 α=cos-11−n2/(n3−1)φ ……(21) となり、これらの条件を満たす角度α,βは必ず存在す
る。
実際のプリズム製作時には、第5図に示した如く、第
1のプリズム1及び第2のプリズム2の各45°角につい
ては夫々角度誤差θI,θIIを持つため、上記式(1
9),(20)は、 (n3−1)φcosα=n1−n2+n1θI−n2θII ……(23) (n3−1)φsinα=(n2−1)β ……(24) となる。但し、楔形プリズム4の楔角φは、 である。又、角度α,βは、 となる。
実際に、n1=1.51660,n2=1.51600,n3=1.51630,θI
=3′,θII=−3′であるとすると、φ=10′の楔形
プリズム4を用意すれば良いことになる。
又、例えばn1=n2=n3であれば、上記式(26),
(27)よりβ=φとなるので、楔形プリズム4を真横
(α=90°)に向け、そり楔角分を吸収する分だけ第2
のプリズム2を傾ければ良い。
更に、n1=1.51660,n2=1.51600,n3=1.51630,θI
2′,θII=−2′,φ=10′とした時、α=36.7′,
β=11.8′の時に光学的に平行な光路分割素子が得られ
た。
以上のように、実際のプリズム製作時においては、余
裕を持った楔角φにしている。又、製作は、コリメータ
ー等の測定器を用いて光学的に観測しながら行なう。
又、夫々のプリズムの接着は、速硬型の接着剤を用いて
行い、光軸の傾きが0になったとき瞬時に止めてしま
う。又、上記速硬型の接着剤は、一般的に紫外線硬化タ
イプの接着剤が良く知られており、使いやすい。
第6図は第2実施例を示しており、これは第1実施例
を双眼実体顕微鏡に使用したものである。図中、5は対
物レンズユニット6に組み込まれた左右光軸に共通の対
物レンズ、7は左右一対の光路分割素子3が組み込まれ
たビームスプリッターユニット、8は結像レンズユニッ
ト9に組み込まれた一対の結像レンズである。
この場合、各ユニットに互換性があるためビームスプ
リッターユニット7の芯を高精度に確保しなければなら
ないが、光路分割素子3を光路中に入れることは光学的
に完全に平行な平行平面板を挿入することとと同じであ
るため、芯精度は確保できる。又、平行光束中に光路分
割素子3を入れても光路分割素子3による硝路の損失即
ち結像位置の変動は生じないので、ビームスプリッター
ユニット7と同じ機能のユニットを複数積み重ねて使用
することも出来る。
第7図は第3実施例を示しており、これは第2の直角
プリズム2と楔形プリズム4との間に第3の直角プリズ
ム10を介在せしめて光路三分割素子3′としたものであ
る。
この場合も、第1及び第2のプリズム1及び2に対し
て第3の直角プリズム10の相対位置を変えるとともに楔
形プリズム4を相対的に回転させることにより、光学的
に平行な光路三分割素子3′を得ることが出来る。
尚、上記各実施例は、光線の入射と射出に対して完全
に等価であるため、各プリズムの配列を全く逆の順番に
しても同じ効果が得られる。
〔考案の効果〕
上述の如く、本考案による光路分割素子は、手間のか
かるロット管理が不要になり、製造コストが安くて済む
という実用上重要な利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による光路分割素子の第一実施例の斜視
図、第2図は第一実施例の楔形プリズムの断面図、第3
図及び第4図は夫々第1実施例において第2のプリズム
及び楔形プリズムの相対位置を変えた場合の斜視図及び
正面図、第5図は第1実施例において第1及び第2のプ
リズムの頂角が角度誤差を持つ場合を示す斜視図、第6
図及び第7図は夫々第2実施例及び第3実施例の正面
図、第8図は従来例の正面図である。 1……第1の直角プリズム、2……第2の直角プリズ
ム、3……光路分割素子、3′……光路三分割素子、4
……楔形プリズム、10……第3の直角プリズム。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の直角プリズムと、該第1の直角プリ
    ズムの斜面にそれ自身の斜面が接合され且つ該斜面に蒸
    着膜が設けられた第2の直角プリズムと、前記第1及び
    第2の直角プリズムの何れか一方の透過光軸と交差する
    面に接合される楔形プリズムとを有し、前記第1の直角
    プリズムと前記第2の直角プリズムと前記楔形プリズム
    をそれらの相対位置を調整したのち接合して成る光路分
    割素子。
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