JP2500554Y2 - 焼結機パレット側壁 - Google Patents

焼結機パレット側壁

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JP2500554Y2
JP2500554Y2 JP3277090U JP3277090U JP2500554Y2 JP 2500554 Y2 JP2500554 Y2 JP 2500554Y2 JP 3277090 U JP3277090 U JP 3277090U JP 3277090 U JP3277090 U JP 3277090U JP 2500554 Y2 JP2500554 Y2 JP 2500554Y2
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sinter
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宏治 平子
恵嗣 松田
安幸 山口
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川崎製鉄株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、焼結機パレットの側壁に関するものであ
る。
〈従来の技術〉 焼結機パレットの側壁は、点火炉における加熱、焼結
物の赤熱帯の移動などによって加熱と冷却の繰返しを受
け、また側壁の外面は大気に接しており内面は熱ガスに
接しているので、側壁は永久変形してパレット相互間の
間隙が拡大し、漏風を増大している。この問題に対応し
て例えば実公昭56-43678号公報に開示されているように
側壁を二重構造として中間に断熱材を配設した焼結機パ
レットがある(第8図参照)。また実公平1−25280号
公報に開示されているように内側側壁を外側側壁にボル
ト止めし、両者の間に断熱のための中空室を設けかつ内
側側壁の下端部を全幅に亘って切欠き、中空室と外気と
を連通した焼結機パレット側壁(第9図参照)がある。
上記考案は側壁の変形防止に効果はあるもののまだ完
全ではなく、前者には、側壁の膨張収縮に伴う歪力によ
って断熱材が劣化するが、劣化の状況を検知できず、さ
らに断熱材劣化によって内側と外側側壁の中間に外気が
流れる可能性がある。後者には、中空室は構成上シンプ
ルで断熱効果も大きい利点はあるが、中空室に外気が侵
入するので断熱効果は低下し、側壁は熱変形し易く寿命
が短いという問題がある。
〈考案が解決しようとする課題〉 本考案は、前述のような現状に鑑み、中空室を外気と
遮断し、側壁の膨張・収縮に伴う断熱材またはシール体
の劣化を防止でき、側壁の熱変形を防止し側壁の断熱を
図り、パレット幅端部の焼結鉱強度を増加し、焼結鉱の
歩止り向上ができる焼結機パレット側壁を提供するため
になされたものである。
〈課題を解決するための手段〉 本考案は、焼結機パレットの側壁が外側側壁と内側側
壁とから構成され、両者の間に中空室が形成され断熱効
果を高めた側壁において、内側側壁は上下かつ幅方向に
複数個に分割され、内側側壁の頂部は外側側壁上端部を
覆うように逆L型に形成され、かつ外側側壁と内側側壁
との間に形成されるシール体充填空間にシール体が内封
されたことを特徴とする焼結機パレット側壁である。
〈作用〉 本考案の構成によると、内側側壁は分割されてえいる
ので、加熱と冷却によって変形し易い内側側壁は、変形
や損傷の著しい部分のみを交換できる。
外側側壁上端部は内側側壁頂部の逆L型部で覆われる
ので、点火時の火炎に直接さらされることなく、寿命は
従来より延長される。
外側側壁と内側側壁との中間になる中空室は断熱効果
は大きいが、さらに別途両側壁でシール体充填空間を形
成し、この空間に耐熱性、弾力性のあるシール体を内封
したので、前記中空室には外気が侵入しないので中空室
の断熱効果は著しく向上する。なお、シール体は第8図
における従来の断熱材のように側壁の膨張、収縮による
歪力を直接受けないので、従来に比べて劣化せず耐用期
間は長くなる。
〈実施例〉 第1図に本考案に係る構造のパレット側壁断面図を示
す。
外側側壁本体1の内側に内側側壁2,3が固設され、両
者間の中空室4a,4bで断熱が行われる。内側側壁は本図
に示すように上部内側側壁と下部内側側壁との少なくと
も2段に分割されており、上部内側側壁はその頂部が外
側側壁と本体の上端部を覆うように逆L型の突起を形成
する。
第2図,第3図は、外側側壁本体と内側側壁の定着構
造を示したもので両者は第2図のようにボルトにより一
体化が図られており、上部、下部内側側壁の結合部は第
3図に示すようになっている。図中5は、シール体が封
入される空間を示し、ここで外気との遮断が行われこの
空間は内側側壁の外周を囲うように設けられる。
第4図、第5図に各上部、下部の内側側壁のそれぞれ
の構造を示す。図中6は空間5を形成するための上部内
側側壁に設けた溝であり、外側側壁本体側に設けた各溝
との組合せで各空間が形成される。
第6図は内側側壁を施工したパレット側壁を内側から
見た図面であり、上下2段で、横3列の構造例を示す。
内側側壁は図示したように分割されているため、焼結過
程での熱影響による変形が抑制されており、また、変
形、摩耗が進行した場合は部分的に交換できる。さらに
パレット上端部は原料との接触により徐々に摩耗が進ん
で行くが、内側側壁の頂部を逆L型にして本体側の上端
部を覆うようにしたので、内側側壁の上記変形、摩耗時
の交換で常時、復旧され、本体側が損耗を受けることが
ない。
第7図は、シール体充填空間5に挿入されるシール体
の一例を示したもので、中央部がブラシ構造で外周部を
薄肉の十字型箔で覆ったステンレス構造とすれば耐熱性
に優れた長寿命のシール体が得られる。
本考案に係るパレット側壁によると、中空室で外気と
遮断し、側壁の断熱効果を向上させることによって、パ
レット幅端部の焼結鉱強度を増加し、焼結鉱の歩止りを
約1.2%向上することができた。
〈考案の効果〉 本考案に係るパレット側壁によると、側壁の断熱効果
を向上でき、パレット幅端部の焼結鉱強度を増加し、焼
結鉱の歩止りを向上できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に係るパレット側壁の断面図、第2図
は、第1図A部の拡大図、第3図は、第1図B部の拡大
図、第4図(a)は、上部内側側壁の正面図、第4図
(b)は、第4図(a)のX−X視断面図、第5図は、
下部内側側壁の断面図、第6図は、パレット側壁の内部
正面図、第7図は、シール体(例)およびシール体充填
空間の説明図、第8図および第9図は、従来のパレット
側壁断面図である。 1……外側側壁本体、2……上部内側側壁、2a……上部
内側側壁頂部、3……下部内側側壁、4……中空室、5
……シール体充填空間、6……溝、7……シール体、8
……ナット、9……ボルト、10……座金、11……ボルト
孔、12……断熱材層、13……切欠き、14……パレット本
体。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼結機パレットの側壁が外側側壁と内側側
    壁とから構成され、両者の間に中空室が形成され断熱効
    果を高めた側壁において、 内側側壁は上下かつ幅方向に複数個に分割され、内側側
    壁の頂部は外側側壁上端部を覆うように逆L型に形成さ
    れ、かつ外側側壁と内側側壁との間に形成されるシール
    体充填空間にシール体が内封されたことを特徴とする焼
    結機パレット側壁。
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