JP2505531Y2 - 状差し - Google Patents

状差し

Info

Publication number
JP2505531Y2
JP2505531Y2 JP1993000402U JP40293U JP2505531Y2 JP 2505531 Y2 JP2505531 Y2 JP 2505531Y2 JP 1993000402 U JP1993000402 U JP 1993000402U JP 40293 U JP40293 U JP 40293U JP 2505531 Y2 JP2505531 Y2 JP 2505531Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slip layer
hanging
suspended
slip
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1993000402U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0655769U (ja
Inventor
勝義 角谷
Original Assignee
エムエイシイサンコー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エムエイシイサンコー株式会社 filed Critical エムエイシイサンコー株式会社
Priority to JP1993000402U priority Critical patent/JP2505531Y2/ja
Publication of JPH0655769U publication Critical patent/JPH0655769U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2505531Y2 publication Critical patent/JP2505531Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sheet Holders (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は書状,請求書,領収書等
を収容する状差し、詳しくは家具,冷蔵庫,机等の円滑
な上面端から垂らして使用する状差しに関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】書状,
請求書,領収書等を差し込んで収容する状差しは従来か
ら公知となっており、この種状差しは布製の基体の正面
に収容部を形成しており、この基体の上部面に鳩目を取
り付けたもの、あるいは吊下紐を設けたものなどがあ
り、埋込ネジ式のフックあるいは面着式のフック,又は
釘等の吊下部材を柱,壁等の面に取り付け、その頭部に
ハトメの開孔を掛けて状差しを吊り下げ、あるいは吊下
紐を掛けて状差しを吊り下げ、又は状差しの上部あるい
は吊下紐を柱,壁等の面に押ピンで押し止めて状差しを
吊り下げて使用する。
【0003】しかしながら、柱,壁等の面にフック又は
釘等の吊下部材を取り付けると、簡単にその取付位置を
変更することができないため、また、後にこれら吊下部
材及び押ピンを取り外したときにその取付後が残るた
め、それを嫌って状差しを取り付けるのを嫌うことが少
なくない。さらに、状差しは柱,壁だけでなく家具,冷
蔵庫,カウンター台,下駄箱等の側面に吊るすと、より
一層利用範囲が広がりこの方が便利な場合が多いが、こ
の場合でも家具,冷蔵庫等の面に取付後を残し,及び取
付後に変色,汚れ等が生じるため、状差しを何処にでも
吊るすことができず、その取り付けに躊躇せざるを得な
かった。
【0004】本考案は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、シート材よりなる基体に収容部を形成してお
り、該基体の上部裏面に合成樹脂からなり真空吸着力又
は粘着力を有する滑り止め層を備えており、家具,冷蔵
庫,本棚,下駄箱等の取付面を傷付けることなくまた汚
すことなくその上面と側面とを利用して簡単に接着して
吊り下げることができ、しかも吊下位置も簡単に変更す
ることができ、洗濯が可能であり、長期間の使用により
接着性を失うこともない状差しを提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに提案される第1の考案の状差しは、シート材よりな
る基体に収容部を形成しており、該基体の上部裏面に
孔質合成樹脂からなり真空吸着力を有する滑り止め層
を備え、この滑り止め層の下端部に沿って折り曲げら
れ、この折り曲げ部を被吊下部材の角部に対向させ、滑
り止め層を前記被吊下部材の上面に吸着させ、また前記
収容部を被吊下部材の側面に吊り下げた状態で被吊下部
材に取り付けられることを特徴とする。第2の考案の状
差しは、シート材よりなる基体に収容部を形成してお
り、該基体の上部裏面に合成樹脂からなり粘着力を有す
る滑り止め層を備え、この滑り止め層の下端部に沿って
折り曲げられ、この折り曲げ部を被吊下部材の角部に対
向させ、滑り止め層を前記被吊下部材の上面に接着さ
せ、また前記収容部を被吊下部材の側面に吊り下げた状
態で被吊下部材に取り付けられることを特徴とする。
【0006】
【作用】本考案に係る状差しは、その前面の収容部内に
書状,請求書,領収書等を差し込んで整理,保存するも
のであり、その上部裏面に形成した滑り止め層は真空吸
着力又は粘着力による良好な接着性を有するので、その
上部裏面を箪笥,冷蔵庫,本棚、下駄箱等の円滑な上面
端部に添えつつ軽く押さえるだけで接着して良好な滑り
止め効果が発揮され、状差し全体を側下方に垂らして使
用することが可能となる。
【0007】特に滑り止め層の接着性は上方への剥離力
に対して非常に弱く、横方向すなわち状差しが垂れる方
向への剥離力に対して一定の強さがあるため、状差しを
多少強く下方に引っ張り、またその収容部内に書状を多
く収容しても擦れ落ちることはない。このように本考案
に係る状差しはフック,釘等の吊下部材を使用しないた
め、吊下面を損傷させることはない。しかも本考案に係
る状差しの上部面を軽く摘み上げると、また状差しの垂
れている部分を上方に持ち上げると、接着面が取付面
ら簡単離れ、しかも、接着面後も残さない。なお前記
滑り止め層は耐水性に優れているため、使用中に花瓶な
どの水をこぼしても乾燥させればそのまま使用すること
が可能となる他、汚れたときには洗濯することも可能で
ある。しかも長期間の使用に対してもその接着性は殆ど
減退することはない。
【0008】
【実施例】以下本考案に係る状差しの一実施例を添付図
面に示した構成に基づいて詳述する。本考案の状差し
は、基体の上端に滑り止め層を備えた滑り止めシートを
取り付けたものと、基体の上端部裏面に直接滑り止め層
を備えたものとがあり、また前者,後者何れの場合も滑
り止め層の性質として真空吸着力を有するものと粘着力
を有するものとがある。まず基体の上端に滑り止め層を
備えた滑り止めシートを取り付けた第1の構成の状差し
について説明する。
【0009】図1は本考案の第1の構成に係る状差しを
示した正面図、図2は同じく裏面図、図3は同じく斜視
図である。図1〜図3に示すように、本考案の第1の構
成に係る状差しAは、基体1の前面に書状の収容部2,
3を縫合して取り付ける一方、その上端に滑り止めシー
ト4を縫合して取り付けて構成したものである。基体1
は、綿布,ポリエステルあるいはナイロン繊維等の化学
繊維布からなるシート材を下部で2つ折り形状にしたも
のであり、2つ折り後の基体1は、高さ29cm程度,
幅16cm程度の大きさを有し、その正面側の布面1a
及び背面側の布面1bの両側端,及びそれぞれの上端の
四方はバイアステープ1cによって玉縁使用してあり、
正面側の布面1aの上端部の左右間を背面側の布面1b
の上端より僅か下方位置に縫合してある。
【0010】この基体1の正面側の布面1aの中央から
下端の左右に、基体1と同材質で,高さ10cm,幅1
4cm,奥行き2cm程度の大きさの2つの布体2,3
の両側端と下端とを縫合して書状の収容部P1,P2を
形成しており、これら収容部P1,P2の上端は、織り
込んだ糸が解けないようにまた外観上の見栄えを良くす
るためにバイアステープ2c,3cでそれぞれ玉縁使用
してある。
【0011】このように形成した基体1の上端には、基
体1と同幅で高さ6cm程度の大きさの布地4aの一面
に真空吸着力又は粘着力を有する滑り止め層Bを備えた
滑り止めシート4の一端を、滑り止め層Bを備えた面を
裏にしてバイアステープ2dと共に縫合することによっ
て状差しAが出来上がっている。滑り止めシート4の布
地4aは柔らかな生地を使用しており、滑り止めシート
4が基体1と滑り止めシート4との縫合部分に沿って略
直角に折れ曲がり、後述する吊下箇所の上面から垂直面
に沿って状差しAを吊り下げることができるようにして
ある。なお、滑り止めシート4の布地4aにある程度の
厚さがあり、あるいは滑り止め層Bにある程度の厚さが
あると略直角に折れ曲がらないこともあり得るが、この
場合には基体1と滑り止めシート4との縫合部分に沿っ
て、基体1又は滑り止めシート4の何れかを直角に折れ
曲がるように加工することも可能である。なお滑り止め
層4bの組成及び性質は後述する。
【0012】図4は本考案の第2の構成に係る状差しを
示した正面図、図5は同じく裏面図であり、図6は同じ
く側面図であり、続いてこれら図4〜図6に基づいて本
考案の第2の構成の状差しA’について詳述する。
【0013】図4〜図6に示すように、本考案の第2の
構成の状差しA’は、前記基体1と同様の繊維を素材と
するシート材からなる基体1’を下部で2つ折りに折り
返してあり、2つ折り形状の基体1’は、高さ29cm
程度,幅15cm程度の大きさ,すなわち前記基体1の
上端部に滑り止め層4を取り付けたものと略同じ大きさ
を有し、2つ折り形状にした正面側の布面1a’及び背
面側の布面1b’の両側端,及び正面側の上端をバイア
ステープ1cによって玉縁使用してあり、正面側の布面
1a’の上端部の左右間を背面側の布面1b’の上端か
ら9cm程度下方位置にバイアステープ1dと共に縫合
したものである。
【0014】この基体1’の正面側の布面1a’には前
記同様の2つの布体2,3の両側端と下端とを縫合して
書状の収容部P1,P2を形成し、それぞれの収容部P
1,P2の上端を前記同様にバイアステープ2c,3c
でそれぞれ玉縁使用してある。
【0015】このように形成した基体1’の裏面の上部
から下方6cm程度下方に至る前面に真空吸着力又は粘
着力を有する滑り止め層Bを備えることによって状差し
A’が出来上がっている。なお滑り止め層Bの組成及び
性質は後述する。
【0016】続いて本考案に係る状差しA(A’)の使
用例を図7及び図8に基づいて詳述する。なお図7及び
図8はそれぞれ本考案に係る状差しA(A’)の吊下例
を示した斜視図である。なお図7,図8において図1〜
図6と共通する箇所には同一符号を付してある。
【0017】図7及び図8に示すように、本考案に係る
状差しA(A’)を被吊下部材たる冷蔵庫Rの上面Ra
の側端部から吊り下げて使用する場合、状差しA
(A’)の上端の接着面を備えた部分を同じく被吊下部
材たる冷蔵庫Rの上面Raの側端に添えてその上面を軽
く押さえるだけで簡単に吊るすことができる。Lは書状
である。しかも吊るした状差しA(A’)は多少下方に
引っ張っても、あるいは収容部P1,3P2内に多くの
書状Lを詰め込んでも、前述したように滑り止め層の接
着性は横方向への剥離力に対して一定の強さがあるため
剥がれ落ちることはない。
【0018】なお、吊り下げた状差しA(A’)は滑り
止め層を備えている面を指先で摘んで剥がし、あるいは
状差しA(A’)全体を持ち上げるだけで、冷蔵庫Rの
上面Raを傷つけることなく、また汚すことなく簡単に
取り外し、また吊り下げ位置の変更も可能となる。
【0019】図8は本考案に係る状差しA(A’)をカ
ウンター台Sの上面Saの側端部から吊り下げた場合を
示しており、その吊下手法は前記冷蔵庫Rに吊り下げる
場合と同様の手順で行えばよい。このようにカンウター
台Sから状差しA(A’)を吊り下げると、書状Lの
他,各種請求書,領収書等もその場で収容できるため、
これら書類の整理にも役立つ。このように本考案に係る
状差しA(A’)は、少なくとも吊り下げる箇所の上面
部分に円滑な面があれば、場所を問わす簡単に吊り下げ
ることが可能なため、箪笥,本棚,下駄箱等の家具の側
面に取付傷及び取付後を残すことなく吊り下げることも
可能となる。
【0020】なお、前述した状差しA(A’)には、そ
の形状、大きさ、収容部P1,P2の数、基体1
(1’)の2つ折り形状等を説明しているが、これらは
本考案に係る状差しA(A’)におけるそれぞれの1実
施例についてのものであって何ら本考案に係る状差しA
(A’)を限定するものではない。しかしながら、状差
しA(A’)の上部裏面に備えてある滑り止めめ層B
は、少なくとも吊り下げに耐えうる程度以上の広さとし
てある。
【0021】次に、滑り止め層Bの組成及び特性につい
て詳述する。真空吸着力を有する滑り止め層Bの組成物
は表1の通りであり、具体的には合成樹脂(エマルジョ
ン状)としてウレタン系の商品「DICFOAM F-520 」, 発
泡材として「F-1 」, 界面活性剤として濃度4%の「CM
C 」, 助剤(1) として「VONCOAT 3750」, 助剤(2) とし
て「CR-5L 」, 助剤(3) として「VONDIC NBA-1」, 触媒
として「CATALYST ,PA-20 」を使用した。「CMC 」は第
一工業製薬 (株) 製であり、それ以外の商品は大日本イ
ンキ化学工業 (株) 製である。
【0022】
【表1】
【0023】このような材料による滑り止め層Bの水平
円滑面に対する接着メカニズムは、ここに成形された多
数の気孔による真空吸着力である。即ちこれを少し押さ
えると気孔中の空気が排出されて減圧状態となり、これ
により箪笥の上面及び冷蔵庫の上面等の円滑な上面に接
着する。
【0024】滑り止め層Bを形成するには、まず表1に
示した組成物を配合し、ミキサーにより発泡させる。次
にこの発泡した組成物をコーティング装置により前記滑
り止めシート4の裏面,あるいは前記基体1の上部裏面
の適所に塗布する。そしてこれを乾燥機に入れ、120 〜
160 ℃で5分間乾燥させる。
【0025】このとき発泡倍率及び塗布厚を変えて滑り
止め層Bを塗布したときの滑り止め層Bの物性試験を行
った結果を表2に示す。表2より、発泡倍率が小さい場
合は剥離性が良好であり、発泡倍率が大きい場合は接着
性が良好になり、また塗布厚が増加するといずれもが向
上することがわかる。
【0026】発泡倍率及び塗布厚は表2の結果より要求
される性能のバランスを考慮して決定すればよい。
【0027】
【表2】
【0028】なお、表2に示す結果の測定方法は具体的
に以下の通りである。 層間剥離強度:資料作成 綿布に接着剤(F-520増粘液)
を塗布しフォーム面と貼合せ、熱処理し2cm幅にカッ
ト。 オートグラフによりフォーム破壊強度を測る。 セロテープ剥離強度:フォーム面にセロファンテープ
(1.8mm) を手で強く貼付け直角方向に瞬時に剥がし、破
損の有無をチェックする。 ○は異常なし ×は破損 表面摩擦強度:学振型摩擦試験機(フラット500g) でフ
ォーム面を摩擦し破損までの回数を読む。 密着力:フォームシート2cm幅をガラス板に圧着し1日
後、90度剥離強度を測る。なお洗濯を20回繰り返した場
合にも滑り止め層Bの密着力に何ら変化が見られなかっ
た。
【0029】次に真空吸着力を有する滑り止め層Bの組
成物の他の実施例を表3に示す。表3の組成物として使
用した商品は表1の場合と同一である。
【0030】
【表3】
【0031】滑り止めシート4となる布地Bの一面に,
或いは基体1’の上端部裏面に表3に示す組成物からな
る滑り止め層Bを塗布形成する場合、まず表3に示した
組成物を配合し、ミキサーにより3.3 倍に発泡させる。
次にこの発泡した組成物をコーティング装置によりシー
ト本体の一面に,或いはエプロン本体1の先端部裏面に
塗布する。そしてこれを乾燥機に入れ120 ℃で5分間,
140 ℃で2分間乾燥させる。この場合も前述の実施例と
同様テーブルに対し真空吸着による良好な接着性が得ら
れた。
【0032】粘着力を有する滑り止め層Bの組成物はエ
チレン酢酸ビニルアルコール(EVA)として三井デュポン
のEV-40LX 及びエチレンメチルアクリレート(EMA) とし
てエクソンのXS-5508 であり、EVA とEMA との重量比を
7:3とした。そしてこのような混合物を径90mmの押出
機で塗布面に膜厚200 μm で塗布し状差しを試作した。
このような材料による滑り止め層Bは表面に粘着力を有
し、この粘着力により箪笥及び冷蔵庫等の円滑な上面に
接着する。
【0033】この試作した状差しの物性を、温度変化に
伴う物性変化,耐洗濯性,耐熱性,経時変化に伴う接着
力変化の4点について測定した。なお、試作品のサイズ
は25mm幅×10cmであり、この試作品を表面が平らで滑ら
かな台に接着させ、1kgのロールを2往復して荷重をか
けることにした。以下、各物性について説明する。
【0034】 温度変化に伴う物性変化 試作品を接着させたテーブルを0〜40℃まで温度変化
させ、試作品の物性を測定した。
【0035】
【表4】
【0036】日常的な使用温度である0〜40℃の温度
域では、樹脂付着はなく、良好な接着性を有している。
【0037】 耐水性及び耐洗濯性 また、試作品の耐水性及び耐洗濯性について測定した。
測定結果を下記表5,表6に示す。測定方法は、家庭洗
濯機に水30リットルと中性洗剤25gとを入れて10分間洗
い、10分後脱水して40℃にて15分間熱乾燥後、室温 (20
℃) に戻して台に貼付して接着力を測定するという手順
を繰り返した。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】繰り返して洗濯しても、接着性は殆ど劣化
しないことが分かる。
【0041】 耐熱性 試作品を台に貼付した後、台の温度を40℃とし、30kgの
荷重をかけて40時間放置した後、その試作品を剥がし
た。その結果、台に樹脂が付着することなく剥がせたの
で、40℃程度における耐熱性は良好であるといえる。
【0042】 経時変化に伴う接着力変化 試作品を台に貼付した後、接着力の変化及び変色を観察
した。観察結果を下記表7に示す。
【0043】
【表7】
【0044】1カ月を経過しても、接着力は不変であ
り、変色も見られないので、長期間に亘って使用しても
物性の劣化は少ない。
【0045】このように滑り止め層Bは、塗布される布
の広さが広いと接着性が極めて強いが、本考案の滑り止
め層Bの広さは、この接着力を考慮した適当な広さ、特
に横幅を長くしてある。
【0046】なお凹部の形状は平面に限らず、横条又は
多数の円とする等適宜パターンを用いればよい。また凹
部が他の部分より多くの面積を占めるパターン、まつま
り多数の丸突起を有する等のパターンであってもよい。
【0047】
【考案の効果】以上において示した本考案に係る状差し
は、その上部裏面に真空吸着力又は粘着力による接着性
が良好な滑り止め層を備えるので、状差しの上部面を吊
り下げるべき箇所の上面端部に添えて押し当てるだけ
で、簡単に吊り下げることができ、しかも吊下面にフッ
ク,押ピン等の部材を取り付ける必要もないため、吊下
面を傷付けることもなく、また汚すこともない。このた
め、吊下箇所の選択範囲が広がる。
【0048】なお、状差しの上部面を軽く摘み上げるだ
けで、或いは吊り下げている部分を持ち上げるだけで、
簡単に滑り止め層が吊下箇所の上部裏面から離れるた
め、その取り外しも容易となる他、吊下位置の変更も容
易となる。この他にも、滑り止め層は状差しに一体化さ
れており、しかも滑り止め層を備えた布地全体が肉薄で
あるため、滑り止め層を備えた布地の上に箱を置いても
安定性を失うことなく却って接着性を高めることにな
る。また家具,下駄箱の上に滑り止め層を備えた布地を
添えてその上に装飾布等を置くと、滑り止め層を備えた
布地が肉薄であるため、装飾布に凹凸を感じさせること
なく滑り止め層を備えた布地を隠すことができ、家具の
上面の美観を一層の向上を図ることができる。
【0049】さらに、滑り止め層の接着効果は耐水性,
耐洗濯性にも優れ、しかも使用につれても接着力はほと
んど減退しないなど本考案は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の構成に係る状差しを示した正面
図である。
【図2】本考案の第1の構成に係る状差しを示した背面
図である。
【図3】本考案の第1の構成に係る状差しを示した側面
図である。
【図4】本考案の第2の構成に係る状差しを示した正面
図である。
【図5】本考案の第2の構成に係る状差しを示した背面
図である。
【図6】本考案に係る状差しの使用例を示した側面図で
ある。
【図7】本考案に係る状差しの使用例を示した斜視図で
ある。
【図8】本考案に係る状差しの使用例を示した斜視図で
ある。
【符号の説明】
A 状差し B 滑り止め層 P1,P2 収容部 1 基体 4 滑り止めシート 4a 布地

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート材よりなる基体に収容部を形成し
    ており、該基体の上部裏面に多孔質合成樹脂からなり
    真空吸着力を有する滑り止め層を備え、この滑り止め層
    の下端部に沿って折り曲げられ、この折り曲げ部を被吊
    下部材の角部に対向させ、滑り止め層を前記被吊下部材
    の上面に吸着させ、また前記収容部を被吊下部材の側面
    に吊り下げた状態で被吊下部材に取り付けられることを
    特徴とする状差し。
  2. 【請求項2】 シート材よりなる基体に収容部を形成し
    ており、該基体の上部裏面に合成樹脂からなり粘着力を
    有する滑り止め層を備え、この滑り止め層の下端部に沿
    って折り曲げられ、この折り曲げ部を被吊下部材の角部
    に対向させ、滑り止め層を前記被吊下部材の上面に接着
    させ、また前記収容部を被吊下部材の側面に吊り下げた
    状態で被吊下部材に取り付けられることを特徴とする状
    差し。
JP1993000402U 1993-01-11 1993-01-11 状差し Expired - Lifetime JP2505531Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993000402U JP2505531Y2 (ja) 1993-01-11 1993-01-11 状差し

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993000402U JP2505531Y2 (ja) 1993-01-11 1993-01-11 状差し

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0655769U JPH0655769U (ja) 1994-08-02
JP2505531Y2 true JP2505531Y2 (ja) 1996-07-31

Family

ID=11472813

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993000402U Expired - Lifetime JP2505531Y2 (ja) 1993-01-11 1993-01-11 状差し

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2505531Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011098452A (ja) * 2009-11-04 2011-05-19 Moriyama Kasei Kk 状差し
JP6622495B2 (ja) * 2014-12-25 2019-12-18 株式会社イノアック技術研究所 積層シート及び当該積層シートの製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5434350B2 (ja) * 1972-09-16 1979-10-26
JPS523522A (en) * 1975-06-23 1977-01-12 Cabot Corp Nickel or cobalt based alloy articles applied coating bodies characterized by anti oxidation and corrosion property at high temperature and resistance to nuclear formation by cracks under high stress
JPS59158091A (ja) * 1983-02-28 1984-09-07 三菱重工業株式会社 照明装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0655769U (ja) 1994-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6647652B1 (en) Display board system
US20020095840A1 (en) Display board system
US7757416B2 (en) Portable and stowable quilting design wall
US10413135B2 (en) Method of securing towel to a rack
US20080277359A1 (en) Retaining system for holding fabric items
JP2505531Y2 (ja) 状差し
CN107072448A (zh) 材料分配系统的安装支架
US20040020883A1 (en) Adhesive mounted storage rack, method, and kit
US20080163443A1 (en) Fabric rectangle with pendent compartment and carrier made therefrom
US4194658A (en) Paper towel dispenser
WO2001000400A1 (en) Multi-layer surface covering
JP3086869U (ja) フロアマット
JPH0681779U (ja) 状差し
CN211522082U (zh) 多功能双面固定贴
WO2006110792A2 (en) Implement for use with a cleaning sheet
CN215127001U (zh) 一种两用衣架
JPS6024600Y2 (ja) 多用途クリツプ
JP2003180506A (ja) フロアマット
CN220734506U (zh) 西服手巾袋装饰巾
JP2598334Y2 (ja) マット
CN208216220U (zh) 一种可快速折叠且具有防晒功能的布料
JPH0654707U (ja) エプロン
JP2578011Y2 (ja) 便座カバー
JPH0516964U (ja) 室内外装飾材止着用シート
JP2008099806A (ja) テーブルポケット