JP2505796B2 - スラリ燃料用アトマイザとこれを用いたバ−ナ点火法 - Google Patents

スラリ燃料用アトマイザとこれを用いたバ−ナ点火法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、燃焼装置及びバーナの点火法に係り、特に
スラリ燃料の噴霧特性を改善し燃焼効率の向上に好適な
スラリ燃料用アトマイザとこれを用いたバーナの点火法
に関する。
(従来の技術) CWM(高濃度石炭・水スラリ)は液体燃料と同様に、
高圧蒸気若しくは圧縮空気等の微粒化媒体により、2流
体アトマイザを用いて噴霧燃焼させるが、微粉炭と比較
すると着火性及び保炎性が劣ることが知られている。着
火に関しては噴霧の速度が大きく水の蒸発が遅れるため
でこれにより着火距離(バーナ先端から着火面までの距
離)が長くなる。保炎性が悪く火炎がリフトした状態で
は、安定な還元領域を形成し難くしかも高温に達しない
ためNOxの抑制は難しい。特に炉冷状態からの点火・起
動においては燃料の微粒化を十分にし、保炎能力を強化
する必要がある。これにより起動時に軽油等の補助燃料
費を削滅することができ、ボイラ効率を向上させること
ができる。さらに負荷上昇速度を増加することができれ
ば、負荷変動運転が容易となり従来の微粉炭ボイラより
もDSS(毎日運転停止)が可能となり、それだけCWMの有
利性は増大する。従ってCWMの燃焼効率を向上させるた
め、微粒化性特性が優れ噴霧流の速度が小さいスラリ燃
料用アトマイザ及びこれを用いたバーナ点火法の開発が
要望されている。
従来技術において多用されている2流体アトマイザの
中間混合式を第9図(a)に、内部混合式を同図(b)
に縦断面図を用いて示す。さらにこのようなアトマイザ
を利用して、CWMを燃焼するに際し、CWM供給ポンプの入
口に大気圧下の沸騰点が100℃以下の低沸点液体を添加
剤として注入する方法が実開昭61-63533号及び同61-635
34号公報に開示されている。この先行技術は低沸点液体
のフラッシング(突沸)現象を利用して微粒化を促進さ
せようとするものである。
第9図(a)、(b)において、1はアトマイザチッ
プ本体、2は燃料及び低沸点液体の流路、3は微粒化媒
体(蒸気)流路、4は燃料供給孔、5は混合噴出孔、6
アトマイザチップ本体、7は噴出孔、8は混合室、9は
中間体、10は気液混合孔、11は微粒化媒体供給孔、12は
燃料供給孔である。
(発明が解決しようとする問題点) 上記従来技術においては、ポンプからバーナまでの配
管途中にある断面の収縮部や屈曲によって、減圧し低沸
点液体が蒸発し、ベーパロック(蒸気泡閉塞)を起すこ
とがあり、これに伴って燃料の流動は脈動を起して火炎
が著しく不安定になる。さらには火炉の振動を来しボイ
ラ等燃焼装置の停止という事態が発生する危険性もあ
る。本発明は上記の問題点を解決しスラリ系燃料に対し
て好適であり、特に炉冷状態からの点火・起動において
着火・保炎性が良く燃焼効率の優れたアトマイザと、こ
れを用いたスラリ燃料用バーナの点火法を提供すること
を目的としてなされたものである。
(問題点を解決するための手段) 上記の目的は、火炉内圧力下での沸騰温度が水の沸騰
温度以下である低沸点液体(但し水に対して可溶性であ
るか否かは問わない)をバーナガンの火炉側先端に装着
したアトマイザの気液混合室に、好ましくは燃料に対し
重量比20%以内で、上記スラリ燃料中燃料中若しくはス
ラリ燃料と微粒化媒体との混合相中に導入するように構
成したアトマイザとこれを用いたバーナ点火法によって
達成される。
(作用) 上記低沸点液体は、アトマイザの気液混合室内で微粒
化媒体との接触によって加熱され、さらに火炉内へ噴射
されて急速に減圧される。これによって上記低沸点液体
は瞬時に熱力学的に非平衡な過熱状態となり、急激なフ
ラッシング(突発的な沸騰)現象を起してスラリ燃料の
微粒化を強力に促進させる。本発明はこの原理を利用し
たスラリ燃料用アトマイザとこれを用いて火炉の起動点
火を行なう方法であり、定格負荷運転時にはバーナガン
外部に設けた切り替えバルブの操作により、低沸点液体
供給路に通常の微粒化媒体である蒸気を供給する。
(実施例) 第1、2図は本発明を中間混合式アトマイザに対して
適用した実施例図である。中間混合式アトマイザにおい
ては、アトマイザチップ本体13の火炉に対面する表面に
開口する複数個の混合噴出孔17の軸方向上流側から微粒
化媒体である蒸気3が供給され、混合噴出孔17の側壁に
開口する燃料供給孔19から燃焼14が噴出され、両者が混
合して噴霧流を構成する。第1図実施例では混合噴出孔
17と燃料供給孔19とが合流する位置よりも火炉に近い位
置に低沸点液体供給孔18を開口させ、燃料14と蒸気3の
気液混合物中に低沸点液体15が導入されるようになって
いる。第2図実施例では第1図実施例とは逆に燃料供給
孔23よりも火炉に遠い位置に低沸点液体15を噴射する低
沸点液体供給孔24が設けられていて、蒸気3と混合する
直線の燃料14中に低沸点液体15を導入するようにしてい
る。上記低沸点液体15は水よりも沸騰点が低いこと、ボ
イラ燃料としての燃焼性能と価格の点を考慮した上で、
好ましい燃料として本実施例ではメチルアルコール(CH
3OH)を使用している。
上記のように本発明は、加圧された低沸点液体の急激
な減圧によって起るフラッシング効果によってスラリ燃
料の微粒化を促進する点、特にベーパロック等を起さな
いように信頼性を高めるために低沸点液体を噴射直線す
なわちアトマイザのところで混入する点に特徴がある。
第3図は過剰酸素濃度に対するNOx濃度の測定結果を示
す図で、低沸点液体を混入しない従来例に比べて、本発
明によるものはNOxは概ね1/2に減少している。これは微
粒化の促進によってバーナ近傍の保炎状態が良くなり、
火炎中心部に安定な還元領域が形成されたためと考えら
れる。着火・保炎性が改善されたことにより、第4図に
示すように灰中未燃分の変化にあらわれ、低沸点液体を
混入することにより灰中の未燃分は顕著に減少している
が、質量流量比で概ね10%を超えると殆ど変化しなくな
るから、経済性を考慮すると10%内外が好ましい。第5
図は燃料負荷率に対するCOの変化を示す特性図で、燃料
負荷率が上昇するに伴って、COは減少するが、同一燃料
負荷比でみると本発明第1図実施例は従来に比べて、CO
は低くなっており、従って本発明のバーナの使用によれ
ば燃焼効率はかなりの向上をみることは明らかである。
第7図は本発明の他の実施例図を示し、内部混合式ア
トマイザに適用したものである。燃料14と微粒化媒体3
を衝突混合させ1次微粒化を行なう気液混合室32を有す
る中間体29と、これの火炉側に接続されるアトマイザチ
ップ本体26によって構成され、アトマイザチップ本体26
は複数の噴出孔27と混合室28を備えている。本実施例に
おいては、低沸点液体15が供給される低沸点液体供給孔
30は、微粒化媒体供給孔31よりも混合室28側に接近した
位置から気液混合室32に導入される。従って従来の内部
混合式アトマイザよりも気液混合室32における1次微粒
化が促進され、微粒化性の良好なスラリ燃料噴霧が得ら
れる。また第8図に示すアトマイザチップ35の入口部に
おいて、微粒化媒体3と混合する前に燃料14と低沸点液
体15が連通管41によって混合され、さらに混合噴出孔40
の出口近くに入口と出口の孔径を混合噴出孔40の孔径よ
りも小さくし、耐摩耗性材料で成形した混合室39を設け
たものである。連通管41で混合した燃料と微粒化媒体3
は、上記混合室39内においてさらに良く混合され、添加
剤やpH調整剤が燃料中に良く分散される。第6図はバー
ナガン47までの燃料14、微粒化媒体である蒸気3及び低
沸点液体15の各供給配管43の概略を示し、微粒化媒体配
管43及び低沸点液体配管44は、バルブ45、46の操作によ
って、バーナガン47内の低沸点液体を蒸気に切り替える
ことが可能である。
(発明の効果) 本発明の実施により次の効果が得られた。
(a) 着火が安定し保炎性が向上する。
(b) 上記着火の安定に関連して灰中未燃分が低減し
燃焼効率が向上する。
(c) 火炎長が短くなるため火炉を小さくすることが
できる。
(d) 上記(a)、(b)の効果に伴ない、スラリ燃
料のような高燃料比(固定炭素/揮発分)を有する難燃
性燃料用にも有利になる。
(e) 上記(a)の効果により、バーナ近傍に安定的
に高温還元域が形成されNOxを低減することができる。
(f) 微粒化媒体の量を削減でき、従ってボイラ効率
が向上し補機動力費を低減することができる。
(g) 燃焼時の過剰空気量を低減させることができる
から、硫黄分を多く含有する石炭を使用しても低温腐食
を防止することができる。
(h) 微粒化性が向上しシンダアッシュ(エアヒータ
ホッパから排出される燃えがらや燃え残り)若しくはク
リンカアッシュの排出量が低減され灰処理作業が容易に
なる。
(i) 添加した低沸点液体の蒸発によるベーパロック
がなくなり、脈動の少ない安定な燃焼運転が可能にな
る。
(j) バーナの点火・起動が迅速に行なうことがで
き、ボイラの負荷追従性が向上する。従って毎日運転・
停止が可能となる。
(k) 比炉のウォーミングアップ用の燃料費を大幅に
削減できる。
(l) 点火後の負荷上昇時の燃焼効率を通常燃焼時と
同等水準まで引き上げることができる。
上記の通り、バーナの操作性や信頼性を損ずることな
く、燃焼性の改善のほか、省エネルギー、環境保全対策
上にも極めて顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1、2図は本発明に係るスラリ燃料用アトマイザの断
面図、第3〜5図は本発明と従来のアトマイザの燃焼実
験による比較特性図、第6図は本発明に係るスラリ燃料
用アトマイザの燃料系統図、第7、8図は本発明に係る
スラリ燃料用アチマイザの他の実施例の断面図、第9図
は従来のスラリ燃料用アトマイザの断面図である。 3……微粒化媒体(蒸気) 13、20、26、35……アトマイザチップ本体 14……燃料、15……低沸点液体 16、21……アトマイザバックプレート 17、22……混合噴出孔 18、24、30……低沸点液体供給孔 19、23……燃料供給孔、25……キャップナット 27……噴出孔、28、30……混合室 29……中間体、30……バーナガン外筒 31……微粒化媒体供給孔、32……気液混合孔 36……低沸点液体溜、37……燃料溜 38……微粒化媒体分配器、40……混合噴出孔 41……連通管、42……燃料配管 43……微粒化媒体配管、44……低沸点液体配管 45、46……バルブ、47……バーナガン 48……風箱、49……噴霧流

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粒化媒体を導入する流路に液体燃料を合
    流させて成る気液混合室を備えるスラリ燃料用アトマイ
    ザにおいて、火炉内の圧力下での沸騰点が水の沸騰点以
    下の液体の導入路を備える気液混合室、若しくは上記水
    の沸騰点以下の液体とスラリ燃料との混合液の導入路を
    有する気液混合室を備えることを特徴とするスラリ燃料
    用アトマイザ。
  2. 【請求項2】上記水の沸騰点以下の液体は、上記スラリ
    燃料の成分である液体に可溶性であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載のスラリ燃料用アトマイザ。
  3. 【請求項3】スラリ燃料を含む液体燃料を微粒化媒体を
    用い、火炉に向って噴霧し点火させるスラリ燃料用バー
    ナの点火法において、火炉内圧力下での沸騰点が水の沸
    騰点以下である液体を前記微粒化媒体と前記液体燃料と
    が合流するアトマイザの気液混合室内に導入させるか、
    若しくは予め前記液体燃料と混合した後、前記気液混合
    室に導入させて火炉の起動時若しくは低負荷運転時に対
    応することを特徴とするスラリ燃料用バーナの点火法。
  4. 【請求項4】上記水の沸騰点以下の液体の流路に、この
    液体燃料に換えて微粒化媒体を流通させることにより、
    定格負荷燃焼運転時に対応することを特徴とする特許請
    求の範囲第3項記載のスラリ燃料用バーナの点火法。
  5. 【請求項5】上記水の沸騰点以下の液体と上記微粒化媒
    体を切り替える操作を上記バーナを内装する風箱外流路
    で行なうことを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の
    スラリ燃料用バーナの点火法。
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