JP2024526173A - 炭化ケイ素mosfetデバイス及びその製造方法 - Google Patents

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ユェン チュン
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Abstract

Figure 2024526173000001
本出願は、炭化ケイ素MOSFETデバイス及びその製造方法を開示し、炭化ケイ素MOSFETデバイスは、半導体基板、及び基板の表面に設けられたエピタキシャル層を含むエピタキシャルウェーハと、エピタキシャル層内に設けられたウェル領域、ソース領域及びトレンチゲートとを含み、トレンチゲートが、エピタキシャル層の基板とは反対側の表面内に位置するトレンチ、及びトレンチ内に位置するゲートを含み、ソース領域がトレンチを取り囲み、トレンチの側壁に接し、ウェル領域が、基板のソース領域に向かう方向に順に設けられた第1層ウェル領域、第2層ウェル領域及び第3層ウェル領域を含み、第3層ウェル領域がトレンチを取り囲み、トレンチの側壁に接し、トレンチの下のエピタキシャル層内にドーピング領域があり、第1層ウェル領域がドーピング領域を取り囲み、ドーピング領域に接し、第1層ウェル領域と第3層ウェル領域と間に部分エピタキシャル層があり、第2層ウェル領域が部分エピタキシャル層の両側に位置し、部分エピタキシャル層内にトレンチゲート底部を保護するためのマスキング層があり、マスキング層がトレンチの下に位置する。
【選択図】図10

Description

相互参照
本出願は、2022年1月4日に中国国家知識産権局に出願された、出願番号202210004474.8、発明の名称「炭化ケイ素MOSFETデバイス及びその製造方法」である中国特許出願の優先権を主張し、その全内容は参照により本出願に組み込まれる。
本出願は、2022年1月4日に中国国家知識産権局に出願された、出願番号202220017322.7、発明の名称「炭化ケイ素MOSFETデバイス」である中国特許出願の優先権を主張し、その全内容は参照により本出願に組み込まれる。
本出願は、半導体デバイスの技術分野に関し、特に炭化ケイ素(SiC)MOSFETデバイス及びその製造方法に関する。
科学技術の継続的な発展に伴い、ますます多くの電子機器が人々の日常生活や仕事に広く使用され、人々の日常生活や仕事に大きな利便性をもたらし、今日の人々にとって不可欠かつ重要なツールとなっている。
電子機器が様々な機能を実現する主要な構造は集積回路であり、MOSFETデバイスは集積回路の重要な構成電子部品である。炭化ケイ素MOSFETデバイスは、高電力用途における優れた特性により、半導体分野における主要な発展方向となっている。
既存の炭化ケイ素MOSFETデバイスにはまだ欠点があり、その構造と製造方法をさらに最適化して性能を向上させる必要がある。
半導体基板、及び前記基板の表面に設けられたエピタキシャル層を含むエピタキシャルウェーハと、
前記エピタキシャル層内に設けられたウェル領域、ソース領域及びトレンチゲートと、を含む、炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、
前記トレンチゲートは、前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に位置するトレンチ、及び前記トレンチ内に位置するゲートを含み、前記ゲートと前記トレンチとの間にゲート誘導体層があり、
前記ソース領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接し、
前記ウェル領域は、前記基板の前記ソース領域に向かう方向に順に設けられた第1層ウェル領域、第2層ウェル領域及び第3層ウェル領域を含み、前記トレンチの底部は前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域との間に位置し、前記第3層ウェル領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接し、前記トレンチの下のエピタキシャル層内にドーピング領域があり、前記第1層ウェル領域は前記ドーピング領域を取り囲み、前記ドーピング領域に接し、前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域と間に部分エピタキシャル層があり、前記第2層ウェル領域は前記部分エピタキシャル層の両側に位置し、前記部分エピタキシャル層内に前記トレンチゲート底部を保護するためのマスキング層があり、前記マスキング層は前記トレンチの下に位置し、各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有する炭化ケイ素MOSFETデバイス。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、前記基板上の前記ドーピング領域の垂直投影は、前記基板上の前記トレンチの垂直投影内に位置し、
前記基板上の前記トレンチの垂直投影は、前記基板上の前記部分エピタキシャル層の垂直投影内に位置し、2つの前記垂直投影はゼロでない間隔を有する。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、前記部分エピタキシャル層内に前記マスキング層と前記第1層ウェル領域とを接続する接続領域もあり、前記接続領域は各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有する。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、前記第1層ウェル領域は、前記トレンチの両側にそれぞれ位置する第1部分の第1層ウェル領域及び第2部分の第1層ウェル領域を含み、
前記第1部分の第1層ウェル領域は、第1方向に順に配置された複数の前記接続領域を介して前記マスキング層と接続され、且つ/又は、前記第2部分の第1層ウェル領域は、第1方向に順に配置された複数の前記接続領域を介して前記マスキング層と接続され、
ここで、前記第1方向は前記基板に平行であり、前記トレンチの延在方向に平行である。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、前記トレンチの下に少なくとも1つの前記ドーピング領域があり、
複数の前記ドーピング領域がある場合、複数の前記ドーピング領域は第1方向に順に配置され、ここで、前記第1方向は前記基板に平行であり、前記トレンチの延在方向に平行である。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、前記基板に垂直な方向において、前記マスキング層から前記トレンチの底部までの距離は、前記第1層ウェル領域までの距離よりも小さい。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、前記マスキング層は前記トレンチの底部に接している。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、前記第2層ウェル領域は、前記トレンチの両側にそれぞれ位置する第1部分の第2層ウェル領域及び第2部分の第2層ウェル領域を含み、
前記第1部分の第2層ウェル領域及び前記第2部分の第2層ウェル領域は、それぞれ一体化された構造である。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、前記第2層ウェル領域は、前記トレンチの両側にそれぞれ位置する第1部分の第2層ウェル領域及び第2部分の第2層ウェル領域を含み、
前記第1部分の第2層ウェル領域及び前記第2部分の第2層ウェル領域は、それぞれ、第1方向に順に配置された複数のサブ領域を含み、前記第1方向において、隣接する2つの前記サブ領域の間には、前記サブ領域とは逆のドーピングタイプを有する電流拡大領域があり、ここで、前記第1方向は前記基板に平行であり、前記トレンチの延在方向に平行である。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、各層のウェル領域、前記マスキング層及び前記接続領域のドーピングタイプは同じであり、前記接続領域のドーピング濃度は各層のウェル領域のドーピング濃度よりも高い。
好ましくは、上記の炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、同一の前記接続領域について、前記接続領域は前記トレンチの底部から少なくとも前記第1層ウェル領域内まで延在しているか、又は、前記接続領域の一部は前記トレンチの底部から少なくとも前記第1層ウェル領域内まで延在しており、他の部分は前記エピタキシャル層の表面から前記トレンチの側壁に沿って少なくとも前記第1層ウェル領域内まで延在している。
本出願はまた、上記のいずれか一項に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法を提供し、
半導体基板、及び前記基板の表面に設けられたエピタキシャル層を含むエピタキシャルウェーハを提供することと、
前記エピタキシャル層内にウェル領域、ソース領域及びトレンチゲートを形成することと、を含む製造方法において、
前記トレンチゲートは、前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に位置するトレンチ、及び前記トレンチ内に位置するゲートを含み、前記ゲートと前記トレンチとの間にゲート誘導体層があり、
前記ソース領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接し、
前記ウェル領域は、前記基板の前記ソース領域に向かう方向に順に設けられた第1層ウェル領域、第2層ウェル領域及び第3層ウェル領域を含み、前記トレンチの底部は前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域との間に位置し、前記第3層ウェル領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接し、前記トレンチ下のエピタキシャル層内にドーピング領域があり、前記第1層ウェル領域は前記ドーピング領域を取り囲み、前記ドーピング領域に接し、前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域との間に部分エピタキシャル層があり、前記第2層ウェル領域は前記部分エピタキシャル層の両側に位置し、前記部分エピタキシャル層内に前記トレンチゲート底部を保護するためのマスキング層があり、前記マスキング層は前記トレンチの下に位置し、各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有する。
好ましくは、上記の製造方法において、前記エピタキシャル層は、前記基板の表面に設けられた第1のエピタキシャル層、前記第1のエピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面に設けられた第2のエピタキシャル層、及び前記第2のエピタキシャル層の前記第1のエピタキシャル層とは反対側の表面に設けられた第3のエピタキシャル層を含み、前記第2のエピタキシャル層は、注入すべき領域、及び前記注入すべき領域を取り囲む第1層ウェル領域を有し、
前記エピタキシャル層内にウェル領域、ソース領域及びトレンチゲートを形成するのは、
前記第3のエピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に前記ソース領域、前記第2層ウェル領域及び前記第3層ウェル領域を形成することと、
前記第3のエピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に前記トレンチを形成することと、
前記トレンチに基づいて前記マスキング層及び前記ドーピング領域を形成することと、
前記トレンチに基づいて、前記マスキング層と前記第1層ウェル領域とを接続する接続領域を形成することと、
前記トレンチ内にゲート誘導体層及びゲートを形成することと、を含む。
上記の説明から分かるように、本出願の技術案が提供する炭化ケイ素MOSFETデバイス及びその製造方法において、前記炭化ケイ素MOSFETデバイスは、半導体基板、及び前記基板の表面に設けられたエピタキシャル層を含むエピタキシャルウェーハと、前記エピタキシャル層内に設けられたウェル領域、ソース領域及びトレンチゲートと、を含み、ここで、前記トレンチゲートは、前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に位置するトレンチ、及び前記トレンチ内に位置するゲートを含み、前記ゲートと前記トレンチとの間にゲート誘導体層があり、前記ソース領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接し、前記ウェル領域は、前記基板の前記ソース領域に向かう方向に順に設けられた第1層ウェル領域、第2層ウェル領域及び第3層ウェル領域を含み、前記トレンチの底部は前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域との間に位置し、前記第3層ウェル領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接し、前記トレンチの下のエピタキシャル層内にドーピング領域があり、前記第1層ウェル領域は前記ドーピング領域を取り囲み、前記ドーピング領域に接し、前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域との間に部分エピタキシャル層があり、前記第2層ウェル領域は前記部分エピタキシャル層の両側に位置し、前記部分エピタキシャル層内に前記トレンチゲート底部を保護するためのマスキング層があり、前記マスキング層は前記トレンチの下に位置し、各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有する。
本願の実施形態又は関連技術における技術案をより明確に説明するために、実施形態又は先行技術の説明において使用する必要な図面を以下に簡単に説明する。明らかに、以下の説明における図面は本願の実施形態にすぎず、当業者であれば創造的な努力をすることなく、提供された図面に基づいて他の図面を得ることができる。
本明細書の図面に示される構造、比率、サイズなどは、本技術に精通した者が理解して読むように、明細書に開示された内容に合わせるためにのみ使用されており、本出願が実施可能な限定条件を限定するために使用されるものではないので、技術的に実質的な意義はない。いかなる構造の修飾、比率関係の変更又はサイズの調整も、本出願によって生じ得る効果及び達成できる目的に影響を与えることなく、依然として本出願に開示された技術内容の範囲内に含まれるものとする。
図1は、DMOSFETの構造概略図である。 図2は、UMOSFETの構造概略図である。 図3は、MOSFETスイッチング瞬間の電圧オーバーシュート及び発振現象を示す波形図である。 図4aは、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの構造概略図である。図4bは、図4aに示す炭化ケイ素MOSFETデバイスがオンになった瞬間の主電流経路の概略図である。図4cは、図4bに示す炭化ケイ素MOSFETデバイスの等価寄生パラメータの概略図である。 図5は、本願の実施形態によって提供される別の炭化ケイ素MOSFETデバイスの構造概略図である。 図6は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの三次元図である。 図7は、図6に示す炭化ケイ素MOSFETデバイスにおけるスペーサウェル領域、トレンチ、ドーピング領域及び接続領域の上面図である。 図8は、トレンチ延在部に垂直な方向における、図6に示す炭化ケイ素MOSFETデバイスの第1の断面図である。 図9は、トレンチ延在部に垂直な方向における、図6に示す炭化ケイ素MOSFETデバイスの第2の断面図である。 図10は、本願の実施形態によって提供される別の炭化ケイ素MOSFETデバイスの三次元図である。 図11は、図10に示す炭化ケイ素MOSFETデバイスにおけるスペーサウェル領域、トレンチ、ドーピング領域及び接続領域の上面図である。 図12は、本願の実施形態によって提供されるさらに別の炭化ケイ素MOSFETデバイスの構造概略図である。 図13は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法のプロセスフロー図である。 図14は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法のプロセスフロー図である。 図15は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法のプロセスフロー図である。 図16は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法のプロセスフロー図である。 図17は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法のプロセスフロー図である。 図18は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法のプロセスフロー図である。 図19は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法のプロセスフロー図である。 図20は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスのトレンチ設計とドーピング領域のイオン注入面積のレイアウトである。
本発明の実施形態における技術案について、本発明の実施形態における図面を参照して以下に明確かつ完全に説明するが、明らかに、説明される実施形態は本発明の実施形態の一部にすぎず、すべての実施形態ではない。本発明の実施形態に基づいて、創造的な努力なしに当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護の範囲内に含まれる。
本発明の上記目的、特徴及び利点を明白かつ理解しやすくするために、添付の図面及び特定の実施形態を参照して、本発明を以下にさらに詳細に説明する。
SiC材料は、その優れた特性により高電力に強い魅力を持ち、高特性パワーMOSFETに最適な材料の1つとなっている。SiC縦型パワーMOSFETデバイスには、主に横型二重拡散DMOSFETと縦型ゲートトレンチ構造のUMOSFETが含まれる。
図1に示すように、図1はDMOSFETの構造概略図であり、n+(n型高濃度ドーピング)の基板2と、基板2の表面に設けられたn-(n型低濃度ドーピング)のドリフト領域3と、ドリフト領域3内に位置するp型ウェル領域4と、p型ウェル領域内に位置する、n+ドーピング領域51及びp+(p型高濃度ドーピング)ドーピング領域52を含むソース領域5とを含む。ドリフト領域3の表面にはゲート誘導体層7が設けられ、ゲート誘導体層7の表面にはゲート8が設けられている。基板2のドリフト領域3とは反対側の表面にはドレイン1が設けられている。
DMOSFET構造は、平面拡散技術を採用し、マスクとして多結晶シリコンゲートなどの高融点材料を採用し、多結晶シリコンゲートのエッジを使用してpベース領域及びn+ソース領域を定義する。DMOSという名前は、この二重拡散プロセスに由来している。p型ベース領域とn+ソース領域の側面拡散差を利用して表面チャネル領域を形成する。
図2に示すように、図2はUMOSFETの構造概略図であり、図1に示す構造と異なる点は、UMOSFETにはU字型トレンチが設けられており、U字型トレンチの表面はゲート誘導体層7で覆われ、ゲート8はU字型トレンチに充填されることにある。縦型ゲートトレンチ構造のUMOSFETという名前は、U字型トレンチ構造に由来している。このU字型トレンチ構造は、反応イオンエッチングを使用してゲート領域に形成される。U字型トレンチ構造は、チャネル密度(チャネル密度はアクティブ領域のチャネル幅と定義される)が高いため、デバイスのオン状態特性の抵抗が大幅に減少する。
業界では平面型SiC MOSFETに関する長年の研究を経て、一部のメーカーが率先して商用製品を発売している。一般的な横型DMOSFET構造では、現代の技術進歩により、MOSセルサイズを小さくしてもオン抵抗を下げることができなくなる。その主な理由は、JFETネック領域の抵抗の制限により、より小さなフォトリソグラフィーサイズを使用しても、単位面積あたりのオン抵抗を2mΩ・cmまで低減しにくいためであるが、トレンチ構造はこの問題を効果的に解決できる。U字型トレンチ構造は図2に示されており、メモリストレージキャパシタ製造の様々なプロセスでトレンチエッチング技術を採用して、導電チャネルを横方向から縦方向に変更し、通常の構造と比較してJFETネック抵抗を排除し、セル密度を大幅に増加させ、パワー半導体の電流処理能力を向上させる。
しかしながら、SiC UMOSFETには、実際のプロセス作製及び応用において依然としていくつかの問題がある。
1)SiCドリフト領域の高電界によりゲート誘導体層に高電界が発生し、この問題はトレンチコーナーでさらに悪化し、それによって高いドレイン電圧下でゲート誘導体層が急速に破壊され、過酷な環境での静電気効果や回路内の高電圧スパイクに対する耐性が低くなる。
2)SiCパワーMOSFETは主に高電圧、高周波、大電流の分野で使用されるため、図3に示すように回路内の寄生パラメータにより高周波スイッチングプロセス中にスパイクバリが発生する。図3は、MOSFETスイッチング瞬間の電圧オーバーシュート及び発振現象を示す波形図であり、図3に基づいて、デバイスの電流経路に瞬間的な過電圧が発生するとともにスイッチングプロセスの損失が増加するか、又は電力負荷などの変化により大きなサージ電圧が発生することが分かるため、MOSFETのサージ電圧に耐える能力や過電圧保護も非常に重要である。
従来のMOSFETデバイス自体にはサージ電圧自己抑制能力や過電圧保護能力が備わっていないため、実際の応用では複雑なバッファ回路、サージ電圧抑制回路、過電圧保護回路を設計する必要があることが多い。しかし、このような外部マッチング抑制及び過電圧保護回路には時間遅延が生じることが多く、実際のスイッチングプロセス中の高周波スパイク電圧サージは依然としてデバイス自体に負担されており、これがデバイスのチャネル区の破壊故障、及びゲート構造と電極のオーム接触領域の故障に徐々に繋がり、デバイスの信頼性の問題を引き起こす場合がある。
3)イオン注入の深さが限られているため、多くの対象となるトレンチゲート保護構造や耐サージ設計を技術的に実現することが困難である。一般に、ゲートを形成するためのトレンチ深さは1μm~2μm以上であり、トレンチ内のゲート構造を保護する必要があるため、埋め込み保護構造の実際の作製プロセスをイオン注入によって直接完了することができない。炭化ケイ素プロセスでは、イオン注入の深さが1μmを超えにくいためである。炭化ケイ素材料の特性上、より深い注入深さでドーピングを実現するためには、高エネルギーのイオン注入により格子に損傷が生じるため、より深いドーピング領域を有する炭化ケイ素MOSFETデバイスを作製する場合、エピタキシャルウェーハの作製過程では、先に形成されたエピタキシャル層にエッチング及びイオン注入により必要なドーピング領域を形成した後、次のエピタキシャル層を形成する必要がある。そのため、従来のプロセスでは、先に形成されたエピタキシャル層にエッチング及びイオン注入により必要なドーピング領域を形成した後、特定構造のP型エピタキシャル層を2層形成することが一般的であり、作製プロセスが複雑になり、作製コストが高くなる。
図4aに示すように、図4aは、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの構造概略図であり、
半導体基板10、及び前記基板10の表面に設けられたエピタキシャル層を含むエピタキシャルウェーハと、
前記エピタキシャル層内に設けられたウェル領域、ソース領域15及びトレンチゲートと、を含む。
ここで、前記トレンチゲートは、前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に位置するトレンチ20、及び前記トレンチ20内に位置するゲート18を含み、前記ゲート18と前記トレンチ20との間にゲート誘導体層181がある。
前記ソース領域15は前記トレンチ20を取り囲み、前記トレンチ20の側壁に接している。
前記ウェル領域は、前記基板10の前記ソース領域15に向かう方向に順に設けられた第1層ウェル領域141、第2層ウェル領域142及び第3層ウェル領域143を含み、前記トレンチ20の底部は前記第1層ウェル領域141と前記第3層ウェル領域143との間に位置し、前記第3層ウェル領域143は前記トレンチ20を取り囲み、前記トレンチ20の側壁に接し、前記トレンチ20の下のエピタキシャル層内にドーピング領域17があり、前記第1層ウェル領域141は前記ドーピング領域17を取り囲み、前記ドーピング領域17に接し、前記第1層ウェル領域141と前記第3層ウェル領域143との間に部分エピタキシャル層100があり、前記第2層ウェル領域142は前記部分エピタキシャル層100の両側に位置している。
基板10のエピタキシャル層とは反対側に金属ドレイン19がある。前記ソース領域15は、逆のドーピングタイプを有する第1の領域151及び第2の領域152を含み、第1の領域151がn+型ドーピング領域であり、第2の領域152がp+型ドーピング領域であるように設定することができる。金属ソース21は第1の領域151と第2の領域152の両方に接している。ソース領域15の表面に絶縁層16があり、絶縁層16は金属ソース21及びゲート18を露出している。ゲート18は、トレンチ20内に位置する充填誘導体、及び充填誘導体の表面上に位置する金属ゲートを含む。
図4aに示される炭化ケイ素MOSFETデバイスでは、ウェル領域構造は、第1層ウェル領域141、第2層ウェル領域142及び第3層ウェル領域143の3つの層を含む。最上層の第3層ウェル領域143は、トレンチ20の左右両側に位置してトレンチ20の側壁に接している。中間層の第2層ウェル領域142は、トレンチ20の左右両側に位置する2つの部分を含み、トレンチ20の側壁に接していない。最下層の第1層ウェル領域141は、トレンチ20の下に位置し、トレンチ20に接していない。
第2層ウェル領域142の左右2つの部分とセル構造の垂直中心軸との間の距離は、第1層ウェル領域141の左右2つの部分とセル構造の垂直中心軸との間の距離よりも大きく、具体的には、セル構造の垂直中心軸はトレンチ20の中心軸であり、図4aの点線で示すように、第2層ウェル領域142に対して、第1層ウェル領域141は前記中心軸に近い。第1層ウェル領域141が第2層ウェル領域142よりもトレンチ側壁に近く、トレンチ20底部のトレンチコーナーを保護し、寄生JFETを形成し、高周波発振及びサージを抑制することができる。第2層ウェル領域142は、第1層ウェル領域141をソースに接続することにより、第1層ウェル領域141がサージを抑制することができる。
前記ドーピング領域17により、ソースとドレインの間の電流路径上に特定のJFET構造を形成することができ、また、JFET構造の伝導特性は、前記ドーピング領域17のパターン設計、イオン注入濃度及びパターン輪郭により最適化して調整し、MOSFETデバイスの性能を向上させることができる。
本出願の技術案は、エピタキシャルウェーハ内に第2のエピタキシャル層12及び第2のエピタキシャル層12を貫通する前記ドーピング領域17を巧みに設計することにより、SiCトレンチMOSFETのゲート酸化膜構造のシールド及び炭化ケイ素材料の深い注入プロセスの問題を解決した。同時に、前記ドーピング領域17は、デバイスの電流経路上にイオン注入により変調可能なJFET構造を導入することもでき、デバイスのオン抵抗と自己ロッキング保護効果を自動的に調整すると同時に、デバイスセルサイズを小さく維持することもできる。
図4aに示す炭化ケイ素MOSFETデバイスには、少なくとも次の有益な効果がある。
前記炭化ケイ素MOSFETデバイスは、セル構造の電流経路にJFET構造を導入することができ、デバイスのオン抵抗と自己ロッキング保護効果を自動的に調整すると同時に、デバイスセルサイズを小さく維持することもでき、また、JFET構造の伝導特性は、前記ドーピング領域17のパターン設計、イオン注入濃度及びパターン輪郭によって最適化及び調整され、設計及びプロセスは柔軟であり、良好な製造可能性を有する。
埋め込み層(第2のエピタキシャル層12)を有するエピタキシャルウェーハ、及び前記ドーピング領域17の注入によって変調されたJFET構造を利用すると、大きなサージ電圧下で両側の空乏領域を自動的に拡大してJFET構造のオン抵抗を増加させることができ、サージスパイクを独自に抑制するバッファ回路構造と同等である。同時に、サージ電圧が大きすぎると、両側の空乏領域が拡大し続けて互いに重なり合い、ブロッキング効果を発揮し、内部のトレンチ表面のゲート誘導体層を保護し、スパイク電圧の過電圧保護において一定の役割を果たす。
JFET構造の導入によりオン抵抗はある程度増加するが、スイッチングバッファ効果とサージ電圧自己抑制効果がある。
前記炭化ケイ素MOSFETデバイスは、サージ電圧や過電圧に対するデバイスの自己抑制耐性を高め、過電圧保護回路や過電流保護回路の実際の時間遅延によって引き起こされるデバイスの損傷や信頼性の低下を回避することができる。
同時に、回路スイッチングプロセス中のスパイクジッターを緩衝し、スイッチング損失を低減する。回路設計におけるバッファ回路及びバッファ回路構造を削減し、ディスクリート部品を削減できるため、コストを削減し、実際のモジュール体積も削減し、信頼性が向上する。
図4bに示すように、図4bは、図4aに示す炭化ケイ素MOSFETデバイスがオンになった瞬間の主電流経路の概略図であり、ソースとドレインの間に電流経路があり、図4bに示される中央の点線の曲線は回路経路を表し、電流通過はドーピング領域17に基づいて形成されたJFET構造を通過する。電流の急速な変化により、回路内に高周波スパイク電圧が発生し、同時に電流経路上の電圧の急速な変化により、JFET構造の空乏領域(図4bの左右の2つの点線の曲線の間の領域)は様々な電圧変化に対応して急速に拡大又は縮小し、このとき、JFET構造は、図4cに示すように、可変抵抗Rと接合容量Cの並列構造と等価になり、図4cは、図4bに示す炭化ケイ素MOSFETデバイスの等価寄生パラメータの概略図である。
特定の回路応用及びデバイスの電学モデルシミュレーションを通じて、適切な第2のエピタキシャル層12の厚さd及びドーピング濃度、ならびにドーピング領域17のイオン注入構造のパターン設計、濃度及びパターン輪郭設計を選択して最適化して調整することにより、適切な寄生パラメータ値(必要な可変抵抗R及び接合容量C)が得られ、異なるスイッチング周波数を有する回路モジュールで実際に使用される場合に、電圧スパイクを効果的に抑制するとともに、ターンオン損失を低減することができる。
図4aに示す炭化ケイ素MOSFETデバイスでは、トレンチゲート底部の耐圧性能をさらに改善する必要があるため、これに基づいて、図5に示すように、図5は、本願の実施形態によって提供される別の炭化ケイ素MOSFETデバイスの構造概略図であり、
半導体基板10、及び前記基板の表面に設けられたエピタキシャル層を含むエピタキシャルウェーハと、
前記エピタキシャル層内に設けられたウェル領域、ソース領域15及びトレンチゲートと、を含む。
ここで、前記トレンチゲートは、前記エピタキシャル層の前記基板10とは反対側の表面内に位置するトレンチ20、及び前記トレンチ20内に位置するゲート18を含み、前記ゲート18と前記トレンチ20との間にゲート誘導体層181がある。
前記ソース領域15は前記トレンチ20を取り囲み、前記トレンチ20の側壁に接している。
前記ウェル領域は、前記基板10の前記ソース領域15に向かう方向に順に設けられた第1層ウェル領域141、第2層ウェル領域142及び第3層ウェル領域143を含み、前記トレンチ20の底部は前記第1層ウェル領域141と前記第3層ウェル領域143との間に位置し、前記第3層ウェル領域143は前記トレンチ20を取り囲み、前記トレンチの側壁20に接し、前記トレンチ20の下のエピタキシャル層内にドーピング領域17があり、前記第1層ウェル領域141は前記ドーピング領域17を取り囲み、前記ドーピング領域17に接し、前記第1層ウェル領域141と前記第3層ウェル領域143との間に部分エピタキシャル層100があり、前記第2層ウェル領域142は前記部分エピタキシャル層100の両側に位置し、前記部分エピタキシャル層100内に前記トレンチゲート底部を保護するためのマスキング層31があり、前記マスキング層31は前記トレンチ20の下に位置し、各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有する。各層のウェル領域のドーピングタイプは同じである。
任意選択で、各層のウェル領域は、ドーピングタイプが同じ、濃度が同じであり、即ち、第1層ウェル領域141、第2層ウェル領域142及び第3層ウェル領域143のドーピングタイプ及びドーピング濃度はすべて同じであり、例えば、すべてpドーピングであってもよい。前記マスキング層31は、各層のウェル領域と同じドーピング濃度を有してもよく、pドーピングであってもよく、各層のウェル領域のドーピング濃度よりも高くてもよく、例えば、前記マスキング層31はp+ドーピングであってもよい。明らかに、他の態様では、第1層ウェル領域141、第2層ウェル領域142及び第3層ウェル領域143のドーピング濃度は異なっていてもよい。
図5に示す態様では、前記トレンチ20の下に前記マスキング層31を設けることにより、トレンチゲート底部を保護し、トレンチゲート底部の耐圧性能を向上させることができる。
ここで、前記基板10に垂直な方向において、前記マスキング層31から前記トレンチ20底部までの距離は、前記トレンチゲート底部を効果的に保護できるように、前記第1層ウェル領域141までの距離よりも小さい。任意選択で、前記マスキング層31は前記トレンチ20底部に接しており、即ち、前記トレンチ20底部との間の距離は0である。
図5に示す態様では、前記基板10上の前記ドーピング領域17の垂直投影は、前記基板10上の前記トレンチ20の垂直投影内に位置する。前記基板10上の前記トレンチ20の垂直投影は、前記基板10上の前記部分エピタキシャル層100の垂直投影内に位置し、2つの前記垂直投影はゼロでない間隔を有し、即ち、図5における第2層ウェル領域142の2つの部分とトレンチ20の側壁との間隔はゼロではない。
図5に示すように、前記部分エピタキシャル層100内にさらに前記マスキング層31と前記第1層ウェル領域141とを接続する接続領域32があり、前記接続領域32は各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有する。前記接続領域32は、前記マスキング層31と前記第1層ウェル領域141を接続し、トレンチゲート底部を「カプセル」形状に巧みに包み込むことにより、より良好なトレンチ底部保護を達成する。
前記接続領域32を設けることにより、前記マスキング層31が前記接続領域32を介して第3層ウェル領域143に接続し、さらにソース領域15に接続することができ、ソース21を介して接地することができ、一方では、前記マスキング層31の浮遊電位により長期間の動的スイッチング動作中に動的キャリア捕獲による蓄積効果が生じることを回避し、動的キャリア捕獲による蓄積効果により前記マスキング層31による前記トレンチゲート底部の保護が徐々に失われることを回避することができ、もう一方では、前記マスキング層31の浮遊電位に起因するゲート寄生容量の増大の問題を回避し、寄生容量に起因するスイッチング損失の増大の問題を回避する。
各層のウェル領域、前記マスキング層31及び前記接続領域32のドーピングタイプは同じであり、前記マスキング層31と前記第1層ウェル領域141との接続抵抗を低減するために、前記接続領域32のドーピング濃度は各層のウェル領域のドーピング濃度よりも高い。例えば、各層のウェル領域がpドーピングであり、前記接続領域32がp+ドーピングであると設定することができる。
図6~図9に示すように、図6は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの三次元図であり、図7は、図6に示す炭化ケイ素MOSFETデバイスにおけるスペーサウェル領域、トレンチ、ドーピング領域及び接続領域の上面図であり、図8は、トレンチ延在部に垂直な方向における、図6に示す炭化ケイ素MOSFETデバイスの第1の断面図であり、図9は、トレンチ延在部に垂直な方向における、図6に示す炭化ケイ素MOSFETデバイスの第2の断面図である。ここで、図8の断面は、ドーピング領域17の両側の2つの対向する前記接続領域32を通過し、図9の断面は、第1方向Xに隣接する2つの前記接続領域32の間の間隔領域内を通過する。
図6に示すように、前記第1層ウェル領域141は、前記トレンチ20の両側にそれぞれ位置する第1部分の第1層ウェル領域141a及び第2部分の第1層ウェル領域141bを含み、前記第1部分の第1層ウェル領域141aは、少なくとも1つの前記接続領域32を介して前記マスキング層31に接続され、且つ/又は、前記第2部分の第1層ウェル領域141bは、少なくとも1つの前記接続領域32を介して前記マスキング層31に接続される。
接続信頼性及び安定性を向上させ、接続インピーダンスを低減するために、図6及び図7に示すように、前記第1部分の第1層ウェル領域141aが第1方向Xに順に配置された複数の前記接続領域32を介して前記マスキング層31に接続され、且つ/又は、前記第2部分の第1層ウェル領域141bが第1方向Xに順に配置された複数の前記接続領域32を介して前記マスキング層31に接続されるように設定する。ここで、前記第1方向Xは前記基板10に平行であり、前記トレンチ20の延在方向に平行である。
1つの前記トレンチ20に対して、前記トレンチの下に少なくとも1つのドーピング領域17があるように設定することができ、前記トレンチ20の下に複数のドーピング領域17がある場合、複数の前記ドーピング領域17は第1方向Xに順に配置され、ドーピング領域17の数は、図7に示す2つを含むがこれに限定されず、必要に応じて任意の数に設定することができる。トレンチゲート底部の保護効果を確保するために、前記マスキング層31は、トレンチ20の下に位置し、トレンチ20の一端から他端まで延在するモノリシック構造として設定される。
図6及び図7に示すように、前記第2層ウェル領域142は前記トレンチ20の両側にそれぞれ位置する第1部分の第2層ウェル領域及び第2部分の第2層ウェル領域を含み、前記第1部分の第2層ウェル領域及び前記第2部分の第2層ウェル領域はそれぞれ一体化された構造である。
図10及び図11に示すように、図10は、本願の実施形態によって提供される別の炭化ケイ素MOSFETデバイスの三次元図であり、図11は、図10に示す炭化ケイ素MOSFETデバイスにおけるスペーサウェル領域、トレンチ、ドーピング領域及び接続領域の上面図であり、この態様では、前記第2層ウェル領域142は、前記トレンチ20の両側にそれぞれ位置する第1部分の第2層ウェル領域142a及び第2部分の第2層ウェル領域142bを含み、前記第1部分の第2層ウェル領域142a及び前記第2部分の第2層ウェル領域142bは、それぞれ、第1方向Xに順に配置された複数のサブ領域33を含み、前記第1方向Xにおいて、隣接する2つの前記サブ領域33の間には、前記サブ領域33とは逆のドーピングタイプを有する電流拡大領域34がある。前記部分エピタキシャル層100は前記電流拡大領域34を含む。
第1層ウェル領域141をP型の例とし、第1層ウェル領域141の逆型がNチャネルである場合、電流は第2層ウェル領域142の境界に広がり、第2層ウェル領域142の隣接する2つのサブ領域33の間の電流拡大領域34は電流を拡大でき、さらに抵抗を低減し、損失を低減することができる。
上記実施形態では、同一の前記接続領域32について、前記接続領域32は前記トレンチ20の底部から少なくとも前記第1層ウェル領域141内まで延在している。このとき、基板10に垂直な方向において、トレンチ20は接続領域32を完全に遮断する。
図12に示すように、図12は、本願の実施形態によって提供されるさらに別の炭化ケイ素MOSFETデバイスの構造概略図であり、上記実施形態に基づいて、図12に示す態様では、前記接続領域32の一部は前記トレンチ20の底部から少なくとも前記第1層ウェル領域141内まで延在し、他の部分は前記エピタキシャル層の表面から前記トレンチ20の側壁に沿って少なくとも前記第1層ウェル領域141内まで延在している。このとき、トレンチ20は接続領域32を部分的に遮断する。この態様は、マスキング層31がソース領域15により良く接続し、接続インピーダンスを低減することができる。
本願の実施形態では、前記トレンチ20に基づいて、イオン注入により前記接続領域32を形成し、イオン注入領域が前記トレンチ20内に位置し、前記トレンチ20の側壁と重ならないように設定すると、前記接続領域32は完全に前記トレンチ20の下に位置することになり、イオン注入領域がトレンチ20の一側に近く、この側の側壁に対して所定の入射角を有する場合、図12に示すような構造を形成することができる。
本願の実施形態では、接続領域32の下端は、少なくとも第1層ウェル領域141内まで延在しているが、第1層ウェル領域141を下に貫通していてもよい。
なお、本願の実施形態の図面には、MOSFETデバイスの1つのセル構造のみを示している。実際の製品では、前記MOSFETデバイスは複数のセル構造を有することができる。必要に応じてセルの数及びレイアウト方法を設定することができ、本願の実施形態において特に限定されない。
前記炭化ケイ素MOSFETデバイスでは、前記第3のエピタキシャル層13の厚さは1μmを超えないため、第2層ウェル領域142及び第3層ウェル領域143のイオン注入深さは1μmを超えず、炭化ケイ素材料の第3のエピタキシャル層13内に、格子損傷を引き起こすことなく、イオン注入により第2層ウェル領域142及び第3層ウェル領域143を形成することができる。
本願の実施形態では、前記トレンチ20の底部と前記第1のエピタキシャル層11との距離は1μm未満であることにより、トレンチに基づくイオン注入を行ってドーピング領域17を形成する際に、ドーピング領域17のイオン注入深さが1μm未満となり、炭化ケイ素材料の第2のエピタキシャル層12内に、格子損傷を引き起こすことなく、イオン注入によりドーピング領域17を形成することができる。ドーピング領域17とトレンチ底部の間隔はゼロではない。
上記実施形態の図面では、前記トレンチ20の底部が開口部に向かう方向において、前記トレンチ20の幅は均一条件を満たす、即ち、前記トレンチの幅はこの方向において同じ又はほぼ同じであり、つまり、前記トレンチ20は長方形のトレンチである。一般的な第2のエピタキシャル層12は、厚さが均一なエピタキシャル層であり、前記トレンチの幅が均一条件を満たすように設定し、前記方向に均一な幅のドーピング領域17を形成しやすくなる。
他の態様では、前記トレンチの底部が開口部に向かう方向において、前記トレンチ20の幅が徐々に大きくなる、即ち、前記トレンチはV字型トレンチ又は逆台形トレンチであるように設定することもできる。V字型トレンチの場合、ドーピング領域17はV字型構造であり、逆台形トレンチの場合、イオン注入窓がトレンチ底部よりも大きい場合、ドーピング領域は図11に示すように逆台形構造になり、イオン注入窓がトレンチ底部よりも大きくない場合、ドーピング領域は長方形構造になる。
本願の実施形態では、前記ドーピング領域17の幅は、イオン注入の深さを低減するために、前記トレンチに基づくイオン注入を行って前記ドーピング領域17を形成できるように、前記トレンチの幅よりも大きくない。
前記ドーピング領域17のドーピング濃度は、前記第1のエピタキシャル層11及び前記第3のエピタキシャル層13のドーピング濃度よりも高い。例えば、前記ドーピング領域17はn+ドーピングであり、前記第1のエピタキシャル層11及び前記第3のエピタキシャル層13はn-ドーピングである。
前記基板10はn+型基板であり、前記第2のエピタキシャル層12はp-型ドーピングであり、前記ドーピング領域17はn型ドーピングである。本願の実施形態では、ドーピング濃度の関係はn+>n>n-、p+>p>p-である。n-、n及びn+は同型ドーピングであり、すべて第1タイプのドーピングである。p-、p及びp+は同型ドーピングであり、すべて第2タイプのドーピングである。第1タイプのドーピングと第2タイプドーピングとは、逆型ドーピングである。
前記炭化ケイ素MOSFETデバイスはNMOS又はPMOにすることができ、NMOS又はPMOSを形成するために、必要に応じて各領域のドーピングタイプを設定することができる。
上記の実施形態に基づいて、本出願の別の実施形態はまた、上記の実施形態に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイスを作製するための製造方法を提供し、図13~図19に示すように、図13~図19は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法のプロセスフロー図であり、前記製造方法は以下のステップを含む。
ステップS11:図13に示すように、半導体基板10、及び前記基板の表面に設けられたエピタキシャル層を含むエピタキシャルウェーハを提供する。
ここで、前記エピタキシャルウェーハは炭化ケイ素エピタキシャルウェーハであり、前記基板10及びその表面の各エピタキシャル層は炭化ケイ素材料である。
ステップS12:図5~図12のいずれかに示すように、前記エピタキシャル層内にウェル領域、ソース領域15及びトレンチゲートを形成する。
ここで、前記トレンチゲートは、前記エピタキシャル層の前記基板10とは反対側の表面内に位置するトレンチ20、及び前記トレンチ20内に位置するゲートを含み、前記ゲートと前記トレンチ20との間にゲート誘導体層181があり、
前記ソース領域15は前記トレンチ20を取り囲み、前記トレンチ20の側壁に接しており、
前記ウェル領域は、前記基板10の前記ソース領域15に向かう方向に順に設けられた第1層ウェル領域141、第2層ウェル領域142及び第3層ウェル領域143を含み、前記トレンチ20の底部は前記第1層ウェル領域141と前記第3層ウェル領域143との間に位置し、前記第3層ウェル領域143は前記トレンチ20を取り囲み、前記トレンチ20の側壁に接し、前記トレンチ20の下のエピタキシャル層内にドーピング領域17があり、前記第1層ウェル領域141は前記ドーピング領域17を取り囲み、前記ドーピング領域17に接し、前記第1層ウェル領域141と前記第3層ウェル領域143との間に部分エピタキシャル層100があり、前記第2層ウェル領域142は前記部分エピタキシャル層100の両側に位置し、前記部分エピタキシャル層100内に前記トレンチゲート底部を保護するためのマスキング層31があり、前記マスキング層31は前記トレンチ20の下に位置し、各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有する。
図13に示すように、前記エピタキシャル層は、前記基底10の表面に設けられた第1のエピタキシャル層11、前記第1のエピタキシャル層11の前記基板10とは反対側の表面に設けられた第2のエピタキシャル層12、及び前記第2のエピタキシャル層12の前記第1のエピタキシャル層11とは反対側の表面に設けられた第3のエピタキシャル層13を含み、前記第2のエピタキシャル層12は、注入すべき領域140、及び前記注入すべき領域140を取り囲む第1層ウェル領域141を含む。
前記MOSFETデバイスにおいて、ウェル領域構造は、第1層ウェル領域141、第2層ウェル領域142及び第3層ウェル領域143を含む。前記第2のエピタキシャル層12は、注入すべき領域、及び前記注入すべき領域を取り囲む第1層ウェル領域141を含み、前記注入すべき領域140は、前記ドーピング領域17を形成するために使用される。
本願の実施形態に記載の製造方法において、前記エピタキシャルウェーハの製造方法は、前記基板10の表面に前記第1のエピタキシャル層11、前記第2のエピタキシャル層12及び前記第3のエピタキシャル層13を順にエピタキシャルして形成することを含み、ここで、前記第1のエピタキシャル層11は、前記第3のエピタキシャル層13と同じドーピングタイプであり、前記第2のエピタキシャル層12とは逆型ドーピングである。
前記基板10はn+型ドーピングの炭化ケイ素基板であり、前記第1のエピタキシャル層11及び前記第3のエピタキシャル層13はn-型ドーピングの炭化ケイ素エピタキシャル層であり、前記第2のエピタキシャル層12はp型ドーピングの炭化ケイ素エピタキシャル層であるように設定することができる。このようにして、p型ドーピングの第2のエピタキシャル層12は埋め込み層であり、この埋め込み層を有するエピタキシャルウェーハを巧みに採用し、ゲート18に必要なトレンチ20を利用し、イオン注入を行い、ドーピング領域17を形成することにより、トレンチゲート構造のシールド及び炭化ケイ素材料の注入プロセスの難しさを解決する。また、前記ドーピング領域17は、デバイス電流経路で変調可能なJFET構造を形成でき、デバイス抵抗と自己ロッキング保護効果を自動的に調整すると同時に、デバイスセルサイズを小さくすることもできる。
上記ステップS12では、前記エピタキシャル層内にウェル領域、ソース領域15及びトレンチゲートを形成し、以下のステップを含む。
ステップS121:図14~図16に示すように、前記第3のエピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に前記ソース領域、前記第2層ウェル領域及び前記第3層ウェル領域を形成する。
このステップでは、イオン注入により、前記第3のエピタキシャル層13内に第2層ウェル領域142、第3層ウェル領域143及びソース領域15を順に形成し、前記第2層ウェル領域142は前記第1層ウェル領域141と前記第3層ウェル領域143との間に位置し、前記ソース領域15は前記第3層ウェル領域143の前記第2層ウェル領域142とは反対側に位置する。
具体的には、図14に示すように、マスク層01に基づいてイオン注入を行い、第3のエピタキシャル層13内に第2層ウェル領域142を形成し、第2層ウェル領域142は上記部分エピタキシャル層100を含む非注入領域を取り込む。パターン化された前記マスク層01に基づいて必要な非注入領域を形成する。トレンチ20及びドーピング領域17の垂直投影はこの非注入領域内にあり、前記エピタキシャルウェーハと平行な方向(即ち図14の水平方向)においてこの非注入領域と間隔を有する。さらに、図15に示すように、再びイオン注入により、第2層ウェル領域142上に第3層ウェル領域143を形成し、第3層ウェル領域143は第2層ウェル領域142及びそれが取り囲む非注入領域を覆う。さらに、図16に示すように、再びイオン注入により、第3層ウェル領域143上にソース領域15を形成する。
ステップS122:図17に示すように、前記第3のエピタキシャル層13の前記基板10とは反対側の表面内に前記トレンチ20を形成し、前記トレンチ20の底部は前記第2のエピタキシャル層12と前記第3層ウェル領域143との間に位置する。
ここで、前記ソース領域15及び前記第3層ウェル領域143は、前記トレンチ20の側壁に接しており、イオン注入によりソース領域15を形成する場合、イオン注入領域はトレンチ20を形成するための領域を覆うので、その後トレンチを形成した後、除去されていないソース領域15をトレンチ20の側壁に直接接触させることができる。同様に、イオン注入により第3層ウェル領域143を形成する場合、イオン注入領域はトレンチ20を形成するための領域を覆うので、その後トレンチを形成した後、除去されていない第3層ウェル領域143をトレンチ20の側壁に直接接触させることができる。
前記第2層ウェル領域142は、前記トレンチ20の側壁から間隔を有する。前記第2層ウェル領域142が取り囲む非注入領域のサイズは前記トレンチ20のサイズよりも大きく、前記トレンチ20の垂直投影は前記非注入領域内に位置して前記非注入領域から間隔を有するように設定すると、前記第2層ウェル領域142が前記トレンチ20の側壁に接しないようにして、両者の間に間隔を持たせることができる。
ステップS123:図18に示すように、前記トレンチに基づいて前記マスキング層31及び前記ドーピング領域17を形成する。
前記ドーピング領域17、前記第1のエピタキシャル層11は、前記第3のエピタキシャル層13と同じドーピングタイプを有する。
前記トレンチ20に基づいて、イオン注入により前記マスキング層31及び前記ドーピング領域17を形成することで、エピタキシャル層の大きな深さ内に品質要件を満たす前記マスキング層31及び前記ドーピング領域17を形成することができる。第1層ウェル領域141はエピタキシャル層であり、イオン注入なしでエピタキシャル層の大きな深さ内に必要な第1層ウェル領域141を形成することができる。前記ドーピング領域17は、前記第2のエピタキシャル層12を貫通する。
ステップS124:図19に示すように、前記トレンチ20に基づいて、前記マスキング層31と前記第1層ウェル領域141とを接続する接続領域32を形成する。
イオン注入により接続領域32を形成することができる。前記トレンチに基づいて、イオン注入により前記接続領域32を形成することで、エピタキシャル層の大きな深さ内に品質要件を満たす接続領域32を形成する。
ステップS125:上記の実施形態に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイスを形成するために、前記トレンチ20内にゲート誘導体層181及びゲート18を形成する。
ゲート18は、トレンチ20を充填する充填誘導体、及び充填誘導体の表面に位置する金属ゲートを含む。前記トレンチ20の表面にゲート誘導体層181があり、ゲート誘導体層181を形成した後、前記トレンチ20内にゲート18を形成する。充填誘導体181は、多結晶シリコンなどであってもよい。前記トレンチ20内にゲート誘導体層181の形成前に、ドーピング領域17を形成する。
本願の実施形態において、前記製造方法はさらに、前記ソース領域15に接続する金属ソース21を形成することと、前記基板10の前記第1のエピタキシャル層11とは反対側の表面に金属ドレイン19を形成することと、を含む。前記ソース領域15はドーピングタイプが逆の第1の領域151及び第2の領域152を含み、前記金属ソース21は第1の領域151及び第2の領域152の両方に接している。第1の領域151はn+ドーピング、第2の領域152はp+ドーピングであるように設定することができる。
図20に示すように、図20は、本願の実施形態によって提供される炭化ケイ素MOSFETデバイスのトレンチ設計とドーピング領域のイオン注入面積のレイアウトであり、ドーピング領域17の注入窓はトレンチ20内に位置し、JFET構造のチャネル特性は、ドーピング領域17のパターン設計、イオン注入濃度及びパターン輪郭設計によって調整することができる。ドーピング領域17の注入窓面積は、トレンチ20の面積以下であってもよい。
本願の実施形態では、炭化ケイ素MOSFETデバイスを単一のセル構造で説明しただけである。明らかに、前記MOSFETデバイスを作製する際に、ウェハレベルのプロセスに基づいて同時に複数のセル構造を作製し、その後ウェハを分割して前記炭化ケイ素MOSFETデバイスを形成することができ、前記炭化ケイ素MOSFETデバイスは複数のセル構造を有する。
本明細書における各実施形態は、進行性、又は並列、又は進行性と並列の組み合わせによって説明されるが、各実施形態例は、他の実施形態の違いに焦点を当てており、各実施形態の同じ類似部分は互いに参照すればよい。
なお、本願の説明において、「上」、「下」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語で示される向きや位置関係は、図面に示す向きや位置関係に基づくものであり、単に本願の説明及び説明の簡略化のためのものであり、言及される装置又は要素が特定の向きを持ち、特定の向きで構築及び動作する必要があることを示したり暗示したりするのではないため、本願に対する制限として解釈できないことを理解されたい。1つのコンポーネントが別のコンポーネントに「接続」されていると考えられる場合、別のコンポーネントに直接接続するか、又は中央に設定されているコンポーネントが同時に存在する可能性がある。
また、なお、本明細書では、第1や第2などの関係用語は、あるエンティティ又は操作を別のエンティティ又は操作から区別するために使用されており、必ずしもこれらのエンティティ又は操作間にそのような実際の関係又は順序が存在することを要求又は暗示するものではない。さらに、用語「包括」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図しており、従って一連の要素を含む物品又は機器は、それらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素も含むか、又はこのような物品又は機器に固有の要素も含む。さらなる制限なしに、「……を含む」という記述によって定義される要素は、上記要素を含む物品又は機器における他の同一の要素の存在を排除するものではない。開示された実施形態の上記の説明により、当業者は本発明を実現又は使用することができる。これらの実施形態に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般原理は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく他の実施形態で実現することができる。従って、本発明は、本明細書に示されるこれらの実施形態に限定されるものではなく、本明細書に開示される原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲に適合するものである。

Claims (13)

  1. 半導体基板、及び前記基板の表面に設けられたエピタキシャル層を含むエピタキシャルウェーハと、
    前記エピタキシャル層内に設けられたウェル領域、ソース領域及びトレンチゲートと、を含むことを特徴とする、炭化ケイ素MOSFETデバイスにおいて、
    前記トレンチゲートは、前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に位置するトレンチ、及び前記トレンチ内に位置するゲートを含み、前記ゲートと前記トレンチとの間にゲート誘導体層があり、
    前記ソース領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接しており、
    前記ウェル領域は、前記基板の前記ソース領域に向かう方向に順に設けられた第1層ウェル領域、第2層ウェル領域及び第3層ウェル領域を含み、前記トレンチの底部は前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域との間に位置し、前記第3層ウェル領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接し、前記トレンチの下のエピタキシャル層内にドーピング領域があり、前記第1層ウェル領域は前記ドーピング領域を取り囲み、前記ドーピング領域に接し、前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域との間に部分エピタキシャル層があり、前記第2層ウェル領域は前記部分エピタキシャル層の両側に位置し、前記部分エピタキシャル層内に前記トレンチゲート底部を保護するためのマスキング層があり、前記マスキング層は前記トレンチの下に位置し、各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有する炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  2. 前記基板上の前記ドーピング領域の垂直投影が、前記基板上の前記トレンチの垂直投影内に位置し、
    前記基板上の前記トレンチの垂直投影が、前記基板上の前記部分エピタキシャル層の垂直投影内に位置し、2つの前記垂直投影がゼロでない間隔を有することを特徴とする、請求項1に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  3. 前記部分エピタキシャル層内にさらに前記マスキング層と前記第1層ウェル領域とを接続する接続領域があり、前記接続領域が各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有することを特徴とする、請求項1に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  4. 前記第1層ウェル領域が、前記トレンチの両側にそれぞれ位置する第1部分の第1層ウェル領域及び第2部分の第1層ウェル領域を含み、
    前記第1部分の第1層ウェル領域が、第1方向に順に配置された複数の前記接続領域を介して前記マスキング層に接続され、且つ/又は、前記第2部分の第1層ウェル領域が、第1方向に順に配置された複数の前記接続領域を介して前記マスキング層に接続され、
    ここで、前記第1方向が前記基板に平行であり、前記トレンチの延在方向に平行であることを特徴とする、請求項3に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  5. 前記トレンチの下に少なくとも1つの前記ドーピング領域があり、
    複数の前記ドーピング領域がある場合、複数の前記ドーピング領域が第1方向に順に配置され、ここで、前記第1方向が前記基板に平行であり、前記トレンチの延在方向に平行であることを特徴とする、請求項1に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  6. 前記基板に垂直な方向において、前記マスキング層から前記トレンチの底部までの距離が、前記第1層ウェル領域までの距離よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  7. 前記マスキング層が前記トレンチの底部に接していることを特徴とする、請求項6に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  8. 前記第2層ウェル領域が、前記トレンチの両側にそれぞれ位置する第1部分の第2層ウェル領域及び第2部分の第2層ウェル領域を含み、
    前記第1部分の第2層ウェル領域及び前記第2部分の第2層ウェル領域が、それぞれ一体化された構造であることを特徴とする、請求項1に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  9. 前記第2層ウェル領域が、前記トレンチの両側に位置する第1部分の第2層ウェル領域及び第2部分の第2層ウェル領域を含み、
    前記第1部分の第2層ウェル領域及び前記第2部分の第2層ウェル領域が、いずれも第1方向に順に配置された複数のサブ領域を含み、前記第1方向において、隣接する2つの前記サブ領域の間には、前記サブ領域とは逆のドーピングタイプを有する電流拡大領域があり、ここで、前記第1方向が前記基板に平行であり、前記トレンチの延在方向に平行であることを特徴とする、請求項1に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  10. 各層のウェル領域、前記マスキング層及び前記接続領域のドーピングタイプが同じであり、前記接続領域のドーピング濃度が各層のウェル領域のドーピング濃度よりも高いことを特徴とする、請求項3に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  11. 同一の前記接続領域は、前記接続領域が前記トレンチの底部から少なくとも前記第1層ウェル領域内まで延在しているか、又は、前記接続領域の一部が前記トレンチの底部から少なくとも前記第1層ウェル領域内まで延在し、他の部分が前記エピタキシャル層の表面から前記トレンチの側壁に沿って少なくとも前記第1層ウェル領域内まで延在していることを特徴とする、請求項3に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイス。
  12. 半導体基板、及び前記基板の表面に設けられたエピタキシャル層を含むエピタキシャルウェーハを提供することと、
    前記エピタキシャル層内にウェル領域、ソース領域及びトレンチゲートを形成することと、を含むことを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の炭化ケイ素MOSFETデバイスの製造方法において、
    前記トレンチゲートは、前記エピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に位置するトレンチ、及び前記トレンチ内に位置するゲートを含み、前記ゲートと前記トレンチとの間にゲート誘導体層があり、
    前記ソース領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接しており、
    前記ウェル領域は、前記基板の前記ソース領域に向かう方向に順に設けられた第1層ウェル領域、第2層ウェル領域及び第3層ウェル領域を含み、前記トレンチの底部は前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域との間に位置し、前記第3層ウェル領域は前記トレンチを取り囲み、前記トレンチの側壁に接し、前記トレンチの下のエピタキシャル層内にドーピング領域があり、前記第1層ウェル領域は前記ドーピング領域を取り囲み、前記ドーピング領域に接し、前記第1層ウェル領域と前記第3層ウェル領域との間に部分エピタキシャル層があり、前記第2層ウェル領域は前記部分エピタキシャル層の両側に位置し、前記部分エピタキシャル層内に前記トレンチゲート底部を保護するためのマスキング層があり、前記マスキング層は前記トレンチの下に位置し、各層のウェル領域と同じドーピングタイプを有する製造方法。
  13. 前記エピタキシャル層が、前記基板の表面に設けられた第1のエピタキシャル層、前記第1のエピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面に設けられた第2のエピタキシャル層、及び前記第2のエピタキシャル層の前記第1のエピタキシャル層とは反対側の表面に設けられた第3のエピタキシャル層を含み、前記第2のエピタキシャル層が、注入すべき領域、及び前記注入すべき領域を取り込む第1層ウェル領域を有し、
    前記エピタキシャル層内にウェル領域、ソース領域及びトレンチゲートを形成するのは、
    前記第3のエピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に前記ソース領域、前記第2層ウェル領域及び前記第3層ウェル領域を形成することと、
    前記第3のエピタキシャル層の前記基板とは反対側の表面内に前記トレンチを形成することと、
    前記トレンチに基づいて前記マスキング層及び前記ドーピング領域を形成することと、
    前記トレンチに基づいて、前記マスキング層と前記第1層ウェル領域とを接続する接続領域を形成することと、
    前記トレンチ内にゲート誘導体層及びゲートを形成することと、を含むことを特徴とする、請求項12に記載の製造方法。
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