JP2504386Y2 - 変速機構の冷却装置 - Google Patents
変速機構の冷却装置Info
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- JP2504386Y2 JP2504386Y2 JP1991063920U JP6392091U JP2504386Y2 JP 2504386 Y2 JP2504386 Y2 JP 2504386Y2 JP 1991063920 U JP1991063920 U JP 1991063920U JP 6392091 U JP6392091 U JP 6392091U JP 2504386 Y2 JP2504386 Y2 JP 2504386Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両のマニユアル式等
の変速部およびクラツチ部からなる変速機構の冷却装置
に関し、特にクラッチディスク冷却用の噴射油を必要量
だけ冷却に使用し、残りの油をトランスミッションのギ
ヤの潤滑に利用できる変速機構の冷却装置に係る。
の変速部およびクラツチ部からなる変速機構の冷却装置
に関し、特にクラッチディスク冷却用の噴射油を必要量
だけ冷却に使用し、残りの油をトランスミッションのギ
ヤの潤滑に利用できる変速機構の冷却装置に係る。
【0002】
【従来の技術】一般に、変速機構は、図2の如く、クラ
ツチ部1に冷却油を用いない乾式クラツチ方式と、図3
の如く、クラツチ部1に冷却油2を用いる湿式クラツチ
方式とがある。このうち、湿式クラツチ方式は、乾式ク
ラツチ方式に比べてクラツチ部1のクラツチデイスク3
の温度安定上有利であるためよく使用されている。
ツチ部1に冷却油を用いない乾式クラツチ方式と、図3
の如く、クラツチ部1に冷却油2を用いる湿式クラツチ
方式とがある。このうち、湿式クラツチ方式は、乾式ク
ラツチ方式に比べてクラツチ部1のクラツチデイスク3
の温度安定上有利であるためよく使用されている。
【0003】そして、従来の湿式クラツチ方式の変速機
構の冷却装置では、図3の如く、荷役シリンダ4aおよ
びパワーステアリングシリンダ4bに供給するための作
動油5をクラツチ部1の冷却油として兼用している。こ
の冷却油5としては、消泡性等の問題からオートマチツ
ク専用オイル(ATF)を使用していた。
構の冷却装置では、図3の如く、荷役シリンダ4aおよ
びパワーステアリングシリンダ4bに供給するための作
動油5をクラツチ部1の冷却油として兼用している。こ
の冷却油5としては、消泡性等の問題からオートマチツ
ク専用オイル(ATF)を使用していた。
【0004】また、変速部(トランスミツシヨン)6の
ギヤの潤滑は、専用のギヤ油8の油面下に浸つているギ
ヤ自身によるはねかけによつて行つていた。このギヤ油
8には、潤滑性をよくするよう極圧添加剤を含めてい
た。
ギヤの潤滑は、専用のギヤ油8の油面下に浸つているギ
ヤ自身によるはねかけによつて行つていた。このギヤ油
8には、潤滑性をよくするよう極圧添加剤を含めてい
た。
【0005】なお、図2中、9は荷役シリンダ4aおよ
びパワーステアリングシリンダ4b用の作動油としての
ハイドロリツクオイル、図2,3中、10はクラツチ部
1と変速部6とを隔離する隔離壁、4cはフローデバイ
ダ、4dはパワーステアリングバルブ、図3中、4eは
ベンチユリ機構である。
びパワーステアリングシリンダ4b用の作動油としての
ハイドロリツクオイル、図2,3中、10はクラツチ部
1と変速部6とを隔離する隔離壁、4cはフローデバイ
ダ、4dはパワーステアリングバルブ、図3中、4eは
ベンチユリ機構である。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところが、冷却油5
を、油温上昇度の高い作動油と兼用しているので、冷却
効果が下がり、また油温上昇によつて冷却油5が酸化し
やすくなり、冷却装置としての油寿命が短くなる。
を、油温上昇度の高い作動油と兼用しているので、冷却
効果が下がり、また油温上昇によつて冷却油5が酸化し
やすくなり、冷却装置としての油寿命が短くなる。
【0007】また、図3のように、冷却の目的でオイル
クーラ5aとして抵抗の大きいものを取付けると、パワ
ーステアリング装置内に背圧が生じ、この背圧によりパ
ワーステアリング装置の換向動作等に悪影響を及ぼすこ
とがある。すなわち、背圧によりパワーステアリングバ
ルブ4dのスプールに連結されたステアリングシヤフト
が一方向に推力を受け、パワーステアリングバルブ4d
の作動トルクに左右差が生じ、ステアリングホイールの
操舵力に比例した換向ができないことがある。
クーラ5aとして抵抗の大きいものを取付けると、パワ
ーステアリング装置内に背圧が生じ、この背圧によりパ
ワーステアリング装置の換向動作等に悪影響を及ぼすこ
とがある。すなわち、背圧によりパワーステアリングバ
ルブ4dのスプールに連結されたステアリングシヤフト
が一方向に推力を受け、パワーステアリングバルブ4d
の作動トルクに左右差が生じ、ステアリングホイールの
操舵力に比例した換向ができないことがある。
【0008】また、クラツチ部1の油回収のためにパワ
ーステアリングバルブ4dの下流にベンチユリ機構4e
を設けているため、ゴミ詰りによるパワーステアリング
装置への悪影響もある。
ーステアリングバルブ4dの下流にベンチユリ機構4e
を設けているため、ゴミ詰りによるパワーステアリング
装置への悪影響もある。
【0009】さらに、構造上、油面に浸つているギヤが
少ないもの、あるいは、車両が坂道などで傾き、油面が
変化した場合などは潤滑が十分でなくなることがある。
少ないもの、あるいは、車両が坂道などで傾き、油面が
変化した場合などは潤滑が十分でなくなることがある。
【0010】さらにまた、変速部6内には、ギヤの他
に、方向変換または速度変換のためのシフトフオーク
(図示せず)等も存在するが、従来のはねかけ方式によ
る潤滑では、シフトフオーク等への油供給が充分でな
く、シフトフオーク等の耐久性・耐摩耗性が劣化する原
因となつていた。
に、方向変換または速度変換のためのシフトフオーク
(図示せず)等も存在するが、従来のはねかけ方式によ
る潤滑では、シフトフオーク等への油供給が充分でな
く、シフトフオーク等の耐久性・耐摩耗性が劣化する原
因となつていた。
【0011】本考案は、上記課題に鑑み、パワーステア
リング装置等の外部機構の背圧発生を防止でき、冷却油
の寿命を長く保ち得、変速部内の潤滑を充分に行い得る
変速機構の冷却装置の提供を目的とする。
リング装置等の外部機構の背圧発生を防止でき、冷却油
の寿命を長く保ち得、変速部内の潤滑を充分に行い得る
変速機構の冷却装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案による課題解決手
段は、図1の如く、変速部21と、クラツチ部23とか
らなる変速機構を潤滑、冷却するもので、変速機構本体
24内に溜まつた冷却油25をクラツチ部23に供給循
環するための循環路28が設けられ、該循環路28中に
オイルポンプ29およびオイルクーラ30とが配置さ
れ、前記循環路28のオイルポンプ29の下流側に、オ
イルポンプ29からの冷却油25を循環路28から分流
させて変速部21へ潤滑油として供給すための分路32
が形成され、前記変速部21側とクラッチ部23側との
冷却油25の供給配分を調整する調整手段33が設けら
れ、該調整手段33は、循環路28の端部でクラツチデ
イスク22に冷却油25を一定量だけ噴射するノズル2
6と、該ノズル26にて冷却油25の一部が残余された
ときにこれを分路32へ供給するためのリリーフ弁35
とから構成されたものである。
段は、図1の如く、変速部21と、クラツチ部23とか
らなる変速機構を潤滑、冷却するもので、変速機構本体
24内に溜まつた冷却油25をクラツチ部23に供給循
環するための循環路28が設けられ、該循環路28中に
オイルポンプ29およびオイルクーラ30とが配置さ
れ、前記循環路28のオイルポンプ29の下流側に、オ
イルポンプ29からの冷却油25を循環路28から分流
させて変速部21へ潤滑油として供給すための分路32
が形成され、前記変速部21側とクラッチ部23側との
冷却油25の供給配分を調整する調整手段33が設けら
れ、該調整手段33は、循環路28の端部でクラツチデ
イスク22に冷却油25を一定量だけ噴射するノズル2
6と、該ノズル26にて冷却油25の一部が残余された
ときにこれを分路32へ供給するためのリリーフ弁35
とから構成されたものである。
【0013】
【作用】上記本考案による課題解決手段において、変速
機構本体24内に溜つた冷却油25は、オイルポンプ2
9にて専用の循環路28に吸い出されるとともに、オイ
ルクーラ30にて冷却され、その後、ノズル26にてク
ラツチデイスク22に一定量だけ噴射される。そして、
ノズル26にて冷却油25の一部が残余されたとき、リ
リーフ弁35にてこれを分路32へ供給し、変速部21
のギヤ20等を潤滑する。
機構本体24内に溜つた冷却油25は、オイルポンプ2
9にて専用の循環路28に吸い出されるとともに、オイ
ルクーラ30にて冷却され、その後、ノズル26にてク
ラツチデイスク22に一定量だけ噴射される。そして、
ノズル26にて冷却油25の一部が残余されたとき、リ
リーフ弁35にてこれを分路32へ供給し、変速部21
のギヤ20等を潤滑する。
【0014】以上の冷却油25の循環を、パワーステア
リング装置等の外部機構から独立して行うので、オイル
クーラ30等による外部機構への背圧による影響や、ベ
ンチユリのゴミ詰りによる影響を防止できる。
リング装置等の外部機構から独立して行うので、オイル
クーラ30等による外部機構への背圧による影響や、ベ
ンチユリのゴミ詰りによる影響を防止できる。
【0015】
【実施例】図1は本考案の一実施例の変速機構およびそ
の冷却装置の循環系と圧油の供給系を示す原理図であ
る。図示の如く、本実施例の変速機構は、フオークリフ
ト等の荷役車両に使用されるもので、ギヤ20やシフト
フオーク(図示せず)等を備えた変速部21(トランス
ミツシヨン)と、クラツチデイスク22を有するクラツ
チ部23とから構成され、これらはギヤボツクス(変速
機構本体)24内に収納されている。該変速機構本体2
4の内部は、変速部21とクラツチ部23とで冷却油2
5(潤滑油)を共有するよう、図2,3に示した従来例
と異なり、両者間の仕切り壁24aの一部に、クラツチ
部23と変速部21との間の冷却油25を共有するため
の油穴24bが設けられている。
の冷却装置の循環系と圧油の供給系を示す原理図であ
る。図示の如く、本実施例の変速機構は、フオークリフ
ト等の荷役車両に使用されるもので、ギヤ20やシフト
フオーク(図示せず)等を備えた変速部21(トランス
ミツシヨン)と、クラツチデイスク22を有するクラツ
チ部23とから構成され、これらはギヤボツクス(変速
機構本体)24内に収納されている。該変速機構本体2
4の内部は、変速部21とクラツチ部23とで冷却油2
5(潤滑油)を共有するよう、図2,3に示した従来例
と異なり、両者間の仕切り壁24aの一部に、クラツチ
部23と変速部21との間の冷却油25を共有するため
の油穴24bが設けられている。
【0016】そして、本実施例の冷却装置は、図1の如
く、前記変速機構の主にクラツチ部23を冷却するもの
で、特に、荷役装置およびパワーステアリング装置41
aの圧油系から独立した機構とされ、変速機構本体24
内に溜まつた冷却油25の排出口27から前記クラツチ
デイスク22側にかけて引き回された循環路28と、該
循環路28中に配されたオイルポンプ29およびオイル
クーラ30とが設けられ、前記循環路28に、オイルポ
ンプ29からの冷却油25を変速部21のギヤ20へ潤
滑油として分流させる分路32が形成され、該分路32
側とクラツチデイスク22側との冷却油25の供給配分
を調整する調整手段33が設けられたものである。
く、前記変速機構の主にクラツチ部23を冷却するもの
で、特に、荷役装置およびパワーステアリング装置41
aの圧油系から独立した機構とされ、変速機構本体24
内に溜まつた冷却油25の排出口27から前記クラツチ
デイスク22側にかけて引き回された循環路28と、該
循環路28中に配されたオイルポンプ29およびオイル
クーラ30とが設けられ、前記循環路28に、オイルポ
ンプ29からの冷却油25を変速部21のギヤ20へ潤
滑油として分流させる分路32が形成され、該分路32
側とクラツチデイスク22側との冷却油25の供給配分
を調整する調整手段33が設けられたものである。
【0017】ここで、本実施例で使用される冷却油25
は、図3に示す湿式クラツチ方式の従来例と同様、鉱物
油をもとに、各種の添加剤が加えられたオートマチツク
専用オイル(オートマチツク・トランスミツシヨン・フ
リユード:ATF)が使用されている。そして、前述の
ように、荷役装置およびパワーステアリング装置41a
の圧油系から独立しているため、変速機構に使用する冷
却油25と、パワーステアリング装置41aのハイドロ
リツクオイル等の作動油とは、夫々別種類のものが使用
されている。
は、図3に示す湿式クラツチ方式の従来例と同様、鉱物
油をもとに、各種の添加剤が加えられたオートマチツク
専用オイル(オートマチツク・トランスミツシヨン・フ
リユード:ATF)が使用されている。そして、前述の
ように、荷役装置およびパワーステアリング装置41a
の圧油系から独立しているため、変速機構に使用する冷
却油25と、パワーステアリング装置41aのハイドロ
リツクオイル等の作動油とは、夫々別種類のものが使用
されている。
【0018】前記オイルポンプ29は、一般的な往復ポ
ンプ(ピストンポンプ)や回転ポンプ等が使用され、そ
の吐出量は、クラツチデイスク22の冷却に必要な圧油
量に加えて、変速部21のギヤ20にも供給し得るよ
う、後述のクラツチデイスク噴射用ノズル26の噴射量
より大とされている。
ンプ(ピストンポンプ)や回転ポンプ等が使用され、そ
の吐出量は、クラツチデイスク22の冷却に必要な圧油
量に加えて、変速部21のギヤ20にも供給し得るよ
う、後述のクラツチデイスク噴射用ノズル26の噴射量
より大とされている。
【0019】前記オイルクーラ30は、循環路28中の
冷却油25を冷却するものであるが、図3の従来例のよ
うに冷却油25を作動油として兼用していないので、そ
の分、冷却に要するエネルギーが少なくて済み、故に従
来例より低パワーのものが使用されている。
冷却油25を冷却するものであるが、図3の従来例のよ
うに冷却油25を作動油として兼用していないので、そ
の分、冷却に要するエネルギーが少なくて済み、故に従
来例より低パワーのものが使用されている。
【0020】前記調整手段33は、循環路28の終端部
でクラツチデイスク22に冷却油25を一定量だけ噴射
するノズル26と、該ノズル26にて冷却油25の一部
が残余されたとき(以下、リリーフ時という)にこれを
分路32へ供給するためのリリーフ弁35とから構成さ
れている。
でクラツチデイスク22に冷却油25を一定量だけ噴射
するノズル26と、該ノズル26にて冷却油25の一部
が残余されたとき(以下、リリーフ時という)にこれを
分路32へ供給するためのリリーフ弁35とから構成さ
れている。
【0021】前記ノズル26は、オイルポンプ29にて
供給された冷却油25の流量を制限するとともに、クラ
ツチデイスク22にジエツト噴射して冷却効率を上げる
もので、その口径は、噴射量がクラツチデイスク22を
冷却するのに適切な一定量となるよう設定されている。
供給された冷却油25の流量を制限するとともに、クラ
ツチデイスク22にジエツト噴射して冷却効率を上げる
もので、その口径は、噴射量がクラツチデイスク22を
冷却するのに適切な一定量となるよう設定されている。
【0022】前記リリーフ弁35は、ピストン36およ
び調整ばね37を備えた一般的なもので、該リリーフ弁
35のピストン36側には変速部21のギヤ20への分
路32が、その逆側にはノズル26への供給路28aが
接続されている。そして、リリーフ弁35内のピストン
36は、通常時は調整ばね37にて分路32を塞ぐ閉塞
方向X2に付勢されているが、ノズル26でのリリーフ
時にリリーフした冷却油25の圧力が加わると、ピスト
ン36は調整ばね37に抗して分路32を開放する開放
方向X1へ移動する。なお、38は調整ばね37周辺に
溜つた余分な冷却油25を変速機構本体24内に戻すド
レンである。
び調整ばね37を備えた一般的なもので、該リリーフ弁
35のピストン36側には変速部21のギヤ20への分
路32が、その逆側にはノズル26への供給路28aが
接続されている。そして、リリーフ弁35内のピストン
36は、通常時は調整ばね37にて分路32を塞ぐ閉塞
方向X2に付勢されているが、ノズル26でのリリーフ
時にリリーフした冷却油25の圧力が加わると、ピスト
ン36は調整ばね37に抗して分路32を開放する開放
方向X1へ移動する。なお、38は調整ばね37周辺に
溜つた余分な冷却油25を変速機構本体24内に戻すド
レンである。
【0023】前記分路32の油供給口41は、変速部2
1のギヤ20の上方に配されている。これは、前述のよ
うに、本実施例の冷却油25に極圧添加剤を用いていな
いため、従来のはねかけ式に加えて冷却油25の供給量
を補うことで潤滑性を補強するためである。
1のギヤ20の上方に配されている。これは、前述のよ
うに、本実施例の冷却油25に極圧添加剤を用いていな
いため、従来のはねかけ式に加えて冷却油25の供給量
を補うことで潤滑性を補強するためである。
【0024】なお、図1中、51は荷役シリンダ、52
はパワーステアリングシリンダ、53はフローデバイ
ダ、54はパワーステアリングバルブ、55はコントロ
ールバルブ、56はオイルタンクである。
はパワーステアリングシリンダ、53はフローデバイ
ダ、54はパワーステアリングバルブ、55はコントロ
ールバルブ、56はオイルタンクである。
【0025】上記構成において、変速機構本体24内に
溜つた冷却油25は、オイルポンプ29にて吸い出さ
れ、オイルクーラ30にて冷却された後、リリーフ弁3
5に供給される。
溜つた冷却油25は、オイルポンプ29にて吸い出さ
れ、オイルクーラ30にて冷却された後、リリーフ弁3
5に供給される。
【0026】ここで、リリーフ弁35のピストン36
は、通常時は、調整ばね37にて付勢されているため、
分路32をふさぐ位置に配置され、故に冷却油25はノ
ズル26へのみ供給され、クラツチデイスク22に適正
量噴射される。そして、クラツチデイスク22を冷却す
る。
は、通常時は、調整ばね37にて付勢されているため、
分路32をふさぐ位置に配置され、故に冷却油25はノ
ズル26へのみ供給され、クラツチデイスク22に適正
量噴射される。そして、クラツチデイスク22を冷却す
る。
【0027】ここで、ノズル26の噴射は一定の適正量
に制限されているので、ノズル26に噴射されないで余
分となつた冷却油25はピストン36を調整ばね37に
抗して圧迫し、これをX1方向へ押しやる。そうする
と、リリーフ弁35内で分路32が開放され、余分の冷
却油25が分路32に流入する。
に制限されているので、ノズル26に噴射されないで余
分となつた冷却油25はピストン36を調整ばね37に
抗して圧迫し、これをX1方向へ押しやる。そうする
と、リリーフ弁35内で分路32が開放され、余分の冷
却油25が分路32に流入する。
【0028】そして、冷却油25は油供給口41からギ
ヤ20の真上部に降りかかり、ギヤ20および図示しな
いシフトフオークを潤滑する。
ヤ20の真上部に降りかかり、ギヤ20および図示しな
いシフトフオークを潤滑する。
【0029】このとき、冷却装置は、荷役装置およびパ
ワーステアリング装置41aの圧油系から切離されてい
るので、これらの装置による過大な油温上昇を防止で
き、冷却油25の酸化を軽減し得る。
ワーステアリング装置41aの圧油系から切離されてい
るので、これらの装置による過大な油温上昇を防止で
き、冷却油25の酸化を軽減し得る。
【0030】また、オイルクーラ30やノズル26によ
る冷却油25の油圧の変化によつてパワーステアリング
装置に背圧がかかるのを防止できる。したがつて、背圧
によるパワーステアリング装置の換向動作等への悪影響
を防止できる。
る冷却油25の油圧の変化によつてパワーステアリング
装置に背圧がかかるのを防止できる。したがつて、背圧
によるパワーステアリング装置の換向動作等への悪影響
を防止できる。
【0031】さらに、油面に浸つているギヤ20が少な
い場合や、坂道等で油面が変化した場合でも、ギヤ20
に潤滑油を安定供給できるとともに、シフトフオーク等
にも潤滑油を供給できるため、シフトフオーク等の耐摩
耗性を向上することができる。
い場合や、坂道等で油面が変化した場合でも、ギヤ20
に潤滑油を安定供給できるとともに、シフトフオーク等
にも潤滑油を供給できるため、シフトフオーク等の耐摩
耗性を向上することができる。
【0032】なお、本考案は、上記実施例に限定される
ものではなく、本考案の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。
ものではなく、本考案の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。
【0033】
【考案の効果】以上の説明から明らかな通り、本考案に
よると、変速機構本体内の冷却油を循環させる専用の循
環路を設けているので、冷却油の循環をパワーステアリ
ング装置等の外部機構から独立して行い得、オイルクー
ラ等による外部機構への背圧影響や、ベンチユリ機構の
ゴミ詰りによるパワーステアリング装置への悪影響を防
止できる。また、特に、荷役装置およびパワーステアリ
ング装置等の圧油系から独立して冷却できることから、
これら圧油系による過大な油温上昇を防止でき、冷却油
の寿命を向上させ得る。
よると、変速機構本体内の冷却油を循環させる専用の循
環路を設けているので、冷却油の循環をパワーステアリ
ング装置等の外部機構から独立して行い得、オイルクー
ラ等による外部機構への背圧影響や、ベンチユリ機構の
ゴミ詰りによるパワーステアリング装置への悪影響を防
止できる。また、特に、荷役装置およびパワーステアリ
ング装置等の圧油系から独立して冷却できることから、
これら圧油系による過大な油温上昇を防止でき、冷却油
の寿命を向上させ得る。
【0034】また、循環路から変速部側に分路を形成
し、循環路の端部でクラツチデイスクに冷却油を一定量
だけ噴射するノズルと、ノズルにて冷却油の一部が残余
されたときにこれを分路へ供給するためのリリーフ弁と
からなる調整手段を設けているので、クラツチデイスク
への冷却油の噴射を優先的に確保した上で、余つた冷却
油を変速部のギア等への潤滑油として利用できる。
し、循環路の端部でクラツチデイスクに冷却油を一定量
だけ噴射するノズルと、ノズルにて冷却油の一部が残余
されたときにこれを分路へ供給するためのリリーフ弁と
からなる調整手段を設けているので、クラツチデイスク
への冷却油の噴射を優先的に確保した上で、余つた冷却
油を変速部のギア等への潤滑油として利用できる。
【図1】図1は本考案の一実施例の変速機構およびその
冷却装置の循環系と圧油の供給系を示す原理図である。
冷却装置の循環系と圧油の供給系を示す原理図である。
【図2】図2は従来の乾式クラツチ方式の変速機構およ
びその冷却装置の循環系と圧油の供給系を示す原理図で
ある。
びその冷却装置の循環系と圧油の供給系を示す原理図で
ある。
【図3】図3は従来の湿式クラツチ方式の変速機構およ
びその冷却装置の循環系と圧油の供給系を示す原理図で
ある。
びその冷却装置の循環系と圧油の供給系を示す原理図で
ある。
20 ギヤ 21 変速部 22 クラツチデイスク 23 クラツチ部 24 変速機構本体 25 冷却油 26 ノズル 27 排出口 28 循環路 29 オイルポンプ 30 オイルクーラ 32 分路 35 リリーフ弁 36 ピストン 37 調整ばね 41 油供給口
Claims (1)
- 【請求項1】 変速部と、クラツチ部とからなる変速機
構を潤滑、冷却するもので、変速機構本体内に溜まつた
冷却油をクラツチ部に供給循環するための循環路が設け
られ、該循環路中にオイルポンプおよびオイルクーラと
が配置され、前記循環路のオイルポンプの下流側に、オ
イルポンプからの冷却油を循環路から分流させて変速部
へ潤滑油として供給すための分路が形成され、前記変速
部側とクラッチ部側との冷却油の供給配分を調整する調
整手段が設けられ、該調整手段は、循環路の端部でクラ
ツチデイスクに冷却油を一定量だけ噴射するノズルと、
該ノズルにて冷却油の一部が残余されたときにこれを分
路へ供給するためのリリーフ弁とから構成されたことを
特徴とする変速機構の冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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