JP2507118B2 - サ―マルヘッドの製造法 - Google Patents
サ―マルヘッドの製造法Info
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- JP2507118B2 JP2507118B2 JP3996890A JP3996890A JP2507118B2 JP 2507118 B2 JP2507118 B2 JP 2507118B2 JP 3996890 A JP3996890 A JP 3996890A JP 3996890 A JP3996890 A JP 3996890A JP 2507118 B2 JP2507118 B2 JP 2507118B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はファクシミリ、フルカラープリンタ、ワープ
ロなどの印字装置に用いるサーマルヘッドに関するもの
であり、特に印字品質の優れたサーマルヘッドの製造法
に関する。
ロなどの印字装置に用いるサーマルヘッドに関するもの
であり、特に印字品質の優れたサーマルヘッドの製造法
に関する。
従来の技術 従来、熱転写、感熱印字方式プリンタなどの印字装置
に用いられるサーマルヘッドは次の二つの種類のものが
ある。第一のものは第1図に示したようにグレーズ層
(1a)を被覆したアルミナの絶縁基板(1)の上に蒸
着、スパッタリングのような真空薄膜形成プロセスによ
り得たTa-Siのような抵抗体層(2)、Ni、Crのような
電極層(3、4)、SiCのような耐磨耗層(5)をホト
リソエッチング法をもちいてパターン形成したもので、
いわゆる薄膜型と呼ばれるものである。第二のものは第
2図に示したようにグレーズ層(1a)を被覆したアルミ
ナの絶縁基板(1a)の上に、電極層(3、4)、抵抗体
層(2)、耐磨耗層(5)のそれぞれをペーストの印刷
焼成により形成するもので、いわゆる厚膜型と呼ばれる
ものである。
に用いられるサーマルヘッドは次の二つの種類のものが
ある。第一のものは第1図に示したようにグレーズ層
(1a)を被覆したアルミナの絶縁基板(1)の上に蒸
着、スパッタリングのような真空薄膜形成プロセスによ
り得たTa-Siのような抵抗体層(2)、Ni、Crのような
電極層(3、4)、SiCのような耐磨耗層(5)をホト
リソエッチング法をもちいてパターン形成したもので、
いわゆる薄膜型と呼ばれるものである。第二のものは第
2図に示したようにグレーズ層(1a)を被覆したアルミ
ナの絶縁基板(1a)の上に、電極層(3、4)、抵抗体
層(2)、耐磨耗層(5)のそれぞれをペーストの印刷
焼成により形成するもので、いわゆる厚膜型と呼ばれる
ものである。
発明が解決しようとする課題 上に述べた二つの種類のサーマルヘッドはそれぞれ長
所と短所を有する。すなわち、薄膜型サーマルヘッドは
抵抗体形状(面積、厚さなど)が各ドット間で均一であ
りその熱容量が均一であることから印字の時の紙への熱
の伝達が均一に行われる。また各抵抗体の抵抗値もある
レベルまでは均一なものが得られ、総合的に見て印字品
質の優れたサーマルヘッドである。抵抗体層の厚さが薄
く1000-5000Åであることから熱容量が小さく、パルス
印加ON,OFF時の抵抗体温度の立ち上がり、立ち下がり時
定数は優れたものになり印字発熱効率も高い。しかしな
がら従来の薄膜型では抵抗値のばらつきは±5%以下に
することは難しく、さらに優れた印字品質を望むことは
困難である。また薄膜プロセスのための設備コスト、バ
ッチ生産など生産性、低コスト化の点から解決するべき
問題点が多い。
所と短所を有する。すなわち、薄膜型サーマルヘッドは
抵抗体形状(面積、厚さなど)が各ドット間で均一であ
りその熱容量が均一であることから印字の時の紙への熱
の伝達が均一に行われる。また各抵抗体の抵抗値もある
レベルまでは均一なものが得られ、総合的に見て印字品
質の優れたサーマルヘッドである。抵抗体層の厚さが薄
く1000-5000Åであることから熱容量が小さく、パルス
印加ON,OFF時の抵抗体温度の立ち上がり、立ち下がり時
定数は優れたものになり印字発熱効率も高い。しかしな
がら従来の薄膜型では抵抗値のばらつきは±5%以下に
することは難しく、さらに優れた印字品質を望むことは
困難である。また薄膜プロセスのための設備コスト、バ
ッチ生産など生産性、低コスト化の点から解決するべき
問題点が多い。
他方、厚膜型サーマルヘッドは印刷焼成法を用いるこ
とから設備コストが低いこと、連続生産が容易なことな
ど利点が多いが、抵抗体層が酸化ルテニウム粉末などの
金属酸化物粉末とガラスフリットとの混合物から成るペ
ーストを印刷焼成して形成したものであることから抵抗
体層中の金属酸化物層の均一分散が得られにくく、ドッ
ト間の抵抗値ばらつきを少なくすることが困難である。
厚膜型サーマルヘッドでは過負荷トリミング法によって
この抵抗値ばらつきを±1%以下にすることが可能であ
る。しかしながら一つのドットの中のミクロな電流パス
に注目するとトリミングの不均一性などが要改善点とし
て残されている。これらの短所は、厚膜抵抗体層の大き
な熱容量に起因するところ大であり、発熱印字の時の時
定数が大きいこと、印字熱効率が悪いこと、印字品質が
悪いことなどの結果に至っている。
とから設備コストが低いこと、連続生産が容易なことな
ど利点が多いが、抵抗体層が酸化ルテニウム粉末などの
金属酸化物粉末とガラスフリットとの混合物から成るペ
ーストを印刷焼成して形成したものであることから抵抗
体層中の金属酸化物層の均一分散が得られにくく、ドッ
ト間の抵抗値ばらつきを少なくすることが困難である。
厚膜型サーマルヘッドでは過負荷トリミング法によって
この抵抗値ばらつきを±1%以下にすることが可能であ
る。しかしながら一つのドットの中のミクロな電流パス
に注目するとトリミングの不均一性などが要改善点とし
て残されている。これらの短所は、厚膜抵抗体層の大き
な熱容量に起因するところ大であり、発熱印字の時の時
定数が大きいこと、印字熱効率が悪いこと、印字品質が
悪いことなどの結果に至っている。
本発明は、厚膜サーマルヘッドの抵抗値ばらつきを少
なくし、印字品質および印字時定数、熱効率の改善を目
的とするものである。
なくし、印字品質および印字時定数、熱効率の改善を目
的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明は、無機質抵抗成分と有機質抵抗体成分とこれ
を結合するガラス成分とからなるペーストを印刷焼成し
て発熱抵抗体層を有したことを特徴とするサーマルヘッ
ドである。
を結合するガラス成分とからなるペーストを印刷焼成し
て発熱抵抗体層を有したことを特徴とするサーマルヘッ
ドである。
さらに、無機質抵抗成分がRu、Rh、Au、Cr、Ni、Ta、
Ptの金属または金属酸化物からなり、有機質抵抗成分が
室温において液体状、固体状または両者の混合物を用い
た有機金属化合物からなる。
Ptの金属または金属酸化物からなり、有機質抵抗成分が
室温において液体状、固体状または両者の混合物を用い
た有機金属化合物からなる。
作用 本発明によれば、有機質抵抗成分が熱分解によりサブ
ミクロンの抵抗成分を形成することができ、無機質抵抗
成分とガラス結合剤で基本的に構成されたその空隙に有
機質抵抗成分が入り込んだ構造になり、低抗体成分元素
がミクロ的に均一に分散された状態となり、発熱抵抗体
層に電圧印加しても均一な発熱分布が得られ、熱効率、
印字ON,OFF時定数、印字品質の優れたものとなる。
ミクロンの抵抗成分を形成することができ、無機質抵抗
成分とガラス結合剤で基本的に構成されたその空隙に有
機質抵抗成分が入り込んだ構造になり、低抗体成分元素
がミクロ的に均一に分散された状態となり、発熱抵抗体
層に電圧印加しても均一な発熱分布が得られ、熱効率、
印字ON,OFF時定数、印字品質の優れたものとなる。
実施例 以下、本発明の具体的な実施例を示す。
(実施例−1) 厚さ0.8mmのグレーズアルミナ基板の上に金の有機金
属化合物ペーストの印刷焼成、ホトリソエッチングによ
って電極層を形成する。発熱抵抗体層は、無機質抵抗成
分として酸化ルテニウム粉末、有機質抵抗成分としてRu
の脂肪酸エステル(炭素数7で液体)、これにほう珪酸
系ガラスフリット、エチルセルロース、テルピネオール
を混合しペースト状にし、これをスクリーン印刷で印刷
し、乾燥、焼成した。最後に硼珪酸鉛系ガラスペースト
の印刷焼成により耐磨耗層を形成した。
属化合物ペーストの印刷焼成、ホトリソエッチングによ
って電極層を形成する。発熱抵抗体層は、無機質抵抗成
分として酸化ルテニウム粉末、有機質抵抗成分としてRu
の脂肪酸エステル(炭素数7で液体)、これにほう珪酸
系ガラスフリット、エチルセルロース、テルピネオール
を混合しペースト状にし、これをスクリーン印刷で印刷
し、乾燥、焼成した。最後に硼珪酸鉛系ガラスペースト
の印刷焼成により耐磨耗層を形成した。
(実施例−2) 実施例−1の発熱抵抗体層で、有機質抵抗成分をRuの
固体状脂肪酸エステル(炭素数7)、Ruの液状脂肪酸エ
ステル(炭素数20)を用い、その他同じ条件で発熱抵抗
体層を得た。
固体状脂肪酸エステル(炭素数7)、Ruの液状脂肪酸エ
ステル(炭素数20)を用い、その他同じ条件で発熱抵抗
体層を得た。
(実施例−3) 実施例−1の発熱抵抗体層で、無機質抵抗成分として
Taの金属粉末と有機質抵抗成分として炭素数が20のRu固
体状レジネートを用いた。
Taの金属粉末と有機質抵抗成分として炭素数が20のRu固
体状レジネートを用いた。
(実施例−4) 実施例−1の発熱抵抗体層で、無機質抵抗成分として
酸化ルテニウム粉末、Au粉末、有機質抵抗成分としてRu
の脂肪酸エステル、Rhの脂肪酸エステルを用いた。
酸化ルテニウム粉末、Au粉末、有機質抵抗成分としてRu
の脂肪酸エステル、Rhの脂肪酸エステルを用いた。
これらの実施例によるサーマルヘッドと、従来の酸化
ルテニウム粉末と硼珪酸ガラスフリットを用いたサーマ
ルヘッドの特性を比較した結果を表に示す。ばらつきは
抵抗値のばらつきを示し、印字品質は印字したときの品
質で○、△、×で表わした。また熱効率は同一電力を加
えたときの印字濃度を測定した。信頼性は恒温恒湿試
験、パルス寿命試験の結果を○、△、×で現した。
ルテニウム粉末と硼珪酸ガラスフリットを用いたサーマ
ルヘッドの特性を比較した結果を表に示す。ばらつきは
抵抗値のばらつきを示し、印字品質は印字したときの品
質で○、△、×で表わした。また熱効率は同一電力を加
えたときの印字濃度を測定した。信頼性は恒温恒湿試
験、パルス寿命試験の結果を○、△、×で現した。
この結果より、従来のサーマルヘッドよりも本発明の
実施例のサーマルヘッドのほうが抵抗値ばらつきが少な
く、印字品質、印字熱効率、信頼性で優れた特性を示
し、また印字の時のON,OFF時定数においても優れた特性
を示すことが判った。
実施例のサーマルヘッドのほうが抵抗値ばらつきが少な
く、印字品質、印字熱効率、信頼性で優れた特性を示
し、また印字の時のON,OFF時定数においても優れた特性
を示すことが判った。
発明の効果 以上記載のように、本発明は、無機質抵抗成分で得ら
れたミクロンオーダーの抵抗成分と有機質抵抗成分で得
られたサブミクロンオーダーの抵抗成分により、抵抗成
分マトリックスが均一分散し、発熱分布が均一になる。
また、印字の時のON,OFF時定数、印字熱効率、印字品
質、いずれの点でも優れた特性を有するサーマルヘッド
が低コストで連続的に生産できる。
れたミクロンオーダーの抵抗成分と有機質抵抗成分で得
られたサブミクロンオーダーの抵抗成分により、抵抗成
分マトリックスが均一分散し、発熱分布が均一になる。
また、印字の時のON,OFF時定数、印字熱効率、印字品
質、いずれの点でも優れた特性を有するサーマルヘッド
が低コストで連続的に生産できる。
第1図および第2図は、従来の薄膜型および厚膜型サー
マルヘッドの代表的な構成図である。 1……絶縁基板、1a……グレーズ層、2……抵抗体層、
3,4……電極層、5……耐摩耗層。
マルヘッドの代表的な構成図である。 1……絶縁基板、1a……グレーズ層、2……抵抗体層、
3,4……電極層、5……耐摩耗層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 章良 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−46501(JP,A) 特開 昭63−124501(JP,A) 特開 平2−32865(JP,A) 特開 平2−9640(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】無機質抵抗成分と有機質抵抗体成分とこれ
を結合するガラス成分とからなるペーストを印刷焼成し
て発熱抵抗体層を形成するサーマルヘッドの製造法。 - 【請求項2】無機質抵抗成分がRu、Rh、Au、Cr、Ni、T
a、Ptの少なくとも1種以上の金属または金属酸化物か
らなることを特徴とする請求項1記載のサーマルヘッド
の製造法。 - 【請求項3】有機質抵抗成分が室温において液体状、固
体状、または両者の混合物であることを特徴とする請求
項1記載のサーマルヘッドの製造法。 - 【請求項4】ガラス成分は、Si、B、Pb、Na、K、Li、
Ca、Ba、Mg、Al、Zr、Ti、Zn、Sr、Laの少なくとも2種
以上から構成されることを特徴とする請求項1記載のサ
ーマルヘッドの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3996890A JP2507118B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | サ―マルヘッドの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3996890A JP2507118B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | サ―マルヘッドの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03243361A JPH03243361A (ja) | 1991-10-30 |
JP2507118B2 true JP2507118B2 (ja) | 1996-06-12 |
Family
ID=12567756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3996890A Expired - Fee Related JP2507118B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | サ―マルヘッドの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2507118B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2591233B2 (ja) * | 1990-03-16 | 1997-03-19 | 松下電器産業株式会社 | サーマルヘッドの製造法 |
US8267605B2 (en) * | 2010-03-26 | 2012-09-18 | Elc Management Llc | Capacitor powered personal care devices |
-
1990
- 1990-02-21 JP JP3996890A patent/JP2507118B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03243361A (ja) | 1991-10-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |