JP2501802Y2 - カセット収納ケ―ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ビデオカセット等のテープカセットを収納
し、そのテープカセットの側面に形成されたバーコード
を外部から読み取ることができるようにした透明なカセ
ット収納ケースに関するものである。

〔考案の概要〕

本考案は、透明な合成樹脂シートによって直方体状に
組立てられ、その際、相対向する一対の側面に内外２重
の側面板を貼り合わせ、これら一対の側面に対して直角
な面に長方形状の開口を形成してあるカセット収納ケー
スであって、側面にバーコードが形成されたテープカセ
ットを上記開口から該カセット収納ケース内に挿入して
収納させ、上記内外２重の側面板の外部からバーコード
リーダによって上記テープカセットのバーコードを読み
取るように構成したカセット収納ケースにおいて、上記
内外２重の側面板が貼り合わされている一対の側面で、
テープカセットのバーコードに対向された部分の光透過
率を向上させることにより、テープカセットのバーコー
ドをバーコードリーダで素早く、かつ、正確に読み取る
ことができるようにしたものである。

〔従来の技術〕

第４図〜第６図は、カセット収納ケース１の従来例を
示したものであり、ポリプロピレンシート等の透明な一
枚の合成樹脂シート２を折り曲げて直方体形状に組立て
られたものである。その際、相対向する左右一対の側面
３に、下面板４から一体でコ字状に折り曲げられた一対
の内側側面板５と上面板６から一体で逆コ字状に折り曲
げられた一対の外側側面板７とを接着や溶着等によって
内外２重に貼り合わせて、下面板４と上面板６とこれら
に一体に折り曲げられている背面板８とを相互に固定す
る。そして、両側面３に対して直角な前面には長方形状
の開口９を設けたものである。

そして、第５図及び第６図に示すように、ビデオカセ
ット等のテープカセット11を開口９からこのカセット収
納ケース１内に挿入して収納させる。

そして、テープカセット11の左右一対の側面12の何れ
か一方に接着や印刷等によって形成されたバーコードラ
ベル13のバーコード14を、内外２重の側面板５、７の外
部からバーコードリーダ15によって読み取るようにした
ものである。

即ち、バーコードリーダ15から照射されるレーザ光線
を内外２重の側面板５、７に透過させて、バーコード14
に照射し、その反射光によってバーコード14を読み取る
ものである。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところで、この種カセット収納ケース１は、透明な合
成樹脂シート２の材料として、ポリプロピレン等の耐候
性の高いものを選ぶ必要があり、光透過率はさほど高く
ない。

しかも、従来のカセット収納ケース１は、側面12に上
記シート２の内外２重の側面板５、７が貼り合わされて
いるために、その側面12における光透過率が非常に悪く
なっている。

従って、従来のカセット収納ケース１では、内部に収
納されたテープカセット11のバーコード14を内外２重の
側面板５、７の外部からバーコードリーダ15によって読
み取る際に、バーコードリーダ15の反応が弱く（遅
い）、読み取りづらい、読み取れない、読み取りに時間
がかかるといった課題があった。

本考案は、透明な合成樹脂シートによって組立てられ
たカセット収納ケースの内外２重の側面板が貼り合わさ
れている一対の側面で、内部に収納されるテープカセッ
トの側面のバーコードに対向された部分の光透過率を向
上させるための簡単な構造を提供することを目的として
いる。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は、透明な合成樹
脂シートによって直方体形状に組立てられ、相対向する
一対の側面に内外２重の側面板を貼り合わせてあるカセ
ット収納ケースにおいて、このカセット収納ケース内に
収納されたテープカセットの側面のバーコードに対向さ
れた切欠きを、上記内外２重の側面板のうちの何れか一
方に設けたものである。

〔作用〕

上記のように構成されたカセット収納ケースは、一対
の側面に透明な合成樹脂シートの内外２重の側面板が貼
り合わされているにも拘らず、内部に収納されるテープ
カセットの側面のバーコードに対向された部分は、切欠
きによって側面板が１重となるので、上記一対の側面の
上記バーコードに対向された部分の光透過率を向上させ
ることができる。

〔実施例〕

以下、本考案を適用したカセット収納ケースの一実施
例を第１図〜第３図を参照して説明する。なお、第４図
〜第６図に示した従来例と同一構造部には同一の符号を
付して重複説明を省略する。

ポリプロピレンシート等の透明な一枚の合成樹脂シー
ト２によって直方体形状に組立てられ、相対向する左右
一対の側面３に内外２重の側面板５、７を貼り合わせて
あり、前面に長方形状の開口９が設けられているカセッ
ト収納ケース１において、このカセット収納ケース１内
に収納されたテープカセット11の側面12のバーコード14
に対向されたほぼ長方形状の切欠き17を、上記内外２重
の側面板５、７のうち、内側側面板５に設けたものであ
る。なお、この切欠き17を外側側面板７に設けても良い
が、一対の側面３の外表面をフラットに形成するために
は、切欠き17を内側側面板５に設けるのが好ましい。

従って、このカセット収納ケース１では、一対の側面
３で、内部に収納されたテープカセット11の側面12のバ
ーコード14に対向された部分は、切欠き17によって外側
側面板７のみの一重の側面板となるので、その一対の側
面３で、上記バーコード14に対向された部分の光透過率
を向上させることができる。

この結果、第１図に示すように、内部に収納されたテ
ープカセット11の側面12のバーコード14をカセット収納
ケース１の内外２重の側面板５、７の外部からバーコー
ドリーダ15によって読み取る際、バーコードリーダ15か
ら照射されるレーザー光線は外側側面板７のみである１
重の側面板を高い透過率で透過することができるので、
バーコードリーダ15の反応が強く（速い）、バーコード
14の読み取りを素早く、かつ、正確に読み取ることがで
きる。

以上、本考案の実施例に付き述べたが、本考案は上記
実施例に限定されることなく、本考案の技術的思想に基
づいて、各種の有効な変更が可能である。

また本考案は、ビデオカセットの収納ケースに限定さ
れることなく、各種のテープカセットの収納ケースに適
用可能である。

〔考案の効果〕

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記
載する効果を奏する。

透明な合成樹脂シートによって組立てられ、一対の側
面に上記透明な合成樹脂シートの内外２重の側面板が貼
り合わされているカセット収納ケースであるにも拘ら
ず、内部に収納されるテープカセットの側面のバーコー
ドに対向された部分の側面板を切欠きによって１重にし
て、光透過率を向上させたので、テープカセットのバー
コードをカセット収納ケースの内外２重の側面板の外部
からバーコードリーダによって読み取る際に、バーコー
ドリーダの反応が強く（速い）、バーコードの読み取り
を素早く、かつ、正確に読み取ることができる。

カセット収納ケースの一対の側面に貼り合わされてい
る内外２重の側面板の何れか一方に切欠きを設けるだけ
であるから、構造が簡単で、製造も容易であり、しか
も、カセット収納ケースの気密性を何等損なうことがな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示したものであっ
て、第１図は要部の断面図、第２図は組立て状況を示し
た斜視図、第３図はカセット収納状態を示した斜視図で
ある。 第４図は従来例の組立て状況を示した斜視図、第５図は
従来例のカセット収納状態を示した斜視図、第６図は従
来例の断面図である。 なお図面に用いた符号において、 １……カセット収納ケース ２……透明な合成樹脂シート ３……側面 ５……内側側面板 ７……外側側面板 11……テープカセット 12……側面 14……バーコード 15……バーコードリーダ 17……切欠き である。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】透明な合成樹脂シートによって直方体形状
   に組立てられ、その際、相対向する一対の側面に内外２
   重の側面板を貼り合わせ、これら一対の側面に対して直
   角な面に長方形状の開口を形成してあるカセット収納ケ
   ースであって、 側面にバーコードが形成されたテープカセットを上記開
   口から該カセット収納ケース内に挿入して収納させ、上
   記内外２重の側面板の外部からバーコードリーダによっ
   て上記テープカセットのバーコードを読み取るように構
   成したカセット収納ケースにおいて、 上記内外２重の側面板のうちの何れか一方に上記収納さ
   れたテープカセットのバーコードに対向された切欠きを
   設けたことを特徴とするカセット収納ケース。