JP2500322Y2 - 縦ピロ―包装機用製品落下緩衝構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、縦ピロー包装における
製品落下の際、凍結した製品によりフィルムに傷や穴が
開くことを防止するための縦ピロー包装機用製品落下緩
衝構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、縦ピロー包装機の製品充填は、フ
ォーマーパイプという筒状の部材の外面でフィルムをセ
ンターシールしつつ筒上にし、フォーマーパイプの下部
リングに設けられたスカートと呼ばれる部材の袋張り棒
の動作で円筒状のフィルムを左右に張って、ヒートシー
ラーにより張られたフィルムをトップシールして袋状に
し、該袋状になったフィルムにフォーマーパイプの内側
を通して定量の製品が落下して入り、該フィルムが下方
に１パッケージ分移動し、再度シールしてピロー包装へ
の充填を完成することを繰り返している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、従来の構造で
は、製品落下の際、袋状になったフィルムに直接、凍結
されて硬くなった製品がぶつかるため、フィルムに傷や
穴が発生し、不良品の原因となっている。そこで、製品
が落下して直接製品がフィルムに当たる位置に緩衝構造
が必要となるが、フォーマーパイプの下部先端を絞った
固定式の構造で対処してみたが、この構造では、絞りの
部分で製品が詰まる問題が生じた。本願は、落下する製
品が直接フィルムに衝突する事を防止し、しかも、製品
の詰まりが生じない縦ピロー包装機用製品落下緩衝構造
を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、フォーマーパイプの下部リングに板を対
となるように掛着または蝶着させた縦ピロー包装機用製
品落下緩衝構造であることを特徴とする。板の材質は、
バンフランシートおよびテフロンシートで試験したが、
落下衝撃により破損し、製品と共に充填され、異物混入
となる可能性が認められたため、ＳＵＳか、ＳＵＳと同
等の防錆性および対衝撃性を有する素材が望ましい。

【０００５】板の取り付け位置は、フォーマーパイプの
下部リングでスカートの袋張り棒の無い位置に吊り下げ
部材を設け、該吊り下げ部材に、板を掛着または蝶着す
る。この際、袋張り棒の動作の方向と板の動作の方向
が、垂直になるようにする。板の取り付け箇所でフィル
ムの引っ掛かりが生じないように、板の取り付け箇所に
おいては、板がフォーマーパイプの外径から外へはみ出
さないようにする。また、吊り下げ部材および取り付け
箇所の板の形状も、フォーマーパイプの形状に合わせて
湾曲させることが望ましい。すなわち、板の形状は、図
３乃至図５に示すごとく、取り付け箇所である上部が湾
曲し、下部に行くにしたがって平板となる。

【０００６】

【作用】上記のように構成された縦ピロー包装機用製品
落下緩衝構造では、縦ピロー包装機のフォーマーパイプ
の下部リングに板を対となるように掛着または蝶着した
ため、袋張り棒がフィルムを張った際に、フイルムの内
側の板は、フィルムに押されて閉じ、閉じた板の内側に
製品が落下するため、製品が直接フィルムにぶつかるこ
とを防ぐことができる。

【０００７】次にフィルムが下方に１パーケージ分移動
するが、この際、スカートの袋張り棒が戻り、フィルム
に横方向へ張る力がなくなるため、対の板が開きフィル
ム内に製品が落とされる。この落下距離は、フォーマー
パイプを通じて板に落ちる距離に比べて格段に短いた
め、製品でフィルムを傷付けることはない。

【０００８】

【実施例】以下、図面に示す実施例により、本考案を詳
細に説明する。図１は本考案の斜視図である。１はフォ
ーマーパイプの下部リングである。２はスカート部で、
３が支柱、４が袋張り棒である。袋張り棒は、外部に設
けられたピストンシリンダの駆動力を受けて、袋張りの
動作を行う。５は吊り下げ部材で、フォーマーパイプの
下部リング１に溶接する。６は板で、上部のフック７を
吊り下げ部材５に設けられた穴に挿入して掛着させる。

【０００９】図２は、本考案の使用説明図である。対に
設けられた板６が、フィルム８の横方向の張りに合わせ
て開閉し、製品９が直接フィルム８に落下することを防
止する。

【００１０】図３乃至図５は板６の正面図、平面図およ
び左側面図である。吊り下げ部材５に設けられた穴に挿
入するフック７をこのままにしておくと掛着となり、フ
ック７を穴に挿入後折り曲げると蝶着となる。

【００１１】

【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
にあっては、次に列挙するような効果がある。１．フォ
ーマーパイプの下部リングに板を対となるように掛着ま
たは蝶着したため、袋張り棒がフィルムを張った際に、
フイルムの内側の対の板は、フィルムに押されて閉じ、
閉じた板の内側に製品が落下するため、製品が直接フィ
ルムにぶつかることを防止でき、フィルムの傷や穴の発
生による不良品の原因をなくすことができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案の使用説明図である。

【図３】本考案の板の正面図である。

【図４】本考案の板の平面図である。

【図５】本考案の板の左側面図である。

【符号の説明】

１ フォーマーパイプの下部リング ２ スカート部 ３ 支柱 ４ 袋張り棒 ５ 吊り下げ部材 ６ 板 ７ フック ８ フィルム ９ 製品

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 縦ピロー包装機のフォーマーパイプの下
   部リングに、取り付け箇所である上部が湾曲し下部に行
   くにしたがって平板となる形状の対の板をフォーマーパ
   イプに掛着または蝶着することを特徴とする縦ピロー包
   装機用製品落下緩衝構造。